JP4011412B2 - 通信システム、送信装置、および受信装置 - Google Patents

通信システム、送信装置、および受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、無線方式により音声信号の送受信を行う通信システム、送信装置、および受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば、いわゆるワイヤレスマイク等の無線方式により音声信号の送受信を行う送信装置と受信装置とを有する通信システムが知られている。
たとえば、上述の送信装置は、所定の音声信号とトーン信号とに基づいて、搬送波を変調して受信装置に送信する。
受信装置は、変調された搬送波に基づいて復調処理し、トーン信号を検出した場合にはハイパスフィルタを介して音声信号に応じた音声出力を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の通信システムでは、受信装置において、トーン信号と音声信号とを分離するために、ハイパスフィルタを用いなければならない。このため、音声出力した低音域に影響がでるという問題点があった。
また、近年では、音声信号以外にも、所定の制御信号、たとえばアンプを切り替える制御信号や音声出力増幅度を調整する制御信号等を、簡単な回路構成により送受信したいという要望がある。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な回路構成で、音声出力に影響を与えることなく制御信号を送信可能な通信システム、送信装置、および受信装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、第1の発明の通信システムは、無線接続される送信装置と受信装置とを有する通信システムであって、前記送信装置は、入力された信号に応じて、少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかの制御のための第1の制御信号を、前記制御に応じたパルス幅のパルス信号として生成する第1の制御手段と、可聴音の周波数の帯域外である第1の周波数のトーン信号を発振する第1のトーン信号発振回路と、前記第1の周波数のトーン信号と周波数が異なる可聴音の周波数の帯域外である第2の周波数のトーン信号を発振する第2のトーン信号発振回路と、前記第1の周波数のトーン信号と前記第2の周波数のトーン信号を用いて、前記第1の制御信号を周波数偏移変調して可聴音の周波数の帯域外において、前記第1の制御信号の出力レベルに応じて周波数が変化する第2の制御信号を生成する変調手段と、音声信号と前記第2の制御信号とを混合して無線信号を生成し送信する送信手段とを有し、前記第1の制御手段は、前記送信装置の電源スイッチがオンの時、前記第1のトーン信号発振回路及び前記第2のトーン信号発振回路から前記第1の周波数のトーン信号および前記第2の周波数のトーン信号を前記変調回路に出力させ、前記送信装置の前記電源スイッチがオフの時、前記第1のトーン信号発振回路及び前記第2のトーン信号発振回路から前記第1の周波数のトーン信号および前記第2の周波数のトーン信号が前記変調回路へ出力されることを停止させ、前記受信装置は、前記無線信号の内の前記周波数偏移変調によって生成された第2の制御信号に含まれる前記第1および第2の周波数のトーン信号を検出して前記第1の制御信号を生成する復調手段と、前記第1の制御信号に応じて少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかを制御する第2の制御手段とを有する。
【0006】
第1の発明の通信システムによれば、送信装置と受信装置とを設ける。
送信装置において、変調手段では、第1の周波数のトーン信号および第2の周波数のトーン信号を用いて、第1の制御信号を周波数偏移変調して第2の制御信号が生成され、送信手段では、音声信号と第2の制御信号とを混合して無線信号が生成され送信される。
受信装置において、復調手段では、無線信号の内の第2の制御信号に含まれる第1および第2の周波数のトーン信号を検出して第1の制御信号が生成される。
【0007】
好適には、前記受信装置は、前記第1および第2の周波数のトーン信号を検出したに、前記音声信号に応じた音声出力を行う音声出力手段を有する。
【0008】
また、好適には、前記第1の周波数のトーン信号および第2の周波数のトーン信号それぞれの周波数は、可聴音の周波数の帯域外より高い周波数である。
【0009】
