JP4009804B2 - 電界効果型半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高電子移動度トランジスタ(HEMT)又は金属半導体接触(ショットキバリア)電界効果トランジスタ(MESFET)等の電界効果型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1及び図2に示す従来のHEMT(High Electron Mobility Transistor )は、半導体基体1と、2つのソース電極2と、ドレイン電極3と、ゲート電極4と、図示が省略されている絶縁膜とを備えている。このHEMTの素子主動作領域は、これをボンディングパッド形成領域等から区画するために、メサ形に形成されている。なお、図1においてソース電極2、ドレイン電極3、及びゲート電極4には、他の領域と区別するために点々及び斜線が付されている。
【0003】
半導体基体1は、半絶縁性のGaAs半導体から成る半導体基板5と、この基板5の上面に形成された相対的に不純物濃度の低いP形のGaAs半導体層とAlGaAs半導体層が複数積層されて成るバッファ層6と、相対的に不純物濃度の高いN形のAlGaAs半導体から成る第1の電子供給層7と、実質的に不純物がドープされていないGaAs半導体やInGaAs半導体から成るチャネル層8と、相対的に不純物濃度の高いN形のAlGaAs半導体から成る第2の電子供給層9と、実質的に不純物がドープされていないAlGaAs半導体から成るショットキ層10と、相対的に不純物濃度の高いGaAs半導体から成るソ−ス及びドレインオーミックコンタクト層11a、11bとを備えている。
【0004】
半導体基体1は一方の主面にメサ構造の主動作領域用台状部分12を有する。この台状部分12は、バッファ層6の上に第1の電子供給層7とチャネル層8と第2の電子供給層9とショットキ層10とソ−ス及びドレインコンタクト層11a、11bとを順次に有するHEMTの主動作領域即ちソ−ス・ゲ−ト間電流通路を含む主半導体領域である。半導体基体1の台状部分12の外周領域は基板1とバッファ層6とから成り、HEMTの主動作領域を含まない。
【0005】
台状部分12の側面13は、半導体基体1の一方の主面から他方の主面側に向って広がる傾きを有する傾斜面であり、ここにバッファ層6の一部、第1の電子供給層7、チャネル層8、第2の電子供給層9、ショットキ層10、コンタクト層11a、11bが露出している。コンタクト層11a、11bは、図2及び図3から明らかなようにショットキ層10から突出する複数の帯状体から成る。従って、ショットキ層10は複数のコンタクト層11a、11bの相互間に露出している。なお、図3では台状部分12の傾斜側面13に露出する複数の層の図示が省略されている。
【0006】
左右に分割された2つのソース電極2はフィンガ部又は細条部分と呼ぶこともできる複数の主ソース電極部分2aとソースパッド部分2bとソース連結部分2cとをそれぞれ有している。主ソース電極部分2aは図1で斜線を付して区別して示されており、ソ−スコンタクト層11aに低抵抗接続(オ−ミック接続)されている。ソ−ス相互接続部分又は外部接続部分としてのソースパッド部分2bは台状部分12の外周のバッファ層6上に配置されている。ストライプ状に配置された複数の主ソース電極部分2aはソース連結部分2cによってソース接続導体即ちソースパッド部分2bにそれぞれ接続されている。なお、主ソース電極部分2aの延長部分2dは台状部分12の側面13に接触している。
【0007】
