JP4011538B2 - 羽ばたき装置 - Google Patents

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Description

本発明は、本体の前後方向に対する左側および右側のそれぞれに設けられた一対の羽部を有する羽ばたき装置に関するものである。
従来より、家庭内において使用可能な様々なロボットが開発されている。そのロボットの一例として、羽ばたき飛行を利用して移動する羽ばたきロボットの研究が盛んになりつつある。この羽ばたきロボットの羽ばたき運動をさせる機構についても様々なものが提案されている。たとえば、羽ばたき機構として、1つの羽について1つの3自由度のアクチュエータを用いた機構または1つの羽について1自由度のアクチュエータ2個を用いた機構などが提案されている。
特開2002−326599号公報
しかしながら、前述の1つの羽について3自由度のアクチュエータを用いた機構は、大変、精密な加工精度が要求される。そのため、その機構は、小型化が困難であるという問題を有している。また、1つの羽について1自由度のアクチュエータを複数用いた機構は、羽ばたきロボットの総重量を増大させる。そのため、その機構は、羽ばたき飛行のために、より大きな揚力を必要とするとともに電力消費が大きくなるという問題点を有している。
したがって、1つの羽について1自由度のアクチュエータが1個のみ用いられ、かつ、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽の複雑な3次元的軌跡を実現する羽ばたき機構が必要とされている。
また、上記従来の羽ばたきロボットにおいては、1つの羽について1自由度のアクチュエータ1個のみを用いて、羽に強制的に捻りを加えて、揚力を向上させる機構が実現されていない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、1つの羽について1自由度のアクチュエータ1個のみを用いて、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽の複雑な3次元的軌跡を実現することが可能な羽ばたき装置を提供することである。
また、第2の目的は、1つの羽について1自由度のアクチュエータ1個のみを用いて、羽に強制的に捻りを加えて、揚力を向上させる機構が実現された羽ばたき装置を提供することである。
本発明の第1の局面の羽ばたき装置は、本体と、本体の前後方向に対する左側および右側のそれぞれに設けられた一対の羽部とを有している。その羽ばたき装置は、羽部が、その運動により周囲流体に流体力を生じさせる。その流体力は、羽ばたき装置の重力の方向とは逆向きに、羽ばたき装置の重力よりも大きな浮上力を羽ばたき装置に生じさせることが可能である。
また、その羽ばたき装置は、一方端側が羽部に固定されるとともに、他方端側が本体に取り付けられ、駆動源の駆動力を羽部に伝達する羽軸を備えている。また、その羽ばたき装置は、前後方向および前後方向に垂直な方向である左右方向を含む面に平行な面に沿って羽軸を所定の中心点回りに回転させることが可能な中心点回り回転部材を備えている。
また、その羽ばたき装置は、駆動源の駆動力を利用することなく、羽軸の所定の中心点回りの回転に従動する部材であって、羽軸が延びる方向を回転中心軸として、羽軸を回転中心軸回りに回転させる軸回り回転部材を備えている。その羽ばたき装置は、羽軸の回転角の範囲が所定の値以下になるように、軸回り回転部材の回転の範囲を制限するストッパを備えている。
また、ストッパが機能しているときには、軸回り回転部材は、中心点回り回転部材に対する相対的な位置関係が固定された状態となり、羽軸は、中心点回り回転部材の回転中心軸回りの回転を行なう。また、ストッパが機能していないときには、軸回り回転部材は、中心点回り回転部材の回転に伴って回転する状態となり、羽軸は、軸回り回転部材の回転中心軸回りの回転を行なう。
上記のような構成によれば、1つの羽について1自由度の駆動源1個のみを設けるだけで、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽の複雑な3次元的軌跡を実現することができる。
また、前述のストッパは、中心点回り回転部材および軸回り回転部材のうち少なくともいずれか一方に設けられていることが好ましい。このようにすれば、簡単な構造のストッパで、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽の複雑な3次元的軌跡を実現することができる。
また、前述のストッパは、軸回り回転部材および中心点回り回転部材のうちいずれか一方に当接することにより、軸回り回転部材の回転を停止させるものであることが好ましい。また、そのストッパの摩擦係数、ならびに、軸回り回転部材および中心点回り回転部材のうちいずれか一方の摩擦係数は、中心点回り回転部材および軸回り回転部材のうちいずれか一方とストッパとが当接しているときに、中心点回り回転部材および軸回り回転部材のうちいずれか一方とストッパとの間の位置関係が変化しないような値に設定されていることが好ましい。
上記のような構成によれば、中心点回り回転部材と軸回り回転部材との相対的位置関係が変化してしまう不都合が生じることが防止される。
また、中心点回り回転部材は、第1の円板を含んでおり、軸回り回転部材は、第2の円板および第3の円板を含でいることが好ましい。その第2の円板および第3の円板は、それぞれの回転中心軸が一致するように設けられているとともに、前述のストッパが機能していない状態においては、第2の円板の外周面および第3の円板の外周面それぞれが第1の円板の主表面に接した状態で、第1の円板の回転に伴って回転することが好ましい。また、羽軸は、第2の円板に固定されており、ストッパが機能していない状態においては第2の円板の回転に伴って回転することが好ましい。また、羽軸は、第3の円板の貫通孔を貫通しており、ストッパが機能していない状態においてはその貫通孔に接触しながら回転することが好ましい。
上記のような構造によれば、円板という製造が容易な形状の部材で中心点周り回転部材および軸回り回転部材を製造することができる。
また、前述の羽ばたき装置は、主表面が第1の円板の主表面に対向するように設けられ、第2の円板の外周面に接する第4の円板をさらに備えていることが好ましい。その第4の円板は、その回転中心軸が第1の円板の回転中心軸と一致するとともに、第2の円板の回転に従動するように回転することが好ましい。
上記のような構成によれば、第4の円板が第2の円板を押圧するため、第1の円板の位置がズレたことに起因して、第1の円板が第2の円板を押圧する力が変化することを抑制することができる。
また、前述の羽ばたき装置は、第1の円板の主表面と第2の円板の外周面とに生じる摩擦力が、第1の円板の主表面以外の部分と羽軸とに生じる摩擦力よりも大きくなるように構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、第2の円板の回転による第2の円板の移動以外の要因により、第1の円板の主表面と第2の円板の外周面との位置関係がズレてしまうという不都合を抑制することができる。
また、第1の円板の主表面および第2の円板の外周面それぞれは、互いにかみ合う凹凸を有していることが望ましい。このようにすれば、第2の円板の回転による第2の円板の移動以外の要因により、第1の円板の主表面と第2の円板の外周面との位置関係がズレてしまうという不都合をより確実に抑制することができる。
本発明の第2の局面の羽ばたき装置は、本体と、本体の前後方向に対する左側および右側のそれぞれに設けられた一対の羽部とを有している。また、その羽ばたき装置の羽部は、その運動により周囲流体に流体力を生じさせる。また、その流体力は、羽ばたき装置の重力の方向とは逆向きに、羽ばたき装置の重力よりも大きな浮上力を羽ばたき装置に生じさせることが可能である。
