JP4010012B2 - 光導波路を含む光システム - Google Patents

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Description

本願発明は、光導波路を含む光システム、さらに詳しくは、いわゆるマルチモード干渉(MMI:Multi−Mode Interference)型光導波路を含む光システムに関するものである。
最近のインターネットを始めとするマルチメディア通信の発展に伴い、高速・大容量通信に向けた光波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)技術の研究が盛んになっている。WDM通信システムを構築する上で重要となる光部品の1つに、複数の波長を有する光を合波もしくは分波する光合分波器がある。この光合分波器は、低コスト化・小型化かつ高機能化の観点から、基板上に石英(ガラス)やポリマ等から形成され、光送受信器等を実装されて集積化を図られている。
光合分波器としては、フィルタ型、方向性結合器型、あるいはマッハツェンダー干渉器型等が知られている。
モジュールの小型化に有利なフィルタの型については、従来、特許文献1等に記載されたフィルタ型光合分波器が知られている。すなわち、特許文献1に記載のフィルタ型光合分波器は、図19に示すように、直線光導波路401及び402を交差させ、その交差部に光学フィルタ404を設けている。この光合分波器では、光学フィルタ404の波長に対する透過および反射特性を利用して、WDM信号を反射光と透過光に合分波する。このフィルタ型光合分波器においては、2θの角度で交差する2つの光導波路401と402の光軸の交点403が光学フィルタ404の等価的な反射中心面405上に合うように設計する必要がある。なお、図19において、光導波路401、402、および430の中心軸が各々符号406、407、及び408として示されている。
このフィルタ型光合分波器においては、マルチモード干渉型光導波路内に反射手段、例えば代表的には光学フィルタを設置する。この反射手段による反射光を利用する光システムにおいて、前記反射手段の設置位置のずれに対するトレランスを小さくすることが必要である。すなわち、反射手段の設置位置のずれに基づく当該マルチモード干渉型光導波路の光の伝達特性の変化は、極力小さなものでなければならない。反射手段による反射光を用いる場合、反射手段の位置のずれは、少なくとも入射光の当該反射手段までの距離の2倍の光路となる。このため、十分な伝搬特性を確保するために、この反射手段の設置位置のずれに対するトレランスを極めて小さくしなければならないのである。
特許文献1に記載されたフィルタ型光合分波器の反射手段の位置ずれが光伝搬効率に大きな影響を与える問題を解決するために、特許文献3は以下の光合分波器を提案している。すなわち、特許文献3は、第1、第2、及び第3の光導波路と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4の光導波路と、前記第4の光導波路内の光の進行方向に交差して設けられた光学フィルタとを少なくとも有し、前記第1の光導波路が前記第4の光導波路の第1の端面に接続され、前記第2及び第3の各光導波路が前記第4の光導波路の前記第1の端面に対向する第2の端面の所定の個別位置に接続され、前記第4の光導波路の第1の端面および第2の端面は各々当該第4の光導波路内の光の進行方向と交差する端面であり、前記第4の光導波路は、前記第2および第3の光導波路のいずれかの光導波路からの第1の波長の光入力が前記第4の光導波路内の光の伝搬によって、前記光学フィルタを透過した上で前記第1の光導波路内に前記第1の波長の光入力に対応する光の伝搬を可能となし、且つ前記第2および第3の光導波路のいずれかの光導波路からの第2の波長の光入力が前記光学フィルタでの反射を介して、前記第2および第3の光導波路の内の光入力のない光導波路内に前記第2の波長の光入力に対応する光の伝搬を可能となす、マルチモードでの光の伝搬が可能な光導波路であることを特徴とする光合分波器を提案している。
すなわち、特許文献3に開示された光合分波器は、図20ないし図22に示すように、所定の基板520、例えばシリコン(Si)基板520上に、屈折率の異なる2種類のフッ素化ポリイミド樹脂を用いて光導波路を形成する。この光導波路は、少なくとも、第1のクラッド層521、コア領域522、そして第2のクラッド層523を有して構成される。ここで、524はフィルタ挿入用の溝である。このとき、各層の厚さの例を示せば、下部クラッド層521の厚さは5μm、コア522の厚さは6.5μm、上部クラッド層523の厚さは15μmである。コアとクラッドとの屈折率比は0.3%とした。
合分波部は、図21に示すように、マルチモード干渉型導波路510と第1の光導波路511、第2の光導波路512、及び第3の光導波路513を有する。マルチモード干渉型導波路の幅Wは25μm、長さLは1200μm、光導波路の間隔は5μmである。また、3つの光導波路511,512,513の幅は6.5μmである。
光学フィルタ515は、入射角0度の光に対して波長1.31μmの光を反射し、且つ波長1.55μmの光を透過する誘電体多層膜フィルタ515である。その厚さは、15μmである。この誘電体多層膜フィルタ515は、一般的なものであり、マルチモード干渉型導波路の中央部に、幅15μmの溝524に挿入し、UV(Ultra−Violet)(図示せず)を用いて固定した。この溝524は、例えばダイシングソーによって形成することができる。第2及び第3の光導波路512、513は、マルチモード干渉型導波路との接続部532及び533において互いに平行あるいは略平行となっている。
特許文献3に記載の光合分波器の作動原理は、図21及び22に示すように、マルチモード干渉型光導波路の一方の端面に、複数の光導波路、すなわち光導波路512および513が所定の個別位置に設置されている。マルチモード干渉型導波路510においては、光のピーク位置が、光の進行に伴って光の進行方向と直交する方向に移動する。
すなわち、光学フィルタがマルチモード干渉型光導波路を導波するマルチモード光の進行方向に対して垂直あるいは略垂直に設置される。その結果、一方の光導波路、例えば、前記光導波路513から入射された光が前記光学フィルタに達しても、有害な漏れ光となって雑音を発生させることはない。
さらに、特許文献3に記載のマルチモード干渉型光導波路に光フィルタ等の薄膜光デバイスを並置して使用する光導波路では、薄膜光デバイスへの導波光の入射角が0度に近いため、薄膜光デバイスでの反射光もしくは透過光の偏波依存性を事実上なくすることができ、また、PDL(polarization dependent loss:偏波依存損失)を低減させることができる効果がある。
一方、薄膜光デバイス等を設置しないで使用する通常のマルチモード干渉型光導波路(以下、MMIと略す)を利用した光導波路では、MMIの部分の幅は一定とし、かつ、入射光導波路と出射光導波路との幅を同一とし、入射光導波路と出射光導波路の位置関係は、MMIの中心軸に対して対称とするのが通例である(例えば、特許文献2参照)。これは、MMIにおける自己収束効果を利用するものである。
特開平8−190026号 特開2000−221345号 特開2002−6155号
特許文献3に開示された光合分波器及び光導波路を有する光システムは、特許文献1に開示された光合分波器の反射手段の設置位置のずれに対するトレランスを極めて小さくしなければならないという製造上の困難性やこれに係わる製造コストの問題を解決している。しかし、光合分波器の寸法が大きく、また使用上の要求を満たすために寸法を小さくすると、光の伝搬効率が著しく低下し、さらに光導波路相互間の光の漏れを発生させるおそれがある。
一方、本発明者は、特許文献3に記載のようにMMI部分に光軸と垂直方向の溝を設けて薄膜光デバイスを設置した場合、入射端における光波のフィールドが出射端において適切に収束されないことを見出した。すなわち、特許文献3に記載されたように合分波器を構成した場合には、出射すべき波長光が出射端において放射損失となって挿入損失が低下したり、出射すべきでない波長光が光導波路へ漏れ込んでアイソレーションを低下させる問題がある。
(発明の目的)
本発明は、従来技術の光合分波器の上述した問題点に鑑みてなされたものであって、従来技術の光合分波器に対し、実質上製造上のコストの上昇はなく、容積を小さくすることが可能な光導波路を含む光システムを提供することを目的とする。
本発明はまた、高い光伝搬効率を確保でき、かつ光導波路相互間の光の漏れを小さくして高精度の光通信を可能にする光導波路を含む光システムを提供することを目的とする。
本発明はさらに、出射すべき波長光が出射端において放射損失となり、挿入損失を低下させたり、出射すべきでない波長光が光導波路へ漏れ込んでアイソレーションを低下させたりすることのない光導波路を含む光システムを提供することを目的とする。
本発明の光導波路を含む光システムは、具体的に以下のように構成される。なお、本発明における「光導波路の幅」とは、光導波路のコア幅を意味する。
(第1発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が異なることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
第1発明において、第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅を異ならせることによって、前記光フィルタによって反射され、前記第2及び第3の光入出力手段間で結合される、主として第5のマルチモード光導波路のみを透過する波長の光に対して最適な前記第5のマルチモード光導波路の長さL5及び幅W5の決定とは独立に、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の両者を透過する波長の光及び主として前記第4のマルチモード光導波路のみを透過する波長の光に対して最適な前記第4のマルチモード光導波路の長さL4及び幅W4を選択することができるため、複数の波長に対する特性の両立を図ることができる。従って、例えば、波長1.31μmの光と波長1.55μmの光のように使用する波長が大きく異なる場合には、特に効果が大きくなる。具体的には、前記光フィルタを透過する波長に対する信号光の損失を低減し、クロストーク光の損失を増大させることができる。