さらに、前記目的を達成するために、第2の発明の送信装置は、受信装置に無線信号を送信する送信装置であって、入力された信号に応じて、少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかの制御のための第1の制御信号を、前記制御に応じたパルス幅のパルス信号として生成する第1の制御手段と、可聴音の周波数の帯域外である第1の周波数のトーン信号を発振する第1のトーン信号発振回路と、前記第1の周波数のトーン信号と周波数が異なる可聴音の周波数の帯域外である第2の周波数のトーン信号を発振する第2のトーン信号発振回路と、前記第1の周波数のトーン信号と前記第2の周波数のトーン信号を用いて、前記第1の制御信号を周波数偏移変調して可聴音の周波数の帯域外において、前記第1の制御信号の出力レベルに応じて周波数が変化する第2の制御信号を生成する変調手段と、音声信号と前記第2の制御信号とを混合して無線信号を生成し送信する送信手段とを有し、前記第1の制御手段は、前記送信装置の電源スイッチがオンの時、前記第1のトーン信号発振回路及び前記第2のトーン信号発振回路から前記第1の周波数のトーン信号および前記第2の周波数のトーン信号を前記変調回路に出力させ、前記送信装置の前記電源スイッチがオフの時、前記第1のトーン信号発振回路及び前記第2のトーン信号発振回路から前記第1の周波数のトーン信号および前記第2の周波数のトーン信号が前記変調回路へ出力されることを停止させる
【0010】
さらに、前記目的を達成するために、第3の発明の受信装置は、送信装置に無線接続され、前記送信装置からの指示に応じて少なくとも接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかを行う受信装置であって、前記送信装置が、入力された信号に応じて少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかの制御のための第1の制御信号を前記制御に応じたパルス幅のパルス信号として生成し、それぞれ可聴音の周波数の帯域外である第1の周波数のトーン信号と前記第1の周波数のトーン信号と周波数が異なる第2の周波数のトーン信号とを用いて、前記第1の制御信号を周波数偏移変調して可聴音の周波数の帯域外において、前記第1の制御信号の出力レベルに応じて周波数が変化する第2の制御信号を生成し、音声信号と前記第2の制御信号とを混合することによって生成した無線信号を受信して、前記無線信号の内の第2の制御信号に含まれる前記第1および第2の周波数のトーン信号を検出して前記第1の制御信号を生成する復調手段と、前記第1の制御信号に応じて少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかを制御する第2の制御手段とを有する。
また、好適には、第3の発明の受信装置は、前記第1および第2の周波数のトーン信号を検出した時に、前記音声信号に応じた音声出力を行う音声出力手段を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る通信システムの一実施の形態の全体構成を示す構成図である。
本実施の形態に係る通信システム1は、図1に示すように、送信装置2および受信装置3を有する。
【0012】
たとえば、通信システム1において、送信装置2はユーザによる音声信号と所定の制御信号とを混合し無線信号として送信するワイヤレス送信装置であり、受信装置3はその無線信号を受信し、その制御信号に応じた所定の処理を行い、音声信号に応じた音声出力を行う。
【0013】
送信装置2は、たとえば図1に示すように、マイクロフォン21、アンプ22、トーン信号変調部23、MIX回路24、VCO(Voltage controlled oscillator )25、およびRF(Radio frequency )増幅部26を有する。
トーン信号変調部23は本発明に係る変調手段に相当する。MIX回路24、VCO25、およびRF増幅部26は、本発明に係る送信手段に相当する。
【0014】
マイクロフォン21は、たとえば、ユーザによる音声を音声信号aに変換しアンプ22に出力する。
アンプ22は、マイクロフォン21から出力された音声信号aを増幅してMIX回路24に出力する。
【0015】
トーン信号変調部23は、第1の周波数のトーン信号t1および第2の周波数のトーン信号t2を用いて、所定の第1の制御信号を周波数偏移変調して第2の制御信号を生成しMIX回路24に出力する。
【0016】
トーン信号変調部23は、具体的には図1に示すように、第1のトーン信号発振回路231−1、第2のトーン信号発振回路231−2、CPU232、およびスイッチ回路233を有する。
【0017】
第1のトーン信号発振回路231−1は、第1の周波数のトーン信号t1、たとえば38kHzのトーン信号t1を発振し、スイッチ回路233に出力する。第2のトーン信号発振回路231−2は、第2の周波数のトーン信号t2、たとえば38.4kHzのトーン信号t2を発振し、スイッチ回路233に出力する。
【0018】
たとえば、38kHzのトーン信号t1は本発明に係る第1の周波数のトーン信号に相当し、38.4kHzのトーン信号t2は本発明に係る第2の周波数のトーン信号に相当する。
【0019】
トーン信号は、受信装置3において、音声信号aに応じた音声出力を行う際に参照される。受信装置3はトーン信号が検出された場合には音声信号aに応じた音声出力を行い、トーン信号が検出されない場合には音声出力を行わない。
