JP4013439B2 - 自動シート搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙等のシートを搬送する、特に側面視横向きUの字状(C字状)のシート搬送路を備えた自動シート搬送装置であって、例えば、複写機やファクシミリ、或いは両方の機能を備えた画像記録装置において、読取装置に読み取らせる原稿シートを搬送する自動原稿搬送装置として適用されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やファクシミリ、或いはその両機能を有する画像記録装置に使用される自動原稿給送装置(ADF)、即ち、画像読取部に対して読取対象の原稿シートを搬送する自動シート搬送装置であって、シート給入部からシート排出部までUターン状のシート搬送路を有し、その搬送路に沿って適宜位置にシート搬送用ローラを配設し、該搬送路における搬送方向の折り返し部(湾曲部)の下手側に原稿読取用のプラテン面(プラテンガラス等で形成)を配設してなるものは公知となっており、通常、搬送路を側面視で横向けU字状(C字状)に形成し、シート給入部から湾曲部までの搬送路を上に、湾曲部からプラテン面を経てシート排出部までの搬送路を下に配置したものとなっている。
【0003】
この構成において、シート給入部には、堆積されたシートのうち最上部のシートを給入するためのピックアップローラ、セパレートローラ、及び該セパレートローラと協動すべく押接されるリタードローラが配設されている。通常、セパレートローラが上、リタードローラが下になっており、該リタードローラ及び該リタードローラに回転動力を伝達する伝動機構は、シート搬送路の下側のガイド面を形成するフレームの下方に配設されていて、該リタードローラの上端部を、該フレームに形成した切欠口より上方に突出させて、該セパレートローラに押接させていた。
【0004】
また、従来、該リタードローラ駆動用の伝動機構は、平面視にて該ローラの一側、即ち、シート搬送方向に対して左右一側に配設されていた。そして、該伝動機構を支持する支持部材に該リタードローラが組み付けられて、一体の組立物を構成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来の構成では、リタードローラや該リタードローラ駆動用の伝動機構の部品を交換したりメンテナンスを施したりするためには、該シート搬送ガイド面を形成するフレーム全体を取り外してその上方を開放しなければならず、更に前記の如く、リタードローラ及びその伝動機構は、一体の組立物として構成されているため、リタードローラのみを交換する際にも、該組立物全体を着脱する必要があった。
【0006】
更に、伝動機構が、前記の如くシート搬送方向に対して左右一側に配設されていたので、該伝動機構を介しての伝動により、リタードローラには、一側に偏った応力がかかり、一側と他側の高さが異なって、シートの斜行の要因となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、側面視横向きUターン状のシート搬送路を有する自動シート搬送装置におけるシート給入用のリタードローラの交換作業やメンテナンス作業を容易とすべく、該リタードローラの着脱が容易な構成のものを提供することを第一の目的とする。
【0008】
この第一の目的を達成すべく、本発明は、そのシート給入部から搬送方向の折り返し部へとシートを案内するガイド面を表面に形成するフレームを設け、該フレーム内に凹部を形成して、該凹部内に、シート給入用のリタードローラを配設し、該凹部の開口には、その表面にて該ガイド面の一部を形成するカバーを着脱自在に取り付けてある。
【0009】
また、本発明は、該凹部内において、該リタードローラ駆動用の伝動機構を支持する第一揺動支持部材を上下揺動自在に枢支し、該第一揺動支持部材の枢支端と反対側の端部に、該リタードローラを支持する第二揺動支持部材を上下揺動自在に着脱自在に枢支してある。
【0010】
また、本発明は、シート搬送方向に対して左右一側に偏在する伝動機構によりリタードローラの一側に応力が集中することによって生じるシートの斜行という不具合を解消できる自動シート搬送装置を提供することを第二の目的とする。
【0011】
この第二の目的を達成すべく、本発明は、該第一揺動支持部材に中間伝動軸を平面視にてシート搬送方向の直交方向に軸支し、該中間伝動軸より伝動上流側の伝動部材を、シート搬送方向の左右一側にて、該第一揺動支持部材に支持しており、該中間伝動軸から該リタードローラまでの伝動下手側の伝動部材を、該シート搬送方向の左右他側にて該第一揺動支持部材及び第二揺動支持部材に支持してある。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付の図面を基に説明する。図1は、本発明の自動シート搬送装置を自動原稿搬送装置(ADF)として採用するファクシミリFの斜視図、図2は、同じく側面断面図、図3は、同じく記録部2に対して読取部1を上方回動した状態の側面断面図、図4は、通常の状態におけるADFの側面断面図、図5は、カバー及びフレーム類を上方回動した状態の図4図示のADFの側面断面図、図6は、原稿搬送フレーム16の平面図、図7は、同じく側面図、図8は、同じく側面断面図、図9は、同じく排紙ローラ31のローラ軸31aの軸支部分を示す側面断面図、図10は、搬送用のローラ類を軸支し、凹部16cにカバー33を取り付けた状態の原稿搬送フレーム16の平面図、図11は、原稿搬送フレーム16の凹部16c内に配設されるリタードローラ24及び下側の第一フィードローラ26の支持構造であって、両ローラ24・26間の伝動機構とリタードローラ24の付勢機構とを含むものの平面図、図12は、同じく通常状態における側面断面図、図13は、同じくアーム34・35によりリタードローラ24の上方に回動させた状態の側面断面図、図14は、読取用ガイドフレーム19の下方付勢構造を示す部分側面断面図である。
