JP3027299U - 鼾防止装置 - Google Patents

鼾防止装置

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JP3027299U
JP3027299U JP1995013021U JP1302195U JP3027299U JP 3027299 U JP3027299 U JP 3027299U JP 1995013021 U JP1995013021 U JP 1995013021U JP 1302195 U JP1302195 U JP 1302195U JP 3027299 U JP3027299 U JP 3027299U
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久明 小笠原
慶三 山崎
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慶三 山崎
久明 小笠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下顎の後退変位を阻止することによって鼾を
防止する。 【解決手段】 固定手段2を介して上歯3に着脱自在に
固定される本体5を具える。該本体5の後端に、下顎の
最後部に位置する臼歯14の後面部15に当接しうる係
合壁部7を突設する。この係合壁部7が前記臼歯の後面
部15に係合することにより、睡眠中に口が開いても下
顎の後退変位を阻止して鼾を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、口腔内に装着され且つ下顎の後退変位を規制することによって鼾を 防止する鼾防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鼾防止としては、古くから種々の手段が提案されている。大別すると、鼾の発 生を感知して鼾発生者を目覚めさせる技術と、鼾の発生を未然に抑制する技術に 分かれる。
【0003】 前者は、音声感知と電気的な刺激を与える等の方法が用いられているが、鼾発 生者を目覚めさせるという点において、睡眠が妨げられるばかりか、覚醒に必要 とする刺激の強弱が各人によって或いはその日の健康状態によって異なるために 、健康上の問題、悪くすると危険な状態を引き起こすことがあり、実用的でない ことが分かってきた。
【0004】 かかる現状に鑑み、最近に至っては、鼾の発生を未然に抑制する技術の開発が 多く進められてきている。こうした技術開発の方向付けは、鼾発生のメカニズム が明らかになってきたことも大きな原因となっている。即ち鼾は、口腔内部の器 官、特に舌根部が極度に弛緩し、図12に示すように、後方の気道aが狭窄或い は実質的に閉塞された状態となって、気道通過の気流速度が速められる結果、弛 緩した舌根部bの軟組織の局部が振動することによって発生することが分かって いる。
【0005】 こうした原因究明の結果、鼾の発生を未然に抑制する手段として、舌根部の後 退を抑制したり下顎を前方に変位させることによって気道を拡張させる如き対策 が採られている。
【0006】 例えば特公昭51−30718号公報においては、上顎の口蓋と舌根部との間 を所要の間隔に維持することによって舌の後退を阻止し、鼾発生を未然に防止す る技術が提案されている。
【0007】 又特公平5−78346号公報においては、上歯と下歯との間隔及び両者の相 対位置を、下歯が上歯よりも前方に位置するように、即ち下顎が前方に変位する ように構成した矯正具が提案されている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
上述の特公昭51−30718号公報の技術は、口腔内一杯に器具を入れるこ とになると共に、口蓋及び舌に対して圧力を加え、舌を圧迫することにより舌の 後退を阻止しようとするものであるから、使用に際しての違和感が甚だしく、む しろ苦痛を伴うものとさえ言え、医療目的と異なり、常時睡眠時に装着して使用 する鼾防止器具として用いるには無理があった。
【0009】 これに対し、前記特公平5−78346号公報の矯正具は、上歯と下歯とに係 合させる構成を採用することで、口腔内で舌或いは口蓋に直接圧力を加えない構 造としている。従って、上述のような舌を圧迫する如き使用上の違和感乃至苦痛 を伴わない点において、一歩前進したものとみることができる。
【0010】 しかし、この矯正具は、口腔内後部の気道を拡張し、呼吸を楽に行うことがで きるようにするため、前下歯を前方に押し出す傾斜部を設けており、該傾斜部が 、噛み合わせ時に下歯をガイドして、下顎全体が正常な位置よりも前方に変位す るように構成したものであるため、次の如き問題が生じた。
