JP4013471B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和装置に関し、特に、圧縮機の起動対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空気調和装置には、特開平8−100944号公報に開示されているように、室外ユニットと室内ユニットとが冷媒配管によって接続されたセパレートタイプのものがある。そして、圧縮機の吐出側には、高圧保護圧力スイッチを設け、高圧冷媒圧力が異常上昇したときには、圧縮機を停止させることにより、装置の保護を図っている。そして、圧縮機を停止してから所定時間が経過すると、再起動させるようにしている。
【0003】
一方、一般的に、セパレートタイプの空気調和装置には閉鎖弁が設けられている。据え付け後にこの閉鎖弁を開けるの忘れ、そのまま運転させてしまう場合にも高圧冷媒圧力の異常上昇が起こり得る。このような恒常的な異常がある場合には、圧縮機を再起動しても、またすぐに異常な高圧状態となってしまうため、圧縮機を再起動させない制御を行うようにしている。つまり、このような閉鎖弁の開け忘れによる異常は、据付後に初めて空調運転を行う際に起こるため、最初の空調運転を行った際に圧縮機の駆動後の所定時間内に異常な高圧状態となったときには、圧縮機を停止させた後、再起動させないように制御することにより、装置部品を損傷させないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、圧縮機を再起動させないように制御するのを最初の空調運転時に限ると、移設した後に空調運転を行った際に異常な高圧状態となったときには、圧縮機を停止した後に再起動してしまう。従って、上記空気調和装置を移設して据え付けたときには、本来の目的である閉鎖弁の開け忘れを検知することができないという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、移設したときにも閉鎖弁の開け忘れを検知して、リトライ動作による装置部品の損傷を防止することにより、空気調和装置の信頼性を向上することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
空気調和装置(10)を移設するときには、冷媒を回収する回収運転を行うことに着目し、本発明は、冷媒を回収する回収運転を終了すると、次回の空調運転時には、圧縮機(21)の再起動制御を禁止するするようにしたものである。
【0007】
具体的に、第1の解決手段は、冷媒回路(11)の圧縮機( 21 )が駆動を開始した後の所定時間内に上記冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると、該冷媒回路(11)の圧縮機(21)を停止させ、その後、該圧縮機(21)を再起動させる空気調和装置を前提として、最初の空調運転時には、上記圧縮機(21)の再起動を禁止する一方、冷媒を回収する回収運転を終了した次の空調運転時に、上記圧縮機(21)の再起動を禁止する。
【0008】
また、第2の解決手段は、冷媒回路(11)の圧縮機( 21 )が駆動を開始した後の所定時間内に上記冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると、該冷媒回路(11)の圧縮機(21)を停止させ、その後、該圧縮機(21)を再起動させる空気調和装置を前提として、冷媒を回収する回収運転を終了した次の空調運転時に、上記圧縮機(21)の再起動を禁止する。
【0009】
また、第3の解決手段は、蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路(11)を備える一方、該冷媒回路(11)の圧縮機( 21 )が駆動を開始した後の所定時間内に上記冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると上記冷媒回路(11)の圧縮機(21)を停止させる停止手段(62)と、上記圧縮機(21)が停止すると、該圧縮機(21)の再起動制御を実行するリトライ手段(63)と、最初の空調運転を制御する初期制御を実行すると共に、該初期制御時に上記リトライ手段(63)による圧縮機(21)の再起動制御の実行を禁止する初期運転手段(64)と、冷媒を回収する回収運転を終了した次の空調運転時に、上記初期運転手段(64)を実行させる再実行手段(66)とを備えている。
【0010】
また、第4の解決手段は、上記第3の解決手段において、初期運転手段(64)は、初期制御の実行終了後に、該初期制御の再実行を禁止する禁止情報を記憶する記憶手段(65)を備える一方、再実行手段(66)は、初期運転手段(64)が初期制御を再実行するように記憶手段(65)の禁止情報を消去する。
【0011】
