JP4009659B1 - 顎位矯正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 顎位を矯正することができる顎位矯正装置を提供する。
【解決手段】 顎位矯正装置としての歯列の保定装置10は、上顎及び下顎の少なくとも一方に取り付けられるプレート20と、上顎の左側の歯及び下顎の左側の歯の間に挟まれる左側弾性部材としてのチューブ41と、上顎の右側の歯及び下顎の右側の歯の間に挟まれる右側弾性部材としてのチューブ42とを備え、プレート20は、チューブ41及びチューブ42より前方で下顎の前歯に接触する前歯接触部としての斜面板23を有し、斜面板23は、下顎の前歯に接触している状態で前側ほど上側になるように傾斜していることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、上顎に対する下顎の位置、即ち顎位を矯正する顎位矯正装置に関する。
従来、歯列を矯正する装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−314419号公報
歯列の矯正においては、顎位が正しい位置にないと、歯牙は正しく配列しない。正しい顎位で咀嚼トレーニングすることにより歯牙は正しい位置に移動し、歯並びは安定する。顎位が正しければ後退した下顎骨は前方に出やすくなり、このとき舌癖等の障害を改善すると元の正しい位置に戻り始める。また、顎位が正しい位置にない状態は、睡眠時無呼吸症、顎関節症、不定愁訴などの原因になることもある。
そこで、本発明は、顎位を矯正することができる顎位矯正装置を提供することを目的とする。
本発明の顎位矯正装置は、上顎及び下顎の少なくとも一方に取り付けられるプレートと、前記上顎の左側の歯及び前記下顎の左側の歯の間に挟まれる左側弾性部材と、前記上顎の右側の歯及び前記下顎の右側の歯の間に挟まれる右側弾性部材とを備え、前記左側弾性部材及び前記右側弾性部材は、歯列と交差する方向に延在しているチューブであることを特徴とする。
この構成により、本発明の顎位矯正装置は、左側弾性部材及び右側弾性部材によって顎位を正しい位置に修正することができ、上顎の歯及び下顎の歯によって左側弾性部材及び右側弾性部材が繰り返し咬まれることによって、左側弾性部材及び右側弾性部材の弾力によって咀嚼筋を鍛えて神経筋の反射機構の改善により顎位を正しい位置に安定化させることができる。即ち、本発明の顎位矯正装置は、顎位を矯正することができる。
また、本発明の顎位矯正装置前記プレートは、前記左側弾性部材及び前記右側弾性部材より前方で前記下顎の前歯に接触する前歯接触部を有し、前記上顎に取り付けられ、前記前歯接触部は、下顎骨を正しい位置に誘導するために前記下顎の前記前歯に接触している状態で前側ほど上側になるように傾斜していることを特徴とする。
この構成により、本発明の顎位矯正装置は、左側弾性部材、右側弾性部材及び前歯接触部によって顎位を正しい位置に修正することができ、上顎の歯及び下顎の歯によって左側弾性部材及び右側弾性部材が繰り返し咬まれることによって、左側弾性部材及び右側弾性部材の弾力によって咀嚼筋を鍛えて神経筋の反射機構の改善により顎位を正しい位置に安定化させることができる。即ち、本発明の顎位矯正装置は、顎位を矯正することができる。
また、本発明の顎位矯正装置の前記左側弾性部材及び前記右側弾性部材は、前記プレートと一体化されていることが好ましい。
この構成により、本発明の顎位矯正装置は、左側弾性部材及び右側弾性部材がプレートとは完全に分離している構成と比較して、取り扱いを容易化することができる。
また、本発明の顎位矯正装置は、前記プレートに形成された溝部に対して前記左側弾性部材及び前記右側弾性部材を出し入れ可能に支持した支持部を備えることが好ましい。
この構成により、本発明の顎位矯正装置は、装着者が日常生活において話をするときなど、左側弾性部材及び右側弾性部材が不要であるときに左側弾性部材及び右側弾性部材を溝部に収納することができる。
また、本発明の顎位矯正装置は、前記プレートの左右方向の幅を拡大する拡大装置を備えることも可能である。
この構成により、本発明の顎位矯正装置は、顎位の矯正の基準となる上顎を拡大装置によって矯正することができるので、顎位の矯正の効果を向上することができる。
また、本発明の顎位矯正装置は、歯列の矯正後に前記歯列を保定するための保定部を備えていても良い。
