JP4013453B2 - 転写用高圧電源装置及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリンターや複写機等の画像形成装置に使用される転写用高圧電源装置及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置に関し、特に、画像情報に応じたトナー像が形成され又は転写される像担持体から、少なくとも直接搬送される転写材上又は中間転写体上にトナー像を転写するための接触型の転写部材と、前記転写部材とは別個に設けられ、当該転写部材自体又は中間転写体にクリーニング用の高電圧を印加するための接触型のクリーニング部材とに転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源装置、及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
更に具体的には、この発明は、像担持体上に形成されたトナー像を、直接搬送される転写材(用紙材)上、又は転写ベルトによって搬送される転写材(用紙材)上に、転写ローラー等の転写部材によって転写する転写装置等において、転写後の非イメージ部にあたる個所での像担持体に接している転写部材又は転写ベルトの残留トナーによる汚れ付着防止やトナーのクリーニングを可能とした転写用高圧電源装置、及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置に関するものである。
【0003】
又、この発明は、像担持体上に形成されたトナー像を、中間転写体上に1次転写した後、当該中間転写体から転写材(用紙材)上に2次転写する際に、前記像担持体から中間転写体上にトナー像を転写するか、又は中間転写体から転写材(用紙材)上に転写する転写装置等において、転写後の非イメージ部にあたる個所での像担持体に接している転写部材又は中間転写体の残留トナーによる汚れ付着防止やトナーのクリーニングを可能とした転写用高圧電源装置、及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置に関するものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、この種のプリンターや複写機等の画像形成装置としては、例えば、図10に示すように、感光体ドラム100の表面を、スコロトロンや帯電ローラー等の1次帯電手段101によって、所定の電位に一様に帯電した後、当該感光体ドラム100の表面に画像露光102を施して静電潜像を形成し、この感光体ドラム100の表面に形成された静電潜像を、現像装置103により現像してトナー像を形成して、当該感光体ドラム100上に形成されたトナー像を、必要に応じて転写前帯電器104によって転写前帯電を施した後、転写ロール105によって転写材(用紙材)106上に転写するとともに、剥離装置107の除電によって転写材106を感光体ドラム100の表面から剥離し、図示しない定着装置によって定着処理を施すことにより、画像を形成するように構成したものがある。
【0005】
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム100の表面は、クリーニング前コロトロン108によって除電された後、ブレード等からなるクリーニング装置109によって、残留トナーや紙粉等が除去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
【0006】
また、上記プリンターや複写機等の画像形成装置としては、図13に示すように、感光体ドラム100の表面に形成されたトナー像を、1次転写ロール110によって中間転写ベルト111上に1次転写した後、当該中間転写ベルト111上に1次転写されたトナー像を、中間転写ベルト111にバックアップローラー112を介して圧接する2次転写ローラー113によって転写材(用紙材)106上に2次転写し、図示しない定着装置によって定着処理を施すことにより、画像を形成するように構成したものがある。
【0007】
ところで、上記の如く構成されたプリンターや複写機等の画像形成装置においては、図10及び図13に示すように、転写電圧が印加される転写ローラー105が、感光体ドラム100の表面に直接接触したり、転写電圧が印加される1次転写ローラー110や2次転写ローラー113が、感光体ドラム100の表面又は中間転写ベルト111の表面に直接接触する。そのため、上記画像形成装置においては、感光体ドラム100と転写ローラー105の間や、中間転写ベルト111と2次転写ローラー113等の間に、転写材(用紙材)106が存在しないときに、静電気力やファンデルワールス力等の付着力によって、転写ローラー105や2次転写ローラー113、あるいは中間転写ベルト111の表面に残留トナー等が付着することがある。すると、上記転写ローラー105や2次転写ローラー113、あるいは中間転写ベルト111の表面に付着した残留トナー等は、次の画像形成時等に転写材(用紙材)106の裏面に付着して、裏面汚れが発生したり、中間転写ベルト111の表面に付着した残留トナー等が、次の画像と共に転写材(用紙材)106の表面に転移して画質を劣化させるという問題点を生じる。
【0008】
そこで、上記プリンターや複写機等の画像形成装置においては、転写時に、転写ローラー105や1次転写ローラー110、あるいは2次転写ローラー113に、転写用の高電圧を印加するとともに、非イメージ部において、転写ローラー105や1次転写ローラー110、あるいは2次転写ローラー113に、転写電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加するように構成されている。
【0009】
従来、上記転写ローラーや1次転写ローラー、あるいは2次転写ローラーに、転写時に、転写用の高電圧を印加するとともに、非イメージ部において、転写電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加する転写用高圧電源装置としては、例えば、図11及び図14に示すように、転写ローラー105や1次転写ローラー110、あるいは2次転写ローラー113に、転写時に、転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源115と、非イメージ部において、転写電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加するクリーニング用高圧電源116とを直列に接続し、これらの転写用高圧電源115とクリーニング用高圧電源116との出力を、出力選択信号117によって切り換えるように構成したものが用いられる。
【0010】
上記転写用高圧電源装置は、例えば、図15に示すように、昇圧回路118、119を用い、1次側入力をスイッチング制御するためのスイッチング素子120、121と、昇圧回路118、119によって高圧化またはバイアス化された2次側の出力状態を、出力状態検出回路または出力状態の代替特性により出力を検出する機能により検出し、検出した出力状態と基準値とを比較して、スイッチング素子120、121に与えるべきPWM信号のデューテイ値を制御する、切り替え回路や比較回路等で構成される制御回路122、123とを備えるように構成されている。
【0011】
かかる転写用高圧電源装置としては、例えば、特公平2−16659号公報において提案されているものがある。
【0012】
この特公平2−16659号公報に開示された正負切換高圧電源装置は、低圧入力電圧を昇圧した高圧出力を負荷に供給する電源装置において、高圧側に設けられた第1および第2の高圧出力部を選択的に作動(片側OFF構成)させる出力切り替え装置と、前記第1及び第2の高圧出力部の各出力巻線にそれぞれ並列に設けられ、かつ、相互に接続された第1及び第2の抵抗とを具備し、前記出力切り替え装置により正、負の高圧出力を切り替えて負荷に供給するように構成したものである。
【0013】