【0011】 上下前歯を噛み合わせることによって下顎が前方に変位されるものであるた め、この噛み合わせを睡眠中持続させることが前提となる。しかしながら、熟睡 時の筋肉弛緩(舌根部及び口腔内軟組織等の弛緩)によって口が開く事態に至っ た場合には上下前歯の噛み合わせが緩み、下歯が前記傾斜部から外れて下顎を正 常な位置に復帰せしめてしまい、更に下顎の後退を許容する事態が発生し、結果 として口腔内後部の気道を狭窄することを防止できない問題があった。
【0012】 下顎を正常な位置よりも前方に押し出す状態を作りだすものであったため、 下顎を支持する筋肉を緊張させることになり、その装着状態での違和感を免れな いと共に、長時間の睡眠後に取り外した際にも違和感が残る問題があった。
【0013】 睡眠中、筋肉の弛緩によって大きく口が開く事態が生じた時に、下歯が前記 傾斜部から外れて下顎が正常位置に復帰乃至後方位置に後退すると、その後口が 閉じたとしても、この傾斜部を利用して下顎を前方に変位させようとするには、 睡眠中の無意識下では到底不可能で、これを行おうとするならば、一旦覚醒して 適宜の操作を行う必要があった。
【0014】 上述した従来技術の持つ欠点は、鼾発生のメカニズムの理解がなされているも のの、その対策として、下顎の前方変位による気道拡張が好ましい解決手段であ ると考えたところから発生している。
【0015】
【本考案の基本的着眼点】
本考案者は、鼾発生のメカニズムとして、口腔内部の器官、特に舌根部が極度 に弛緩し、後方の気道を狭窄し或いは実質的に閉塞してしまうことによって鼾が 発生すると理解している点においては、従来と変わりはないが、次の如き新たな 認識を持つに至った。
【0016】 即ち、舌根部等が弛緩して気道を狭窄するのは、舌根部の弛緩後退という現象 もさることながら、鼾発生に伴う開口に際して、下顎が、頭蓋に対する付け根部 で、1つの枢支軸を中心とした単純な回動変位を起こすのではなく、仰向け時の 喉側(後頭部側)への変位を伴うことに着眼したものである。同時に、鼾発生に は幾らかの開口を伴うので、この開口動作に関しても次のように着眼した。即ち 、鼾発生の開口動作は、前方の唇近辺部では大きな変位(開口)を見るが、後方 の臼歯近辺では僅かの変位であることに着眼したのである。
【0017】 かかる認識の下に、下顎の位置を、歯の常時噛み合い時の位置よりも後退しな いようにし、以って後退する舌根部等を振動させないようにしようとの考えに至 ったものである。
【0018】 本考案は、以上のような着眼を更に発展させて完成されたものであり、前記問 題点を一挙に解決しうる鼾防止装置の提供を目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本考案は以下の手段を採用する。 即ち本考案に係る鼾防止装置は、口腔内に装着され且つ下顎の後退変位を規制 することによって鼾を防止する鼾防止装置であり、固定手段を介して上歯に着脱 自在に固定される本体の後端に、下顎の最後部に位置する臼歯の後面部に当接し うる係合壁部を突設してなる。そして、前記本体が上歯に固定された状態におい て、前記係合壁部が前記臼歯の後面部に当接状態に係合することにより、睡眠中 に口が開いても下顎の後退変位を規制するように構成したことを特徴とするもの である。
【0020】 本考案に係る鼾防止装置の他の態様は、口腔内に装着され且つ下顎の後退変位 を規制することによって鼾を防止する鼾防止装置であり、通常の噛合状態にある 上歯と下歯との間に、歯列の略全長に亘る如く介装され、且つ、少なくとも上歯 に合致しうる噛み合い部が設けられてなるU字状に屈曲した本体を具える。そし て該本体の左右の後端に、下顎の最後部に位置する左右の臼歯の後面部に当接し うる係合壁部を突設し、又前記本体には、これを上歯に着脱自在に固定するため の固定手段を設けてなる。又前記本体が固定手段を介して上歯に固定された状態 において、前記係合壁部が前記臼歯の後面部に当接状態に係合することにより、 睡眠中に口が開いても下顎の後退変位を規制するように構成したことを特徴とす るものである。
【0021】 又本考案に係る鼾防止装置のその他の態様は、口腔内に装着され且つ下顎の後 退変位を規制することによって鼾を防止する鼾防止装置であり、固定手段を介し て上歯及び下歯に着脱自在に固定される本体の後端に、下顎の最後部に位置する 臼歯の後面部に当接しうる係合壁部を突設してなる。そして、前記本体が上歯及 び下歯に固定された状態において、前記係合壁部が前記臼歯の後面部に当接状態 に係合することにより、睡眠中に口が開いても下顎の後退変位を規制するように 構成したことを特徴とするものである。