この構成により、本発明の顎位矯正装置は、歯列の保定装置としても機能することができ、顎位の矯正によって歯列の矯正の効果も向上することができる。顎位の矯正により矯正治療を容易にすることが可能である。
本発明によれば、顎位を矯正することができる顎位矯正装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態に係る顎位矯正装置としての歯列の保定装置の構成について説明する。
図1(a)は、プレート20の溝部21、22の外部にチューブ41、42が出ている状態での本発明の第1の実施の形態に係る保定装置10の上面図である。図1(b)は、プレート20の溝部21、22の外部にチューブ41、42が出ている状態での保定装置10の底面図である。図2(a)は、プレート20の溝部21、22の外部にチューブ41、42が出ている状態で上面側から見た保定装置10の斜視図である。図2(b)は、プレート20の溝部21、22の外部にチューブ41、42が出ている状態で底面側から見た保定装置10の斜視図である。図3は、上顎92に装着されてプレート20の溝部21、22の外部にチューブ41、42が出ている状態での保定装置10の底面図である。図4は、上顎92に装着されてプレート20の溝部21、22の外部にチューブ41、42が出ている状態での保定装置10の正面図である。図5は、上顎92に装着されてプレート20の溝部21、22の外部にチューブ41、42が出ている状態での保定装置10の側面図である。図6は、上顎92に装着された状態での保定装置10の断面図である。
図1〜図6に示すように、本実施の形態に係る保定装置10は、口蓋91に取り付けられる樹脂製のプレート20と、プレート20に取り付けられて歯列の矯正後に歯列を保定するための保定部としての5本のワイヤ30と、上顎92の左側の歯及び下顎93の左側の歯の間に挟まれる左側弾性部材としてのチューブ41と、上顎92の右側の歯及び下顎93の右側の歯の間に挟まれる右側弾性部材としてのチューブ42と、プレート20に取り付けられてプレート20の左側の溝部21に対してチューブ41を出し入れ可能に支持した支持部としてのワイヤ51と、プレート20に取り付けられてプレート20の右側の溝部22に対してチューブ42を出し入れ可能に支持した支持部としてのワイヤ52とを備えている。
プレート20は、上面20aが口蓋91の形状に沿って形成されていて、側面20bが上顎92の歯の口蓋91側の側面の形状に沿って形成されている。プレート20は、チューブ41及びチューブ42より前方で下顎93の前歯94に接触する前歯接触部としての斜面板23を有している。また、プレート20の斜面板23は、下顎93の前歯94に接触している状態で前側ほど上側になるように傾斜している。
ワイヤ30は、上顎92の歯の表側の側面に接触する接触部31と、プレート20の内部に埋設された埋設部32とを有している。
チューブ41及びチューブ42は、例えば外径3.3mm、内径2.1mmの点滴用のシリコン製のチューブを適切な長さに切断して製造したものである。なお、チューブ41及びチューブ42は、定期的に交換されることが好ましい。
ワイヤ51は、チューブ41に挿入されてチューブ41の位置を固定するチューブ固定部51aと、プレート20の内部に埋設された埋設部51bとを有している。同様に、ワイヤ52は、チューブ42に挿入されてチューブ42の位置を固定するチューブ固定部52aと、プレート20の内部に埋設された埋設部52bとを有している。チューブ固定部51aは、適度の摩擦によってチューブ41がずれなくなるように、ワイヤ51の先端を折り曲げてチューブ41の内径より太くしたものであり、チューブ41の径方向の弾性を利用してチューブ41の位置を固定するものである。チューブ固定部52aも、同様のものである。
次に、保定装置10の機能について説明する。
図7は、保定装置10の装着者の下顎93の斜視図である。
顎位のズレとしては、図7に示すように、矢印90aで示す前後方向のズレと、矢印90bで示す左右方向のズレと、矢印90cで示す上下方向に延在する軸周りのズレである矢印90dで示すヨーイング方向のズレと、矢印90aで示す前後方向に延在する軸周りのズレである矢印90eで示すローリング方向のズレと、矢印90bで示す左右方向に延在する軸周りのズレである矢印90fで示すピッチング方向のズレとがある。
<前後方向の顎位のズレの矯正>