また、上記転写ローラー105や1次転写ローラー110、あるいは2次転写ローラー113に、転写時に、転写用の高電圧を印加するとともに、非イメージ部において、転写電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加する転写用高圧電源装置としては、例えば、特開平5−224541号公報や、特開平1−292385号公報等において提案されているものがある。
【0014】
これらの特開平5−224541号公報や特開平1−292385号公報等に開示された画像形成装置は、図16に示すように、転写時に、転写ローラー105や1次転写ローラー110等に、転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源115と、非イメージ部において、転写ローラーや1次転写ローラー等に、転写用の高電圧と逆極性のクリーニング用の電圧を印加するクリーニング用高圧電源116とを備え、これらの転写用高圧電源115とクリーニング用高圧電源116とを、高圧リレー等のスイッチング手段124、125によって切り換えるように構成したものである。
【0015】
上記転写用高圧電源装置は、例えば、図19に示すように、昇圧回路118、119を用い、1次側入力をスイッチング制御するためのスイッチング素子120、121と、昇圧回路118、119によって高圧化またはバイアス化された2次側の出力を、高圧リレー等のスイッチング手段124、125によって切り換えるように構成されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特公平2−16659号公報に開示された正負切換高圧電源装置の場合には、図10及び図11に示すように、単体の転写ローラー105等を用いることにより、転写時からクリーニング時、又はクリーニング時から転写時の電荷極性を切り替えて供給する際に発生する、正極性の高圧電源内に設けられた出力整流用平滑コンデンサ126の静電容量と、負極性の高圧電源内に設けられた出力整流用平滑コンデンサ126の静電容量との間同士での充放電による出力電圧の不安定な挙動や、転写ローラー105の容量成分と感光体ドラム100の容量成分への正極性から負極性、または負極性から正極性の電荷の充放電による転写電界の過渡的な挙動の発生を防止する目的がある。
【0017】
これは、正負の出力を供給する電源115、116を直列に接続して構成することで、常に正負高圧電源115、116と転写ローラー105と感光体ドラム100、または転写ローラ−105と中間転写ベルト111及び感光体ドラム100、あるいは転写ローラー105と転写ベルト及び感光体ドラムとが電気的に接続され、前記転写電界の過渡的な挙動を、図21及び図20に示すように、転写ローラー105と各感光体ドラム100、中間転写ベルト111、転写ベルト間のインピーダンスによってラッシュ電流を抑制することで、回避することが可能となる。
【0018】
しかし、上記の如く正負の高圧電源115、116を直列に接続する転写用高圧電源装置の場合には、正負切り替え時の低ノイズ化に対して有効な技術である反面、2次側の出力電流が比較的低い数百マイクロアンペア以下であっても、バイパス抵抗R1、R2に発生する電圧が高くなるため、バイパス抵抗R1、R2及び昇圧回路118,119(即ち、トランスの2次側部分)が印加電圧の耐圧確保のため大型化したり、周辺との機能上の絶縁を確保するため、エポキシ樹脂等からなる絶縁材によってバイパス抵抗昇圧回路118,119(即ち、トランスの2次側部分)を充填する必要が生じるため、バイパス抵抗バイパス抵抗昇圧回路118,119(即ち、トランスの2次側部分)が大型となり、電源装置の小型化に限界があるという問題点を有している。
【0019】
また、上記の如く正負の高圧電源115、116を直列に接続する転写用高圧電源装置の場合には、バイパス抵抗R1、R2のパワーロスが電流又は電圧値の2乗で増加するが、耐圧性を確保するためには、バイパス抵抗の抵抗値をある程度大きく設定せざるを得ず、バイパス抵抗の抵抗値を小さく設定して、高速対応性を向上させることができないという問題点をも有している。
【0020】
さらに、上記の如く正負の高圧電源115、116を直列に接続する転写用高圧電源装置の場合には、図21及び図22に示すように、転写時からクリーニング時、又はクリーニング時から転写時の電荷極性を切り替えて供給する際に発生する、正極性の高圧電源内に設けられた出力整流用平滑コンデンサ126の静電容量と、負極性の高圧電源内に設けられた出力整流用平滑コンデンサ127の静電容量との間同士での充放電によって、出力電圧の極性を切り替える際に、立ち上がり時間が長くなり、高速の画像形成装置に対応することができないばかりか、画像の先端等に転写不良による画質欠陥等が発生する虞れがあるという問題点をも有している。
【0021】
一方、上記特開平5−224541号公報や特開平1−292385号公報等に開示された画像形成装置の場合には、図16及び図17に示すように、転写用高圧電源115とクリーニング用高圧電源116とを、高圧リレー等のスイッチング手段124、125によって切り換えるように構成したものである。そのため、転写時とクリーニング時とで、転写ローラー105等に印加される高電圧が、スイッチング手段124、125によって瞬時に切り換えられるので、図18に示すように、高電圧の極性の切り換え時に、出力電圧が不安定になるとともに、転写ローラー105の容量成分と感光体ドラム100の容量成分へのプラスからマイナス、またはマイナスからプラスの電荷の充放電による転写電界の過渡的な挙動が発生するという問題点を有していた。
【0022】
しかし、上記の如く転写用高圧電源115とクリーニング用高圧電源116とを、高圧リレー等のスイッチング手段124、125によって切り換えるように構成した場合には、電源装置の高い効率化、出力電圧の高圧化、そしてハイパワー化に対し有効な技術である反面、転写ローラ105と中間転写ベルト111及び感光体ドラム100、または転写ローラ105と転写ベルト及び感光体ドラム100との電気的な接続が一時的に解除されるため、良好な転写が得られにくいという問題点を有している。
【0023】
また、本構成の電源装置は、出力切り替え時にノイズが発生し、装置及び周辺装置への対策が必要となり、このためにコストがかかり、また、切り替え装置とノイズ対策のため装置が大型化し、さらに切り替えスピードが限定されるため、用途が限定されるという問題点をも有している。
【0024】
さらに、上記のように切り替え回路および比較回路等を備える構成では、切り替え回路の切り替え時間と比較回路での演算時間がかかるため、出力として切り替え後の出力が安定するまでに時間がかかり、ハイスピードのプリンターや複写機の場合、あるいは切り替え時の要求が厳しい場合には、各装置の機能が十分に発揮できずに画質に影響を及ぼす可能性があるという問題点を有している。
【0025】
そこで、かかる問題点に対して関連する先行技術としては、例えば、特開平8−234533号公報で提案されているものがある。
【0026】
この特開平8−234533号公報に係る画像形成装置は、図23乃至図25に示すように、像担持体130上に形成されたトナー像を転写部において記録材131に転写して搬送するベルト転写装置132を備えた画像形成装置において、前記像担持体130に対向する転写ベルト132の裏面側に、上流側の第1の電極133と下流側の第2の電極134とを前記転写ベルト132の移動方向に交差して配列し、前記第2の電極134には、前記記録材131が転写部を通過する時にのみ、前記像担持体130の電位に対しトナーと逆特性となる電位を印加し、前記第1の電極133には、記録材131の通紙時および非通紙時において、前記像担持体130の電位に対しトナーと同極性の電圧を印加するとともに、前記ベルト転写装置131に到る前の前記像担持体130上の非画像領域の電位を、画像領域の未露光部の電位より低くするように構成したものである。
【0027】
しかしながら、上記特開平8−234533号公報に係る画像形成装置の場合には、図24及び図25に示すように、転写用電極134がコロトロンで構成されており、従来技術の課題であったマイナスからプラスの電荷の充放電による転写電界の過渡的な挙動の発生を防止することができないという問題点を有している。
