JP4010395B2 - アクリル樹脂オルガノゾル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル樹脂オルガノゾルに関し、詳しくは、ブリードの少ない半硬質の薄物フィルムを得るのに好適なアクリル樹脂オルガノゾルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、塩化ビニル樹脂オルガノゾルは加工性が良好で、マーキングフィルム、ストリッパブルコーティング、脆質フィルム、塗装鋼板などに用いられている。しかし、塩化ビニル樹脂製品は、特に長期にわたって紫外線が当たる用途で用いられると茶褐色化や黒点の発生などの耐候劣化が起きる問題があった。また、廃棄品を焼却するときに塩酸ガスが生成する問題に対し、近年、環境保護の観点から焼却しても塩酸ガスを出さないフィルム製品が求められるようになってきた。
【0003】
これらの問題を解決するため、塩化ビニル樹脂の代わりに分子内に塩素を含有しない重合体であるメチルメタクリレート系重合体(アクリル樹脂)を用いることが試みられるようになった。アクリル樹脂による成形品は透明性及び耐候性に優れ、燃焼しても塩酸ガスを生成しない長所がある。しかし、アクリル樹脂は塩化ビニル樹脂に比して希釈剤が馴染みにくい上に、比重が塩化ビニル樹脂の1.4に対して1.2であるため、同じゾル粘度を得るのに分散媒を15重量%程度多く必要とするので、成形品には一層ブリードが生じやすい問題がある。そのため、成形品にブリードが生じにくいアクリル樹脂オルガノゾルの出現が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、マーキングフィルムに好適な、耐候性が良く、ブリードの生じにくい半硬質の薄物フィルム、しかも廃棄品を燃焼しても有害ガスを生じないフィルムを与えることができる低粘度のオルガノゾルを提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の状況に鑑み鋭意研究を重ねた結果、アルキル(メタ)アクリレート系重合体に対して、特定の可塑剤と特定の希釈剤とを組み合わせることにより、目的とするオルガノゾルが得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。かくして本発明によれば、下記(1)〜(5)が提供される。
(1)(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体100重量部と、これに対して(B)フタル酸エステル、イソフタル酸エステル、テトラヒドロフタル酸エステル、安息香酸エステル、アジピン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、トリメリット酸エステル、ピロメリット酸エステル、クエン酸エステル、イタコン酸エステル、オレイン酸エステル、リシノール酸誘導体、ステアリン酸エステル、リン酸エステルおよびアルキルスルオン酸フェノールエステルからなる群から選ばれる可塑剤20〜60重量部と、(C)セロソルブ系希釈剤もしくはトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤と、ナフテン系希釈剤、パラフィン系希釈剤、カルビトール系希釈剤、ケロシン、ケトン系希釈剤およびアルコール系希釈剤からなる群から選ばれる希釈剤とを40/60〜90/10(重量比)の割合で混合した希釈剤、または、セロソルブ系希釈剤とトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤とを50/50(重量比)の割合で混合した希釈剤10〜50重量部とを配合してなるアクリル樹脂オルガノゾル。
(2)前記(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体が、テトラヒドロフラン不溶解分10〜90重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート系重合体である上記(1)に記載のアクリル樹脂オルガノゾル。
(3)前記(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体が、分子中にカルボキシル基が0.2〜5重量%結合したアルキル(メタ)アクリレート系重合体である上記(1)に記載のアクリル樹脂オルガノゾル。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のアクリル樹脂オルガノゾルを成形してなるアクリル樹脂マーキングフィルム。
また、本発明の好ましい態様として下記(5)が提供される。
(5)前記(C)希釈剤が、平均粒径0.05〜5μmの(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体を濃度50重量%分散させた懸濁液の23℃で24時間放置した後の粘度が100Pa・s以下となるものである上記(1)に記載のアクリル樹脂オルガノゾル。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される(A)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体(以下、「アクリル樹脂」と記すことがある。)は、アルキル(メタ)アクリレート単量体由来の繰り返し単位を50重量%以上、好ましくは50〜99.8重量%と、アルキル(メタ)アクリレート単量体と共重合可能な単量体由来の繰り返し単位を50重量%以下、好ましくは50〜0.2重量%含有する重合体である。ここでアルキル(メタ)アクリレート単量体とは、炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート(アクリレート又は/及びメタクリレートの意。)のことである。
