JP4011514B2 - 内燃機関の気筒運転制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の気筒を作動させる気筒運転と前記気筒の一部または全部を休止させる休止運転を切換可能とした内燃機関に適用される内燃機関の気筒運転制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハイブリッド車両の中には、エンジンフリクションの低減効果により更なる燃費向上を図るために、例えば、油圧制御により動弁機構を操作して気筒休止を行うようにしたものがある。車両が減速状態に移行した際に、例えば、燃料供給停止と共に気筒休止を行うことにより、エンジンフリクションが低減した分だけ回生量を増加させて燃費向上を図るものである(例えば、特許文献1参照)。
したがって、全気筒休止可能なエンジンを用いれば、減速時におけるエンジンフリクションにて消費されていた運転エネルギーをも最大限に回収でき、燃費性能の良好なハイブリッド車両とすることができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−63097号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように全ての気筒を休止できるようにすれば更なる燃費向上を図ることができるが、従来、気筒休止機構の何らかの異常時に対処可能とするため、一部の気筒を休止しない機構とし燃料供給再開にて一部気筒の稼働によりエンジン走行を可能としていた。そのため、その一部気筒に関しては減速時などにエンジンフリクションが発生しており、その分だけ燃費向上の余地を残していた。
【0005】
そこで、本発明は、気筒休止による燃費向上効果を最大限に発揮することができると共にリフト作動手段の異常発生時にも走行に支障をきたすことがない内燃機関の気筒運転制御装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた本発明の請求項1に係る発明は、複数の気筒を備えた内燃機関(例えば、実施の形態におけるエンジンE)の全ての気筒の機関弁(例えば、実施の形態における吸気弁IV、排気弁EV)を作動させる気筒運転と全ての気筒の機関弁の作動を休止させる休止運転とを切換可能にする内燃機関に適用され、前記機関弁の作動と休止とを切り換える油圧回路(例えば、実施の形態における可変バルブタイミング機構VT)と該油圧回路の油圧とを制御する機関弁作動休止切換手段(例えば、実施の形態におけるスプールバルブVTS1)と、前記機関弁作動休止切換手段とは別に該機関弁作動休止切換手段の制御状態に関わらず前記機関弁の作動を行わせるべく前記油圧回路と油圧を制御する機関弁作動手段(例えば、実施の形態におけるスプールバルブVTS2)と、前記油圧回路の油圧を検出する油圧検出手段(例えば、実施の形態におけるPOILセンサS1)とを備え、前記油圧検出手段にて検出した油圧と前記機関弁作動休止切換手段、前記機関弁作動手段の制御状態とに基づいて、前記機関弁作動休止切換手段や前記機関弁作動手段の故障の有無を判定することを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、前記機関弁作動休止切換手段により前記油圧回路とその油圧とを制御して、必要に応じて全ての気筒を休止させて気筒運転から休止運転に切り換えることで燃費向上を図ることができ、また、前記機関弁作動手段により、機関弁を作動させることで前記機関弁作動休止切換手段の状態に拘わらず気筒運転させることができ、さらに、前記油圧や前記切換手段、前記作動手段の制御状態に基づいて、前記切換手段や前記作動手段の故障の有無を判定することで、これらの手段の状態を詳細に判定することができ、この判定に応じて気筒運転の制御を行うことができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0008】
また、請求項2に係る発明は、複数の気筒を備えた内燃機関の全ての気筒を作動させる気筒運転と全ての気筒を休止させる休止運転を切換可能とした内燃機関に適用され、前記気筒の機関弁のリフト量を可変制御することで前記気筒の運転および休止を行うリフト作動手段(例えば、実施の形態における可変バルブタイミング機構VT)と、該リフト作動手段を作動させるリフト量可変手段(例えば、実施の形態におけるスプールバルブVTS1)と、リフト量可変手段とリフト作動手段との間に設けられ前記気筒運転を強制的に行わせる気筒運転強制手段(例えば、実施の形態におけるVTS2)と、リフト量可変手段と気筒運転強制手段の動作に応じて変化する、リフト量可変手段とリフト作動手段との間の油圧を監視する油圧監視手段(例えば、実施の形態におけるPOILセンサS1)と、リフト量可変手段と気筒運転強制手段の動作に応じた油圧監視手段の油圧出力値によってリフト量可変手段及び気筒運転強制手段の故障の有無を判定する故障判定手段(例えば、実施の形態におけるFIECU11)を備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、前記リフト量可変手段を制御して、必要に応じて前記気筒を休止させる休止運転に切り換えることで燃費向上を図ることができ、また、前記気筒運転強制手段を作動させることで前記リフト量可変手段の作動状態に拘わらず気筒運転をさせることができ、さらに、前記リフト量可変手段と前記気筒運転強制手段の動作に応じた油圧監視手段の油圧出力値によって、リフト量可変手段及び気筒運転強制手段の故障の有無を判定することで、これらの手段の状態を詳細に判定することができ、この判定に応じて気筒運転の制御を行うことができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段を備えていることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、前記気筒運転強制手段が正常に作動している状態のときには前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えても前記油圧監視手段の油圧出力値は気筒運転時の値を示すので、前記油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定でき、前記判定する手段によりこれを判定することで、気筒運転強制手段の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0012】
請求項4に係る発明は、前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が正常に休止運転側に切り換わっており、前記気筒運転強制手段が正常に作動していない故障であると判定する手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、前記気筒運転強制手段が正常に作動している状態のときには前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えても前記油圧監視手段の油圧出力値は気筒運転時の値を示すので、前記油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していないことを前記判定する手段により判定でき、この判定をした場合に前記気筒運転強制手段に依存しない制御を行うことで、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0014】