【0028】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものでり、その第1の目的とするところは、小型化及び低ノイズ化と効率改善を図ることを可能とした転写用高圧電源装置及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置を提供することにある。
【0029】
また、この発明の第2の目的とするところは、正負切り換えスピードの高速化を可能とし、広い範囲で使用可能な転写用高圧電源装置及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置を提供することにある。
【0030】
さらに、この発明の第3の目的とするところは、転写用単体のローラー等からなる転写部材に、転写用の高電圧を印加する方式のメリットを維持しつつ、異極性の高電圧を各々独立に供給できる転写用高圧電源装置及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載された発明は、画像情報に応じたトナー像が形成され又は転写される像担持体から、転写ベルトによって搬送される転写材上又は中間転写体上にトナー像を転写するため、前記転写ベルト又は中間転写体の裏面に接触するように、当該像担持体の転写領域に配設された接触型の転写部材に、第1のタイミングで転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源と、前記転写領域近傍であって、且つ前記転写部材よりも前記転写ベルト又は中間転写体の移動方向に沿った上流側に設けられ、当該転写ベルト又は中間転写体にクリーニング用の高電圧を印加するための接触型のクリーニングバイアス印加部材に、第2のタイミングで前記転写用電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加する前記転写用高圧電源とは別個に設けられたクリーニング用高圧電源とを備えたことを特徴とする転写用高圧電源装置である。このように、接触型の転写部材と接触型のクリーニング部材とを個別に設け、これら接触型の転写部材と接触型のクリーニング部材に所定の高電圧を印加する転写用高圧電源とクリーニング用高圧電源とを別個に備えているので、直列又は並列に接続された極性の異なる高電圧を切り替える必要がないため、小型化及び低ノイズ化と効率改善を図ることが可能となる。
【0032】
上記像担持体としては、例えば、感光体ドラムが用いられるが、これに限定されるものではなく、当該像担持体としては、感光体ドラムからトナー像が転写されるベルト状やドラム状の中間転写体をも含むものである。
【0033】
また、請求項2に記載された発明は、画像情報に応じたトナー像が形成され又は転写される像担持体から、転写ベルトによって搬送される転写材上又は中間転写体上にトナー像を転写するため、前記転写ベルト又は中間転写体の裏面に接触するように、当該像担持体の転写領域に配設された接触型の転写部材と、前記転写領域近傍であって、且つ前記転写部材よりも前記転写ベルト又は中間転写体の移動方向に沿った上流側に前記転写部材とは別個に設けられ、当該転写ベルト又は中間転写体にクリーニング用の高電圧を印加するための接触型のクリーニングバイアス印加部材と、前記転写部材に第1のタイミングで転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源と、前記転写用高圧電源とは別個に設けられ、前記クリーニングバイアス印加部材に第2のタイミングで前記転写用電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加するクリーニング用高圧電源とを備えたことを特徴とする転写装置である。このように、接触型の転写部材と接触型のクリーニング部材とを個別に設け、これら接触型の転写部材と接触型のクリーニング部材に所定の高電圧を印加する転写用高圧電源とクリーニング用高圧電源とを別個に備えているので、直列又は並列に接続された極性の異なる高電圧を切り替える必要がないため、小型化及び低ノイズ化と効率改善を図ることが可能となる。
【0034】
さらに、請求項3に記載された発明は、画像情報に応じたトナー像が形成され又は転写される像担持体と、前記像担持体上に形成され又は転写されたトナー像を転写するため、前記転写ベルト又は中間転写体の裏面に接触するように、当該像担持体の転写領域に配設された接触型の転写部材と、前記転写領域近傍であって、且つ前記転写部材よりも前記転写ベルト又は中間転写体の移動方向に沿った上流側に前記転写部材とは別個に設けられ、当該転写ベルト又は中間転写体にクリーニング用の高電圧を印加するための接触型のクリーニングバイアス印加部材と、前記転写部材に第1のタイミングで転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源と、前記転写用高圧電源とは別個に設けられ、前記クリーニングバイアス印加部材に第2のタイミングで前記転写用電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加するクリーニング用高圧電源とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。このように、接触型の転写部材と接触型のクリーニング部材とを個別に設け、これら接触型の転写部材と接触型のクリーニング部材に所定の高電圧を印加する転写用高圧電源とクリーニング用高圧電源とを別個に備えているので、直列又は並列に接続された極性の異なる高電圧を切り替える必要がないため、小型化及び低ノイズ化と効率改善を図ることが可能となる。
【0035】
また更に、請求項4に記載された発明は、前記像担持体上に形成されたトナー像を、転写ベルトによって搬送される転写材上に、当該転写ベルトの裏面に接触する接触型の転写部材によって転写することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
【0036】
さらに、請求項5に記載された発明は、前記転写ベルトの裏面において、当該転写ベルトの移動方向上流側にクリーニングバイアス印加部材を配置するとともに、当該転写ベルトの移動方向下流側に転写部材を配置したことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置である。
【0037】
又、請求項6に記載された発明は、前記像担持体上に形成されたトナー像を、中間転写体上に1次転写部材によって1次転写した後、当該中間転写体上に1次転写されたトナー像を、転写材上に2次転写部材によって2次転写するように構成したことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
【0038】
さらに、請求項7に記載された発明は、前記1次転写部材又は2次転写部材の少なくとも一方に、クリーニングバイアス印加部材を接触するように配置したことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置である。
【0039】
また、請求項8に記載された発明は、前記転写用高圧電源は、転写部材を介して像担持体又は中間転写体にインピーダンス結合されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。そのため、転写部材に印加される高電圧がオン/オフされるときに、転写電界の過渡的な挙動の発生を防止することができる。
【0040】
更に、請求項9に記載された発明は、前記クリーニング用高圧電源は、クリーニングバイアス印加部材を介して像担持体又は中間転写体にインピーダンス結合されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0042】
実施の形態1
図1はこの発明の実施の形態1に係るプリンターや複写機等の画像形成装置を示すものである。
【0043】