第1発明においてはまた、第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅は、他のパラメータに比較して光の最大値の進行方向と直交する方向における移動に大きな影響を与える。従って、第1発明は、大きな設計自由度をもって、高い光の伝搬効率を確保できる効果を有する。
(第2発明)
前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、前記第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅より大きいことを特徴とする。
前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、主として前記第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅より大きくすることによって、前記光フィルタによって反射され、前記第2及び第3の光入出力手段間で結合される、主として前記第5のマルチモード光導波路のみを透過する波長の光に対して最適な前記第5のマルチモード光導波路の長さL5及び幅W5の決定とは独立に、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の両者を透過する波長の光及び主として前記第4のマルチモード光導波路のみを透過する波長の光に対して最適な前記第4のマルチモード光導波路の長さL4及び幅W4を選択することができるため、複数の波長に対する特性の両立を図ることができる。
特に、第2の光入出力手段から第1の光入出力手段へ透過する光が、前記光フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段によって生じる過剰損失を適切に低減することができる。従って、例えば、波長1.31μmの光が第1の光入出力手段から第2の光入出力手段へ透過し、波長1.49μmの光が第2の光入出力手段から第1の光入出力手段へ透過する場合には、波長1.49μmの光の挿入損失に対して特に効果が大きくなる。具体的には、前記光フィルタを透過する波長に対する信号光の損失を低減し、クロストーク光の損失を増大させることができる。
(第3発明)
前記第1、第2、及び第3の光入出力手段に入力する光の内、最も効率よく伝搬させるべき光を入力する光入出力手段を接続したマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、他のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅より小さいことを特徴とする。
第3発明は、上述した特徴を有することにより、使用される複数の波長のうち、用途に応じて最も効率よく伝搬させるべき光を選択的に低損失に透過するようにマルチモード光導波路を構成することができる。
また、光は、光導波路内においては光の進行方向と直交する方向に大きく広がることはないが、光学フィルタ設置手段すなわち空間においては、同方向において大きく広がる傾向がある。従って、第3発明においては、光入出力手段に入射された光が、光の進行方向と直交する方向の幅の小さいマルチモード光導波路から、効率よく光の進行方向と直交する方向の幅の大きいマルチモード光導波路に入射することができ、光伝搬効率を高く維持することができる効果を有する。
(第4発明)
前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅、及び前記第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、5μm以上20μm以下であることを特徴とする。
第4発明においては、前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅、及び前記第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、20μmを超える場合、光導波路を含む光システムの光の進行方向に沿った長さが長くなる問題がある。前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅、及び前記第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、5μmに満たない場合、マルチモード光導波路を構成するためにはクラッドとコアの比屈折率差を大きくすることが必要となり、光入出力手段として通常のシングルモードファイバを使用できなくなる。仮に、光入出力手段として通常のシングルモードファイバを使用したとしても、結合損失が大きくなり過ぎ、効率的に光を伝搬できない問題がある。
第4発明においてはまた、マルチモード光導波路の幅が5μm未満では、そのマルチモード光導波路に接続される光入出力手段との結合損失が大きくなり、結果的に挿入損失の増大を招く。マルチモード光導波路の幅が20μmを超える場合では、そのマルチモード光導波路の長さが大きくなってしまい、その分光導波路素子寸法が長尺化してしまう。光導波路素子寸法が長尺化するとその分伝搬損失が増大し、結果的に挿入損失の増大を招くことになる。
(第5発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2と、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔とが異なることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
第5発明においては、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2と、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔とを異ならせることによって、前記光フィルタによって反射され、前記第2及び第3の光入出力手段間で結合される、主として前記第5のマルチモード光導波路のみを透過する波長の光に対して最適な前記第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2のDの決定とは独立に、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の両者を透過する波長の光及び主として前記第4のマルチモード光導波路のみを透過する波長の光に対して最適な前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔を選択することができるため、複数の波長に対する特性の両立を図ることができる。従って、例えば、波長1.31μmの光と波長1.55μmの光のように使用する波長が大きく異なる場合には、特に効果が大きくなる。具体的には、前記光フィルタを透過する波長に対する信号光の損失を低減し、クロストーク光の損失を増大させることができる。
第5発明においてはまた、第2、第3の光入出力手段を曲線光導波路として、両入出力手段間の間隔を広げつつ、第1の光入出力手段を光ファイバや直線光導波路とするときに、最適な結合損失を得ることができるので、全ての入出力手段を曲線光導波路とする場合に比べて、短尺化することができる。短尺化することで伝搬損失を低減することができ、結果的に挿入損失を低減することが可能である。
第5発明においてはまた、第1の光入出力手段を直線状光導波路または光ファイバとした場合、大きな設計自由度をもって、高い光の伝搬効率を確保できる効果を有する。第5発明は、さらに、光入出力手段は真っ直ぐに向き合うことがなく、一方の光入出力手段からの漏れ光が他方の光入出力手段に入射して有害信号が含まれる恐れが少ない効果も有する。
(第6発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記第1の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅が、前記第2及び第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅の少なくともいずれかと異なることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
第6発明によれば、前記第2及び第3の光入出力手段間で結合される、主として前記第5のマルチモード光導波路のみを透過する波長の光に対して最適な前記第2及び第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅の決定とは独立に、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の両者を透過する波長の光及び主として前記第4のマルチモード光導波路のみを透過する波長の光に対して最適な前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅を選択することができるため、複数の波長に対する特性の両立を図ることができる。従って、例えば、波長1.31μmの光と波長1.55μmの光のように使用する波長が大きく異なる場合には、特に効果が大きくなる。具体的には、前記光フィルタを透過する波長に対する信号光の損失を低減し、クロストーク光の損失を増大させることができる。
第6発明においてはまた、第2、第3の光入出力手段を曲線光導波路として、両入出力手段間の間隔を広げつつ、第1の光入出力手段を光ファイバや直線光導波路とするときに、最適な結合損失を得ることができるので、全ての入出力手段を曲線光導波路とする場合に比べて、短尺化することができる。短尺化することで伝搬損失を低減することができ、結果的に挿入損失を低減することが可能である。
