JP4010990B2 - ガスバルブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばガスコンロに設けられ、ガスバーナへの燃料ガスの供給を制御するガスバルブに関し、特に、通路面積を変更してガスバーナへのガス流量を調節するガス流量制御子を手動、電動で操作できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のガスバルブでは、例えばガスバーナに通じるガス通路にガス流量制御子であるニードルのニードル本体を設け、このニードル本体の操作手段である火力調節レバーの支点部から屈曲させて形成した挟込み部でニードル本体に取付けたニードルピンを挟込み、火力調節レバーを回動させて、ニードルピンが回転してニードル本体をニードル受けに対して垂直方向に移動させ、流量制御するようにしている。また、火力調節レバーの所定の位置には開口が形成され、この開口を貫通するようにギアドモータの回転軸に装着したカムと対偶する操作竿が遊びをもって設けられている。これにより、手動または電動で火力調節レバーによってニードル本体を操作してガス流量を調節してガスバーナの火力が調節できる(特許文献1)。
【0003】
このようなガスバルブを設けたガス調理器具では、ガスバーナの点火操作を行う際や火力変更のため、または例えば器具本体に設けた鍋底センサーの出力に応じてガスバーナの火力をフィードバック制御して火力を自動調節するため、手動または電動でガス流量制御子であるニードルが駆動される。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−47682号公報(例えば、請求項17及び図31参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のものでは、例えば火力の自動調節を行っている場合に、火力調節レバーを操作すると、ニードルが駆動されてガスバーナの火力が即座に変化する。この場合、その火力の変更が調理者の意図したものであればよいが、例えば、調理者が火力調節レバーに誤って触れてこの火力調節レバーを若干動した場合に、ガスバーナの火力が変化するのは望ましくない。また、鍋底センサーの出力に応じてガスバーナの火力をフィードバック制御して自動調節している場合、火力調節レバーが動く毎にモータを駆動してニードルの位置が補正されるため、無駄に電力が消費される。
【0006】
そこで、本発明は、上記点に鑑み、誤って操作手段が操作されても即座に火力が変化せず、また、火力の自動調節中に無駄に電力が消費されることのないガスバルブを提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のガスバルブは、ガスバーナに通じるガス通路を有し、このガス通路に、通路面積を変更してガスバーナへのガス流量を調節するガス流量制御子を配置し、このガス流量制御子に、手動でのガス流量制御子の操作を可能とする操作手段と、電動でのガス流量制御子の操作を可能とする駆動手段とを連結し、操作手段及び駆動手段によってガス流量制御子を駆動してガスバーナへのガス流量を調節できるようにしたガスバルブにおいて、前記操作手段と前記ガス流量制御子とを、バックラッシュを有するギアトレインを介して連結すると共に、このギヤトレインの途中に駆動手段を連結し、駆動手段による駆動が停止した後、駆動手段をバックラッシュ量の略半分に相当する量だけ戻して、操作手段の操作方向の両方向に対して各々あそびを確保することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、ガスバーナを点火した後、操作手段を手動で操作すると、その操作に応じて、ギアトレインを介してガス通路内のガス流量制御子が移動され、ガス通路の通路面積を変更してガス流量が調節される。同様に、駆動手段を駆動すると、その回転角に応じてガス通路内のガス流量制御子が移動され、ガス通路の通路面積を変更してガス流量が調節される。ここで、例えば火力の自動調節を行っている場合に、調理者が誤って操作手段の位置を若干動かしても、前記操作手段がバックラッシュを有するギアトレインを介してガス流量制御子に連結されているため、ガス流量制御子が直ちに移動されず、ガスバーナへの燃料ガスの供給量は即座に変化しない。このため、例えば鍋底センサからの出力で火力をフィードバック制御して自動調節している場合でも、モータを駆動してガス流量制御子の位置を補正する必要はなく、無駄に電力が消費されることはない。
【0009】
