JP4013270B2 - 尿中生理活性ペプチドの測定法及び測定用試薬 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、尿中生理活性ペプチドの測定法及び尿中生理活性ペプチド測定用試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
尿中には、成長ホルモンをはじめ、各種の生理活性ペプチドが含まれており、各種疾患の診断や治療経過の判定を行ううえで、尿中のこれらの生理活性ペプチドを測定することは極めて重要である。
従来、尿中の生理活性ペプチドを測定する方法としては、放射免疫測定法や酵素免疫測定法等の免疫測定法が利用されており、放射性物質を使用しなくて済むことから、特に酵素免疫測定法がよく利用されている。
【0003】
しかしながら、尿は採取時間や食事内容によってそのpHや塩濃度が大きく変化するため、尿検体のpHや塩濃度が著しく高い場合や低い場合は、尿中の生理活性ペプチドとその生理活性ペプチドに対する抗体の親和性が損なわれることが知られており、これまでは、尿中の生理活性ペプチドの測定にあたっては、事前に尿検体を半日〜1日透析し、検体のpHや塩濃度を一定にしておく操作を行うことが常識であった(加藤 譲ら、「高感度成長ホルモン(GH)測定と臨床応用」、ホルモンと臨床、35巻、6号、699頁(1987年))。従って、尿中生理活性ペプチドを測定するために、煩雑な操作と極めて長い時間が必要であり、各種疾患の診断や治療経過の判定を迅速に行う上で問題となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1及び2記載の発明は、簡便で迅速な尿中生理活性ペプチドの測定法を提供するものである。
請求項3及び4記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、尿の採取時間や食事内容による測定値の変動が少ない尿中生理活性ペプチドの測定法を提供するものである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の効果に加え、ヒト成長ホルモンの測定に好適な尿中生理活性ペプチドの測定法を提供するものである。
【0005】
請求項6記載の発明は、簡便で迅速であり、尿の採取時間や食事内容による測定値の変動が少ない尿中生理活性ペプチド測定用試薬を提供するものである。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明の効果に加え、ヒト成長ホルモンの測定に好適な尿中生理活性ペプチド測定用試薬を提供するものである。
請求項8記載の発明は、簡便で迅速であり、尿の採取時間や食事内容による測定値の変動が少ない尿中生理活性ペプチド測定用試薬を提供するものである。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明の効果に加え、ヒト成長ホルモンの測定に好適な尿中生理活性ペプチド測定用試薬を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(1)〜(9)に関するものである。
(1)透析処理と緩衝化処理の少なくとも一方の処理が未処理である尿検体に、固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)及び標識化抗生理活性ペプチド抗体(第2抗体)を接触させ、この標識を測定することを特徴とする尿中生理活性ペプチドの測定法。
(2)透析処理と緩衝化処理の少なくとも一方の処理が未処理である尿検体と固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)を接触させ、その後、標識化抗生理活性ペプチド抗体(第2抗体)を接触させ、この標識を測定するものである前記 (1)記載の尿中生理活性ペプチドの測定法。
【0007】
(3)尿検体のpHが4〜9である前記(1)又は(2)に記載の尿中生理活性ペプチドの測定法。
(4)尿検体の電気伝導度が10〜40ms/cmである前記(1)〜(3)のいずれかに記載の尿中生理活性ペプチドの測定法。
(5)生理活性ペプチドがヒト成長ホルモンである前記(1)〜(4)のいずれかに記載の尿中生理活性ペプチドの測定法。
【0008】