第6発明においてはまた、第1の光入出力手段を直線状光導波路または光ファイバとした場合、大きな設計自由度をもって、高い光の伝搬効率を確保できる効果を有する。
(第7発明)
前記第1の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅が、前記第2及び第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅の少なくともいずれかより小さいことを特徴とする。
(第8a発明)
前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2と、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔とが異なることを特徴とする。
(第8b発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅が、前記第2の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅と異なることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
(第9発明)
前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2が、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔より大きいことを特徴とする。
第9発明は、上述した特徴を有することにより、第2及び第3の光入出力手段間の間隙を広げることができる。第2及び第3の光入出力手段は、通常非常に接近しているため、これらの入出力手段を光導波路で形成する場合には、第2及び第3の光入出力手段間の間隙が狭すぎて、製造ばらつきが特性へ与える影響が大きくなる。しかし、第9発明によれば、これを避けることができ、安定した特性の光導波路の製造を実現することができる。
第9発明はまた、大きな設計自由度をもって、高い光の伝搬効率を確保できる効果を有する。第9発明は、さらに、光入出力手段は真っ直ぐに向き合うことがなく、一方の光入出力手段からの漏れ光が他方の光入出力手段に入射して有害信号が含まれる恐れが少ない効果も有する。
(第9a発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
第4のマルチモード光導波路の光の進行方向に延びる中心線と、第5のマルチモード光導波路の光の進行方向に延びる中心線とがオフセットされることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
(第9b発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
第4のマルチモード光導波路の光の進行方向に延びる中心線と、第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線とがオフセットされることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
(第10発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記光学フィルタが、第1透過光及び第2透過光を透過させ、第3反射光を反射し、第1の光入出力手段から入射した第1透過光が第2の光入出力手段へ入射し、第1及び第3の光入出力手段へは入射が抑制され、第2光入出力手段から入射した第3反射光が第3光入出力手段へ入射し、第1及び第2の光入出力手段へは入射が抑制され、
第2の光入出力手段から入射した第2透過光が第1の光入出力手段へ入射し、第2及び第3の光入出力手段へは入射が抑制されることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
前記説明において、「入射が抑制される」とは、入射する光入出力手段と比べて十分に入射が抑制されていることを意図するものである。具体的には、信号の種類、伝送距離などにもよるが、入射光量の比が10dB以上とすることが好ましい。さらに好ましくは、25dB以上である。
第10発明において、光システムは、FTTH(Fiber To The Home)の家庭側に配置され、第1の光入出力手段をONU(Optical Network Unit)へ接続させ、第2の光入出力手段を局側からの光ファイバへ接続させ、第3の光入出力手段をV−ONU(Video ONU)に接続することで、1心の光ファイバでデータ通信と映像配信を同時に受けることのできるシステムを提供することができる。
この場合、上述した構成上の特徴を有していることにより、データ信号の損失を低減し、映像信号にデータ信号が混入する度合いを軽減することができる。
第10発明によればまた、光入出力手段からの光が、効率的に所定の光入出力手段に入射させることができ、光利用効率が高く、また光伝搬精度の高い光通信を実現できる効果を有する。
(第11発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記光学フィルタが、第1透過光及び第2透過光を透過させ、第3反射光を反射し、第1光入出力手段から入射した第2透過光が第2光出力手段へ入射し、第1及び第3の光入出力手段へは入射が抑制され、
第2入出力手段から入射した第1透過光が、第1の光入出力手段へ入射し、第2及び第3の光入出力手段へは入射が抑制され、第3の光入出力手段から入射した第3反射光が、第2の光入出力手段へ入射し、第1及び第3の光入出力手段へは入射が抑制されることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
第11発明においては、FTTHの局側に配置され、第1の光入出力手段をOLT(Optical Line Terminal)へ接続させ、第2の光入出力手段を局側からの光ファイバへ接続させ、第3の光入出力手段をV−OLT(Video OLT)に接続することで、1心の光ファイバでデータの双方向通信と映像配信を同時に送ることのできるシステムを提供することができる。この場合、上記の特徴を有していることで、データ信号の損失を低減し、データ信号が映像信号の送信へ与える悪影響を軽減することができる。
第11発明によればまた、光入出力手段からの光が、効率的に所定の光入出力手段に入射させることができ、光利用効率が高く、また光伝搬精度の高い光通信を実現できる効果を有する。
(第12発明)
第10発明の光システムと第11発明の光システムとを1対として、第2の光入出力手段同士が光ファイバ等を介して光学的に結合されている光システムである。
(第13発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記光学フィルタが、第1反射光及び第2反射光を反射させ、第3透過光を透過し、
第2の光入出力手段から入射した第2反射光が第3の光入出力手段へ入射し、第1及び第2の光入出力手段へは入射が抑制され、第2の光入出力手段から入射した第3透過光が第1の光入出力手段へ入射し、第2及び第3の光入出力手段へは入射が抑制され、
第3の光入出力手段から入射した第1反射光が第2の光入出力手段へ入射し、第1及び第3の光入出力手段へは入射が抑制されることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
第13発明によれば、FTTHの家庭側に配置され、第3の光入出力手段をONUへ接続させ、第2の光入出力手段を局側からの光ファイバへ接続させ、第3の光入出力手段をV−ONU(Video ONU)に接続することにより、1心の光ファイバでデータ通信と映像配信を同時に受けることのできるシステムを提供することができる。この場合、上述した構成上の特徴を有していることにより、映像信号の損失を低減し、映像信号にデータ信号が混入する度合いを軽減することができる。
第13発明によればまた、光入出力手段からの光が、効率的に所定の光入出力手段に入射させることができ、光利用効率が高く、また光伝搬精度の高い光通信を実現できる効果を有する。
(第14発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記光学フィルタが、第1反射光及び第2反射光を反射させ、第3透過光を透過し、第1の光入出力手段から入射した第3透過光が第2光出力手段へ入射し、第1及び第3の光入出力手段へは入射が抑制され、
第2入出力手段から入射した第1反射光が、第3の光入出力手段へ入射し、第1及び第2の光入出力手段へは入射が抑制され、
第3の光入出力手段から入射した第2反射光が、第2の光入出力手段へ入射し、第1及び第3の光入出力手段へは入射が抑制されることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
第14発明によれば、FTTH(Fiber To The Home)の局側に配置され、第3の光入出力手段をOLT(Optical Line Terminal)へ接続させ、第2の光入出力手段を家庭側からの光ファイバへ接続させ、第1の光入出力手段をV−OLT(Video OLT)に接続することにより、1心の光ファイバでデータの双方向通信と映像配信を同時に送ることのできるシステムを提供することができる。この場合、上述した構成上の特徴を有していることにより、映像信号の損失を低減し、データ信号が映像信号の送信へ与える悪影響を軽減することができる。
第14発明によればまた、光入出力手段からの光が、効率的に所定の光入出力手段に入射させることができ、光利用効率が高く、また光伝搬精度の高い光通信を実現できる効果を有する。
(第15発明)
第13発明の光システムと第14発明の光システムとを1対として、第2の光入出力手段同士が光ファイバ等を介して光学的に結合されている光システムである。
(第16発明)