請求項5に係る発明は、前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、この判定後、気筒運転強制手段を停止させるように切り換えても前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記リフト量可変手段が休止運転側に切り換わっていない故障または前記気筒運転強制手段が停止していない故障であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えた場合には前記油圧監視手段の油圧出力値は前記リフト量可変手段の動作に応じて変化し、リフト量可変手段が休止運転側に切り換えられていると正常なら前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示すので、このときに油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記リフト量可変手段が休止運転側に切り換わっていないか前記気筒運転強制手段が作動している故障であることを前記判定する手段により判定でき、この判定をしたときには前記気筒運転強制手段や前記リフト量可変手段の切換に依存しない制御を行うことで、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えた場合に前記リフト量可変手段が休止運転側に切り換えられていると正常なら前記油圧監視手段の油圧出力値は休筒運転時の値を示すことから、前記油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常に作動していることを前記判定する手段により判定でき、この判定をした場合に前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0018】
請求項7に係る発明は、前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、この判定後、前記リフト量可変手段を休止運転側から気筒運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が気筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が正常であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、前記気筒運転強制手段を作動させていない状態のときに前記リフト量可変手段を休止運転側から気筒運転側に切り換えれば正常なら前記油圧監視手段の油圧出力値は気筒運転時の値を示すので、前記リフト量可変手段を作動させたことで前記油圧出力値が気筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が正常に作動していることを前記判定する手段により判定できるため、前記リフト量可変手段の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0020】
請求項8に係る発明は、前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、この判定後、前記休筒運転を終了するために前記気筒運転強制手段を作動させたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が気筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、前記気筒運転強制手段が正常に作動している状態のときには前記リフト量可変手段が休止運転に切り換わっていても前記油圧監視手段の油圧出力値は気筒運転時の値を示すので、前記気筒運転強制手段を作動させたことで前記油圧出力値が気筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していることを前記判定する手段により判定できるため、前記気筒運転強制手段の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0022】
請求項9に係る発明は、前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、この判定後、前記休筒運転を終了するために前記リフト量可変手段を休止運転側から気筒運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が気筒運転側に切り換わっていない故障であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、前記気筒運転強制手段を作動させていない状態のときには前記リフト量可変手段を休止運転側から気筒運転側に切り換えると正常なら前記油圧監視手段の油圧出力値は気筒運転時の値を示すので、前記気筒運転側に切り換えても前記油圧出力値が前記休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が故障であると判定でき、前記判定する手段によりこれを判定することで、前記リフト量可変手段に依存しない制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0024】
請求項10に係る発明は、前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、この判定後、前記休筒運転を終了するために前記気筒運転強制手段を作動させたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していない故障であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、前記気筒運転強制手段が正常に作動している状態のときには前記リフト量可変手段が休止運転に切り換わっていても前記油圧監視手段の油圧出力値は気筒運転時の値を示すので、前記気筒運転強制手段を作動させても前記油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が故障していることを前記判定する手段により判定できるため、前記気筒運転強制手段に依存しない状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0026】
請求項11に係る発明は、前記気筒運転強制手段が正常に作動していないことが判定された場合には、その後の休筒運転を禁止する手段を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、前記判定がされた場合には、前記リフト量可変手段の動作に応じて前記油圧出力値が変化することになるが、その後の休筒運転が禁止されることにより、気筒運転を確実に維持することができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0027】
請求項12に係る発明は、前記リフト量可変手段が休止運転側に切り換わっていない故障または前記気筒運転強制手段が停止していない故障と判定された場合には、その後の休筒運転を禁止する手段を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、前記判定がされた場合には、前記気筒運転を確実に維持することができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0028】
請求項13に係る発明は、前記リフト量可変手段が気筒運転側に切り換わっていない故障であると判定された場合には、前記気筒運転強制手段を作動させる手段と、その後の休筒運転を禁止する手段を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、前記判定がされた場合には、前記気筒運転強制手段を作動させることで強制的に気筒運転に復帰させるとともに、その後の休筒運転を禁止することで、気筒運転を確実に維持することができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面と共に説明する。
先ず、この発明の第1実施形態に係る動弁機構の油圧供給装置を備えたパラレルハイブリッド車両の構成を簡単に説明する。このハイブリッド車両はエンジンE、モータ(電動機)M、トランスミッションTを直列に直結した構造のものである。エンジンEとモータMの少なくとも一方の動力をCVTなどのトランスミッションT(マニュアルトランスミッションでもよい)を介して出力軸に伝達し、駆動輪たる前輪Wfを駆動する。また、ハイブリッド車両の減速時に前輪Wf側からモータM側に駆動力が伝達されると、モータMは発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。