【0013】
まず、本発明の自動シート搬送装置を自動原稿給送装置(ADF)として適用しているファクシミリFの概略構成について、図1乃至図3により説明する。
【0014】
ファクシミリFは、大凡、記録部2の上方に読取部1を配置して構成されている。記録部2には、記録装置3及び給紙カセット4がそれぞれ上下に内装されており、給紙カセット4内に堆積される用紙を記録装置3へ給紙して、記録した後に、記録紙排出トレイ5へ排出するように構成している。
【0015】
読取部1は、その一部構成体である読取ケース10の底面より延設されるヒンジ10bが、記録部2に配設されたヒンジピン1a上に枢支されていることにより、該記録部2に対して、ヒンジピン1aを支点として上下回動可能とされている。図3のように読取部1を上方回動すると、記録部2の上面が開放され、記録装置3内のトナーの交換等を記録部2の上方より行うことができるのである。
【0016】
読取部1においては、読取ケース10内に読取装置6が収納されている。読取ケース10の上面には、透明状の静止原稿載置ベッド11を配設しており、該静止原稿載置ベッド11上に原稿が置かれると、該読取装置6が、図2の実線位置から仮想線位置まで移動して走査を行う。
【0017】
読取ケース10の上方には、その一辺を中心として上下開閉可能に構成される樹脂製の原稿押えカバー7が配置され、静止原稿載置ベッド11上に載置された原稿を原稿押えカバー7により上方から押えるものとしている。
【0018】
原稿押えカバー7の一端部には、ADF8が付設されている。ADF8の外観は、図1のように、読取装置6の走査方向と直交する方向上にて並列状に、原稿押えカバー7を一体成形してなるサイドフレーム7a・7bを立設しており、両サイドフレーム7a・7b間に、ADF8の原稿搬送部全体を覆うADFカバー14が挟まれるように配置されたものとなっている。各サイドフレーム7a・7bのADFカバー14側端部に沿う内側開口面には、図示されない板金製の側板がそれぞれ立状に固設されていて、後記のフィードローラのうち、駆動ローラのローラ軸の各軸端を軸支している。サイドフレーム7a・7bの一方または両方は、該駆動ローラの駆動源及びその伝動系を覆っており、その内側面が該側板にて覆われているのである。これら原稿押えカバー7と一体状のサイドフレーム7a・7b、該両側板、そして、内装される駆動ローラ用駆動源及び伝動系がADF8の装置本体を形成し、該装置本体に左右を挟まれて、ADFカバー14にて覆われる原稿搬送部が配設されて、ADF8全体を構成している。
【0019】
ADF8の給紙口8aに連なるように、該原稿押えカバー7の上方に原稿供給トレイ9が配設されており、その下方における原稿押えカバー7の上面には、ADF8の該給紙口8aの直下に配置された排紙口8bに連なるように、原稿排出トレイ7cが一体成形されている。ADF8内には、給紙口8aから排紙口8bまで横向きUの字状の原稿搬送経路が構成されている。
【0020】
原稿押えカバー7を閉じた場合のADF8の直下方における読取ケース10の上面には、図4及び図5にてよく判るように、透明のプラテンガラス12が、静止原稿載置ベッド11からオフセットされた位置にて配設されている。なお、図4及び図5において、10aは、プラテンガラス12と静止原稿載置ベッド11との間を区画すべく読取ケース10の上面に固設されるフレームであり、該プラテンガラス12及びフレーム10aの各上面は、そのまま、排紙口8bへの原稿搬送路の下側ガイド面を形成している。
【0021】
原稿供給トレイ9上に堆積されたシート原稿は、一枚ずつピックアップされ、給紙口8aに挿入される。ADF8にて給紙されてプラテンガラス12の上を通過する原稿は、図2中で実線にて示した初期位置の読取装置6により読み取られる。読み取られた後の原稿は、排紙口8bから原稿排出トレイ7c上に排出される。
【0022】
このように、読取部1は、読取装置6を走査させて静止原稿を読み取るフラットベッドタイプのスキャナとして用いるとともに、読取装置6を位置固定して原稿をADF8に給送しながら読み取りを行うシートフィードタイプのスキャナとして用いることができるように構成されている。
【0023】
また、読取ケース10の一側方にはキーパネル13が付設されている。該キーパネル13の各種操作キーを押すことにより、原稿内容の読み取りを行ったり、読み取った内容をファクシミリ送信する際の送信先の設定を行ったり、受信内容や読み取った内容の記録装置3による記録を行ったり、様々な操作がなされるのである。
【0024】
本発明に係る自動シート搬送装置の一実施例としてのADF8の内部構造について、図4乃至図14より詳述する。なお、この説明において、平面視にて、原稿搬送方向を前後方向(原稿搬送路について給紙口8a・排紙口8b側を前方、湾曲部(搬送方向折り返し部)側を後方とする。)とし、その直交方向を左右方向とする。また、特に断りのない限り、図4の如く、ADFカバー14を閉じ、更に、原稿載置ベッド11上に何も原稿のない状態で原稿押えカバー7を読取ケース10の上面上に載置した状態を前提とした通常の状態を前提として、各構造体の上下・前後位置を説明するものとする。