アルキル(メタ)アクリレート単量体としては、単独重合体のガラス転移温度が60℃以上である単量体であることが好ましい。このような単量体としては、単独重合体のガラス転移温度が105℃であるメチルメタクリレート、65℃であるエチルメタクリレート、81℃であるイソプロピルメタクリレート、107℃であるt−ブチルメタクリレートなどを挙げることができる。
【0007】
アルキル(メタ)アクリレート単量体と共重合可能な単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル化合物;エチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル化合物;α−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基又はアルコキシ基含有不飽和カルボン酸エステル化合物などを挙げることができる。
【0008】
(A)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体の重量平均分子量は、通常、100,000〜4,000,000、好ましくは200,000〜3,000,000である。重量平均分子量が低すぎると均一な成形品が得られないおそれがあり、逆に高すぎると成形品から可塑剤がブリードする可能性がある。
(A)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体は、単一平均粒径が0.05〜5.0μmであることが好ましく、0.3〜3.0μmであることがより好ましい。 0.05μmより小さいとそれを用いて形成されるオルガノゾルの粘度が高くなり、5.0μmより大きいとオルガノゾルの貯蔵中に沈降を起こし易くなるおそれがある。ここで単一平均粒径とは、重合体粉末を水に分散し、発振周波数が50kHzの超音波振盪器に1分間かけたのち、3分間静置した懸濁液を用いてレーザー回折の散乱式粒子径分布測定装置により累積粒径分布を求め、累積値50重量%となる粒径(「メジアン径」とも言う。)をもって表すものとする。
【0009】
アルキル(メタ)アクリレート単量体由来の繰り返し単位のみからなる重合体、および、アルキル(メタ)アクリレート単量体由来の繰り返し単位とアルキル(メタ)アクリレート単量体と共重合可能な前記の単量体に由来する繰り返し単位とからなる共重合体は、一般に重合体粒子が可塑剤で膨潤されやすく、そのため、長時間貯蔵した時に、特に夏季の30℃以上の高温下で貯蔵した時に、著しく粘度が上昇する傾向がある。そのため、(A)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体は、この問題を改良できる次の2種類のいずれかであると好ましい。すなわち、アルキル(メタ)アクリレート系重合体が、(A1)テトラヒドロフラン不溶解分10〜90重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート系重合体、又は/及び、(A2)分子中にカルボキシル基が0.2〜5重量%結合したアルキル(メタ)アクリレート系重合体であると、粘度の貯蔵安定性が良いプラスチゾルを与えるので好ましい。
【0010】
前記(A1)成分のテトラヒドロフラン(以下、「THF」と記すことがある。)不溶解分10〜90重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート系重合体は、架橋重合体であり、例えば、アルキル(メタ)アクリレート単量体60〜99.5重量%、多官能性単量体0.5〜15重量%及び共重合可能な他の単量体0〜40重量%を共重合することによって製造することができる。
(A1)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体は、THF不溶の架橋重合体を10〜90重量%、好ましくは30〜70重量%含有することにより、可塑剤による膨潤が起こりにくく、そのため、例え30〜40℃の夏季気温下でもプラスチゾルの粘度が増加しにくい。すなわち、粘度経時安定性が良い。THF不溶解分が多すぎると成形品から可塑剤がブリードするおそれがある。
(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体が(A1)成分の場合は、THFに不溶な架橋重合体なので、平均分子量は例外的に無限大である。しかし、THF可溶分の重量平均分子量は、通常、5,000〜7,000,000である。
【0011】