【0030】
モータMの駆動及び回生作動は、モータECU1のモータCPU1Mからの制御指令を受けてパワードライブユニット(PDU)2により行われる。パワードライブユニット2にはモータMと電気エネルギーの授受を行う高圧系のニッケル−水素バッテリ3が接続され、バッテリ3は、例えば、複数のセルを直列に接続したモジュールを1単位として更に複数個のモジュールを直列に接続したものである。ハイブリッド車両には各種補機類を駆動するための12ボルトの補助バッテリ4が搭載され、この補助バッテリ4はバッテリ3にDC−DCコンバータであるダウンバータ5を介して接続される。FIECU11により制御されるダウンバータ5は、バッテリ3の電圧を降圧して補助バッテリ4を充電する。尚、モータECU1は、バッテリ3を保護すると共にその残容量を算出するバッテリCPU1Bを備えている。また、前記CVTであるトランスミッションTにはこれを制御するCVTECU21が接続されている。
【0031】
FIECU11は、前記モータECU1及び前記ダウンバータ5に加えて、エンジンEへの燃料供給量を調整する図示しない燃料噴射弁、スタータモータの作動の他、点火時期等の制御を行う。そのためFIECU11には、図示しない車速センサ、エンジン回転数センサ、シフトポジションセンサ、ブレーキスイッチ、クラッチスイッチ、スロットル開度センサ、及び吸気管負圧センサからの信号が入力される。また、気筒運転用通路35に供給される作動油の油圧を検出するPOILセンサ(油圧検出手段)S1、スプールバルブVTS1,VTS2のソレノイドからの信号もFIECU11に入力される。
【0032】
具体的に可変バルブタイミング機構VT及び油圧制御手段を図2〜図4によって説明する。尚、各ロッカーシャフトに対応する油圧制御手段の構成については両者とも同様であるので、ロッカーシャフト31側を代表して説明する。
図2に示すように、図示しないシリンダには吸気弁IVと排気弁EVが設けられ、これら吸気弁IVと排気弁EVは弁スプリング51,51により図示しない吸気、排気ポートを閉じる方向に付勢されている。一方、52はカムシャフト53に設けられたリフトカムであり、このリフトカム52には、ロッカーシャフト31を介して回動可能に支持された吸気弁側、排気弁側カムリフト用ロッカーアーム54a,54bが連係している。
【0033】
また、ロッカーシャフト31にはカムリフト用ロッカーアーム54a,54bに隣接して弁駆動用ロッカーアーム55a,55bが回動可能に支持されている。そして、弁駆動用ロッカーアーム55a,55bの回動端が前記吸気弁IV、排気弁EVの上端を押圧して吸気弁IV、排気弁EVを開弁作動させるようになっている。また、図3に示すように弁駆動用ロッカーアーム55a,55bの基端側(弁当接部分とは反対側)はカムシャフト53に設けられた真円カム531に摺接可能に構成されている。
【0034】
図3は、排気弁EV側を例にして、前記カムリフト用ロッカーアーム54bと弁駆動用ロッカーアーム55bを示したものである。
図3(a)、図3(b)において、カムリフト用ロッカーアーム54bと弁駆動用ロッカーアーム55bには、ロッカーシャフト31を中心にしてリフトカム52と反対側に、カムリフト用ロッカーアーム54bと弁駆動用ロッカーアーム55bとに渡る油圧室56が形成されている。油圧室56内にはピン57a、解除ピン57bがスライド自在に設けられ、ピン57aは、ピンスプリング58を介してカムリフト用ロッカーアーム54b側に付勢されている。
【0035】
ロッカーシャフト31の内部には仕切部Sを介して油圧通路59(59a、59b)が区画形成されている。油圧通路59bは、油圧通路59bの開口部60、カムリフト用ロッカーアーム54bの連通路61を介して、解除ピン57b側の油圧室56に連通し、油圧通路59aは、油圧通路59aの開口部60、弁駆動用ロッカーアーム55bの連通路61を介して、ピン57a側の油圧室56に連通しドレン通路38に接続可能にされている。
【0036】
ここで、油圧通路59bから油圧が作用しない場合は、図3(a)に示すように、前記ピン57aは、ピンスプリング58により前記カムリフト用ロッカーアーム54bと弁駆動用ロッカーアーム55bとの双方に跨る位置となり、一方、気筒休止信号により油圧通路59bから油圧が作用した場合は、図3(b)に示すように、前記ピン57aは解除ピン57bと共にピンスプリング58に抗して弁駆動用ロッカーアーム55b側にスライドして、ピン57aは解除ピン57bとの境界部分が前記カムリフト用ロッカーアーム54bと弁駆動用ロッカーアーム55bとの境界部分に一致して両者の連結を解除する。尚、吸気弁側も同様の構成である。ここで、前記油圧通路59a,59bは可変バルブタイミング機構VTの油圧を確保するスプールバルブVTS1、VTS2を介してオイルポンプ32に接続されている。
【0037】
そして、図4に示すように、前記気筒休止用通路34は前記ロッカーシャフト31の油圧通路59bに接続され、気筒運転用通路35は前記油圧通路59aに接続されている。
また、リフト量可変手段であるスプールバルブVTS1と、リフト作動手段であるバルブタイミング機構VTとの間には、気筒運転強制手段であるスプールバルブVTS2を備えており、該スプールバルブVTS2を作動させることにより、詳細を後述するように常時気筒運転を行えるようにしている。
【0038】
図5に示すように、スプールバルブVTS1は、複数の接続ポートH1〜H4が形成されたケーシング45と、前記ケーシング45内に設けられたスプール43とを備えている。前記スプール43には、前記接続ポートH1〜H4が形成されたケーシング45の内壁面に対向する面に、複数の凹部が設けられており、これらの凹部とケーシング45内壁面とで区画されるポートP1〜P4が形成されている。前記ポートP1〜P4のうち、ポートP1とポートP4とは、連通路44により連通している。また、前記スプール43は、図示しないソレノイドにより前記接続ポートH1〜H4が形成されたケーシング45の内壁面に沿うようにスライド可能とされている。
【0039】
また、スプールバルブVTS2も、前記スプールバルブVTS1と同様に、複数の接続ポートH1’〜H6’が形成されたケーシング45’と、前記ケーシング45’内に設けられたスプール43’とを備えており、スプール43’の凹部とケーシング45’内壁面とで区画されるポートP1’〜P7’が形成されて、図示しないソレノイドによりケーシング45’の内壁面に沿うようにスライド可能とされている。
【0040】
前記スプールバルブVTS1、VTS2の接続ポートH1〜H4、H1’〜H6’には、作動油が流通する通路がそれぞれ接続されている。すなわち、接続ポートH1〜H4は、ドレン通路38、気筒運転用接続通路42、供給通路36、気筒休止用接続通路41にそれぞれ接続され、接続ポートH1’〜H6’は、ドレン分岐通路38’(分岐路38’)、気筒休止用通路34、気筒休止用接続通路41、供給分岐通路36’(分岐路36’)、気筒運転用通路35、気筒運転用接続通路42にそれぞれ接続されている。
また、前記スプールバルブVTS1、VTS2のスプール43,43’をスライドさせることにより、スプール43、43’に形成されたポートP1〜P4、P1’〜P7’により、各通路同士の接続または遮断が行われる。以下、図5〜図7を用いて説明する。
【0041】
図5は全気筒運転状態における作動油の流路を示す説明図である。同図に示したように、スプールバルブVTS1は、ポートP1、P4によりドレン通路38と気筒休止用接続通路41とを接続するとともに、ポートP2、P3により供給通路36と気筒運転用接続通路42とを接続するように制御される。また、スプールバルブVTS2は、ポートP4’により気筒休止用通路34と気筒休止用接続通路41とを接続するとともに、ポートP7’により気筒運転用接続通路42と気筒運転用通路35とを接続し、ポートP2’、P5’により分岐路38’、36’を遮断するように制御される。
【0042】