【0025】
図4の如く、給紙口8aから排紙口8bまでの側面視Cの字状(横向きUの字状)の原稿搬送路が形成される。給紙口8aの近傍にはピックアップローラ22が、排紙口8bには排紙ローラ31・32のニップ部が配設されており、給紙口8aから排紙口8bまでの原稿搬送路に沿って、セパレートローラ23・リタードローラ24のニップ部、第一フィードローラ25・26のニップ部、第二フィードローラ27・28のニップ部、第三フィードローラ29・30のニップ部が順に配設されている。
【0026】
これらのローラの回転速度は均等ではなく、特に、第一フィードローラ25・26の回転速度をセパレートローラ23の回転速度よりも大きく設定していることにより、原稿供給トレイ9から一枚ずつ送り込んだ原稿を、一定間隔を開けた状態で次々に搬送することができる。
【0027】
以上のローラのうち、下側の第一フィードローラ26、上側の第二フィードローラ27、上側の第三フィードローラ29、及び下側の排紙ローラ32の各ローラ軸26a・27a・29a・32aは、両軸端が、それぞれ前記のADF8装置本体の各側板に軸支されて、位置固定されており、サイドフレーム7a・7bのいずれか或いは両方の内部に配設された駆動源及び伝動機構により駆動されるようになっている。即ち、該ローラ26・27・29・32は駆動ローラであって、それぞれに接触する各ローラ25・28・30・31が各駆動ローラに連れ回る従動ローラとなっている。
【0028】
排紙ローラに関しては、従来、上側のローラを駆動ローラ、下側のローラを従動ローラとしていた。排紙ローラのニップから排紙トレイ上に原稿が排出された場合に、原稿の後端部が下側の排紙ローラ表面に触れる場合がある。従来のように下側が従動ローラであると、表面上に触れた原稿の後端部を押し出すだけの回転力が足りず、該表面上に原稿の後端部が残ってしまい、その後の排紙に支障を来す可能性がある。そこで、本実施例では、下側の排紙ローラ32を駆動ローラとし、上側の排紙ローラ31を従動ローラとしているのである。
【0029】
原稿押えカバー7の下面にて、湾曲部外側フレーム18が一体成形にて形成されている。湾曲部外側フレーム18は、原稿搬送路の湾曲部(搬送方向の折り返し部)の下半部の外側ガイド面18aを形成しており、下側(外側)の第二フィードローラ28のローラ軸28aを回転自在に保持し、該ガイド面18aに切欠口を設け、該切欠口より、該ローラ28の一部を突出させて、上側(内側)の第二フィードローラ27に接触させている。
【0030】
同じく原稿押えカバー7の下面にて、排紙部下方フレーム21が一体成形にて形成されている。該排紙部下方フレーム21の上面は原稿搬送路の排紙部の下側ガイド面21aを形成しており、下側の第三フィードローラ30のローラ軸30aを回転自在に保持し、該ガイド面21aに切欠口を設け、該切欠口より該ローラ30の一部を突出させて、上側の第三フィードローラ29と接触させている。更に、装置本体の両側板間に軸支された下側の排紙ローラ32のローラ軸32aを回転自在に保持しており、ガイド面21aの排紙口8bに臨む端部に切欠口を設け、該切欠口より該ローラ32の一部を突出させて、上側の排紙ローラ31と接触させるようにしている。
【0031】
両フレーム18・21間には、図4の如く、原稿搬送方向の上手側(後方)から順に、読取用ガイドフレーム19(第二ガイド部材)と、受継ぎ搬送フレーム20(第三ガイド部材)とが配設されている。読取用ガイドフレーム19の下面は、プラテンガラス12上を通過する原稿の上側ガイド面を形成しており、プラテンガラス12の上面との間に原稿を通過させる隙間を確保すべく、その最下端面における原稿の通過面を外れた部分よりクリアランス形成ピン19aを下方に突出させて、プラテンガラス12の上面に押当させるものとしている。
【0032】
読取用ガイドフレーム19は、その始端部にて、装置本体の両側板間に軸支された上側(内側)の第二フィードローラ27のローラ軸27aを回転自在に保持しているとともに、該ローラ軸27aに対して上下回動自在で下方に付勢されている。これにより、第二フィードローラ27・28間から排出された原稿を、プラテンガラス12の上面に対して最適な押圧力で押さえつけるので、良好な読取精度を確保できる。
【0033】
読取用ガイドフレーム19に下方付勢力を付与するため、図14の如く、該読取用ガイドフレーム19の左右各端部には略左右方向にそれぞれバネ巻装ピン部19bが一体成形にて突設されており、各バネ巻装ピン部19bに捩じりコイルバネ49のコイル部分が巻装されいる。該バネ49の両バネ端はそれぞれ引き伸ばされて、一端は後記湾曲部内側フレーム17に、他端は読取用ガイドフレーム19に係止されて、側面視で両端が互いに相反する向きに付勢されており、該読取用ガイドフレーム19に係止したバネ端部の下方向きに働く復元力により、読取用ガイドフレーム19に下方付勢力を付与している。
【0034】
受継ぎ搬送フレーム20は、プラテンガラス12及びフレーム10a上を通過した原稿を第三フィードローラ29・30のニップ部に受け継ぐための上側ガイド面をその下面に形成しており、その終端部にて、装置本体の両側板間に軸支した上側の第三フィードローラ29のローラ軸29aを回転自在に保持している。
【0035】
