JP4013852B2 - エレベータシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータに係り、特に、エレベータ利用に関して対価の授受を伴う個人対応のエレベータシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベータでは、一般の利用者が平等の立場でかたよりのないサービスを受ける使い方のほか、一般利用者がアクセスできない特定の階と所定階との間を特権を持つ利用者が専用利用することができるVIP運転もある。さらに、特開平8−211138号公報には防犯用各階停止運転を特殊なキー操作で利用者が解除でき、目的階への直行運転を可能とするエレベータシステムの提案、特開平10−330051号公報には特殊なキー操作で目的階までの途中にある呼びを解除し、目的階への直行運転を可能とするエレベータシステムの提案、特開2001−341948号公報にはシステムが運転可能と判断したとき、加減速度をシステム側が通常値から変更して運転をするエレベータシステムの提案、特開平8−16271号公報にはエレベータ関連への適用ではないが、諸サービスに関してサービスレベルごとに課金計算をする一般的サービスシステムの提案などが、ある種の個人個人への特別サービスとして提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−211138号公報
【特許文献2】
特開平10−330051号公報
【特許文献3】
特開2001−341948号公報
【特許文献4】
特開平8−16271号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のVIP運転は、特定のVIP個人が通常存在する階に関係する階に対して優先サービスの実行を可能としたり、特殊なキーを用いて非特定階での優先利用を可能としているが、優先利用についての恩典に関する情報の提供や利用回数などに対する制限、優先利用によってしわ寄せを受けた他のエレベータ利用者に対するケアなど個人対応サービスの陰の部分についてきめ細かい配慮は十分とは言えない。
【0005】
VIP運転ではないものの、特殊なキー操作によって目的階への直行運転を可能とするシステムにおいても、やはり、優先利用についての恩典に関する情報の提供や利用回数制限、優先利用によってしわ寄せを受けた他の利用者に対するケアなど個人対応サービスの陰の部分についてきめ細かい配慮は十分でない。さらに、特殊運転の実行に際して、システム側は利用者が特権所有者か否かの判断も不十分であり、サービスのかたよりに対する歯止めは不十分である。
【0006】
また、利用者側からの要望でなく、システム側からエレベータ利用に関して利用者にとって有益と考えられるサービスの提供(たとえば走行可能であれば加減速度を強めて、走行時間短縮をシステム側の裁量で実施)をシステム側から一方的に行う提案もあるが、エレベータ利用者が自らほとんどアクションすることなく、システム側がサービスの提供を行ってしまうので、エレベータ利用者が個人対応のサービスを受けた事への恩典授与の自覚が薄いシステムであると言える。
【0007】
また、省エネなどに配慮して、エレベータを積極的に利用しないで階間移動をするような人に対するエレベータシステム側からのある種の恩典付与という仕掛けの提案もない。
【0008】
さらに、エレベータ向けの技術ではないが、ある種のサービスを受ける際に、サービスレベルに応じて利用者側からシステム側に拠出するべき課金ポイントを算出するシステムの提案もあるが、課金とサービスとの間の実時間性,サービス競合時の調停,負のサービスへの対応などについても言及はない。
【0009】
本発明の目的は、階間移動に関して、個々人が希望するサービスを可能な限り円満に授受できるエレベータシステムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、複数階を昇降するエレベータ乗りかごと、そのエレベータ乗りかごの運行を制御する制御装置とを備えたエレベータシステムにおいて、ポイントを設定し、それによって運行サービスの制御を行う前記制御装置と、エレベータ利用者の個人ごとの前記ポイントを格納する関係者データベースと、前記関係者データベースから前記ポイントを引き落としたり、付与したりするポイント制御装置と、前記エレベータ利用者に携帯可能とされ、前記ポイント制御装置と前記ポイントの引き落とし、付与に関する情報が授受されるID端末装置と、を備え、前記エレベータ利用者がエレベータを利用しない徒歩で階間移動をした場合、移動階床数に応じて前記ポイントを付与するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図1に示し、構成とその概略動作を説明する。