【0022】 又本考案に係る鼾防止装置のその他の態様は、口腔内に装着され且つ下顎の後 退変位を規制することによって鼾を防止する鼾防止装置であり、通常の噛合状態 にある上歯と下歯との間に、歯列の略全長に亘る如く介装され、且つ、上歯と下 歯に合致しうる噛み合い部が上下面部に設けられてなるU字状に屈曲した本体を 具える。そして、該本体の左右の後端に、下顎の最後部に位置する左右の臼歯の 後面部に当接しうる係合壁部を突設し、又前記本体には、それを上歯及び下歯に 着脱自在に固定するための固定手段を設けてなる。又、前記本体が固定手段を介 して上歯及び下歯に固定され、且つ前記係合壁部が前記臼歯の後面部に当接状態 に係合することにより、下顎の後退変位を規制するようにしたことを特徴とする ものである。
【0023】 前記各鼾防止装置において、下顎最後部の臼歯とそれに隣り合う前側の臼歯と の間の内側部の凹みに係合しうる係合突部を、本体に設けるのがよい。又、前記 係合壁部に、下顎最後部の臼歯とそれに隣り合う前側の臼歯の内面側を覆うごと く内側壁部を連設し、且つ、下顎最後部の臼歯とそれに隣り合う前側の臼歯との 間の内側部の凹みに係合しうる係合突部を前記内側壁部に設けるのがよい。
【0024】 前記各鼾防止装置において、本体の前端側の部分に、下前歯の内面に当接して 下顎の後退変位を規制する前歯規制突部を突設するのがよい。又前記各鼾防止装 置において、固定手段を、本体の両側部分に設けることとし、且つ該固定手段を 、歯と歯の間の側部の凹みに係合しうる球状部を具えた止めピンとして形成する のがよい。この場合、該止めピンは、本体に埋設された補強線材の端部に折曲形 成するのがよい。又、前記各鼾防止装置において、本体をU字状に形成する場合 、該本体の開口の部分を板状部で閉じるのがよい。 又本考案の防止装置において、本体は、上歯列の左右部分に着脱自在に固定さ れる左右の部分を具えるものとし、該左右の部分を繋ぎ片で連結する構成として もよい。又固定手段は、歯に嵌着される嵌合凹部や歯を囲繞するワイヤを以って 構成することもできる。
【0025】
【実施例】
以下本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。第1実施例 図1〜3において本考案に係る鼾防止装置1は口腔内に装着されるものであり 、固定手段2を介して上歯3に着脱自在に固着される本体5を具え、該本体5に 、下顎6(図4)の後退変位を規制する係合壁部7を設けてなるものである。こ れをより具体的に説明すれば以下の如くである。
【0026】 即ち、前記本体5は、図3に示すように例えば、補強線材9により適宜補強さ れた合成樹脂素材を以って形成されており、図4、図7に示すように、通常の噛 合状態にある上歯3と下歯10との間に、歯列の略全長に亘る如く介装される。 そして、上歯3と下歯10に合致しうる噛み合い部11,11が上下面部12, 13に設けられてなり、全体としてU字状に屈曲している。又該本体5の左右の 後端には、下顎6の最後部に位置する左右の臼歯14,14の後面部15,15 に当接状態に係合しうる、半円弧状に湾曲する前記係合壁部7,7を突設してな る。この係合壁部7,7は、睡眠中に口が開いても下顎の後退変位を規制するも のであるが、その突出量は、それほど大きくなくてよい。
【0027】 その理由は、鼾発生に伴い図5〜6に示すように開口8しても、後方の臼歯1 4近辺では僅かな変位であるため、それほど突出量が大きくない係合壁部7,7 によっても、下顎最後部に位置する前記臼歯14,14を支持でき、下顎の後退 変位を確実に規制して舌根部の後退沈下を抑制できるからである。
【0028】 なお図2に一点鎖線で示し、又図8に示すように、下顎最後部の臼歯14とそ れに隣り合う前側の臼歯16の内面側を覆う如く内側壁部17を連設し、且つ、 下顎最後部の臼歯14とそれに隣り合う前側の臼歯16との間の内面側の凹み1 8に係合しうる係合突部19を、該内側壁部16に設ける構成とする場合もある 。
【0029】 このようにすると、該係合突部19(図8)が前記凹み18(図2)に係合す ることに伴う保持力が新たに加わるため、下顎最後部に位置する臼歯14の後面 部15の露出幅が比較的小さくて前記係合壁部7による支持が不安定化する恐れ がある着用者の場合でも、係合壁部7による支持に加えて係合突部19による支 持が加わるために、全体として、下顎の後退変位を確実に防止できることになる 。従って、図10に示すように、舌根部bの後方沈下を抑制できる。このような ことから、気道aの狭窄や閉塞を未然に回避でき、以って、鼾の発生を防止でき ることになる。