このとき、オイルポンプ32(図4参照)から供給される作動油は、供給通路36を通って、スプールバルブVTS1の接続ポートH3内に流入し、ポートP3を介して接続ポートH2から気筒運転用接続通路42に流出する。前記接続通路42に流出した作動油は、スプールバルブVTS2の接続ポートH6’内に流入し、ポートP7’を介して接続ポートH5’から気筒運転用通路35に流出し、ロッカーシャフト31の油圧通路59a内に作動油が供給される。なお、供給通路36の分岐路36’はポートP5’により遮断されている。
【0043】
一方、ロッカーシャフト31の油圧通路59b内に保持されていた作動油は、気筒休止用通路34を通って、スプールバルブVTS2の接続ポートH2’内に流入し、ポートP4’を介して接続ポートH3’から気筒休止用接続通路41に流出する。前記接続通路41に流出した作動油は、スプールバルブVTS1の接続ポートH4内に流入し、ポートP4から連通路44を通ってポートP1に向かい、接続ポートH1からドレン通路38に流出する。なお、ドレン通路38の分岐路38’はポートP2’により遮断されている。
【0044】
このように、ロッカーシャフト31の全気筒運転側の油圧通路59aに作動油が供給されるとともに、全気筒休止側の油圧通路59bから作動油が排出されるので、全気筒運転が行われる。
【0045】
図6は全気筒休止運転状態における作動油の流路を示す説明図である。同図に示したように、スプールバルブVTS1は、スプール43が、図5に示した位置から下方の位置にスライドされている。これにより、スプールバルブVTS1は、ポートP1、P2によりドレン通路38と気筒運転用接続通路42とを接続するとともに、ポートP3により供給通路36と気筒休止用接続通路41とを接続するように制御される。
また、スプールバルブVTS2は、スプール43’が、図5に示した位置と同じ位置に保持されている。
【0046】
このとき、オイルポンプ32(図4参照)から供給される作動油は、供給通路36を通って、スプールバルブVTS1の接続ポートH3内に流入し、ポートP3を介して接続ポートH4から気筒休止用接続通路41に流出する。前記接続通路41に流出した作動油は、スプールバルブVTS2の接続ポートH3’内に流入し、ポートP4’を介して接続ポートH2’から気筒休止用通路34に流出し、ロッカーシャフト31の油圧通路59b内に作動油が供給される。なお、供給通路36の分岐路36’は、図5の場合と同様に、ポートP5’により遮断されている。
【0047】
一方、ロッカーシャフト31の油圧通路59a内に保持されていた作動油は、気筒運転用通路35を通って、スプールバルブVTS2の接続ポートH5’内に流入し、ポートP7’を介して接続ポートH6’から気筒運転用接続通路42に流出する。前記接続通路42に流出した作動油は、スプールバルブVTS1の接続ポートH2内に流入し、ポートP1を介して接続ポートH1からドレン通路38に流出する。なお、ドレン通路38の分岐路38’は、図5と同様に、ポートP2’により遮断されている。
【0048】
このように、ロッカーシャフト31の全気筒休止側の油圧通路59bに作動油が供給されるとともに、全気筒運転側の油圧通路59aから作動油が排出されるので、全休筒運転が行われる。
【0049】
また、スプールバルブVTS1のスプール43が、何らかの原因により、図6に示した位置で固定されてしまった場合には、スプールバルブVTS2を図7に示すように作動させる。
図7はスプールバルブVTS1が全気筒休止運転状態に切換られた状態において、スプールバルブVTS2により全気筒運転状態へ切換られた作動油の流路を示す説明図である。同図に示したように、スプールバルブVTS2は、スプール43’が、図6に示した位置から下方の位置にスライドされている。これにより、スプールバルブVTS2は、ポートP2’によりドレン分岐通路38’と気筒休止用通路34とを接続するとともに、ポートP5’により分岐路36’と気筒運転用通路35とを接続するように制御される。また、ポートP4’により、前記気筒休止用通路34と気筒休止用接続通路41とを遮断するとともに、ポートP7’により気筒運転用接続通路42と気筒運転用通路35とを遮断している。
【0050】
したがって、図7に示したように、オイルポンプ32(図4参照)から供給される作動油は、分岐路36’を通って、スプールバルブVTS2の接続ポートH4’内に流入し、ポートP5’を介して接続ポートH5’から気筒運転用通路35に流出し、ロッカーシャフト31の油圧通路59a内に作動油が供給される。また、ロッカーシャフト31の油圧通路59b内に保持されていた作動油は、前記気筒休止用通路34を通って、スプールバルブVTS2の接続ポートH2’内に流入し、ポートP2’を介して接続ポートH1’からドレン分岐路38’に流出する。また、作動油が前記気筒休止用通路34から気筒休止用接続通路41へ流入するのをポートP4’により遮断するとともに、作動油が気筒運転用通路35から気筒運転用接続通路42を介してドレン通路38に流入するのをポートP7’により遮断している。
【0051】
このように、スプールバルブVTS1のスプール43が、何らかの原因により、図6に示した位置で固定されてしまった場合であっても、前記スプールバルブVTS2のスプール43’を作動させることにより、確実に気筒運転に復帰させることが可能となる。
【0052】
また、本実施の形態におけるスプールバルブVTS2は、スプール43’を1回移動させることで、前記供給分岐路36’と前記気筒運転用通路35とを連通または遮断させる動作と、前記ドレン分岐路38’と前記気筒休止用通路34とを連通または遮断させる動作とを、同時に行えるようにすることが可能となり、作業性を高めることが可能となる。
【0053】
また、図8はスプールバルブVTS1、VTS2ともに全気筒運転運転状態に切換られた状態における作動油の流路を示す説明図である。同図に示したように、スプールバルブVTS1は、図5の場合と同様に、ポートP1、P4によりドレン通路38と気筒休止用接続通路41とを接続するとともに、ポートP2、P3により供給通路36と気筒運転用接続通路42とを接続するように制御される。一方、スプールバルブVTS2は、図7の場合と同様に、スプールバルブVTS2は、ポートP2’によりドレン分岐通路38’と気筒休止用通路34とを接続するとともに、ポートP5’により分岐路36’と気筒運転用通路35とを接続するように制御される。なお、気筒運転用接続通路42はポートP7’により遮断される。
【0054】
したがって、図8に示したように、オイルポンプ32(図4参照)から供給される作動油は、分岐路36’を通って、スプールバルブVTS2の接続ポートH4’内に流入し、ポートP5’を介して接続ポートH5’から気筒運転用通路35に流出し、ロッカーシャフト31の油圧通路59a内に作動油が供給される。また、ロッカーシャフト31の油圧通路59b内に保持されていた作動油は、前記気筒休止用通路34を通って、スプールバルブVTS2の接続ポートH2’内に流入し、ポートP2’を介して接続ポートH1’からドレン分岐路38’に流出する。
このように、スプールバルブVTS2を作動させた場合には、図7、図8に示したように、スプールバルブVTS1の状態に関わらず、気筒運転用通路35に作動油が供給されるとともに、気筒休止用通路34から作動油が排出され、全気筒運転状態になる。
【0055】
以下、スプールバルブVTS1、VTS2の故障判定について説明する。この故障判定は、スプールバルブVTS1、VTS2を切り換えたときに、POILセンサS1で検出される油圧値に基づいて行う。この判定手法について表1を用いて説明する。
【0056】
【表1】
【0057】
まず、スプールバルブVTS1、VTS2が正常に作動している場合について説明する。表1に示すように、エンジンE始動時には、スプールバルブVTS1をOFF(気筒運転)にするとともに、スプールバルブVTS2をON(気筒運転強制制御)にして、気筒休止を行わないようにする(図8参照)。従って、この場合には、気筒運転用通路35に作動油が供給されるため、POILセンサS1で検出される作動油圧値POILは、判定油圧値PCIS以上の値になる。
【0058】