図5及び図6に示すように、上顎92及び下顎93が閉じられてプレート20の斜面板23に下顎93の前歯94が接触すると、斜面板23の傾斜によって上顎92に対する下顎93の前歯94の位置が前方の正しい位置に移動させられる。したがって、矢印90aで示す前後方向の顎位のズレが修正される。特に、保定装置10の装着者が子供の場合、上顎92の歯及び下顎93の歯によってチューブ41(図1参照。)及びチューブ42が繰り返し咬まれると、下顎93の発育が促されて上顎92に対する下顎93の位置が前方の正しい位置に移動しやすい。矢印90aで示す前後方向の顎位のズレが修正された状態で上顎92の歯及び下顎93の歯によってチューブ41及びチューブ42が繰り返し咬まれると、チューブ41及びチューブ42の弾力によって咀嚼筋が鍛えられて神経筋の反射機構が改善し、Lip Seal(口を閉じて鼻呼吸すること)が可能になり顎位が安定化する。即ち、矢印90aで示す前後方向の顎位のズレは、矯正される。
<左右方向の顎位のズレの矯正>
図4に示すように、保定装置10の装着者は、矢印90bで示す左右方向の顎位の正しい位置について歯科医師などによって指導を受け、矢印90bで示す左右方向の顎位が正しい位置になるようにチューブ41、チューブ42及び斜面板23(図1参照。)を基準にして常に意識する。矢印90bで示す左右方向の顎位のズレが修正された状態で上顎92の歯及び下顎93の歯によってチューブ41及びチューブ42が繰り返し咬まれると、チューブ41及びチューブ42の弾力によって咀嚼筋が鍛えられて神経筋の反射機構の改善により顎位が安定化する。即ち、矢印90bで示す左右方向の顎位のズレは、矯正される。
<ヨーイング方向の顎位のズレの矯正>
図4に示すように、保定装置10の装着者は、矢印90d(図7参照。)で示すヨーイング方向の顎位の正しい位置について歯科医師などによって指導を受け、矢印90dで示すヨーイング方向の顎位が正しい位置になるようにチューブ41、チューブ42及び斜面板23(図1参照。)を基準にして常に意識する。矢印90dで示すヨーイング方向の顎位のズレが修正された状態で上顎92の歯及び下顎93の歯によってチューブ41及びチューブ42が繰り返し咬まれると、チューブ41及びチューブ42の弾力によって咀嚼筋が鍛えられて神経筋の反射機構の改善により顎位が安定化する。即ち、矢印90dで示すヨーイング方向の顎位のズレは、矯正される。なお、装着者は、チューブ41及びチューブ42を咬まなくても、チューブ41及びチューブ42の弾性によって、安静位で歯がチューブ41及びチューブ42に軽く触れる状態で、顎位が改善される。左右のうち傾いている方の歯がチューブに強く当たることにより、顎位が改善され、筋緊張がとれる。
<ローリング方向の顎位のズレの矯正>
図4に示すように、上顎92及び下顎93が閉じられてチューブ41及びチューブ42が咬まれると、チューブ41及びチューブ42のうち強く咬まれている方を支点にして下顎93に矢印90eで示すローリング方向の力が加わり、矢印90eで示すローリング方向の顎位のズレが修正される。矢印90eで示すローリング方向の顎位のズレが修正された状態で上顎92の歯及び下顎93の歯によってチューブ41及びチューブ42が繰り返し咬まれると、チューブ41及びチューブ42の弾力によって咀嚼筋が鍛えられて神経筋の反射機構の改善により顎位が安定化する。即ち、矢印90eで示すローリング方向の顎位のズレは、矯正される。
<ピッチング方向の顎位のズレの矯正>
図5に示すように、上顎92及び下顎93が閉じられてチューブ41(図1参照。)及びチューブ42が咬まれると、チューブ41及びチューブ42を支点にして下顎93に矢印90fで示すピッチング方向の力が加わり、矢印90fで示すピッチング方向の顎位のズレが修正される。矢印90fで示すピッチング方向の顎位のズレが修正された状態で上顎92の歯及び下顎93の歯によってチューブ41及びチューブ42が繰り返し咬まれると、チューブ41及びチューブ42の弾力によって咀嚼筋が鍛えられて神経筋の反射機構の改善により顎位が安定化する。即ち、矢印90fで示すピッチング方向の顎位のズレは、矯正される。
以上に説明したように、保定装置10は、チューブ41及びチューブ42の弾性により安静位における顎位の安定が可能となる。また、保定装置10は、チューブ41、チューブ42及び斜面板23によって顎位を正しい位置に修正することができ、上顎92の歯及び下顎93の歯によってチューブ41及びチューブ42が繰り返し咬まれることによって、チューブ41及びチューブ42の弾力によって咀嚼筋が鍛えられて神経筋の反射機構の改善により顎位を正しい位置に安定化させることができる。即ち、保定装置10は、顎位を矯正することができる。顎位が矯正されると、咀嚼運動のリズムと、咀嚼運動の経路とが正常化される。
