JP4013854B2 - 衝突センシングシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バンパに作用した車両前後方向への荷重の検出結果に基づいて衝突状態をセンシングする衝突センシングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
歩行者と衝突したか否かを検出するための衝突センシングシステムの先行技術としては、下記特許文献1に開示された技術がある。
【0003】
簡単に説明すると、この公報に開示された歩行者保護用センサシステムでは、フードの後端側両サイドに配設された左右一対の跳ね上げ機構と、フロントアクスルに配設された車速センサと、任意箇所に配設されたコントローラと、フロントバンパの内部又は周辺部に車両幅方向に沿って配設された歩行者検知手段と、によって構成されている。歩行者検知手段は、車両前後方向の荷重量又は変位量に比例してコントローラに検出信号を出力するようになっている。
【0004】
上記構成によれば、歩行者検知手段からコントローラに出力された検出信号及び車速センサからコントローラに出力された検出信号等に基づいて車両が歩行者に衝突したのか、それともそれ以外の電柱や立ち木等に衝突したのかを判別し、車両が歩行者に衝突したと判断された場合には、コントローラから跳ね上げ機構に駆動信号が出力され、フードの後端側が跳ね上げられる。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−28994号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記構成による場合、歩行者検知手段がフロントバンパのバンパリインフォースメントの前面に車両幅方向に沿って配設されるようになっているが、通常は車両デザイン等の関係でバンパリインフォースメントは平面視で所定の湾曲形状とされている。従って、歩行者検知手段もバンパリインフォースメントの湾曲形状に倣って湾曲した取付状態となるが、この場合同一物が衝突しても衝突部位によって異なる荷重が発生するため、車両前後方向の荷重を測定するには車両幅方向の各部位で検出値を補正しなければならず、構成が複雑化すると共にコストアップを招くという問題がある。
【0007】
また、バンパリインフォースメントに沿って長尺状の歩行者検知手段を用いると、構造が大型化すると共に重量が増加するという問題も生じる。
【0008】
本発明は上記事実を考慮し、構造の簡素化及び低コスト化並びに小型軽量化を図ることができる衝突センシングシステムを得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係る衝突センシングシステムは、バンパに作用した車両前後方向への荷重の検出結果に基づいて衝突状態をセンシングする衝突センシングシステムであって、車体側部に車両前後方向を長手方向として配置された左右一対のサイドメンバの長手方向の端部と、当該左右一対のサイドメンバの長手方向の端部間に掛け渡されるように車両幅方向を長手方向として配置されたバンパリインフォースメントとの間に、挟持された状態で車両前後方向への作用荷重を検出する荷重検出手段をそれぞれ設置した、ことを特徴としている。
【0010】
請求項2記載の本発明に係る衝突センシングシステムは、請求項1記載の発明において、前記荷重検出手段は所定の厚さを有しており、前記バンパリインフォースメントは、当該バンパリインフォースメントと前記サイドメンバの長手方向の端部との間に少なくとも前記荷重検出手段の厚さ以上の寸法の隙間を形成するための隙間形成手段を介して、左右一対のサイドメンバの長手方向の端部に組付けられている、ことを特徴としている。
【0011】
請求項3記載の本発明に係る衝突センシングシステムは、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記左右一対の荷重検出手段によって検出された荷重の合計の時間積分値が所定値以上となった場合に、特定の対象物と衝突したと判断する制御手段を備えている、ことを特徴としている。
請求項4記載の本発明に係る衝突センシングシステムは、請求項3記載の発明において、前記制御手段は、前記荷重の合計の時間積分値を自車車速で除して求めた有効マスが所定値以上となった場合に、特定の対象物と衝突したと判断する、ことを特徴としている。