受継ぎ搬送フレーム20は、原稿押えカバー7(サイドフレーム7a・7b)に対し、固定しても差し支えないが、フリー状態にして、図5の如く、フィードローラ29のローラ軸29aを支点に上方に回動可能としてもよい。このようにすれば、ADF8がプラテンガラス12の形成面に固定されているような実施例(即ち、図1乃至図3に図示したファクシミリFでは、原稿押えカバー7にADF8が付設されているが、これとは別に、ADF8を、原稿押えカバー7から独立して、読取ケース10の上面に固設しているような様態)において、(ADFカバー14及び原稿搬送フレーム16を後記の如く上方回動した状態を前提として、)読取用ガイドフレーム19をその下方付勢力に抗して上方回動し、更に該受継ぎ搬送フレーム20を上方に回動することで、プラテンガラス12の上面を開放させることができ、当該面の清掃等に供することができるのである。
【0036】
下側の第一フィードローラ26と内側の第二フィードローラ27との間の空間には、湾曲部内側フレーム17が、装置本体の両側板間に挟持固設されていて、原稿搬送路の湾曲部の内側ガイド面を形成している。
【0037】
下側の第一フィードローラ26のローラ軸26aは、原稿搬送フレーム16(第一ガイド部材)の後端部に形成したヒンジ部16d(図6、図7等参照)にて回転自在に保持されており、且つ、該原稿搬送フレーム16は、原稿押えカバー7からは分離されていて、該ローラ軸26aを支点として、図5のように、(ADFカバー14を上方に回動した状態を前提として、)上方に回動可能である。このように、原稿搬送フレーム16を上方回動することにより、通常は該原稿搬送フレーム16の下に隠れる原稿搬送路の湾曲部から排紙部までの部分を開放でき、該部分における紙ジャムの処理やメンテナンス等が可能となる。なお、図6や図7のように、給紙口8a・排紙口8bに臨む前端部の両外側面にそれぞれ把手部16qを設けており、ここを持つことによって原稿搬送フレーム16を簡単に上下回動できる。
【0038】
図6乃至図10の如く、原稿搬送フレーム16の上端は、給紙口8aの下縁部より第一フィードローラ25・26のニップ部まで延設される上部カバー面16aとなっており、該上部カバー面16aの搬送方向について後半面上には、複数の紙送り用リブ16bが平行状に原稿搬送方向に突設しており、これら紙送り用リブ16aの上端にて、セパレートローラ23・リタードローラ24によるニップ部から第一フィードローラ25・26のニップ部までの原稿搬送路の下側ガイド面を形成している。
【0039】
この上部カバー面16aの後半面の左右中央には、図6等の如く、上端開口状の凹部16cを設けており、この中に、リタードローラ24と下側の第一フィードローラ26、両ローラ24・26間の伝動機構、及び該リタードローラ24の付勢機構が配設されている。該凹部16cの上端開口には、通常、図4や図10等のように、第一フィードローラ26やリタードローラ24の配設部分等を切り欠いたカバー33にて塞がれており、該カバー33の上面は、上部カバー面16aと連続状になっていて、原稿搬送路のリタードローラ24から第一フィードローラ26にかけての原稿搬送路の下側ガイド面の一部を形成している。
【0040】
図6乃至図8等のように、原稿搬送フレーム16の下面には、前記の凹部16cの底板を形成するものであって、後記のリタードローラ24付勢用のフレーム43を固設するための底板部16eが一体成形されており、その前部には、上側の第三フィードローラ29を収納するための切欠部16kが設けられている。上部カバー面16aの前半部(原稿搬送フレーム16の前端から切欠部16k付近まで)の下面の左右略全域にわたって、互いに平行な複数の鉛直板状の紙送り用リブ16mが原稿搬送方向に突設されており、該紙送り用リブ16mの下端が、第三フィードローラ29・30のニップ部から排紙ローラ31・32のニップ部までの原稿搬送路の上側ガイド面を形成している。
【0041】
ここで、原稿搬送フレーム16は樹脂製であって、給紙口8aから第一フィードローラ25・26までの原稿搬送ガイド面を形成する上部カバー面16a及び紙送り用リブ16bと、第三フィードローラ29・30から排紙口8bまでの原稿搬送ガイド面を形成する紙送り用リブ16mとが一体成形されている。従来は前者の搬送ガイド面と後者の搬送ガイド面とは、それぞれ別体の板金或いは樹脂材にて形成しており、これらを組み立てることによって、原稿搬送路の湾曲部(搬送方向の折り返し部)よりも給紙口側の搬送路と、該湾曲部よりも排紙口側の搬送路とを上下に構成していたが、本実施例の原稿搬送フレームでは、両ガイド面が一体に成形されていて、両ガイド面を一体に組み合わせるという組立工程が不要であり、部品点数が削減され、軽量化・低コスト化に資することができる。
【0042】
なお、図6、図9及び図10の如く、複数の紙送り用リブ16mの中に、上側の排紙ローラ31のローラ軸31aを軸支する機能を兼備したものがあり、これらを、排紙ローラガイドリブ16m’と呼ぶものとする。排紙ローラガイドリブ16m’は、排紙ローラ31の左右両外側に振り分けられて配設されており、本実施例では、前方から見て左側に一つ、右側に二つの排紙ローラガイドリブ16m’を形成している。
【0043】
各排紙ローラガイドリブ16m’には、ローラ軸31aを嵌挿し、かつ上下移動自在とするための略鉛直方向に長いガイド部を設けているが、左側のリブ16m’のそれは長孔16oとなっている。一方、右側の両リブ16m’のそれは、下端が窄まり状となって、ローラ軸31aの径長より狭い開口部を有するガイド溝16nとなっている。勿論、この左右関係は逆でもよい。図9では、ガイド溝16nを備えたリブ16m’のみが開示されている。
【0044】