その羽ばたき装置は、一方端側が羽部に取り付けられるとともに、他方端側が本体に取り付けられ、駆動源の駆動力を羽部に伝達する第1の羽軸を備えている。また、その羽ばたき装置は、一方端側が羽部に取り付けられるとともに、他方端側が本体に取り付けられ、駆動源の駆動力を羽部に伝達する第2の羽軸を備えている。
また、その羽ばたき装置は、前後方向および前後方向に垂直な方向である左右方向を含む面に平行な面に沿って第1の羽軸を所定の中心点回りに回転させることが可能な中心点回り回転部材を備えている。また、その羽ばたき装置は、駆動源の駆動力を利用することなく、第1の羽軸の所定の中心点回りの回転に従動して、第1の羽軸とは所定の角度をなして交差する所定の回転中心軸回りに、第2の羽軸を回転させる軸回り回転部材を備えている。
また、羽部は、第1の羽軸と第2の羽軸との間に設けられ、第1の羽軸と第2の羽軸とが相対的な位置関係を変化させることより強制的に捻られる。
上記のような構成によれば、羽部は、強制的に捻られる、すなわち、羽ばたき運動において能動的に羽を捻ることができるため、羽ばたき装置は、より大きな揚力を得易くなる。したがって、1つの羽について1自由度のアクチュエータ1個のみを用いて、より大きな揚力が得られる羽ばたき装置を提供することができる。
また、前述の羽ばたき装置は、第2の羽軸の回転角の範囲が所定の値以下になるように、軸回り回転部材の回転の範囲を制限するストッパをさらに備えていることが好ましい。また、ストッパが機能しているときには、軸回り回転部材は、中心点回り回転部材に対する相対的な位置関係が固定された状態となり、第1の羽軸および第2の羽軸それぞれは、中心点回り回転部材の回転中心軸回りの回転を行なう。また、ストッパが機能していないときには、軸回り回転部材は、中心点回り回転部材の回転に伴って回転する状態となり、第2の羽軸は、軸回り回転部材の回転中心軸回りの回転を行なう。
上記の構成によれば、1つの羽について1自由度のアクチュエータ1個のみを設けるだけで、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽の複雑な3次元的軌跡を実現することができる。
また、前述の中心点回り回転部材は、円板を含んでおり、前述の軸回り回転部材は、第1の円錐の頂点から所定の距離までの部分の第2の円錐が除去された後の残りの部分である裁頭円錐を含んでいることが好ましい。また、その裁頭円錐は、円板の回転に伴って、その周面が円板の主表面に接触した状態で回転することが好ましい。また、第2の羽軸は、裁頭円錐の円形面に設けられていることが好ましい。また、裁頭円錐の円形面の中心を通る軸と第2の羽軸とは所定の角度をなすことが好ましい。
上記のような構成によれば、円板および裁頭円錐という比較的製造し易い形状の部材を用いて、中心点周り回転部材および軸回り回転部材を製造することができる。
また、円板の主表面および裁頭円錐の外周面それぞれは、互いにかみ合う凹凸を有していることが好ましい。このようにすれば、裁頭円錐の回転による裁頭円錐の移動以外の要因により、円板の主表面と裁頭円錐の周面との位置関係がズレてしまうという不都合をより確実に抑制することができる。
また、そのストッパは、中心点回り回転部材および軸回り回転部材のうち少なくともいずれか一方に設けられていることが好ましい。このようにすれば、簡単な構造のストッパで、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽の複雑な3次元的軌跡を実現することができる。
また、前述のストッパは、軸回り回転部材および中心点回り回転部材のうちいずれか一方に当接することにより、軸回り回転部材の回転を停止させるものであることが好ましい。また、そのストッパの摩擦係数、ならびに、軸回り回転部材および中心点回り回転部材のうちいずれか一方の摩擦係数は、中心点回り回転部材および軸回り回転部材のうちいずれか一方とストッパとが当接しているときに、中心点回り回転部材および軸回り回転部材のうちいずれか一方とストッパとの間の位置関係が変化しないような値に設定されていることが好ましい。
上記のような構成によれば、中心点回り回転部材と軸回り回転部材との相対的位置関係が変化してしまう不都合が生じることが防止される。
また、前述の羽ばたき装置は、第1の羽軸の先端と第2の羽軸の先端とを結ぶように設けられた弾性線材を有する羽縁をさらに備えていることが好ましい。また、羽部は、第1の羽軸、第2の羽軸および羽縁により囲まれた部分に設けられていることが好ましい。
また、羽縁は、第1の羽軸と第2の羽軸とが相対的な位置関係が変化する場合に、その変化によって塑性変形しない程度の柔軟性を有する部材により構成されていることが好ましい。このようにすることにより、連続した羽ばたき運動に起因して羽縁が損傷することが抑制される。
また、第1の羽軸および第2の羽軸それぞれは、中空部分を有する円筒状部材により構成されていることが好ましい。また、羽縁は、2つの円筒状部材の中空部分のそれぞれに挿入され、中空部分内において、第1の羽軸および第2の羽軸が延びる2つの方向の2つの軸それぞれの回りに回転可能であるとともに、第1の羽軸および第2の羽軸それぞれから抜けないように構成されていることが好ましい。このようにすることにより、羽ばたき運動において、羽縁は第1の羽軸および第2の羽軸に拘束されずに捻られるため、連続した羽ばたき運動に起因して羽縁が損傷することが抑制される。
以下、本発明の実施の形態の羽ばたき装置を、図を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1および2の羽ばたき装置の全体の主要な構成については、図1および図17に描かれている。なお、各実施の形態の羽ばたき装置では、特に断らない限り、説明の簡便のため、羽を駆動する主要な部分は左右対称であるものとする。したがって、各実施の形態においては、羽ばたき装置の右半分についてのみ説明が行なわれる。また、駆動源を制御する制御部や外部からの情報が入力されるアンテナおよびセンサ等についての説明は行なわない。
また、各実施の形態においては、左半分に対して鏡面対称である構成要素が右半分について配されているものとする。ただし、本発明の羽ばたき装置においては、左右対称であることは、必須の条件ではない。なお、図1および図17では、z軸によって鉛直方向が示され、y軸によって前後方向が示され、x軸によって左右方向が示されている。
(実施の形態1)
まず、本発明との関連において本実施の形態の羽ばたき装置1を説明する。
本実施の形態の羽ばたき装置1は、図1に示すように、本体500と、本体500の前後方向に対する左側および右側のそれぞれに設けられた一対の羽107とを有している。その羽ばたき装置1は、羽107が、その運動により周囲流体に流体力を生じさせる。その流体力は、羽ばたき装置1の重力の方向とは逆向きに、羽ばたき装置1の重力よりも大きな浮上力を羽ばたき装置1に生じさせることが可能である。
また、その羽ばたき装置1は、一方端側が羽107に固定されるとともに、他方端側が本体500に取り付けられ、駆動源1000の駆動力を羽107に伝達する羽軸108を備えている。また、その羽ばたき装置1は、前後方向および前後方向に垂直な方向である左右方向を含む面xyに平行な面に沿って羽軸108を所定の中心点(第1の円板101の中心点)回りに回転させる中心点回り回転部材としての第1の円板101を備えている。