なお、保定装置10は、チューブ41及びチューブ42が装着者の歯根膜の反射を通して装着者に正しい顎位を知らせるので、装着者が寝ている間でも顎位を維持することができる。即ち、安静位における顎位を自動的に修正してくれる。
顎位が矯正されることによって、例えば次に挙げるような効果を得ることができる。
<歯列矯正における効果>
保定装置10によって顎位が矯正されると、口腔95(図6参照。)の容積が増すので、咽頭96(図6参照。)の内径が増す。口腔95の容積が増し、咽頭96の内径が増すと、舌97(図6参照。)の位置、即ち舌位が改善される。舌位が改善されると、舌97の癖、即ち舌癖が防止されるので、舌癖によって歯列が崩れることが防止される。また、咽頭96の内径が増すと、Lip Sealが可能となる。即ち、鼻98(図6参照。)で息をすることが容易になるので、唇99(図6参照。)を閉じることができ、唇99によって歯列を押さえることができる。したがって、矯正された歯列が維持される。
<睡眠時無呼吸症に対する効果>
保定装置10によって顎位が矯正されると、口腔95の容積が増すので、咽頭96の内径が増す。上述したように、保定装置10は、装着者が寝ている間でも顎位を正しい位置に維持することができるので、装着者が寝ている間でも咽頭96の内径を広がった状態で維持することができる。したがって、睡眠時無呼吸症を改善することができる。
<顎関節症に対する効果>
保定装置10によって顎位が矯正されると、関節頭と関節窩が正しい配置になり、顎関節の関節頭部の再生が行われるとともに、顎関節の痛みが取れる。また、保定装置10によって顎位の安静位が確立されて咽頭筋の緊張が除去されるので、かみしめやくいしばりが防止され、顎関節症を予防することができる。
<不定愁訴に対する効果>
保定装置10によって顎位が矯正されると、体に対する3次元的顎位のひずみがとれ、それにより全身の姿勢が改善され、不定愁訴が改善する。
なお、保定装置10は、プレート20に形成された溝部21及び溝部22に対してチューブ41及びチューブ42を出し入れ可能に支持しているので、装着者が日常生活において話をするときなど、チューブ41及びチューブ42が不要であるときに図8及び図9に示すようにチューブ41及びチューブ42を溝部21及び溝部22に収納することができる。
図8(a)は、プレート20の溝部21、22の内部にチューブ41、42が収納されている状態で上面側から見た保定装置10の斜視図である。図8(b)は、プレート20の溝部21、22の内部にチューブ41、42が収納されている状態で底面側から見た保定装置10の斜視図である。図9は、上顎92に装着されてプレート20の溝部21、22の内部にチューブ41、42が収納されている状態での保定装置10の底面図である。
また、保定装置10は、チューブ41及びチューブ42がワイヤ51及びワイヤ52を介してプレート20と一体化されているので、チューブ41及びチューブ42がプレート20とは完全に分離している構成と比較して、取り扱いを容易化することができる。
なお、チューブ41及びチューブ42は、本実施の形態において収納可能になっているが、本発明によれば、収納できないようになっていても良い。
また、チューブ41及びチューブ42は、本実施の形態において上顎92の第一小臼歯の位置に取り付けられているが、第一小臼歯の位置に限らず、保定装置10の装着者の顎位のズレに応じた適切な位置に取り付けられていれば良い。例えば、保定装置10の装着者の顎位が比較的後方でピッチング方向にズレている場合、上顎92の第一大臼歯の位置に取り付けられていても良い。
また、チューブ41及びチューブ42は、本実施の形態においてシリコン製であるが、口の中に入れても問題ないことと、弾性とを満たすのであれば、シリコン以外の材質であっても良い。
また、左側弾性部材及び右側弾性部材は、本実施の形態においてチューブ41及びチューブ42であるが、本発明によれば、チューブ以外の弾性部材であっても良い。
また、保定装置10は、本実施の形態において5本のワイヤ30を有しているが、本実施の形態に示した構成以外の構成であっても良い。
また、保定装置10は、チューブ41及びチューブ42より前方で下顎93の前歯94に接触する前歯接触部として斜面板23を有しているが、前歯接触部として機能する構成がある場合、いわゆる斜面板を有していなくても良い。例えば、プレート20にチューブ41及びチューブ42が取り付けられる加工が施される際に、プレート20に生じる盛り上がりが前歯接触部として利用されるようになっていても良い。