【0030】 又本実施形態においては、図1、図5、図10に示すように、前記本体5の前 端側の部分に、下前歯20の内面21に当接して下顎6の後退変位を規制する前 歯規制突部22が突設されている。このようにすると、下前歯20がこの前歯規 制突部22を外れる迄の間において、下顎の後退変位に伴う荷重を臼歯14だけ でなく下前歯20でも支持できる利点がある。
【0031】 前記固定手段2は、本実施形態においては、図2に示すように本体5の両側部 分の稍前側に位置させて設けられており、上方に向けて突出する軸部23の上端 に、図4、図9に示すように歯と歯の間の外側部の凹み25に着脱自在に係合し うる球状部26を具えた、止めピンとして形成されている。なおこの左右の止め ピン状の固定手段2は、前記補強線材9の先端に折曲形成されている(図3)。 そして、この左右の止めピンの球状部26,26が図4、図9に示すように左右 の凹み25,25に係合することにより、本体5が上歯3に着脱自在に固定され る。この止めピンは、例えば、上顎左右の犬歯と小臼歯との間の凹みに適合させ て設ける。これに加えて、大臼歯部分の凹みに適合させて設けることもある。
【0032】第2実施例 図11は、本考案に係る鼾防止装置1の他の実施形態を示すものであり、通常 の噛合状態にある上歯3と下歯10との間に、歯列の略全長に亘る如く介装され 、且つ、図7に示すと同様にして、上歯3と下歯10に合致しうる噛み合い部1 1,11が上下面部12,13に設けられてなるU字状に屈曲した本体5を具え ている。そして該本体5の左右の後端に、下顎6の最後部に位置する左右の臼歯 13の後面部15に当接しうる係合壁部7,7を突設し、又前記本体5には、そ の両側部分に、それを上歯3及び下歯10に着脱自在に固定するための固定手段 2,2を設けてなる。この固定手段2は、前記と同様の止めピン状に形成されて おり、上方又は下方に向けて突出する軸部23の先端に、歯と歯の間の外側部の 凹み25に着脱自在に係合しうる球状部26を具えている。
【0033】 そして、該上下の止めピンの球状部26,26が前記凹み25,25に係合す ることにより、本体5が上歯3に着脱自在に固定され、係合壁部7による支持に 加えて上下の固定手段2,2による支持も加わるため、下顎の後退変位の荷重を 、上歯3及び下歯10の両方に分散させて支持できることになる。
【0034】その他の実施例 本考案に係る鼾防止装置を、図1に一点鎖線で示すように、本体の開口の部 分27を板状部29で閉じた構成としたときは、不快感をもたらすとなく適度に 舌全体を押さえることが可能となり、舌根部の後退変位を一層効果的に抑制でき ることになる。
【0035】 本体を上歯に、又は上歯と下歯の双方に着脱自在に固定するための固定手段 は、歯に嵌着される嵌合凹部や歯を囲繞するワイヤを以って構成してもよい。
【0036】 本体は、固定手段を介して上歯に固定され、且つ下顎の後退変位を規制でき る係合壁部を具えるものである限り、前記実施形態における如くU字状に屈曲し た形態をなすものに限定されるものではなく、例えば上歯の後ろ側の部分にのみ 装着される比較的短い長さのものに構成されてもよい。このように構成する場合 、独立した左右一対の分割体として構成できる他、この左右の分割体を連結片で 連結したものとしても構成できる。
【0037】 本考案において、係合壁部が臼歯の後面部に当接するとは、後面部の全体と 当接することを意味する他、下顎の後退変位を規制できるものであれば、後面部 の一部分にのみ当接するものも該当する。
【0038】
【考案の効果】
本考案は以下の如き優れた効果を奏する。 本考案に係る鼾防止装置によるときは、口腔内への装置の着脱自在による便 益は当然ながら、仰向けに寝た着用者の下顎の位置を、本体に設けた係合壁の荷 重支持作用によって、歯の常時噛み合い時の位置よりも後退しないように規制で きる。従って、下顎の後退変位を確実に阻止できることによって鼾を防止できる という顕著な効果を奏する。 そして、従来のように、口蓋や舌根部或いは口腔内各所に対する圧迫や違和感 を生じさせることなく、且つ、鼾発生時の開口に伴う装置の外れや装置の機能低 下を来すこともなく、良好な鼾防止効果を発揮させることができる。
【0039】 上歯に合致しうる噛み合い部が設けられるときは、下顎の後退変位に伴う荷 重が、この噛み合い部が係合する歯によっても受け止められることになり、その 結果、固定手段が係合する歯に荷重を集中させずに済み、この係合する歯の負担 を軽減できる利点がある。
【0040】 特に本体に、それを上歯及び下歯の双方に対して着脱自在に固定する固定手 段を設けたときは、該本体を介して上下顎がしっかりと一体化されるため、係合 壁部による支持に加えて上下の固定手段による支持も加わる。その結果、下顎の 後方変位に伴う荷重を上下の歯に分散でき、従って、下顎最後部の臼歯だけに荷 重が掛かる場合に比べ、歯や歯茎に無理が掛からない状態で前記荷重を安定良く 支持できることになる。