上述した実施の形態に限られるものではない。たとえば、複数の異なる周波数のトーン信号を用いてもよい。
【0020】
図2は、図1に示した通信システムに係る音声信号およびトーン信号の周波数分布を示す図である。
たとえば、38kHzおよび38.4kHzのトーン信号の周波数は、図2に示すように、音声信号aの周波数分布領域よりも高い周波数である。
この38kHzおよび38.4kHzのトーン信号の周波数は、聴覚によって認識困難な高い周波数である。
【0021】
また、上述した実施の形態に限られるものではない。たとえば、トーン信号は、聴覚により認識困難であればよく、可聴周波数帯域よりも低い周波数であってもよい。
【0022】
CPU232は、送信装置2の各構成要素を制御する。
CPU232は、制御信号CTL1を生成してスイッチ回路233に出力する。制御信号CTL1は、本発明に係る第1の制御信号に相当する。
【0023】
CPU232は、たとえば不図示の入力部から入力された信号に応じて制御信号CTL1を生成する。
【0024】
この制御信号CTL1は、たとえば、受信装置3において、不図示の複数のアンプの切り替えや、複数のスピーカの切り替えや、音声出力増幅度の調整等の所定の制御処理を行わせる。たとえば、ユーザは上述の所定の処理を行わせる信号を不図示の入力部から出力させて、CPU232にその信号に基づいて、制御信号CTL1を生成させる。
【0025】
また、CPU232は、たとえば不図示の入力部から入力された複数の制御信号に基づいて所定の処理を行い、制御信号CTL1を出力してもよい。
【0026】
また、CPU232は、送信装置2の不図示の電源スイッチがオンされると、所定の時間経過後、たとえば1秒経過後、所定のトーン信号をトーン信号発振回路231およびスイッチ回路233から出力させる。
また、CPU232は、不図示の電源スイッチがオフされると、所定の時間経過後、たとえば1秒経過後、トーン信号発振回路231に所定のトーン信号の発振を停止させ、送信装置2の電源をオフにする。
【0027】
スイッチ回路233は、CPU232から出力された制御信号CTL1に基づいて、第1のトーン信号発振回路231−1から出力された38kHzのトーン信号t1、および第2のトーン信号発振回路231−2から出力された38.4kHzのトーン信号t2を用いて周波数偏移変調して制御信号CTL2を生成し出力する。
制御信号CTL2は、本発明に係る第2の制御信号に相当する。
【0028】
図3は、図1に示した通信システムに係るトーン信号の周波数偏移変調を説明するための図である。
【0029】
スイッチ回路233は、たとえば図3に示すように、CPU232から出力された制御信号CTL1の出力レベルに応じてトーン信号の周波数を切り替えて周波数偏移変調して制御信号CTL2を生成する。
【0030】
具体的にはCPU232は、たとえば制御信号CTL1の出力レベルがハイレベルの場合には第1のトーン信号発振回路231−1から出力された第1の周波数のトーン信号t1(38kHz)、ロウレベルの場合には第2のトーン信号発振回路232−2から出力された第2の周波数のトーン信号t2(38.4kHz)に切り替えて周波数偏移変調して制御信号CTL2を生成する。
【0031】
また、上述した実施の形態に限られるものではない。スイッチ回路233は制御信号CTL1に応じて周波数偏移変調して制御信号CTL2を生成すればよく、たとえば電圧等の制御により所定のトーン信号の周波数を制御信号CTL1に応じて変化させて制御信号CTL2を生成してもよい。
【0032】
MIX回路24は、アンプ22から出力された音声信号aと制御信号CTL2とを混合し、VCO25に出力する。
【0033】
VCO25は、MIX回路24から出力された音声信号aと制御信号CTL2とを混合した信号に応じたRF信号を生成しRF増幅部26に出力する。
具体的には、VCO25は、たとえば周波数800MHzの信号を音声信号aおよび制御信号CTL2に応じてFM変調してRF信号を生成しRF増幅部26に出力する。
【0034】
RF増幅部26は、VCO25から出力されたRF信号を所定の強度まで増幅してアンテナAT2に出力する。アンテナAT2ではRF増幅部26から出力されたRF信号に応じた電磁波を空間中に放射する。
【0035】
受信装置3は、送信装置2から送信された無線信号を受信し所定の処理を行う。
受信装置3は、図1に示すように、受信部31、トーン信号復調部32、およびアンプ33を有する。
トーン信号復調部32は本発明に係る復調手段に相当する。アンプ33は本発明に係る音声出力手段に相当する。
【0036】
受信部31は、受信された無線信号に基づいて、音声信号aおよび制御信号CTL2を出力する。
受信部31は、たとえば図1に示すように、RF増幅部311、VCO312、周波数変換部313、IF(Intermediate frequency)増幅部314、および復調部315を有する。