前記多官能性単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル−p−ビニルベンゾエート、メチルグリシジルイタコネート、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有単量体;ジアリルフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルアジペート、トリアリルシアヌレートなどの多官能アリル化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレンジ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート;エチレングリコールジビニルエーテル、ジビニルベンゼンなどを挙げることができる。
【0012】
前記(A2)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体にカルボキシル基を含有させる方法は特に限定されないが、例えば、アルキル(メタ)アクリレート単量体と、共重合体のカルボキシル基含有量が0.2〜5重量%となる量のカルボキシル基含有単量体と、さらに、必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体とを共重合する方法が挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート単量体、及び共重合可能な他の単量体としては、(A1)成分の製造に用いることのできる単量体と同様な単量体を用いることができる。
(A2)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体は、カルボキシル基を0.2〜5重量%、好ましくは0.5〜4重量%、より好ましくは1〜3重量%含有することにより可塑剤による膨潤が起こりにくくなる。カルボキシル基含有量が多すぎると成形品から可塑剤がブリードするおそれがある。
(A2)成分におけるアルキル(メタ)アクリレート単量体由来の繰り返し単位含有量は、50〜99.8重量%、好ましくは55〜95重量%である。上記繰り返し単位の含有量が少なすぎると(A2)成分はアクリル樹脂としての特性を有さなくなるおそれがあり、逆に、多すぎるとゾル粘度の経時安定性が低下する可能性がある。
【0013】
前記カルボキシル基含有単量体としては、アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能のものであれば特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などの不飽和ジカルボン酸;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノ−2−ヒドロキシエチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエステルやその誘導体などを挙げることができる。また、上記不飽和ジカルボン酸の無水物も生成重合体にカルボキシル基を付与する単量体として使用することができる。
【0014】
(A)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体の製造方法に特に制限はなく、例えば、乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合、播種微細懸濁重合などにより製造することができる。重合温度は特に制限はないが、30〜80℃であることが好ましい。
【0015】
重合反応によって得られたアルキル(メタ)アクリレート系重合体粒子を含有するラテックスを、窒素などの不活性気体を用いる噴霧乾燥などによって乾燥し、必要に応じて粉砕して共重合体粒子を得ることができる。
本発明において、(A)成分のアルキル(メタ)アクリレート系重合体の重量平均分子量は、重合体0.5gを100mlのTHFに溶解して(不溶解分が2重量%以下であれば除去し、無視して測定する)ミックスゲルカラムを用いて、THFを溶剤とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、標準ポリスチレン換算で測定される。
【0016】
本発明のオルガノゾルには、(B)成分として可塑剤が配合される。可塑剤としては、フタル酸エステル、イソフタル酸エステル、テトラヒドロフタル酸エステル、安息香酸エステル、アジピン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、トリメリット酸エステル、ピロメリット酸エステル、クエン酸エステル、イタコン酸エステル、オレイン酸エステル、リシノール酸誘導体、ステアリン酸エステル、リン酸エステルおよびアルキルスルオン酸フェノールエステルからなる群から選ばれる可塑剤が用いられる。
【0017】
具体的には、フタル酸エステルとしては、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジフェニルフタレート、ブチルベンジルフタレート、オクチルベンジルフタレート、ジベンジルフタレートなど;イソフタル酸エステルとしては、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレートなど;テトラヒドロフタル酸エステルとしては、ジ−2−エチルヘキシルテトラヒドロフタレートなど;安息香酸エステルとしては、ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエートなど;
【0018】
