JP4011093B1 - ジェットバーナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料ノズルの周囲に負圧が発生することのないようにし、エネルギー効率をさらに改善できる新しいジェットバーナーを提供する。
【解決手段】 ジェットバーナー1は、基板部10とそれより前方に設けられた筒体20とを有し、筒体20内に空気を供給するとともに、基板部10に取り付けられた燃料ノズル14より燃料を噴射して筒体20内で高温燃焼させ、それによる膨張ガスを筒体20の前方の吐出口30より超音速で噴射するものである。あらかじめ加熱した空気を、上記燃料ノズル14の先端部よりも後方から筒体20内に供給するよう構成した。
【選択図】 図1

Description

請求項に係る発明は、高温燃焼を利用して吐出口より衝撃波を発生できるジェットバーナーに関するものである。
ジェットバーナーは、筒体内に空気等の助燃流体を供給するとともに、灯油やプロパンガス、天然ガス等の燃料を噴射して筒体内で高温燃焼させ、それによる膨張ガスを筒体前方の吐出口より超音速で噴射し得るものである。超音速のガスの噴射にともなう衝撃波の作用により、たとえば産業廃棄物や生ゴミ、汚泥等の粉砕および乾燥に使用することができる。
ジェットバーナーに関する刊行物として、たとえば下記の特許文献1・2がある。
特許文献1に記載のジェットバーナーは図5に示す構造を有し、基板部10(図5についての符号は図中の大きめの文字をさす)に取り付けられた燃料ノズル14より燃料を噴射して筒体20内で高温燃焼させ、前方の吐出口30より超音速で膨張ガスを噴射する。燃料の燃焼を助ける空気は、基板部10にある第一空気吐出口27または筒体20の基部付近にある第二空気吐出口28より筒体20内に供給される。第一および第二の空気吐出口27・28は斜め前方へ空気を供給するものだが、噴射された燃料を旋回させるよう、燃料ノズル14(および筒体20)の中心線に向かう方向から一定角度だけ同じ向きに傾斜させた、いわゆる旋回型の配置とされている。
特許文献2のジェットバーナーは図6に示す概略構造をもち、図5のものと同様、基板部10(図6についての符号は図中の大きめの文字をさす)の燃料ノズル(バーナノズル)14より燃料を噴射して筒体20内で高温燃焼させ、前方の吐出口30より衝撃波とともにガスを噴射する。空気は、基板部10にある空気噴射(吐出)口29(やはり噴射燃料を旋回させるよう、中心線に向かう方向から同じ向きに一定角度傾斜させた旋回型の配置とされている)より筒体20内に供給される。
特許第3691049号公報 特許第3105182号公報
特許文献1・2(図5・図6を参照)のいずれのジェットバーナーにおいても、助燃流体である空気の吐出口(空気ノズル。図5・図6中の符号27・28・29)は、燃料ノズルの先端部(燃料噴射口)よりも前方、またはそれと並んだ位置にあり、燃料ノズルの先端部よりも前方へ向けて空気を吐出するよう配置されている。
そのような位置関係にあると、燃焼時には、基板部に取り付けられた燃料ノズルの周囲に負圧部分が形成され、燃料の完全燃焼が妨げられやすい。燃料ノズルの後方は基板部によって閉じられているうえ、燃料ノズルおよび空気吐出口からは前方に向けてそれぞれ高速度で燃料および空気が噴射されるからである。そうして負圧の部分が発生すると、上記のように完全燃焼が妨げられるほか、筒体内で空気等が基板部に向かう無用なガス流を形成するなど、燃料や空気のもつエネルギーを十分に効率的には利用できないことになる。不完全燃焼に起因して煤が発生する場合もある。
請求項の発明は、そのような課題を解決するためになしたもので、燃料ノズルの周囲に負圧が発生することのないようにし、エネルギー効率をさらに改善できる新しいジェットバーナーを提供するものである。