この場合、前記ガス流量制御子の制御位置を検出する検出手段を設けて、モータによる自動制御中に調理者が意図的に火力を変更したか否かを判別するようにしてもよい。
【0010】
また、前記検出手段が、駆動手段によるガス流量制御子の位置と連動して駆動されるようにしておくのがよい。
【0011】
尚、前記検出手段を、マイクロスイッチ、または、制御位置の連続した検出を可能とするポジションセンサとすればよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1を参照して、1は、本発明の電動式のガスバルブであり、このガスバルブ1は、ガス調理器具として例えばキッチンに設けた厨房家具に設置されるビルトイン式のガスコンロ2に組込まれる。器具の作動を制御するマイコン(図示せず)を備えたガスコンロ2は箱状の器具本体21を有し、器具本体21には、その上面を覆う天板22に設けた3個の開口を臨むように3個のガスバーナ23a、23b、23cが設けられている。器具本体21の前面の両端には、操作パネルである前面パネル24が設けられ、両前面パネル24の間に位置して器具本体21には、セラミックプレート式バーナ(図示せず)を有するグリル25が設けられている。器具本体21にはまた、本発明のガスバルブ1によって燃料ガスの供給が制御されるガスバーナ23aの中央開口を臨むように温度センサ(鍋底センサ)Sが上方に向かって付勢された状態で設けられ、天板22に載置した五徳Gに載置されるなべ等の調理器具(図示せず)の底面に当接して調理温度を検出する。
【0013】
前面パネル24には、温度センサSからの出力でガスバーナ23aの火力を調節して自動調理を実現する自動調理用の3個スイッチ26が設けられている。本実施の形態では、自動調理モードとして、揚げものスイッチ26a、炊飯スイッチ26b及び煮ものスイッチ26c設けられている。例えば揚げもののように、調理温度制御を行う場合、マイコンには、各自動調理に対応する調理温度が設定され、この設定温度に対応してガスバーナ23aの火力を制御する上限値及び下限値が設定されている。そして、揚げものスイッチ26aをONして自動調理を実行すると、調理温度が設定温度に保持されるように、後述のモータをフィードバック制御してガスバーナ23aの火力が自動調節される。
【0014】
図2乃至図4を参照して、ガスバルブ1は、上下に重ねて連結した2個の部分11a、11bから構成されるバルブケーシングを有する。下側に位置するバルブケーシングの第1部分11aには、バルブケーシングの長手方向に沿って延びる第1内部通路12aが設けられ、第1内部通路12aに連通するガス流入部13が開設されている。ガス流入部13の下流側に位置して第1内部通路12aには電磁安全弁3が設けられている。電磁安全弁3はマグネットケース31を有し、このマグネットケース31には、例えば器具本体21に設けた制御ユニット(図示せず)からの信号に基づいて励磁される電磁石とこれに吸着される吸着片とが収容されている。
【0015】
吸着片にはマグネットケース31から第1内部通路12aの下流側に向かって突出した第1弁体32が連結されている。電磁安全弁3の閉弁状態では、第1弁体32は、該第1弁体32とマグネットケース31との間に縮設したばね33の付勢力によって第1内部通路12aに設けた弁座部材34の弁座に着座している。電磁安全弁3の開弁操作は、第1内部通路12aに挿設され、第1内部通路12aの長手方向に沿って前後方向に移動自在な操作ロッド4により行われる。操作ロッド4には第2弁体41が設けられ、第2弁体41は第1内部通路12aに設けた弁座42と共に元弁を構成する。元弁の閉弁状態では、第2弁体41は、第2弁体41と弁座部材34との間に縮設したばね43により弁座42に着座している。操作ロッド4の前後方向の移動は、前面パネル24に設けられる点消火ボタン5の押込み操作によって行われる。点消火ボタン5は円筒形状に形成され、その第1内部通路12a側の端面には、点消火ボタン5の移動に伴って操作ロッド4を押圧する押圧ロッド51が連結されている。押圧ロッド51の下側には、案内部51aが連結され、この案内部51aの一端は、第1部分11aの下側に設けたハートカム機構52に連結されている。
【0016】