アジピン酸エステルとしては、ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、ジブトキシエチルアジペート、ジイソノニルアジペート、ポリエチレングリコールアジペートなど;セバシン酸エステルとしては、ジ−n−ヘキシルアゼレート、ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレートなどのアゼライン酸エステル;ジ−n−ブチルセバケートなど;マレイン酸エステルとしては、ジ−n−ブチルマレエート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレエートなど;フマル酸エステルとしては、ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレートなど;トリメリット酸エステルとしては、トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテートなど;ピロメリット酸エステルとしては、テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテートなど;クエン酸エステルとしては、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート、プロペニルトリブチルシトレートなど;イタコン酸エステルとしては、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネートなど;オレイン酸エステルとしては、グリセリルモノオレエート、ジエチレングリコールモノオレエートなど;
【0019】
リシノール酸誘導体としては、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレートなど;ステアリン酸エステルとしては、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレートなど;その他の脂肪酸エステルとしては、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルなど;リン酸エステルとしては、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、デシルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェートなど;アルキルスルオン酸フェノールエステル等を挙げることができる。なかでもフタル酸エステル、リン酸エステル、安息香酸エステル、クエン酸エステル及びアルキルスルフォン酸フェノールエステルが好ましい。これらの可塑剤は、1種、あるいは、2種以上組み合わせて用いることができる。
【0020】
本発明において、(B)成分可塑剤の配合量は、アルキル(メタ)アクリレート系重合体100重量部に対して、20〜60重量部、好ましくは30〜50重量部である。可塑剤の配合量が過度に少ないとフィルムが硬過ぎて脆くなり切れ易くなるおそれがあり、逆に過度に多いとフィルムがブリードし易く、傷つき易くなる可能性があるので好ましくない。
【0021】
本発明のオルガノゾルにおいて(C)成分として用いる希釈剤は、セロソルブ系希釈剤もしくはトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤と、ナフテン系希釈剤、パラフィン系希釈剤、カルビトール系希釈剤、ケロシン、ケトン系希釈剤およびアルコール系希釈剤からなる群から選ばれる希釈剤とを40/60〜90/10(重量比)の割合で混合した希釈剤、または、セロソルブ系希釈剤とトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤とを50/50(重量比)の割合で混合した希釈剤である。
希釈剤は、アクリル樹脂に対して非溶解性で、可塑剤と均一混合可能で、少量の添加でオルガノゾルの粘度を低下させる有機溶媒であって、かつ、オルガノゾルをゲル化させるために加熱すると揮発してしまう性質を有する。希釈剤は、(A)成分のアクリル樹脂に(B)成分の可塑剤と共に配合され、加熱、ゲル化の過程で揮散する。成形品に可塑剤がほぼ全量残留するのに対して希釈剤はほとんど残留しない。本発明において用いる希釈剤は、アクリル樹脂に対する非溶解性であることの尺度として、平均粒径0.05〜5μmの(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体を希釈剤に濃度50重量%で分散させて調製した懸濁液の粘度が、23℃で24時間放置した後の粘度が100Pa・s以下となるような希釈剤である。
【0022】
セロソルブ系希釈剤の例としては、メチルセロソルブ、ジブチルセロソルブ(共に米国UCC社製)などが挙げられ、トリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤の例としては、チッソCS−12、チッソCS−16などが挙げられる。
これらの希釈剤と組み合わせて用いられる希釈剤の例としては、ナフテゾールH(日本石油化学社製)、シェルゾールHなどのナフテン系希釈剤;ノルマルパラフィンM(日本石油化学社製)、シェルゾール71(シェル化学社製)、スーパゾルFP20(出光興産社製)などのパラフィン系希釈剤;カルビトール系希釈剤;ケロシン;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系希釈剤;ヘキサノール、オクタノールなどのアルコール系希釈剤が挙げられる。
