JP2020048364A - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源部を共通化した場合にも、負荷電流を正しく検知可能な電源装置を提供する。【解決手段】電源装置は、交流電圧を出力する圧電トランスT1と、圧電トランスT1に接続され、圧電トランスT1からの交流電圧を整流し、所定の極性の直流電圧を出力する整流回路RE1、RE2と、所定の極性とは逆極性の直流電圧を出力する二次転写正電源V1及びICL正電源V2と、整流回路RE1の出力電圧と二次転写正電源V1の出力電圧とが重畳された電圧が供給される二次転写ローラP1に流れる電流を検知する電流検知回路IS1と、整流回路RE2の出力電圧とICL正電源V2の出力電圧とが重畳された電圧が供給されるICLブラシP2に流れる電流を検知する電流検知回路IS2と、電流検知回路IS1に流れる電流と、電流検知回路IS2に流れる電流とを分離するコンデンサC1と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電源装置、及び電源装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用する画像形成装置は、各種の高電圧を供給する高電圧電源装置を備えており、高電圧電源装置は、記録材等に対する画像形成プロセスには欠かせない存在となっている。高電圧電源装置としては、例えば帯電装置用の高電圧電源装置、現像装置用の高電圧電源装置、転写装置用の高電圧電源装置等、各種モジュール化された電源装置が存在する。これらモジュール化された高電圧電源装置は、画像形成装置の構成に応じて異なった仕様を有している。例えば転写装置用の高電圧電源装置の場合、画像形成装置のクリーニング動作時には転写ローラに付着したトナーを除去するため、通常の転写時に印加する電圧とは逆極性の電圧を転写ローラに印加する必要がある。一般的に、トナー自体は負極性を有する。そのため、画像形成時には、正極性の高電圧を出力する高電圧電源(以下、「正電源」という)から正電圧を印加することにより、トナー(トナー像)の転写を行う。具体的には、一次転写正電源から一次転写ローラに正電圧を印加することにより、感光ドラム上に形成されたトナー像が中間転写ベルトに転写される。また、二次転写正電源から二次転写ローラに正電圧を印加することにより、中間転写ベルト上のトナー像が記録材に転写される。一方、クリーニングプロセス時には、負極性の高電圧を出力する高電圧電源(以下、「負電源」という)から負電圧を印加することにより、二次転写ローラや中間転写ベルトのクリーニングを行う。すなわち、二次転写負電源から二次転写ローラに負電圧を印加することにより、記録材に転写されずに二次転写ローラ上に残ったトナー(残トナー)を中間転写ベルトへ転写する残トナーの吐き出しが行われる。また、一次転写負電源から一次転写ローラに負電圧を印加することにより、中間転写ベルト上のトナーを感光ドラムに転写し、その後、感光ドラム上のトナーは、廃トナー容器に回収される。
画像形成装置で用いられる高電圧電源装置では、負極性と正極性の高電圧を生成する電源部を有しており、電源装置の小型化のために、同じ極性の電源部を共通化することが従来から行われている(例えば、特許文献1参照)。図7は、中間転写ベルトを有する画像形成装置における、従来の二次転写電源及び中間転写ベルトのクリーニング電源を模式的に示した回路図である。二次転写電源及びクリーニング電源は、それぞれ二次転写ローラP1、クリーニングブラシP2に正極性、負極性の電圧を供給する電源部である。図7に示す電源装置は、正極性の電圧を供給する二次転写正電源V1及びクリーニング正電源V2を有している。更に、図7に示す電源装置は、負極性の電圧を供給する二次転写負電源、及び負極性の電圧を供給するクリーニング負電源の二つの負電源を共通化した二次転写負電源及びICL負電源V3を有している。なお、図7の詳細な説明は後述する。
特開2013−78252号公報
図7において、太い実線で示す矢印は、二次転写負電源及びICL負電源V3をオンして二次転写ローラP1に負電圧を印加したときに、二次転写ローラP1に流れる二次転写負電流の経路を示している。図7に示すように、二次転写ローラP1から電源装置に流れる二次転写負電流の一部は、経路1を通って、二次転写電流を検知する電流検知回路IS1へと流れる。更に、二次転写負電流の一部は、経路2を通って、クリーニングブラシP2に流れる電流を検知する電流検知回路IS2へと流れる。そのため、電流検知回路IS1、電流検知回路IS2は、それぞれ二次転写ローラP1、クリーニングブラシP2を流れる負荷電流を正しく検知することができない。その結果、電源部の共通化を行った電源装置の電源部の電圧及び電流を所望の値に設定する制御ができないという課題がある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、電源部を共通化した場合にも、負荷電流を正しく検知することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)交流電圧を出力する第1の電源部と、前記第1の電源部に接続され、前記第1の電源部から出力される前記交流電圧を整流し、所定の極性の直流電圧を出力する第1の整流部及び第2の整流部と、前記所定の極性とは逆極性の直流電圧を出力する第2の電源部及び第3の電源部と、前記第1の整流部の出力電圧と前記第2の電源部の出力電圧とが重畳された電圧が供給される第1の負荷に流れる電流を検知する第1の電流検知部と、前記第2の整流部の出力電圧と前記第3の電源部の出力電圧とが重畳された電圧が供給される第2の負荷に流れる電流を検知する第2の電流検知部と、前記第1の電流検知部を流れる電流と、前記第2の電流検知部を流れる電流とを分離する分離部と、を備える電源装置。