ローラ軸31aを軸支する場合には、長孔16oにローラ軸31aの一側部を挿通しておいた状態で、下端窄まり状のガイド溝16nに対し、該ローラ軸31aの他側部を押し入れる。(なお、この時は、通常、図5のように原稿搬送フレーム16を上方に回動した状態にして、該リブ16m’を前方に突出した状態にし、ローラ軸31aを前方より押し入れる。)該リブ16m’は、樹脂製構造で弾力性があるので、このようにガイド溝16n下端の窄まり部を押し開いてローラ軸31aを挿入することができ、押し入れた後は、該窄まり部が元の状態に戻って、ローラ軸31aの下方脱落を防ぐのである。
【0045】
更に、図9及び図10等の如く、ガイド溝16nを有する両リブ16m’間、及び、長孔16oを有するリブ16m’と、その隣の紙送り用リブ16mとの間に、それぞれ板バネ48を配設している。各板バネ48は、その後端部にて、図6のように、上部カバー面16aの下面に一体成形した各雌螺子16pに螺入された螺子48aにて締止されており、その前端部(作用端)が、ローラ軸31aの直上方に配置される。ローラ軸26aを支点として原稿搬送フレーム16を少し上方に回動すると、該ローラ軸31aは、ガイド溝16nの下端の窄まり部分及び長孔16oの下端に保持され、その直上の板バネ48との間に僅かの隙間が空く。そして、原稿搬送フレーム16を通常位置にセットすると、上側の排紙ローラ31が下側の排紙ローラ32に触れ、上方に押されてローラ軸31aがガイド溝16n・長孔16o内にて上方に移動し、板バネ48に押圧されて、下側の排紙ローラ32に抗する下方付勢力を受け、排紙ローラ31・32間のニップ力が確保されるのである。
【0046】
原稿搬送フレーム16内に配設される下側の第一フィードローラ26とリタードローラ24との間の伝動機構について、図11乃至図13等より説明する。前記の如く、第一フィードローラ26のローラ軸26aの両端は、装置本体の各側板に軸支されていて、該サイドフレーム7a・7bのいずれか、または両方に内装されている伝動機構により駆動されている。原稿搬送フレーム16内のリタードローラ24駆動用伝動機構は、該第一フィードローラ26の回転動力をリタードローラ24に伝達するものである。
【0047】
凹部16c内にて、フィードローラ26を保持すべく、第一アーム34が配設されている。該第一アーム34は、鉛直方向の左右の軸支板部34a・34a、及び、両軸支板部34a・34aを連結する左右方向延伸状の連結部34bを、一つの板部材(板金或いは樹脂製板材等)を曲折して一体に形成してなるものである。フィードローラ26の左右各外側に突出するローラ軸26aが、各軸支板部34aを貫通して相対回転自在に保持されている。
【0048】
また、同じく凹部16c内にて、リタードローラ24を保持すべく、第二アーム35が第一アーム34の先端に枢支されている。該第二アーム35は、鉛直方向の左右の軸支板部35a・35a、及び、両軸支板部35a・35aを連結する左右方向延伸状の連結部35bを、一つの板部材(板金或いは樹脂製板材等)を曲折して一体に形成してなるものである。リタードローラ24の左右各外側に突出するローラ軸24aの各軸端部が、各軸支板部35aを貫通して相対回転自在に保持されている。そして、図11等の如く、各軸支板部35aが、各軸支板部34aの先端部に固設された枢支ピン51にて枢支されている。
【0049】
このように、第一アーム34がローラ軸26aに対して上下回動自在であり、また、第二アーム35が該第一アーム34に対して上下回動自在である。これらは通常においては、セパレートローラ23により下方に押さえつけられ、図12に示すような状態となって、凹部16c内に収納されている。そして、メンテナンス等を施す時には、(ADF14を上方に回動している状態を前提として、)カバー33を外し、図13のように、第一アーム34及び第二アーム35を上方に回動して、リタードローラ24及びその駆動用伝動機構を、原稿搬送フレーム16より上方に取り出すことができる。また、第一アーム34と第二アーム35との間を枢結する枢支ピン51から第二アーム35を外すことにより、リタードローラ24及びこれを保持する第二アーム35のみを取り外すことができるのである。
【0050】
原稿搬送フレーム16の凹部16c内において、図11の如く、平面視でリタードローラ24とフィードローラ26との間に、平行状に、中間伝動軸36が、第一アーム34の両軸支板部34a・34aを貫通し、相対回転自在に保持されている。第一アーム34の左右いずれか外側において、ローラ軸26aに、リタードローラ24への伝動用の第一ギア37が固設されている。該第一アーム34に対し該第一ギア37と同じ側において、中間伝動軸36の軸端上に、トルクリミッタ39を介して、該第一ギア37に常時噛合する第二ギア38が配設されている。即ち、ローラ軸26aの回転力は、ギア37・38、トルクリミッタ39を介して中間伝動軸36に伝達されるものであり、リタードローラ24に一定以上のトルクがかかると、トルクリミッタ39が作動し、中間伝動軸36にローラ軸26aの回転力は伝達されなくなる。
【0051】
該第二ギア38及びトルクリミッタ39とは左右反対側の第一アーム34の外側において、中間伝動軸36の軸端に第三ギア40が固設されており、第一アーム34に対し同じ側にて、第二アーム35の第一アーム34に対する枢支部の外側に、第四ギア41が、枢支ピン51に対し回転自在に枢支されて、該第三ギア40に噛合している。更に、第二アーム34に対し同じ側にて、リタードローラ24のローラ軸24aの軸端に最終ギア42が固設されて、該第四ギア41に噛合している。
【0052】