また、第5の解決手段は、上記第3又は第4の解決手段において、冷媒回路(11)の高圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段(HS1)を備え、停止手段(62)は、圧縮機(21)が駆動を開始した後の所定時間内に上記圧力検出手段(HS1)が検出した高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると圧縮機(21)を停止させ、初期運転手段(64)は、ヒートポンプサイクル運転を実行する初期制御を実行すると共に、該初期制御時にリトライ手段(63)による圧縮機(21)の再起動制御の実行を禁止する。
【0012】
すなわち、上記第1の解決手段では、最初の空調運転を行ったときに、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると、圧縮機(21)を停止し、該圧縮機(21)を再起動しない。その後の空調運転では、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると、圧縮機(21)を停止し、その後、該圧縮機(21)を再起動する。冷媒を回収する回収運転を終了すると、回収運転終了後の次の空調運転時に、圧縮機(21)を再起動させないようにする一方、空気調和装置(10)の移設が可能となる。空気調和装置(10)を移設した後に空調運転を行うときには、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えて圧縮機(21)を停止したときには、圧縮機(21)を再起動しない。
【0013】
また、上記第2の解決手段では、冷媒を回収する回収運転を終了すると、回収運転終了後の次の空調運転時に、圧縮機(21)を再起動させないようにする一方、空気調和装置(10)の移設が可能となる。空気調和装置(10)を移設した後に空調運転を行うときには、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えて圧縮機(21)を停止したときには、圧縮機(21)を再起動しない。
【0014】
また、上記第3の解決手段では、最初の空調運転では、初期制御を実行する。この初期制御では、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると圧縮機(21)を停止する一方、圧縮機(21)を再起動する再起動制御の実行が禁止されるので、圧縮機(21)を再起動しない。その後の空調運転では、初期制御を実行しないため、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると圧縮機(21)を停止し、その後、該圧縮機(21)の再起動制御を実行する。冷媒を回収する回収運転を終了すると、回収運転終了後の次の空調運転時に、圧縮機(21)の再起動制御の実行を再び禁止する一方、空気調和装置(10)の移設が可能となる。空気調和装置(10)を移設した後の最初の空調運転を行うときには、初期制御を実行し、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えて圧縮機(21)を停止したときには、圧縮機(21)の再起動制御の実行を禁止するので、圧縮機(21)を再起動しない。
【0015】
また、上記第4の解決手段では、上記第3の解決手段において、初期制御の実行を終了すると、記憶手段(65)が初期制御の再実行を禁止する禁止情報を記憶する。その後の空調運転では、初期制御の実行が禁止されるため、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると圧縮機(21)を停止し、その後、圧縮機(21)の再起動制御を実行する。冷媒を回収する回収運転を終了すると、記憶手段(65)に記憶されている初期制御の再実行を禁止する禁止情報を消去するため、回収運転終了後の次の空調運転時には、圧縮機(21)の再起動制御の実行を再び禁止する。一方、回収運転を終了しているため、空気調和装置(10)の移設が可能となる。空気調和装置(10)を移設した後の最初の空調運転を行うときには、初期制御を再実行し、冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えて圧縮機(21)を停止したときには、圧縮機(21)の再起動制御を実行しない。
【0016】
また、上記第5の解決手段では、上記第3又は第4の解決手段において、最初の空調運転を制御する初期制御では、ヒートポンプサイクル運転動作を行う。圧縮機(21)を駆動して所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると、圧縮機(21)を停止し、再起動制御を実行しない。つまり、閉鎖弁を開け忘れているときには、圧縮機(21)を駆動すると、すぐに高圧冷媒圧力が異常に上昇するので、高圧冷媒圧力を検知することにより、閉鎖弁の開け忘れを検知することができる。空気調和装置(10)を移設した後に最初の空調運転を行うときも同様に、初期制御を実行する。つまり、ヒートポンプサイクル運転動作を行い、圧縮機(21)の駆動後の所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると、圧縮機(21)を停止し、再起動制御を実行しない。
【0017】
【発明の効果】