【0037】
RF増幅部311は、アンテナAT3により無線信号に応じて出力されたRF信号を、所定の出力レベルになるように増幅して周波数変換部313に出力する。
【0038】
VCO312は、RF信号をIF信号に変換するための所定の周波数の信号を生成し、周波数変換部313に出力する。
【0039】
周波数変換部313は、RF増幅部311から出力されたRF信号を、VCO312から出力された信号に応じて、所定の中間周波数に変換して中間周波信号(IF信号)を生成してIF増幅部314に出力する。
【0040】
IF増幅部314は、周波数変換部313から出力された中間周波信号(IF信号)を所定のレベルまで増幅し、復調部315に出力する。
【0041】
復調部315は、IF増幅部314から出力された中間周波信号(IF信号)に基づいて、所定の方式を用いて復調処理を行い、音声信号aおよび制御信号CTL2を、アンプ33およびトーン信号復調部32に出力する。
【0042】
トーン信号復調部32は、受信部31から出力された第2の制御信号に含まれる第1および第2の周波数のトーン信号を検出して第1の制御信号を生成して出力する。
【0043】
トーン信号復調部32は、たとえば図1に示すように、第1のトーン信号検出部321−1、第2のトーン信号検出部321−2、復号化部322、およびCPU323を有する。
第1のトーン信号検出部321−1および第2のトーン信号検出部321−2を区別しない場合には、トーン信号検出部321と言う。
【0044】
第1のトーン信号検出部321−1は、復調部315から出力された制御信号CTL2に基づいて、第1の周波数、たとえば38kHzのトーン信号t1を検出し、検出結果を復号化部322に出力する。
第2のトーン信号検出部321−2は、復調部315から出力された制御信号CTL2に基づいて、第2の周波数、たとえば38.4kHzのトーン信号t2を検出し、検出結果を復号化部322に出力する。
【0045】
復号化部322は、第1のトーン信号検出部321−1および第2のトーン信号検出部321−2から出力された検出結果に基づいて、所定の処理を行い制御信号CTL1を生成する。
【0046】
具体的には、復号化部322は、38kHzが検出された場合には出力レベルをハイレベルに、38.4kHzが検出された場合には出力レベルをロウレベルに切り替えて制御信号CTL1を生成し、CPU323に出力する。
【0047】
CPU323は、受信装置3の構成要素を制御する。また、CPU323は、復号化部322から出力された制御信号CTL1に基づいて所定の処理を行う。
【0048】
CPU323は、制御信号CTL1に応じて、たとえば、不図示の複数のアンプの切り替えや、複数のスピーカの切り替えや、音声出力の音量の増減等の所定の制御処理を行わせる。
また、CPU323は、たとえばトーン信号が検出された場合には、アンプ33に音声信号aに応じた出力を行わせてもよい。
【0049】
上述した形態に限られるものではない。たとえば送信装置2において、複数の制御信号に基づいて、予め定められた所定の処理を行い制御信号CTL1を生成した場合には、CPU323は、復号化部322から出力された信号に基づいて、予め定められた所定の処理を行い、複数の制御信号それぞれを生成(復元)し、不図示の所定の機能回路に出力してもよい。
【0050】
アンプ33は、受信部から出力された音声信号aを増幅し出力する。
アンプ33は、たとえばトーン信号が検出された場合には、音声信号aに応じた音声出力を不図示のスピーカに行わせる。
また、アンプ33は、トーン信号検出部321、復号化部322、およびCPU323によりトーン信号が検出された場合には、音声信号aに応じた音声出力を不図示のスピーカに行わせてもよい。
【0051】
以上、説明した構成の通信システムの動作を簡単に説明する。
たとえば、送信装置2は、いわゆるワイヤレスマイクである。
送信装置2において、たとえば、ユーザにより不図示の音量調整ボタン等の操作に応じた信号が不図示の入力部からCPU232に出力される。
【0052】
CPU232では、その信号に応じて制御信号CTL1が生成されスイッチ回路233に出力される。
スイッチ回路233では、その制御信号CTL1に応じて、第1のトーン信号発振回路231−1および第2のトーン信号発振回路231−2から出力された第1の周波数のトーン信号t1および第2の周波数のトーン信号t2を用いて周波数偏移変調し、制御信号CTL2が生成され、MIX回路24に出力される。
【0053】
MIX回路24では、マイクロフォン21およびアンプ22により生成された音声信号aと、スイッチ回路233から出力された制御信号CTL2とが混合され、VCO25によりRF信号に変調され、RF増幅部26により増幅され、アンテナAT2により無線信号として放射される。
【0054】
無線信号は、アンテナAT3により受信され、受信装置3に入力される。
