JP4010724B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、選択エピタキシャル成長により不純物拡散領域上にシリコン層を形成するエレベーテッドS/D(Eleveted Source/Drain)技術を用いるMOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、MOS(Metal Oxide Semiconductor) 型集積回路において、微細かつ高速な素子の実現のために拡散層上に自己整合的にCo、Tiのような金属を堆積してシリサイド化する技術(Self Aligned Silicide=SALICIDE)が知られている。一方、半導体装置は、微細化が進むにつれ不純物拡散領域をこれまで以上に浅く形成する必要が生じる。ところが上記のようなSALICIDE技術を適用する場合には、金属とシリコン基板とがシリサイド化反応が生じる際に堆積した金属がシリコン基板を消費しながらシリサイド化するため結果的に浅い接合の形成は困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この問題を解決するため、シリコン基板に形成された不純物拡散領域上にシリコン単結晶層をエピタキシャル成長させ、ソース/ドレイン(S/D)領域を元々のシリコン基板表面よりもせり上げてから金属を堆積させてシリサイド化反応を行う方法が考えられた。この方法により、低抵抗の不純物拡散領域を形成しながら同時に浅い接合を得ることが可能になる。シリコン基板に形成された不純物拡散領域上にシリコンをエピタキシャル成長させる技術は、エレベーテッド(Elevated)S/D技術と呼ばれている。ところが、通常エレベーテッドS/Dは、LP(Low Pressure)−CVD(Chemical Vapour Deposition)装置を用いて800℃以上の高温熱処理により形成されるため予めイオン注入法などにより形成したチャネル領域や不純物拡散領域の不純物プロファイルが変化してしまい、MOSトランジスタが設計値通りの性能が発揮できなくなる。とくにゲ−ト電極中のボロンがチャネル領域に拡散するためにゲ−トが空乏化し、スレッショルド電圧が変化することが大きな問題であった。
【0004】
前述のように近年トランジスタの高速化及び微細化に伴い、MOSFETの不純物拡散領域を浅く且つ低抵抗に形成することが必要となっている。高性能トランジスタにおいて不純物拡散領域の浅い接合を実現するために、不純物拡散領域上にシリコンをエピタキシャル成長させ、シリコンエピタキシャル層上から不純物をイオン注入することにより、もともとのシリコン基板表面から浅い領域に接合を形成することが可能となる。また、前述のSALICIDE技術においても不純物拡散領域上にシリコンをエピタキシャル成長させた上に金属を堆積しシリサイデーションすることによりpn接合とシリサイド底面とのマージンを確保することができる。これにより接合リ−クを大幅に低減することが可能となる。
選択エピタキシャル成長には通常UHV−CVD装置やLP−CVD装置などが用いられる。中でも生産効率やプロセスの安定性などの面からULSI製造工程ですでに多く用いられ実績のあるLP−CVDの適用が望まれている。
LP−CVDを用いた典型的な選択エピタキシャル成長は、シランやジクロルシランなどのシリコン原料と、塩素や塩酸などのエッチング性ガスとの混合雰囲気での気相成長法により行われる。
【0005】
一方、将来の微細半導体素子に於いては、ドーパントの熱拡散が厳しく制限されるため、CVDの熱工程はできるだけ低温で行えることが望ましい。ところが例えばLP−CVDによる気相成長法で実用的な堆積膜厚を得るには、少なくとも800℃以上の高温熱処理が必要であり、ゲート長が0.1um以下の世代のデバイスではチャネルプロファイルの変化やゲートからチャネルへの不純物拡散が無視できなくなってきている。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、シリコン半導体基板に形成された不純物拡散領域上にアモルファスもしくは多結晶シリコン層を堆積させてから、高温処理を伴わず選択的に、この層を不純物拡散領域上の部分のみ単結晶層に固相成長させる工程を行ってから残留したアモルファスシリコンや多結晶シリコンを煩雑な工程を経ないでエッチング除去する半導体装置の製造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンを600℃程度の低温で半導体基板上に堆積させ、同じく600℃程度の熱処理で固相成長させた後、アモルファスシリコンもしくは多結晶シリコンの選択エッチングをアモルファスシリコンもしくは多結晶シリコンの固相成長に引き続いて同じLP−CVDを実施する反応室内で行うことを特徴としている。LP−CVD装置内でのエッチングは、10Torr程度の減圧雰囲気で、塩酸を水素で希釈したガス中で600℃から800℃程度の温度領域で行われる。この温度領域であれば、不純物拡散領域上に形成したシリコン単結晶層をエッチングしないでゲートを被覆保護する絶縁膜上に残留したアモルファスシリコンや多結晶シリコンのみを選択的にエッチングすることが可能になる。