従って、上記解決手段によれば、冷媒を回収する回収運転を終了した次の空調運転時に圧縮機(21)を再起動させないようにしたために、空気調和装置(10)を移設したときに、例えば、閉鎖弁(14,15)の開け忘れのような異常状態を検知することができると共に、圧縮機(21)の無駄な再起動を防止して、装置部品の損傷を防止し、信頼性を向上させることができる。
【0018】
また、上記第4の解決手段によれば、初期制御の実行終了後に禁止情報を記憶すると共に、冷媒を回収する回収運転を終了すると禁止情報を消去するようにしたために、初期制御の終了後には、圧縮機(21)の再起動制御を実行することができる一方、移設後の最初の空調運転時には、確実に再起動制御を禁止することができる。
【0019】
また、上記第5の解決手段によれば、初期制御では、ヒートポンプサイクル運転動作を行って、高圧冷媒圧力によって判定するようにしたために、低圧冷媒圧力を検知する圧力検出手段を省略することができると共に、確実に閉鎖弁(14,15)の開け忘れを検知することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
本実施形態は、図1に示すように、室外ユニット(20)と室内ユニット(30)とが接続されたいわゆるセパレートタイプの空気調和装置(10)である。
【0022】
上記室外ユニット(20)は、圧縮機(21)と四路切換弁(22)と室外熱交換器(23)と補助熱交換器(24)と膨張回路(25)とを備えて構成されている。
【0023】
上記室内ユニット(30)は、室内熱交換器(31)を備えている。
【0024】
そして、上記圧縮機(21)と四路切換弁(22)と室外熱交換器(23)と補助熱交換器(24)と膨張回路(25)と室内熱交換器(31)とが順に接続され、冷媒が循環する蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路(11)が構成されている。
【0025】
上記室外ユニット(20)と室内ユニット(30)とは、液側配管(12)及びガス側配管(13)により接続されている。液側配管(12)は、膨張回路(25)と室内熱交換器(31)とを接続している。ガス側配管(13)は、四路切換弁(22)と室内熱交換器(31)とを接続している。
【0026】
上記圧縮機(21)は、スクロールタイプの圧縮機(21)に構成され、電動機(図示せず)を介してインバータ回路に接続されている。上記圧縮機(21)は、インバータ回路の出力周波数を変更することにより、電動機の回転数を変更して運転容量である圧縮機容量を調整するように構成されている。この圧縮機(21)の吐出側には吐出管(26)が、吸入側には吸入管(27)がそれぞれ接続されている。
【0027】
上記四路切換弁(22)は、切り換えにより冷媒回路(11)における冷媒の循環方向が反転し、冷凍サイクル運転動作とヒートポンプサイクル運転動作とを切り換えるように構成されている。
【0028】
上記室外熱交換器(23)及び補助熱交換器(24)は、いわゆるクロスフィン形の熱交換器に構成され、室外空気と冷媒とを熱交換させる。
【0029】
上記膨張回路(25)は、ブリッジ回路で構成される方向制御回路(41)と、この方向制御回路(41)に接続される一方向通路(42)とにより構成されている。上記方向制御回路(41)は、冷房運転時には室外熱交換器(23)からの冷媒を、また暖房運転時には室内熱交換器(31)からの冷媒を一方向通路(42)に案内するように構成されている。
【0030】
上記一方向通路(42)には、上流側に位置して冷媒を貯留しながら冷媒を流出させるレシーバ(43)と、その下流側に位置する開度調整可能な電動弁(44)とが直列に配置されている。このレシーバ(43)には、冷媒の循環方向に拘わらず常に液冷媒が流入する。
【0031】
上記一方向通路(42)は、上記レシーバ(43)と電動弁(44)との間において、圧縮機(21)の停止時における液封を防止する液封防止通路(46)を介して、圧縮機(21)の吐出管(26)に接続されている。この液封防止通路(46)には、上記一方向通路(42)から吐出管(26)への冷媒の流通を許容する逆止弁(47)が設置されている。
【0032】
上記方向制御回路(41)は、第1流入路(48)と、第1流出路(49)と、第2流入路(50)と、第2流出路(51)とがブリッジ状に接続されて構成されている。各流入路及び各流出路には、それぞれ逆止弁(CV)が設けられている。
【0033】
上記第1流入路(48)は、室外熱交換器(23)が接続される第1接続点(52)から、1方向通路の上流端が接続される第2接続点(53)に向かう冷媒流れを形成している。また、上記第1流出路(49)は、一方向通路(42)の下流端が接続される第3接続点(54)から、室内熱交換器(31)が接続される第4接続点(55)に向かう冷媒流れを形成している。
【0034】
上記第2流入路(50)は、第4接続点(55)から第2接続点(53)に向かう冷媒流れを形成している。また、上記第2流出路(51)は、第3接続点(54)から第1接続点(52)に向かう冷媒流れを形成している。