【0012】
図1において、主ロープ1に乗りかご2と釣り合いおもり3が接続され、主ロープ1は綱車4に釣りかけられ、さらに綱車4はモータ5によって駆動される。モータ5にはその回転に伴ってパルスを発生するパルス発生器6が取り付けられており、その出力はエレベータ制御装置7にあるインターフェース8に取り込まれ、モータ5は電力変換器9からエネルギ供給を受ける。また発生パルス情報は、乗りかご2の位置情報や移動速度情報に変換され、停止階決定装置10,速度指令発生装置11,速度制御装置12に入力される。
【0013】
さらに、インターフェース8には、パルス情報の他、後述するエレベータ利用者が携帯するID装置13a〜13dからの呼び受付や応答表示情報を授受する為のアンテナ14が接続されている。また、各階ホールや乗りかごの中には表示器15n+2〜15k,呼びボタン16n+2から16n−1が設置されており、ネットワーク17を介して、やはりインターフェース8に取り込んだり、運行状況を知らせたりしている。停止階決定装置10には、個人対応運転の要望を取り込んで運転方式を判断する運転方式決定装置101と、個人対応運転時には、利用者のデータベース18からポイントを引き落としたり、我慢を強いられた利用者にお詫びのボーナスポイントを付与したりするポイント制御装置102があり、決定された停止階は速度指令発生装置11に送られる。速度指令発生装置11は,停止階情報とかご位置から、速度指令を発生し、それを速度制御装置12に入力し、乗りかごの検出速度と比較され、両者が一致するように電力変換器9に動作指令を与える。
【0014】
次に基本的な個人対応運転のエレベータの動きの一例をこの図1で説明する。ここでは、ビル内に階段19でつながれた、(N−2)階から(N+2)階までの階を考え、階間移動に関係する人がAからDまで4人存在すると考える。今、エレベータ乗りかご2が(N+2)階の少し下の位置を上に向かって走行中である。利用者Bは特に個人対応運転を希望しない一般の利用者で下降運転の呼びを作り、利用者Cも特に個人対応運転を希望しない一般の利用者で上昇運転の呼びを作ってエレベータの到着を待っている。
【0015】
利用者Dは(N−1)階の呼びボタン16n−1、または表示器15n−1、またはアンテナ14に自分のID装置13dをかざして(N−1)階から階段歩行する旨の入力を自己設定、または自動認識してもらい、上層階に向かってエレベータを利用せず階段で階間移動を行っている最中である。この状態で、利用者Aは急ぎの用事の為に個人対応運転を強く希望し、その要望をID装置13aに一時的に設定、あるいは、役員などのVIPの場合には定常的に個人対応運転設定をし、その情報をエレベータシステム側アンテナ14に直接、あるいは表示器15n+1や、呼びボタン16n+1に伝え、下降運転の特権呼びを発生する。
【0016】
エレベータシステム側は利用者Aへの個人対応の希望を重視したサービス提供の可能性を現在のかご位置,かご速度,かご乗客,他の階の呼びなどの情報から判断し、次の運転法を探査する。ここでは、かご内の乗客がいないことを仮定すると、すぐにかごをとめ、運転方向を下降運転に反転し、個人対応サービスを希望する利用者がA以外にはいないことを判断材料にAがいる(N+1)階に向かう。
【0017】
そして、下降運転を実施し、希望階(たとえば、(N−2)階とする)に直行する。ここで、通常の運転では、先に下降運転の希望ボタンを押していた利用者Bを乗せるために(N)階にかごは停止するはずだが、ここでは利用者Bは個人対応運転を希望していない一般利用者なので、個人対応運転を希望する利用者Aの意向が最優先され、利用者Bのいる階である(N)階をかごは通過し、Aの希望する(N−2)階に直行サービスを実行することになる。ここで、利用者AはBにしわ寄せをして個人サービスを受けたことになるので、制御装置7の中にあるエレベータ利用の個人ごとのポイントが格納されている関係者データベース18の中にAが所有する箱の中の積算ポイントから2倍の拠出ポイントを差し引き、その旨がAのID端末に表示されるようにする。