【0007】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にゲート酸化膜を介し、絶縁膜でその上部以外が被覆されたゲート電極を形成する工程と、反応室内において、前記半導体基板上に前記ゲート電極及び前記絶縁膜を被覆するようにアモルファスシリコン膜を堆積させる工程と、前記反応室内において、前記アモルファスシリコン膜を選択的に固相成長させて前記半導体基板に接している部分のみ単結晶化する工程と、前記反応室内において、選択的に単結晶化した後前記絶縁膜上に残留したアモルファスシリコン膜をエッチング除去する工程とを備え、前記エッチング除去する温度が600℃から740℃の範囲であり、前記エッチングが行われる前記反応室内の全圧力は、10Torrから600Torrであり、前記エッチング雰囲気をHClをH2 で1%から50%の範囲に希釈し、且つアモルファスシリコン膜は、エッチングされ単結晶シリコン膜がエッチングされない条件でエッチング除去し、前記アモルファスシリコン膜の堆積は低圧CVDによりで600℃以下で行い、前記アモルファスシリコン膜の固相成長は、前記反応室内で600℃以下で行うことを特徴としている。
【0008】
また、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にゲート酸化膜を介し、絶縁膜で被覆されたゲート電極を形成する工程と、反応室内において、前記半導体基板上に前記ゲート電極及び前記絶縁膜を被覆するようにアモルファスシリコン膜を堆積させる工程と、前記反応室内において、前記アモルファスシリコン膜を選択的に固相成長させて前記半導体基板に接している部分のみ単結晶化する工程と、前記反応室内において、選択的に単結晶化した後、前記絶縁膜上に残留したアモルファスシリコン膜をエッチング除去する工程とを備え、前記エッチング除去する温度が600℃から740℃の範囲であり、前記エッチングが行われる前記反応室内の全圧力は、10Torrから600Torrであり、前記エッチング雰囲気をHClをH2 で1%から50%の範囲に希釈し、且つアモルファスシリコン膜は、エッチングされ単結晶シリコン膜がエッチングされない条件でエッチング除去し、前記アモルファスシリコン膜の堆積は低圧CVDにより600℃以下で行い、前記アモルファスシリコン膜の固相成長は、前記反応室内で600℃以下で行うことを特徴としている。前記単結晶化されて形成されたシリコン単結晶層で前記ゲート電極を被覆する前記絶縁膜と接する端部分は、他の部分より同じ厚さかもしくは厚くなっているようにしても良い。
【0011】
以下、図1及び図2を参照しながら本発明のプロセスフローに沿った製造工程を説明する。図1及び図2は工程断面図である。シリコンなどの半導体基板1上に熱酸化処理などによりゲート酸化膜2を形成し、その上にポリシリコンからなるゲート電極3を形成する。ゲート電極3の上面にシリコン酸化膜などからなる絶縁保護膜4を形成し、ゲート電極3の側面にはシリコン窒化膜(SiN)などからなる側壁絶縁膜5を形成する(図1(a))。LP−CVD装置の内部においてこの半導体基板1の主面にゲート電極3及びシリコン窒化膜4、側壁絶縁膜5を含むように、アモルファスシリコン膜7を740℃以下、好ましくは600℃以下で堆積させる(図1(b))。次に、このLP−CVD装置内において、H2 雰囲気中で加熱処理を行うと、半導体基板1の主面上に直接堆積している部分から固相成長が始まり、膜厚方向にすべて単結晶化される(図2(a))。その後、同じLP−CVD装置内で単結晶化されなかった絶縁膜部分上のアモルファスシリコン膜7は、H2 により10%程度に希釈したHClガスによりエッチングされ選択的に除去される。このようにして半導体基板1上にシリコン単結晶層8が形成される。このシリコン単結晶層8を含めて半導体基板1にソース/ドレイン領域9を形成し、このゲート酸化膜2、ゲート電極3及びソース/ドレイン領域9がMOSトランジスタを構成する(図2(b))。
以上のようにして、800℃以下の低温熱処理により本発明に係るMOSトランジスタにおいてエレベーテッドS/D構造を形成することが可能となり、ゲート長0.1μm以下の極微細MOSFETへの適用が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