(2)画像を形成するための画像形成部と、前記画像形成部に高電圧を供給する電源装置と、を備え、前記電源装置は、交流電圧を出力する第1の電源部と、前記第1の電源部に接続され、前記第1の電源部から出力される前記交流電圧を整流し、所定の極性の直流電圧を出力する第1の整流部及び第2の整流部と、前記所定の極性とは逆極性の直流電圧を出力する第2の電源部と、前記所定の極性とは逆極性の直流電圧を出力する第3の電源部と、前記第1の整流部の出力電圧と前記第2の電源部の出力電圧とが重畳された電圧が供給される第1の負荷に流れる電流を検知する第1の電流検知部と、前記第2の整流部の出力電圧と前記第3の電源部の出力電圧とが重畳された電圧が供給される第2の負荷に流れる電流を検知する第2の電流検知部と、前記第1の電流検知部を流れる電流と、前記第2の電流検知部を流れる電流を分離する分離部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、電源部を共通化した場合にも、負荷電流を正しく検知することができる。
実施例1の二次転写電源及びICL電源の構成を示す回路図 実施例1と従来例の回路図での二次転写負電流と検知電圧の関係を示す図 実施例1の正負両極性の電源からの電圧が重畳したときの電流経路を示す図 実施例1、2の圧電トランスの負荷特性を説明する図 実施例2の二次転写電源及びICL電源の構成を示す回路図 実施例3の画像形成装置を示す図 従来例の二次転写電源及びICL電源の構成を示す回路図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[二次転写電源及びITBクリーニング電源の概要]
後述する実施例との比較のために、従来の二次転写電源及び中間転写ベルトのクリーニング電源について、以下に説明する。図7は、中間転写ベルト(以下、「ITB」という)P4を有する画像形成装置が備える電源装置の、従来の二次転写電源及びITBクリーニング(以下、「ICL」という)電源を模式的に示した回路図である。二次転写電源及びICL電源は、それぞれ正極性、負極性の直流の高電圧を二次転写ローラP1、ICLブラシP2に供給する電源である。図1に示す電源装置は、正極性の直流電圧を供給する二次転写正電源(第2の電源部)V1及びICL正電源V2(第3の電源部)を有している。更に、図1に示す電源装置は、負極性(所定の極性)の直流電圧を供給する二次転写負電源、及び負極性の直流電圧を供給するICL負電源の二つの負電源を共通化した二次転写負電源及びICL負電源V3を有している。
(電源V1、V2、V3)
二次転写正電源V1、ICL正電源V2は、それぞれ後述するASIC IC1からの制御信号に応じてトランスを駆動するトランス駆動回路、出力電圧を生成するトランス、トランスの出力電圧を整流する整流回路を内部に有している。二次転写正電源V1、ICL正電源V2は、それぞれASIC IC1からの制御信号(アナログ信号)に応じて、二次転写ローラP1、ICLブラシP2に正電圧を印加する。なお、二次転写正電源V1、ICL正電源V2に並列に接続された抵抗R1、R12はブリーダ抵抗である。ブリーダ抵抗R1、R12は、後述する二次転写負電源及びICL負電源V3がオンしたときに、それぞれ二次転写ローラP1、ICLブラシP2に流れる負荷電流の経路となる。
二次転写負電源及びICL負電源V3(以下、「負電源V3」という)は、電圧共振回路、圧電トランスT1、整流回路RE1、RE2から構成されている。電圧共振回路は、電界効果トランジスタ(以下、「FET」という)Q1、インダクタL1、コンデンサC2で構成されている。電圧共振回路は、ASIC IC1のD/Aポート3からFET Q1のゲート端子に入力される制御信号(周波数設定信号)に基づく周波数で、圧電トランスT1を駆動し、所定の電圧を出力させる。圧電トランスT1(第1の電源部)は、電圧共振回路で生成された電圧を高電圧化する素子である。圧電トランスT1は、電圧共振回路の制御によりオン状態となり、交流電圧を生成する。圧電トランスT1の出力端は、整流回路RE1、RE2の入力端に接続されている。圧電トランスT1により生成された交流電圧は、整流回路RE1(第1の整流部)により負極性の直流電圧に整流されて二次転写ローラP1へ供給され、整流回路RE2(第2の整流部)により負極性の直流電圧に整流されてICLブラシP2へ供給される。整流回路RE1はダイオードD1、D2、コンデンサC3から構成され、整流回路RE2はダイオードD4、D5、コンデンサC7から構成され、それぞれ圧電トランスT1から出力される交流電圧を整流し、負極性の直流電圧を出力する。なお、整流回路RE1に並列に接続された抵抗R2、及び、整流回路RE2に並列に接続された抵抗R13、R14はブリーダ抵抗である。ブリーダ抵抗R2は二次転写正電源V1がオンしたときに二次転写ローラP1に流れる負荷電流の経路となり、ブリーダ抵抗R13、R14はICL正電源V2がオンしたときにICLブラシP2に流れる負荷電流の経路となる。
(ASIC)
IC1は、後述する電流検知回路IS1、IS2により検知された、二次転写ローラP1やICLブラシP2を流れる負荷電流値に基づいて、二次転写正電源V1、ICL正電源V2及び負電源V3の出力を制御するASIC(特定用途向け集積回路)である。制御部であるASIC IC1は、D/Aポート1、2、3から、それぞれ制御信号(アナログ信号)を出力して二次転写正電源V1、ICL正電源V2、負電源V3の出力電圧を制御し、二次転写ローラP1、ICLブラシP2に正電圧、負電圧を供給させる。
二次転写正電源V1から二次転写ローラP1へ供給される正電圧は、第2の電圧検知部である抵抗R3、R4で分圧されて、ASIC IC1のA/Dポート1に入力される。ASIC IC1は、A/Dポート1に入力された電圧に基づいて、二次転写正電源V1の定電圧制御を行う。なお、負電源V3がオンしたときに、ASIC IC1のA/Dポート1に負電圧が入力しないように、A/Dポート1への入力電圧は、ダイオードD3を介して、電圧3.3Vを抵抗R5、R6で分圧した電圧でプルアップされているため、正電位の電圧である。また、ICL正電源V2からICLブラシP2へ供給される正電圧は、第3の電圧検知部である抵抗R15、R16で分圧されて、ASIC IC1のA/Dポート3に入力される。ASIC IC1は、A/Dポート3に入力された電圧に基づいて、ICL正電源V2の定電圧制御を行う。なお、負電源V3がオンしたときにASIC IC1のA/Dポート3に負電圧が入力されないよう、A/Dポート3への入力電圧は、ダイオードD6を介して電圧3.3Vを抵抗R17、R18で分圧した電圧でプルアップされているため、正電位の電圧である。また、負電源V3の出力電圧であるダイオードD5のアノード電圧は、第1の電圧検知部である抵抗R13、R14で分圧されて、ASIC IC1のA/Dポート2に入力される。ASIC IC1は、A/Dポート2に入力された電圧に基づいて、負電源V3の定電圧制御を行う。なお、図7では、抵抗R13、R14は、整流回路RE2に設けられているが、整流回路RE1に設けてもよい。その場合、ブリーダ抵抗R2は、整流回路RE2に設けられる。