図1において、1は像担持体としての感光体ドラムを示すものであり、この感光体ドラム1は、図示しない駆動手段によって矢印方向に沿って所定の回転速度(周速)で回転駆動される。なお、この実施の形態では、上記画像形成装置が高速化に対応することが可能となっており、感光体ドラム1の回転速度は、従来に比べて大幅に高速(例えば、300〜400mm/s程度)に設定されている。この感光体ドラム1としては、例えば、OPC(有機光導電体)等からなる負帯電性の感光体を用いたものが使用される。上記感光体ドラム1の表面は、スコロトロンや帯電ローラー等の1次帯電手段2によって、例えば負極性の所定の電位に一様に帯電された後、ROS(Raster Output Scanner)等からなる露光手段によって画像3が露光され、静電潜像が形成される。上記感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、例えば、現像装置4によって反転現像され、顕像化されてトナー像となる。しかし、上記現像装置4は、感光体ドラム1の帯電極性と同極性のトナーによって反転現像するものに限らず、感光体ドラム1上に形成された静電潜像を、正規現像するものであっても良い。
【0044】
上記感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、必要に応じて、転写前コロトロン5によって帯電を受け、帯電量が調整された後、転写バイアス印加ローラー6(以下、単に「 転写ローラー」ともいう。)によって、所定のタイミングで給紙される記録紙等の転写材7上に、静電的に転写される。その後、上記感光体ドラム1からトナー像が転写された転写材7は、剥離装置8による除電を受けて、感光体ドラム1の表面から剥離され、図示しない定着装置によって定着処理が施されることにより、画像が形成されるように構成されている。
【0045】
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム1の表面は、クリーニング前コロトロン9によって除電された後、ブレード等からなるクリーニング装置10によって、残留トナーや紙粉等が除去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
【0046】
ところで、この実施の形態では、転写用高圧電源装置によって、転写バイアス印加ローラーに所定のバイアス電圧を印加するように構成されている。
【0047】
この転写用高圧電源装置は、画像情報に応じたトナー像が形成され又は転写される像担持体から、少なくとも直接搬送される転写材上、又は中間転写体上にトナー像を転写するための接触型の転写部材に、第1のタイミングで転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源と、前記転写部材とは別個に設けられ、当該転写部材自体又は中間転写体にクリーニング用の高電圧を印加するための接触型のクリーニング部材に、第2のタイミングでクリーニング用の高電圧を印加するクリーニング用高圧電源とを備えるように構成されている。
【0048】
すなわち、上記転写用高圧電源装置11は、図1及び図2に示すように、感光体ドラム1から直接搬送される転写材7上にトナー像を転写するための接触型の転写バイアス印加ローラー6に、第1のタイミングで転写用の正極性の高電圧を印加する転写用高圧電源12と、前記転写バイアス印加ローラー6とは別個に設けられ、当該転写バイアス印加ローラー6にクリーニング用の負極性の高電圧を印加するための接触型のクリーニングバイアス印加ローラー13に、第2のタイミングでクリーニング用の高電圧を印加するクリーニング用高圧電源14とを備えている。なお、上記クリーニングバイアス印加ローラー13は、転写バイアス印加ローラー6の表面に接触するように配置されている。また、これらの転写バイアス印加ローラー6及びクリーニングバイアス印加ローラー13としては、例えば、半導電性のローラーが用いられる。上記転写用高圧電源12とクリーニング用高圧電源14の出力は、図1に示すように、出力切換信号15、16によって別個に独立して切り換えられるように構成されている。
【0049】
上記転写用高圧電源12は、図3に示すように、1次側入力電圧Vinを昇圧して、正極性の出力電圧を発生させる第1のトランス17及び半波整流回路18を備えるように構成されている。また、上記クリーニング用高圧電源14は、1次側入力電圧Vinを昇圧して、負極性の出力電圧を発生させる第2のトランス19及び半波整流回路20を備えるように構成されている。
【0050】
上記転写用高圧電源12の第1のトランス17には、図3に示すように、一次側巻線の一方の端子に1次側入力電圧Vinとして、例えば、24Vの直流電圧が印加されているとともに、他方の端子には、スイッチング素子として、エミッタ接地型のスイッチングトランジスタTr1が接続されている。なお、このスイッチング素子としては、スイッチングトランジスタの代わりに、FET等を使用しても良い。上記スイッチングトランジスタTr1のベースには、当該スイッチングトランジスタTr1のON/OFFを制御するスイッチングトランジスタ制御回路21が接続されている。
【0051】
また、上記転写用高圧電源12の第1のトランス17には、その二次側巻線に整流用のダイオードD1と平滑用のコンデンサC1とからなる半波整流回路18が接続されており、当該半波整流回路18の出力側の端部には、平滑用のコンデンサC1と並列にバイパス抵抗R1が接続されている。なお、このバイパス抵抗R1には、負荷としての転写バイアス印加ローラー6に印加する転写用の高電圧のみしか印加されず、従来のように10KV程度の高耐圧性を付与する必要がないので、従来に比べて1/5程度の低い電力の抵抗を使用することができる。さらに、上記転写用高圧電源12の出力電圧は、出力用の抵抗R2を介して、転写バイアス印加ローラー6に所定の転写用の高電圧が印加されるようになっている。
【0052】
さらに、上記転写用高圧電源12の第1のトランス17には、その二次側巻線に電流検出回路22が、アースとの間に接続されており、当該電流検出回路22の検出値は、スイッチングトランジスタ制御回路21に入力されている。そして、このスイッチングトランジスタ制御回路21は、電流検出回路22の検出値に基づいて、図示しない比較回路等により、負荷としての転写バイアス印加ローラー6に流れる電流が、一定の定電流となるように、スイッチングトランジスタTr1をON/OFF制御する際のパルス幅を、PWM制御によって制御するように構成されている。
【0053】
さらに説明すると、上記スイッチングトランジスタ制御回路21は、第1のトランス17によって高圧化またはバイアス化された2次側の出力状態を、電流検出回路22または出力状態の代替特性により出力を検出する機能により検出し、検出した出力状態と基準値とを比較して、スイッチングトランジスタTr1に与えるべきPWM信号のデューテイ値を制御する切り替え回路や比較回路等で構成されている。
【0054】
一方、上記クリーニング用高圧電源14の第1のトランス19には、図3に示すように、一次側巻線の一方の端子に1次側入力電圧Vinとして、例えば、24Vの直流電圧が印加されているとともに、他方の端子には、スイッチング素子として、エミッタ接地型のスイッチングトランジスタTr2が接続されている。なお、このスイッチング素子としては、スイッチングトランジスタの代わりに、FET等を使用しても良い。上記スイッチングトランジスタTr2のベースには、当該スイッチングトランジスタTr2のON/OFFを制御するスイッチングトランジスタ制御回路23が接続されている。
【0055】
また、上記クリーニング用高圧電源14の第1のトランス19には、その二次側巻線に転写用高圧電源12と極性が異なる整流用のダイオードD2と平滑用のコンデンサC2とからなる半波整流回路20が接続されており、当該半波整流回路20の出力側の端部には、平滑用のコンデンサC2と並列にバイパス抵抗R3が接続されている。なお、このバイパス抵抗R3には、クリーニングバイアス印加ローラー13に印加する転写用の高電圧のみしか印加されず、従来のように−5KV程度の高耐圧性を付与する必要がないので、従来に比べて1/5程度の低い電力の抵抗を使用することができる。さらに、上記クリーニング用高圧電源14の出力電圧は、出力用の抵抗R4を介して、クリーニングバイアス印加ローラー13に所定のクリーニング用の高電圧が印加されるようになっている。