また、休筒運転を開始する際に(STEP1)、スプールバルブVTS1をON(休筒運転)に切り換える(図7参照)。この場合には、スプールバルブVTS2により気筒運転強制状態が維持され、気筒運転用通路35に作動油が供給されるため、POILセンサS1で検出される作動油圧値POILは、判定油圧値PCIS以上の値になる。
【0059】
そして、休筒運転を行う際に(STEP2)、スプールバルブVTS2をOFFに切り換える(図6参照)。この場合には、スプールバルブVTS2による気筒運転強制状態が解除されており、スプールバルブVTS1がON(休筒運転)に切り換わっているため、POILセンサS1で検出される作動油圧値POILは、判定油圧値PCIS未満の値になる。
【0060】
また、休筒運転を終了すると、スプールバルブVTS1をOFF(気筒運転)に切り換える(図5参照)。この場合には、スプールバルブVTS2による気筒運転強制状態が解除されており、スプールバルブVTS1がOFF(気筒運転)に切り換わっているため、POILセンサS1で検出される作動油圧値POILは、判定油圧値PCIS以上の値になる。
以上がスプールバルブVTS1、VTS2が正常に動作した場合である。
【0061】
次に、スプールバルブVTS1、VTS2が故障と判定される場合について説明する。
上述した休筒運転を開始する際に(STEP1)、スプールバルブVTS1をON(休筒運転)に切り換えた(図7参照)にも拘わらず、作動油圧値POILが判定油圧値PCIS未満の場合には、スプールバルブVTS2が正常に作動しておらず、気筒運転強制不能状態で固着している故障であると判定することができる。
【0062】
また、休筒運転を行う際に(STEP2)、スプールバルブVTS2をOFFに切り換えた(図6参照)にも拘わらず、作動油圧値POILが判定油圧値PCIS以上の場合には、スプールバルブVTS1が気筒運転状態で固着しているか、スプールバルブVTS2が気筒運転強制状態で固着している故障であると判定することができる。
【0063】
また、休筒運転を終了する際に、スプールバルブVTS1をOFF(気筒運転)に切り換えた(図5参照)にも拘わらず、作動油圧値POILが判定油圧値PCIS未満の場合には、スプールバルブVTS1が休筒運転状態で固着している故障であると判定することができる。
【0064】
図9、図10は表1のスプールバルブVTS1、VTS2の故障判定を示すフローチャートである。また、このフローチャートで使用されるラベル名の内容を表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】
まず、ステップS10でエンジンEの始動時か否かを判定し、判定結果がYESであればステップS12に、判定結果がNOであればステップS22に進む。ステップS12では、休筒制御禁止フラグF_CISSTPに「0」をセットする。すなわち、休筒制御許可状態にする。つぎに、ステップS14で、スプールバルブVTS1の異常判定フラグF_FSVTS1に、異常判定をしていないことを示す「0」をセットする。また、ステップS16で、スプールバルブVTS2の異常判定フラグF_FSVTS2に、異常判定をしていないことを示す「0」をセットし、ステップS18に進む。ステップS18では、スプールバルブVTS1の作動フラグF_VTS1に「0」をセットして、スプールバルブVTS1をOFFにして気筒運転を行う。そして、ステップS20では、スプールバルブVTS2の作動フラグF_VTS2に「1」をセットして、スプールバルブVTS2をON(作動)させて、気筒運転強制状態にする。これにより、エンジンEの始動時には、スプールバルブVTS1、VTS2のいずれもが気筒運転を行うように作動しているため、作動油を気筒運転用通路35に確実に供給して気筒運転させることができる。そして、ステップS20の処理を行った後、最初の処理に戻る。
【0067】
ステップS10の判定結果がNOの場合には(エンジンEの始動時でない場合)、ステップS22に進む。ステップS22では、異常判定フラグF_FSVTS1の値が「1」かどうかを判定し、判定結果がYESの場合にはステップS18に進んで、上述したステップS18以降の処理を行う。ステップS22の判定結果がNOの場合にはステップS24の処理に進む。ステップS24では、異常判定フラグF_FSVTS2の値が「1」かどうかを判定し、判定結果がYESの場合にはステップS26に進み、判定結果がNOの場合にはステップS30に進む。
【0068】
ステップS26では、スプールバルブVTS1の作動フラグF_VTS1に「0」をセットして、スプールバルブVTS1の気筒運転を行う。そして、ステップS28では、作動フラグF_VTS2に「0」をセットして、スプールバルブVTS2による気筒運転強制状態を解除する。そして、このステップS28の後、最初の処理に戻る。
また、ステップS30では、スプールバルブVTS1の作動フラグF_VTS1の値が「1」かどうか(休筒運転かどうか)を判定し、判定結果がYESであれば(休筒運転であれば)ステップS48に進み、判定結果がNOであれば(気筒運転であれば)ステップS32に進む。
【0069】
ステップS32では、スプールバルブVTS2の作動フラグF_VTS2の値が「1」かどうか(気筒運転強制状態かどうか)を判定し、判定結果がYESであればステップS34に進み、判定結果がNOであればステップS40に進む。ステップS34では、休筒開始条件が満たされているかどうかを判定し、判定結果がYESであればステップS36に進み、判定結果がNOであれば最初の処理に戻る。この休筒開始条件は、車両の走行状態や、車速、エンジン回転数、吸気管負圧等により定めることができる。
【0070】
ステップS36では、作動フラグF_VTS1に「1」をセットして、スプールバルブVTS1の休筒運転を開始する。そして、ステップS38で、スプールバルブVTS1のソレノイドを切り換えに必要な安定待ち時間TMCISをタイマーTCISにセットして、最初の処理に戻る。
上述したようにステップS32の判定結果がNOの場合(気筒運転強制状態ではない場合)にはステップS40に進む。ステップS40では、タイマーTCISの値が「0」かどうかを判定し、判定結果がYESであればステップS42に進み、判定結果がNOであれば最初の処理に戻る。
【0071】
ステップS42では、作動油圧値POILが判定油圧値PCIS以上かどうかを判定し、判定結果がYESであればステップS34に進んで上述した一連の処理を行い、判定結果がNOであればステップS44に進む。この場合には、スプールバルブVTS2は気筒運転強制状態ではなく、スプールバルブVTS1が気筒運転しているにも拘わらず作動油圧値POILが判定油圧値PCISより小さいので、ステップS44では、異常判定フラグF_FSVTS1に、スプールバルブVTS1の異常を判定したことを示す「1」をセットする。そして、ステップS46で、休筒制御禁止フラグF_CISSTPに「1」をセットして、休筒制御を禁止し、最初の処理に戻る。このように、その後の休筒運転が禁止されることにより、気筒運転を確実に維持することができるため、エンジンEの信頼性を高めることができる。
【0072】
上述したようにステップS30の判定結果がYESの場合(スプールバルブVTS1が休筒運転している場合)にはステップS48に進む。ステップS48では、スプールバルブVTS2の作動フラグF_VTS2の値が「1」かどうかを判定し、判定結果がYES(気筒運転強制状態の場合)であればステップS50に進み、判定結果がNO(気筒運転強制状態でない場合)であればステップS62に進む。
ステップS50では、タイマーTCISの値が「0」かどうかを判定し、判定結果がYESであればステップS52に進み、判定結果がNOであれば最初の処理に戻る。ステップS52では、作動油圧値POILが判定油圧値PCISよりも大きいかどうかを判定し、判定結果がYESであればステップS54に進み、判定結果がNOであればステップS58に進む。
このステップS52の判定結果がYESの場合には、スプールバルブVTS2の動作は正常であるので、ステップS54で、作動フラグF_VTS2に「0」をセットして気筒運転強制状態を解除して、ステップS56に進む。また、ステップS56で、タイマーTCISに待ち時間TMCISをセットして最初の処理に戻る。