第10発明の光システムと第14発明の光システムとを1対として、第2の光入出力手段同士が光ファイバ等を介して光学的に結合されている光システムである。
(第17発明)
第11発明の光システムと第13発明の光システムとを1対として、第2の光入出力手段同士が光ファイバ等を介して光学的に結合されている光システムである。
(第18発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを設置するための光学フィルタ設置手段を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の前記光学フィルタ設置手段の反対側の端面に接続され、
前記第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向の長さを、それぞれL及びLとするとき
100μm≦L+L≦800μm
50μm≦L≦400μm
であることを特徴とする光導波路を含む光システムである。
第18発明において、Lが50μm未満の場合には、マルチモード光導波路による合分波能力が不足するばかりでなく、第5のマルチモード光導波路を透過し、光フィルタで反射される光の適切な伝搬ができなくなる。第2及び第3の光入出力手段間の挿入損失が増大するとともに、戻り光が大きくなりシステムが不安定となる。
が400μmを超える場合には、光導波路素子が長尺化する。これが原因で伝搬損失の増大を招く。
+Lが100μm未満の場合には、マルチモード光導波路による合分波能力が不足するばかりでなく、第4及び第5のマルチモード光導波路を透過する光の適切な伝搬ができなくなる。
+Lが800μmを超える場合には、光導波路素子が長尺化する。これが原因で伝搬損失の増大を招く。
第18発明によれば、マルチモード光導波路の光の進行方向の長さを小さくして小さな光システムを実現でき、また効率的な量産を可能にして光システムの製造コストを下げることができる効果を有する。
(第19発明)
第1、第2、及び第3の光入出力手段が、シングルモード光導波路である、第1ないし第18発明の光導波路を含む光システムである。
(第20発明)
第1の光入出力手段が光ファイバで、第2及び第3の光入出力手段がシングルモード光導波路である、第1ないし第18発明の光導波路を含む光システムである。
(第21発明)
上述した光導波路を含む光システムにおいて、前記光学フィルタ設置手段に光学フィルタが設置された光合分波器である。
光学フィルタは、所望の波長の光だけを透過させる波長選択フィルタであってもよいし、ミラーであってもよいし、ハーフミラーであってもよいし、電界の印加等によって光の吸収を調節できる光吸収フィルタであってもよい。
本発明の光導波路を含む光システムによれば、従来技術の光合分波器に対し、実質上製造上のコストの上昇はなく、また、大きさを小さくすることができるため、基板一枚からの取れ数を増加させる等、小型化による効果を有する。
本発明の光導波路を含む光システムによればまた、高い光伝搬効率を確保でき、かつ光導波路相互間の光の漏れを小さくして高精度の光通信を可能にする光導波路を含む光システムを提供することができる効果を有する。
本発明の光導波路を含む光システムによればさらに、出射すべき波長光が出射端において放射損失となって挿入損失を低下させたり、出射すべきでない波長光が光導波路へ漏れ込んでアイソレーションを低下させたりすることがない効果を有する。
以下に本発明を実施するための最良の形態について、図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
特許文献3等に開示された従来の光導波路を含む光システムは、MMI部分が一定の幅であった。第1実施形態は、MMI部分の幅を薄膜光デバイスの両側で異ならせて構成される。
従来のMMIの構造を単に薄膜光デバイスと組み合わせただけの構造において、性能が低下する現象は、薄膜光デバイスを挿入する溝部分で、隣接するMMI部分とは異なり、コアに対して上下方向および左右方向においてクラッドが存在せず、光波の閉じ込め効果が消失することに起因するものである。そのために生じる光波フィールドの摂動は、出射端での収束光のフィールド形状に影響を与えているものと考えられる。そこで、第1実施形態は、摂動を受けたMMI中の伝搬光のフィールドを補正するように構造を最適化するか、もしくは、収束光のフィールド形状、収束位置に合わせて入射光導波路と出射光導波路を配置することによって課題を解決する。すなわち、MMI部分の薄膜光デバイスは、MMI部分の幅を調整することによって、透過もしくは反射後の摂動を受けたフィールド形状を薄膜光デバイスが挿入されていない状態に近づける。
第1実施形態の光導波路を含む光システム10は、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が異なり、かつ、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2と、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔とが異なるものである。
第1実施形態の光導波路を含む光システム10の構成は、図1に示すように、第1の光入出力手段12、第2の光入出力手段14、及び第3の光入出力手段16と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4のマルチモード光導波路20及び第5のマルチモード光導波路22とを有し、前記第4のマルチモード光導波路20及び第5のマルチモード光導波路22の間に前記第4のマルチモード光導波路20及び第5のマルチモード光導波路22内の光の進行方向に交差して光学フィルタ24を設置するための光学フィルタ設置手段26を有し、前記第1の光入出力手段12が前記第4のマルチモード光導波路20における前記光学フィルタ設置手段26の反対側の端面に接続され、前記第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16が前記第5のマルチモード光導波路22の前記光学フィルタ設置手段26の反対側の端面に接続されている。
第1の光入出力手段12、第2の光入出力手段14、及び第3の光入出力手段16は、シングルモード光導波路である。第1の光入出力手段12は、光ファイバとすることも可能である。
前記第4のマルチモード光導波路20の光の進行方向の長さをL、光の進行方向と直交する方向の幅をWとする。前記第5のマルチモード光導波路22の光の進行方向の長さをL、光の進行方向と直交する方向の幅をWとする。
前記第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線間隔の1/2をDとする。前記第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線Oと前記第4のマルチモード光導波路4への第1の光入出力手段12の入出力中心位置の間隔をDとする。本実施形態では、中心線Oは、第4及び第5の7ルチモード光導波路20、22の中心線と一致している。
光学フィルタ24は、入射角0度の光に対して第1波長1.31μm及び第2波長1.49μmの光を透過し、且つ波長1.55μmの光を反射する誘電体多層膜フィルタ24が用いられた。これは、前記第1発明、第2発明、第3発明の光システムに使用することができる。
光学フィルタの厚さは25μmである。基板は、0.1ないし1.0mmのガラス基板、または5ないし10μmのポリイミド基板である。基板のない光学フィルタも製造可能で、本発明においても使用可能である。
光学フィルタ24として、入射角0度の光に対して第1波長1.31μm及び第2波長1.49μmの光を反射し、且つ波長1.55μmの光を透過する誘電体多層膜フィルタ24が用いることもできる。これは、前記第4発明、第5発明、第6発明の光システムに使用することができる。
第1実施形態の光導波路を含む光システム10の各寸法は、以下の通りである。
第4のマルチモード光導波路20の光の進行方向の長さ:L=412.5μm
第5のマルチモード光導波路22の光の進行方向の長さ:L=242.5μm
第4のマルチモード光導波路20の進行方向と直交する方向の幅:W=17.2μm
第5のマルチモード光導波路22の進行方向と直交する方向の幅:W=16.8μm
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線Oと前記第4のマルチモード光導波路4への第1の光入出力手段12の入出力中心位置の間隔:D=4.7μm
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線間隔の1/2:D=5.15μm
第1〜第3の光入出力手段12,14,16の光の進行方向と直交する方向の幅:6.2μm
第1実施形態の光導波路を含む光システム10の光導波路過剰損失は、以下の通りである。
第1の光入出力手段から第2の光入出力手段(波長1.31μm):−0.6dB
第1の光入出力手段から第3の光入出力手段(波長1.31μm):−49dB
第2の光入出力手段から第1の光入出力手段(波長1.49μm):−0.6dB
(第2実施形態)
第2実施形態は、MMI部分の幅Wを薄膜光デバイスの両側で異ならせて構成される。
また、従来は対称であった入射光導波路と出射光導波路の位置関係をMMIの中心軸に対して非対称としている。
第2実施形態の光導波路を含む光システム110の構成は、図2に示されるが、第1実施形態の光導波路を含む光システム10と同一の構成については、同一に符合を付してその説明を省略する。
第2実施形態の光導波路を含む光システム110は、第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅Wが等しく、かつ、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2のDと、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔Dとが異なるものである。
第2実施形態の光導波路を含む光システム110のデータは、以下の通りである。