ドレイン電極3は複数の主ドレイン電極部分3aと、ドレインパッド部分3bと、ドレイン連結部分3cとを有する。複数の主ドレイン電極部分3aは図1で斜線を付して区別して示されており、ドレインコンタクト層11bに低抵抗接続(オ−ミック接続)されている。複数の主ドレイン電極部分3aは複数の主ソース電極部分2aの相互間に配置されている。主ソース電極部分2aと主ドレイン電極部分3aとは直線状に延びる帯状体であり、規則正しく互いに平行に配置されている。ドレイン相互接続部分又は外部接続部分としてのドレインパッド部分3bは半導体基体1の台状部分12の外周のバッファ層6の上に配置されている。ドレイン連結部分3cは複数の主ドレイン電極部分3aをドレインパッド部分3bに接続している。なお、主ドレイン電極部分3aの延長部分3dは台状部分12の側面13に接触している。
【0008】
ゲート電極4は複数の主ゲート電極部分4aとゲートパッド部分4bとゲート連結部分4cとル−プ形成部分4dとを有する。主ゲート電極部分4aは台状部分12のショットキ層10にショットキ接触(金属半導体接触)している。ゲート相互接続部分又は外部接続部分としてのゲートパッド部分4bは台状部分12の外周側でバッファ層6の上に配置されている。ゲート連結部分4cは複数の主ゲート電極部分4aをゲートパッド部分4bに接続している。なお、ゲート電極4は平面的に見てソース電極2に交差しているが、両者は絶縁膜(図示せず)によって電気的に分離されている。また、ル−プ形成部分4dは主ソ−ス電極部分2aを挟んで配置された2つの主ゲ−ト電極部分4aの先端間を相互に接続している。
【0009】
図1及び図2では省略されているが、ソースパッド部分2b、ドレインパッド部分3b、ゲートパッド部分4bの周知のワイヤボンディング技術によってリード細線(ワイヤ)がボンディングされる領域以外の半導体基体1の上面側を被覆する絶縁膜が設けられている。
【0010】
このHEMTにおいて、ゲート電極4に印加する電圧を変化させると、チャネル層8に形成される空乏層の広がりが制御され、電流通路形成領域においてドレイン電極3とソース電極2との間を流れる電流が制御される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、この種のHEMT及びこれに類似のMESFETに対する高耐圧化の要求が高まっている。例えば、この種のHEMTをカスケード方式のビデオアンプの電圧増幅部に使用する場合には、100V程度のドレイン・ソース間耐圧が得られることが望まれる。しかしながら、従来のHEMTやMESFETでは20〜35V程度の耐圧しか得られず、この要求を十分に満足することができなかった。
図8の特性線A、Bは、従来の2種類のHEMTのソース・ドレイン間の電圧と最大許容電流との関係を示す。即ち、特性線Aは従来の高耐圧用HEMTの特性を示し、特性線Bは従来の携帯電話用HEMTの特性を示す。なお、特性線Cは後述する本発明に従う実施例のHEMTの特性を示す。特性線A、B、Cの左側領域は安全領域であり、右側領域は破壊領域である。また、図8のDはカスケード方式のビデオアンプの負荷線である。カスケード接続の場合は、負荷線Dが安全領域になければならない。
【0012】
従来の携帯電話用HEMTの場合は特性線がBとなるので、ドレイン・ソース間電圧を約20Vよりも高めることができない。また、従来の高耐圧用HEMTの場合には、ドレイン電流を低い値に保つとドレイン・ソース間電圧を120V程度にすることができるが、ドレイン・ソース間電圧が30〜70V程度の範囲においてドレイン電流の大きさが大幅に制限され、負荷線Dに従う電流を流すことができなくなる。
以上、HEMTについて述べたが、MESFET等の半導体装置においても、耐圧向上が望まれている。
また、HEMT及びMESFET等の半導体装置の小型化が要求されている。
【0013】
そこで、本発明の目的は、HEMT、MESFET等の電界効果型半導体装置の耐圧向上を図ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、上記目的を達成するための本発明は、