【0035】
上記レシーバ(43)の上部と、常時低圧液配管となる一方向通路(42)における電動弁(44)より下流側との間にはバイパス通路(56)が接続されている。該バイパス通路(56)には電磁弁(57)が設置されており、レシーバ(43)内のガス冷媒を抜くことができるように構成されている。
【0036】
上記液側配管(12)及びガス側配管(13)には、それぞれ閉鎖弁(14,15)が設置されている。この各閉鎖弁(14,15)は、室外ユニット(20)及び室内ユニット(30)が据え付けられるまで、クリーン状態を保持する等の理由により閉鎖されている。そして、この各閉鎖弁(14,15)は、通常据え付け完了後に試運転をする際に据付業者により開放され、その後は開放されたままとなる。
【0037】
上記圧縮機(21)の吐出管(26)には、該圧縮機(21)の吐出側の冷媒温度である吐出管温度を検出する吐出管温度センサ(Td)が設置されている。また、室外ユニット(20)の空気吸込口には、室外温度を検出する室外温度センサ(To)が配置され、室外熱交換器(23)には、冷房運転時には凝縮温度となり、暖房運転時には蒸発温度となる室外熱交温度を検出する室外熱交温度センサ(Tc)が配置されている。上記室内ユニット(30)の空気吸込口には、室内温度を検出する室内温度センサ(Tr)が配置され、室内熱交換器(31)には、冷房運転時には蒸発温度となり、暖房運転時には凝縮温度となる室内熱交温度を検出する室内熱交温度センサ(Te)が配置されている。
【0038】
上記圧縮機(21)の吐出管(26)には、高圧冷媒圧力を検出して、該高圧冷媒圧力が所定圧力より高圧になるとオンとなって高圧保護信号を出力する高圧保護圧力スイッチ(HS1)と、高圧冷媒圧力を検出して高圧制御信号を出力する高圧制御圧力センサ(HS2)とが配置されている。上記高圧保護圧力スイッチ(HS1)が圧力検出手段を構成している。
【0039】
上記各温度センサ(Td,To,Tc,Tr,Te)、高圧保護圧力スイッチ(HS1)、及び高圧制御圧力センサ(HS2)からの出力信号がコントローラ(60)に入力される。該コントローラ(60)は、運転制御部(61)と停止制御部(62)とリトライ制御部(63)と初期運転制御部(64)と再実行制御部(66)とを備えて構成されている。
【0040】
上記運転制御部(61)は、空調負荷に基づいてインバータ回路の出力周波数を変更することにより、圧縮機容量を調整するように構成されている。また、上記運転制御部(61)は、室外熱交温度センサ(Tc)及び室内熱交温度センサ(Te)が検出する凝縮温度や蒸発温度から最適な冷凍効果を与える吐出管温度の最適値を導出し、該吐出管温度がその最適値になるように電動弁(44)の開度を調整するように構成されている。
【0041】
上記停止制御部(62)は、停止手段を構成し、圧縮機(21)が駆動を開始した後の所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力を越えたときは、異常状態と判定して、圧縮機(21)を停止するように構成されている。具体的には、上記停止制御部(62)は、圧縮機(21)が駆動を開始した後の所定時間を計測し、この計測時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力より高圧となって高圧保護圧力スイッチ(HS1)がオンしたときは、例えば、閉鎖弁(14,15)の開け忘れ等の異常状態と判定して、圧縮機(21)を停止するように構成されている。
【0042】
上記リトライ制御部(63)は、リトライ手段を構成している。つまり、上記リトライ制御部(63)は、圧縮機(21)が一旦停止すると、その後、所定の待機時間が経過すると、圧縮機(21)を再起動させる再起動制御を実行するように構成されている。
【0043】
上記初期運転制御部(64)は、初期運転手段を構成している。つまり、上記初期運転制御部(64)は、最初の空調運転を行うときに、冷媒回路(11)における冷媒の循環動作をヒートポンプサイクル運転動作に切り換えて空調運転を行う初期制御を実行するように構成されている。また、上記初期運転制御部(64)は、初期制御時に所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力より高圧となって圧縮機(21)を停止した場合には、圧縮機(21)の再起動制御の実行を禁止し、その後に所定の待機時間が経過しても、圧縮機(21)を再起動させないように構成されている。
【0044】
また、上記初期運転制御部(64)は、記憶手段を構成する記憶制御部(65)を備えている。該記憶制御部(65)は、メモリが備えられ、初期制御が終了すると、この初期制御の再実行を禁止する禁止情報をメモリに書き込むように構成されている。メモリにこの禁止情報が書き込まれている場合に空調運転が開始されると、初期制御が実行されずに通常の空調運転が行われると共に、圧縮機(21)の再起動制御が実行される。
【0045】
上記再実行制御部(66)は、再実行手段を構成し、冷媒を回収する回収運転を終了すると、上記初期運転制御部(64)が初期制御を再実行するように上記記憶制御部(65)のメモリに記憶されている禁止情報を消去するように構成されている。