(電流検知回路)
電流検知回路IS1、IS2は、それぞれ二次転写ローラP1、ICLブラシP2に流れる負荷電流を検知し、検知した負荷電流値をASIC IC1のA/Dポート4、5へ出力する。電流検知回路IS1(第1の電流検知部)は、オペアンプIC2、コンデンサC4、C5、C6、抵抗R7、R8、R10、R11、検知抵抗R9から構成されている。オペアンプIC2の非反転入力端子(+)には、電圧3.3Vを抵抗R7、R8で分圧した電圧が入力される。反転入力端子(−)は、非反転入力端子(+)とイマジナリショートの関係にあるため、非反転入力端子(+)とほぼ同電位の状態が保たれる。そのため、A/Dポート4を介してASIC IC1に入力される電圧は、オペアンプIC2の反転入力端子(−)の電圧、すなわち非反転入力端子(+)に入力される電圧から検知抵抗R9に流れた負荷電流の分だけ電圧降下した電圧値となる。同様に、電流検知回路IS2(第2の電流検知部)は、オペアンプIC3、コンデンサC8、C9、C10、抵抗R19、R20、R22、R23、検知抵抗R21から構成されている。オペアンプIC3の非反転入力端子(+)には、電圧3.3Vを抵抗R19、R20で分圧した電圧が入力される。反転入力端子(−)は、非反転入力端子(+)とイマジナリショートの関係にあるため、非反転入力端子(+)とほぼ同電位の状態が保たれる。そのため、A/Dポート5を介してASIC IC1に入力される電圧は、オペアンプIC3の反転入力端子(−)の電圧、すなわち非反転入力端子(+)に入力される電圧から検知抵抗R21に流れた負荷電流の分だけ電圧降下した電圧値となる。
(画像形成時の動作)
画像形成時には、感光ドラムP5上にトナー像が形成され、一次転写電源(不図示)から一次転写パッドP6に印加された転写電圧により、感光ドラムP5上のトナー像がITB P4(像担持体)に転写される。その後、ASIC IC1からの制御により、二次転写正電源V1から二次転写ローラP1(転写部)に正極性の転写電圧が印加されると、ITB P4上(像担持体上)のトナー像が、ITB P4と二次転写ローラP1に狭持された記録材に転写される。なお、本実施例では、記録材に画像形成を行う画像形成部には、感光ドラムP5、一次転写パッドP6、二次転写ローラP1、ICLブラシP2、ITB P4が含まれるものとする。また、記録材に転写されず、ITB P4に残ったトナーは、ASIC IC1からの制御により、ICL正電源V2からICLブラシP2(クリーニング部)に正極性の電圧が印加されることにより、ICLブラシP2に一時的に回収される。このとき、二次転写ローラP1に流れる負荷電流である二次転写電流の電流値は、電流検知回路IS1によって検知することができる。二次転写電流は、二次転写正電源V1から二次転写ローラP1を経由して、ITB P4を回転させる駆動ローラP3のグランド(以下、「GND」という)に流れる。そして、二次転写電流は、オペアンプIC2のGNDからオペアンプIC2、抵抗R10、検知抵抗R9、ブリーダ抵抗R2を経由して、二次転写正電源V1に戻る。オペアンプIC2の非反転入力端子(+)には、電圧3.3Vを抵抗R7、R8で分圧した基準電圧が入力され、反転入力端子(−)とのイマジナリショートが成立するように制御される。そのため、電流検知回路IS1は、二次転写ローラP1に流れた二次転写電流の電流値を検知抵抗R9における電位差として検知し、検知電圧として出力する。そして、電流検知回路IS1によって出力される検知電圧は、A/Dポート4を介して、ASIC IC1に入力される。
同様に、ICLブラシP2に流れる負荷電流であるICL電流の電流値は、電流検知回路IS2によって検知することができる。ICL電流は、ICL正電源V2からICLブラシP2を経由して、駆動ローラP3のGNDに流れ、オペアンプIC3のGNDからオペアンプIC3、抵抗R22、検知抵抗R21、ブリーダ抵抗R14、R13を経由して、ICL正電源V2に戻る。オペアンプIC3の非反転入力端子(+)には、電圧3.3Vを抵抗R19、R20で分圧した基準電圧が入力され、反転入力端子(−)とのイマジナリショートが成立するように制御される。そのため、電流検知回路IS2は、ICLブラシP2に流れたICL電流の電流値を検知抵抗R21における電位差として検知し、検知電圧として出力する。そして、電流検知回路IS2によって出力される検知電圧は、A/Dポート5を介して、ASIC IC1に入力される。
(クリーニングプロセス時の動作)
一方、クリーニングプロセス時には、ASIC IC1は負電源V3をオンする。そして、負電源V3から供給される負電圧は、ブリーダ抵抗R1を経由して二次転写ローラP1に供給されるとともに、抵抗R12を経由してICLブラシP2にも供給される。二次転写ローラP1に印加される負電圧により、二次転写ローラP1に付着したトナーはITB P4に転写され、二次転写ローラP1から除去される。また、ICLブラシP2に一時的に回収されたトナーは、ICLブラシP2に印加される負電圧によりITB P4に吐き出される(転写される)。その後、ITB P4に転写されたトナーは、一次転写パッドP6に印加された転写電圧により感光ドラムP5に転写され、感光ドラムP5を有し、画像形成を行うカートリッジ(不図示)内の廃トナー容器に回収される。