請求項5記載の本発明に係る衝突センシングシステムは、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記バンパリインフォースメントよりも車両前後方向の外側のバンパ内に当該バンパリインフォースメントの長手方向に沿って帯状のタッチセンサが配設されている、ことを特徴としている。
【0012】
請求項1記載の本発明によれば、車両が衝突(前面衝突又は後面衝突)すると、その際の衝突荷重はバンパに入力される。バンパのバンパリインフォースメントは左右一対のサイドメンバの長手方向の端部間に掛け渡されるように車両幅方向を長手方向として配置されているため、バンパに入力された荷重はバンパリインフォースメントを介して左右一対のサイドメンバに伝達される。
【0013】
ここで、本発明では、左右一対のサイドメンバの長手方向の端部とバンパリインフォースメントとの間に、挟持された状態で車両前後方向への作用荷重を検出する荷重検出手段をそれぞれ設置したので、それぞれの荷重検出手段による検出結果を利用すれば、バンパへの衝突部位の如何に拘わらず、バンパに入力された荷重に極めて近い荷重の計測が可能となる。従って、従来のように検出値を補正する必要が無くなり、その分、構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0014】
また、左右一対のサイドメンバの長手方向の端部とバンパリインフォースメントとの間に荷重検出手段がそれぞれ設置される構成であるため、長尺状の荷重検出手段を用いる場合に比し、小型軽量化を達成することができる。
【0015】
請求項2記載の本発明によれば、荷重検出手段は所定の厚さを有しており、バンパリインフォースメントは、当該バンパリインフォースメントとサイドメンバの長手方向の端部との間に少なくとも荷重検出手段の厚さ以上の寸法の隙間を形成するための隙間形成手段を介して、左右一対のサイドメンバの長手方向の端部に組付けられるため、衝突以外の振動等により発生する荷重検出手段への入力を最小限に抑えることができる。
【0016】
すなわち、一般に衝突荷重を測定する場合、受感部を境に前後で結合を切離して行うが、この方法を適用すると、荷重検出手段にバンパリインフォースメントの質量が絶えず負荷される。このため、悪路走行時等、車両上下方向へのGが発生した際には、荷重検出手段にかなり大きな荷重が入力され、歩行者に衝突した場合とそうでない場合との判別が困難になることが予想される。
【0017】
しかし、本発明のように、バンパリインフォースメントとサイドメンバの長手方向の端部との間に、少なくとも荷重検出手段の厚さ以上の隙間を形成する隙間形成手段を介在させることにより、バンパリインフォースメントの質量を荷重検出手段から除荷することができる。
【0018】
請求項3記載の本発明によれば、左右一対の荷重検出手段によって検出された荷重の合計の時間積分値が所定値以上となった場合に、特定の対象物と衝突したと判断する制御手段を備えているため、時間積分値だけで所定の衝突をしたか否かを判断することができる。従って、従来のように検出値を補正する等の余分な演算をする必要がなくなり、簡単かつ正確に衝突判断を行うことができる。
請求項4記載の本発明によれば、制御手段によって、左右一対の荷重検出手段によって検出された荷重の合計の時間積分値を自車車速で除して求めた有効マスが所定値以上となった場合に、特定の対象物と衝突したと判断される。
請求項5記載の本発明によれば、バンパリインフォースメントよりも車両前後方向の外側のバンパ内に、当該バンパリインフォースメントの長手方向に沿って帯状のタッチセンサを配設したので、車両が何らかの対象物に実際に衝突したのか否かが、ON・OFF信号によってダイレクトに検出される。従って、セーフティセンサとしての機能を果たす。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を用いて、本発明に係る衝突センシングシステムの実施形態について説明する。
【0020】
図3には車両前部におけるフロントバンパ付近の分解斜視図が示されており、又図2にはフロントバンパの組付状態の縦断面図が示されている。これらの図に示されるように、フロントバンパ10は、車両の前端部に配置されると共に平面視で略コ字状に形成されたフロントバンパカバー12と、このフロントバンパカバー12の内側に車両幅方向を長手方向として配置された長尺状のフロントバンパリインフォースメント14と、フロントバンパカバー12とフロントバンパリインフォースメント14との間に介在されかつ車両幅方向を長手方向として配置された長尺状のエネルギーアブソーバ16と、によって構成されている。