第4のマルチモード光導波路20の進行方向と直交する方向の幅:W=16.8μm
第5のマルチモード光導波路22の進行方向と直交する方向の幅:W=16.8μm
その他の構成及び寸法は、第1実施形態と同一である。
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線Oと前記第4のマルチモード光導波路4への第1の光入出力手段12の入出力中心位置の間隔:D=4.7μm
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線間隔の1/2:D=5.15μm
第2実施形態の光導波路を含む光システム10の光導波路過剰損失は、以下の通りである。
第1の光入出力手段から第2の光入出力手段(波長1.31μm):−0.7dB
第1の入出力手段から第3の光入出力手段(波長1.31μm):−29dB
第2の光入出力手段から第1の光入出力手段(波長1.49μm):−0.7dB
(第3実施形態)
第3実施形態の光導波路を含む光システム210は、図3に示されるが、第1実施形態の光導波路を含む光システム10と同一の構成については、同一に符合を付してその説明を省略する。
第3実施形態の光導波路を含む光システム210は、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅Wが異なり、かつ、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2のDと、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔Dとが等しいものである。
第3実施形態の光導波路を含む光システム210のデータは、以下の通りである。
第4のマルチモード光導波路20の進行方向と直交する方向の幅:W=17.2μm
第5のマルチモード光導波路22の進行方向と直交する方向の幅:W=16.8μm
その他の構成及び寸法は、第1実施形態と同一である。
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線Oと前記第4のマルチモード光導波路4への第1の光入出力手段12の入出力中心位置の間隔:D=5.15μm
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線間隔の1/2:D=5.15μm
第3実施形態の光導波路を含む光システム210の光導波路過剰損失は、以下の通りである。
第1の光入出力手段から第2の光入出力手段(波長1.31μm):−0.9dB
第1の光入出力手段から第3の光入出力手段(波長1.31μm):−26dB
第2の光入出力手段から第1の光入出力手段(波長1.49μm):−0.7dB
(第4実施形態)
従来は同一の幅であったMMIへの入射光導波路の幅Wと出射光導波路の幅Wとを異ならせることによって構成する。第4実施形態は、MMI部分の薄膜光デバイスを透過もしく反射後の摂動を受けたフィールドの形状に、MMIに接続された出射光導波路部分の幅を調整し、入射端に接続された光導波路部分の幅と異なるように構成する。このように構成して、MMI部分と出射光導波路部分との結合損失を低減する。例えば、第1の光入出力手段から第2の光入出力手段に伝搬させる光に着目する場合や、第2の光入出力手段から第3の光入出力手段に伝搬させる光に着目する場合や、第3の光入出力手段から第2の光入出力手段に伝搬させる光に着目する場合、それらの光入出力手段の幅を異ならせ、好ましくは、出射側の幅を入射側の幅よりも大きくする。
第4実施形態の光導波路を含む光システム310の構成の一例は、図4に示されるが、第1実施形態の光導波路を含む光システム10と同一の構成については、同一に符合を付してその説明を省略する。
第4実施形態の光導波路を含む光システム310は、前記第1の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅Wが、第2及び第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅Wの少なくともいずれかと異なるもので、かつ、好ましい態様として、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2のDと、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔とが異なるものである。
第4実施形態の光導波路を含む光システム310のデータは、図4に示すように、以下の通りである。前記第1の光入出力手段12の光の進行方向と直交する方向の幅をW1、第2の光入出力手段14の光の進行方向と直交する方向の幅をW、第3の光入出力手段16の光の進行方向と直交する方向の幅をWとする。
第1の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅:W=6.2μm
第2の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅:W=6.4μm
第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅:W=6.4μm
第4のマルチモード光導波路20の光の進行方向の長さ:L=445μm
第5のマルチモード光導波路22の光の進行方向の長さ:L=274μm
第4のマルチモード光導波路20の進行方向と直交する方向の幅:W=18.2μm
第5のマルチモード光導波路22の進行方向と直交する方向の幅:W=18.2μm
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線Oと前記第4のマルチモード光導波路20への第1の光入出力手段12の入出力中心位置の間隔:D=4.44μm
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線間隔の1/2:D=5.2μm
第4実施形態の光導波路を含む光システム410の光導波路過剰損失は、以下の通りである。
第1の光入出力手段から第2の光入出力手段(波長1.31μm):−0.7dB
第1の光入出力手段から第3の光入出力手段(波長1.31μm):−55dB
第2の光入出力手段から第1の光入出力手段(波長1.49μm):−0.8dB
(第5実施形態)
図5に示す第5の実施形態を含む光システム320は、第4マルチモード光導波路20の中心線O1から、第2の光入出力手段14の入出力中心位置までの距離Dと第3の光入出力手段16の入出力中心位置までの距離Dとを異なるようにしたものである。第5のマルチモード光導波路22の中心線は、第4のマルチモード光導波路20の中心線O1と一致している。
第5実施形態の光導波路を含む光システム320の実施例は、以下のとおりである。
第1の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅:W=6.2μm
第2の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅:W=6.4μm
第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅:W=6.4μm
第4のマルチモード光導波路20の光の進行方向の長さ:L=445μm
第5のマルチモード光導波路22の光の進行方向の長さ:L=274μm
第4のマルチモード光導波路20の進行方向と直交する方向の幅:W=18.2μm
第5のマルチモード光導波路22の進行方向と直交する方向の幅:W=18.2μm
第4及び第5のマルチモード光導波路20、22の中心線O1と第4のマルチモード光導波路20への第1の光入出力手段12の入出力中心位置の間隔:D=4.44μm
第4及び第5のマルチモード光導波路20、22の中心線O1と第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14の入出力中心位置の間隔:D=5.15μm
第4及び第5のマルチモード光導波路20、22の中心線O1と第5のマルチモード光導波路22への第3の光入出力手段16の入出力中心位置の間隔:D=5.25μm
この実施例は、第5のマルチモード光導波路22への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線Oを、第4のマルチモード光導波路20の中心線O1に対してオフセットさせたものでもある。
上記実施例における光システム320の光導波路過剰損失は、以下の通りであった。
第1の光入出力手段から第2の光入出力手段(波長1.31μm):−0.7dB
第1の光入出力手段から第3の光入出力手段(波長1.31μm):−55dB
第2の光入出力手段から第1の光入出力手段(波長1.49μm):−0.8dB
第2の光入出力手段から第3の光入出力手段(波長1.55μm):−0.4dB
第2の光入出力手段から第2の光入出力手段(波長1.55μm):−43dB
この実施例から分かるように、DとDを異なるように構成することによって、第2の光入出力手段14から第3の光入出力手段16への光導波路過剰損失を低減することができた。
従って、第5の実施形態の光導波路を含む光システムを、アクセス系光通信において使用することができ、特に、上りのデータ信号に1.31μm波長帯、下りのデータ信号に1.49μm波長帯、下りのビデオ信号に1.55μm波長帯を用いる光通信システムに好適に使用することができる。
また、上記実施例において、第3の光入出力手段16の光の進行方向と直交する方向の幅Wのみを6.4μmから、7.4μm又は8.4μmに変更してもよい。なお、W=8.4μmのとき、第3の光入出力手段16のコアは、第5のマルチモード光導波路22のコアを幅方向に越えて延びている(図11参照)。第3の光入出力手段16の幅Wを大きくした場合、光システム320の第2の光入出力手段14から第3の光入出力手段へ伝搬する波長1.55μmの光の過剰損失はそれぞれ、上記実施例と比較して、W=7.4μmの場合0.03dB、W=8.4μmの場合0.01dBにさらに低減した。このように第3の光入出力手段16の光の進行方向と直交する方向の幅Wを調整することで第2の光入出力手段14から第3の光入出力手段16へ伝搬する光の過剰損失を更に低減することができた。