絶縁性又は半絶縁性基板(1)と、この基板の一方の主面上に配置されたバッファ層(6)と、このバッファ層(6)の上に配置されたチャネル層(8)とこのチャネル層(8)の上に配置された電子供給層(9)とを少なくとも含んでいる主半導体領域と、ソ−ス電極(2)と、ドレイン電極(3)と、ゲ−ト電極(4)とを有する電界効果型半導体装置であって、
前記ソ−ス電極(2)は主ソ−ス電極部分(2a)とソ−スパッド部分(2b)とソ−ス連結部分(2c)とを有し、
前記ドレイン電極(3)は主ドレイン電極部分(3a)とドレインパッド部分(3b)とドレイン連結部分(3c)とを有し、
前記ゲ−ト電極(4)は主ゲ−ト電極部分(4a)とゲ−トパッド部分(4b)とゲ−ト連結部分(4c)とを有し、
前記主半導体領域は、前記バッファ層(6)からそれぞれ突出し且つ互いに分離されている主動作領域用台状部分(12b)とソ−スパッド用台状部分(22)とドレインパッド用台状部分(23)とを有し、
前記主ソ−ス電極部分(2a)及び前記主ドレイン電極部分(3a)は前記主動作領域用台状部分(12b)にオ−ミック接続され、
前記主ゲ−ト電極部分(4a)は前記主動作領域用台状部分(12b)にショットキ−接続され、
前記ソ−スパッド部分(2b)は前記ソ−スパッド用台状部分(22)の上に配置され、
前記ドレインパッド部分(3b)は前記ドレインパッド用台状部分(23)の上に配置され、
前記ゲ−トパッド部分(4b)は前記バッファ層(6)の上に配置され、
前記ソ−ス連結部分(2c)は前記主ソ−ス電極部分(2a)を前記ソ−スパッド部分(2b)に電気的に接続するように配置され、
前記ドレイン連結部分(3c)は前記主ドレイン電極部分(3a)を前記ドレインパッド部分(3b)に電気的に接続するように配置され、
前記ゲ−ト連結部分(4c)は前記主ゲ−ト電極部分(4a)を前記ゲ−トパッド部分(4b)に電気的に接続するように配置されていることを特徴とする電界効果型半導体装置に係わるものである。
【0015】
なお、請求項2に示すように、ソ−スコンタクト層(11a)及びドレインコンタクト層(11b)を設けることが望ましい。
【0016】
【発明の効果】
各請求項の発明においては、ソ−スパッド部分(2b)及びドレインパッド部分(3b)がバッファ層(6)の上に直接に形成されないので、バッファ層(6)における電界集中を緩和し、耐圧向上を図ることができる。
また、ソ−スパッド部分(2b)及びドレインパッド部分(3b)の下の半導体領域が従来よりも厚くなるので、この強度が向上し、ワイヤボンデイング時等におけるチップ割れを防ぐことができる。
また、ソ−スパッド部分(2b)とドレインパッド部分(3b)との間の電気的分離が良好になる。
【0017】
【実施形態及び実施例】
次に、図4〜図13を参照して本発明に係わる実施形態及び実施例を説明する。但し、図4〜図13において図1〜図3と実質的に同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0018】
【基本構成】
図4は本発明の理解を助けるためのHEMTの基本構成を図1と同様に絶縁膜を省略して示す平面図である。図5は図4のB−B線断面図である。図6は図4のC−C線断面図である。図7は図4の半導体基体の平面図である。
【0019】
図4のHEMTは、ソ−スパッド部分2b、ドレインパッド部分3b、ゲ−トパッド部分4bが台状部分12aの中に配置されている点において図1〜図3の従来のHEMTと相違し、この他は図1〜図3のHEMTと実質的に同一に構成されている。