まず、図3乃至図8を参照して第1の実施例を説明する。
図3乃至図8は、半導体装置の製造工程を説明する工程断面図である。シリコンなどの半導体基板101にAs(ヒ素)などのN型不純物をイオン注入し、引き続いて熱拡散を行って、深さ1μm程度のN型不純物領域(Nウエル)102を形成する(図3(a))。次に、半導体基板101の所定の領域に膜厚300nm程度のシリコン酸化膜を埋め込み、これを素子分離領域(STI:Shallow Trench Isolation)103とする(図3(b))。次に、半導体基板101上に膜厚10nm程度のシリコン酸化膜からなる保護酸化膜104を形成し、形成されるMOSトランジスタのしきい値を合せるためのイオン注入105を行う(図4(a))。そして、保護酸化膜104を剥離した後に再び数nm程度のシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜106を形成する。ゲート酸化膜には窒素を数%程度含有しているオキシナイトライド膜やTaO2 等を用いることもできる(図4(b))。次に、CVD法等を用いて膜厚150nm程度の多結晶シリコン膜107を堆積させ、フォトレジスト(図示しない)をマスクとしてRIE(Reactive Ion Etching)などによるエッチングを行って所望形状のゲート電極を形成させる(図5(a))。
【0013】
この後、ゲート端部に於けるRIEダメージ及び電界集中を緩和するための再酸化を行う。次に、BF2 、10keV、5×1014cm-2程度のイオン注入を行い、LDD(Lightly Doped Drain) 領域108を形成する(図5(b))。これはpn接合電界を緩和してホットエレクトロン生成を制御する効果がある。次にLP−CVD法等を用いて膜厚10nm程度のSiO2 膜を堆積させ、これを前述の再酸化膜と併せてライナー層109とする。次に、LP−CVD法等により膜厚50nm程度のシリコン窒化膜(SiN)110をライナー層109に対して被覆性良く堆積させる(図6(a))。続いてRIEにより全面エッチングを行いゲート側壁にのみSiNを残し、ゲート側壁絶縁膜110を形成する(図6(b))。前述のライナー層109は、シリコン窒化膜110をRIEエッチングする際のエッチングストッパーの役割を果たす。この後、シリコン選択エピタキシャル成長を行うが、エピタキシャル成長のためには半導体基板101の結晶性をエピタキシャル層が引き継ぐことが必要であるのでソース・ドレイン領域上に残存するSiO2 膜106、110を除去する必要がある。そこで、エピタキシャル成長前に、例えば、希フッ酸等によるエッチングで予めソース・ドレイン領域上のSiO2 膜106、110を除去しておく。
【0014】
この結果、SiO2 膜106、110は、ゲート電極の下及びゲート側壁に形成されることになる(図7(a))。
引き続き、LP−CVD装置によりシランなどを使用して、膜厚50nm程度のアモルファスシリコン膜111を半導体基板101の全面に被覆性良く堆積させる。これは、多結晶シリコン膜でも良い。このときの堆積温度は、600℃程度である(図7(b))。所望の膜厚の堆積が終了したらシランなどの原料ガス供給を停止させて、H2 雰囲気で固相成長を行う。固相成長は、アモルファスシリコン膜111の内で半導体基板101に接した箇所だけで起きるので、半導体基板101上のシリコンが露出している部分のアモルファスシリコンは、固相成長により単結晶化してシリコン単結晶層112が形成され、ゲート側壁や素子分離などの絶縁膜103、109、110上のアモルファスシリコンは、単結晶化せずに残る。続いてLP−CVD装置の同一反応室内で、H2 により10%に希釈したHClガスを用いてアモルファスシリコンのみをエッチング除去する。この方法では結晶化したシリコン単結晶層112をエッチングしない選択エッチングが可能であり、その選択比は、10以上が得られる。
【0015】
またアモルファスシリコンの堆積と、固相成長と、選択エッチングとが同一反応室内で連続的に可能なため生産性が大幅に向上する。この後、半導体基板101のLDD領域108にP型不純物をイオン注入し加熱拡散させてソース/ドレイン領域113を形成する(図8)。
以上に示した通り、800℃以下の低温熱処理により、エレベーテッドS/D構造を実現することができる。この後さらに通常のSALICIDE工程を経てゲート電極周辺構造が完成される。
このように、固相成長を利用したシリコン選択エピタキシャル成長が同一反応室内で一貫して可能となるため、生産性が飛躍的に向上する。さらに、これまでの気相成長による選択エピタキシャル成長法と比べてプロセス温度を低減できるため、微細MOSFETにおける不純物プロファイルの変化が少なく、熱履歴の小さいプロセスを構築することができる。