(第6実施形態)
図6に示す第6の実施形態を含む光システム330は、第5のマルチモード光導波路22の中心線O2が第4のマルチモード光導波路20の中心線O1に対して光の進行方向と直交する方向にオフセットされ、第5のマルチモード光導波路22の中心線O2から、第2の光入出力手段14の入出力中心位置までの距離Dと第3の光入出力手段16の入出力中心位置までの距離Dとを異なるようにしたものである。
(第7実施形態)
図7に示す第7の実施形態を含む光システム340は、第6の実施形態を含む光システム330と同様、第5のマルチモード光導波路22の中心線O2が第4のマルチモード光導波路20の中心線O1に対して光の進行方向と直交する方向にオフセットされ、第5のマルチモード光導波路22の中心線O2から、第2の光入出力手段14の入出力中心位置までの距離Dと第3の光入出力手段16の入出力中心位置までの距離Dとを異なるようにしたものである。第5のマルチモード光導波路22は、その中心線O2をオフセットさせた方向に第4のマルチモード光導波路を越えて存在している。
第6の実施形態及び第7の実施形態のように、第5のマルチモード光導波路22の中心線O2が第4のマルチモード光導波路20の中心線O1に対してオフセットさせることによって、第1の光入出力手段12と第2の光入出力手段14との間の光導波路過剰損失を低減させたり、第1の光入出力手段12から第3の光入出力手段16への光導波路過剰損失を増大させてクロストークを抑えたりすることができる。
(設計手順)
本発明の光導波路を含む光システムの設計手順は、第1実施形態において、最初に、図8の第5のマルチモード光導波路鏡像図に示すように、光学フィルタ24を反射鏡と仮定して、第5のマルチモード光導波路22、第2の光入出力手段14、及び第3の光入出力手段16の鏡像、すなわち第5のマルチモード光導波路鏡像22M、第2の光入出力手段鏡像14M、及び第3の光入出力手段鏡像16Mを形成する。図8の第5のマルチモード光導波路鏡像図に示す構成において、第2の光入出力手段14から入射した第3反射光が第3の光入出力手段鏡像16Mに最大に入射し、第2の光入出力手段14からの第3反射光が第2の光入出力手段鏡像14Mに最少に入射するように、第5のマルチモード光導波路22の光の進行方向の長さL、光の進行方向と直交する方向の幅W、及び第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線間隔の1/2のDとを決定する。
第2光入出力手段14から入射して第3光入出力手段16に入射する第3反射光の光量を更に上げたい場合、更に、第3光入出力手段鏡像16M(第3光入出力手段16)の光の進行方向と直行する方向の幅Wを調整し、例えば、図9に示すように、その幅Wを大きくする。それにより、第2の光入出力手段から第3の光入出力手段へ伝搬する光量の損失を更に低減することが可能である。
これとは逆に、第3光入出力手段16から入射して第2光入出力手段14に入射する光の光量を更に上げたい場合、更に、第2光入出力手段14の光の進行方向と直行する方向の幅Wを調整し、例えば、その幅Wを大きくする。それにより、第3の光入出力手段16から第2の光入出力手段14へ伝搬する光量の損失を更に低減することが可能である。
第2又は第3光入出力手段14、16の光の進行方向と直行する方向の幅を調整したとき、第2又は第3光入出力手段14、16と光ファイバーとの接続箇所における結合損失が増すのを防ぐため、第2又は第3光入出力手段14、16の光の進行方向と直行する幅を徐々に調整して光ファイバーとの接続箇所において光ファイバーのモード径に整合させることが好ましい。例えば、図10に示すように、第5のマルチモード光導波路22との接続箇所において、第3光入出力手段16の幅を大きくしたとき、第3光入出力手段16の幅を光ファイバーFに向かって徐々に小さくする。
次に、決定された第5のマルチモード光導波路22の光の進行方向の長さL、光の進行方向と直交する方向の幅W、及び第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線間隔の1/2Dに加えて、図1〜図7に示すように、第1の光入出力手段12、及び第4のマルチモード光導波路20を形成する。この構成において、第1の光入出力手段12から入射した第1透過光または第2透過光が、第2の光入出力手段14に最大に入射し、第3の光入出力手段16に最少に入射するように、第4のマルチモード光導波路20の光の進行方向の長さL、光の進行方向と直交する方向の幅W、及び第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線Oと第4のマルチモード光導波路4への第1の光入出力手段12の入出力中心位置の間隔D等を決定する。
第3の光入出力手段16の幅Wを大きくする場合、例えば図11に示すように、第3の光入出力手段16が第5のマルチモード光導波路22のコアを幅方向に越えて延びていてもよい。同様に、第2の光入出力手段14の幅Wを大きくする場合、例えば図12に示すように、第2の光入出力手段14が第5のマルチモード光導波路22のコアを幅方向に越えて延びていてもよい。
(比較例)
比較例の光導波路を含む光システム360は、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が等しく、かつ、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2と、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔とが等しいものである。
比較例の光導波路を含む光システム360の構成は、図13に示すように、以下の通りである。第1実施形態の光導波路を含む光システム10と同一の構成については、同一に符合を付してその説明を省略する。
第4のマルチモード光導波路20の進行方向と直交する方向の幅:W=16.8μm
第5のマルチモード光導波路22の進行方向と直交する方向の幅:W=16.8μm
その他の構成及び寸法は、第1実施形態と同一である。
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線Oと前記第4のマルチモード光導波路4への第1の光入出力手段12の入出力中心位置の間隔:D=5.15μm
第5のマルチモード光導波路22への第2の光入出力手段14及び第3の光入出力手段16の入出力位置の中心線間隔の1/2:D=5.15μm
比較例の光導波路を含む光システム10の光導波路過剰損失は、以下の通りである。
第1の光入出力手段から第2の光入出力手段(波長1.31μm):−0.9dB
第1の光入出力手段から第3の光入出力手段(波長1.31μm):−26dB
第2の光入出力手段から第1の光入出力手段(波長1.49μm):−0.9dB
(光学フィルタ設置手段の位置ずれの影響)
本発明の光導波路を含む光システムにおける光学フィルタ設置手段の位置ずれの影響は、特許文献2に記載された実施例のものより小さく、従って、本発明の光導波路を含む光システムは、従来技術の光合分波器より、簡易に、低製造コストで製造することができる。光学フィルタ設置手段の位置ずれの影響は、図14に示すように、横軸に光学フィルタの設計位置からのずれ量(μm)を示し、縦軸に光損失増加分(dB)を示す。グラフAは本発明の第1実施形態を示し、グラフBは特許文献3の実施例の値を示す。
次に本発明による光システムの4つの適用例を説明する。以下の説明では、例示として、第1の実施形態の光システムを含む適用例を説明する。
最初に、図15を参照して、本発明による光システムの第1の適用例である光増幅器を説明する。図15は、本発明による光システムを含む光増幅器の概略平面図である。
光増幅器600は、本発明による光システム602、604をそれぞれ含む2つの基板606、608を有している。第1の光システム602の第2の光入出力手段14と、第2の光システム604の第2の光入出力手段14とが、それらの間にファイバー増幅器610を介在させて接続されている。ファイバー増幅器610は、例えば、長さ1mのエルビウムドープファイバである。また、第1の光システム602の第3の光入出力手段16には、ポンプ用レーザーダイオード612が接続されている。第1の光システム602の光学フィルタ24には、第1の波長を透過し、第2の波長を反射する光学フィルタが選択されている。
このように構成された光増幅器600では、第1の光システム602において、第1の光入出力手段12から第1の波長の光を入射し、レーザーダイオード612から第3の光入出力手段16に第2の波長の光を入射すると、これらの光は合波され、第2の光入出力手段14から出射される。出射された光は、ファイバー増幅器610によって増幅される。増幅された光は、第2の光システム604において、第2の光入出力手段14に入射した後、分波され、例えば、増幅された第1の波長の光を第1の光入出力手段12から出射する。
次に、図16を参照して、本発明による光システムの第2の適用例であるCWDM(Coarse Wavelength Division Multiplexing)用受信器を説明する。図16は、本発明による光システムを含むCWDM用受信器の概略平面図である。
CWDM用受信器620は、6つの光システム622a〜622fを含んでいる。なお、第4〜第6の光システム622d〜622fの光学フィルタ24はミラーであるので、第1の光入出力手段が省略されている。第1〜第3の光システム622a〜622cの第3の光入出力手段16がそれぞれ、第4〜第6の光システム622d〜fの第2の光入出力手段に接続され、第4及び第5の光システム622d、622eの第3の光入出力手段16がそれぞれ、第2及び第3の光システム622b、622cの第2の光入出力手段14に接続されている。第1の光システム622aの光学フィルタ24は、第1の波長の光を透過し、第2〜第4の波長の光を反射し、第2の光システム622bの光学フィルタ24は、第2の波長の光を透過し、第3及び第4の波長の光を反射し、第3の光システム622cの光学フィルタ24は、第3の波長の光を透過し、第4の波長の光を反射する。