【0021】
なお、フロントバンパカバー12の主部は平面視で略凸湾曲形状に形成されており、これに倣ってフロントバンパリインフォースメント14及びエネルギーアブソーバ16も平面視で略凸湾曲形状に形成されている。またフロントバンパリインフォースメント14は、金属製とされ所定の強度を備えている。一方、エネルギーアブソーバ16はPP発泡ビーズ等による所定硬度の樹脂製とされている。
【0022】
図2に示されるように、上述した車両前部の両サイドには、車両前後方向を長手方向として左右一対のフロントサイドメンバ18が平行に配置されている。これらのフロントサイドメンバ18の前端部間を掛け渡すように、上述した長尺状のフロントバンパリインフォースメント14が配置されている。さらに、これら左右一対のフロントサイドメンバ18の先端部とフロントバンパリインフォースメント14の長手方向の両端部付近との間には、「荷重検出手段」としての荷重計20がそれぞれ配設されている。
【0023】
詳細には図1に示されるように、フロントサイドメンバ18の前端部には、断面コ字状のプレート22が固定(溶接)されている。このプレート22の上部及び下部には、所定径寸法のボルト挿通孔24がそれぞれ形成されている。さらに、プレート22における上下のボルト挿通孔24の中間位置には、位置決め用のピン26が車両前方側へ突出するように予め固着されている。
【0024】
一方、プレート22の車両前方側には、後述する荷重計20の厚さと同程度の間隙寸法の隙間28をあけてフロントバンパリインフォースメント14の後壁部14Aが配置されている。そして、これらのプレート22と後壁部14Aとの間の隙間28に所定厚さの荷重計20が挟持された状態で配置されている。
【0025】
上記フロントバンパリインフォースメント14の後壁部14Aには、上下のボルト挿通孔24に対して同軸上となる位置に上下一対の貫通孔30がそれぞれ形成されている。同様に、荷重計20の上部及び下部にも、ボルト挿通孔24と重なるように上下一対の貫通孔32がそれぞれ形成されている。これらの貫通孔30、32の内径寸法はプレート22のボルト挿通孔24の内径寸法よりも若干大きく設定されており、「隙間形成手段」としての円筒状のスペーサ34が挿入されている。スペーサ34の軸長は、フロントバンパリインフォースメント14の後壁部14Aの板厚と荷重計20の厚さとの合計寸法に一致するか、それよりも僅かに長くなるように設定されている。
【0026】
そして、上記スペーサ34内へフロントバンパリインフォースメント14側からボルト36が挿入されて、プレート22の裏面に予め固着されたウエルドナット38に螺合されることにより、プレート22とフロントバンパリインフォースメント14の後壁部14Aとの間に荷重計20が挟持された状態で、フロントバンパリインフォースメント14が左右一対のフロントサイドメンバ18の前端部同士に組付けられている。
【0027】
図4には、上述した荷重計20を用いた衝突センシングシステム40の概略構成が示されている。この図に示されるように、フロントバンパ10内(フロントバンパリインフォースメント14よりも前側)には、その長手方向に沿って帯状のフロントバンパタッチセンサ42が配設されている。さらに、左右の前輪44のアクスル部付近には車速センサ46がそれぞれ設定されている。また、フード48の後端側の両サイド下方には、左右一対の歩行者保護用アクティブデバイス(フードリフトアップ装置)50が配設されている。さらに、左右一対の荷重計20、フロントバンパタッチセンサ42、車速センサ46、歩行者保護用アクティブデバイス50は、車両の任意箇所に配設された「制御手段」としての専用ECU52に接続されている。
【0028】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0029】
図5に示されるメインルーチンにしたがって衝突センシングシステム40の作動を概説する。
【0030】
ステップ100で、車両の衝突が発生すると、各種センサからそのときの状況を示す信号が専用ECU52に入力される。本実施形態では、三つのデータが使用される。
【0031】