図7に示す太い実線の矢印は、二次転写ローラP1に負電圧を印加したときに、二次転写ローラP1に流れる電流(以下、「二次転写負電流」という)の経路を示している。このとき、二次転写負電流の一部は、経路1を通って、二次転写電流の電流検知回路IS1の検知抵抗R9に流れる。また、二次転写負電流の一部は、経路2を通って、ICL電流の電流検知回路IS2の検知抵抗R21にも流れる。そのため、電流検知回路IS1、電流検知回路IS2は、それぞれ二次転写ローラP1、ICLブラシP2を流れる負荷電流を正しく検知することができず、負電源の共通化を行った電源装置では、電源部の電圧及び電流を所望の値に設定する制御ができない。
[二次転写電源及びITBクリーニング電源の概要]
図1は、実施例1のITB P4を有する画像形成装置が備える電源装置の、二次転写電源及びICL電源を模式的に示した回路図である。なお、図1では、上述した図7と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。本実施例の図1が従来例の図7と異なる点は、電流検知回路IS1、IS2に接続されている整流回路RE1、RE2の圧電トランスT1からの出力電圧が入力される入力端との間に、分離部であるコンデンサC1を直列に配置している点である。これにより、負電源V3がオンしたときに、電流検知回路IS1に流れる電流経路1と、電流検知回路IS2に流れる電流経路2とは、コンデンサC1により分離される。これにより、電流検知回路IS1、IS2は、それぞれ二次転写ローラP1、ICLブラシP2を流れる負荷電流の正しい電流検知結果を取得することができる。なお、圧電トランスT1からは交流電圧が出力されており、コンデンサC1の整流回路RE2側の端子には、ACカップリングされた交流電圧が出力される。そのため、コンデンサC1を配置したことによる負電源V3の回路動作への影響はない。
[二次転写負電流と電流検知回路の検知電圧]
図2は、本実施例の図1、及び従来例の図7の回路図の負電源V3をオンし、二次転写ローラP1に流れる電流を変化させたときの二次転写負電流と電流検知回路IS1の検知電圧の一例を示した図である。図2の横軸は、負荷電流の電流値(単位:μA)を示し、縦軸は、ASIC IC1のA/Dポート4に入力される電流検知回路IS1の出力電圧である検知電圧(単位:V)を示す。また、図2に示すグラフにおいて、丸印で示すプロットは、本実施例の図1の電流検知回路IS1の検知結果であり、四角で示すプロットは、従来例の図7の電流検知回路IS1の検知結果である。従来例の回路構成では、上述したように、二次転写ローラP1に流れる二次転写負電流は、電流検知回路IS1だけでなく、電流検知回路IS2にも流れる。そのため、二次転写負電流の値を変化させても、電流検知回路IS1の検知電圧がほとんど変化せず、正しい負荷電流の検知結果を得られない。一方、本実施例の回路構成では、コンデンサC1を設けることにより、二次転写ローラP1に流れる二次転写負電流は電流検知回路IS1だけに流れ、コンデンサC1により電流が遮断されるため、電流検知回路IS2に流れ込むことはない。そのため、二次転写負電流の値を変化させると、電流検知回路IS2から出力される検知電圧も線形に変化し、正しい検知結果が得られていることがわかる。
また、図1の回路構成では、負電源V3をオンし、ICLブラシP2に流れる電流を検知する電流検知回路IS2での検知電圧についても、同様に正しい検知結果が得られる。すなわち、本実施例の回路構成では、コンデンサC1を設けることにより、ICLブラシP2に流れる負電流であるICL負電流は電流検知回路IS2だけに流れ、コンデンサC1により電流が遮断されるため、電流検知回路IS1に流れ込むことはない。そのため、ICL負電流の値を変化させると、電流検知回路IS2から出力される検知電圧も、図2のグラフと同様に線形に変化し、正しい検知結果を得ることができる。
[正負両極性の電源からの電圧が重畳したときの電流経路]
図3は、図1の回路において、ICL正電源V2と負電源V3がオン状態で、二次転写正電源V1はオフ状態のときの電流経路を示す図である。図3に示す状態では、二次転写ローラP1には負電源V3からの負電圧が印加された状態であり、ICLブラシP2には、ICL正電源V2からの正電圧が印加された状態となっている。太い実線の矢印は、二次転写ローラP1に負電圧を印加したときに、二次転写ローラP1に流れる二次転写負電流の電流経路を示している。一方、太い破線の矢印は、ICLブラシP2にICL正電源V2から正電圧を印加したときに、ICLブラシP2に流れるICL正電流の電流経路を示している。このように、正負両極性の電源からの電圧が重畳した状態で同じ負荷に印加される場合がある。
上述したように、図7に示す従来の回路構成の場合には、正負両極性の電源からの電圧が重畳する場合には、図7に示した経路2のような電流経路が生じるために、電流検知回路IS2によるICL電流の検知結果にも影響を与えていた。一方、本実施例の場合には、図3に示すように、二次転写負電流は、次のようなルートで流れる。すなわち、負電源V3から二次転写ローラP1に流れる二次転写負電流は、検知抵抗R9、抵抗R10、オペアンプIC2を通ってオペアンプIC2のGNDに流れ、駆動ローラP3のGNDからブリーダ抵抗R1を経由して、負電源V3に戻る。また、ICL正電源V2からICLブラシP2に流れたICL電流は、駆動ローラP3のGNDに流れ、オペアンプIC3のGNDからオペアンプIC3、抵抗R22、検知抵抗R21、ブリーダ抵抗R14、R13を経由して、ICL正電源V2に戻る。このとき、ICL正電源V2の整流回路RE2側の端子は、圧電トランスT1の交流電圧を整流平滑した負電圧となるため、ICL正電源V2は、ICLブラシP2に印加する正電圧と、圧電トランスT1の負電圧を合算した電圧を出力した状態となる。ICL正電源V2は、抵抗器R15、R16で分圧した電圧をASIC IC1のA/Dポート3に入力して、フィードバック制御を行っている。そのため、ASIC IC1は、ICLブラシP2に印加すべき正電圧が出力されるように、ICL正電源V2の制御を行う。このように、本実施例では、正負両極性の電源からの電圧が重畳する場合でも、コンデンサC1によって電流経路が遮断されるため、電流検知回路IS1、IS2において、二次転写ローラP1、ICLブラシP2に流れる負荷電流を正しく検知することができる。