(6)pHが4の尿検体又はpHが9の尿検体における生理活性ペプチドと親和性を有する固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)を含有してなる尿中生理活性ペプチド測定用試薬。
(7)生理活性ペプチドがヒト成長ホルモンである前記(6)記載の尿中生理活性ペプチド測定用試薬。
(8)電気伝導度が10ms/cmの尿検体又は電気伝導度が40ms/cmの尿検体における生理活性ペプチドと親和性を有する固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)を含有してなる尿中生理活性ペプチド測定用試薬。
(9)生理活性ペプチドがヒト成長ホルモンである前記(8)記載の尿中生理活性ペプチド測定用試薬。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の尿中生理活性ペプチドの測定法は、透析処理と緩衝化処理の少なくとも一方の処理が未処理である尿検体に、固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)及び標識化抗生理活性ペプチド抗体(第2抗体)を接触させ、この標識を測定するものである。
本発明において使用される尿検体は、ヒトや他の哺乳動物等からの採尿後の尿又は採尿後に凍結保存してから解凍させた尿に対し、透析処理と緩衝化処理の少なくとも一方の処理を行っていないものである。
【0010】
透析処理は、検体中の塩濃度を一定にするための操作であり、その内容は、例えば、検体をセロファン膜等の透析膜で作製されたチューブに入れて密封し、特定の塩濃度を有する水溶液を透析外液とし、このチューブを透析外液中に浸漬させ、透析外液を緩やかに撹拌させて1時間〜1昼夜放置する工程が挙げられる。また、緩衝化処理は、検体中のpHを一定にするための操作であり、その内容は、例えば、検体に特定のpHを有する緩衝液を添加する工程や、透析外液として特定のpHを有する緩衝液を使用する前記透析処理の工程が挙げられる。
透析処理も緩衝化処理も、生理活性ペプチドの測定に支障がないようにする目的で行われる。一般に、透析処理においては透析外液として緩衝液が使用されるので、通常、透析処理と緩衝化処理は同時に行われることが多い。
本発明では、このような透析処理と緩衝化処理の少なくとも一方の処理を行っていない尿検体を使用することができ、それにより、簡便、迅速に尿中生理活性ペプチドを測定することができる。
【0011】
生理活性ペプチドとしては、例えば、ヒトや他の哺乳動物等の各種ペプチドホルモンが挙げられ、ペプチドホルモンとしては、例えば、成長ホルモン(GH)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、卵胞刺激ホルモン(LH)、黄体ホルモン(FSH)、プロラクチン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、フェリチン、プロゲステロン、遊離サイロキシン3(FT3)、遊離サイロキシン4(FT4)、妊娠関連血漿タンパク質A(PAPP−A)、コルチコトロフィン放出ホルモン(CRH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、エストラジオール、プロゲステロン、インシュリン様成長因子結合タンパク質−3(IGFBP−3)及びその酸不安定サブユニット(ALS)、白血病阻害因子(LIF)等が挙げられる。これらのペプチドホルモンの中では、成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断に好適である点から、ヒト成長ホルモンを測定することが好ましい。
【0012】
固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)は、前述した各種生理活性ペプチドに対する抗体が担体に固定化されたものである。抗体としては、ポリクローナル抗体やモノクローナル抗体が挙げられるが、測定結果の信頼性に優れる点から、モノクローナル抗体が好ましい。また、抗体を得るために免疫される哺乳動物としては、例えば、ウサギ、マウス、ラット、モルモット、ヒツジ、ヤギ等が挙げられる。
担体に固定化される抗生理活性ペプチド抗体は、尿検体中の生理活性ペプチドとの抗原抗体反応が尿検体のpHや塩濃度によってほとんど影響を受けないものであれば、特に制限されるものではないが、pHが4〜9であって電気伝導度が10〜40ms/cmである環境下において安定した抗原抗体反応を生じることができるものが好ましい。