このように、フィードローラ26のローラ軸26aからリタードローラ24のローラ軸24aまでの伝動用ギア列は、中間伝動軸36を介して、第一ギア37・第二ギア38・トルクリミッタ39が第一アーム34・第二アーム35の左右一側に、第三ギア40・第四ギア41・最終ギア42がその反対側にと、左右に振り分けられて配設されている。従来、このようにフィードローラからリタードローラへとギア列を構成する場合、全てのギアを両ローラに対して同一側に配設していたが、この場合、リタードローラにかかる応力が左右に偏在して、原稿の斜行の要因となっていた。本実施例では、両ローラ軸26a・24a間に中間伝動軸36を設けることによって、ギア列を左右に振分け、伝動によりリタードローラ24にかかる応力を左右略均等にし、原稿の斜行を防止しているのである。
【0053】
なお、トルクリミッタ39は、リタードローラ24に所定以上の負荷がかかった時にローラ軸26aからリタードローラ24への動力伝達を切る機能を果たせればよいのであって、その配設位置は、第二ギア38と中間伝動軸36との間に限らず、ギア37とローラ軸26aとの間、ギア40と中間伝動軸36との間、ギア42とローラ軸24aとの間、或いは、ギア41と枢支ピン51との間のいずれに配設してもよい。
【0054】
ローラ軸26a・24a間のギア伝動機構を介して、リタードローラ24には原稿搬送用の回転方向とは逆の回転動力を付与されている。一方、リタードローラ24に接触するセパレートローラ23は、ADFカバー14内に配設される駆動源により原稿搬送方向の回転力を付与されており、原稿を全く挟まない状態においては、セパレートローラ23との間で生じる摩擦力にてトルクリミッタ39が作動し、最終ギア42からの駆動をリタードローラ24に伝達しないため、リタードローラ24は、セパレートローラ23に連れ回って、原稿搬送方向に回転する。ピックアップローラ22にて、原稿供給トレイ9上に堆積されたシート原稿のうち、上端の一枚が、セパレートローラ23・リタードローラ24のニップ部に押し入れられると、セパレートローラ23と原稿面との間の摩擦力がリタードローラ24と原稿面との間の摩擦力に勝るよう設定されていることにより、リタードローラ24はなおもセパレートローラ23の回転力に連れ回り、原稿を後方に搬送する。そして、もし誤って二枚以上の原稿が該ニップ部に押し込まれると、原稿同士の間の摩擦力がリタードローラ24と原稿面との間の摩擦力よりも小さいので、リタードローラ24にかかる負荷力が弱まり、トルクリミッタ39のクラッチが入り、リタードローラ24は、原稿搬送用回転方向と逆方向に回転し、一番上の一枚を除いて他の原稿は、リタードローラ24にて給紙口8a側に押し戻され、一番上の一枚のみがセパレートローラ23にて第一フィードローラ25・26のニップ部へと送られるのである。
【0055】
次に、リタードローラ24の付勢機構について図11乃至図13等より説明する。リタードローラ24は、その上端にて接触するセパレートローラ23を押圧するように上方付勢されている。従来は、リタードローラに対して鉛直状にバネ等の付勢部材を設けていたが、この場合には、付勢力を調節したりバネ等を交換するためには、該付勢部材を略水平にして前方から交換や調節作業ができるように、リタードローラを含むフレームを略90°回動しなければならない。本実施例は、原稿搬送フレーム16を通常位置、或いは通常位置から少し上方に回動しただけで(但し、ADFカバー14は上方に開いた状態で)、付勢力の調節やバネの交換を前方から略水平方向に行えるような構成にしてある。
【0056】
まず、原稿搬送フレーム16の凹部16c下方の底板部16e上に、螺子44・44にて、側面視L字状に曲折されたフレーム43を締止しており、該フレーム43の鉛直板部43aには、略前後方向の雌螺子が形成されていて、該雌螺子に、付勢力調節螺子45が、その螺子頭を前端にした状態で、略水平方向に螺入されている。一方、該螺子45の前方にて、樹脂材等、加工容易な部材からなる倒L字形の付勢アーム47が配設されており、該付勢アーム47の鉛直部左右中央部にはバネ受け孔47aが穿設されている。フレーム43の鉛直板部43aの直前に配置される付勢力調節螺子45のフランジ45aと、付勢アーム47のバネ受け孔47aとの間には、圧縮バネである付勢バネ46が略前後方向に介装されている。
【0057】
また、付勢アーム47には、バネ受け孔47aに連通する略前後方向の貫通孔47bが穿設されている。該貫通孔47bの前方には、上側の第三フィードローラ29の収納用の前記切欠部16kが形成されているので、通常、該貫通孔47bは、前方からは該ローラ29により後方に隠れているが、ADFカバー14を開け、ローラ軸26aを支点として原稿搬送フレーム16を少し上方回動させるだけで、該貫通孔47bの前端開口を該ローラ29の上方に配置することができる。こうして配置した該貫通孔47bを介して、ADF8の前方より略水平方向に、ドライバーを付勢力調節螺子45の前端の螺子溝45bに差し込み、該螺子45を回転して、付勢バネ46の圧縮度を調節し、リタードローラ24に付与する付勢力を調節することができるのである。
【0058】
付勢アーム47の上端より前方に略水平状の左右一対のプッシュアーム部47c・47cが一体成形されて、突設されている。一方、リタードローラ24の左右外端部と、該第二アーム35の左右各軸支板部35aとの間におけるローラ軸24a上にスライドローラ24bがそれぞれ環設されており、各プッシュアーム部47c上に各スライドローラ24bが摺動回転自在に載置されている。
【0059】