また、その羽ばたき装置1は、駆動源1000の駆動力を利用することなく、羽軸108の所定の中心点回りの回転に従動する部材であって、羽軸108が延びる方向を回転中心軸として、羽軸108を羽軸108が延びる方向の回転中心軸回りに回転させることが可能な軸回り回転部材としての第2の円板102を備えている。その羽ばたき装置1は、羽107の回転角の範囲が所定の値以下になるように、第2の円板102の回転の範囲を制限する第1のストッパ105および第2のストッパ106を備えている。
第1のストッパ105または第2のストッパ106がその機能を発揮しているときには、第2の円板102は、第1の円板101に対する相対的な位置関係が固定された状態となり、羽軸108は、第1の円板101の回転に起因した回転を行なう。第1のストッパ105および第2のストッパ106のうちのいずれもが機能していないときには、第2の円板102は、第1の円板101の回転に伴って回転する状態となり、羽軸108は、第2の円板102の回転に起因した回転を行なう。
上記のような構成によれば、1つの羽107について1自由度の駆動源1000が1個のみを設けるだけで、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽107の複雑な3次元的軌跡を実現することができる。
また、前述のストッパは、第1の円板101および第2の円板102のうち少なくともいずれか一方に設けられていることが好ましい。このようにすれば、簡単な構造のストッパで、第2の円板102の過度な回転を防止することができる。
また、前述のストッパは、第1の円101板および第2の円板102のうちいずれか一方に当接することにより、第2の円板102の回転を停止させるものである。また、そのストッパの摩擦係数、ならびに、第2の円板102および第1の円板101のうちいずれか一方の摩擦係数は、第1の円板101および第2の円板102のうちいずれか一方とストッパとが当接しているときに、第1の円板101および第2の円板102のうちいずれか一方とストッパとの間の位置関係が変化しないような値に設定されている。
上記のような構成によれば、第1の円板101と第2の円板102との相対的位置関係が変化してしまう不都合が生じることが防止される。
また、羽ばたき装置1は、第3の円板103が設けられている。第2の円板102と第3の円板103とは、それぞれの回転中心軸が一致するように設けられているとともに、第1のストッパ105および第2のストッパ106のうちいずれもが機能していない状態においては、第2の円板102の外周面および第3の円板103の外周面それぞれが第1の円板101の主表面に接した状態で、第1の円板101の回転に伴って回転する。また、羽軸108は、第2の円板102に固定されており、前述のストッパが機能していない状態においては、第2の円板102の回転に伴って回転する。また、羽軸108は、第3の円板103の貫通孔を貫通しており、前述のストッパが機能していない状態においては、その貫通孔に接触しながら回転する。
上記のような構造によれば、円板という製造が容易な形状の部材で、本発明の中心点周り回転部材および軸回り回転部材を製造することができる。
また、前述の羽ばたき装置1は、図16に示すように、主表面が第1の円板101の主表面に対向するように設けられ、第2の円板102の外周面に接する第4の円板109をさらに備えている。その第4の円板109は、その回転中心軸が第1の円板101の回転中心軸200と一致するとともに、第2の円板102の回転に従動するように回転する。
上記のような構成によれば、第4の円板109が第2の円板102を押圧するため、第1の円板101の位置がズレたことに起因して、第1の円板101が第2の円板102を押圧する力が変化することを抑制することができる。
また、前述の羽ばたき装置1は、第1の円板101の主表面と第2の円板102の外周面とに生じる摩擦力が、第1の円板101の主表面以外の部分、たとえば、支持軸104および第3の円板103のそれぞれと羽107との間に生じる摩擦力よりも大きくなるように構成されている。
上記の構成によれば、第2の円板102の回転による第2の円板102の移動以外の要因により、第1の円板101の主表面と第2の円板102の外周面との位置関係がズレてしまうという不都合を抑制することができる。
また、第1の円板101の主表面および第2の円板102の外周面それぞれは、互いにかみ合う凹凸を有していてもよい。このようにすれば、第2の円板102の回転による第2の円板102の移動以外の要因により、第1の円板101の主表面と第2の円板102の外周面との位置関係がズレてしまうという不都合をより確実に抑制することができる。
以降、本実施の羽ばたき装置1の詳細について説明する。
図2は、実施の形態1の羽ばたき装置の羽ばたき機構を示す模式図である。図3は、図1の第1の円板101および第2の円板102の拡大図である。図3の(A)は、羽軸108が延びる方向において羽ばたき機構を見た図である。図3の(B)は、支持軸104が延びる方向において羽ばたき機構を見た図である。
まず、図1〜図3を用いて、実施の形態の羽ばたき装置を説明する。
図1〜図3に示すように、本実施の形態の羽ばたき装置1は、伝達軸100を有している。伝達軸100は、アクチュエータなどの駆動源1000からの回動力を第1の円板101に伝達するための回転軸である。この伝達軸100は第1の円板101に固定されている。そのため、伝達軸100の回転に伴って第1の円板101は回転する。
また、第1の円板101の主表面には、第2の円板102の外周面および第3の円板103の外周面それぞれが接触している。第2の円板102および第3の円板103それぞれの回転中心軸に沿うように羽軸108が延びている。また、羽軸108は、第1の円板101の中心部に回転可能の挿入された支持軸104を貫通している。また、羽軸108は、羽107の前縁に固定されている。
支持軸104は、第1の円板101および伝達軸100に設けられた凹部内に挿入され、第1の円板101の回転中心軸200と一致する中心軸回りに、第1の円板101から独立して回転可能に構成されている。したがって、第1の円板101の回転が行なわれただけでは、支持軸104は第1の円板101の回転に伴って回転しない。
また、羽軸108は、第2の円板102に固定されている。また、羽軸108は、第3の円板103および支持軸104を回転可能に貫通している。そのため、羽軸108は、第3の円板103および支持軸104それぞれの状態に拘束されることなく、羽軸108が延びる方向の回転中心軸回りに回転することができる。
さらに、第2の円板102には、第1のストッパ105および第2のストッパ106が設けられている。第1のストッパ105および第2のストッパ106は、第2の円板102の回転角の範囲が所定の値以下になるように、第2の円板102の回転を制限している。
なお、第1の円板101と第2の円板102との接触面それぞれ、第1の円板101と第3の円板103との接触面それぞれ、ならびに、第1のストッパ105および第2のストッパ106のうちいずれか一方と第1の円板101と接触面それぞれは、十分な摩擦係数を有している。したがって、第1の円板101と第2の円板102、第1の円板101と第3の円板103、ならびに、第1のストッパ105および第2のストッパ106のうちいずれか一方と第1の円板101とは、互いにスリップしないものとする。
たとえば、前述の接触面それぞれがゴムなどで構成されていれば、接触面同士はスリップしない。また、支持軸104に加えられた力が羽軸108を介して接触面に加えられるようにしてもよい。それにより、接触面同士が密着するため、接触面に摩擦力が大きくなる。それにより、接触面でのスリップが防止される。また、接触面が、たとえば、ギアなどのような凹凸形状に構成されてもよい。それにより、接触面の凹凸が噛み合うことにより、接触面でのスリップが生じないようになる。
次に、図4〜図11を用いて、本発明の実施の形態1の羽ばたき装置の羽ばたき動作について説明する。