【0013】
本願発明における第1抗体であって、ヒト成長ホルモンに対するモノクローナル抗体であり、pH4〜9、電気伝導度10〜40ms/cmである環境下において安定した抗原抗体反応を生じることができる抗体としては、例えば、下記特性を有するモノクローナル抗体が挙げられる。
(1)免疫グロブリンの型:IgG1
(2)ヒト成長ホルモンとの親和性:1×109(L/mole)以上
(3)ヒトプロラクチンとの交叉反応性:2.5%以下
これらの特性の中で、ヒト成長ホルモンとの親和性は1×109〜8.9×109(L/mole)であることが好ましく、3.8×109〜8.9×109(L/mole)であることがより好ましい。
また、ヒトプロラクチンとの交叉反応性は2.2%以下であることが好ましく、1.4%以下であることがより好ましい。
【0014】
このような特性を有するモノクローナル抗体の具体例としては、「Monoclonal Antibodies to Growth Hormon(GH)」(バイオクローン(Bioclone)社(オーストラリア)製商品名、カタログ番号:A-1911B; A1-3612; A1-549)等が挙げられる。
【0015】
担体としては、抗生理活性ペプチド抗体を固定することができるものであれば特に制限されるものではないが、例えば、ポリスチレン、塩化ビニール等のプラスチック材料、セルロース、ニトロセルロース、ナイロン等の繊維材料、ガラス、シリカゲル等の無機材料、赤血球、リポソームなどを用いることができ、その形状は、マイクロタイタープレート、ビーズ、磁性ビーズ、ペーパーディスク、膜、糸などのあらゆる形が可能であるが、簡便である点からポリスチレン製のビーズ又はマイクロタイタープレートを使用することが好ましく、ポリスチレン製のマイクロタイタープレートが特に好ましい。
前記抗生理活性ペプチド抗体を物理的に担体に固定して固定化抗体を作製する方法としては、例えば、前記抗生理活性ペプチド抗体含有溶液(抗体液)を担体と接触させ、低温(例えば、4℃)で一晩放置する方法を使用することができる。
【0016】
また、前記抗生理活性ペプチド抗体を化学的に担体に固定する方法としては、例えば、前記抗生理活性ペプチド抗体、表面にカルボキシル基を有する担体及びカルボジイミドを混合して放置する方法等を利用することができる。
【0017】
標識化抗生理活性ペプチド抗体(第2抗体)は、前述した各種生理活性ペプチドに対する抗体が各種標識物質で標識されたものである。標識化抗生理活性ペプチド抗体に使用される抗体としては、測定対象である生理活性ペプチドを認識することができる抗体であれば特に制限されるものではなく、この生理活性ペプチドに対するモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体又は抗血清を使用することができるが、測定結果の信頼性に優れる点から、モノクローナル抗体が好ましい。また、標識化抗生理活性ペプチド抗体に使用される抗体は、前記担体に固定化される抗生理活性ペプチド抗体とは異なった抗原結合部位を有する抗体であることが好ましい。
【0018】
本願発明における第2抗体であって、ヒト成長ホルモンに対するポリクローナル抗体としては、例えば、下記特性を有するポリクローナル抗体が挙げられる。(1)免疫グロブリンの型:IgG1
(2)由来:ヒツジ
【0019】
標識物質としては、例えば、酵素、放射性同位元素、蛍光物質、発光物質等が利用できる。酵素としては、例えば、マレートデヒドロゲナーゼ(酵素番号1.1.1.37)、グルコース-6-リン酸脱水素酵素(酵素番号1.1.1.49)、グルコースオキシダーゼ(酵素番号1.1.3.4)、西洋ワサビパーオキシダーゼ(酵素番号1.11.1.7)、アセチルコリンエステラーゼ(酵素番号3.1.1.7)、アルカリフォスファターゼ(酵素番号3.1.3.1)、グルコアミラーゼ(酵素番号3.2.1.3)、リゾチーム(酵素番号3.2.1.17)、β-ガラクトシダーゼ(酵素番号3.2.1.23)などが挙げられる。蛍光物質としては、例えば、フルオレセイン(Fluorescine)等が利用できる。