【0041】 特に、本体の前端側の部分に、下前歯の内面に当接して下顎の後退変位を規 制する前歯規制突部を突設したときは、下前歯がこの前歯規制突部を外れる迄の 間において、下顎の後退荷重を臼歯だけでなく下前歯でも支持できることになる 。従って、荷重分散により、臼歯に対する負担を軽減して下顎の後退変位を防止 できる利点がある。
【0042】 特に、係合壁部に、下顎最後部の臼歯とそれに隣り合う前側の臼歯との間の 内面側の凹みに係合しうる係合突部を設けたときは、この係合突部が該凹みに係 合することに伴う保持力が新たに加わる。そのため、下顎最後部の臼歯の負担を 軽減できる他、着用者によっては、下顎最後部に位置する臼歯の後面部の露出幅 が比較的小さくて係合壁部による支持が不安定化する恐れのあるときも、係合突 部と係合壁部の両方による支持により、容易に外れない状態で、下顎の後退変位 をより安定的に防止できることになる。
【0043】 特に、固定手段を、球状部を具える止めピンとして構成したときは、本体の 着脱を、歯茎に対する当りの滑かな球状部を介してスムースに行うことができる 。
【0044】 固定手段を、球状部を具える止めピンとして構成する場合、この止めピンを 、本体に埋設する補強線材の端部に折曲形成する構成とするときは、強度的に安 定した止めピンを容易に形成できる利点がある。
【0045】 固定手段を、歯に嵌着される嵌合凹部、又は歯を囲繞するワイヤを以って構 成したときは、下顎の後退変位に伴う荷重を、嵌着される歯又は囲繞される歯全 体でより安定的に受け止めることができる利点がある。
【0046】 本考案に係る鼾防止装置において、本体をU字状に形成する場合、該本体の 開口の部分を板状部で閉じた構成としたときは、不快感をもたらすことなく適度 に舌全体を押さえることが可能となり、舌根部の後退変位を一層効果的に抑制で きる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】鼾防止装置を説明する斜視図である。
【図2】鼾防止装置を説明する斜視図である。
【図3】鼾防止装置を説明する平面図である。
【図4】鼾防止装置の口腔内への装着状態を説明する側
面図である。
【図5】鼾防止装置を上歯に固定した状態で口が開いた
様子を説明する側面図である。
【図6】鼾防止装置の口腔内への装着状態を説明する斜
視図である。
【図7】本体の上下面部に設けられた噛み合い部を説明
する断面図である。
【図8】係合壁部に内側壁部を連設した鼾防止装置を説
明する部分斜視図である。
【図9】固定手段を介して本体を上歯に固定した状態を
説明する斜視図である。
【図10】鼾防止装置を口腔内に装着した状態の断面図
である。
【図11】鼾防止装置の他の態様をその固定状態におい
て示す側面図である。
【図12】鼾発生のメカニズムを説明する断面図であ
る。
【符号の説明】
1 鼾防止装置 2 固定手段 3 上歯 5 本体 6 下顎 7 係合壁部 10 下歯 11 噛み合い部 17 内側壁部 18 凹み 19 係合突部 20 下前歯 21 下前歯の内面 22 前歯規制突部 23 軸部 25 凹み 26 球状部 27 本体の開口の部分 29 板状部

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口腔内に装着され且つ下顎の後退変位を
    規制することによって鼾を防止する鼾防止装置であり、 固定手段を介して上歯に着脱自在に固定される本体の後
    端に、下顎の最後部に位置する臼歯の後面部に当接しう
    る係合壁部を突設してなり、 前記本体が上歯に固定された状態において、前記係合壁
    部が前記臼歯の後面部に当接状態に係合することによ
    り、睡眠中に口が開いても下顎の後退変位を規制するよ
    うに構成したことを特徴とする鼾防止装置。
  2. 【請求項2】 口腔内に装着され且つ下顎の後退変位を
    規制することによって鼾を防止する鼾防止装置であり、 通常の噛合状態にある上歯と下歯との間に、歯列の略全
    長に亘る如く介装され、且つ、少なくとも上歯に合致し
    うる噛み合い部が設けられてなるU字状に屈曲した本体
    を具え、 該本体の左右の後端に、下顎の最後部に位置する左右の
    臼歯の後面部に当接しうる係合壁部を突設し、又前記本
    体には、これを上歯に着脱自在に固定するための固定手
    段を設けてなり、 前記本体が固定手段を介して上歯に固定された状態にお
    いて、前記係合壁部が前記臼歯の後面部に当接状態に係