この場合、点消火ボタン5は、後述の火力調節ダイヤルと共に前面パネル24から突出し、図2に示す第1内部通路12aを閉鎖する閉弁位置から点火操作を行うために、コンロ器体21内側に向かう方向である後方側(図2では右側)に点消火ボタン5を押込み操作すると、押圧ロッド51を介して操作ロッド4が後方側に押込まれて元弁を開弁させた後、弁体32を吸着片側に押しきると共に点火手段である放電ユニット(図示せず)が作動する点火位置まで移動する。点火位置から点消火ボタン5の押込みを解除すると、ハートカム機構52で案内されて、コンロ器体21外側に向かう方向である前方側(図2では左側)に移動して元弁を開弁保持して第1内部通路12aを開放した状態の開弁位置に到達する。消火操作を行うために開弁位置から点消火ボタン5をさらに押込み操作すると、ハートカム機構52がリセットされて消火位置に戻される(図1及び図2に示す状態)。
【0017】
元弁の上流側に位置して第1部分11aにはガス流出口14が設けられ、該ガス流出口14は、第2部分11bに設けた略L字形の第2内部通路12bの一端と一致し、第1及び第2の各内部通路12a、12bがガス通路を構成する。第2内部通路12bは、第2部分11bの上部に連結したガス流出部16に連通している。そして、ガス流出部16から流出した燃料ガスは、ガスバーナ23aの混合管に燃料ガスを噴射するガスノズル(図示せず)へと供給される。この場合、ガスノズルへの燃料ガスのガス供給量を調節するため、第2内部通路12bには、ガス通路12bの通路面積を増減させてガス流量を調節するガス流量制御子であるニードルが設けられている。
【0018】
このニードルは、第2内部通路12bの長手方向に沿って前後方向に移動自在なニードル本体6を有し、第2内部通路12bに設けた弁孔121に挿入自在である。ニードル本体6の弁孔121とは反対側の端部には、ニードル本体6に対して直角に操作ピン61が取付られている。そして、この操作ピン61を介して手動または電動で操作して弁孔121に対しニードル本体6を第2内部通路12bに沿って前後方向に移動させることでガス通路12bの通路面積を増減させてガス流量を調節する。このニードル本体6の手動での操作は、点消火ボタン5の周囲に設けた火力調節ダイヤル7により行われる。
【0019】
図5を参照して、火力調節ダイヤル7は、点消火ボタン5の前後方向の移動と共に移動する回転自在なつまみ部材71と、ギアトレイン8を回転させるダイヤル部材72から構成される。ダイヤル部材72の前方側の端部には、半径方向外側に延出させた凹部72aが相互に対向して2箇所設けられている。点消火ボタン5の外周面を隠すつまみ部材71の第1内部通路11a側の端部には、第1内部通路11a側に延びる突出片71aが相互に対向して2箇所設けられている。そして、つまみ部材71を前方側に付勢するばね73をつまみ部材71とダイヤル部材72との間に縮設し、各突出片71aを各凹部72aに係合させてつまみ部材71とダイヤル部材72とが組付けられる。つまみ部材71の前方側の外表面には、長手方向に延びる指標部材71bが取付られ、、この指標部材71bと、前面パネル24に設けたガスバーナ23aの火力ポジション表示27との一致により、ガスバーナ23aの火力を指標する指標部を構成する(図1参照)。
【0020】
ところで、火力調節ダイヤル7を操作ピン61と直結したのでは、後述のモータによって火力の自動調節を行っている場合に、調理者が誤って火力調節ダイヤル7を回転させるとニードル本体6が移動してガスバーナ23aの火力が即座に変化する等の問題がある。本実施の形態では、ダイヤル部材72の第1内部通路11a側の端部は所定ピッチで歯切りし、歯切りした部分72bを、一定のバックラッシュを有するギアトレイン8を介して操作ピン61に接続している。
【0021】
図5乃至図7を参照して、ギアトレイン8は、第1部分11aの前方側に装着したギアボックス81内に収納され、歯切りした部分72bと噛合うかさ歯車82aを有する。このかさ歯車82aには、第1平歯車82bが一体に形成されている。この第1平歯車82bが第2平歯車83aと噛合い、この第2平歯車83aに一体に形成したピ二オン83bが、第3平歯車84aと噛合っている。そして、この第3平歯車84aに一体に形成したピ二オン84bがニードルラック85と噛合い、このニードルラック85に設けた凹部にニードル本体6の操作ピン61が嵌込まれている。これにより、ダイヤル部材72の回転操作に同期してニードル本体6が弁孔121に対して前後方向に移動自在となる。本実施の形態では、火力調節ダイヤル7を時計方向に回転させるとガス流量が少なくなり、反時計方向に回転させるとガス流量が多くなる。
【0022】