これらの標識物質の中では、感度、安全性、簡便性等の点から、酵素を用いることが好ましく、また、酵素としては、簡易で高感度な測定が可能であることから、アルカリフォスファターゼ及び西洋ワサビパーオキシダーゼが好ましい。固定化抗体及び酵素標識化抗体を用いる免疫測定法は、通常、酵素免疫測定法(ELISA法)と呼ばれる。
【0020】
なお、抗体と標識物を結合させるために、抗体と標識物の間にビオチン(Biotin)、アビジン(Avidin)、ストレプトアビジン(Streptoavidin)、ディゴキシゲニン(Digoxigenin)等の化学物質を介在させてもよい。
なお、ヒト成長ホルモンに対するポリクローナル抗体であってビオチン化されているものを使用する場合、ビオチン化ポリクローナル抗体とペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジンを組合せたものが本願発明における第2抗体となる。
【0021】
以下、前記尿中生理活性ペプチドの測定法について詳しく述べる。
まず、前記尿検体と固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)を接触させる。その際、尿検体中の夾雑成分や標識化抗生理活性ペプチド抗体(第2抗体)が担体に非特異的に結合するのを防止するために、尿検体を接触させる前に、牛血清アルブミン等で担体の表面をブロッキングしておくことが好ましい。
前記尿検体と固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)を接触させると、尿検体中に生理活性ペプチドが存在する場合は、このペプチドが第1抗体と結合して抗原抗体複合体が担体上に形成される。その後、必要により一旦洗浄し、次いで、標識化抗生理活性ペプチド抗体(第2抗体)を接触させる。洗浄液としては、例えば、界面活性剤を含むトリス又はリン酸緩衝液等を利用することができる。前記抗原抗体複合体が担体上に形成されていると、この複合体にさらに第2抗体が結合し、2次抗体も担体上に固定化されることになる。
【0022】
ここで、前述したように抗体と標識物の間に化学物質を介在させる場合は、第2抗体を接触させる工程は、まず、化学物質が結合した抗生理活性ペプチド抗体を前記抗原抗体複合体に接触させ、続いてこの化学物質と結合性を有する別の化学物質が結合した標識物を接触させる工程となるか、又は、化学物質が結合した抗生理活性ペプチド抗体と、この化学物質と結合性を有する別の化学物質が結合した標識物を、場合により予め混合しておいた上で、同時に前記抗原抗体複合体に接触させる工程となる。
なお、尿中生理活性ペプチドをより簡便で迅速に測定するため、尿検体に第1抗体を接触させる際に第2抗体も同時に接触させてもよい。
【0023】
その後、担体上に固定化された2次抗体又は固定化されていない2次抗体の標識物量を標識物に応じた測定方法により測定し、その値から尿検体における生理活性ペプチドの存在又はその量を求めることができる。
この測定方法としては、例えば、標識物が酵素である場合は基質を添加し、必要に応じて増感剤も添加し、酵素と基質の反応により得られた発光や発色等を測定する方法等を利用することができる。また、標識物が放射性同位元素である場合はこの放射性同位元素から放出される放射線でX線フィルムを感光させてその感光度合いをデンシトメーターで測定したりその放射線量を液体シンチレーションカウンターで測定する方法等を利用することができる。
なお、本発明において、「測定」は定量的又は半定量的な測定だけでなく、定性的な測定(検出等)も意味する。
上述した本発明の尿中生理活性ペプチドの測定法は、尿中の生理活性ペプチドを簡便かつ迅速に測定することができ、各種疾患の診断や治療経過の判定を行ううえで極めて有用である。
【0024】
本発明の尿中生理活性ペプチド測定用試薬は、前記尿中生理活性ペプチドの測定方法を用いる試薬であり、測定方法により試薬の構成要素は異なるが、例えば、前記第1抗体と前記第2抗体とが別々に含まれる試薬が挙げられる。
前記第2抗体は緩衝液等に分散させておくことができる。
前記試薬には、必要に応じてその他の成分が組み合わされる。その他の成分としては、例えば、陰性対照試料、陽性対照試料、洗浄液、標識物質が酵素等の場合における反応基質、希釈液、増感剤、反応停止液などが挙げられ、これらは単独で又は組み合わせて用いられ、試薬の形態としては、例えば、上記成分が必要量同封されたキット、これらの単品のバルクなどが挙げられる。