本発明で用いるセロソルブ系希釈剤及びトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤は、アクリル樹脂の分散性が良く、また、アクリル樹脂をほとんど膨潤させないので、オルガノゾルの粘度を低くし、貯蔵中に粘度上昇させにくいので好ましい。また、これら2種の希釈剤は、アクリル樹脂の加熱、ゲル化後にたとえ残留してもブリードしにくい。従って、本発明において、これら2種の希釈剤を少なくとも40重量%含有する希釈剤を用いると、アクリル樹脂オルガノゾルは流延性が良いので薄物のフィルムを安定して製造できる。
【0023】
セロソルブ系希釈剤は、アルキレングリコールのエーテル化合物で、下記一般式(I)で示される化学構造を有する化合物が代表的である。
R1−O−R2−O−R3 (I)
ただし、R1 は炭素数1〜8のアルキル基、 R2 は炭素数1〜6の2価の炭化水素基、R3 は水素または炭素数1〜8のアルキル基を表す。
セロソルブ系希釈剤の例としては、R2 は炭素数2の炭化水素基であることが好ましく、R3 が水素の場合、メチル−2−オキシエチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチル−2−オキシエチルエーテル(エチルセロソルブ)、プロピル−2−オキシエチルエーテル(プロピルセロソルブ)、ブチル−2−オキシエチルエーテル(ブチルセロソルブ)、イソアミル−2−オキシエチルエーテル(イソアミルセロソルブ)、オクチル−2−オキシエチルエーテル(オクチルセロソルブ)などが挙げられる。また、R3 がアルキル基の場合、エチル−2−エトキシエチルエーテル(ジエチルセロソルブ)、エチル−2−プロポキシエチルエーテル、ブチル−2−ブトキシエチルエーテル(ジブチルセロソルブ)、オクチル−2−ブトキシエチルエーテルなどが挙げられる。
【0024】
トリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステルにおけるアルキル基は、炭素数1〜8であれば必ずしも3つが同じでなくても良い。また、カルボン酸としては炭素数1〜8のカルボン酸が好ましく、ジエステルでもモノエステルでも良い。トリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステルの典型例としては、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレートなどが挙げられれる。
【0025】
本発明において、(C)成分の希釈剤の配合量は、アルキル(メタ)アクリレート系重合体100重量部に対して、10〜50重量部、好ましくは15〜40重量部である。希釈剤の配合量が過度に少ないとオルガノゾルの粘度が高く、加工性が低下するおそれがあり、逆に過度に多いと加熱工程で発泡を起こしたり、十分揮散せず製品に残留してブリードする可能性があるので好ましくない。特に、セロソルブ系希釈剤又はトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤と、ナフテン系希釈剤、パラフィン系希釈剤、カルビトール系希釈剤、ケロシン、ケトン系希釈剤およびアルコール系希釈剤からなる群から選ばれる希釈剤とを重量比で40/60〜80/20で混合して用いると、アクリル樹脂オルガノゾルの粘度の経時安定性が向上するのでより好ましい。
【0026】
本発明のオルガノゾルには、本発明の目的を阻害しない限り、必要に応じて顔料、充填剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤などを任意に添加することができる。
【0027】
顔料としては、耐候性を高めるために、酸化チタンが多用されるほか、フタロシアニンブルー、黄鉛、カーボンブラック、ベンガラ等が使用される。
【0028】
本発明のオルガノゾルの調製方法は特に制限はなく、例えば擂潰機、ニーダー、プラネタリーミキサー、横型パドルミキサー、バタフライミキサー、ディゾルバー、インテンシブミキサーなどを用いて、上記(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を、さらに状況により上記の任意成分を十分に混合することにより調製することができる。
【0029】
本発明のオルガノゾルはゾル流延性が良好なので、マーキングフィルム、ストリッパブルコーティング、脆質フィルム、塗装鋼板などの製造に使用することができる。特に広告用や標識用などの各種ステッカーに広く利用されるマーキングフィルムは、耐候性、透明性、ドライタッチ性(非ブリード性)、半硬質性(柔らかすぎず、かつ、硬すぎない性質)、接着性などに優れることが要求されるので、本発明のオルガノゾルが極めて好適に適用できる。
【0030】
マーキングフィルムの製造法には制限がなく、例えば、本発明のオルガノゾルをスプレッドコーティング法、カレンダー法、Tダイ法などにより金属シート、プラスチックシート、紙、PETフィルムなどの上に厚さ30〜200μm程度に塗布し、オーブン内で150〜300℃に加熱してゲル化させて得ることができる。