図4においては、第1のストッパ105が、第1の円板101に接している状態が示されている。この状態は、第1の円板101が右へ回転を始めた直後の状態である。第1の円板101がその回転中心軸200回りに回転するときに、羽軸108がひねり角φだけ自転しようとする。このとき、羽軸108と第3の円板103との間および支持軸104と羽軸108との間で第1の摩擦力が生じる。また、第1の円板101と第2の円板102との間で第2の摩擦力が生じる。このとき、第1の摩擦力が第2の摩擦力より十分小さければ、第1の円板101が矢印D1の方向に回転することにより、第2の円板102が、図4に示すひねり角φだけ、羽軸108の回転中心軸回りに回転する、すなわち、図8に示す矢印D7の方向に回転する。
図4には、羽軸108が延びる方向から羽ばたき機構を見た場合の状態が示されており、図8には、第1の円板101の回転中心軸200が延びる方向から羽ばたき機構を見たときの状態が示されている。このとき、羽軸108は、その位置が変わらずに自転するため、羽軸108に固定された羽107は、図4に示したひねり角φだけ羽軸108の回転中心軸回りに自転する。
図5には、第2の円板102が、ひねり角φだけ自転した直後の状態が示されている。なお、図5には、羽軸108が延びる方向から羽ばたき機構を見た場合の状態が示されており、図9には、第1の円板101の回転中心軸が延びる方向から羽ばたき機構を見たときの状態が示されている。
このとき、第1の円板101は、第2のストッパ106に当接している。それにより、第2の円板102は、自転を停止している。また、第2の円板102は、羽軸108の回転中心軸回りのさらなる自転ができない状態であるため、第1の円板101の回転に伴って第1の円板101の回転中心軸200回りに回転する。この回転の方向は、図5においては、矢印D2で示されている。
このとき、羽107は、羽軸108の回りに自転しない。また、羽軸108は、第1の円板101の図9の矢印D8で示す方向の回転に起因して、第2の円板102の移動に伴って図9の矢印D9で示す方向に回転を始める。
図6には、第1の円板101が、図3に示した羽ばたき角γだけ第2の円板102を回転させた後、その回転とは逆方向の回転を開始した直後の状態が示されている。このとき、第1の円板101が、回転中心軸200回りに、図6に示す矢印D3で示す方向、すなわち、図10に示す矢印D10で示す方向に回転を始める。それにより、羽107が、羽軸108の回転中心軸回りに、図10に示す矢印D11で示す方向に回転を始める。この動作は、第1のストッパ105が第1の円板101に当接することにより停止する。
図7には、第1のストッパ105と第1の円板101とが当接することにより、第2の円板102の回転が停止した状態が示されている。図7に示すように、第1の円板101は回転中心軸200回りに矢印D35で示す方向、すなわち、図11の矢印D12で示す方向に回転を始める。このとき、図11に示すように、羽軸108が、第1の円板101の回転に伴って、矢印D13方向に回転を始める。そして、羽ばたき機構は、図4および図8の状態に戻る。
図8〜図11においては、紙面に垂直な方向を鉛直下方とすれば、図8に示す動作が、羽の打ち上げ後の羽のひねり回転の動作を示しており、図9に示す動作が、羽の打ち下ろし動作を示しており、図10に示す動作が、羽の打ち下ろし後の羽のひねり回転の動作を示しており、図11に示す動作が、羽の打ち上げの動作を示している。
なお、第1のストッパ105および第2のストッパ106は、図1〜図11に示されている形状に限定されるものではない。第1のストッパ105および第2のストッパ106は、第2の円板102の回転角(ひねり角φ)の範囲を所定値以下に制限し、第1の円板101と第2の円板102との相対的な位置関係を固定した状態で、羽軸108を第1の円板101の回転のみに起因して回転させることができるように構成されているものであればよい。第1のストッパ105および第2のストッパ106は、たとえば、図12に示すように、第1のストッパ105および第2のストッパ106それぞれと第1の円板101との接触面積が前述のストッパの接触面積よりも大きなものであってもよい。
また、第1のストッパ105および第2のストッパ106は、図13に示すように、突起状のものであってもよい。また、ひねり角φが所定の値より大きな値である羽ばたき機構にストッパを設ける場合には、図14に示すように、第1のストッパ105のみが第2の円板102に設けられているものであってもよい。
また、図15に示すように、ストッパは、第2の円板102ではなく、第1の円板101に固定されていてもよい。この場合、第2の円板102と第1のストッパ105との接触面、および、第2の円板102と第2のストッパ106との接触面において、大きな摩擦力を生じさせることにより、それらの接触面でスリップが発生しないことが望ましい。また、前述のストッパにより得られる効果と同様の効果が得られるストッパであれば、ストッパの形状は、前述したものに限られるものではない。
前述の羽ばたき機構が、羽ばたきロボットの本体500に組み込まれたときに、第1の円板101の回転中心軸200が鉛直方向に対して傾いた状態で、羽ばたきロボットの本体500に設置されてしまうことがある。この場合、第1の円板101の第2の円板102に対する相対的な位置が所望の位置とはならないことがある。なお、飛行制御の都合上で、回転中心軸200が鉛直方向に対して恣意に傾けられている場合もある。
また、組み付け時に回転中心軸200が鉛直方向に固定された羽ばたきロボットであっても、飛行中に羽ばたきロボットの本体500が様々な向きを向くため、回転中心軸200が鉛直方向に対して傾いた状態となってしまうことがある。さらに、羽107に、大きな空気力や流体力が加わることがある。
上述のような要因のために、第2の円板102と第1の円板101との接触面にかかる圧力が大きく変化してしまうという不都合が生じる場合がある。
そこで、前述の不都合を解決するために、図16に示すように、第2の円板102の外周面に当接することにより、第2の円板102を第1の円板101に対して押圧することが可能な第4の円板109を設ける。もちろん、第4の円板109は、上述の第2の円板102の動作を妨げるものであってはならない。
そのため、第4の円板109は、第2の円板102の動作に合わせて、第1の円板101の回転中心軸200と同じ回転中心軸回りに自由に回転できるように構成されていることが望ましい。図16には、第4の円板109としてボールベアリング式の回転板を用いたものが示されている。
図16に示すように、ボールベアリング式の回転板は、球形のベアリング109aと、円板にその円板の中心点と一致する円形の底面を有する円柱状の空間が設けられた凹型円板109cと、凹型円板109cの円柱状の空間に嵌め込まれた円柱状の突出部を有する凸型円板109bとを備えている。凸型円板109bは、軸110に固定されている。
凹型円板109cと凸型円板109bとは、平面的に見て円形状に並べられたベアリング109aに接するように、嵌め合わされている。第2の円板102が回転すると凹型円板109cは、その下側の主表面が第2の円板102に接触しながら、第2の円板102の回転に伴って回転する。このとき、ベアリング109aは、凹型円板109cの円柱状空間の内側面と凸型円板109bの突出部の外側面とにころがり接触する。
また、凸型円板109bは、本体500に接続された回転軸110に固定されているため、回転しない。その結果、第2の円板102は、常に、ほぼ一定の押圧力で第1の円板101の主表面に押圧された状態で、回転する。したがって、たとえば、飛行中に羽107に大きな流体力がかかり、第2の円板102の位置に変化が生じる要因が生じても、第1の円板101と第2の円板102との間では、第4の円板109の一部としての凹型円板109cから押圧されることにより、互いに一定の押圧力で押し合う状態が維持される。