また、保定装置10は、本実施の形態において前歯接触部を有しているが、前歯接触部を有していなくても良い。
また、顎位矯正装置は、本実施の形態において歯列の保定装置であるが、本発明によれば、歯列の矯正装置であっても良いし、歯列の矯正装置や保定装置でなくても良い。
(第2の実施の形態)
まず、第2の実施の形態に係る顎位矯正装置としての歯列の保定装置の構成について説明する。
なお、本実施の形態に係る歯列の保定装置の構成のうち第1の実施の形態に係る保定装置10(図1参照。)の構成と同様な構成については、保定装置10の構成と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図10は、上顎92に装着されてプレート120の溝部21、22の外部にチューブ41、42が出ている状態での本発明の第2の実施の形態に係る保定装置110の底面図である。
図10に示すように、本実施の形態に係る歯列の保定装置110の構成は、左プレート120Aと、右プレート120Bとに分割された樹脂製のプレート120を保定装置10(図1参照。)がプレート20(図1参照。)に代えて備え、左プレート120A及び右プレート120Bを接続してプレート120の矢印90bで示す左右方向の幅を拡大する拡大装置130を保定装置10が更に備えた構成と同様である。
次に、保定装置110の機能について説明する。
保定装置110は、拡大装置130のネジ131が回されることによって左プレート120Aと、右プレート120Bとが離れて、プレート120の矢印90bで示す左右方向の幅が拡大し、装着者の上顎92の矢印90bで示す左右方向の幅を拡大する。
なお、保定装置110は、第1の実施の形態に係る保定装置10の機能も備えている。
<装着者が子供の場合の効果>
装着者の上顎92の矢印90bで示す左右方向の幅が拡大すると、上顎92の前部が下方ではなく前方に成長する。また、上顎92の幅が拡大した状態で、上顎92の歯及び下顎93(図6参照。)の歯によってチューブ41及びチューブ42が繰り返し咬まれることによって、上顎92の前部が更に前方に成長する。即ち、上顎92の成長方向を垂直方向から前方方向へ変えることができる。
上顎92の前部が下方ではなく前方に成長すると、上顎92の歯が正しく並ぶためのスペースが上顎92に生まれるので、上顎92の歯列が改善される。したがって、口腔95(図6参照。)の容積が増加して、咽頭96(図6参照。)の内径が増す。口腔95の容積が増し、咽頭96の内径が増すと、舌位が改善される。
そして、舌位が改善されると、下顎93の移動が舌97(図6参照。)によって妨げられないので、顎位が正常な位置に移動しやすくなる。
以上に説明したように、保定装置110は、拡大装置130によって上顎92を矯正することができるので、顎位の矯正の効果を向上することができる。
なお、上顎92の成長方向が垂直方向から前方方向に変わると、下顎頭も成長して下顎93も前方に出る。このように、顔面が正しく成長して、いわゆるDolicho(長顔型の顔貌)からいわゆるBrachyo(短顔型の顔貌)へと顔貌が改善するケースも多い。
<睡眠時無呼吸症に対する効果>
装着者の上顎92の幅が拡大すると、咽頭96の周囲の組織の圧力が低下するので、咽頭96の内径が増す。したがって、睡眠時無呼吸症を改善することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る顎位矯正装置としての歯列の保定装置の構成について説明する。
なお、本実施の形態に係る歯列の保定装置の構成のうち第1の実施の形態に係る保定装置10(図1参照。)の構成と同様な構成については、保定装置10の構成と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図11(a)は、上面側から見た本発明の第3の実施の形態に係る保定装置210の斜視図である。図11(b)は、底面側から見た保定装置210の斜視図である。図12は、上顎92に装着されている状態での保定装置210の正面図である。
図11及び図12に示すように、本実施の形態に係る歯列の保定装置210の構成は、プレート20(図1参照。)と、チューブ41、42(図1参照。)とに代えて樹脂製のプレート220と、チューブ230とを保定装置10(図1参照。)が備え、ワイヤ51、52(図1参照。)を保定装置10が備えていない構成と同様である。