即ち、図4のHEMTは、図1〜図3の従来のHEMTと同様に、半導体基体1、ソース電極2、ドレイン電極3、ゲート電極4を有している。また、第1の実施例の半導体基体1は、図1〜図3と同様に、半導体基板5、バッファ層6、第1の電子供給層7、チャネル層8、第2の電子供給層9、ショットキ層10、ソ−スコンタクト層11a、ドレインコンタクト層11bを有している。しかし、第1の実施例の半導体基体1の表面は図1〜図3と相違し、電流通路を含む主半導体領域から成る台状部分12aの中に、主ソ−ス電極部分2a、主ドレイン電極部分3a、主ゲ−ト電極部分4aの他に、2つのソースパッド部分2b、1つのドレインパッド部分3b、ゲ−トパッド部分4b、ソ−ス連結部分2c、ドレイン連結部分3c及びゲ−ト連結部4cが含まれている。
なお、ゲ−ト電極4は、ゲ−ト連結部分4cから台状部分12aの側面を通ってバッファ層6の上に延在する部分4eを有する。この延在部分4eは、少なくともシヨットキ層10の端に至るように形成される。ル−プ形成部分4dと延在部分4eとを含むゲ−ト電極4は、ソ−ス電極2とドレイン電極3との間をヨットキ層10内で電気的に分離している。
【0020】
台状部分12aはバッファ層6の一部、第1の電子供給層7、チャネル層8、第2の電子供給層9、ショットキ層10を除去することによって形成されている。従って、台状部分12aの外周側にはバッファ層6が露出している。台状部分12aはソ−ス・ドレイン間電流通路を形成するための主半導体領域であって、第1の電子供給層7、チャネル層8、第2の電子供給層9、ショットキ層10、ソ−スコンタクト層11a、ドレインコンタクト層11b、ソ−スパッドコンタクト層11c、及びドレインパッドコンタクト層11dを有する。
ソ−スコンタクト層11a、ドレインコンタクト層11b、ソ−スパッドコンタクト層11c、ドレインパッドコンタクト層11dは、同一半導体材料によって同時に形成されたものであり、台状部分12a内のショットキ層10の上に配置されている。帯状のソ−スコンタクト層11aには主ソ−ス電極部分2aがオ−ミック接続されている。帯状のドレインコンタクト層11bには主ドレイン電極部分3aがオ−ミック接続されている。2つに分けられたソ−スパッドコンタクト層11cには、ソ−ス相互接続部分又はソ−ス外部接続部分とも呼ぶことができるソ−スパッド部分2bがオ−ミック接続されている。ドレインパッドコンタクト層11dには、ドレイン相互接続部分又はドレイン外部接続部分とも呼ぶことができるドレインパッド部分3bがオ−ミック接続されている。ゲ−ト相互接続部分又はゲ−ト外部接続部分とも呼ぶことができるゲ−トパッド部分4bは、主ゲ−ト電極部分4a、ゲ−ト連結部分4c及びル−プ形成部分4dと同様に各コンタクト層11a〜11dの下のショットキ層10の表面上に配置されている。なお、チャネル層8と第1及び第2の電子供給層7、9とショットキ層10とを電流制御半導体層と呼ぶことができる。
本願におけるソ−スパッド部分2b、ドレインパッド部分3b、ゲ−トパッド部分4bは、これ等の一部のみがワイヤボンデイングのパッド領域となるように形成されている。従って、2bはソ−スパッドを含む接続部分であり、3bはドレインパッドを含む接続部分であり、4bはゲ−トパッドを含む接続部分であるが、ここでは説明を容易にするためにソ−スパッド部分、ドレインパッド部分、ゲ−トパッド部分と呼んでいる。
【0021】
主ソース電極部分2aと主ドレイン電極部分3aとの間に配置された主ゲート電極部分4aは、主ソース電極部分2a寄りに配置されている。
主ソ−ス電極部分2aと主ドレイン電極部分3aとは交互に配置され、これ等を中心にして互いに反対側となるように配置されたソ−スパッド部分2bとドレインパッド部分3bとにソ−ス連結部分2c、ドレイン連結部分3cを介して接続されている。ゲ−トパッド部分4bはソ−スパッド部分2b側に配置され、ここに複数の主ゲ−ト電極部分4aがゲ−ト連結部分4cによって接続されている。主ゲ−ト電極部分4aとル-プ形成部分4dとは主ソ−ス電極部分2aの3方向を囲むように形成されている。従って、図4から明らかなように主ソ−ス電極部分2aとドレインパッド部分3bとの間にもゲ−ト電極4の一部であるル−プ形成部分4dが配置されており、ここにおいても電界効果トランジスタ作用が得られ、電流容量の増大を図ることができ、また、ソ−ス・ドレイン間を電気的に分離することができる。