(実施の形態2)
次に、図17〜図21を用いて、実施の形態2の羽ばたき装置を説明する。
本実施の形態の羽ばたき装置は、以下に説明する事項以外は、実施の形態1の羽ばたき装置とほぼ同様の構造である。また、実施の形態1の羽ばたき装置において用いた参照符号と同じ参照符号が付された部位は、特に説明がなされていない限り、実施の形態1の羽ばたき装置と同様の機能を有している。
まず、本発明との関連において本実施の形態の羽ばたき装置1を説明する。
本実施の形態の羽ばたき装置1は、図17に示すように、本体500と、本体500の前後方向に対する左側および右側のそれぞれに設けられた一対の羽107とを有している。また、その羽ばたき装置1の羽107は、その運動により周囲流体に流体力を生じさせる。また、その流体力は、羽ばたき装置1の重力の方向とは逆向きに、羽ばたき装置1の重力よりも大きな浮上力を羽ばたき装置1に生じさせることが可能である。
その羽ばたき装置1は、一方端側が羽107に取り付けられるとともに、他方端側が本体500に取り付けられ、駆動源1000の駆動力を羽107に伝達する第1の羽軸としての前羽軸807を備えている。また、その羽ばたき装置1は、一方端側が羽107に取り付けられるとともに、他方端側が本体500に取り付けられ、駆動源1000の駆動力を羽107に伝達する第2の羽軸としての後羽軸808を備えている。
また、その羽ばたき装置1は、前後方向および前後方向に垂直な方向である左右方向を含む面に平行な面xyに沿って前羽軸807を所定の中心点(第1の円板101の中心点)回りに回転させることが可能な中心点回り回転部材としての第1の円板101を備えている。また、その羽ばたき装置1は、駆動源1000の駆動力を利用することなく、前羽軸807の所定の中心点回りの回転に従動して、前羽軸807とは所定の角度をなして交差する所定の回転中心軸811回りに、後羽軸808を回転させる軸回り回転部材としての第2の円板102を備えている。
羽107は、前羽軸807と後羽軸808との間に設けられ、前羽軸807と後羽軸808とが相対的な位置関係を変化させることより強制的に捻られる。
上記のような構成によれば、羽107は、強制的に捻られる、すなわち、羽ばたき運動において能動的に羽を捻ることができるため、羽ばたき装置1は、より大きな揚力を得ることが容易になる。左右の羽107それぞれに1つの駆動源1000のみを用いて、より大きな揚力を得る羽ばたき装置1を実現することができる。
また、前述の第2の円板102は、第1の円錐の頂点から所定の距離までの部分の第2の円錐が除去された後の残りの部分である裁頭円錐の形状である。また、その裁頭円錐は、第1の円板101の回転に伴って、その周面が第1の円板101の主表面に接触した状態で回転する。また、後羽軸808は、裁頭円錐の形状の第2の円板102の円形面に設けられている。また、裁頭円錐の第2の円板102の円形面の中心を通る回転中心軸811と後羽軸808とは所定の角度をなしている。
上記のような構成によれば、第1の円板101と裁頭円錐形状の第2の円板102という比較的製造し易い形状の部材を用いて、本発明の中心点周り回転部材および軸回り回転部材を製造することができる。
また、第1の円板101の主表面および裁頭円錐形状の第2の円板102の外周面それぞれは、互いにかみ合う凹凸を有していてもよい。このようにすれば、第2の円板102の回転による第2の円板102の移動以外の要因により、第1の円板101の主表面と第2の円板102の周面との位置関係がズレてしまうという不都合をより確実に抑制することができる。
また、前述の羽ばたき装置1は、後羽軸808の回転角の範囲が所定の値以下になるように、第2の円板102の回転の範囲を制限する第1のストッパ105および第2のストッパ106をさらに備えている。また、第1のストッパ105および第2のストッパ106のうちのいずれかが機能しているときには、第2の円板102は、第1の円板101に対する相対的な位置関係が固定された状態となり、前羽軸807、後羽軸808、および第2の円板は、第1の円板101と一体となって回転する。また、第1および第2のストッパ105,106のいずれもが機能していないときには、第2の円板102は、第1の円板101の回転に伴って回転する状態となり、後羽軸808は、第2の円板102の回転に起因して回転中心軸811回りに回転を行なう。
上記の構成によれば、1つの羽107について1自由度の駆動源1000を1個のみを設けるだけで、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽107の複雑な3次元的軌跡を実現することができる。
また、そのストッパは、第1の円板101および第2の円板102のうち少なくともいずれか一方に設けられていればよい。このようにすれば、簡単な構造の第1の円板101および第2の円板102で、羽ばたき飛行およびホバリングに必要な羽の複雑な3次元的軌跡を実現することができる。
また、第1のストッパ105および第2のストッパ106は、第2の円板102および第1の円板101のうちいずれか一方に当接することにより、第2の円板102の回転中心軸811回りの回転を停止させる。また、第1のストッパ105および第2のストッパ106の摩擦係数、ならびに、第2の円板102および第1の円板101のうちいずれか一方の摩擦係数は、第1の円板101および第2の円板102のうちいずれか一方とストッパとが当接しているときに、第1の円板101および第2の円板102のうちいずれか一方とストッパとの間の位置関係が変化しないような値である。
上記のような構成によれば、第1の円板101と第2の円板102との相対的位置関係が変化してしまう不都合が生じることが防止される。
また、前述の羽ばたき装置1は、前羽軸807の先端と後羽軸808の先端とを結ぶように設けられた弾性線材を有する羽縁810をさらに備えている。また、羽107は、前羽軸807、後羽軸808および羽縁810により囲まれた部分に設けられている。
また、羽縁810は、前羽軸807と後羽軸808とが相対的な位置関係が変化する場合に、その変化によって塑性変形しない程度の柔軟性を有する部材により構成されている。このようにすることにより、連続した羽ばたき運動に起因して羽縁810が損傷することが抑制される。
また、前羽軸807および後羽軸808それぞれは、中空部分を有する円筒状部材により構成されており、羽縁810は、円筒状部材の中空部分に挿入されていてもよい。また、羽縁810は、中空部分内において、前羽軸807および後羽軸808それぞれが延びる方向の軸回りに回転可能であるとともに、前羽軸807および後羽軸808それぞれから抜けないように構成されていてもよい。このようにすることにより、羽ばたき運動において、羽縁810は前羽軸807および後羽軸808に拘束されずに捻られるため、連続した羽ばたき運動に起因して羽縁810が損傷することが抑制される。
以降、本実施の羽ばたき装置1の詳細について説明する。
図18は、本発明の実施の形態2の羽ばたき装置の羽ばたき機構を示す図である。本実施の形態の羽ばたき機構は、第2の円板102の回転中心軸(ひねり軸)811が、第1の円板101の主表面と平行ではない。図18では、ひねり軸811と第1の円板101の主表面とがなす角の大きさはεで示されている。