まず、ステップ102で、メインセンサである左右一対の荷重計20の各検出値から車両が歩行者に衝突したか否かが判断される。具体的には、左右一対の荷重計20によって衝突時の車両前後方向への作用荷重がそれぞれ検出され、別個に専用ECU52へ出力される。専用ECU52では、左右一対の荷重計20からそれぞれ入力された検出信号に基づいて、フロントサイドメンバ18への合計の作用荷重が演算される。このときの演算には、時間積分値〔力積;∫(合計荷重)dt〕が用いられる。そして、その演算結果(左右合計荷重の時間積分値)が予め設定した所定のスレショルド以上であるか否かが判断される。
【0032】
上記と並行して、ステップ104で、車速センサ46からの検出信号が専用ECU52に入力され、衝突時の車速が予め設定した所定速度以上であるか否かが判断される。
【0033】
さらに、ステップ106で、フロントバンパタッチセンサ42からの検出信号が専用ECU52に入力され、フロントバンパタッチセンサ42がONされたか否かが判断される。
【0034】
次に、ステップ108において、専用ECU52によって上記三つの判断がいずれも肯定されたか否かが判断される。すなわち、フロントサイドメンバ18への合計作用荷重の時間積分値が所定のスレショルド以上であり、かつ衝突時の車速が所定速度以上であり、更にフロントバンパタッチセンサ42がONされたかどうかが判断される。三つの条件がすべて満足された場合には、ステップ110に移行し、専用ECU52によって歩行者保護用アクティブデバイス50が作動される。
【0035】
概要としては上記のように処理される訳であるが、重要なのはステップ102のフロントサイドメンバ18への合計荷重の時間積分値が所定のスレショルド以上であるか否かという判断であり、残りのステップ104の車速センサ46(による検出データ)並びにステップ106のフロントバンパタッチセンサ42(によるON・OFFデータ)は、セーフティセンサとしての意義を有する。つまり、左右一対の荷重計20による検出値だけでも車両が歩行者と衝突したことは検出できるのであるが、フロントバンパタッチセンサ42を設けることで、車両が何らかの対象物に実際に衝突したのか否かをON・OFF信号によってダイレクトに検出している。
【0036】
また、上記の検出ステップの内容は、必要に応じて適宜修正される。例えば、ステップ104では、単純に車速センサ46によって検出された車速が設定速度以上であるか否かを判断しているが、ステップ102で検出された合計荷重の時間積分値を車速センサ46で検出された自車速度で除して有効マス(kg)を求めて衝突の種類を判断(衝突対象を特定)してもよい。或いは、車速センサ46で検出された自車速度によってステップ102で使うスレショルドの値を可変にして衝突の種類を判断してもよい。
【0037】
以上が本実施形態に係る衝突センシングシステム40のメインルーチンの概要であるが、次に本実施形態の荷重計20の設置の仕方・構造による特有の作用・効果について言及することにする。
【0038】
本実施形態に係る衝突センシングシステム40では、左右一対のフロントサイドメンバ18の前端部とフロントバンパリインフォースメント14との間に、車両前後方向への作用荷重を検出する荷重計20をそれぞれ設置したので、それぞれの荷重計20による検出結果を利用すれば、フロントバンパ10への衝突部位の如何に拘わらず、フロントバンパ10に入力された荷重に極めて近い荷重の計測が可能となる。従って、従来のように検出値を補正する必要が無くなり、その分、構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0039】
さらに、左右一対のフロントサイドメンバ18の前端部とフロントバンパリインフォースメント14との間に荷重計20がそれぞれ設置される構成であるため、従来技術のような長尺状の荷重検出手段を用いる場合に比し、小型軽量化を達成することができる。
【0040】
総じて言えば、本実施形態に係る衝突センシングシステム40によれば、構造の簡素化及び低コスト化並びに小型軽量化を同時に達成することができる。
【0041】
また、本実施形態に係る衝突センシングシステム40では、荷重計20が所定の厚さを有した板状に構成されており、当該荷重計20はフロントバンパリインフォースメント14とフロントサイドメンバ18の前端部との間に少なくとも荷重計20の厚さ以上の寸法の隙間28を形成するための円筒状のスペーサ34を介して左右一対のフロントサイドメンバ18の前端部に組付けられるため、衝突以外の振動等により発生する荷重計20への入力を最小限に抑えることができる。
【0042】