【0056】
さらに、上記クリーニング用高圧電源14の第1のトランス19には、その2次側巻線に電流検出回路24が、アースとの間に接続されており、当該電流検出回路24の検出値は、スイッチングトランジスタ制御回路23に入力されている。そして、このスイッチングトランジスタ制御回路23は、電流検出回路24の検出値に基づいて、負荷としてのクリーニングバイアス印加ローラー13に流れる電流が、一定の定電流となるように、スイッチングトランジスタTr2をON/OFF制御する際のパルス幅を、PWM制御によって制御するように構成されている。
【0057】
なお、上記転写用高圧電源12とクリーニング用高圧電源14は、出力切換信号15、16に基づいて1次側入力電圧VinをON/OFFすることにより、出力が切り換えられるように構成されている。
【0058】
また、図4は転写用高圧電源装置11の他の実施の形態を示すものであり、この転写用高圧電源装置11では、スイッチングトランジスタ制御回路21、23に入力するON/OFF信号によって、転写用高圧電源12とクリーニング用高圧電源14の出力を切り換えるように構成されているとともに、クリーニング用高圧電源14が出力側に接続された電圧検出回路25によって、定電圧制御されるように構成されている点が、図3に示す転写用高圧電源装置11と異なっている。
【0059】
なお、上記転写用高圧電源装置11では、転写性を向上するため、転写出力を可変する機能または、出力を安定して供給する必要があるときは、転写装置の環境等(機外の温度や湿度の変化等を含む)によって、転写ローラー6等のインピーダンスまたはキャパシタンスの変化や汚れや磨耗による変化、用紙等からなる転写材7のインピーダンス変化があり、高い画質を維持することが困難な場合がある。
【0060】
そこで、上記転写用高圧電源装置11では、環境等が転写に与える影響を低減するため、各装置のインピーダンスやキャパシタンス等の状態を適時検出し、各装置への電源の出力を一定に制御する必要がある。一般的な手段としては、各装置の機能が通常動作を行う前に、各装置のインピーダンスやキャパシタンスを検出し、事前に用意された各装置のインピーダンスやキャパシタンスに対する出力電圧、出力電流のテーブルから各機能のパラメータを決定する。または、適正な出力電圧、出力電流を各装置のインピーダンスやキャパシタンスから演算によって求めて、各機能のパタメータを決定する。そして、各機能のパラメータに基づいて、1次側の入力電圧、入力電流をスイッチング制御または、入力電圧、入力電流を直接制御して、供給する電源の出力を一定にすることが行われている。
【0061】
以上の構成において、上記実施の形態1に係る転写用高圧電源及び転写装置が適用された画像形成装置では、次のようにして、小型化及び低ノイズ化と効率改善を図ることが可能となっている。
【0062】
また、上記実施の形態1では、次のようにして、正負切り換えスピードの高速化を可能とし、広い範囲で使用することが可能となっている。
【0063】
さらに、上記実施の形態1では、次のようにして、転写用単体のローラー等からなる転写部材に、転写用の高電圧を印加する方式のメリットを維持しつつ、異極性の高電圧を各々独立に供給することができるようになっている。
【0064】
すなわち、上記実施の形態1では、図1及び図5(a)に示すように、感光体ドラム1上に形成されたトナー像を、転写材7上に転写する際、感光体ドラム1に転写材7を介して接触する転写バイアス印加ローラー6に、転写用高圧電源12によって所定の正極性の直流高電圧が印加される。
【0065】
この転写時には、図3又は図4に示すように、1次側入力電圧Vinが印加されるか、転写信号+ON/OFFシグナルの出力オン信号が、スイッチングトランジスタ制御回路21に入力される。転写信号は、図示しないON/OFF回路に入力され、所定の出力に相当する駆動信号によって第1のトランス17の1次側の制御回路21を駆動させる。これにより、1次側入力が制御され、第1のトランス17及び半波整流回路18を介して定電流制御された正極性の出力電圧が、転写バイアス印加ローラー6に印加される。
【0066】
上記転写用高圧電源12は、転写バイアス印加ローラー6に、第1のタイミングで所定の正極性の直流高電圧を印加するだけであるため、当該転写用高圧電源12としては、図3に示すように、第1のトランス17の1次側に印加される入力電圧Vinを、スイッチングトランジスタTr1によってON/OFFし、当該第1のトランスTr1の2次側に出力される交流の高電圧を、半波整流回路18によって整流して、転写バイアス印加ローラー6に所定の正極性の直流高電圧を印加するものを用いればよい。そのため、上記転写用高圧電源12のバイパス抵抗R1としては、従来のように、従来のように10KV程度の高耐圧性を付与する必要がなく、比較的低耐圧のものを使用することができる。更に、低電力のものを使用することができ、バイパス抵抗R1を小型化することができ、転写用高圧電源12そのものを小型化することができる。
【0067】
一方、非イメージ部におけるクリーニング時には、クリーニング用高圧電源14の1次側入力電圧Vinが印加されるか、逆バイアス−ON/OFFシグナルの出力オン信号が、スイッチングトランジスタ制御回路23に入力される。逆バイアス信号は、図示しないON/OFF回路に入力され、所定の出力に相当する駆動信号によって第2のトランス19の1次側の制御回路23を駆動させる。これにより、1次側入力が制御され、第2のトランス19及び半波整流回路20を介して定電圧または定電流に制御された負極性の出力電圧が、クリーニングバイアス印加ローラー13に印加される。
【0068】
このように、上記実施の形態1では、図1及び図5(a)に示すように、感光体ドラム1上に形成されたトナー像を、転写材6上に転写しない非イメージ部において、クリーニングバイアス印加ローラー13に、クリーニング用高圧電源14によって所定の負極性の直流高電圧が印加される。なお、クリーニングバイアスを単にON/OFFするのではなく、図5(b)に示すように、転写バイアス印加ローラー6等のインピーダンスが低い場合には、転写時に、予め所定のオフセット電圧を印加し、非イメージ部において、所定のクリーニングバイアスを印加するように構成しても良い。
【0069】
そのため、上記クリーニング用高圧電源14は、転写用高圧電源12と同様に、小型化することが可能となる。
【0070】
さらに、上記の如く、転写用高圧電源12及びクリーニング用高圧電源14を共に、小型化することができるので、これら転写用高圧電源12及びクリーニング用高圧電源14を備えた転写用高圧電源装置11そのものを、小型化することが可能となる。
【0071】
また、上記転写用高圧電源12及びクリーニング用高圧電源14は、正極性又は負極性の高電圧を、単に出力すればよいため、これら転写用高圧電源12及びクリーニング用高圧電源14としては、市販の部品からなる高圧電源を使用することができ、転写用高圧電源装置11を従来の電源装置よりも1/3以下のコストで提供することが可能となる。
【0072】
更にまた、上記転写用高圧電源装置11では、比較的低耐圧のものを使用することができるとともに、バイパス抵抗R1、R3の抵抗値そのものを1/5程度に低く設定することができるので、効率を大幅にアップすることができ、転写バイアス印加ローラー6等に流れる電流を、従来の1/10程度に低減することが可能となる。
【0073】
又、上記転写用高圧電源装置11では、極性の異なる高圧電源の出力を切り換える必要がないので、低ノイズ化を図ることが可能となっている。
【0074】
ここで、転写時の性能を向上させるために、転写ローラー6の印加出力は、出力を可変する機能または、出力の経時的な安定制御を可能とするように、高圧電源装置を構成してもよい。