一方、ステップS52の判定結果がNOの場合には、スプールバルブVTS2を気筒運転強制状態に切り換えたにも拘わらず作動油圧値POILが判定油圧値PCISより小さいので、ステップS58では、異常判定フラグF_FSVTS2に、スプールバルブVTS2の異常を判定したことを示す「1」をセットする。そして、ステップS60で、休筒制御禁止フラグF_CISSTPに「1」をセットして、休筒制御を禁止し、最初の処理に戻る。このように、その後の休筒運転が禁止されることにより、気筒運転を確実に維持することができるため、エンジンEの信頼性を高めることができる。
【0073】
上述したステップS48の判定結果がNOの場合(スプールバルブVTS2の気筒運転強制が解除されている場合)にはステップS62に進む。ステップS62では、タイマーTCISの値が「0」かどうかを判定し、判定結果がYESの場合にはステップS64に進み、判定結果がNOの場合には最初の処理に戻る。ステップS64では、作動油圧値POILが判定油圧値PCIS以上かどうかを判定し、判定結果がYESならステップS66に進み、判定結果がNOならステップS70に進む。
このステップS64の判定結果がYESの場合には、スプールバルブVTS2は気筒運転強制状態ではなく、スプールバルブVTS1が休筒運転しているにも拘わらず作動油圧値POILが判定油圧値PCIS以上であるので、ステップS66では、異常判定フラグF_FSVTS1に、スプールバルブVTS1の異常を判定したことを示す「1」をセットする。そして、ステップS68で、休筒制御禁止フラグF_CISSTPに「1」をセットして、休筒制御を禁止し、最初の処理に戻る。なお、ステップS64の判定結果がYESの場合には、スプールバルブVTS2が気筒運転強制状態で固着している故障であることも考えられるが、この場合においてもその後の制御は同様である(ステップS66、68)。
【0074】
一方、ステップS70では、休筒終了条件が満たされているかどうかを判定し、判定結果がYESであればステップS72に進み、判定結果がNOであれば最初の処理に戻る。ステップS72では、作動フラグF_VTS1に「0」をセットして、スプールバルブVTS1の気筒運転を行う。そして、ステップS74でタイマーTCISに待ち時間TMCISをセットして、最初の処理に戻る。
【0075】
このような判定を行うことにより、スプールバルブVTS1、VTS2が正常に作動している場合には、これらのバルブVTS1、VTS2の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、また、スプールバルブVTS1、VTS2の故障が判定された場合には、これらのバルブVTS1、VTS2に依存しない制御を行うことができるため、エンジン2の信頼性を高めることができる。
【0076】
なお、上述した故障判定処理においては、ステップS40、ステップS50,ステップS62にそれぞれ示したタイマー判定処理の後、ステップS42、ステップS52、ステップS64にそれぞれ示した作動油圧値POILの判定処理を行ったが、作動油圧値POILの判定処理のそれぞれの判定結果が正常でない場合に、上述したそれぞれのタイマー判定処理を行うようにしてもよい。
【0077】
すなわち、図13,図14に示すように、ステップS42で作動油圧値POILが判定油圧値PCIS以上かどうかを判定し、判定結果がYESであれば(正常と判定されれば)タイマー判定処理を行わずにステップS34に進み、上述した一連の処理を行う。また、ステップS42の判定結果がNOであればステップS40に進んでタイマーTCISの値が「0」かどうかを判定するタイマー判定処理を行い、判定結果がYESであればステップS44に進んで上述した異常判定処理を行う。また、ステップS40の判定結果がNOであれば最初の処理に戻る。
【0078】
また、ステップS52で作動油圧値POILが判定油圧値PCIS以上かどうかを判定し、判定結果がYESであれば(正常と判定されれば)タイマー判定処理を行わずにステップS54に進み、上述した一連の処理を行う。また、ステップS52の判定結果がNOであればステップS50に進んでタイマーTCISの値が「0」かどうかを判定するタイマー判定処理を行い、判定結果がYESであればステップS58に進んで上述した異常判定処理を行う。また、ステップS50の判定結果がNOであれば最初の処理に戻る。
【0079】
また、ステップS64で作動油圧値POILが判定油圧値PCIS以上かどうかを判定し、判定結果がNOであれば(正常と判定されれば)タイマー判定処理を行わずにステップS70に進み、上述した一連の処理を行う。また、ステップS64の判定結果がYESであればステップS62に進んでタイマーTCISの値が「0」かどうかを判定するタイマー判定処理を行い、判定結果がYESであればステップS66に進んで上述した異常判定処理を行う。また、ステップS62の判定結果がNOの場合には最初の処理に戻る。
【0080】
このように、ステップS42、ステップS52、ステップS64に示した作動油圧値POILの判定処理で異常と判定された場合にステップS40、ステップS50、ステップS62に示したタイマー判定処理を行い、正常と判定された場合にはタイマー判定処理を行わないようにしている。これにより、このフローチャートの処理を実行する度に、作動油圧値POILが正常な場合の判定を常時行うことができるので、検知精度をより向上させることができる。
【0081】
表3はスプールバルブVTS1、VTS2の他の判定手法を示している。
【0082】
【表3】
【0083】
この場合には、休筒運転を終了する際に、スプールバルブVTS1を休筒運転(ON)に維持したままで、スプールバルブVTS2を気筒運転強制制御(ON)に切り換える処理が表1の処理に追加されている。この追加された処理において、スプールバルブVTS2が正常に作動している場合には、気筒運転強制制御されることにより作動油圧値POILが判定油圧値PCIS以上になる。従って、この場合に作動油圧値POILが判定油圧値PCISより小さいときには、スプールバルブVTS2が気筒運転強制不能状態で固着している故障であると判定することができる。
【0084】
図11、図12は表3に示す故障判定処理を示すフローチャートである。なお、図9、図10と同様の処理については同一番号を付してその説明を適宜省略する。また、このフローチャートで使用されるラベル名の内容も表2に示している。このフローチャートに示したように、上述したステップS12の後に、ステップS13でモニター準備実施フラグF_CISINIに、モニターしないことを示す「0」をセットする。そして、ステップS14以降の上述した一連の処理を行う。
また、ステップS30の判定結果がNO(スプールバルブVTS1が気筒運転)で、ステップS32の判定結果がYESの場合(スプールバルブVTS2が気筒運転強制状態の場合)には、ステップS33で、モニター準備実施フラグF_CISINIに、モニター準備を実施することを示す「1」をセットして、ステップS34以降の上述した一連の処理を行う。
【0085】
また、ステップS52の判定結果がYESの場合(作動油圧値POILが判定油圧値PCISより大きい場合)に、ステップS53に進み、モニター準備実施フラグF_CISINIが「1」かどうかを判定し、判定結果がYESであればステップS55に進み、判定結果がNOであればステップS57に進む。ステップS55では、既にモニターが実施された状態で、スプールバルブVTS2が正常に作動していると判定できるので、モニター準備実施フラグF_CISINIに「0」をセットして、ステップS54以降の上述した一連の処理を行う。これにより、タイマーTCISが0になった休筒終了時に、再度ステップS52の判定が行われることになる。
ステップS57では、作動フラグF_VTS1に「0」をセットしてスプールバルブVTS1を気筒運転にし、ステップS59に進む。ステップS59では、異常判定フラグF_FSVTS2に「0」をセットしてスプールバルブVTS2の気筒運転強制状態を解除して、ステップS61に進む。これにより、休筒処理が終了される。ステップS61では、タイマーTCISに待ち時間TMCISをセットして、最初の処理に戻る。このように、休筒終了時においても、スプールバルブVTS2の故障判定を行うことで、スプールバルブVTS2の信頼性をさらに高めることができる。