【0018】
そして、Aへのサービスを終了し、次にかごは(N−1)階に止まり、Cの上昇運転サービスを実行する。特にAによるCへのしわ寄せはないので、データベース18中のCの積算ポイントへのボーナスポイントの付与はない。そして、Cへのサービスを終了した後、やっとBへのサービスとなる。Bへは相当なしわ寄せが行ってしまったので、システムからのお詫びとして、データベース18内のBの積算ポイントには逆拠出として2倍のボーナスポイントを付与し、その旨をBの持つID端末に表示する。利用者Cの目的階がN階であれば、利用者Bへのしわ寄せは多少緩和されるので、そのときには、Bへのボーナスポイント付与は1倍とする。
【0019】
なお、利用者Aの運転で他の利用者にしわ寄せがなければ、Aへは1倍の課金を行う。さらに、利用者Bが一般利用者ではなく、個別サービス希望者の場合、Aとのわがままの競合が発生する。この場合、両者が同一レベルの拠出ポイント設定であれば、(N+1)階からN階を通過せず、N階に停止し相対的に個人対応運転でなくなるため、ポイントの引き落としは阻止され、非個人運転対応となる。勿論、個人対応を強く希望する場合には、かご位置と利用者の応答が許す場合には、競り形式として、2倍以上の課金ポイントの引き落としの末に特権を獲得するように、実時間課金システムとしてもよい。
【0020】
これらとは全く別に、階間移動者Dはエレベータを利用しない徒歩で階間移動をして目的階に到達するので、エレベータの省エネや運行効率向上への貢献感謝の観点から、Dの積算ポイントに移動階床数に応じてボーナスポイントを付与し、その旨をDのID表示器に表示する。このとき、エレベータを用いた移動を徒歩移動と誤認識することを避ける為に、徒歩により階間移動する時間よりも短い時間で移動を完了したような申し出があった場合にはポイント付与を保留するようなこともあり得る。なお、エレベータ利用者の各人が有するデータベース中の積算ポイントは、個人対応運転のたびに課金されて減っていってしまうので、現金やカードによる積み増しが可能なポイントインターフェース20を設置し、逆に、ボーナスポイントがたまりすぎたような場合にはビル内の他施設のサービス利用や他の課金にこのポイントを引き出して、利用することも可能なインターフェースである。
【0021】
このほか、ボーナスポイントの付与には、エレベータ位置表示ランプや蛍光灯、ドア開閉の不具合などの異常をシステム側へ報知してくれたことへのお礼ポイントの付与、満員時に乗車をあきらめた利用者へのお詫びポイント付与、個人対応運転のオプションとして予約時間への待たせ時間延長や開扉時間の延長などに対するペナルティとしての倍増課金などをエレベータ利用者ごとの個人認証に基づくポイントシステムにより、今後一般化して行くであろうエレベータの個人対応サービスの土壌を醸成できる効果が本提案にはある。
【0022】
図2以降に停止階決定装置10で実行される処理について示す。図2は呼び、行き先階登録の割り込み処理F100の処理を示している。まず、処理F110でほかにエレベータ利用者がいるかどうかの判定処理を行い、いれば、処理F170で個人対応運転の調停作業を行いF180を経由して割り込み待ちに戻る。ほかに利用者がいなければ、次に処理F120で、今回の運転で利用者が個人対応運転を希望しているかどうかの判定を行う。希望の方法は運転のたびに各人のID端末からその都度設定してもよいし、定常的にVIP運転を設定しておいても良い。特に個人対応運転を希望していなければ、処理F160で通常の非個人対応運転を実施する。個人対応運転を希望していれば、処理F130で利用者に個人対応運転の種類を問いかける。そして、処理F140で単独者利用時の個人対応運転を実施し、処理F150で今回の個人対応運転に対する対価としての拠出ポイントを個人持ちの積算ポイントから減算するなどの処理を行って処理F180を経由して処理を終了する。
【0023】