[圧電トランスの負荷特性]
図4は、負電源V3に用いている圧電トランスT1の負荷特性を模式的に示した図である。図4の横軸は、圧電トランスT1が出力電圧を供給する負荷のインピーダンス(単位:MΩ)を示し、縦軸は、圧電トランスT1が印加可能な最大電圧であるピーク電圧(単位:V)を示している。なお、横軸の「初期」、「末期」は、圧電トランスT1が出力電圧を供給する負荷の寿命を示しており、「初期」は負荷の使用を開始した時期を指し、「末期」は、負荷の使用可能期間の末期を指している。図4に示すように、負荷のインピーダンスが大きくなるにつれ、圧電トランスT1が負荷に印加可能なピーク電圧の絶対値は、上昇する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置に用いられる二次転写ローラP1やICLブラシP2は、電流が流れることにより抵抗が変化する通電劣化により、インピーダンスが上昇する。通常、製品の仕様上変化し得る負荷インピーダンスの範囲において、最も負荷インピーダンスの小さい場合においても、所定の電圧が供給できるよう、印加可能な最大電圧が設計される。すなわち、図4における負荷インピーダンスが小さいときのピーク電圧Vsに一定のマージンを考慮した電圧が、負荷への印加可能な最大電圧として設計される。図1に示す本実施例の回路構成は、負電源V3がオンする場合にも、電流検知回路IS1、IS2により負荷電流を検知することが可能になる。そのため、電流検知回路IS1、IS2での電流検知結果、及び負電源V3のA/Dポート2を介して入力される印加電圧値に基づいて、ASIC IC1は、負電源V3の出力電圧が供給される負荷の合成インピーダンスを算出することができる。ここでの合成インピーダンスは、二次転写ローラP1、ICLブラシP2の他に、抵抗R2等の回路内のインピーダンスも含めたインピーダンスである。
図4に示すように、圧電トランスT1は、負荷インピーダンスが大きい程、出力可能なピーク電圧の絶対値が上昇する。そこで、圧電トランスT1が有するこの特性を利用し、ASIC IC1は、検知した負荷インピーダンスの値に応じて、印加可能な最大電圧の絶対値を引き上げる。これにより、通電劣化に伴い負荷インピーダンスの上昇した二次転写ローラP1やICLブラシP2に対して、図4におけるピーク電圧Veに一定のマージンを考慮した電圧まで、圧電トランスT1が印加可能な最大電圧を引き上げることが可能になる。一般に、より高電圧を負荷に印加する必要があるのは、通電劣化が進み、負荷インピーダンスの上昇した二次転写ローラP1やICLブラシP2に対して、所定の電流値の電流を流すためである。その結果、負荷インピーダンスに応じた印加可能な最大電圧を引き上げることにより、装置の仕様を満足することができる。これにより、二次転写ローラP1やICLブラシP2等のプロセス部材の通電劣化に伴って必要となる高電圧電源装置の高電圧出力化に、コストアップや回路面積の増大を伴うことなく、対応することができる。
以上説明したように、負荷に同じ極性の出力電圧を供給する複数の電源の共通化を行った電源装置をオンした場合にも、負荷電流を正しく検知することができる。また、正負両極性の電源の出力電圧が重畳する場合にも、同様の効果を奏することができる。また、上述したように、コストアップや回路面積の増大を伴うことなく、高電圧電源装置を高電圧出力化させることも可能となる。なお、本実施例では、図1に示すように負電源V3は圧電トランスT1で構成しているが、圧電トランスの代わりに、例えば巻線トランスや多段倍電圧整流回路で構成した場合にも、本実施例と同様の効果を奏することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、電源部を共通化した場合にも、負荷電流を正しく検知することができる。
実施例1では、ASIC IC1は、二次転写正電源V1、ICL正電源V2、及び負電源V3については、定電圧制御を行っている。実施例2では、負電源V3において、二次転写負電圧の定電圧制御とICL負電圧の定電流制御とをともに行う回路構成について説明する。
[二次転写電源及びITBクリーニング電源の概要]
図5は、実施例2のITB P4を有する画像形成装置が備える電源装置の、二次転写電源及びICL電源を模式的に示した回路図である。図5では、上述した実施例1の図1と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。本実施例の図5が実施例1の図1と異なる点は、二次転写負電圧をツェナーダイオードZD1(定電圧供給部)により、所定の一定電圧としている点である。なお、本実施例においても、実施例1の図1と同様に、電流検知回路IS1、IS2がそれぞれ接続されている整流回路RE1、RE2の入力端と入力端との間にコンデンサC1が直列に配置されている点は同じである。
図5では、実施例1の図1の回路図に、ツェナーダイオードZD1とダイオードD7が直列に接続された回路が追加されている。ダイオードD7は、カソード端子が二次転写電源から二次転写ローラP1への電流経路に接続され、アノード端子がツェナーダイオードZD1のアノード端子に接続され、ツェナーダイオードZD1のカソード端子はGNDに接続されている。なお、ダイオードD7は、二次転写正電源V1がオンしたときに、ツェナーダイオードZD1に電流が流れるのを防止するために配置されている。
実施例1の図1の回路構成において、二次転写ローラP1の負荷インピーダンスをZP1とすると、等価回路的には、負荷インピーダンスZP1は、抵抗R3、R4が直列に接続された回路と並列に接続された関係となる。ここで、負荷インピーダンスZP1と、直列に接続された抵抗R3、R4との合成インピーダンスを、(ZP1//(R3+R4))と表すことにする。そして、ダイオードD2のアノード電圧をVD2、抵抗R1の抵抗値をR1とすると、二次転写ローラP1に印加される電圧VP1は、次の(式1)のように表すことができる。