すなわち、一般に衝突荷重を測定する場合、受感部を境に前後で結合を切離して行うが、この方法を適用すると、荷重計にフロントバンパリインフォースメントの質量が絶えず負荷される。このため、悪路走行時等、車両上下方向へのGが発生した際には、荷重計にかなり大きな荷重が入力され、歩行者と衝突した場合とそうでない場合との判別が困難になることが予想される。
【0043】
しかし、本実施形態のように、フロントバンパリインフォースメント14とフロントサイドメンバ18の前端部との間に、少なくとも荷重計20の厚さ以上の隙間28を形成するスペーサ34を介在させることにより、フロントバンパリインフォースメント14の質量を荷重計から除荷することができる。その結果、本実施形態によれば、衝突以外の振動等により発生する荷重検出手段への入力を最小限に抑えることができる。
【0044】
また、本実施形態に係る衝突センシングシステム40によれば、セーフティセンサも組み合わせているが、基本的には左右一対の荷重計20によって検出された合計荷重の時間積分値が所定値以上となった場合に、歩行者と衝突したと判断するシステム構成を採用しているため、時間積分値だけで歩行者と衝突したか否かを判断することができる。従って、従来のように検出値を補正する等の余分な演算をする必要がなくなり、簡単に衝突判断を行うことができる。その結果、本実施形態によれば、より一層構造の簡素化(システムの簡素化)及び低コスト化並びに小型軽量化を図ることができる。
【0045】
なお、上述した本実施形態では、歩行者保護用アクティブデバイス50としてフードリフトアップ装置を挙げて説明したが、これに限らず、衝突時にフードの上面側にバッグを展開させるフードエアバッグや、衝突時にフロントバンパの前面側にバッグを展開させるバンパエアバッグ等であってもよし、これらを適宜組み合わせて適用してもよい。
【0046】
また、上述した本実施形態では、隙間形成手段として円筒状のスペーサ34を用いたが、これに限らず、種々の構成を採ることができる。
【0047】
例えば、図6に示されるように、スペーサ34の外周部に略円筒形状のブッシュ60を介装させてもよい。この場合、ブッシュ60を介装させることにより、ボルト36の締結力がブッシュ60の鍔部60Aに及ぶので、フロントバンパリインフォースメント14のガタツキ防止を図ることができると共に、荷重計20の車両前後方向への動きがスムーズになるという利点がある。
【0048】
また、図7に示されるように、スペーサ34やブッシュ60を用いる替わりに段付きボルト64を用いてもよい。この場合、スペーサ34やブッシュ60を用いない分、部品点数及び組付工数の削減ひいてはコスト削減を図ることができる。
【0049】
さらに、図8及び図9に示されるように、光ファイバを利用した「荷重検出手段」としての荷重計70をフロントサイドメンバ18の前端部とフロントバンパリインフォースメント14との間に配置してもよい。図9に示される如く、この光ファイバを利用した荷重計70は、発光及び受光部72と、光ファイバによって構成された受感部74とによって構成されており、発光部から投光された光が受感部74内を通って受光部に受光された光量の変化によって荷重をセンシングするようになっている。
【0050】
また、荷重計20、フロントバンパタッチセンサ42、車速センサ46に加えて、赤外線レーダやカメラ(画像センサ)等を設置し、人間とそれ以外とを衝突前に識別する別のセーフティングセンサを付加してもよい。この場合、画像等の情報によって衝突対象が明らかに歩行者でなかった場合には、歩行者保護用アクティブデバイス50を作動させない制御となる。
【0051】
さらに、上述した本実施形態では、フロントバンパ10に対して本発明を適用したが、これに限らず、リヤバンパに本発明を適用しても差し支えない。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の衝突センシングシステムは、車体側部に車両前後方向を長手方向として配置された左右一対のサイドメンバの長手方向の端部と、当該左右一対のサイドメンバの長手方向の端部間に掛け渡されるように車両幅方向を長手方向として配置されたバンパリインフォースメントとの間に、挟持された状態で車両前後方向への作用荷重を検出する荷重検出手段をそれぞれ設置したので、検出値を補正する必要がなくなると共に荷重検出手段自体も長尺物とする必要がなくなり、その結果、構造の簡素化及び低コスト化並びに小型軽量化を図ることができるという優れた効果を有する。
【0053】