図3に単独利用時の個人対応運転処理F140の手順を示す。始めに、処理F141で短時間でのサービス完了を希望するかの判断を行い、yesであれば、処理F142で短時間サービス完了処理を実施し、noであれば、処理F143でゆったりとした出発を望むか?の判断を行い、yesであれば処理F144でゆったり運転の処理を行い、noであれば、さらに処理F145でかご内表示器を使った情報提供などの情報サービス提供運転を希望するかの判断を行い、
yesであれば、処理F146で情報満載運転を実施する。
【0024】
図4に短時間サービス運転F142の手順を示す。この運転モードは、役員などが短時間での階間移動を希望する様な際に使われる個人対応運転モードと考えられる。まず、処理F1421で時間を指定した呼び寄せ運転処理を行う。次に、処理F1422で運転開始後途中階に止まらず、呼びの発生階に直行運転する処理を行う。その際、処理F1423でかごの扉が閉まっている途中で再び開く動作を阻止して時間短縮をはかる処理を行い、さらに処理F1424で扉の閉じる早さを早める処理で時間短縮をはかり、さらに、処理F1425で運転の速度,加速度、その変化率を強めるなどし、処理F1426で希望した行き先階まで直行でサービスし、最後に処理F1427で戸開を速やかに行うなどして、短時間でのサービス完了につとめる処理を行う。
【0025】
図5にはゆったり運転F144の手順を示す。この運転モードは車椅子利用者や高齢者がエレベータを利用する際に扉との接触などの不良なトラブルをさけるために、ゆったりとした乗車を希望する際に用いられる運転モードである。処理F1441でかご扉の開閉開始時間を通常タイミングよりも遅らせ、かつ開閉速度自体を遅めに変更し、処理F1442でかごの速度や加速度も低減させてゆったりとした運転を行う。
【0026】
図6には処理F146の情報満載運転の手順を示す。処理F1461で、利用者が個人対応運転であらかじめ登録しておいた表示種類への内容の切り替え処理を行う。ここで示した処理のように事前登録制ではなく、乗車時に実時間で表示希望内容への選択切り替えを行うようにしても良い。
【0027】
図7に各人の積算ポイントの算出、表示処理F150の手順を示す。ここでは処理F1501でエレベータ利用者個々人に対して用意した積算ポイントから今回の個人対応運転のわがまま度に見合う拠出ポイント分を積算ポイントから減算し、新たな積算ポイントを算出し、その結果を処理F1502で利用者のID端末に確認の意味で表示する処理を行う。
【0028】
このようにエレベータの動かし方を利用者全員に均一にするのではなく、個々人が希望するエレベータのわがままな運転法を実現可能な範囲で、対価を投じればできるようにすることはビル内の移動手段をより充実した、新しい利用形態へと道を拓く効果がある。
【0029】
図2の処理F110で他の利用者がいないときにはこれまで述べたように、利用者のわがままを実現する個人対応運転が可能であるが、複数の利用者が存在するときには各利用者間の利用に関する調停を行う必要が生じる。図8に個人対応運転の調停処理F170の手順を示す。ここでは、個人対応運転を特には希望しない一般の利用者が呼びを作って待っている状況下で、個人対応運転を希望する利用者が呼びを作ったときを想定しての処理を示す。この場面は、一般の利用者を個人対応運転の利用者と考え、後から呼びを作った個人対応運転を希望した人が、より一層多くの拠出ポイントを支払う上位の個人対応運転希望者との関係と置き換えても等価な状況である。ここで、運転の形態は、かご位置とその運転方向,一般利用者のいる階とその希望する運転方向,個人対応運転希望者のいる階とその希望する運転方向によって、個人対応運転希望者から徴収する拠出ポイント、一般利用者が個人対応運転によって被るしわ寄せに対するお詫びとして逆に付与されるボーナスポイントなどが変化する。まず、処理F1700で個人対応運転の呼び発生階と一般の非個人対応運転の呼び発生階との間にエレベータかごがあるか?の判断処理を行う。yesであれば、処理F1701でかごは個人対応運転の呼び階に向かって進んでいるか?の判断を行い、yesであれば、処理F1702で個人対応運転階での希望運転方向とかごの運転方向が逆か?の判断を行い、yesであれば、処理F1703で従来の非個人対応運転、または個人対応運転を行う。
【0030】