VP1=VD2×(ZP1//(R3+R4))/(R1+(ZP1//(R3+R4)))・・・(式1)
(式1)より、二次転写ローラP1に印加される電圧VP1は、二次転写ローラP1の負荷インピーダンスZP1に応じて変化することがわかる。一般に、二次転写ローラP1に使用されているイオン導電系の導電材は、環境による負荷インピーダンスの変化量が大きいため、二次転写ローラP1の負荷インピーダンスZP1も大きく変化することになる。その結果、二次転写ローラP1に印加される電圧VP1は、環境によって大きく変化することになる。そこで、本実施例の図5に示すように、ツェナーダイオードZD1を配置することにより、環境による二次転写ローラP1の負荷インピーダンスZP1の変化によらず、所定の一定電圧を二次転写ローラP1に印加することが可能となる。
また、ツェナーダイオードZD1を配置することにより、二次転写ローラP1については定電圧制御を行うため、一方のICLブラシP2については、定電流制御を行うことが可能となる。例えば、ICLブラシP2に負電源V3から負電圧を印加し、ICLブラシP2に一時的に回収されたトナーをITB P4に吐き出す場合、通電劣化によるICLブラシP2の負荷インピーダンスが上昇していると、所定の電流値を確保できない場合がある。その結果、十分な転写残トナー吐き出しを行うことができない場合がある。そこで、本実施例の回路構成により、ICL負電源の定電流制御を行い、ICLブラシP2に流れる電流を電流検知回路IS2により検知し、負電源V3の出力電圧を調整することで、ASIC IC1は所望のICL負電流が流れるよう制御を行うことができる。その結果、ASIC IC1は、ICLブラシP2の転写残トナーの吐き出しを行う場合に、最適な制御により転写残トナーの吐き出しを十分に行うことができる。
以上説明したように、負荷に同じ極性の出力電圧を供給する複数の電源の共通化を行った電源装置において、定電流制御を行うことができるとともに、他の負荷に対して定電圧制御を行うことができる。なお、上述した実施例では、感光ドラムP5上のトナー像をITB P4に転写する一次転写パッドP6と、ITB P4上のトナー像を記録材に転写する二次転写ローラP1、ICLブラシP2を備える画像形成装置の例について説明した。画像形成装置の中には、二次転写方式だけでなく、搬送ベルトで記録材を搬送し、搬送される記録材に感光ドラム上のトナー像を転写する方式の画像形成装置もある。このような搬送ベルト方式の画像形成装置では、記録材への色ずれを検知するため、感光ドラム上のトナー像を直接、搬送ベルトに転写し、色ずれ検知を行うことがある。その際、搬送ベルトに転写されたトナーをクリーニングするため、クリーニングブラシへの高電圧の印加が行われ、上述した電源装置を適用することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、電源部を共通化した場合にも、負荷電流を正しく検知することができる。
実施例1、2で説明した二次転写電源及び中間転写ベルトのクリーニング電源と、二次転写ローラ、ICLブラシに流れる負荷電流を検知する電流検知回路と、を有する電源装置は、画像形成装置の電源装置として適用することができる。以下に、実施例1、2の電源装置が適用される画像形成装置の構成を説明する。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタを例に挙げて説明する。図6に電子写真方式のプリンタの一例であるレーザビームプリンタ128(以下、プリンタ128という)の概略構成を示す。プリンタ128は、4つの感光ドラム101、102、103、104を備え、中間転写ベルト123を用いて4色のトナー像を一度に形成し重畳することによってフルカラー画像を得る、インライン方式のフルカラーレーザビームプリンタである。感光ドラム101〜104の周囲に、帯電ローラ111〜114、現像装置である現像ローラ105〜108を配置し、これらをユニット化したプロセスカートリッジ115〜118がプリンタ128本体から着脱可能な構成となっている。
次に、プロセスカートリッジ115について詳しく説明する。他の3つのプロセスカートリッジ116〜118についても同一の構成となっているため、説明は省略する。プロセスカートリッジ115は、回動自在に支持された感光ドラム101を備え、感光ドラム101は図中矢印方向(時計回り方向)に、駆動手段であるドラムモータ(不図示)によって回転駆動される。感光ドラム101の上方には帯電ローラ111が配置され、帯電ローラ111は、押圧手段(不図示)によって感光ドラム101の中心方向に向けて加圧され、感光ドラム101の回転に伴って従動回転する。また、帯電ローラ111は、帯電用高圧電源(不図示)によって帯電電圧が印加されているため、感光ドラム101の表面は均一に接触帯電される。
帯電ローラ111により帯電された感光ドラム101の表面を、レーザスキャナ109からのレーザビームL1が照射される。レーザスキャナ109は、画像情報に基づいてレーザビームL1をオン/オフしながら走査して感光ドラム101上を露光し、感光ドラム101上に画像情報に応じた静電潜像を形成する。なお、レーザスキャナ109はイエローとマゼンタ用の露光を行う構成を有し、レーザスキャナ110はシアンとブラック用の露光を行う構成を有している。
感光ドラム101のレーザビームL1の照射位置の回転方向下流側には、現像ローラ105が回転自在に配置され、現像剤容器(不図示)からトナーが供給される。現像ローラ105には、現像用高圧電源(不図示)から現像電圧を印加することにより、感光ドラム101表面の露光部分である静電潜像にトナーが付着して、静電潜像がトナー像として現像される。
感光ドラム101の回転方向の下流には、中間転写ベルト123を挟んで、接地された芯金と導電層から構成される一次転写パッド119が配設されている。一次転写パッド119は、感光ドラム101の表面に圧接され、感光ドラム101と一次転写パッド119との間に転写ニップ部を形成する。この転写ニップ部には、中間転写ベルト123が挟まれている。そのため、感光ドラム101表面の電位と、一次転写電源(不図示)から一次転写パッド119に印加された転写電圧との電位差によって、帯電したトナー像は感光ドラム101表面から中間転写ベルト123の表面に転写される。トナー像が中間転写ベルト123に転写された後の感光ドラム101に残ったトナーは、クリーナー(不図示)によって除去される。