図6乃至図9の如く、原稿搬送フレーム16の凹部16c内においては、底板部16eより左右一対の内側支持リブ16f・16fが一体成形にて上方突設されており、それぞれに上方開放状のガイド溝16gが形成されていて、各ガイド溝16gに、各スライドローラ24bの直ぐ外側のローラ軸24aを嵌挿しており、該ローラ軸24aは、第二アーム35が第一アーム34の先端に枢支されていることと相まって、両内側支持リブ16f・16fのガイド溝16g・16gに案内されて、略鉛直上下に移動自在となっている。
【0060】
更に、各ガイド溝16gの後方にて、各内側支持リブ16fに上方開放状の付勢アーム支持ガイド溝16hが形成されている。また、各内側支持リブ16fの各外側近傍に、該内側支持リブ16fと略平行状に外側支持リブ16iがそれぞれ設けられており、各外側支持リブ16iにおいて、側面視にて該ガイド溝16hと重なる部分に付勢アーム支持孔16jが形成されている。付勢アーム47の上端の左右各外端には、左右外方向きにそれぞれヒンジピン47dが一体成形にて突設されており、各ヒンジピン47dを各ガイド溝16hに嵌入するとともにその軸端を該付勢アーム支持孔16jに嵌入し、左右ヒンジピン47d・47dを支点に付勢アーム47を上下回動自在に取り付けている。
【0061】
このような構成により、付勢アーム47の下部が付勢バネ46にて前方に押され、該付勢アーム47の両プッシュアーム部47c・47cが上方に回動されてローラ軸24aを略鉛直上方に押し上げ、これにより、リタードローラ24に上方付勢力が付与され、その直上方のセパレートローラ23に押圧される。
【0062】
次に、ADFカバー14の内部構造について説明する。ADFカバー14の底部開口は、カバー底板15にて閉じられており、該カバー底板15の下面が、給紙口8aから折り返し部までの原稿搬送路の上側ガイド面を形成している。該カバー底板15には切欠15a・15bが形成されていて、該切欠15a内にて、ピックアップローラ22及びセパレートローラ23を支持する給紙アーム50が配設されており、切欠15b内には上側の第一フィードローラ25が配設されている。
【0063】
給紙アーム50には、セパレートローラ23からピックアップローラ22へと動力を伝達するためのギア機構が支持されている。また、セパレートローラ23のローラ軸23aは、ADFカバー14(カバー底板15)に対して回転自在に位置固定されており、該ローラ軸23aを支点として給紙アーム50が上下回動可能となっていて、該ローラ軸23aの回転力により、給紙アーム50のピックアップローラ22を軸支する端部が下方回動し、ピックアップローラ22が原稿給紙トレイ9上に堆積された原稿の最上面に載置され、回転して最上端の一枚の原稿をセパレートローラ23・リタードローラ24のニップ部へと搬送するのである。
【0064】
ADFカバー14(カバー底板15と一体状である。以後、同様。)は、図5における枢支点Pにて、装置本体の両側板に上下回動自在に枢支されており、通常にADFカバー14を閉じた位置にセットすると、セパレートローラ23がリタードローラ24に接触し、上側の第一フィードローラ25が下側の第一フィードローラ26に接触する。メンテナンスや紙ジャムの処理を行う場合には、該枢支点Pを支点にADFカバー14を上方に回動して、ADFの内部を開放することができ、更に、ADFカバー14をこのように上方回動することによって、図5のように、ローラ軸26aを支点とする原稿搬送フレーム16の上方回動、捩じりコイルバネ49に抗してのローラ軸27aを支点とする読取用ガイドフレーム19の上方回動、また、ローラ軸28aを支点とする受継ぎ搬送フレーム20の上方回動を可能とし、これにより、原稿搬送路を開放して原稿のジャムを処理したり、ローラ類やギア類、プラテンガラス12等のメンテナンス作業を施すことができる。
【0065】
本実施例では、少なくとも原稿搬送フレーム16は樹脂部材にて構成されていて、前記の上下の紙送り用リブ16b・16mやリタードローラ24及び付勢アーム47の支持用リブ16f・16i等を一体成形している。そして、本実施例では、それ以外にも、ADF8を構成するカバー部材やフレーム部材であるADFカバー14、カバー底板15、湾曲部内側フレーム17、湾曲部外側フレーム18、読取用ガイドフレーム19、受継ぎ搬送フレーム20、排紙部下方フレーム21も樹脂製にして、それぞれの原稿ガイド面を形成する紙送り用リブ等を一体成形しており、ADF8全体を加工及び組立容易にし、軽量化、低コスト化を図っている。
【0066】
【発明の効果】
本発明は、側面視横向きUターン状のシート搬送路を有する自動シート搬送装置であって、以上のような構成としていることにより、次のような効果を奏するものである。まず、本発明は、請求項1記載の如く、シート給入部から搬送方向の折り返し部へとシートを案内するガイド面を表面に形成するフレームを設け、該フレーム内に凹部を形成して、該凹部内にシート給入用のリタードローラを配設し、該凹部の開口には、その表面にて該ガイド面の一部を形成するカバーを着脱自在に取り付けてあるので、該ガイド面を形成するフレーム全体を取り外さなくても、該カバーのみを取り外すことにより、該凹部内を開放できて、該リタードローラへのアクセスが可能となるので、その交換作業やメンテナンス作業が容易となる。
【0067】