請求項に係るジェットバーナーは、基板部とそれより前方に設けられた筒体とを有し、筒体内に助燃流体(空気等)を供給するとともに、基板部に取り付けられた燃料ノズルより燃料を噴射して筒体内で高温燃焼させ、それによる膨張ガスを筒体前方の吐出口より超音速で噴射するジェットバーナーにおいて、あらかじめ加熱した助燃流体を、上記燃料ノズルの先端部(燃料噴射口)よりも後方から筒体内に供給するよう構成したことを特徴とする。また、後述するように、内外に重なる複数の筒によって上記の筒体を構成し、それら複数の筒の間に助燃流体の加熱のための流路を形成することとしたうえ、最も内側の筒の後方には取り換え可能なソケットを連結し、当該ソケットの後方端を、燃料ノズルが設けられた基板部の凹部内に挿入し、かつ、当該凹部の内側壁面との間に、燃料ノズルの後方への助燃流体の供給経路を設けることとし、さらに、上記ソケットの前方端付近に、最も内側の筒の内周面に沿う方向へ助燃流体を送り出すための流路を形成することをも特徴とする。
なお、上記において「前方」とは、膨張ガスの吐出口に近い先端側をさし、「後方」とは、当該吐出口から遠い側、すなわち基板部等がある基部の側をさす。
こうしたジェットバーナーでは、燃料ノズルよりも後方から筒体内に助燃流体を供給するため、燃料ノズルの基部付近等に負圧の発生することを防止できる。そうすると、ノズルから噴射される燃料が助燃流体とよく接触し混合されて完全燃焼しやすいうえ、燃料および助燃流体に無駄な流れの発生することも防止できる。その結果、燃料および助燃流体がもつ化学的エネルギーおよび運動エネルギーが効果的に利用され、発生する衝撃波のエネルギーを効率的に高めることが可能である。
燃料ノズルの後方という、負圧になりやすい部分に助燃流体を供給するのであるから、助燃流体の供給が容易であるというメリットもある。つまり、助燃流体の供給圧力を従来のもの(たとえば図5・図6で吐出口27・28・29から供給される空気の圧力)より低くしても、筒体内から押し出される(逆流する)ことが避けられる。
助燃流体は、上記のとおり事前に加熱したものを供給するため、そのことによっても燃焼効率が高められ、エネルギーの利用効率が向上することとなる。
燃料ノズルの後方から前方へ供給する上記の助燃流体は、たとえば、燃料ノズルの中心線に向かう方向から一定角度だけ傾斜した向きに送り込み、当該中心線回りで一定方向へ回転する向きの速度をもたせたいわゆる旋回流として供給することもできる。そのようにすれば、助燃流体と燃料との混合がとくに促進されやすいという利点がある。
燃料ノズルよりも前方には、燃料ノズルから噴射された燃料を旋回させるための助燃流体の吐出口(つまり、燃料ノズルの中心線に向かう方向から一定角度だけ傾斜した向きに助燃流体を噴射する吐出用ノズル)を設けないこととするのもよい。
そうすれば、ジェットバーナーの筒体内に助燃流体を供給するための構造が大幅に簡単化されるうえ、ジェットバーナーにおける熱的および機械的負担が軽減される。たとえば図5・図6のジェットバーナーに取り付けられた吐出口27・28・29などを配置する必要がなくなるからである。図5・図6のように吐出口27・28・29を設ける場合には、i)筒体等に対して特定の向きに貫通孔を設けたうえノズル状の短管を製作して挿入・溶接するなど、容易でない加工と組立とが必要になるうえ、ii)筒体等におけるかなりの高温にさらされる部分にそのような不連続な加工を施して異質物を溶接等する以上、局部的な熱応力等を生じてジェットバーナーの力学的負担がさらに増すことは避けられず、相当の構造的対処が必要になる。そのような吐出口を設けないこととすれば、構造は大幅に簡単化され、熱的および機械的負担も大幅に軽減されるのである。
燃料ノズルよりも前方に上記のような吐出口を設けないとしても、燃料ノズルの後方から助燃流体を供給する場合には、同流体と燃料との十分な混合が行われやすい。もし旋回流を形成する必要があるとしても、燃料ノズルの後方から供給する助燃流体に旋回流を形成しておくことで対応が可能である。
図1・図2に示す例では、燃料ノズルよりも前方には、同ノズルから噴射された燃料を旋回させるための助燃流体の吐出口を設けていない。ソケット25の前方端付近には助燃流体を筒体内に送り出すための貫通孔25eとミゾ状の流路25dとを設けている(図2・図3を参照)とはいえ、前者はソケット25の中心線に向かうものであって旋回流を形成するものでなく、後者は、筒体の冷却のために筒体内周面に沿って助燃流体を流すもので、やはり燃料を旋回させるものではない。そしてこれらは、図5・図6の吐出口27・28・29とは違って複雑な加工・組立を必要とせず、局部的な熱応力等を発生させることもない。