ニードル本体6を電動で駆動するために、ギアボックス8の上面にはモータ86が設けられ、このモータ86の回転軸に設けたピニオン86aが第4平歯車87aと噛合い、この第4平歯車87aに一体に形成したピ二オン87bが第2歯車83aと噛合っている。これにより、モータ86を駆動して回転軸を回転させると、第2歯車83a及び第3歯車84aを介してニードルラック85が前後方向に駆動されてニードル本体6が第2内部通路12b内を移動する。この場合、ニードル本体6は、ギアボックス86に設けたガイドに従って前後方向に移動する。また、モータ86のピニオン86aは第5平歯車88aにも噛み合い、この第5平歯車88aに一体に形成したピニオン88bが第1歯車82bと噛み合っている。このため、モータ86を回転させると、それに同期してダイヤル部材72が回転されることにより、つまみ部材71が回転され、指標部材71bと、火力ポジション表示27との一致により、調理者が火力位置を見失うことはない。
【0023】
ギアトレイン8を構成する各歯車のギア比は、ニードルラック85が前後方向に移動する量が最大となる場合にダイヤル部材72が約90°回転するように設定している。また、火力調節ダイヤル7を回転させると、ギアトレイン8を介してモータ86を回転させることになるが、ダイヤル部材72からモータ86へのギア比を、ニードルラック85からモータ86へのギア比よりも歯車を1個少なくして約1/3に設定しているので、火力調節ダイヤル7を手動で回転させるのに必要なトルクは小さくできる。
【0024】
図8を参照して、自動調理を実行している間、ガス流量制御子であるニードル本体6の位置を連続的に検出するためポジションセンサPSが設けられている。このポジションセンサSは、ニードルラック85の中央部に設けた凹部85bに取付られ、このニードルラック85と連動するようになっている。このポジションセンサPSは抵抗式のものであり、全抵抗に印加した電圧と出力される分圧との比でニードル本体6の詳細な位置を検出する。
【0025】
ところで、ギアトレイン8にバックラッシュを持たせた場合、ガス量の変化とポジションセンサPSの出力変化との間にはヒステリシスが存在することになる。この場合、ニードル本体6を移動させるニードルラック85にポジションセンサPSを取付けているので、ポジションセンサPSの出力が変化した場合には、ニードル本体6も移動していると判断できる。本実施の形態では、モータ86を駆動して所定の位置まで火力調節ダイヤル7を回転させた後、所定の回転角だけモータ86を反転させて火力調節ダイヤル7を逆回転させるようにした。
【0026】
図9を参照し、ギアトレイン8のバックラッシュによって、例えばモータ1回転分のヒステリシスが存在する場合、火力調節ダイヤル7では約10度の回転角のヒステリシスに相当する。例えば、図9に示す点▲1▼の位置から、モータ86を駆動して点▲2▼まで駆動して停止させた場合、この状態で火力調節ダイヤル7を反時計方向に動かすと、ガス流量及びポジションセンサSの出力が変化する。このため、点▲2▼まで駆動した後、モータを0.5回転分だけ時計方向に逆転させるようにしてバックラッシュによる偏りを回避している。尚、図9において、一点鎖線は火力調節ダイヤル7を時計方向(CW)、反時計方向(CCW)に回転させたときのガス流量の変化を示し、実線は火力調節ダイヤル7を時計方向、反時計方向に回転させたときのポジションセンサPSの出力の変化を示す。
【0027】
これにより、火力調節ダイヤル7を誤って回転させても所定の範囲内であればニードル本体6は移動しないため、ガスバーナ23aの火力は即座に変化しない。また、火力の自動調節中にモータ86を駆動してガス流量を補正する必要はないので、無駄に電力を消費することはない。この場合、マイコンに予め設定した範囲を超えて火力調節ダイヤル7が回転されたことをポジションセンサPSが検出した場合には、調理者が意図的に火力調節ダイヤル7を回転させたものと判断して、自動調理モードでの調理を一旦中断してそれを調理者に報知するようにブザー等の報知手段を設けている。
【0028】
次に、本発明のガス制御装置1の作動を説明する。図3に示す閉弁位置から点消火ボタン5の押込み操作すると、押圧ロッド51を介して操作ロッド4を後方側に押圧して元弁を開弁させ、弁体32を吸着片側に押しきる点火位置に到達する。この場合、モータ86によってギアトレイン8を介してガス流量制御子であるニードル本体6を、ガスバーナ23aが確実に点火できる位置まで移動させ、放電ユニットによってガスバーナ23aの点火操作が行われる。そして、ガスバーナ23の近傍に設けた火炎検出素子(図示せず)がガスバーナ23の火炎を検出すると、制御ユニットからの信号で電磁弁3が励磁されて開弁保持される。ガスバーナ23が着火したことを確認して点消火ボタン5の押込みを解除すると、点消火ボタン5は、ハートカム機構52に案内されて開弁位置に到達する。
【0029】