【0016】
次に、図9乃至図12を参照して第2の実施例を説明する。
図9乃至図12は、半導体装置の製造工程を説明する半導体基板の断面図である。ゲート酸化膜206を形成する工程までは、第1の実施例と同様であるので説明を省略する。すなわち、半導体基板201には素子分離領域203が形成され、さらにNウエル領域202が形成されている。そして、半導体基板201の主面は、シリコン酸化膜などからなるゲート酸化膜206が形成されている。
CVD法等を用いて150nmの多結晶シリコン膜207を堆積させ、続いてゲートドーピングのためBF2 10keV、5×104 cm-2程度のイオン注入を行う。次に半導体基板201全面に膜厚50nm程度のシリコン窒化膜(SiN)208を堆積させ、フォトレジスト209をマスクとしてシリコン窒化膜208をエッチングする(図9(b))。次に、このシリコン窒化膜208をマスクとして多結晶シリコン207をゲート電極形状にRIEエッチングを行う。この後、ゲート電極端部に於けるRIEダメージと電界集中緩和のための再酸化を行う(図10(a))。
【0017】
次に、BF2 、10keV、5×104 cm-2程度のイオン注入を行ってLDD領域210を形成する。これはPN接合の電界を緩和してホットエレクトロン生成を抑制する効果がある。次に、LP−CVD法等を用いて膜厚10nm程度のSiO2 膜を堆積させ、前述の再酸化層とこれとを併せてライナー層211とする(図10(b))。次に、LP−CVD法等により膜厚50nm程度のシリコン窒化膜(SiN)をライナー層に対して被覆性良く堆積させて、RIE法などによりゲート側壁にのみシリコン窒化膜を残しゲート側壁絶縁膜212とする(図11(a))。ライナー層211は、シリコン窒化膜をRIE加工する際のエッチングストッパーの役割を果たす。この後、シリコン選択エピタキシャル成長を行うが、エピタキシャル成長のためには半導体基板201の結晶性をエピタキシャル層が引き継ぐことが必要であるためにソース・ドレイン領域上に残存するSiO2 を除去する必要がある。そこでエピタキシャル成長前に希フッ酸等によるエッチングに依るなどして予め半導体基板201の露出している主面のSiO2 を除去しておく(図11(b))。
【0018】
次に、LP−CVD装置によりシランなどを用いて膜厚50nm程度のアモルファスシリコン膜213を半導体基板201全面に被覆性良く堆積させる。このときの堆積温度は、600℃程度である(図12(a))。所望の膜厚の堆積が終了したらシランなどの原料ガス供給を停止させて、H2 雰囲気で固相成長を行う。固相成長は、アモルファスシリコン膜213の内で半導体基板201に接した箇所だけで起きるので、半導体基板201の露出する主面上のアモルファスシリコンは固相成長により単結晶化してシリコン単結晶層213′を形成し、ゲート電極207を囲うシリコン窒化膜(側壁絶縁膜)212や素子分離領域203などのなどの絶縁膜上のアモルファスシリコンは単結晶化せずに残る。続いて、LP−CVD装置の同一反応室内で、H2 により10%に希釈したHClガスを用いてアモルファスシリコンをエッチングする。このエッチング方法は結晶化したシリコンがエッチングされない選択エッチングであり、その選択比は10以上が得られる。
【0019】
この実施例ではゲート電極上部がシリコン窒化膜で被覆されているため絶縁膜上のアモルファスシリコン膜が多結晶化していても、多結晶シリコンと単結晶シリコンとの間で選択比が得られる条件を適用すれば良く、700℃から800℃程度のやや高温の条件でレートの早いエッチングが可能である。また、アモルファスシリコンの堆積と、固相成長と、選択エッチングとが同一反応室で連続的に可能なため生産性が大幅に向上する。この後、半導体基板201のLDD領域210にP型不純物をイオン注入し加熱拡散させてソース/ドレイン領域214を形成する(図12(b))。
以上に示したとおり、800℃以下の低温熱処理により、エレベーテッドS/D構造を実現させることができる。この後通常のSAICIDE工程を経て、ゲート電極周辺の構造が完成する。
このように、固相成長を利用したシリコン選択エピタキシャル成長が同一反応室内で一貫して可能となるため、生産性が飛躍的に向上する。さらに、これまでの気相成長による選択エピタキシャル成長法と比べてプロセス温度を低減できるため、微細MOSFETにおける不純物プロファイルの変化が少なく、熱履歴の小さい効率の良いプロセスが得られる。
【0020】