プレート220の構成は、プレート20が溝部21、22(図1参照。)を備えていない構成と同様である。
チューブ230は、点滴用のシリコン製のチューブを適切な長さに切断して製造した1本のチューブであり、上顎92の左側の歯及び下顎93の左側の歯の間に挟まれる左側弾性部材と、上顎92の右側の歯及び下顎93の右側の歯の間に挟まれる右側弾性部材とを構成している。
即ち、保定装置210の構成は、チューブ230がプレート220とは完全に分離している構成である。
保定装置210の機能は、保定装置10の機能と同様である。
(第4の実施の形態)
以上の実施の形態においては、上顎92に装着される保定装置について説明したが、下顎93に装着される保定装置であっても、もちろん良い。第4の実施の形態に係る顎位矯正装置として、下顎93に装着される歯列の保定装置の構成について説明する。
図13(a)は、プレート320の溝部321、322の外部にチューブ341、342が出ている状態での本発明の第4の実施の形態に係る保定装置310の上面図である。図13(b)は、プレート320の溝部321、322の外部にチューブ341、342が出ている状態での保定装置310の底面図である。図14は、下顎93に装着されてプレート320の溝部321、322の外部にチューブ341、342が出ている状態での保定装置310の底面図である。
図13及び図14に示すように、本実施の形態に係る保定装置310は、左プレート320Aと、右プレート320Bとに分割されて下顎93に取り付けられる樹脂製のプレート320と、左プレート320A及び右プレート320Bを接続してプレート320の矢印90bで示す左右方向の幅を拡大する拡大装置325と、プレート320に取り付けられて歯列の矯正後に歯列を保定するための保定部としての3本のワイヤ330と、上顎92(図4参照。)の左側の歯及び下顎93の左側の歯の間に挟まれる左側弾性部材としてのチューブ341と、上顎92の右側の歯及び下顎93の右側の歯の間に挟まれる右側弾性部材としてのチューブ342と、プレート320に取り付けられてプレート320の左側の溝部321に対してチューブ341を出し入れ可能に支持した支持部としてのワイヤ351と、プレート320に取り付けられてプレート320の右側の溝部322に対してチューブ342を出し入れ可能に支持した支持部としてのワイヤ352とを備えている。
プレート320は、底面320aが下顎93の形状に沿って形成されていて、側面320bが下顎93の歯の舌97(図6参照。)側の側面の形状に沿って形成されている。
ワイヤ330は、下顎93の歯の表側の側面に接触する接触部331と、プレート320の内部に埋設された埋設部332とを有している。
チューブ341及びチューブ342は、例えば外径3.3mm、内径2.1mmの点滴用のシリコン製のチューブを適切な長さに切断して製造したものである。なお、装着者がチューブ341及びチューブ342を咬み易くするため、外部から負荷がかかっていない状態におけるチューブ341及びチューブ342の形状は、真直ぐな形状ではなく、下顎93の歯の形状に合わせて曲げられた形状であっても良い。
ワイヤ351は、チューブ341に挿入されてチューブ341の位置を固定するチューブ固定部351aと、プレート320の内部に埋設された埋設部351bとを有している。同様に、ワイヤ352は、チューブ342に挿入されてチューブ342の位置を固定するチューブ固定部352aと、プレート320の内部に埋設された埋設部352bとを有している。チューブ固定部351aは、適度の摩擦によってチューブ341がずれなくなるように、ワイヤ351の先端を折り曲げてチューブ341の内径より太くしたものであり、チューブ341の径方向の弾性を利用してチューブ341の位置を固定するものである。チューブ固定部352aも、同様のものである。