【0075】
出力安定化の阻害要因としては、転写装置の環境等(機外温度変化含む)による装置のインピーダンスまたはキャパシタンスの変化や汚れや磨耗による変化、用紙のインピーダンス変化等があり、高い画質を維持することが困難な場合がある。
【0076】
そこで、上記環境等が転写に与える影響を低減するため、適切な転写電流を転写ローラー6に供給するために、各装置のインピーダンスやキャパシタンス等の状態値を適時検出し、転写ローラー6への電源の出力を一定に制御することが望ましい。
【0077】
一般的な手段としては、転写装置の機能が通常動作を行う前に、各装置(転写ローラー6等) のインピーダンスやキャパシタンスを検出し、事前に用意された各装置のインピーダンスやキャパシタンスに対する出力電圧、出力電流のテーブルから各機能のパラメータを決定する。または、適正な出力電圧、出力電流を各装置のインピーダンスやキャパシタンスから演算によって求めて、転写機能のパラメータを決定する。そして、機能のパラメータに基づいて、1次側の入力電圧、入力電流をスイッチング制御または、入力電圧、入力電流を直接制御して、供給する電源の出力を一定にすることが行われている。
【0078】
また、出力の経時的な安定のための出力制御の高安定化を図るケースにおいては、転写+ON/OFFシングナルの出力オン信号入力し、正極性の出力を発生させ、その際の出力を図示しない出力電圧検出回路で検出し、第1のトランス17側のスイッチングトランジスタ制御回路21内の制御回路部へフィードバックすることにより、第1のトランス17側の1次側入力の定電流制御の精度を向上させることができる。
【0079】
更に、出力を出力電圧検出回路で検出し、第1のトランス17側に接続されている入力電圧Vinをアップダウンする制御や入力電流の供給制御を行うことによっても、出力を同様に定電流制御の精度向上を図ることができる。
【0080】
上記の構成による効果は、図3及び図4に示すように、第1のトランス17の2次側の半波整流回路18と第2のトランス19の2次側の半波整流回路20が独立に、転写ローラー6とクリーニングバイアス印加ローラー13に供給することで、正極性及び負極性のコンバーターを、直列に接続する回路方式による課題であった、2次側の出力電流が比較的低い数百マイクロアンペアー以下であっても、バイパス抵抗へ発生する電圧が高くなるため、バイパス抵抗が印加電圧の耐圧及び小型化の限界に達するのに対し、第1トランスと整流回路と第2トランスと整流回路とを直列に接続する接続部が不要となり、電源構成がシンプルとなり、小型化が可能となる。更に、第1トランスと整流回路と第2トランスと整流回路とを直列に接続部した特殊な高圧部が不要となるため、一般に製作されているトランス及び整流回路が使用可能となり、経済的メリットも高い。
【0081】
また、バイパス抵抗のパワーロスが電流、電圧値の2乗で増加することによる出力効率の悪さとその熱を処理するためのバイパス抵抗の大型化は、本構成とすることで、内部ロスが激減し、数倍から十数倍への出力効率改善ができる。
【0082】
これに対して、従来の電源装置の場合には、正負出力切り替え時間が、第1の整流回路と第2の整流回路の充電時間に左右され、整流回路の容量とバイパス抵抗値の時定数で決まるため、時間を高速にするためには、容量低下かバイパス抵抗値低下を行う必要がある。しかし、平滑容量の低下は、過渡的な出力の安定性の低下と1次側のトランジスタの1次2次エネルギー変換による出力リップルの出力に対する占める割合が増加し、転写材へのトナーの転写の均一性低下やトナーの転写のムラ等による画質劣化をまねくことから、正負出力切り替えの高速化に限界がある。
【0083】
また、従来の電源装置の場合には、バイパス抵抗値の低下が、第1トランスと整流回路と第2トランスと整流回路部のパワーアップと高耐圧をまねき、更なる装置の大型化、出力効率の大幅な低下をまねくため、この手段も前記同様正負出力切り替えの高速化に限界がある。
【0084】
この点、従来技術である正極性と負極性のコンバーターを並列にスイッチを介して接続する回路方式による課題は、出力切り替え時にノイズが発生し、装置及び周辺装置への対策が必要となり、このためにコストがかかることは、本願は正負出力の負荷になる転写ローラー6とクリーニングバイアス印加ローラー13に機能を分割したことによリ、出力切り替えを不要としたため、ノイズ発生またはノイズ発生を抑制する機能アップによるコストアップと切り替え装置とノイズ対策による大型化は発生しない。
【0085】
更に、転写ローラー6とクリーニングバイアス印加ローラー13に機能を分割したことにより、クリーニング性能を大幅に向上させることができ、画質劣化が徐々に進行するため、適切な時期に転写装置の交換が可能となり、パーツ交換サイクルが適切に行われるため、経済的な効果を生じる。
【0086】
また、転写用高圧電源装置として、正極性と負極性のコンバーターを、直列に接続する回路方式に比べて、出力可能な範囲を機能上、必要な上限電圧に第1トランスと2次側の半波整流回路、第2トランスと2次側の半波整流回路で設定できるため、必要最低限の機能を持つ絶縁構造で転写用高圧電源装置から転写装置に供給するケーブルや導電性プレート等の絶縁破壊を防止でき、過電圧保護による機能追加や高耐圧構造への変更、高耐圧品への変更等する必要がなく電源供給システムを構成することが可能である。
【0087】
更に、正負出力切り替え時に発生する充放電時に発生するうなり音が低くなり、低騒音に対しても効果が得られる。
【0088】
実施の形態2
図6はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、像担持体上に形成されたトナー像を、中間転写体上に1次転写した後、当該中間転写体上に1次転写されたトナー像を、転写材上に2次転写することにより、画像を形成するように構成されている。
【0089】
また、この実施の形態2では、像担持体上に形成されたトナー像を、中間転写体上に1次転写する1次転写バイアス印加ローラーに、転写用高圧電源によって転写用の高電圧を印加するとともに、当該1次転写バイアス印加ローラーに接触する第1のクリーニングローラーを設け、当該第1のクリーニングローラーに、クリーニング用高圧電源によってクリーニング用の高電圧を印加するように構成されている。
【0090】
さらに、この実施の形態2では、中間転写体上に1次転写されたトナー像を、転写材上に2次転写する2次転写バイアス印加ローラーに、転写用高圧電源によって転写用の高電圧を印加するとともに、当該2次転写バイアス印加ローラーに接触する第2のクリーニングローラーを設け、当該第2のクリーニングローラーに、クリーニング用高圧電源によってクリーニング用の高電圧を印加するように構成されている。
【0091】
すなわち、この実施の形態2では、図6に示すように、感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像が、1次転写ローラー30によって中間転写ベルト21上に1次転写された後、当該中間転写ベルト31上に1次転写されたトナー像が、中間転写ベルト31にバックアップローラー32を介して圧接する2次転写ローラー33によって転写材(用紙材)7上に二次転写され、図示しない定着装置によって定着処理を施すことにより、画像が形成されるように構成されている。
【0092】
なお、この実施の形態では、2次転写ローラー33に直接転写バイアス電圧を印加するのではなく、バックアップローラー32に転写バイアス印加ローラー36によって、転写バイアス電圧を印加するように構成されている。
【0093】
上記中間転写ベルト31は、駆動ローラー34と、バックアップローラー32と、テンションローラー35とに掛け回されており、感光体ドラム1の回転速度と同一の速度で回転駆動されるようになっている。
【0094】
上記1次転写ローラー30及びバックアップローラー32に転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源12は、図3及び図4に示す実施の形態1と同様に、1次側入力電圧Vinを昇圧して、正極性の出力電圧を発生させる第1のトランス17及び半波整流回路を備えるように構成されている。また、上記クリーニング用高圧電源は、1次側入力電圧Vinを昇圧して、正極性の出力電圧を発生させる第2のトランス及び半波整流回路を備えるように構成されている。