また、主ドレイン電極部分3aとソ−スパッド部分2bとの間にゲ−ト連結部分4cが介在しているので、ここでも電界効果トランジスタ作用を得ることができる。
【0022】
図4から明らかなように、主ゲ−ト電極部分4aとドレインコンタクト層11bとの間隔L1と、ル−プ形成部分4dとドレインパッドコンタクト層11dとの間隔L2と、ドレインコンタクト層11bとゲ−ト連結部分4cとの間隔L3とがほぼ等しく設定されている。従って、ゲ−ト・ドレイン間の耐圧の部分的低下を防ぐことができ、耐圧の安定化を図ることができる。
ソ−ス連結部分2cとゲ−と連結部分4cとは図4から明らかなように平面的に見て交差している。従って、本実施例では図6から明らかなようにゲ−ト連結部分4cの上に絶縁膜21が設けられ、この上にソ−ス連結部分2cが配置され、ソ−ス及びゲ−ト連結部分2c、4cの相互間の絶縁が達成されている。
【0023】
絶縁膜21はチタン酸化膜とシリコン酸化膜との積層膜又はシリコン酸化膜の単層膜から成り、図6から明らかなように各台状部分12aの上面及び側面を覆うように配置されている。また、ソース連結部分2c及びドレイン連結部分4cは絶縁膜21の開口を介して主ソース電極部分2a及び主ドレイン電極部分3aに接続されている。また、ソースパッド部分2b及びドレインパッド部分3bもワイヤボンディング領域を除いて絶縁膜21で被覆され、ここに形成された開口を介してソース連結部分2c及びドレイン連結部分3cに接続されている。
【0024】
図4のHEMTは次の効果を有する。
(1) HEMTのドレイン・ソース間の耐圧向上を図ることができる。即ち、図4のHEMTは図8の特性線Cに示す耐圧特性を有する。この特性線Cから明らかなようにドレイン・ソース間電圧が80Vよりも高い領域において負荷線Dよりも大きいドレイン電流を流すことができるのみでなく、ドレイン・ソース間電圧が30〜80Vの中間電圧領域において従来の高耐圧用HEMTの特性線Aよりも大きいドレイン電流を流すことが可能になる。
この耐圧向上の効果は、ソ−スパッド部分2b及びドレインパッド部分3bをバッファ層6の上に直接形成しないためにバッファ層に電界集中が生じないことに基づいて得られる。
(2) 図4のHEMTによれば、ソ−スパッド部分2b及びドレインパッド部分3bがショットキ層10上のコンタクト層11c、11d上に設けられ、主ソ−ス電極部分2aとドレインパッド部分3bとの間にゲ−ト電極4のル−プ形成電極部分4d、また主ドレイン電極部分3aとソ−スパッド部分2bとの間にゲ−ト連結部分4cが配置されているので、ここも電界効果トランジスタ動作領域として使用することができ、電流容量の増大を図ることができる。
(3) 台状部分12aの表面即ちシヨットキ層10の表面において、主ソ−ス電極部分2a及びソ−スコンタクト層11aが主ゲ−ト電極部分4aとゲ−ト連結部分4cとル−プ形成部分4dとによって包囲され、また、延在部分4eを有するゲ−ト電極4によって生じるシヨットキ層10の中の空乏層によって、ソ−スパッド部分2b及びソ−スパッドコンタクト層11cとドレイン電極4及びドレインコンタクト層11b及びドレインパッドコンタクト層11dとの間が電気的に分離されている。従って、ソ−ス・ドレイン間の電気的分離が容易に達成されている。
(4) ソ−スパッド部分2b、ドレインパッド部分3bをバッファ層6の上に設けずにコンタクト層11a、11bの上に設け、また、ゲ−トパッド部分4bをバッファ層6の上に設けないでショットキ層10の上に設けたので、ワイヤボンデイングを肉厚部分に行うことができ、チップの割れを防ぐことができる。
【0025】
【実施例】