中間転写ベルト123は、二次転写ローラ126の対向ローラ136、テンションローラ125等を含む3つのローラによって張架され、図中矢印方向(反時計回り方向)に回転駆動される。感光ドラム101〜104上に形成された各色のトナー像は、順次、中間転写ベルト123上に転写された後、中間転写ベルト123の回転とともに、二次転写ローラ126と対向ローラ136によって形成される二次転写部まで搬送される。一方、給紙カセット140に積載された記録媒体Pは、給紙ローラ144により給紙カセット140から給紙され、搬送ローラ131により二次転写部に向けて搬送され、レジストレーションセンサ132で用紙の先端を検知されると、停止する。そして、レジストレーションセンサ132で停止待機していた記録媒体Pは、中間転写ベルト123上のトナー像と二次転写部で一致するタイミングで再搬送される。記録媒体Pを一時停止状態から再度駆動開始することを再給紙と呼び、この再給紙が露光開始から適切なタイミングで実行されることにより、中間転写ベルト123上のトナー像が、二次転写部で記録媒体P上に位置ずれすることなく転写される。このとき、二次転写ローラ126と対向ローラ136間には、後述する電源161より転写電圧が印加される。なお、記録媒体Pに転写されずに、中間転写ベルト123上に残留したトナーは、クリーニング部180により回収される。
トナー像が転写された記録媒体Pは、定着装置127に搬送される。定着装置127は、回転自在に配設された定着ローラ157と、定着ローラ157に圧接しながら回転する加圧ローラ156を有している。そして、定着ローラ157の内部にはヒータ(不図示)が配設されており、ヒータへの供給電力を制御することで定着ローラ157の表面の温度調節を行っている。記録媒体Pが定着装置127に搬送されてくると、定着ローラ157と加圧ローラ156は一定速度で回転し、記録媒体Pが定着ローラ157と加圧ローラ156の間を通過する際に、記録媒体Pは表裏両面から一定の圧力と温度で加圧、加熱される。これにより、記録媒体Pの表面上の未定着トナー像は、溶融して記録媒体P上に定着し、フルカラー画像が形成される。フルカラー画像が定着された記録媒体Pは、定着装置127の出口に配置された定着排紙センサ130を通過した後、プリンタ128上部の排紙トレイ129上に排出される。
プリンタ128は、画像形成部であるプロセスカートリッジ115〜118による画像形成動作や、記録媒体Pの搬送動作を制御するコントローラ170を備えている。また、実施例1、2のASIC IC1に相当するASIC175は、コントローラ170からの指示に基づいて、電源装置160の制御を行う。電源装置160は、プリンタ128内の各装置に供給する各種電圧を生成する電源161、162、163等を有している。電源161は、実施例1、2の二次転写ローラP1に相当する二次転写ローラ126に正極性の直流電圧を供給する二次転写正電源であり、実施例1、2の二次転写正電源V1に相当する。電源162は、実施例1、2のICLブラシP2に相当するクリーニング部180に正極性の直流電圧を供給する中間転写ベルトクリーニング電源であり、実施例1、2のICL正電源V2に相当する。また、電源163は、負極性の直流電圧を二次転写ローラ126、及びクリーニング部180に供給する負電源であり、実施例1、2の負電源V3に相当する。更に、電源装置160は、実施例1、2の電流検知回路IS1、IS2に相当する、二次転写ローラ126に流れる電流及びクリーニング部180に流れる電流を検知する電流検知回路を有している。
画像形成時には、ASIC175からの制御により、電源161から二次転写ローラ126に正極性の転写電圧が印加される。すると、実施例1、2のITB P4に相当する中間転写ベルト123上のトナー像が、中間転写ベルト123と二次転写ローラ126に狭持された記録媒体Pに転写される。また、記録媒体Pに転写されず、中間転写ベルト123に残ったトナーは、ASIC175からの制御により、電源162からクリーニング部180に正極性の電圧が印加されることにより、クリーニング部180に一時的に回収される。なお、対向ローラ136は、実施例1、2の駆動ローラP3に相当する。
一方、クリーニングプロセス時には、ASIC175は電源163をオンすると、電源163から供給される負電圧は、二次転写ローラ126、及びクリーニング部180にも供給される。二次転写ローラ126に印加される負電圧により、二次転写ローラ126に付着したトナーは中間転写ベルト123に転写され、二次転写ローラ126から除去される。また、クリーニング部180に回収されたトナーは、クリーニング部180に印加される負電圧により中間転写ベルト123に吐き出される(移動する)。その後、中間転写ベルト123に転写されたトナーは、実施例1、2の一次転写パッドP6に相当する一次転写パッド119に印加された転写電圧により、実施例1、2の感光ドラムP5に相当する感光ドラム101に転写される(移動する)。そして、感光ドラム101に転写されたトナーは、感光ドラム101が有するクリーナー(不図示)によって除去される。また、電源装置160の電流検知回路は、正負両極性の電源からの電圧が重畳する場合でも、コンデンサC1によって電流経路が遮断されるため、二次転写ローラ126、クリーニング部180に流れる負荷電流を正しく検知することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、電源部を共通化した場合にも、負荷電流を正しく検知することができる。
C1 コンデンサ
IS1、IS2 電流検知回路
P1 二次転写ローラ
P2 ICLブラシ
RE1、RE2 整流回路
T1 圧電トランス
V1 二次転写正電源
V2 ICL正電源
V3 二次転写負電源及びICL負電源

Claims (15)

  1. 交流電圧を出力する第1の電源部と、