発明のジェットバーナーは、とくにつぎのように構成すると好ましい。すなわち、
・ 内外に重なる複数の筒によって上記の筒体を構成し、それら複数の筒の間に助燃流体の加熱のための流路を形成し、
・ 最も外側の筒を基板部に固定するとともに、最も内側の筒は、その前方端付近を最も外側の筒に固定し、
・ 最も内側の筒の後方端は、燃料ノズルが設けられた基板部(またはそれと一体の部材)の凹部内にスライド可能に挿入し、かつ、当該凹部の内側壁面との間に、燃料ノズルの後方への助燃流体の供給経路を形成する。
そのようにすると、つぎのような作用効果がもたらされる。
・ 内外の複数の筒の間に形成された流路に助燃流体を流すことにより当該助燃流体の加熱(予熱)を行うので、特別な加熱手段を使用しなくとも、加熱された助燃流体を筒体内に供給することができる。
・ 最も内側の筒は、前方端付近を最も外側の筒に固定するとともに後方端を基板部の凹部内にスライド可能に挿入するので、熱的負荷が最も高いにもかかわらず熱膨張にともなう無理な応力の発生が避けられる。最も外側の筒との間に熱膨張差があっても、後方端が上記凹部内でスライドすることにより熱応力の発生をなくすからである。なお、最も外側と最も内側の各筒の間に別の筒が配置される場合、間に配置される筒についても、前方または後方の端部を長手方向に変位自在な状態にしておくのがよい。
・ 筒の間の上記流路を流れることにより加熱された助燃流体は、最も内側の筒の後方端と基板部の凹部の内側壁面との間に形成された供給経路によって燃料ノズルの後方へ送られる。局部的な熱応力等を発生する原因となる短管(吐出用ノズル)等を必要とせず、構造の簡単な供給経路を経てスムーズに供給されるわけである。
またさらに、最も内側の筒の後方には取り換え可能なソケット(たとえば図2・図3に示すソケット25)を連結し、当該ソケットの後方端を、燃料ノズルが設けられた基板部(またはそれと一体の部材)の凹部内にスライド可能に挿入し、かつ、当該凹部の内側壁面との間に、燃料ノズルの後方への助燃流体の供給経路(たとえば図2に示す経路25b)を形成すると好ましい。
こうしてソケットを使用すると、燃料ノズルの後方への助燃流体の供給を容易に調節することができる。すなわち、同じ筒体等を使用する同一のバーナーであっても、ソケットを交換することにより、当該ソケットの後方端と凹部の内側壁面との間に形成される供給経路の大きさ(断面積)や向き、出口位置等を変更することができ、もって助燃流体の供給量・供給方向・供給箇所等を調節できるのである。そのような調節ができると、ジェットバーナーが吐出する膨張ガスの圧力、衝撃波の強さ等も変更することが可能になる。
上記のようにソケットを使用する場合、ソケットの前方端付近に、最も内側の筒の内周面に沿う方向へ助燃流体を送り出すための流路(たとえば図2に示す流路25d)を形成するとよい。
ソケットを使用してこのように流路を形成すると、最も内側の筒の内周面を効果的に冷却することができる。筒体内に供給されたばかりで筒体内よりも温度の低い助燃流体が、最も内側の筒の内周面に沿って流れるからである。しかも、熱負荷の高い最も内側の筒には、助燃流体の吐出用ノズルなど特別な部品を取り付けたり特殊な加工を施したりする必要がない。
上記の筒体を内外二重の筒(たとえば図1に示す筒21・22)によって構成し、助燃流体を、前方端付近においてそれら二重の筒の間に供給し、内側の筒の外周面に螺旋状に設けられたフィンに沿って後方端にまで送ったうえ、燃料ノズルよりも後方から筒体内に供給することとするのも好ましい。
筒体を二重の筒で構成すると、従来(図5・図6を参照)のように三重にするよりも構造が簡単になる。助燃流体は、上記のフィンに沿って二重の筒の間を一方向に流れ、その間に内側の筒を冷却するとともに加熱(予熱)されるので、三重の筒で筒体を構成した場合と同様の作用効果を得ることができる。