請求項2記載の本発明に係る衝突センシングシステムは、請求項1記載の発明において、荷重検出手段は所定の厚さを有しており、バンパリインフォースメントは、当該バンパリインフォースメントとサイドメンバの長手方向の端部との間に少なくとも荷重検出手段の厚さ以上の寸法の隙間を形成するための隙間形成手段を介して、左右一対のサイドメンバの長手方向の端部に組付けられるため、バンパリインフォースメントの質量を荷重検出手段から除荷することができ、その結果、衝突以外の振動等により発生する荷重検出手段への入力を最小限に抑えることができるという優れた効果を有する。
【0054】
請求項3記載の本発明に係る衝突センシングシステムは、左右一対の荷重検出手段によって検出された荷重の合計の時間積分値が所定値以上となった場合に、特定の対象物と衝突したと判断する制御手段を備えているため、従来のように検出値を補正する必要がなくなり、その結果、より一層構造の簡素化(システムの簡素化)及び低コスト化並びに小型軽量化を図ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る衝突センシングシステムにおける荷重計の取付状態を車両側方から見て示す縦断面図である。
【図2】フロントバンパの取付状態を車両側方から見て示す縦断面図である。
【図3】フロントバンパ付近を分解して示す車両前部の概略斜視図である。
【図4】本実施形態に係る衝突センシングシステムの全体構成を概略的に示す車両の外観斜視図である。
【図5】本実施形態に係る衝突センシングシステムのメインルーチンを概説するためのフローチャートである。
【図6】スペーサの他にブッシュを用いた実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図7】スペーサ及びブッシュに替えて段付きボルトを用いた実施形態を示す要部拡大断面図である。
【図8】光ファイバ形式の荷重計を用いた実施形態を示す取付状態の概略斜視図である。
【図9】光ファイバ形式の荷重計の概略斜視図である。
【符号の説明】
10 フロントバンパ
14 フロントバンパリインフォースメント
18 フロントサイドメンバ
20 荷重計(荷重検出手段)
28 隙間
34 スペーサ(隙間形成手段)
40 衝突センシングシステム
42 フロントバンパタッチセンサ(タッチセンサ)
52 専用ECU(制御手段)
60 ブッシュ(隙間形成手段)
64 段付きボルト(隙間形成手段)
70 荷重計(荷重検出手段)

Claims (5)

  1. バンパに作用した車両前後方向への荷重の検出結果に基づいて衝突状態をセンシングする衝突センシングシステムであって、
    車体側部に車両前後方向を長手方向として配置された左右一対のサイドメンバの長手方向の端部と、当該左右一対のサイドメンバの長手方向の端部間に掛け渡されるように車両幅方向を長手方向として配置されたバンパリインフォースメントとの間に、挟持された状態で車両前後方向への作用荷重を検出する荷重検出手段をそれぞれ設置した、
    ことを特徴とする衝突センシングシステム。
  2. 前記荷重検出手段は所定の厚さを有しており、
    前記バンパリインフォースメントは、当該バンパリインフォースメントと前記サイドメンバの長手方向の端部との間に少なくとも前記荷重検出手段の厚さ以上の寸法の隙間を形成するための隙間形成手段を介して、左右一対のサイドメンバの長手方向の端部に組付けられている、
    ことを特徴とする請求項1記載の衝突センシングシステム。
  3. 前記左右一対の荷重検出手段によって検出された荷重の合計の時間積分値が所定値以上となった場合に、特定の対象物と衝突したと判断する制御手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の衝突センシングシステム。
  4. 前記制御手段は、前記荷重の合計の時間積分値を自車車速で除して求めた有効マスが所定値以上となった場合に、特定の対象物と衝突したと判断する、
    ことを特徴とする請求項3記載の衝突センシングシステム。
  5. 前記バンパリインフォースメントよりも車両前後方向の外側のバンパ内に当該バンパリインフォースメントの長手方向に沿って帯状のタッチセンサが配設されている、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の衝突センシングシステム。
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