(a)プレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での本発明の第1の実施の形態に係る保定装置の上面図である。 (b)プレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での図1(a)に示す保定装置の底面図である。 (a)プレートの溝部の外部にチューブが出ている状態で上面側から見た図1に示す保定装置の斜視図である。 (b)プレートの溝部の外部にチューブが出ている状態で底面側から見た図1に示す保定装置の斜視図である。 上顎に装着されてプレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での図1に示す保定装置の底面図である。 上顎に装着されてプレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での図1に示す保定装置の正面図である。 上顎に装着されてプレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での図1に示す保定装置の側面図である。 上顎に装着された状態での図1に示す保定装置の断面図である。 図1に示す保定装置の装着者の下顎の斜視図である。 (a)プレートの溝部の内部にチューブが収納されている状態で上面側から見た図1に示す保定装置の斜視図である。 (b)プレートの溝部の内部にチューブが収納されている状態で底面側から見た図1に示す保定装置の斜視図である。 上顎に装着されてプレートの溝部の内部にチューブが収納されている状態での図1に示す保定装置の底面図である。 上顎に装着されてプレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での本発明の第2の実施の形態に係る保定装置の底面図である。 (a)上面側から見た本発明の第3の実施の形態に係る保定装置の斜視図である。 (b)底面側から見た図11(a)に示す保定装置の斜視図である。 上顎に装着されている状態での図11に示す保定装置の正面図である。 (a)プレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での本発明の第4の実施の形態に係る保定装置の上面図である。 (b)プレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での図13(a)に示す保定装置の底面図である。 下顎に装着されてプレートの溝部の外部にチューブが出ている状態での図13に示す保定装置の上面図である。
符号の説明
10 保定装置(顎位矯正装置)
20 プレート
21、22 溝部
23 斜面板(前歯接触部)
30 ワイヤ(保定部)
41 チューブ(左側弾性部材)
42 チューブ(右側弾性部材)
51、52 ワイヤ(支持部)
91 口蓋
92 上顎
93 下顎
94 前歯
110 保定装置(顎位矯正装置)
120 プレート
130 拡大装置
210 保定装置(顎位矯正装置)
220 プレート
230 チューブ(左側弾性部材、右側弾性部材)
310 保定装置(顎位矯正装置)
320 プレート
321、322 溝部
325 拡大装置
330 ワイヤ(保定部)
341 チューブ(左側弾性部材)
342 チューブ(右側弾性部材)
351、352 ワイヤ(支持部)

Claims (6)

  1. 上顎及び下顎の少なくとも一方に取り付けられるプレートと、前記上顎の左側の歯及び前記下顎の左側の歯の間に挟まれる左側弾性部材と、前記上顎の右側の歯及び前記下顎の右側の歯の間に挟まれる右側弾性部材とを備え、
    前記左側弾性部材及び前記右側弾性部材は、歯列と交差する方向に延在しているチューブであることを特徴とする顎位矯正装置。
  2. 前記プレートは、前記左側弾性部材及び前記右側弾性部材より前方で前記下顎の前歯に接触する前歯接触部を有し、前記上顎に取り付けられ、
    前記前歯接触部は、前記下顎の前記前歯に接触している状態で前側ほど上側になるように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の顎位矯正装置。
  3. 前記左側弾性部材及び前記右側弾性部材は、前記プレートと一体化されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の顎位矯正装置。
  4. 前記プレートに形成された溝部に対して前記左側弾性部材及び前記右側弾性部材を出し入れ可能に支持した支持部を備えることを特徴とする請求項3に記載の顎位矯正装置。
  5. 前記プレートの左右方向の幅を拡大する拡大装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れかに記載の顎位矯正装置。
  6. 歯列の矯正後に前記歯列を保定するための保定部を備えることを特徴とする請求項1から請求項5までの何れかに記載の顎位矯正装置。
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