筒体前方の吐出口に、交換可能な状態に先端絞り部分を取り付けるととくに好ましい。図1および図4に示す例は、先端絞り部分33をそのように取り付けたものである。
先端絞り部分は、ジェットバーナーにおいて摩耗や損傷が最も発生しやすいため、この部分を交換可能に取り付けるなら、ジェットバーナーのメンテナンスはきわめて容易になり、当該部分の交換を繰り返すことによって長期間ジェットバーナーを使用することが可能になる。また、先端絞り部分を交換すると、その径に合わせて燃料および助燃流体の量を変更することによりジェットバーナーの出力(衝撃波の強さ、発熱量など)を大きく変更することも可能になる。
請求項に係るジェットバーナーによれば、加熱した助燃流体を燃料ノズルの先端部よりも後方から筒体内に供給するので、燃料が完全燃焼しやすく、したがってエネルギー効率を高めることが可能である。助燃流体の供給が容易であるという利点もある。また、ソケットを連結し助燃流体の流路を形成することから、下記のとおり、吐出する膨張ガスの圧力、衝撃波の強さ等を変更することができ、最も内側の筒の内周面を効果的に冷却できるようにもなる。
燃料を旋回させるための助燃流体の吐出口を燃料ノズルよりも前方には設けないこととすれば、構造を簡単化するとともに熱的・機械的負担を低減することができる。
助燃流体を、事前に加熱したうえ、筒体に無理な熱応力が発生しないように、しかも簡単な構造に形成された経路によって、スムーズに燃料ノズルの後方から供給することも可能である。
取り換え可能なソケットを取り付けると、助燃流体の供給量等を調節することが容易であり、ジェットバーナーによる衝撃波の強さ等も変更することができる。
ソケットを使用する場合、最も内側の筒の内周面を、その筒に特別な部品を取り付けたりすることなく効果的に冷却することもできる。
筒体を二重の筒で構成することにより、従来のように三重にするよりも構造を簡単にすることができる。
筒体前方の吐出口に交換可能に先端絞り部分を取り付けると、メンテナンスが容易になるとともに出力を大きく変更することが可能になる。
発明の実施に関する一形態を図1〜図4に示す。図1はジェットバーナー1の全体を示す縦断面図であり、その図1におけるII部およびIV部の詳細を図2・図4にそれぞれ示している。また図3は、図1・図2に示すソケット25の斜視図である。
図1に示すとおりジェットバーナー1は、図示上方の基板部10と、その前方(図示下方)に取り付けた筒体20と、筒体20の前方端に設けた吐出口30とを主要部分として構成している。筒体20の内部において燃料を1500℃以上の高温度で燃焼させ、それによる膨張ガスを吐出口30から超音速で噴射させることができる。超音速のガス噴射にともなう衝撃波の作用によって、ジェットバーナー1は、産業廃棄物や生ゴミ、汚泥等を粉砕および乾燥するため等に使用できる。燃料としてはプロパンガス(または灯油)を、10〜40kgf/cm2で毎時20〜30リットル程度、筒体20(内筒21)の内部に噴射する。助燃流体としては空気(または酸素を含む他のガス)を筒体20内に供給する。
基板部10は、図1のように三枚のフランジ状の基板11・12・13をボルト等にて密に接合したもので、中央上部の基板11には、筒体20内に燃料を噴射する燃料ノズル14と、燃料への点火をなす種火管15とを取り付け、それらを、基板13等により形成した凹部10aの中に配置している。基板11にはさらに、耐熱ガラスを介して筒体20内の燃焼状態等を観察できる覗き穴16を設けてもいる。
筒体20は、ステンレス等の金属で形成した円筒体で、内外に重なる内筒21と外筒22との二重構造として構成している。内筒21と外筒22との間のスペースには助燃流体である空気を流し、内筒21を冷却するとともにその空気を予熱することとしている。図中の符号23は、そうした空気による内筒21の冷却効果を増すとともに空気を淀みなく流すためのフィンである。外筒22の前方端(下端部)付近に連結口22bを設け、それにより内筒21と外筒22との間に空気を送り込む。空気の供給圧力は、従来のジェットバーナーにおけるよりも低い約5kgf/cm2である。連結口22bのやや後方に設けた他の連結口22cからも、同様にして筒体20内に空気を供給することが可能である。なお、符号22dは、外筒22に設けた取付け用のフレームである。