受信装置3において、アンテナAT3から出力されたRF信号が、RF増幅部311により増幅され、VCO312および周波数変換部313によりIF信号に変換され、IF増幅部314により増幅され、復調部315により復調され、音声信号aおよび制御信号CTL2が出力される。
【0055】
第1のトーン信号検出部321−1および第2のトーン信号検出部321−2では、復調部315から出力された制御信号CTL2の内に、第1の周波数のトーン信号t1および第2の周波数のトーン信号t2が検出されると、復号化部322では検出結果に応じて上述した処理が行われ制御信号CTL1が生成され出力される。
【0056】
CPU323では、復号化部322から出力された制御信号CTL1に応じて、所定の処理が行われる。たとえば、トーン信号が検出された場合には、CPU323では、アンプ33に音声出力を行わせ、トーン信号が検出されない場合には、音声出力を行わせない。
【0057】
また、CPU323では、制御信号CTL1に応じて、たとえばアンプ33の音声出力増幅度の制御を行う。
【0058】
以上、説明したように、送信装置2には、第1の周波数のトーン信号t1および第2の周波数のトーン信号t2を用いて制御信号CTL1を周波数偏移変調して制御信号CTL2を生成するトーン信号変調部23と、音声信号aを生成するマイクロフォン21およびアンプ22と、音声信号aと制御信号CTL2とを混合して無線信号を生成しアンテナAT2に送信させるMIX回路24、VCO25、およびRF増幅部26とを設ける。
受信装置3には、アンテナAT3で受信された無線信号に基づいて、音声信号aおよび制御信号CTL2を出力する受信部31と、受信部31から出力された制御信号CTL2の内の第1の周波数のトーン信号t1および第2の周波数のトーン信号t2を検出して第1の制御信号を生成するトーン信号復調部32とを設ける。
【0059】
こうすることにより、通信システム1では、一般的な通信システムに比べて、音声出力に影響を与えることなく、制御信号を送信することができる。
また、一般的な通信システムと比べて、ハイパスフィルタを用いることなく、所定の制御信号を送受信することができる。
また、たとえば、音声信号と制御信号とを時間的に切り替えて通信を行う通信システムと比べて、本実施の形態に係る通信システム1では、制御信号を送信している間であっても、音声信号が途切れることなく通信を行うことが可能である。
【0060】
なお、本発明は本実施の形態に限られるものではなく、任意好適な種々の改変が可能である。
たとえば、本実施の形態では、送信装置において、2つの異なる周波数のトーン信号を用いて、制御信号CTL1に応じて周波数偏移変調し、受信装置3において、復調して制御信号CTL1を生成(復元)したが、この形態に限られるものではない。たとえば、MSK(Minimum shift keying)や、GMSK(Gaussian filtered MSK )等により変調および復調してもよい。
また、複数の制御信号を送受信してもよい。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な回路構成で、音声出力に影響を与えることなく制御信号を送信可能な通信システム、送信装置、および受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信システムの一実施の形態の全体構成を示す構成図である。
【図2】図1に示した通信システムに係る音声信号およびトーン信号の周波数分布を示す図である。
【図3】図1に示した通信システムに係るトーン信号の周波数偏移変調を説明するための図である。
【符号の説明】
1…通信システム、2…送信装置、3…受信装置、21…マイクロフォン、22…アンプ、23…トーン信号変調部、24…MIX回路、25…VCO、26…RF増幅部、31…受信部、32…トーン信号復調部、33…アンプ、231−1…第1のトーン信号発振回路、231−2…第2のトーン信号発振回路、232…CPU、233…スイッチ回路、311…RF増幅部、312…VCO、313…周波数変換部、314…IF増幅部、315…復調部、321−1…第1のトーン信号検出部、321−2…第2のトーン信号検出部、322…復号化部、323…CPU、AT2,3…アンテナ。

Claims (6)

  1. 無線接続される送信装置と受信装置とを有する通信システムであって、
    前記送信装置は、
    入力された信号に応じて、少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかの制御のための第1の制御信号を、前記制御に応じたパルス幅のパルス信号として生成する第1の制御手段と、
    可聴音の周波数の帯域外である第1の周波数のトーン信号を発振する第1のトーン信号発振回路と、
    前記第1の周波数のトーン信号と周波数が異なる可聴音の周波数の帯域外である第2の周波数のトーン信号を発振する第2のトーン信号発振回路と、