次に、図13を参照して第3の実施例を説明する。第1の実施例で形成されたシリコン単結晶層8は、図2(b)に示すようにゲート側壁絶縁膜5に対してファッセットが形成されている。この部分からシリコン単結晶層の特性劣化や剥がれが生じ易い。この実施例では、ファッセットが形成されない方法を説明する。図13は、半導体装置の製造工程断面図である。シリコンなどの半導体基板301上に熱酸化処理などによりゲート酸化膜302を形成し、その上にポリシリコンからなるゲート電極303を形成する。ゲート電極303の上面にシリコン酸化膜などからなる絶縁保護膜304を形成し、ゲート電極303の側面にはシリコン窒化膜(SiN)などからなる側壁絶縁膜305を形成する。そして、次に、LP−CVD装置の内部において、この半導体基板301の主面にゲート電極303及びシリコン窒化膜304、側壁絶縁膜305を含むように、アモルファスシリコン膜307を600℃以下で堆積させる(図13(a))。
【0021】
次に、このLP−CVD装置内において、H2 雰囲気中で加熱処理を行うと、半導体基板301の主面上に直接堆積している部分から固相成長が始まり、膜厚方向にすべて単結晶化させて半導体基板301上にシリコン単結晶沿う308が形成される。そして、さらに加熱処理を続けると、側壁絶縁膜305上のアモルファスシリコン膜307が引き続いて単結晶化が進み、シリコン単結晶沿う308の端部から側壁絶縁膜305に沿って厚みが増していくようになる。この膜厚部308aがファセット部を解消させる(図13(b))。同じLP−CVD装置内で単結晶化されなかった絶縁膜部分上のアモルファスシリコン膜307は、H2 により10%に希釈されたHClガスによりエッチングを行って除去する。このようにして半導体基板301上にシリコン単結晶層308が形成される。このシリコン単結晶層308を含めて半導体基板301にソース/ドレイン領域309を形成し、このゲート酸化膜302、ゲート電極303及びソース/ドレイン領域309がMOSトランジスタを構成する(図13(c))。
【0022】
以上のようにして、800℃以下の低温熱処理によりゲート長0.1μm以下の極微細MOSFETへの適用が可能となる。
このように、固相成長を利用したシリコン選択エピタキシャル成長が同一反応室内で一貫して可能となるため、生産性が飛躍的に向上する。さらに、これまでの気相成長による選択エピタキシャル成長法と比べてプロセス温度を低減できるため、微細MOSFETにおける不純物プロファイルの変化が少なく、熱履歴の小さい効率の良いプロセスが得られる。この実施例では、とくにシリコン単結晶層が特性が劣化せず均一に形成される。
【0023】
図14は、本発明の半導体装置の製造方法を実施するために用いられる枚葉式のCVD装置の模式的な概略断面図である。この他にバッチ式の装置も用いることができる。図において、反応室(チャンバ)411は、真空排気口406を持っており、気密を保持することができるようになっている。チャンバ411上部の上蓋は、上部電極404を支持している。また、マグネトロン放電を発生させるための磁石405がチャンバ側面に設置されている。上部電極404は、上面から下面に貫通する微小孔403を多数有する円盤状のシャワーノズルを有している。上部電極404には高周波電圧を印加する高周波電源401が設けられている。下部電極408は、支柱412により支持されており、この支柱は昇降可能に構成されていて電極間の間隔を適宜変更することができる。また、支柱412の上部に設置された下部電極408内には温度を一定に保つために冷却剤を循環させる冷却パイプとヒーター409が内蔵されている。また、下部電極408の上にはシリコンウェハなどの被処理基板410と、基板支持部との熱伝導を保つため静電力により被処理基板410をチャックする静電チャック機構(図示しない)が設けられている。下部電極408は、支柱412を介して高周波電圧を印加する高周波電源407を備えている。上部電極404は、ガス供給パイプ402に接続されており、チャンバ411内に供給される反応ガスは、ガス供給パイプ402からシャワーノズルの微小孔403より被処理基板410に向けて噴射される。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、以上の構成により、固相成長を利用したシリコン選択エピタキシャル成長が同一反応室内で一貫して可能となるため、生産性が飛躍的に向上する。さらに、これまでの気相成長による選択エピタキシャル成長法と比べてプロセス温度を低減できるため微細MOSFETにおける不純物プロファイルの変化が少ない、熱履歴の小さいプロセスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベーテッドS/D構造を有するMOSトランジスタを形成するための工程断面図。
【図2】本発明のエレベーテッドS/D構造を有するMOSトランジスタを形成するための工程断面図。