【0095】
また、上記1次転写ローラー30及びバックアップローラー32にクリーニング用の高電圧を印加するクリーニング用高圧電源14は、図3及び図4に示す実施の形態1と同様に、やはり1次側入力電圧Vinを昇圧して、負極性の出力電圧を発生させる第2のトランス19及び半波整流回路20を備えるように構成されている。
【0096】
そして、上記転写用高圧電源12から出力される転写用の高電圧は、図6に示すように、1次転写ローラー30及びバックアップローラー32に直接印加されるようになっている。
【0097】
また、上記クリーニング用高圧電源14から出力されるクリーニング用の高電圧は、図6に示すように、1次転写ローラー30及びバックアップローラー32に、当該1次転写ローラー30及びバックアップローラー32に接触するクリーニングバイアス印加ローラー37及び38を介して印加されるようになっている。
【0098】
図7は上記実施の形態2の変形例を示すものであり、この変形例では、クリーニング用の高電圧を、バックアップローラー32に接触するクリーニングバイアス印加ローラー38を介して印加するのではなく、2次転写ローラー33に直接印加するように構成されている。
【0099】
こうした場合には、クリーニングバイアス印加ローラー38が不用となるため、装置の構成を簡略化することができる。
【0100】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0101】
実施の形態3
図8はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、像担持体上に形成されたトナー像を、直接搬送される転写材上に転写するのではなく、転写ベルトによって搬送される転写材上に転写することにより、画像を形成するように構成されている。
【0102】
また、この実施の形態3では、前記転写ベルトの裏面において、当該転写ベルトの移動方向上流側にクリーニング部材を配置するとともに、当該転写ベルトの移動方向下流側に転写部材を配置するように構成されている。
【0103】
さらに、この実施の形態3では、前記転写用高圧電源が、転写部材を介して像担持体又は中間転写体にインピーダンス結合されているとともに、前記クリーニング用高圧電源が、クリーニング部材を介して像担持体又は中間転写体にインピーダンス結合されるように構成されている。
【0104】
すなわち、この実施の形態3では、図8に示すように、感光体ドラム1上に形成されたトナー像が転写される転写材7が、転写ベルト40によって搬送されるように構成されている。上記転写ベルト40は、駆動ローラー41と、バックアップローラー42と、テンションローラー43とに掛け回されており、感光体ドラム1の回転速度と同一の速度で回転駆動されるようになっている。
【0105】
また、この実施の形態3では、感光体ドラム1と接触する転写ベルト40の裏面側に、当該感光体ドラム1上から転写材7にトナー像を転写するための転写ローラー44と、クリーニングバイアス印加ローラー45が接触するように、感光体ドラム1の転写位置近傍に配置されている。さらに、上記転写ローラー44とクリーニングバイアス印加ローラー45は、転写ベルト40の移動方向に沿って、クリーニングバイアス印加ローラー45が上流側に、転写ローラー44が下流側に位置するように配置されている。
【0106】
さらに、上記転写ローラー44には、図8及び図9に示すように、転写用高圧電源12によって正極性の転写用の高電圧が印加され、クリーニングバイアス印加ローラー45には、クリーニング用高圧電源14によってクリーニング用の高電圧が印加されるように構成されている。
【0107】
以上の構成において、この実施の形態3では、図8に示すように、転写ベルト40により搬送されてくる転写材7の上流側に、クリーニングバイアスのマイナス出力を供給するクリーニングバイアス印加ローラー45を配置し、下流側に転写ローラー44を配置した構成となっている。
【0108】
これは、感光体ドラム1と転写ベルト40との転写エリアに入る前に、適切なクリーニングバイアス印加を可能とし、クリーニング用高圧電源14の出力を、転写エリアとクリーニングバイアス印加ローラー45間の転写ベルト40の移動時間から出力ON間を算出し、出力ON/OFFシグナルをON出力状態とすることで、クリーニングバイアス印加への遅れの発生がなくなる。
【0109】
この効果から、感光体ドラム1からの不要なトナーの転写防止、転写ベルト40の残留トナーによる汚れ防止や転写ベルト40上のトナーのクリーニング機能を確実に得ることができる。
【0110】
このように、前記転写装置の構成において、通常、転写装置動作時にクリーニングバイアス印加ローラー45へのクリーニングバイアス電源供給を出力ON/OFFシグナルを通常ON出力状態とし、感光体ドラム1上に担持されているトナー像を転写ベルト40で搬送された転写材7に、転写用の電界を転写ローラー44から転写ベルト40を介し与えるときに、プラス出力をON出力状態とすることで、前記同様の感光体ドラム1からの不要トナー転写防止、転写ベルト40上のトナーのクリーニング機能を得ることができる。
【0111】
また、切り替えスピードが切り替え装置によって限定されるが、転写ベルト40にそって転写ローラー44とクリーニングバイアス印加ローラー45を配置することにより、各ローラー44、45に供給する電源の性能に加味した自由な切り替え時間の設定が可能となり、切り替え時間の限定がなくなり、転写装置が高速化に対応することができるようになる。
【0112】
さらに、転写ベルト40に沿って転写ローラー44とクリーニングバイアス印加ローラー45を配置したことで、各高圧電源は、必要最低限の電源供給が可能となり、転写装置の異物付着やキズのような部分的なエネルギー集中や過剰なエネルギーの供給による転写ベルト40の損傷防止を可能とし、電源装置からの電源供給による転写装置へのダメージを最小限にとどめることができ、転写ベルト装置40の寿命延長や部分的な転写不良等の過度の画質ダメージを軽減できるため、明らかな画質劣化が原因によるプリンターや複写機のユーザーのトラブル不満が軽減される。
【0113】
また、第1のトランス17の2次側の半波整流回路18と第2トランス19の2次側の半波整流回路20とが、転写ベルト40のインピーダンスを必ず介すため、正負出力の切り替え時または負出力供給時に正出力を印加したとき、または正出力供給時に負出力を印加したときに生じる、第1と第2の半波整流回路18、20内コンデンサC1、C3への急峻な充放電の発生と、転写装置のキャパシタンスへの急峻な充放電の発生も含め抑えられ極めてノイズ発生が低い構成となっており、画像信号へのノイズ混入による画像欠陥等を防止できる。
【0114】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0115】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、小型化及び低ノイズ化と効率改善を図ることを可能とした転写用高圧電源装置及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置を提供することができる。
【0116】
また、この発明によれば、正負切り換えスピードの高速化を可能とし、広い範囲で使用可能な転写用高圧電源装置及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置を提供することができる。
【0117】
さらに、この発明によれば、転写用単体のローラー等からなる転写部材に、転写用の高電圧を印加する方式のメリットを維持しつつ、異極性の高電圧を各々独立に供給できる転写用高圧電源装置及びこれを用いた転写装置、並びに当該転写装置を用いた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の実施の形態1に係る転写用高圧電源装置及び転写装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。