このように構成されたCWDM用受信器620では、第1の光システム622aの第2の光入出力手段14から第1〜第4の波長の光を入射すると、第1〜第3の光システム622a〜622cの第1の光入出力手段12からそれぞれ、第1〜第3の波長の光が出射され、第6の光システム622fの第3の光入出力手段16から第4の波長の光が出射される。
CWDM用受信器への本発明による光システムの適用例と同様、本発明による光システムをDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing)用受信器に適用してもよい。
次に、図17を参照して、本発明による光システムの第3の適用例であるクロス型光合分波器を説明する。図17は、本発明による光システムを含むクロス型光合分波器の概略平面図である。
クロス型光合分波器640は、本発明による光システム10の第4のマルチモード光導波路20に、第4の光入出力手段642を追加した構成を有している。
このように構成されたクロス形光合分波器640では、例えば、第4の光入出力手段642と第3の光入出力手段16との間で光を伝搬させてもよいし、第4の光入出力手段642と第1の光入出力手段12との間で光を伝搬させてもよい。
次に、図18を参照して、本発明による光システムの第4の適用例であるクロススイッチを説明する。図18は、本発明による光システムを含むクロススイッチの概略平面図である。
クロススイッチ660は、上記クロス型光合分波器640の光学フィルタ24をミラー662とし、更に、ミラー662を、第4のマルチモード光導波路と第5のマルチモード光導波路の間の反射位置662aと、それから離れた透過位置662bとの間で移動できるようにした構成を有している。
このように構成されたクロススイッチ660では、例えば、ミラー662が反射位置662aにあるとき、第1の光入出力手段12と第4の光入出力手段642との間及び第2の光入出力手段14と第3の光入出力手段16との間で光が伝搬され、ミラー662が透過位置662bにあるとき、第1の光入出力手段12と第2の光入出力手段14との間及び第3の光入出力手段16と第4の光入出力手段642との間で光が伝搬される。
[図1]本発明の光導波路を含む光システムの第1実施形態の光学説明図である。
[図2]本発明の光導波路を含む光システムの第2実施形態の光学説明図である。
[図3]本発明の光導波路を含む光システムの第3実施形態の光学説明図である。
[図4]本発明の光導波路を含む光システムの第4実施形態の光学説明図である。
[図5]本発明の光導波路を含む光システムの第5実施形態の光学説明図である。
[図6]本発明の光導波路を含む光システムの第6実施形態の光学説明図である。
[図7]本発明の光導波路を含む光システムの第7実施形態の光学説明図である。
[図8]本発明の光導波路を含む光システムの設計手順を示すための光学説明図である。
[図9]本発明の光導波路を含む光システムの設計手順を示すための光学説明図である。
[図10]本発明の光導波路を含む光システムの設計手順を示すための光学説明図である。
[図11]本発明の光導波路を含む光システムの設計手順を示すための光学説明図である。
[図12]本発明の光導波路を含む光システムの設計手順を示すための光学説明図である。
[図13]比較例の光導波路を含む光システムの光学説明図である。
[図14]光学フィルタ設置手段の位置ずれの影響を示すグラフ図である。
[図15]本発明による光システムの第1の適用例である光増幅器を示す概略平面図である。
[図16]本発明による光システムの第2の適用例であるCWDM用受信器を示す概略平面図である。
[図17]本発明による光システムの第3の適用例であるクロス型光合分波器を示す概略平面図である。
[図18]本発明による光システムの第4の適用例である光スイッチ示す概略平面図である。
[図19]特許文献1に記載された光合分波器の光学原理説明図である。
[図20]特許文献3に記載された光合分波器の斜視光学説明図である。
[図21]特許文献3に記載された光合分波器の光学原理説明図である。
[図22]特許文献3に記載された光合分波器の作動説明図である。
符号の説明
10 第1実施形態の光システム
12 第1の光入出力手段
14 第2の光入出力手段
16 第3の光入出力手段
20 第4のマルチモード光導波路
22 第5のマルチモード光導波路
24 光学フィルタ
26 光学フィルタ設置手段
110 第2実施形態の光システム
210 第3実施形態の光システム
310 第4実施形態の光システム
320 第5実施形態の光システム
330 第6実施形態の光システム
340 第7実施形態の光システム
360 比較例の光システム

Claims (24)

  1. 第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4のマルチモード光導波路及び前記第5のマルチモード光導波路は、それらが合わさってマルチモード干渉型光導波路(MMI)として機能し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを挿入するための溝部分を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記溝部分と反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の溝部分と反対側の端面に接続され、
    前記溝部分に光学フィルタを挿入したとき、前記溝部分において光波がクラッドに包囲されたコアに閉じ込められる効果が消失することに起因して、前記第1、第2及び第3の光入出力手段のいずれかから入射した光波のフィールド形状が前記光学フィルタを透過してもしくは前記光学フィルタで反射して摂動を受け、
    前記透過もしくは反射後の摂動を受けたフィールド形状を前記溝部分が設けられていない状態に近づけるように、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が異なることを特徴とする光導波路を含む光システム。
  2. 前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、前記第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅より大きいことを特徴とする請求項1に記載の光導波路を含む光システム。
  3. 前記第1、第2、及び第3の光入出力手段に入力する光の内、最も効率よく伝搬させるべき光を入力する光入出力手段を接続したマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、他のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅より小さいことを特徴とする請求項1に記載の光導波路を含む光システム。
  4. 前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅、及び前記第5のマルチモード光導波路の光の進行方向と直交する方向の幅が、5μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光導波路を含む光システム。
  5. 第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4のマルチモード光導波路及び前記第5のマルチモード光導波路は、それらが合わさってマルチモード干渉型光導波路(MMI)として機能し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを挿入するための溝部分を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記溝部分と反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の溝部分と反対側の端面に接続され、
    前記溝部分に光学フィルタを挿入したとき、前記溝部分において光波がクラッドに包囲されたコアに閉じ込められる効果が消失することに起因して、前記第1、第2及び第3の光入出力手段のいずれかから入射した光波のフィールド形状が前記光学フィルタを透過してもしくは前記光学フィルタで反射して摂動を受け、
    前記透過もしくは反射後の摂動を受けた光波フィールドの出射端での収束光の収束位置に合わせて、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2と、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔とが異なることを特徴とする光導波路を含む光システム。
  6. 第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4のマルチモード光導波路及び前記第5のマルチモード光導波路は、それらが合わさってマルチモード干渉型光導波路(MMI)として機能し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを挿入するための溝部分を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記溝部分と反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の溝部分と反対側の端面に接続され、
    前記溝部分に光学フィルタを挿入したとき、前記溝部分において光波がクラッドに包囲されたコアに閉じ込められる効果が消失することに起因して、前記第1、第2及び第3の光入出力手段のいずれかから入射した光波のフィールド形状が前記光学フィルタを透過してもしくは前記光学フィルタで反射して摂動を受け、