【図3】本発明の第1の実施例を説明する工程断面図。
【図4】本発明の第1の実施例を説明する工程断面図。
【図5】本発明の第1の実施例を説明する工程断面図。
【図6】本発明の第1の実施例を説明する工程断面図。
【図7】本発明の第1の実施例を説明する工程断面図。
【図8】本発明の第1の実施例を説明する工程断面図。
【図9】本発明の第2の実施例を説明する工程断面図。
【図10】本発明の第2の実施例を説明する工程断面図。
【図11】本発明の第2の実施例を説明する工程断面図。
【図12】本発明の第2の実施例を説明する工程断面図。
【図13】本発明の第3の実施例を説明する工程断面図。
【図14】本発明の半導体装置の製造方法を実施するために用いられる枚葉式のCVD装置の模式的な概略断面図。
【符号の説明】
1、101、201、301・・・半導体基板、2、106、206、302・・・ゲート酸化膜、3、107、207、303・・・ゲート電極(多結晶シリコン膜)、4、208、304・・・シリコン窒化膜(SiN)、5、110、212、305・・・側壁絶縁膜、7、111、213、307・・・アモルファスシリコン膜、8、112、213′、308・・・シリコン単結晶層、9、113、214、309・・・ソース/ドレイン領域、102、202・・・Nウエル領域、103、203・・・素子分離領域、 104、204・・・保護酸化膜、105、205・・・しきい値合わせのためのイオン注入、108、210・・・LDD領域、 109、211・・・ライナー層、209・・・フォトレジスト、 401、407・・・高周波電源、402・・・ガス供給パイプ、 403・・・微小孔、404・・・上部電極、 405・・・磁石、406・・・排気口、 408・・・下部電極、409・・・ヒータ、 410・・・ウェハ(被処理基板)、411・・・反応室(チャンバ)、 412・・・支柱。

Claims (3)

  1. 半導体基板上にゲート酸化膜を介し、絶縁膜でその上部以外が被覆されたゲート電極を形成する工程と、
    反応室内において、前記半導体基板上に前記ゲート電極及び前記絶縁膜を被覆するようにアモルファスシリコン膜を堆積させる工程と、
    前記反応室内において、前記アモルファスシリコン膜を選択的に固相成長させて前記半導体基板に接している部分のみ単結晶化する工程と、
    前記反応室内において、選択的に単結晶化した後前記絶縁膜上に残留したアモルファスシリコン膜をエッチング除去する工程とを備え、
    前記エッチング除去する温度が600℃から740℃の範囲であり、前記エッチングが行われる前記反応室内の全圧力は、10Torrから600Torrであり、前記エッチング雰囲気をHClをH2 で1%から50%の範囲に希釈し、且つアモルファスシリコン膜は、エッチングされ単結晶シリコン膜がエッチングされない条件でエッチング除去し、前記アモルファスシリコン膜の堆積は低圧CVDにより600℃以下で行い、前記アモルファスシリコン膜の固相成長は、前記反応室内で600℃以下で行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 半導体基板上にゲート酸化膜を介し、絶縁膜で被覆されたゲート電極を形成する工程と、
    反応室内において、前記半導体基板上に前記ゲート電極及び前記絶縁膜を被覆するようにアモルファスシリコン膜を堆積させる工程と、
    前記反応室内において、前記アモルファスシリコン膜を選択的に固相成長させて前記半導体基板に接している部分のみ単結晶化する工程と、
    前記反応室内において、選択的に単結晶化した後、前記絶縁膜上に残留したアモルファスシリコン膜をエッチング除去する工程とを備え、
    前記エッチング除去する温度が600℃から740℃の範囲であり、前記エッチングが行われる前記反応室内の全圧力は、10Torrから600Torrであり、前記エッチング雰囲気をHClをH2 で1%から50%の範囲に希釈し、且つアモルファスシリコン膜は、エッチングされ単結晶シリコン膜がエッチングされない条件でエッチング除去し、前記アモルファスシリコン膜の堆積は低圧CVDにより600℃以下で行い、前記アモルファスシリコン膜の固相成長は、前記反応室内で600℃以下で行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 前記単結晶化されて形成されたシリコン単結晶層で前記ゲート電極を被覆する前記絶縁膜と接する端部分は、他の部分より同じ厚さかもしくは厚くなっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
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