【0046】
−運転動作−
先ず、上記空気調和装置(10)の据付から移設に至るまでの流れについて、図2の状態図を参照しながら説明する。
【0047】
上記空気調和装置(10)の据付が完了すると(状態ST1)、通常は据付業者が、据付後の最初の空調運転を行う。この最初の空調運転では、四路切換弁(22)を図1中の破線に示す側に切り換えることにより、吐出管(26)とガス側配管(13)とを連通させて、暖房運転を行う初期制御が実行される(状態ST2)。
【0048】
この最初の空調運転では、例えば、閉鎖弁(14,15)を開け忘れているような場合には、圧縮機(21)の駆動開始後の所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力より高圧となって高圧保護圧力スイッチ(HS1)がオンする。そして、圧縮機(21)を停止するが、初期制御を実行しているために、所定の待機時間が経過しても圧縮機(21)を再起動しない。従って、例えば、閉鎖弁(14,15)を開け忘れているような場合には、圧縮機(21)を再起動しないため、据付業者が異常に気付き、閉鎖弁(14,15)の開け忘れに気付くことができる。
【0049】
初期制御を終了すると、記憶制御部(65)に備えられるメモリに初期制御の再実行を禁止する禁止情報を書き込む(状態ST3)。
【0050】
その後に圧縮機(21)が起動するときには、初期制御を実行しない通常の空調運転を行う(状態ST4)。つまり、この通常の空調運転では、初期制御を実行しないため、圧縮機(21)の駆動開始後の所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力を越えて、圧縮機(21)を停止した場合には、所定の待機時間が経過したときに、圧縮機(21)を再起動する。
【0051】
そして、通常の空調運転を行った後に冷媒を回収する回収運転を終了すると(状態ST5)、記憶制御部(65)のメモリに書き込まれている、初期制御の再実行を禁止する禁止情報を消去する(状態ST6)。冷媒を回収して運転を終了すると、空気調和装置(10)の移設が可能となる。空気調和装置(10)を移設した後(状態ST7)に、最初の空調運転を行う際には、初期制御の再実行を禁止する禁止情報が既に消去されているので、再度、初期制御が実行される(状態ST2)。この初期制御では、圧縮機(21)の駆動開始後の所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力を越えて、圧縮機(21)を停止した場合において、所定の待機時間が経過しても圧縮機(21)を再起動しない。従って、空気調和装置(10)を移設した場合にも、例えば、閉鎖弁(14,15)の開け忘れのような異常状態を検知することができる。
【0052】
続いて、上記初期制御の制御動作について、図3のフロー図を参照しながら説明する。
【0053】
まず、ステップST21において電源が投入された後、ステップST22において運転が開始されると、ステップST23において四路切換弁(22)を図1中の破線に示す側に切り換えることにより、暖房運転が行われ、ステップST24に移る。ステップST24において圧縮機(21)を駆動して、ステップST25に移る。ステップST25では、圧縮機(21)の駆動開始後の所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力より高圧となったか否かを判定し、所定時間を経過するまでに高圧冷媒圧力が所定圧力より高圧にならなかったときは、運転を継続すると共に、ステップST26に移り、初期制御を終了する。従って、この後は通常の空調運転となり、圧縮機(21)が停止した場合には、所定の待機時間の経過後に圧縮機(21)の再起動制御を実行する。一方、圧縮機(21)の駆動開始後の所定時間内に、高圧冷媒圧力が所定圧力より高圧となって高圧保護圧力スイッチ(HS1)がオンすると、ステップST25の判定がYESとなり、ステップST27に移って、圧縮機(21)を停止し、ステップST28において、圧縮機(21)の再起動制御の実行を禁止する。従って、圧縮機(21)が再起動しないため、据付業者が異常に気付き、閉鎖弁(14,15)の開け忘れを検知することができる。そして、ステップST22に戻る。閉鎖弁(14,15)を開けた後に、運転を再開するときには、上記ステップST22からステップST25を実行し、圧縮機(21)の駆動開始後の所定時間内に高圧冷媒圧力が所定圧力より高圧にならなかったときは、ステップST26に移り、初期制御を終了する。
【0054】
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、以下のような効果が発揮される。
【0055】
冷媒を回収する回収運転を終了した次の空調運転時に圧縮機(21)を再起動させないようにしたために、空気調和装置(10)を移設したときに、例えば、閉鎖弁(14,15)の開け忘れのような異常状態を検知することができると共に、圧縮機(21)の無駄な再起動を防止して、装置部品の損傷を防止し、信頼性を向上させることができる。