内筒21の前方は上述のとおり吐出口30に接続している。吐出口30としては、図4のとおり、横断面積が次第に縮小する形のノズル31を内筒21の前方端にネジにて連結するとともに、ノズル31の先に先端絞り部分33を取り付けている。絞り部分33は、ノズル31に対しネジ部33aによって取り付けたので、ノズル31およびジェットバーナー1の外側から容易に交換することができる。絞り部分33の交換は、その内周面等が摩耗・損傷したときや、内径dを変えるとともに燃料や助燃流体の量を変更してジェットバーナー1の出力を増減するときに実施する。内筒21の内径が100mm程度であるのに対し、絞り部分33の内径dは15〜30mmとする。
筒体20を構成する各筒21・22について、取り付けおよび連結の形態はつぎのとおりである。図1のように、まず外筒22については、後方端(図示上端)を基板部10(基板13)に対し溶接により一体化している。外筒22の前方端にはフランジ22aを溶接し、図4のように、そのフランジ22aに対しボルトによってノズル支持プレート32を取り付ける。ノズル支持プレート32は、ネジ部を介して前述のノズル31を組み付けたものである。ノズル31には内筒21の前方端を連結することから、これにより、内筒21の前方端を外筒22の前方端に固定したことになる。一方、図1のように内筒21の後方部分にはソケット25(後述)を連結することとし、そのソケット25の後方端を、基板部10の凹部10aに挿入して長さ方向へのスライドが可能なようにしている。温度差等に起因して内筒21・外筒22間に熱膨張差が発生するものの、こうした連結形態により、内筒21等に無理な応力の発生することが防止される。
ソケット25の構造や、それと内筒21との連結、およびそれらと基板部10との関係は図2・図3に示すとおりである。
まず、ソケット25そのものは図3のように形成している。すなわち、円形の短管の上部(ジェットバーナー1の後方に相当する側)における外周に、軸長方向に上端部まで延びた複数の窪み25aを設けるとともに、下部(前方に相当する側)には、厚さ方向に向かう貫通孔25eと、それを含む箇所から外周に沿って下端部に至るミゾ25cとを形成した。ソケット25のうち貫通孔25eよりも下方の部分には、上部との間に段差を介して小径部分25fを設け、上記のミゾ25cは、その小径部分25fでは軸長方向から一定向きに約45°だけ傾斜した方向に延びるよう形成している。また外周面の一部には、表面積を増やして冷却効果を高めるための環状溝25gを設けてもいる。
こうしたソケット25を、図2のように内筒21の後方端(上端部)に連結したうえ、そのソケット25の後方端を基板部10の凹部10a内に挿入している。内筒21との連結は、ソケット25のうち小径部分25fを内筒21の内側に差し込んだうえ、数箇所を溶接するかまたは他の固定手段を用いて両者間を固定する。基板部10の凹部10aに対しては、いわゆるすきまばめの状態にして前記のようにソケット25の後方端が長さ方向へスライドできるようにしている。
上記のようにソケット25を取り付けたことにより、ソケット25の後方端付近と基板部10の凹部10aとの間には、内筒21と外筒22との間から窪み25aを経て凹部10a内に至る空気の供給経路25bを形成したこととなる。燃料ノズル14は、基板部10の凹部10a内に前方へ向けて先端部を突出させた状態に設けているので、供給経路25bを通して送る空気は、燃料ノズル14の先端部よりも後方から筒体20内に供給されることになる。
一方、ソケット25の下部には上記のとおりミゾ25cを設けたので、それと内筒21の内面との間に流路25dが形成される。したがって、内筒21・外筒22間を送られる空気の一部は、その流路25dを経由したうえ内筒21の内周面に沿って流れ、当該内周面の冷却に寄与することとなる。ミゾ25cがソケット25の軸長方向から一定向きに傾斜した方向に延びているため、これを経由する空気は、内筒21の内周面に沿って斜め下方へ流れる。また、ミゾ25cの上部には、ソケット25の厚さ方向への貫通孔25eがあるので、空気の他の一部はこれを経て筒体20の中心線に向かい、燃料ノズル14から噴射される燃料中への空気の混合を促進する。