    合することにより、睡眠中に口が開いても下顎の後退変
    位を規制するように構成したことを特徴とする鼾防止装
    置。
  3. 【請求項3】 口腔内に装着され且つ下顎の後退変位を
    規制することによって鼾を防止する鼾防止装置であり、 固定手段を介して上歯及び下歯に着脱自在に固定される
    本体の後端に、下顎の最後部に位置する臼歯の後面部に
    当接しうる係合壁部を突設してなり、 前記本体が上歯及び下歯に固定された状態において、前
    記係合壁部が前記臼歯の後面部に当接状態に係合するこ
    とにより、睡眠中に口が開いても下顎の後退変位を規制
    するように構成したことを特徴とする鼾防止装置。
  4. 【請求項4】 口腔内に装着され且つ下顎の後退変位を
    規制することによって鼾を防止する鼾防止装置であり、 通常の噛合状態にある上歯と下歯との間に、歯列の略全
    長に亘る如く介装され、且つ、上歯と下歯に合致しうる
    噛み合い部が上下面部に設けられてなるU字状に屈曲し
    た本体を具え、 該本体の左右の後端に、下顎の最後部に位置する左右の
    臼歯の後面部に当接しうる係合壁部を突設し、又前記本
    体には、それを上歯及び下歯に着脱自在に固定するため
    の固定手段を設けてなり、 前記本体が固定手段を介して上歯及び下歯に固定され、
    且つ前記係合壁部が前記臼歯の後面部に当接状態に係合
    することにより、下顎の後退変位を規制するようにした
    ことを特徴とする鼾防止装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の鼾防止装
    置において、下顎最後部の臼歯とそれに隣り合う前側の
    臼歯との間の内側部の凹みに係合しうる係合突部を、本
    体に設けたことを特徴とする鼾防止装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れかに記載の鼾防止装
    置において、前記係合壁部に、下顎最後部の臼歯とそれ
    に隣り合う前側の臼歯の内面側を覆うごとく内側壁部を
    連設し、且つ、下顎最後部の臼歯とそれに隣り合う前側
    の臼歯との間の内側部の凹みに係合しうる係合突部を前
    記内側壁部に設けたことを特徴とする鼾防止装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載の鼾防止装
    置において、本体の前端側の部分に、下前歯の内面に当
    接して下顎の後退変位を規制する前歯規制突部が突設さ
    れていることを特徴とする鼾防止装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかに記載の鼾防止装
    置において、固定手段が、本体の両側部分に設けられて
    おり、且つ該固定手段は、歯と歯の間の側部の凹みに係
    合しうる球状部を具えた止めピンとして形成されている
    ことを特徴とする鼾防止装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の鼾防止装置において、止
    めピンとしての固定手段が、本体に埋設された補強線材
    の端部に折曲形成されていることを特徴とする鼾防止装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項2又は4記載の鼾防止装置にお
    いて、U字状の本体の開口の部分を板状部で閉じたこと
    を特徴とする鼾防止装置。
  11. 【請求項11】 本体は、上歯列の左右部分に着脱自在
    に固定される左右の部分を具え、該左右の部分が繋ぎ片
    で連結されていることを特徴とする請求項1記載の鼾防
    止装置。
  12. 【請求項12】 固定手段が、歯に嵌着される嵌合凹
    部、又は歯を囲繞するワイヤを以って構成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の鼾防止
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10174697A (ja) * 1996-12-16 1998-06-30 Itaru Watanabe いびき防止具

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JPH10174697A (ja) * 1996-12-16 1998-06-30 Itaru Watanabe いびき防止具

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