この尿中生理活性ペプチド測定用試薬を用いることにより、尿中の生理活性ペプチドを簡便かつ迅速に測定することができ、各種疾患の診断や治療経過の判定を行ううえで極めて有用である。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 尿検体のpHを変化させた尿中ヒト成長ホルモンの測定
緩衝液(0.1Mクエン酸及び0.2Mリン酸一水素二ナトリウムを含む水溶液)を用いて、健常な男児の尿のpHを、4.2、4.6、5.0、5.6、6.1、6.7、7.4又は8.1に調整し、さらに、BSA 0.1%及びアジ化ナトリウム 0.1%を添加し、尿検体とした。
予め抗ヒト成長ホルモンマウスモノクローナル抗体が固定化された96穴マイクロタイタープレート(バイオクローン(Bioclone)社(オーストラリア)製、カタログ番号:A1−549、抗体量:約3μg/ウェル)のウェルに前記尿検体200μlを入れ、室温で90分間振とうさせた。続いて、塩化カリウム 1.5M、Tween−20 1.0%及びマイクロサイドII(AMRESCO社製防腐剤の商品名) 0.25%を含む0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)を用いて各ウェルを4回洗浄した。
【0026】
次に、ビオチン化された抗ヒト成長ホルモンヒツジポリクローナル抗体液(バイオクローン(Bioclone)社(オーストラリア)製、カタログ番号:NGF05、抗体量:約60μg/ml)200μlをウェルに入れ、室温で90分間振とうさせ、同様にウェルを4回洗浄した。
そして、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン溶液(バイオクローン(Bioclone)社(オーストラリア)製、酵素量:140mU/ml)200μlをウェルに入れ、室温で30分間振とうさせ、同様にウェルを4回洗浄した。
その後、発光試液(2mM過酸化水素及び10mMルミノール含有水溶液)200μlを添加し、室温で6分間放置し、直ちにルミノメーター(コロナ電気(株)製、型式:MM−200)を用いて各ウェルの発光量を測定した。
なお、尿検体の代わりに尿中成長ホルモン標準品(日立化成工業(株)製、商品番号:CLS1100)を用いて同様に測定し、発光量とヒト成長ホルモンの量の関係を示す検量線を作成しておき、この検量線を用いて尿検体中のヒト成長ホルモン量を算出した。その結果を図1に示す。
【0027】
比較例1 尿検体のpHを変化させた尿中ヒト成長ホルモンの測定(市販品利用)測定試薬としてS社製尿中ヒト成長ホルモン測定用EIAキットを使用した。
この試薬は、透析処理と緩衝化処理をした尿検体を使用すると、尿中ヒト成長ホルモンを感度よく測定することができる。
ここで、実施例1で使用されたものと同一のものを尿検体として使用した。
前記キットに含まれるプレート(抗ヒト成長ホルモンマウスモノクローナル抗体が固定化されたプレート)の各ウェルに前記尿検体200μlを入れ、軽く混和後、室温で2時間振とうさせた。
続いて、キット同封の洗浄液を用いて各ウェルを4回洗浄し、キット同封の酵素標識抗体液の希釈液(37.5ng/ml)200μlを入れ、軽く混和後、室温で2時間振とうさせ、前記洗浄液を用いて各ウェルを4回洗浄した。
【0028】
その後、酵素基質液(o−フェニレンジアミン 0.47mg/ml及び過酸化水素 75μg/mlを含有)200μlを入れ、軽く混和後、室温で30分間静置して反応させ、酵素反応停止液(2N硫酸)100μlを添加して反応を停止させ、最後にプレートリーダーで各ウェルの吸光度(主波長:492nm、副波長:630nm)を測定し、これらの吸光度の差を求めた。
なお、尿検体の代わりにキット同封の標準ヒト成長ホルモンを用いて同様に測定し、吸光度とヒト成長ホルモンの量の関係を示す検量線を作成しておき、この検量線を用いて尿検体中のヒト成長ホルモン量を算出した。その結果を図1に示す。
【0029】
図1から明らかなように、市販品を用い、透析処理も緩衝化処理もしていない尿を尿検体として使用してヒト成長ホルモン量を測定した場合、尿検体のpHによって測定値がかなり変動しており、ヒト成長ホルモン量の測定が困難であった。
一方、本発明によれば、ヒト成長ホルモン量の測定値は尿検体のpHが変化してもほぼ一定の値となっており、正確なヒト成長ホルモン量の測定をすることができた。
【0030】
実施例2 透析前及び透析後の尿検体を用いた尿中ヒト成長ホルモンの測定