本発明のオルガノゾルは、200〜5000mPa・sで低粘度であり流延性がよく、剪断速度1,000〜10,000cm−1で高速塗布しても、塗り残しなく薄く塗布することができる。ゲル化して得られるマーキングフィルムは、マーキングフィルムに要求される耐候性などの上記の諸特性に優れるほか、廃棄品を焼却する際に塩酸ガスなどの有毒ガスを生成することがない。
【0031】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。以下において、「部」及び「%」は、特記しないかぎり重量基準である。
各種の操作及び試験は以下の方法による。
(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体の特性
(1)重量平均分子量
40℃、真空度−755mmHgで3時間の真空乾燥処理を行った樹脂サンプル500mgを試薬のテトラヒドロフラン100mlに添加し、室温で24時間溶解(不溶解分が2重量%以下存在する場合はこれを無視して除去)した後、THFを溶離液としてミックスゲルカラムを用いるGPCにかけ、標準ポリスチレンの保持時間を参照することによって測定する。尚、THF不溶解分は除去して測定する。
(2)THF不溶解分
40℃、真空度−755mmHgで3時間の真空乾燥処理を行った樹脂サンプル500mgを試薬のテトラヒドロフラン50mlに添加し、室温で24時間溶解した後、8000rpmの遠心分離機に10分間かけ、次いでろ別した後、60℃で24時間乾燥した後に重量を測定する。
【0032】
(3)カルボキシル基含有量
重合後のラテックスを用い、水酸化カリウムと塩酸の標準滴定液を用いた伝導度滴定にて酸モノマー成分の含有量を測定する。アクリル酸モノマーは(イ)粒子層と、(ロ)セラム(液漿)層に存在する。先ず、セラム層に存在するカルボキシル基モル数を伝導度滴定で求め、次いで反応に使用した全酸モノマー量からセラム層存在分を差し引いて粒子層存在分とし、カルボキシル基量の重量%に換算する。
(4)単一平均粒径
重合後のラテックスを用い、レーザー回折の散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所製LA−300型)を用いて測定した単一粒子径分布のメジアン径を単一平均粒径とする。
【0033】
(B)希釈剤の特性
(1)希釈剤の貧溶媒性
後述の(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体150部を希釈剤50部に分散させた懸濁液を、23℃で24時間放置した後の粘度を測定し、下記の基準で評価した。
○:50Pa・s以下
△:50Pa・s超、100Pa・s以下
×:100Pa・s超過
(C)オルガノゾルの特性
(1)初期粘度
表1に示す種類と量の配合成分を一括して擂潰機にて室温で10分間混合し、続いて真空度−755mmHgの真空撹拌脱泡機にて15分間脱泡処理して粘度測定用のオルガノゾルを調製する。脱泡処理後に密閉容器に採取し、23℃で1時間放置した後、23℃で湿度60%の環境下にて測定した値を初期粘度とする。粘度測定機はBrookfield粘度計のL型を使用し、ローターNo.4を用いて60rpmにて測定した。単位Pa・s。
(2)粘度経時変化指数
初期粘度を測定したプラスチゾルをガラス容器に入れて密栓し、23℃でさらに1時間保存した後、23℃で湿度60%の室内にて初期粘度と同様に粘度測定を行う。1日後の粘度の初期粘度に対する比の値を粘度経時変化指数とする。実用上は 5以下が必要で2以下が好ましい。
【0034】
(D)成形特性及び成形品特性
(1)透明性
上記(iii)(1)と同様にして調製したオルガノゾルを厚さ2mmのガラス板上にドクターブレードを用いて厚さ100μmに塗布し、温度180℃のオーブンに10分間置いてから取り出し、得られたフィルムを光線透過率試験機にて測定し、次の基準で評価した。
○:全光線透過率97%以上
△:全光線透過率92%以上
×:全光線透過率92%未満
【0035】
(2)非ブリード性
上記(iv)(1)と同様荷して作製したフィルムを23℃、湿度60%の室内に2週間放置した後、フィルム表面ににじみ出た可塑剤を目視で調べ、下記の基準で評価した。
○:全くブリードが見られない。
△:微少なブリードが見られる。
×:顕著なブリードが見られる。
【0036】
「アルキル(メタ)アクリレート系重合体1製造例」
ステンレス製容器にメタクリレート単量体としてメチルメタクリレート97重量部とメタクリル酸3重量部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0重量部、分散剤として炭素数18の高級アルコール1.5重量部および重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド0.3重量部及び脱イオン水150重量部を添加し、室温下で30分間撹拌混合した後、ホモミキサーの高剪断下で均質処理し、ステンレス製重合容器に移送し、続いて重合温度65℃で5時間撹拌下にて重合を行い、少量サンプリングした反応液の固形分濃度により重合率95%以上を確認してから反応を終了させ、中和処理してアクリル樹脂ラテックスを得た。同ラテックスを170℃の窒素気流の噴霧乾燥機にて乾燥し、更に窒素シールした粉砕機を通して微粉末とした。このようにして得られたアルキル(メタ)アクリレート系重合体1の粒子の単一平均粒子径は1.4μmであった。カルボキシル基含有量は1.3%で、メチルメタクリレート単量体単位は97.6%、重量平均分子量は1,800,000、THF不溶解分は0.9%であった。