次に、図9〜図12を参照して本発明の実施例に従うHEMTを説明する。但し、図9〜図12において図1〜図7と実質的に同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】
この実施例のHEMTは、ソ−スパッド部分2bのための台状部分22とドレインパッド部分3bのための台状部分23とが独立に設けられている点、及びゲ−ト細条部分4aの一部、ゲ−トパッド部分4b、ゲ−ト連結部分4cがバッファ層6の上に配置されている点において図4のHEMTと相違し、この他は図4のHEMTと実質的に同一に構成されている。
【0027】
ソ−スパッド用台状部分22及びドレインパッド用台状部分23は、図11から明らかなように中央の主動作領域用台状部分12bと同様に第1の電子供給層7、チャネル層8、第2電子供給層9、ショットキ層10、コンタクト層11c、11dを有し、バッファ層6から立上っている。ソ−スパッド部分2b及びドレインパッド部分3bはそれぞれのコンタクト層11c、11dの上に配置されており、またソ−ス連結部分2c及びドレイン連結部分3cは絶縁膜21上に配置されているので、ソ−ス電極2及びドレイン電極3はバッファ層6から電気的に分離されている。
【0028】
主動作領域用台状部分12bの上には、主ソ−ス電極部分2a、主ドレイン電極部分3a及び主ゲ−ト電極部分4aが配置されている。ゲ−ト電極4のル−プ形成部分4dは図11から明らかなように主動作領域用台状部分12bとドレインパッド用台状部分23との間においてバッファ層6上に配置され、またゲ−ト連結部分4cは主動作領域用台状部分12bとソ−スパッド用台状部分22との間においてバッファ層6上に配置されている。ゲ−トパッド部分4bは、2つのソ−スパッド用台状部分22の間においてバッファ層6上に配置されている。
【0029】
図9〜図12の実施例のHEMTは、図4のHEMTの効果(1)(4)と同一の効果を有し、更に、ソ−スパッド部分2b、ドレインパッド部分3b、及びゲ−トパッド部分4bが良好に分離されるという効果を有する。
【0030】
図13及び図14は本発明を適用することができるMESFETの基本構成を示す。図13及び図14のMESFETは、バッファ層6の上の半導体層の構成が図4のHEMTと相違している点を除いて、図4のHEMTと同一に構成されている。即ち、図14から明らかなようにMESFETの半導体基体1は、半絶縁性のGaAs半導体から成る半導体基板5と、高抵抗のN形GaAsバッファ層6と、N形半導体から成る活性層即ちチャネル層30と、コンタクト層11a〜11dとを有する。主半導体領域を構成するための台状部分12aは、チャネル層30とコンタクト層11a〜11dとバッファ層6の一部とから成り、平面的に見てバッファ層6に包囲されている。図13及び図14のMESFETのソース電極2及ドレイン電極3はチャネル層30の上にコンタクト層11a〜11dを介して配置され、ゲ−ト電極4はチャネル層30の上に配置されている。
MESFETに本発明を適用してもHEMTと同様な効果を得ることができる。
【0031】
【変形例】
本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1) コンタクト層11a〜11dの一部又は全部を省くことができる。
(2) 図9に示す実施例において、ゲート電極4にループ形成部分4dを設けないで、主ゲート電極部分4aの他端を開放状態にすることができる。
(3) 実施例において、ソ−ス電極2をドレイン電極とし、ドレイン電極3をソ−ス電極とする変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のHEMTを絶縁膜を省いて示す平面図である。
【図2】 図1のA−A線に相当する部分の断面図である。
【図3】 図1の半導体基体の平面図である。
【図4】 HEMTの基本構成を絶縁膜を省いて図1と同様に示す平面図である。