健常な男児8人の尿にウシ血清アルブミン(BSA) 0.1%及びアジ化ナトリウム 0.1%を添加して透析前尿検体とした。
一方、これらの透析前尿検体の一部を、200倍の容量の透析用緩衝液(0.1M塩化ナトリウム及び0.1%アジ化ナトリウム含有0.01Mリン酸緩衝液、pH7.0)に対して、4℃、24時間透析し、かつ、途中で同容量の透析用緩衝液を交換し、これを透析後尿検体とした。
尿検体としてこれらの透析前尿検体及び透析後尿検体を用いた以外は実施例1に記載された方法に従い、各ウェルの発光量を測定し、実施例1で作成した検量線を用いて尿検体中のヒト成長ホルモン量を算出した。なお、透析後尿検体については、透析によって尿検体が希釈されるので、予めその希釈率を求めておき、算出されたヒト成長ホルモン量を補正した。
算出されたヒト成長ホルモン量について、(透析前尿検体のヒト成長ホルモン量/透析後尿検体のヒト成長ホルモン量)の比を求めた。
その結果を図2に示す。
【0031】
比較例2 透析前及び透析後の尿検体を用いた、尿中ヒト成長ホルモンの測定 (市販品利用)
尿検体として実施例2で使用された透析前尿検体及び透析後尿検体を用いた以外は比較例1に記載された方法に従い、各ウェルの吸光度(主波長:492nm、副波長:630nm)を測定し、これらの吸光度の差を求め、比較例1で作成した検量線を用いて尿検体中のヒト成長ホルモン量を算出した。なお、透析後尿検体については、実施例2と同様にしてヒト成長ホルモン量を補正した。
算出されたヒト成長ホルモン量について、(透析前尿検体のヒト成長ホルモン量/透析後尿検体のヒト成長ホルモン量)の比を求めた。
その結果を図3に示す。
【0032】
図3から明らかなように、市販品を用いてヒト成長ホルモン量を測定した場合、尿検体の透析前後で測定値が大きく変動していた。
これに対し、図2から明らかなように、本発明によれば、尿検体の透析前後でヒト成長ホルモン量の測定値がほぼ一定の値となっており、尿検体の透析をしなくても正確なヒト成長ホルモン量の測定ができた。
【0033】
実施例3 透析前及び透析後の尿検体を用いた、尿中ヒト成長ホルモンの回収率の測定
健常な男児の尿にBSA 0.1%及びアジ化ナトリウム 0.1%を添加して透析前尿検体とした。
一方、この透析前尿検体を実施例2と同様にして透析し、透析後尿検体とした。
さらに、これらの透析前及び透析後の尿検体に、前記尿中成長ホルモン標準品を、4.0、10.1又は20.0pg/mlとなるように添加し、それぞれ、ヒト成長ホルモン添加尿検体とした。
尿検体としてこれらの尿検体を用いた以外は実施例1に記載された方法に従い、各ウェルの発光量を測定し、実施例1で作成した検量線を用いて尿検体中のヒト成長ホルモン量を算出した。なお、透析後尿検体については、実施例2と同様にしてヒト成長ホルモン量を補正した。
【0034】
また、(ヒト成長ホルモン添加尿検体でのヒト成長ホルモン量−ヒト成長ホルモン未添加尿検体でのヒト成長ホルモン量)を求め、ヒト成長ホルモン回収量 (pg/ml)とし、さらに、(ヒト成長ホルモン回収量/ヒト成長ホルモン添加量 )も求めてこれをヒト成長ホルモン回収率(%)とした。
その結果を表1に示す。
【0035】
比較例3 透析前及び透析後の尿検体を用いた、尿中ヒト成長ホルモンの回収率の測定(市販品利用)
尿検体として実施例3で使用された尿検体を用いた以外は比較例1に記載された方法に従い、各ウェルの吸光度(主波長:492nm、副波長:630nm)を測定し、これらの吸光度の差を求め、比較例1で作成した検量線を用いて尿検体中のヒト成長ホルモン量を算出した。なお、透析後尿検体については、実施例2と同様にしてヒト成長ホルモン量を補正した。
また、実施例3と同様にしてヒト成長ホルモン回収量(pg/ml)及びヒト成長ホルモン回収率(%)も求めた。
その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
表1から明らかなように、市販品を用い、透析前の尿検体中のヒト成長ホルモン量を測定した場合、ヒト成長ホルモン量の回収量及び回収率が低く、測定されたヒト成長ホルモン量が実際の尿検体に含まれるヒト成長ホルモン量よりもかなり低い値を示すものであった。
これに対し、本発明によれば、透析前の尿検体中のヒト成長ホルモン量を測定しても、ヒト成長ホルモン量の回収量及び回収率が極めて高く、測定されたヒト成長ホルモン量が実際の尿検体に含まれるヒト成長ホルモン量を正確に反映した値となっていた。