また、該凹部内において、該リタードローラ駆動用の伝動機構を支持する第一揺動支持部材を上下揺動自在に枢支し、該第一揺動支持部材の枢支端と反対側の端部に、該リタードローラを支持する第二揺動支持部材を上下揺動自在に着脱自在に枢支してあるので、前記の如く該カバーを取り外した状態で、第一揺動支持部材を上方に揺動することで、該フレームより上方に該リタードローラ及び該伝動機構全体を取り出すことができ、リタードローラや伝動機構の各種部品の交換、メンテナンス等が容易である。更には、第一揺動支持部材より第二揺動支持部材を取り外すだけで、リタードローラのみ独立して交換やメンテナンス作業を施すことができる。
【0068】
なお、リタードローラは、セパレートローラに抗しての上方付勢力が付与されているが、第二揺動支持部材が第一揺動支持部材に対して上下回動自在であることにより、リタードローラを上下に旨く案内する手段を設ければ、該リタードローラは、シートの厚みが変わった時等に、シート搬送方向の前後方向に振れることなく、正確に上下方向のみに移動して良好に対応でき、従って、良好なシート給入を得ることができる。
【0069】
更に、本発明は、請求項2記載の如く、該第一揺動支持部材に中間伝動軸を平面視にてシート搬送方向の直交方向に軸支し、該中間伝動軸より伝動上流側の伝動部材を、シート搬送方向の左右一側にて該第一揺動支持部材に支持しており、該中間伝動軸から該リタードローラまでの伝動下手側の伝動部材を、該シート搬送方向の左右他側にて該第一揺動支持部材及び第二揺動支持部材に支持しているので、伝動によりリタードローラにかかる応力が、該シート搬送方向に対して左右均等にかかり、即ち、該リタードローラの両側部に均等にかかるので、シート搬送方向に見て該リタードローラが左右一定の高さに保持され、シートの斜行が防止されるのである。
【0070】
また、リタードローラ駆動用の伝動機構には、そのリタード作用をなすためのトルクリミッタが含まれる。このトルクリミッタは、従来、リタードローラの軸端、或いは、伝動機構を介してリタードローラに回転動力を付与するフィードローラ(駆動ローラ)の軸端に取り付けられていたが、この場合には、トルクリミッタの交換やメンテナンスのために一々ローラごと着脱する必要がある。本発明の如く中間伝動軸を設けておれば、その軸端にトルクリミッタを取り付けることも可能となり、該リタードローラやフィードローラをそのままにしてトルクリミッタのみ中間伝動軸に対して着脱することができるようになる。このように、中間伝動軸を配設することで、トルクリミッタ等、伝動機構を構成する各種部品の配置バリエーションを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動シート搬送装置を自動原稿搬送装置(ADF)として採用するファクシミリFの斜視図である。
【図2】同じく側面断面図である。
【図3】同じく記録部2に対して読取部1を上方回動した状態の側面断面図である。
【図4】通常の状態におけるADFの側面断面図である。
【図5】カバー及びフレーム類を上方回動した状態の図4図示のADFの側面断面図である。
【図6】原稿搬送フレーム16の平面図である。
【図7】同じく側面図である。
【図8】同じく側面断面図である。
【図9】同じく排紙ローラ31のローラ軸31aの軸支部分を示す側面断面図である。
【図10】搬送用のローラ類を軸支し、凹部16cにカバー33を取り付けた状態の原稿搬送フレーム16の平面図である。
【図11】原稿搬送フレーム16の凹部16c内に配設されるリタードローラ24及び下側の第一フィードローラ26の支持構造であって、両ローラ24・26間の伝動機構とリタードローラ24の付勢機構とを含むものの平面図である。
【図12】同じく通常状態における側面断面図である。
【図13】同じくアーム34・35によりリタードローラ24の上方回動させた状態の側面断面図である。
【図14】読取用ガイドフレーム19の下方付勢構造を示す部分側面断面図である。
【符号の説明】
8 自動原稿給送装置(ADF)
16 原稿搬送フレーム(第一ガイド部材)
16a 上部カバー面(シート給入部からのシート搬送ガイド面)
16c 凹部
16e 底板部
16f 内側支持用リブ
16i 外側支持リブ
24 リタードローラ
24a ローラ軸
26 下側の第一フィードローラ(駆動ローラ)
26a ローラ軸
33 カバー
34 第一アーム(第一揺動支持部材)
35 第二アーム(第二揺動支持部材)
36 中間伝動軸
37 第一ギア
38 第二ギア
39 トルクリミッタ
40 第三ギア
41 第四ギア
51 枢支ピン

Claims (2)

  1. 側面視横向きUターン状のシート搬送路を有する自動シート搬送装置において、そのシート給入部から搬送方向の折り返し部へとシートを案内するガイド面を表面に形成するフレームを設け、該フレーム内に凹部を形成して、該凹部内にシート給入用のリタードローラを配設し、該凹部の開口には、その表面にて該ガイド面の一部を形成するカバーを着脱自在に取り付けており、前記凹部内において、前記リタードローラ駆動用の伝動機構を支持する第一揺動支持部材を上下揺動自在に枢支し、該第一揺動支持部材の枢支端と反対側の端部に、該リタードローラを支持する第二揺動支持部材を上下揺動自在に着脱自在に枢支してあることを特徴とする自動シート搬送装置。
  2. 前記第一揺動支持部材に中間伝動軸を平面視にてシート搬送方向の直交方向に軸支し、該中間伝動軸より伝動上流側の伝動部材を、シート搬送方向の左右一側にて該第一揺動支持部材に支持しており、該中間伝動軸から前記リタードローラまでの伝動下手側の伝動部材を、該シート搬送方向の左右他側にて該第一揺動支持部材及び第二揺動支持部材に支持していることを特徴とする請求項1記載の自動シート搬送装置。
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