【図2】 図2はこの発明の実施の形態1に係る転写用高圧電源装置を示す等価回路図である。
【図3】 図3はこの発明の実施の形態1に係る転写用高圧電源装置を示す回路図である。
【図4】 図4はこの発明の実施の形態1に係る転写用高圧電源装置の変形例を示す回路図である。
【図5】 図5(a)(b)はこの発明の実施の形態1に係る転写用高圧電源装置及び転写装置を適用した画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】 図6はこの発明の実施の形態2に係る転写用高圧電源装置及び転写装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。
【図7】 図7はこの発明の実施の形態2に係る転写用高圧電源装置及び転写装置を適用した画像形成装置の変形例を示す構成図である。
【図8】 図8はこの発明の実施の形態3に係る転写用高圧電源装置及び転写装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。
【図9】 図9はこの発明の実施の形態3に係る転写用高圧電源装置を示す等価回路図である。
【図10】 図10は従来の転写用高圧電源装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。
【図11】 図11は従来の転写用高圧電源装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。
【図12】 図12は従来の転写用高圧電源装置を適用した画像形成装の作用を示す説明図である。
【図13】 図13は従来の転写用高圧電源装置を適用した他の画像形成装置を示す構成図である。
【図14】 図14は従来の転写用高圧電源装置を適用した他の画像形成装置を示す構成図である。
【図15】 図15は従来の転写用高圧電源装置を示すブロック図である。
【図16】 図16は従来の他の転写用高圧電源装置を適用した画像形成装置を示す構成図である。
【図17】 図17は従来の他の転写用高圧電源装置を示す等価回路図である。
【図18】 図18は従来の転写用高圧電源装置の作用を示すグラフである。
【図19】 図19は従来の他の転写用高圧電源装置を示す回路図である。
【図20】 図20は従来の他の転写用高圧電源装置を示す回路図である。
【図21】 図21は従来の転写用高圧電源装置の作用を示すグラフである。
【図22】 図22は従来の転写用高圧電源装置の作用を示すグラフである。
【図23】 図23は従来の転写用高圧電源装置を適用した他の画像形成装置を示す構成図である。
【図24】 図24は従来の転写用高圧電源装置を適用した他の画像形成装置を示す構成図である。
【図25】 図25は従来の転写用高圧電源装置を適用した画像形成装の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
1:感光体ドラム(像担持体)、6:転写バイアス印加ローラー、7:転写材、12:転写用高圧電源、13:クリーニングバイアス印加ローラー、14:クリーニング用高圧電源。
Claims (9)
- 画像情報に応じたトナー像が形成され又は転写される像担持体から、転写ベルトによって搬送される転写材上又は中間転写体上にトナー像を転写するため、前記転写ベルト又は中間転写体の裏面に接触するように、当該像担持体の転写領域に配設された接触型の転写部材に、第1のタイミングで転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源と、
前記転写領域近傍であって、且つ前記転写部材よりも前記転写ベルト又は中間転写体の移動方向に沿った上流側に設けられ、当該転写ベルト又は中間転写体にクリーニング用の高電圧を印加するための接触型のクリーニングバイアス印加部材に、第2のタイミングで前記転写用電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加する前記転写用高圧電源とは別個に設けられたクリーニング用高圧電源とを備えたことを特徴とする転写用高圧電源装置。 - 画像情報に応じたトナー像が形成され又は転写される像担持体から、転写ベルトによって搬送される転写材上又は中間転写体上にトナー像を転写するため、前記転写ベルト又は中間転写体の裏面に接触するように、当該像担持体の転写領域に配設された接触型の転写部材と、
前記転写領域近傍であって、且つ前記転写部材よりも前記転写ベルト又は中間転写体の移動方向に沿った上流側に前記転写部材とは別個に設けられ、当該転写ベルト又は中間転写体にクリーニング用の高電圧を印加するための接触型のクリーニングバイアス印加部材と、
前記転写部材に第1のタイミングで転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源と、
前記転写用高圧電源とは別個に設けられ、前記クリーニングバイアス印加部材に第2のタイミングで前記転写用電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加するクリーニング用高圧電源とを備えたことを特徴とする転写装置。 - 画像情報に応じたトナー像が形成され又は転写される像担持体と、
前記像担持体上に形成され又は転写されたトナー像を転写するため、前記転写ベルト又は中間転写体の裏面に接触するように、当該像担持体の転写領域に配設された接触型の転写部材と、
前記転写領域近傍であって、且つ前記転写部材よりも前記転写ベルト又は中間転写体の移動方向に沿った上流側に前記転写部材とは別個に設けられ、当該転写ベルト又は中間転写体にクリーニング用の高電圧を印加するための接触型のクリーニングバイアス印加部材と、
前記転写部材に第1のタイミングで転写用の高電圧を印加する転写用高圧電源と、
前記転写用高圧電源とは別個に設けられ、前記クリーニングバイアス印加部材に第2のタイミングで前記転写用電圧と逆極性のクリーニング用の高電圧を印加するクリーニング用高圧電源とを備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記像担持体上に形成されたトナー像を、転写ベルトによって搬送される転写材上に、当該転写ベルトの裏面に接触する接触型の転写部材によって転写することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記転写ベルトの裏面において、当該転写ベルトの移動方向上流側にクリーニングバイアス印加部材を配置するとともに、当該転写ベルトの移動方向下流側に転写部材を配置したことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記像担持体上に形成されたトナー像を、中間転写体上に1次転写部材によって1次転写した後、当該中間転写体上に1次転写されたトナー像を、転写材上に2次転写部材によって2次転写するように構成したことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記1次転写部材又は2次転写部材の少なくとも一方に、クリーニングバイアス印加部材を接触するように配置したことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記転写用高圧電源は、転写部材を介して像担持体又は中間転写体にインピーダンス結合されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記クリーニング用高圧電源は、クリーニングバイアス印加部材を介して像担持体又は中間転写体にインピーダンス結合されていることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
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