【0086】
また、ステップS70での判定結果がYESの場合には、ステップS73に進み、作動フラグF_VTS2に「1」をセットして、スプールバルブVTS2を気筒運転強制状態にすることで、より確実に気筒運転を行わせることができる。
【0087】
また、この場合にも、図15、図16に示したように、ステップS42、ステップS52、ステップS64に示した作動油圧値POILの判定処理で異常と判定された場合にステップS40、ステップS50、ステップS62に示したタイマー判定処理を行い、正常と判定された場合にはタイマー判定処理を行わないようにすることで、このフローチャートの処理を実行する度に作動油圧値POILが正常な場合の判定を常時行うことができるので、検知精度をより向上させることができる。
【0088】
なお、本発明は、上述の実施の形態以外にも適用できることはもちろんである。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、必要に応じて全ての気筒を休止させて気筒運転から休止運転に切り換えることで燃費向上を図ることができ、前記機関弁作動休止切換手段の状態に拘わらず気筒運転させることができ、前記切換手段や前記作動手段の故障の有無を判定することで、これらの手段の状態を詳細に判定することができ、この判定に応じて気筒運転の制御を行うことができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0090】
請求項2に係る発明によれば、前記リフト量可変手段を制御して、必要に応じて前記気筒を休止させる休止運転に切り換えることで燃費向上を図ることができ、また、前記気筒運転強制手段を作動させることで前記リフト量可変手段の作動状態に拘わらず気筒運転をさせることができ、さらに、前記リフト量可変手段と前記気筒運転強制手段の動作に応じた油圧監視手段の油圧出力値によって、リフト量可変手段及び気筒運転強制手段の故障の有無を判定することで、これらの手段の状態を詳細に判定することができ、この判定に応じて気筒運転の制御を行うことができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0091】
請求項3に係る発明によれば、前記油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定でき、前記判定する手段によりこれを判定することで、気筒運転強制手段の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0092】
請求項4に係る発明によれば、前記油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していないことを前記判定する手段により判定でき、この判定をした場合に前記気筒運転強制手段に依存しない制御を行うことで、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0093】
請求項5に係る発明によれば、前記油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記リフト量可変手段が休止運転側に切り換わっていないか前記気筒運転強制手段が作動している故障であることを前記判定する手段により判定でき、この判定をしたときには前記気筒運転強制手段や前記リフト量可変手段の切換に依存しない制御を行うことで、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0094】
請求項6に係る発明によれば、前記油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常に作動していることを前記判定する手段により判定でき、この判定をした場合に前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0095】
請求項7に係る発明によれば、前記リフト量可変手段を作動させたことで前記油圧出力値が気筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が正常に作動していることを前記判定する手段により判定できるため、前記リフト量可変手段の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0096】
請求項8に係る発明によれば、前記気筒運転強制手段を作動させたことで前記油圧出力値が気筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していることを前記判定する手段により判定できるため、前記気筒運転強制手段の信頼性を確保した状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0097】
請求項9に係る発明によれば、前記リフト量可変手段を気筒運転側に切り換えても前記油圧出力値が前記休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が故障であると判定でき、前記判定する手段によりこれを判定することで、前記リフト量可変手段に依存しない制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0098】
請求項10に係る発明によれば、前記気筒運転強制手段を作動させても前記油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が故障していることを前記判定する手段により判定できるため、前記気筒運転強制手段に依存しない状態で気筒運転の制御を行うことができ、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【0099】
請求項11に係る発明によれば、その後の休筒運転が禁止されることにより、気筒運転を確実に維持することができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
請求項12に係る発明によれば、前記判定がされた場合には、前記気筒運転を確実に維持することができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
請求項13に係る発明によれば、前記判定がされた場合には、前記気筒運転強制手段を作動させることで強制的に気筒運転に復帰させるとともに、その後の休筒運転を禁止することで、気筒運転を確実に維持することができるため、内燃機関の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態のハイブリッド車両の全体構成図である。
【図2】 この発明の第1の実施の形態の可変バルブタイミング機構を示す正面図である。
【図3】 この発明の第1の実施の形態の可変バルブタイミング機構を示し、(a)は全気筒運転状態での可変バルブタイミング機構の要部断面図、(b)は全気筒休止運転状態での可変バルブタイミング機構の要部断面図である。
【図4】 図1の要部拡大図である。
【図5】 全気筒運転状態における作動油の流路を示す説明図である。
【図6】 全気筒休止運転状態における作動油の流路を示す説明図である。
【図7】 スプールバルブVTS1が全気筒休止運転状態に切換られた状態において、スプールバルブVTS2により全気筒運転状態へ切換られた作動油の流路を示す説明図である。
【図8】 スプールバルブVTS1、VTS2ともに全気筒運転運転状態に切換られた状態における作動油の流路を示す説明図である。
【図9】 表1のスプールバルブVTS1、VTS2の故障判定を示すフローチャートである。
【図10】 表1のスプールバルブVTS1、VTS2の故障判定を示すフローチャートである。
【図11】 表3のスプールバルブVTS1、VTS2の他の故障判定を示すフローチャートである。