【0038】
【発明の効果】
請求項1及び2記載の尿中生理活性ペプチドの測定法は、簡便であり、かつ、迅速である。
請求項3及び4記載の尿中生理活性ペプチドの測定法は、請求項1又は2に記載の尿中生理活性ペプチドの測定法の効果を奏し、さらに、尿の採取時間や食事内容による測定値の変動が少ない。
請求項5記載の尿中生理活性ペプチドの測定法は、請求項1〜4のいずれかに記載の尿中生理活性ペプチドの測定法の効果を奏し、さらに、ヒト成長ホルモンの測定に好適である。
【0039】
請求項6記載の尿中生理活性ペプチド測定用試薬は、測定が簡便であり、かつ、迅速であり、尿の採取時間や食事内容による測定値の変動が少ない。
請求項7記載の尿中生理活性ペプチド測定用試薬は、請求項6記載の尿中生理活性ペプチド測定用試薬の効果に加え、ヒト成長ホルモンの測定に好適である。請求項8記載の尿中生理活性ペプチド測定用試薬は、測定が簡便であり、かつ、迅速であり、尿の採取時間や食事内容による測定値の変動が少ない。
請求項9記載の尿中生理活性ペプチド測定用試薬は、請求項8記載の尿中生理活性ペプチド測定用試薬の効果に加え、ヒト成長ホルモンの測定に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1で得られた尿検体中のヒト成長ホルモン量の測定値と尿検体のpHの関係を示したグラフである。
【図2】実施例2で得られた(透析前尿検体のヒト成長ホルモン量/透析後尿検体のヒト成長ホルモン量)の比を示したグラフである。
【図3】比較例2で得られた(透析前尿検体のヒト成長ホルモン量/透析後尿検体のヒト成長ホルモン量)の比を示したグラフである。
Claims (9)
- 固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)に、透析処理と緩衝化処理の少なくとも一方の処理が未処理である尿検体及び標識化抗生理活性ペプチド抗体(第2抗体)を接触させ、この標識を測定する尿中生理活性ペプチドの定量的測定法であって、固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)が、pH4〜9で、電気伝導度が10〜40ms/cmである環境下において安定した抗原抗体反応を生じることができる抗体であることを特徴とする尿中生理活性ペプチドの定量的測定法。
- 固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)に、透析処理と緩衝化処理の少なくとも一方の処理が未処理である尿検体を接触させ、その後、標識化抗生理活性ペプチド抗体(第2抗体)を接触させ、この標識を測定する尿中生理活性ペプチドの定量的測定方法であって、固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)が、pH4〜9で、電気伝導度が10〜40ms/cmである環境下において安定した抗原抗体反応を生じることができる抗体であることを特徴とする尿中生理活性ペプチドの定量的測定法。
- 尿検体のpHが4〜9である請求項1又は2に記載の尿中生理活性ペプチドの定量的測定法。
- 尿検体の電気伝導度が10〜40ms/cmである請求項1〜3のいずれかに記載の尿中生理活性ペプチドの定量的測定法。
- 生理活性ペプチドがヒト成長ホルモンである請求項1〜4のいずれかに記載の尿中生理活性ペプチドの定量的測定法。
- pHが4の尿検体又はpHが9の尿検体における生理活性ペプチドと親和性を有する固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)を含有してなる、請求項1〜5のいずれかに記載の尿中生理活性ペプチドの定量的測定法に用いる測定用試薬。
- 生理活性ペプチドがヒト成長ホルモンである請求項6記載の測定用試薬。
- 電気伝導度が10ms/cmの尿検体又は電気伝導度が40ms/cmの尿検体における生理活性ペプチドと親和性を有する固定化抗生理活性ペプチド抗体(第1抗体)を含有してなる、請求項1〜5のいずれかに記載の尿中生理活性ペプチドの測定法に用いる測定用試薬。
- 生理活性ペプチドがヒト成長ホルモンである請求項8記載の測定用試薬。
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