以上のように構成した図1のジェットバーナー1においては、筒体20の内筒21・外筒22間で予熱した空気を、燃料ノズル14の基部(先端の噴射口よりも後方)を経て供給できるため、燃料の不完全燃焼が避けられるなど、エネルギーの利用効率が高くなる。熱負荷の高い内筒21を、複雑な加工等を施すことなく、しかも内周面を空気にて冷却しながら使用できるという利点もある。筒体20を、三重構造よりも簡単に二重の筒21・22のみで構成したこと、それらの筒21・22に無理な熱応力が生じないようにしたこと、さらには、ノズル31の先端絞り部分33を交換可能にしてメンテナンスと出力調節とを容易にしたことも、このジェットバーナー1の特長である。
発明の実施形態を示す図で、ジェットバーナー1の全体を示す縦断面図である。 図1におけるII部の詳細を示す縦断面図である。 図1・図2に示すソケット25の詳細を示す斜視図である。 図1におけるIV部の詳細を示す縦断面図である。 従来のジェットバーナーを示す縦断面図である。 従来の他のジェットバーナーを示す縦断面図である。
符号の説明
1 ジェットバーナー
10 基板部
10a 凹部
14 燃料ノズル14
20 筒体
21 内筒
22 外筒
25 ソケット
25b 供給経路
25d 流路
30 吐出口
33 先端絞り部分

Claims (5)

  1. 基板部とそれより前方に設けられた筒体とを有し、筒体内に助燃流体を供給するとともに、基板部に取り付けられた燃料ノズルより燃料を噴射して筒体内で高温燃焼させ、それによる膨張ガスを筒体前方の吐出口より超音速で噴射するジェットバーナーであって、
    あらかじめ加熱された助燃流体が、上記燃料ノズルの先端部よりも後方から筒体内に供給されるよう構成されていること
    内外に重なる複数の筒によって上記の筒体が構成され、それら複数の筒の間に助燃流体の加熱のための流路が形成されていること、
    最も内側の筒の後方には取り換え可能なソケットが連結されていて、当該ソケットの後方端が、燃料ノズルが設けられた基板部の凹部内に挿入され、かつ、当該凹部の内側壁面との間に、燃料ノズルの後方への助燃流体の供給経路を有していること、
    および、上記ソケットの前方端付近に、最も内側の筒の内周面に沿う方向へ助燃流体を送り出すための流路が形成されていること
    を特徴とするジェットバーナー。
  2. 燃料ノズルよりも前方には、燃料ノズルから噴射された燃料を旋回させるための助燃流体の吐出口が設けられていないことを特徴とする請求項1に記載のジェットバーナー。
  3. 上記の複数の筒のうち最も外側の筒が基板部に固定されているとともに、最も内側の筒が、その前方端付近を最も外側の筒に固定されていること、
    および、最も内側の筒に連結された上記ソケットの後方端は、燃料ノズルが設けられた基板部の凹部内にスライド可能に挿入されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載のジェットバーナー。
  4. 上記の筒体が内外二重の筒によって構成されており、助燃流体が、前方端付近においてそれら二重の筒の間に供給され、内側の筒の外周面に螺旋状に設けられたフィンに沿って後方端にまで送られたうえ、燃料ノズルよりも後方から筒体内に供給されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のジェットバーナー。
  5. 筒体前方の吐出口に、交換可能な状態に先端絞り部分が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のジェットバーナー。
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