また、羽軸は、前羽軸807と後羽軸808との2つの軸からなる。前羽軸807は、その軸が延びる方向の軸回りには回転しない。前羽軸807は、支持軸104に固定されている。支持軸104は、伝達軸800の凹部に挿入される。支持軸104の外周面と伝達軸800の凹部の内周面との間にはボールベアリング710が存在する。支持軸104は、伝達軸800の凹部内でボールベアリング710に接触しながら、伝達軸800から独立して回転する。つまり、伝達軸800は、支持軸104の回転によっては回転しない。前羽軸807は、伝達軸800の側壁に設けられた開口700の中で回動することが可能である。伝達軸800は、駆動源1000の回転が直接的には伝達されない軸であるが、第1の円板101に固定されているため、第1の円板101、第2の円板102、および第1または第2のストッパ105または106を介して駆動源1000の回転が間接的に伝達され得る。したがって、第1のストッパ105および第2のストッパ106のいずれもが第1の円板101に当接していないときには、前羽軸807、第2の円板102および後羽軸808は、支持軸104の回転によって支持軸104とともに前後方向に移動し、かつ、第2の円板102および後羽軸808は、支持軸104の回転によって、第2の円板102が第1の円板101に接触する状態で、回転中心軸(ひねり軸)811回りに回転する。
また、第1のストッパ105および第2のストッパ106のいずれかが第1の円板101に当接しているときには、前羽軸807は、第1の円板101および支持軸104の回転に伴って、第1の円板101に対する相対的な位置関係が固定された状態で、第1の円板101の回転中心軸200回りにのみ回転する。
前羽ひねり軸補強板809は、ひねりシャフト900の根元を補強するためのものである。また、ひねりシャフト900は、中空の円筒形状であり、支持軸104に固定されている。また、第2の円板102の円形面の中心点には、挿入軸901が固定されている。この挿入軸901は、ひねりシャフト900の中空部分に挿入される。したがって、挿入軸901は、第2の円板102が回転するときには、ひねりシャフト900に拘束されることなく、回転中心軸811回り回転することが可能である。なお、挿入軸901は、ひねりシャフト900から外れないように、その先端に係止部が設けられ、支持軸104内において、係止されている。
一方、後羽軸808は、回転中心軸811とは所定の角度をなして設けられている。また、後羽軸808は、後羽軸補強板820によって、第2の円板102に固定されており、第2の円板102の自転に伴って回転する。なお、第1のストッパ105および第2のストッパ106は、実施の形態1において説明したストッパど同様の役割を果たす。また、本実施の形態の羽ばたき装置1においては、ストッパとして第1のストップ105および第2のストッパ106を例にして説明するが、実施の形態1の羽ばたき装置1に説明されたいずれのストッパを用いてもよい。
実施の形態1の羽ばたき機構における羽107のねじり(ひねり)角φは、羽軸108回りの回転によって生じる。一方、本実施の形態の羽ばたき機構における羽107のねじり(ひねり)角φは、後羽軸808が前羽軸807の周囲を回転することによって生じる。このことが、本実施の形態の羽ばたき機構が実施の形態1の羽ばたき機構と異なる点である。
実施の形態1の羽ばたき機構においては、羽107は、空気など周囲の流体から受ける力に起因して生じる受動変形するが、羽107を能動的に変形させることはできない。しかしながら、本実施の形態の羽ばたき機構においては、羽ばたき機構の動作により羽107を能動的に変形させることが可能である。
また、後述するように、第2の円板102の回転角(ひねり角)φ以上に、羽107の先端部分は、大きく回転する、すなわち、羽107の先端部分は羽107の根元部分よりも大きく捻られる。そのため、本実施の形態の羽ばたき装置1の羽107は、羽107の先端部分での回転(捻れ)の角速度が根元部分での回転(捻れ)の角速度よりも大きくなる。その結果、本実施の形態の羽ばたき機構は、実施の形態1の羽ばたき機構よりも大きな回転揚力(rotational lift)を生み出すことができる。
ただし、羽107が捻られるため、次に記載するような構成にすることが好ましい。以下、図19および図20を用いて、羽107の捻りに対応可能な羽ばたき機構の構成を説明する。
図19および図20に示すように、前羽軸807と後羽軸808とを結ぶ羽縁810が設けられている。羽縁810の材料としては、前羽軸807や後羽軸808に比べて柔らかい材質のものが用いられている。具体的な羽縁810の材料としては、ワイヤなどが考えられる。なお、図19および図20には、羽107のひねり前の状態810aと羽107のひねり後の状態810bとが示されており、ひねり前の状態810aは実線で示されており、また、ひねり後の状態810bは点線で示されている。
また、図19および図20に示す羽ばたき機構は、羽縁810が、前羽軸807および後羽軸808が延びる2つ方向の2つ軸それぞれの回りに自由に回転可能である。そのために、前羽軸807および後羽軸808それぞれは、中空の円筒状部材により構成され、羽縁810がその円筒状部材の中空部分に挿入されている。また、中空部分において、羽縁810は前羽軸807および後羽軸808が延びる2つの方向の2つの軸のそれぞれの回りに回転可能である。さらに、羽縁810は、たとえば、その先端にボール形状のストッパが設けられており、そのストッパが、前羽軸807および後羽軸808それぞれの根元部分に係止されることにより、前羽軸807および後羽軸808それぞれから抜けないように構成されている。なお、羽縁810自身が、前羽軸807および後羽軸808それぞれの軸回りに容易に捻られ得るような捻れ弾性を有する部材により構成されていてもよい。もちろん、羽107は、羽縁810の変形に追随できる柔軟な膜により構成されている。このようにすることで、羽107が捻られることにより羽107に生じる負荷が軽減されるため、羽107に挫屈等の損傷が生じない。
また、図20に示す羽107自身の回転角(捻れ角)ψは、羽107が捻られる前の状態の羽弦(翼弦)方向の傾きと、羽107が捻られた後の状態の羽弦(翼弦)方向の傾きとの間の角度ψであって、次のように定義される。
tanψ=cosη・sinφ/{cos(ε-η)・〔tan(ε-η)/tanε-1/n〕}
ここで、nは、図18の距離Sを1単位とした場合に、前羽軸807上における前羽軸807の付け根からの距離を示す数値であり、εは図18に示したひねり軸811の傾きの大きさを示す角度である。なお、距離Sは、第2の円板102の円形面の中心点から前羽軸807に対して引いた垂線と前羽軸807との交点と、ひねりシャフト900の延長線(回転中心軸811)と前羽軸807との交点と、の間の距離である。また、ηは次式で表される。
tanη=tanε・cosφ
また、前述のように、本実施の形態の羽ばたき機構における後羽軸808の回転角は、後羽軸808が前羽軸807の周囲を回転することによって生じる。すなわち、後羽軸808の回転角は、第2の円板102の回転角φによって表される。
なお、羽弦(翼弦)方向は、前羽軸807に対して垂直な方向であって、図20の点線で示す方向である。また、図20においては、羽107の捻り前の状態の羽弦の傾きと羽107の捻り後の状態の羽弦の傾きとの間の角度は、羽107の根元から羽107の先端にかけて除々に大きくなっている。
図21には、ε=14°(S/D=4)で羽ばたき機構が設計された場合において、前羽軸807上の付け根部分からの距離がnの位置での、羽弦のねじれ角ψが示されている。たとえば、第2の円板102の回転角φ=30°の場合、n=2の位置では、ψ=53°である。また、φ=90°になるように第2の円板102を回転させると、n=2の位置で、ψ=116°になる。
このように、本実施の形態の羽ばたき機構によれば、羽弦のねじれ角ψが、第2の円板102の回転角(ひねり角)φよりも大きくなるとともに、羽107の根元から羽107の先端に向かうに従って除々に大きくなるため、より大きな回転揚力が得られる。その結果、本実施の形態の羽ばたき機構は、実施の形態1のはたき機構よりも、羽ばたき飛行およびホバリングに有利である。