    前記第1の周波数のトーン信号と前記第2の周波数のトーン信号を用いて、前記第1の制御信号を周波数偏移変調して可聴音の周波数の帯域外において、前記第1の制御信号の出力レベルに応じて周波数が変化する第2の制御信号を生成する変調手段と、
    音声信号と前記第2の制御信号とを混合して無線信号を生成し送信する送信手段と
    を有し、
    前記第1の制御手段は、
    前記送信装置の電源スイッチがオンの時、前記第1のトーン信号発振回路及び前記第2のトーン信号発振回路から前記第1の周波数のトーン信号および前記第2の周波数のトーン信号を前記変調回路に出力させ、
    前記送信装置の前記電源スイッチがオフの時、前記第1のトーン信号発振回路及び前記第2のトーン信号発振回路から前記第1の周波数のトーン信号および前記第2の周波数のトーン信号が前記変調回路へ出力されることを停止させ、
    前記受信装置は、
    前記無線信号の内の前記周波数偏移変調によって生成された第2の制御信号に含まれる前記第1および第2の周波数のトーン信号を検出して前記第1の制御信号を生成する復調手段と
    前記第1の制御信号に応じて少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかを制御する第2の制御手段と
    を有する
    通信システム。
  2. 前記受信装置は、前記第1および第2の周波数のトーン信号を検出したに、前記音声信号に応じた音声出力を行う音声出力手段を有する
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記第1の周波数のトーン信号および第2の周波数のトーン信号それぞれの周波数は、可聴音の周波数の帯域外における高い周波数である
    請求項1に記載の通信システム。
  4. 受信装置に無線信号を送信する送信装置であって、
    入力された信号に応じて、少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかの制御のための第1の制御信号を、前記制御に応じたパルス幅のパルス信号として生成する第1の制御手段と、
    可聴音の周波数の帯域外である第1の周波数のトーン信号を発振する第1のトーン信号発振回路と、
    前記第1の周波数のトーン信号と周波数が異なる可聴音の周波数の帯域外である第2の周波数のトーン信号を発振する第2のトーン信号発振回路と、
    前記第1の周波数のトーン信号と前記第2の周波数のトーン信号を用いて、前記第1の制御信号を周波数偏移変調して可聴音の周波数の帯域外において、前記第1の制御信号 の出力レベルに応じて周波数が変化する第2の制御信号を生成する変調手段と、
    音声信号と前記第2の制御信号とを混合して無線信号を生成し送信する送信手段と
    を有し、
    前記第1の制御手段は、
    前記送信装置の電源スイッチがオンの時、前記第1のトーン信号発振回路及び前記第2のトーン信号発振回路から前記第1の周波数のトーン信号および前記第2の周波数のトーン信号を前記変調回路に出力させ、
    前記送信装置の前記電源スイッチがオフの時、前記第1のトーン信号発振回路及び前記第2のトーン信号発振回路から前記第1の周波数のトーン信号および前記第2の周波数のトーン信号が前記変調回路へ出力されることを停止させる
    送信装置。
  5. 送信装置に無線接続され、前記送信装置からの指示に応じて少なくとも接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかを行う受信装置であって、
    前記送信装置が、入力された信号に応じて少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかの制御のための第1の制御信号を前記制御に応じたパルス幅のパルス信号として生成し、それぞれ可聴音の周波数の帯域外である第1の周波数のトーン信号と前記第1の周波数のトーン信号と周波数が異なる第2の周波数のトーン信号とを用いて、前記第1の制御信号を周波数偏移変調して可聴音の周波数の帯域外において、前記第1の制御信号の出力レベルに応じて周波数が変化する第2の制御信号を生成し、音声信号と前記第2の制御信号とを混合することによって生成した無線信号を受信して、前記無線信号の内の第2の制御信号に含まれる前記第1および第2の周波数のトーン信号を検出して前記第1の制御信号を生成する復調手段と
    前記第1の制御信号に応じて少なくとも前記受信装置に接続されている複数のスピーカの切り替え及び音声出力増幅度の調整のいずれかを制御する第2の制御手段と
    を有する
    受信装置。
  6. 前記第1および第2の周波数のトーン信号を検出したに、前記音声信号に応じた音声出力を行う音声出力手段を有する
    請求項5に記載の受信装置。
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