【図5】 図4のB−B線に相当する部分の断面図である。
【図6】 図4のC−C線に相当する部分の断面図である。
【図7】 図4の半導体基体の平面図である。
【図8】 従来のHEMT及び本発明の実施例のHEMTの特性図である。
【図9】 実施例のHEMTを図4と同様に示す平面図である。
【図10】 図9のD-D線に相当する部分の断面図である。
【図11】 図9のE−E線に相当する部分の断面図である。
【図12】 図9の半導体基体の平面図である。
【図13】 MESFETの基本構成を図4と同様に示す平面図である。
【図14】 図13のF−F線に相当する部分の断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基体
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 ゲート電極
5 半導体基板
6 バッファ層
7 第1の電子供給層
8 チャネル層
9 第2の電子供給層
10 ショットキ層
11a〜11d コンタクト層
12、12a、12b 台状部分
21 絶縁膜
Claims (2)
- 絶縁性又は半絶縁性基板(1)と、この基板の一方の主面上に配置されたバッファ層(6)と、このバッファ層(6)の上に配置されたチャネル層(8)とこのチャネル層(8)の上に配置された電子供給層(9)とを少なくとも含んでいる主半導体領域と、ソ−ス電極(2)と、ドレイン電極(3)と、ゲ−ト電極(4)とを有する電界効果型半導体装置であって、
前記ソ−ス電極(2)は主ソ−ス電極部分(2a)とソ−スパッド部分(2b)とソ−ス連結部分(2c)とを有し、
前記ドレイン電極(3)は主ドレイン電極部分(3a)とドレインパッド部分(3b)とドレイン連結部分(3c)とを有し、
前記ゲ−ト電極(4)は主ゲ−ト電極部分(4a)とゲ−トパッド部分(4b)とゲ−ト連結部分(4c)とを有し、
前記主半導体領域は、前記バッファ層(6)からそれぞれ突出し且つ互いに分離されている主動作領域用台状部分(12b)とソ−スパッド用台状部分(22)とドレインパッド用台状部分(23)とを有し、
前記主ソ−ス電極部分(2a)及び前記主ドレイン電極部分(3a)は前記主動作領域用台状部分(12b)にオ−ミック接続され、
前記主ゲ−ト電極部分(4a)は前記主動作領域用台状部分(12b)にショットキ−接続され、
前記ソ−スパッド部分(2b)は前記ソ−スパッド用台状部分(22)の上に配置され、
前記ドレインパッド部分(3b)は前記ドレインパッド用台状部分(23)の上に配置され、
前記ゲ−トパッド部分(4b)は前記バッファ層(6)の上に配置され、
前記ソ−ス連結部分(2c)は前記主ソ−ス電極部分(2a)を前記ソ−スパッド部分(2b)に電気的に接続するように配置され、
前記ドレイン連結部分(3c)は前記主ドレイン電極部分(3a)を前記ドレインパッド部分(3b)に電気的に接続するように配置され、
前記ゲ−ト連結部分(4c)は前記主ゲ−ト電極部分(4a)を前記ゲ−トパッド部分(4b)に電気的に接続するように配置されていることを特徴とする電界効果型半導体装置。 - 前記主半導体領域は、更に前記電子供給層(9)の上に配置されたソ−スコンタクト層(11a)とドレインコンタクト層(11b)とを有し、前記主ソ−ス電極部分(2a)及びソ−スパッド部分(2b)は前記ソ−スコンタクト層(11a)上に配置され、前記主ドレイン電極部分(3a)及びドレインパッド部分(3b)は前記ドレインコンタクト層(11b)の上に配置され、前記主ゲ−ト電極部分(4a)は前記電子供給層(9)の上に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電界効果型半導体装置。
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