なお、以下、前述の実施の形態1および2それぞれの飛行制御について説明する。
羽ばたき飛行により、3次元空間をくまなく移動するには、前進後退、左右への旋回、上昇および下降の3つの運動要素が実現される必要がある。以下、各運動要素およびその基本動作となるホバリングを実現する手法について述べる。
各実施の形態の羽ばたき装置1においては、駆動源1000を構成するアクチュエータが、左右の第1の円板101の回動の振幅の中心が羽ばたき装置1のほぼ真横方向になる状態で、振幅の中心に対して前後に、たとえば、±45°の振幅で、羽軸108または前羽軸807を回動させることでホバリングが実現される。つまり、左の第1の円板101の回動の振幅中心と左の羽107の羽軸108または前羽軸807の先端とを結ぶ線と、右の第1の円板101の回動の振幅中心と右の羽107の羽軸108または前羽軸807の先端とを結ぶ線とが、ほぼ一直線上になるように、左右の羽107それぞれが前後方向に往復運動すれば、羽ばたき装置1はホバリングを行なう。
また、上述の羽107の前後方向の±45°の回動により、羽107には、鉛直下向きの流れ以外に、羽軸108または前羽軸807が延びる方向において、第1の円板101側から羽107の先端側へ向かうように、流体の流れが発生する。この流れを利用することで羽ばたき装置1に前後方向に移動させることができる。
たとえば、駆動源1000としてアクチュエータを用いて、第1の円板101の回動の振幅の中心を前側または後側にずらすことで、羽107の前後方向の往復運動である羽ばたき運動を前側または後側に偏らせる。それにより、上述の羽軸108または前羽軸807が延びる方向において、第1の円板101側から羽107の先端側へ向かう流れを羽ばたき装置1の後方または前方へ向けることができる。そのため、羽ばたき装置1は推進する力または後退する力を得ることができる。左右の羽107それぞれについて羽107の根元から先端へ向かう流れを、等しく後方へ向ける羽ばたき方に変更すれば、羽ばたき装置1は前進する。また、羽軸108または前羽軸807が延びる方向において羽107の根元側から羽107の先端側へ向かう流れを、左右の羽107について等しく、羽ばたき装置1の前方へ向ける羽ばたき方に変更すれば、羽ばたき装置1は後退することが可能となる。
さらに、上述の羽107の表面において、羽軸108または前羽軸807が延びる方向において第1の円板101側から羽107の先端側へ向かう流れを用いることで、羽ばたき装置1を左右のいずれかへ旋回させることが可能である。
たとえば、左の羽107のみ上述の羽軸108または前羽軸807が延びる方向において第1の円板101側から羽107の先端側へ向かう流れを後方に向ければ、羽ばたき装置1は右へ旋回しながら前進する。逆に、右の羽107のみ上述の羽軸108または前羽軸807が延びる方向において第1の円板101側から羽107の先端側へ向かう流れを後方に向ければ、羽ばたき装置1は左へ旋回しながら前進する。
また、左の羽107のみ上述の羽軸108または前羽軸807が延びる方向において第1の円板101側から羽107の先端側へ向かう流れを前方に向け、かつ、右の羽107のみ上述の羽軸108または前羽軸807が延びる方向において第1の円板101側から羽107の先端側へ向かう流れを後方に向ければ、羽ばたき装置1は、その上方から見て反時計回りにその場で回転することができる。
(浮上および降下)
浮上および降下を行なう最も単純な方法は、第1の円板101の回転速度を変更することにより、羽107の羽ばたき周波数を上昇または低下させる手法が挙げられる。
また、前述の手法以外の浮上および降下を行なう手法としては、羽107の羽ばたきのストローク(振幅)を大きくする手法、すなわち第1の円板101の回動に起因した羽軸108または前羽軸807の前後方向の回動の振幅を大きくする手法が挙げられる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
実施の形態1の羽ばたき装置を示す図である。 図1に示す羽ばたき装置の羽ばたき機構部分を示す図である。 図1に示す羽ばたき装置の羽ばたき機構部分を拡大して示した図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の運動の状態を示す側面図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の運動の状態を示す側面図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の運動の状態を示す側面図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の運動の状態を示す側面図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の運動の状態を示す上面図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の運動の状態を示す上面図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の運動の状態を示す上面図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の運動の状態を示す上面図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の形状の別の形態の一例を示す図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の形状の別の形態の一例を示す図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の形状の別の形態の一例を示す図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の別の実施の形態を示す図である。 図1〜図3に示す羽ばたき装置の機構部分の別の実施の形態を示す図である。 実施の形態2の羽ばたき装置を示す図である。 実施の形態2の羽ばたき装置の機構部分を示す図である。 実施の形態2の羽ばたき装置の機構部分を拡大して示す図である。 実施の形態2の羽ばたき装置における羽の動きを示す図である。 実施の形態2の羽ばたき装置の羽のねじり角ψと第2の円板の回転角φとの関係を示すグラフである。
符号の説明
100 伝達軸、101 第1の円板、102 第2の円板、103 第3の円板、104 支持軸、105 第1のストッパ、106 第2のストッパ、107 羽、108 羽軸、109 第4の円板、200 第1の円板の回転中心軸、807 前羽軸、808 後羽軸、809 前羽ひねり軸補強板、810 羽縁、811 第2の円板の回転軸(ひねり軸)、820 後羽軸補強板。

Claims (15)

  1. 本体と、該本体の前後方向に対する左側および右側のそれぞれに設けられた一対の羽部とを有する羽ばたき装置であって、
    該羽部は、その運動により周囲流体に流体力を生じさせ、
    該流体力は、前記羽ばたき装置の重力の方向とは逆向きに、前記羽ばたき装置の重力よりも大きな浮上力を前記羽ばたき装置に生じさせることが可能であり、
    該羽ばたき装置は、前記一対の羽部のうちの少なくともいずれか一方について、
    一方端側が前記羽部に固定されるとともに、他方端側が前記本体に取り付けられ、駆動源の駆動力を前記羽部に伝達する羽軸と、
    前記前後方向および該前後方向に垂直な方向である左右方向を含む面に平行な面に沿って前記羽軸を所定の中心点回りに回転させることが可能な中心点回り回転部材と、