ここで、非個人対応運転を行う際には、個人対応運転はされないので個人対応運転を希望した利用者の拠出ポイントは使われずに積算ポイントは変化せず、一般利用者へのしわ寄せもないので一般利用者の積算ポイントも変化しない。
【0031】
個人対応運転を実施する際には、当然、個人対応運転をしてもらう利用者からは拠出ポイントを積算ポイントから減算し、一般利用者にはかごを一度通過させてしまうしわ寄せに対するお詫びとしてボーナスポイントを積算ポイントに付加する。処理F1702でnoの場合には、すべてのケースで従来運転と同様となり、個人対応の動きもしわ寄せも生じないのでポイントの移動は発生しない。
【0032】
処理F1701でnoの場合には処理F1705で処理F1703のように従来の非個人対応運転、または個人対応運転を行う。ただしここでの個人対応運転では一般利用者階を通過するのではなく、手前で反転してしまうので、心理的なしわ寄せ感は大きく、お詫びのボーナスポイントは割り増しが必要である。処理F1700でnoの場合、処理F1706で個人対応階と非個人対応階からかごが離れる方向に運転中?であるかの判断を行い、yesであれば、(非個人対応運転の希望方向,かご運転方向)などと個人対応運転の希望方向とが逆かどうかの判断を行い、yesであれば、処理F1708で従来の非個人対応運転を行い、noであれば、処理F1709で個人対応運転または従来運転を行う。
【0033】
個人対応運転の場合には拠出ポイントを使用され、一般利用者の階は通過の可能性があるので、その際にはしわ寄せボーナスポイントを付与する。処理F1706でnoの場合には、処理F1710で個人対応運転方向とかご運転方向が同一で、かつ個人対応方向と非個人対応方向が逆の際に処理F1711で従来の非個人対応運転を行い、それ以外の場合には、処理F1712で非個人対応運転または個人対応運転を実施する。
【0034】
このように、従来の運転順序と同一サービス順路となる位置関係の時には拠出ポイントの払い出しはなく、しわ寄せごめんのボーナスポイントの付与も事象も生じない。また、個人対応運転を希望しない一般利用者のいる階の手前でかごが反転したり、通過してしまったようなしわ寄せ事象が発生したときには一般利用者にボーナスポイントの付与、しわ寄せを発生させた個人対応運転利用者からは拠出ポイントを徴収し、複数利用者がエレベータを利用する際の調停処理をポイント授受により実施する。
【0035】
図9に視点をかえた本発明の他の一実施例を示す。ここでは、たとえば、階間移動に階段を使い、徒歩による移動を行うことによりエレベータシステムの省エネや他の利用者にとっての運転負荷軽減に貢献してくれた人の積算ポイントに、ボーナスポイントを付与することをねらいとしている。エレベータシステムへの貢献者探査の処理F200は一定時間ごとのタイマー割り込み、あるいは下記する交信割り込みによって、探査処理が起動される。
【0036】
まず、処理F201で近くに貢献者の候補者がいるか?を判断する。判断方法は各人が所持しているID端末と各階のホールボタンやホール表示器、かご内ボタンや表示器との交信によって候補者の存在とその階床番号を認識できる。ここで、候補者としたのは、階段を利用する人なのか、エレベータを利用する人なのかの区別がこの時点では付かないためである。もし候補者がいれば、処理F202で候補者が出発階にいるか?の判断を行い、yesであれば、処理F203で検出した候補者ごとに出発階とその出発時刻情報を記憶する。これは後に階段を利用したか否か、出発側か到着側かの判断をする材料となる情報である。
【0037】
そして、処理F204で各人に仮のボーナスポイントを付与し、処理F209でその旨を表示する。もし、出発側でなければ、処理F205でその階への到着時刻を記憶し、処理F206で出発階から到着階への移動が徒歩かエレベータ利用での移動かの判断を行う。判断には出発時刻と到着時刻の差が階間を徒歩移動したとして妥当な時間であるかの情報を用いて判断する。徒歩移動であれば、処理F207で移動階数,移動方向に応じて貢献ボーナスポイントを移動者の積算ポイントに加算し、かごによる移動であれば、処理F208で仮に付与したボーナスポイントを返却処理し、処理F209でその旨を各自のID端末に表示して処理を終了する。
【0038】