【図12】 表3のスプールバルブVTS1、VTS2の他の故障判定を示すフローチャートである。
【図13】 表1のスプールバルブVTS1、VTS2の故障判定の変形例を示すフローチャートである。
【図14】 表1のスプールバルブVTS1、VTS2の故障判定の変形例を示すフローチャートである。
【図15】 表3のスプールバルブVTS1、VTS2の他の故障判定の変形例を示すフローチャートである。
【図16】 表3のスプールバルブVTS1、VTS2の他の故障判定の変形例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
E エンジン(内燃機関)
IV 吸気弁(機関弁)
EV 排気弁(機関弁)
VT 可変バルブタイミング機構(リフト作動手段)
VTS1 スプールバルブ(機関弁作動休止切換手段、リフト量可変手段)
VTS2 スプールバルブ(機関弁作動手段、気筒運転強制手段)
S1 POILセンサ(油圧検出手段、油圧監視手段)
32 オイルポンプ(油圧源)
34 気筒休止用通路
35 気筒運転用通路
36 供給通路
36’ 分岐路
38 ドレン通路(排出通路)
38’ 分岐路
Claims (13)
- 複数の気筒を備えた内燃機関の全ての気筒の機関弁を作動させる気筒運転と全ての気筒の機関弁の作動を休止させる休止運転とを切換可能にする内燃機関に適用され、
前記機関弁の作動と休止とを切り換える油圧回路と該油圧回路の油圧とを制御する機関弁作動休止切換手段と、前記機関弁作動休止切換手段とは別に該機関弁作動休止切換手段の制御状態に関わらず前記機関弁の作動を行わせるべく前記油圧回路と油圧を制御する機関弁作動手段と、前記油圧回路の油圧を検出する油圧検出手段とを備え、前記油圧検出手段にて検出した油圧と前記機関弁作動休止切換手段、前記機関弁作動手段の制御状態とに基づいて、前記機関弁作動休止切換手段や前記機関弁作動手段の故障の有無を判定することを特徴とする内燃機関の気筒運転制御装置。 - 複数の気筒を備えた内燃機関の全ての気筒を作動させる気筒運転と全ての気筒を休止させる休止運転を切換可能とした内燃機関に適用され、前記気筒の機関弁のリフト量を可変制御することで前記気筒の運転および休止を行うリフト作動手段と、該リフト作動手段を作動させるリフト量可変手段と、リフト量可変手段とリフト作動手段との間に設けられ前記気筒運転を強制的に行わせる気筒運転強制手段と、リフト量可変手段と気筒運転強制手段の動作に応じて変化する、リフト量可変手段とリフト作動手段との間の油圧を監視する油圧監視手段と、リフト量可変手段と気筒運転強制手段の動作に応じた油圧監視手段の油圧出力値によってリフト量可変手段及び気筒運転強制手段の故障の有無を判定する故障判定手段を備えたことを特徴とする内燃機関の気筒運転制御装置。
- 前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。
- 前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が正常に休止運転側に切り換わっており、前記気筒運転強制手段が正常に作動していない故障であると判定する手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。
- 前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、
この判定後、気筒運転強制手段を停止させるように切り換えても前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記リフト量可変手段が休止運転側に切り換わっていない故障または前記気筒運転強制手段が停止していない故障であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。 - 前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、
この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の気筒運転制御装置。 - 前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、
この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、
この判定後、前記リフト量可変手段を休止運転側から気筒運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が気筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が正常であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。 - 前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、
この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、
この判定後、前記休筒運転を終了するために前記気筒運転強制手段を作動させたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が気筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。 - 前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、
この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、
この判定後、前記休筒運転を終了するために前記リフト量可変手段を休止運転側から気筒運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段が気筒運転側に切り換わっていない故障であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。 - 前記内燃機関の作動中に前記気筒運転強制手段を作動させ、この状態で前記リフト量可変手段を気筒運転側から休止運転側に切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示さない場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していると判定する手段と、
この判定後、前記気筒運転強制手段を停止させるように切り換えたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記リフト量可変手段及び前記気筒運転強制手段が正常であると判定する手段と、
この判定後、前記休筒運転を終了するために前記気筒運転強制手段を作動させたときに、前記油圧監視手段の油圧出力値が休筒運転時の値を示す場合には、前記気筒運転強制手段が正常に作動していない故障であると判定する手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。 - 前記気筒運転強制手段が正常に作動していない故障と判定された場合には、その後の休筒運転を禁止する手段を備えたことを特徴とする請求項4または請求項10に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。
- 前記リフト量可変手段が休止運転側に切り換わっていない故障または前記気筒運転強制手段が停止していない故障と判定された場合には、その後の休筒運転を禁止する手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。
- 前記リフト量可変手段が気筒運転側に切り換わっていない故障であると判定された場合には、前記気筒運転強制手段を作動させる手段と、その後の休筒運転を禁止する手段を備えたことを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の気筒運転制御装置。
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