    前記駆動源の駆動力を利用することなく、前記羽軸の前記所定の中心点回りの回転に従動する部材であって、前記羽軸が延びる方向を回転中心軸として、前記羽軸を該回転中心軸回りに回転させる軸回り回転部材と、
    前記羽軸の回転角の範囲が所定の値以下になるように、前記軸回り回転部材の回転の範囲を制限するストッパとを備え、
    該ストッパが機能しているときには、前記軸回り回転部材は、前記中心点回り回転部材に対する相対的な位置関係が固定された状態となり、前記羽軸は、前記中心点回り回転部材の回転中心軸回りの回転を行ない、
    前記ストッパが機能していないときには、前記軸回り回転部材は、前記中心点回り回転部材の回転に伴って回転する状態となり、前記羽軸は、前記軸回り回転部材の回転中心軸回りの回転を行なう、羽ばたき装置。
  2. 前記ストッパは、前記中心点回り回転部材および前記軸回り回転部材のうち少なくともいずれか一方に設けられた、請求項1に記載の羽ばたき装置。
  3. 前記ストッパは、前記軸回り回転部材および前記中心点回り回転部材のうちいずれか一方に当接することにより、前記軸回り回転部材の回転を停止させ、
    前記ストッパの摩擦係数ならびに前記中心点回り回転部材および前記軸回り回転部材のうちいずれかの摩擦係数は、前記中心点回り回転部材および前記軸回り回転部材のうちいずれか一方と前記ストッパとが当接しているときに、前記中心点回り回転部材および前記軸回り回転部材のうちいずれか一方と前記ストッパとの間の位置関係が変化しないような値に設定されている、請求項1に記載の羽ばたき装置。
  4. 前記中心点回り回転部材は、第1の円板を含み、
    前記軸回り回転部材は、第2の円板および第3の円板を含み、
    前記第2の円板および前記第3の円板は、それぞれの回転中心軸が一致するように設けられているとともに、前記ストッパが機能していない状態においては、前記第2の円板の外周面および前記第3の円板の外周面それぞれが前記第1の円板の主表面に接した状態で、前記第1の円板の回転に伴って回転し、
    前記羽軸は、前記第2の円板に固定されており、前記ストッパが機能していない状態においては、該第2の円板の回転に伴って回転するとともに、前記第3の円板の貫通孔を貫通しており、前記ストッパが機能していない状態においては、前記貫通孔に接触しながら回転する、請求項1に記載の羽ばたき装置。
  5. 前記羽ばたき装置は、主表面が前記第1の円板の主表面に対向するように設けられ、前記第2の円板の外周面に接する第4の円板をさらに備え、
    該第4の円板は、その回転中心軸が前記第1の円板の回転中心軸と一致するとともに、前記第2の円板の回転に従動するように回転する、請求項4に記載の羽ばたき装置。
  6. 前記羽ばたき装置は、前記第1の円板の主表面と前記第2の円板の外周面とに生じる摩擦力が、前記第1の円板の主表面以外の部分と前記羽軸とに生じる摩擦力よりも大きくなるように構成された、請求項4に記載の羽ばたき装置。
  7. 前記第1の円板の主表面および第2の円板の外周面それぞれは、互いにかみ合う凹凸を有する、請求項4に記載の羽ばたき装置。
  8. 本体と、該本体の前後方向に対する左側および右側のそれぞれに設けられた一対の羽部とを有する羽ばたき装置であって、
    該羽部は、その運動により周囲流体に流体力を生じさせ、
    該流体力は、前記羽ばたき装置の重力の方向とは逆向きに、前記羽ばたき装置の重力よりも大きな浮上力を前記羽ばたき装置に生じさせることが可能であり、
    該羽ばたき装置は、前記一対の羽部のうちの少なくともいずれか一方について、
    一方端側が前記羽部に取り付けられるとともに、他方端側が前記本体に取り付けられ、駆動源の駆動力を前記羽部に伝達する第1の羽軸と、
    一方端側が前記羽部に取り付けられるとともに、他方端側が前記本体に取り付けられ、駆動源の駆動力を前記羽部に伝達する第2の羽軸と、
    前記前後方向および該前後方向に垂直な方向である左右方向を含む面に平行な面に沿って前記第1の羽軸を所定の中心点回りに回転させることが可能な中心点回り回転部材と、
    前記駆動源の駆動力を利用することなく、前記第1の羽軸の前記所定の中心点回りの回転に従動して、前記第1の羽軸とは所定の角度をなして交差する所定の回転中心軸回りに、前記第2の羽軸を回転させる軸回り回転部材と、
    前記第2の羽軸の回転角の範囲が所定の値以下になるように、前記軸回り回転部材の回転の範囲を制限するストッパとを備え、
    該ストッパが機能しているときには、前記軸回り回転部材は、前記中心点回り回転部材に対する相対的な位置関係が固定された状態となり、前記第1の羽軸および前記第2の羽軸それぞれは、前記中心点回り回転部材の回転中心軸回りの回転を行ない、
    前記ストッパが機能していないときには、前記軸回り回転部材は、前記中心点回り回転部材の回転に伴って回転する状態となり、前記第2の羽軸は、前記軸回り回転部材の回転中心軸回りの回転を行ない、
    前記羽部は、前記第1の羽軸と前記第2の羽軸との間に設けられ、前記第1の羽軸と前記第2の羽軸とが相対的な位置関係を変化させることより強制的に捻られる、羽ばたき装置。
  9. 前記中心点回り回転部材は、円板を含み、
    前記軸回り回転部材は、第1の円錐の頂点から所定の距離までの部分の第2の円錐が除去された後の残りの部分である裁頭円錐を含み、
    該前記裁頭円錐は、前記円板の回転に伴って、その周面が前記円板の主表面に接触した状態で回転し、
    前記第2の羽軸は、前記裁頭円錐の円形面に設けられ、
    該裁頭円錐の円形面の中心を通る軸と前記第2の羽軸とは所定の角度をなす、請求項8に記載の羽ばたき装置。
  10. 前記円板の主表面および前記裁頭円錐の外周面それぞれは、互いにかみ合う凹凸を有する、請求項9に記載の羽ばたき装置。
  11. 前記ストッパは、前記中心点回り回転部材および前記軸回り回転部材のうち少なくともいずれか一方に設けられた、請求項に記載の羽ばたき装置。
  12. 前記ストッパは、前記軸回り回転部材および前記中心点回り回転部材のうちいずれか一方に当接することにより、前記軸回り回転部材の回転を停止させ、
    前記ストッパの摩擦係数ならびに前記中心点回り回転部材および前記軸回り回転部材のうちいずれかの摩擦係数は、前記中心点回り回転部材および前記軸回り回転部材のうちいずれか一方と前記ストッパとが当接しているときに、前記中心点回り回転部材および前記軸回り回転部材のうちいずれか一方と前記ストッパとの間の位置関係が変化しないような値である、請求項に記載の羽ばたき装置。
  13. 前記羽ばたき装置は、前記第1の羽軸の先端と前記第2の羽軸の先端とを結ぶように設けられた弾性線材を有する羽縁をさらに備え、
    前記羽部は、前記第1の羽軸、前記第2の羽軸および前記羽縁により囲まれた部分に設けられた、請求項8に記載の羽ばたき装置。
  14. 前記羽縁が、前記第1の羽軸と前記第2の羽軸とが相対的な位置関係が変化する場合に、その変化によって塑性変形しない程度の柔軟性を有する部材により構成された、請求項13に記載の羽ばたき装置。
  15. 前記第1の羽軸および前記第2の羽軸それぞれは、中空部分を有する円筒状部材により構成され、
    前記羽縁は、2つの前記円筒状部材の前記中空部分のそれぞれに挿入され、該中空部分内において、前記第1の羽軸および前記第2の羽軸が延びる2つの方向の2つの軸それぞれの回りに回転可能であるとともに、前記第1の羽軸および前記第2の羽軸それぞれから抜けないように構成された、請求項13に記載の羽ばたき装置。
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