【0056】
また、初期制御の実行終了後に禁止情報を記憶すると共に、冷媒を回収する回収運転を終了すると禁止情報を消去するようにしたために、初期制御の終了後には、圧縮機(21)の再起動制御を実行することができる一方、移設後の最初の空調運転時には、確実に再起動制御を禁止することができる。
【0057】
また、初期制御では、ヒートポンプサイクル運転動作を行って、高圧冷媒圧力によって判定するようにしたために、低圧冷媒圧力を検知する圧力検出手段を省略することができると共に、確実に閉鎖弁(14,15)の開け忘れを検知することができる。
【0058】
<発明のその他の実施の形態>
本発明は、上記実施形態について、初期運転制御部(64)は、記憶制御部(65)を省略すると共に、再実行制御部(66)は、冷媒を回収する回収運転を終了すると、次回の空調運転時に初期制御を再実行させるように構成してもよい。
【0059】
また、圧力検出手段を圧縮機(21)の吸入側にのみ設置して、初期制御において、冷凍サイクル運転動作に切り換えて運転を行う構成にし、停止制御部(62)は、所定時間内に低圧冷媒圧力が所定圧力より低圧になったときに、圧縮機(21)を停止するように構成してもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、スクロールタイプの圧縮機(21)を用いているが、その他の形式の圧縮機、例えばローリングピストン型の圧縮機を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る空気調和装置の全体構成を示す冷媒系統図である。
【図2】本発明の実施形態に係る空気調和装置の据付から移設までの流れを示す状態図である。
【図3】本発明の実施形態に係る空気調和装置の初期制御を示すフロー図である。
【符号の説明】
(11) 冷媒回路
(21) 圧縮機
(62) 停止制御部
(63) リトライ制御部
(64) 初期運転制御部
(65) 記憶制御部
(66) 再実行制御部
(HS1) 高圧保護圧力スイッチ
Claims (5)
- 冷媒回路(11)の圧縮機( 21 )が駆動を開始した後の所定時間内に上記冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると、該冷媒回路(11)の圧縮機(21)を停止させ、その後、該圧縮機(21)を再起動させる空気調和装置において、
最初の空調運転時には、上記圧縮機(21)の再起動を禁止する一方、冷媒を回収する回収運転を終了した次の空調運転時に、上記圧縮機(21)の再起動を禁止する
ことを特徴とする空気調和装置。 - 冷媒回路(11)の圧縮機( 21 )が駆動を開始した後の所定時間内に上記冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると、該冷媒回路(11)の圧縮機(21)を停止させ、その後、該圧縮機(21)を再起動させる空気調和装置において、
冷媒を回収する回収運転を終了した次の空調運転時に、上記圧縮機(21)の再起動を禁止する
ことを特徴とする空気調和装置。 - 蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路(11)を備える一方、
該冷媒回路(11)の圧縮機( 21 )が駆動を開始した後の所定時間内に上記冷媒回路( 11 )の高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると上記冷媒回路(11)の圧縮機(21)を停止させる停止手段(62)と、
上記圧縮機(21)が停止すると、該圧縮機(21)の再起動制御を実行するリトライ手段(63)と、
最初の空調運転を制御する初期制御を実行すると共に、該初期制御時に上記リトライ手段(63)による圧縮機(21)の再起動制御の実行を禁止する初期運転手段(64)と、
冷媒を回収する回収運転を終了した次の空調運転時に、上記初期運転手段(64)を実行させる再実行手段(66)とを備えている空気調和装置。 - 請求項3において、
初期運転手段(64)は、初期制御の実行終了後に、該初期制御の再実行を禁止する禁止情報を記憶する記憶手段(65)を備える一方、
再実行手段(66)は、初期運転手段(64)が初期制御を再実行するように記憶手段(65)の禁止情報を消去する
ことを特徴とする空気調和装置。 - 請求項3又は4において、
冷媒回路(11)の高圧冷媒圧力を検出する圧力検出手段(HS1)を備え、
停止手段(62)は、圧縮機(21)が駆動を開始した後の所定時間内に上記圧力検出手段(HS1)が検出した高圧冷媒圧力が所定圧力を越えると圧縮機(21)を停止させ、
初期運転手段(64)は、ヒートポンプサイクル運転を実行する初期制御を実行すると共に、該初期制御時にリトライ手段(63)による圧縮機(21)の再起動制御の実行を禁止する
ことを特徴とする空気調和装置。
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