    前記第1の電源部に接続され、前記第1の電源部から出力される前記交流電圧を整流し、所定の極性の直流電圧を出力する第1の整流部及び第2の整流部と、
    前記所定の極性とは逆極性の直流電圧を出力する第2の電源部及び第3の電源部と、
    前記第1の整流部の出力電圧と前記第2の電源部の出力電圧とが重畳された電圧が供給される第1の負荷に流れる電流を検知する第1の電流検知部と、
    前記第2の整流部の出力電圧と前記第3の電源部の出力電圧とが重畳された電圧が供給される第2の負荷に流れる電流を検知する第2の電流検知部と、
    前記第1の電流検知部を流れる電流と、前記第2の電流検知部を流れる電流とを分離する分離部と、
    を備える電源装置。
  2. 前記分離部は、前記第1の電源部からの交流電圧が入力される前記第1の整流部の入力端と、前記第1の電源部からの交流電圧が入力される前記第2の整流部の入力端とに直列に接続されたコンデンサであることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記第1の整流部又は前記第2の整流部は、前記第1の整流部又は前記第2の整流部が出力する前記直流電圧を検知する第1の電圧検知部を有し、
    前記第2の電源部は、前記第2の電源部が出力する前記直流電圧を検知する第2の電圧検知部を有し、
    前記第3の電源部は、前記第3の電源部が出力する前記直流電圧を検知する第3の電圧検知部を有することを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記第1の電源部、前記第2の電源部、及び前記第3の電源部の出力電圧を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記第1の電圧検知部、前記第2の電圧検知部、及び前記第3の電圧検知部の検知結果に基づいて、前記第1の電源部、前記第2の電源部、及び前記第3の電源部の出力電圧を制御することを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記第2の電圧検知部、及び前記第3の電圧検知部は、正電位の電圧の検知結果を前記制御部に出力することを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記制御部は、前記第1の電流検知部及び前記第2の電流検知部の検知結果と、前記第1の電圧検知部、前記第2の電圧検知部、及び前記第3の電圧検知部の検知結果と、に基づいて、前記第1の負荷及び前記第2の負荷のインピーダンスを算出し、算出した前記第1の負荷及び前記第2の負荷のインピーダンスに応じて、前記第1の電源部、前記第2の電源部、及び前記第3の電源部の出力電圧を制御することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記第2の電源部から前記逆極性の直流電圧が出力されず、前記第1の整流部から前記所定の極性の直流電圧が出力されている場合には、前記第1の負荷に所定の電圧を供給する定電圧供給部を備えることを特徴とする請求項6に記載の電源装置。
  8. 前記電圧供給部は、ダイオードとツェナーダイオードとを有することを特徴とする請求項7に記載の電源装置。
  9. 前記制御部は、前記第2の電流検知部の検知結果に基づいて、前記第2の負荷に一定の電流値の電流が供給されるように、前記第1の電源部及び前記第3の電源部を制御することを特徴とする請求項8に記載の電源装置。
  10. 前記第1の電源部は圧電トランスを有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の電源装置。
  11. 前記第1の整流部及び前記第2の整流部は、ダイオードを有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電源装置。
  12. 画像を形成するための画像形成部と、
    前記画像形成部に高電圧を供給する電源装置と、を備え、
    前記電源装置は、
    交流電圧を出力する第1の電源部と、
    前記第1の電源部に接続され、前記第1の電源部から出力される前記交流電圧を整流し、所定の極性の直流電圧を出力する第1の整流部及び第2の整流部と、
    前記所定の極性とは逆極性の直流電圧を出力する第2の電源部と、
    前記所定の極性とは逆極性の直流電圧を出力する第3の電源部と、
    前記第1の整流部の出力電圧と前記第2の電源部の出力電圧とが重畳された電圧が供給される第1の負荷に流れる電流を検知する第1の電流検知部と、
    前記第2の整流部の出力電圧と前記第3の電源部の出力電圧とが重畳された電圧が供給される第2の負荷に流れる電流を検知する第2の電流検知部と、
    前記第1の電流検知部を流れる電流と、前記第2の電流検知部を流れる電流を分離する分離部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記画像形成部は、画像を担持する像担持体と、前記像担持体上の画像を記録材に転写する転写部と、前記像担持体をクリーニングするクリーニング部と、を備え、
    前記第1の電源部から出力された電圧が前記転写部と前記クリーニング部に供給されることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記第2の電源部から出力された前記直流電圧は前記転写部に供給され、
    前記第3の電源部から出力された前記直流電圧は前記クリーニング部に供給されることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 更に、画像が形成される感光ドラムを有し、
    前記像担持体は、前記感光ドラムに形成された画像が転写される中間転写ベルトであることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の画像形成装置。
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