開弁位置では、火力調節ダイヤル7の手動での回転操作によってギアトレイン8を介してニードル本体6を操作することで、ガスバーナ23aの火力を変化させることができる。他方で、例えば揚げものスイッチ26aをONして自動調理モードを実行すると、揚げものスイッチ26aがONされたことをマイコンが認識し、それに応じてポジションセンサPSによってニードル本体6の位置を判別する。この判別結果に応じて、マイコンによってモータ86を駆動し、ギアトレイン8を介してニードル本体6を所定の位置まで移動させ、選択された自動調理に応じてガスバーナ23aの火力を所定火力に設定する。そして、温度センサSで調理温度を測定し、その出力に応じてモータ86を駆動してニードル本体6を移動させ、揚げもの調理する場合の温度が一定になるようにガスバーナ23aの火力がを制御する。
【0030】
ガスバーナ23aを消火する場合、開弁位置から後方側に点消火ボタン5を押込み操作すると、ハートカム機構52がリセットされ、点消火ボタン5は、ばね17の付勢力を受けて図3に示す閉弁位置まで後退する。この場合、押圧ロッド51の押圧が解除された操作ロッド4は、ばね34の付勢力を受けて前方側に移動し、元弁を閉弁する。元弁が閉弁されるとガスバーナ23aへの燃料ガスの供給が停止されて消火される。火炎検出素子によって火炎が消えたことを制御ユニットが認識すると電磁安全弁3が閉弁される。この場合、実行されている自動調理も終了する。
【0031】
尚、本実施の形態では、ポジションセンサPSを設けてニードル本体6の位置を連続的に検出することとしたが、これに限定されるものではなく、図10に示すように、ニードル本体6の操作ピン61側の端部の近傍にマイクロスイッチMを設け、ニードル本体6の前後方向のに移動に伴って開閉する接点に基いてニードル本体6の位置を簡易的に検出するようにしてもよい。この場合、図11に示す火力調節ダイヤル7の位置のヒステリシスを考慮してギアトレイン8のバックラッシュによる偏りを回避すればよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のガスバルブは、誤って操作手段が操作されても即座に火力が変化せず、火力の自動調節中に無駄に電力が消費されることがないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスバルブを組込んだガスコンロの斜視図
【図2】本発明のガスバルブの斜視図
【図3】本発明のガスバルブを閉弁位置で示す断面図
【図4】本発明のガスバルブの上面図
【図5】図2のガスバルブを分解して示す斜視図
【図6】ニードル本体の駆動を説明する図
【図7】ニードル本体の駆動を説明する図
【図8】(a)乃至(c)は、ニードル本体の位置検出を説明する図
【図9】火力調節ダイヤルの位置のヒステリシスを説明する図
【図10】(a)乃至(c)は、変形例にかかるニードル本体の位置検出を説明する図
【図11】変形例にかかる火力調節ダイヤルの位置のヒステリシスを説明する図
【符号の説明】
6 ニードル本体
7 火力調節ダイヤル
72 ダイヤル部材
8 ギアトレイン
86 モータ
Claims (5)
- ガスバーナに通じるガス通路を有し、このガス通路に、通路面積を変更してガスバーナへのガス流量を調節するガス流量制御子を配置し、このガス流量制御子に、手動でのガス流量制御子の操作を可能とする操作手段と、電動でのガス流量制御子の操作を可能とする駆動手段とを連結し、操作手段及び駆動手段によってガス流量制御子を駆動してガスバーナへのガス流量を調節できるようにしたガスバルブにおいて、前記操作手段と前記ガス流量制御子とを、バックラッシュを有するギアトレインを介して連結すると共に、このギヤトレインの途中に駆動手段を連結し、駆動手段による駆動が停止した後、駆動手段をバックラッシュ量の略半分に相当する量だけ戻して、操作手段の操作方向の両方向に対して各々あそびを確保することを特徴とするガスバルブ。
- 前記ガス流量制御子の制御位置を検出する検出手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のガスバルブ。
- 前記検出手段が、駆動手段によるガス流量制御子の移動と連動して移動されるようにしたことを特徴とする請求項2記載のガスバルブ。
- 前記検出手段を、マイクロスイッチとしたことを特徴とする請求項2または請求項3記載のガスバルブ。
- 前記検出手段を、制御位置の連続した検出を可能とするポジションセンサとしたことを特徴とする請求項2または請求項3記載のガスバルブ。
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