このエレベータシステムへの貢献を積算ポイントへのボーナスポイントという形で与え、次のエレベータ利用の際に個人対応運転の時の拠出ポイントで利用したり、ビル内施設の他の目的で使うというエレベータを媒体とした参加型の新しい概念を作るのに効果がある。ここでは貢献者の例として、積極的にエレベータを利用しない形のビル利用者の例を示したが、ランプ切れやドア開閉の動作異常,異音発生などの事象のみでなく、画像,音声情報を携帯電話などで保守会社へ通報するなどの貢献も取り込めるようにID端末の交信機能を充実すれば、エレベータ利用者の参加型範囲はさらに拡大する効果がある。
【0039】
このように本実施例によれば、エレベータのサービスを利用者にとってすべて均等なものとするのではなく、個々人の希望を各自の積算ポイントからの拠出ポイントやボーナスポイントの授受の上に可能な限り個人対応の運転を実現することができる効果がある。
【0040】
また、この積算ポイントは、ポイントインターフェースを通じてその初期値をマンション価格が高い上層階者に傾斜配分したり、ビル内での他施設利用への引き出しなどエレベータ利用をビル内で多次元結合しうる他の効果もある。
【0041】
さらに本実施例によれば、省エネ,輸送効率向上という身近な社会貢献を日々利用するエレベータによって可視的に体感できるなどの効果もある。
【0042】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、エレベータ利用者の希望を可能な限り取り込んだ個人対応運転を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における全体構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態における手順書である。
【図3】本発明の一実施の形態における手順書である。
【図4】本発明の一実施の形態における手順書である。
【図5】本発明の一実施の形態における手順書である。
【図6】本発明の一実施の形態における手順書である。
【図7】本発明の一実施の形態における手順書である。
【図8】本発明の一実施の形態における手順書である。
【図9】本発明の他の一実施の形態における手順書である。
【符号の説明】
1…主ロープ、2…乗りかご、3…釣り合いおもり、4…綱車、5…モータ、6…パルス発生器、7…エレベータ制御装置、8…インターフェース、9…電力変換器、10…停止階決定装置、11…速度指令発生装置、12…速度制御装置、13a〜13d…関係者のID装置、14…アンテナ、15n−1〜15n+2,15k…表示器、16n−1〜16n+2…呼びボタン、17…ネットワーク、18…関係者データベース、19…階段、20…ポイントインターフェース。
Claims (5)
- 複数階を昇降するエレベータ乗りかごと、そのエレベータ乗りかごの運行を制御する制御装置とを備えたエレベータシステムにおいて、
ポイントを設定し、それによって運行サービスの制御を行う前記制御装置と、
エレベータ利用者の個人ごとの前記ポイントを格納する関係者データベースと、
前記関係者データベースから前記ポイントを引き落としたり、付与したりするポイント制御装置と、
前記エレベータ利用者に携帯可能とされ、前記ポイント制御装置と前記ポイントの引き落とし、付与に関する情報が授受されるID端末装置と、
を備え、前記エレベータ利用者がエレベータを利用しない徒歩で階間移動をした場合、移動階床数に応じて前記ポイントを付与することを特徴とするエレベータシステム。 - 請求項1に記載のものにおいて、前記ポイントを前記ID端末装置に表示することを特徴とするエレベータシステム。
- 請求項1に記載のものにおいて、前記エレベータ利用者がランプ切れやドア開閉の動作異常、異音発生をシステム側へ報知した場合、前記ポイントを付与することを特徴とするエレベータシステム。
- 請求項1に記載のものにおいて、前記エレベータ利用者が画像、音声情報を携帯電話で保守会社へ通報した場合、前記ポイントを付与することを特徴とするエレベータシステム。
- 請求項1に記載のものにおいて、前記ポイントは前記エレベータが設置されたビル内施設で使うことが可能とされたことを特徴とするエレベータシステム。
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