【0037】
「アルキル(メタ)アクリレート系重合体2製造例」
単量体成分としてメチルメタクリレート95部とグリシジルメタクリレート5部とを用いた他はアルキル(メタ)アクリレート系重合体1製造例と同様に行ってアクリル樹脂ラテックスを得た。同ラテックスを170℃の窒素気流の噴霧乾燥機にて乾燥し、更に窒素シールした粉砕機を通して微粉末とした。このようにして得られたアルキル(メタ)アクリレート系重合体2の粒子の単一平均粒子径は1.5μmであった。THF不溶解分は53.3%であった。
【0038】
実施例1〜10、比較例1〜2
表1および表2に示す種類と量の成分を配合してオルガノゾルを調製し、フィルムを成形して上記の試験法により初期粘度、粘度経時変化指数、透明性及び非ブリード性を評価した。結果を表1に記す。以下に、表中での配合成分について注記する。
(イ)可塑剤1:ベンゾフレックス2088(ジプロピレングリコールジベンゾエート、ベルシコール社製)
(ロ)可塑剤2:トリクレジルフォスフェート(大八化学社製)
(ハ)希釈剤1:ブチルセロソルブ(UCC社製)
(ニ)希釈剤2:ジブチルセロソルブ(UCC社製)
(ホ)希釈剤3:チッソCS−16(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート(TXIB)(チッソ社製)
(ヘ)希釈剤4:ミネラルスピリットA(パラフィン系炭化水素約55%、ナフテン系炭化水素約30%、芳香族系炭化水素約15%、初留152℃、終点196℃、日本石油社製)
(ト)希釈剤5:メチルイソブチルケトン(チ)希釈剤6:シェルゾールD40(ナフテン系炭化水素、シェル化学社製)
(リ)希釈剤7:ナフテゾールH(ナフテン系炭化水素、日本石油化学社製)
(ヌ)希釈剤8:ノルマルパラフィンM(ノルマルパラフィン、日本石油化学社製)
【0039】
【表1】
【表2】
【0040】
表1および表2に示すように、本発明のオルガノゾルは低粘度で流延性が良く、また、粘度の経時安定性も高かった。本発明のオルガノゾルを用いて得られたフィルムは、透明性が良く、適度な硬度があり、ブリードが無かった(実施例1〜6)。特に、セロソルブ系希釈剤又はトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤と他の希釈剤との併用系希釈剤を使用しているので粘度の経時安定性に優れていた(実施例1〜5)。一方、可塑剤を10部配合した比較例1では、固いフィルムが得られ、透明性が低下した。希釈剤を5部配合した比較例2ではオルガノゾルの粘度が高く、フィルムの成形が困難であった。
【0041】
【発明の効果】
本発明により、マーキングフィルムに好適な、耐候性が良く、ブリードの少ない半硬質の薄物フィルム、しかも廃棄品を燃焼しても有害ガスを生じないフィルムを与えることができる低粘度のオルガノゾルが提供される。
Claims (4)
- (A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体100重量部と、これに対して(B)フタル酸エステル、イソフタル酸エステル、テトラヒドロフタル酸エステル、安息香酸エステル、アジピン酸エステル、アゼライン酸エステル、セバシン酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、トリメリット酸エステル、ピロメリット酸エステル、クエン酸エステル、イタコン酸エステル、オレイン酸エステル、リシノール酸誘導体、ステアリン酸エステル、リン酸エステルおよびアルキルスルオン酸フェノールエステルからなる群から選ばれる可塑剤20〜60重量部と、(C)セロソルブ系希釈剤もしくはトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤と、ナフテン系希釈剤、パラフィン系希釈剤、カルビトール系希釈剤、ケロシン、ケトン系希釈剤およびアルコール系希釈剤からなる群から選ばれる希釈剤とを40/60〜90/10(重量比)の割合で混合した希釈剤、または、セロソルブ系希釈剤とトリアルキルペンタンジオールカルボン酸エステル系希釈剤とを50/50(重量比)の割合で混合した希釈剤10〜50重量部とを配合してなるアクリル樹脂オルガノゾル。
- 前記(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体が、テトラヒドロフラン不溶解分10〜90重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート系重合体である請求項1に記載のアクリル樹脂オルガノゾル。
- 前記(A)アルキル(メタ)アクリレート系重合体が、分子中にカルボキシル基が0.2〜5重量%結合したアルキル(メタ)アクリレート系重合体である請求項1に記載のアクリル樹脂オルガノゾル。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル樹脂オルガノゾルを成形してなるアクリル樹脂マーキングフィルム。
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