    前記透過もしくは反射後の摂動を受けた光波フィールドの出射端での収束光のフィールド形状に合わせて、前記第1の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅が、前記第2及び第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅の少なくともいずれかと異なることを特徴とする光導波路を含む光システム。
  7. 前記第1の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅が、前記第2及び第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅の少なくともいずれかより小さいことを特徴とする請求項6に記載の光導波路を含む光システム。
  8. 第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4のマルチモード光導波路及び前記第5のマルチモード光導波路は、それらが合わさってマルチモード干渉型光導波路(MMI)として機能し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを挿入するための溝部分を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記溝部分と反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の溝部分と反対側の端面に接続され、
    前記溝部分に光学フィルタを挿入したとき、前記溝部分において光波がクラッドに包囲されたコアに閉じ込められる効果が消失することに起因して、前記第1、第2及び第3の光入出力手段のいずれかから入射した光波のフィールド形状が前記光学フィルタを透過してもしくは前記光学フィルタで反射して摂動を受け、
    前記透過もしくは反射後の摂動を受けた光波フィールドの出射端での収束光のフィールド形状に合わせて、前記第3の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅が、前記第2の光入出力手段の光の進行方向と直交する方向の幅と異なることを特徴とする光導波路を含む光システム。
  9. 前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2と、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔とが異なることを特徴とする請求項1〜4及び6〜8のいずれかに記載の光導波路を含む光システム。
  10. 前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線間隔の1/2が、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線と前記第4のマルチモード光導波路への第1の光入出力手段の入出力中心位置の間隔より大きいことを特徴とする請求項5又は請求項9に記載の光導波路を含む光システム。
  11. 第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4のマルチモード光導波路及び前記第5のマルチモード光導波路は、それらが合わさってマルチモード干渉型光導波路(MMI)として機能し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを挿入するための溝部分を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記溝部分と反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の溝部分と反対側の端面に接続され、
    前記溝部分に光学フィルタを挿入したとき、前記溝部分において光波がクラッドに包囲されたコアに閉じ込められる効果が消失することに起因して、前記第1、第2及び第3の光入出力手段のいずれかから入射した光波のフィールド形状が前記光学フィルタを透過してもしくは前記光学フィルタで反射して摂動を受け、
    前記透過もしくは反射後の摂動を受けたフィールド形状を前記溝部分が設けられていない状態に近づけるように、前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向に延びる中心線と、前記第5のマルチモード光導波路の光の進行方向に延びる中心線とがオフセットされることを特徴とする光導波路を含む光システム。
  12. 第1、第2、及び第3の光入出力手段と、マルチモードでの光の伝搬が可能な第4及び第5のマルチモード光導波路とを有し、前記第4のマルチモード光導波路及び前記第5のマルチモード光導波路は、それらが合わさってマルチモード干渉型光導波路(MMI)として機能し、前記第4及び第5のマルチモード光導波路の間に前記第4及び第5のマルチモード光導波路内の光の進行方向に交差して光学フィルタを挿入するための溝部分を有し、前記第1の光入出力手段が前記第4のマルチモード光導波路における前記溝部分と反対側の端面に接続され、前記第2及び第3の光入出力手段が前記第5のマルチモード光導波路の溝部分と反対側の端面に接続され、
    前記溝部分に光学フィルタを挿入したとき、前記溝部分において光波がクラッドに包囲されたコアに閉じ込められる効果が消失することに起因して、前記第1、第2及び第3の光入出力手段のいずれかから入射した光波のフィールド形状が前記光学フィルタを透過してもしくは前記光学フィルタで反射して摂動を受け、
    前記透過もしくは反射後の摂動を受けたフィールド形状を前記溝部分が設けられていない状態に近づけるように、前記第4のマルチモード光導波路の光の進行方向に延びる中心線と、前記第5のマルチモード光導波路への第2及び第3の光入出力手段の入出力位置の中心線とがオフセットされることを特徴とする光導波路を含む光システム。
  13. 前記光学フィルタが、第1透過光及び第2透過光を透過させ、第3反射光を反射し、
    第1の光入出力手段から入射した第1透過光が第2の光入出力手段の接続端において収束し、
    第2光入出力手段から入射した第3反射光が第3光入出力手段へ入射し、
    第2の光入出力手段から入射した第2透過光が第1の光入出力手段へ入射することを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の光導波路を含む光システム。
  14. 前記光学フィルタが、第1透過光及び第2透過光を透過させ、第3反射光を反射し、
    第1光入出力手段から入射した第2透過光が第2光出力手段へ入射し、
    第2入出力手段から入射した第1透過光が、第1の光入出力手段へ入射し、
    第3の光入出力手段から入射した第3反射光が、第2の光入出力手段へ入射することを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の光導波路を含む光システム。
  15. 請求項13に記載の光システムと請求項14に記載の光システムとを1対として、第2の光入出力手段同士が光ファイバ等を介して光学的に結合されていることを特徴とする光システム。
  16. 前記光学フィルタが、第1反射光及び第2反射光を反射させ、第3透過光を透過し、
    第2の光入出力手段から入射した第2反射光が第3の光入出力手段へ入射し、
    第2の光入出力手段から入射した第3透過光が第1の光入出力手段へ入射し、
    第3の光入出力手段から入射した第1反射光が第2の光入出力手段へ入射することを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の光導波路を含む光システム。
  17. 前記光学フィルタが、第1反射光及び第2反射光を反射させ、第3透過光を透過し、
    第1の光入出力手段から入射した第3透過光が第2光出力手段へ入射し、
    第2入出力手段から入射した第1反射光が、第3の光入出力手段へ入射し、
    第3の光入出力手段から入射した第2反射光が、第2の光入出力手段へ入射することを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の光導波路を含む光システム。
  18. 請求項16に記載の光システムと請求項17に記載の光システムとを1対として、第2の光入出力手段同士が光ファイバ等を介して光学的に結合されていることを特徴とする光システム。
  19. 請求項13に記載の光システムと請求項17に記載の光システムとを1対として、第2の光入出力手段同士が光ファイバ等を介して光学的に結合されていることを特徴とする光システム。
  20. 請求項14に記載の光システムと請求項16に記載の光システムとを1対として、第2の光入出力手段同士が光ファイバ等を介して光学的に結合されていることを特徴とする光システム。
  21. 前記第4及び第5のマルチモード光導波路の光の進行方向の長さを、それぞれL4及びL5とするとき
    100μm≦L4+L5≦800μm
    50μm≦L5≦400μm
    であることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の光導波路を含む光システム。
  22. 第1、第2、及び第3の光入出力手段が、シングルモード光導波路である、請求項1〜21のいずれかに記載の光導波路を含む光システム。
  23. 第1の光入出力手段が光ファイバで、第2及び第3の光入出力手段がシングルモード光導波路である、請求項1〜21のいずれかに記載の光導波路を含む光システム。
  24. 請求項1〜23のいずれかに記載の光導波路を含む光システムにおいて、前記溝部分に光学フィルタが挿入された光合分波器。
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