JP4009371B2 - 熱硬化性樹脂組成物、並びにその硬化物からなる保護膜及びその形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブルプリント配線板の製造やテープキャリアパッケージの製造に用いられるソルダーレジストインキとして有用な熱硬化性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、熱硬化後に反りを生ずることがなく、フレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージ用のソルダーレジストインキに要求される基材との密着性、耐屈曲性、耐折性、柔軟性、耐めっき性、耐熱性、PCT耐性、はんだ耐熱性、電気絶縁性に優れた可撓性の被膜形成に適した熱硬化性樹脂組成物、並びにその硬化物からなる保護膜及びその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
フレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージの製造に用いられるソルダーレジストとしては、カバーレイフィルムと呼ばれるポリイミドフィルムをパターンに合わせた金型で打ち抜いた後、接着剤を用いて貼り付けるタイプや、可撓性を有する被膜を形成する紫外線硬化型、熱硬化型のソルダーレジストインキ又は液状ポリイミドインキをスクリーン印刷により塗布するタイプや、可撓性を有する被膜を形成する液状フォトソルダーレジストインキのタイプがある。
【0003】
しかしながら、カバーレイフィルムでは、銅箔との追随性に問題があるため、高精度なパターンを形成することが出来ない。一方、紫外線硬化型ソルダーレジストインキ及び液状フォトソルダーレジストインキでは、基材のポリイミドとの密着性が悪く、充分な可撓性が得られない。また、ソルダーレジストインキの硬化収縮及び硬化後の冷却収縮が大きいため反りが生じてしまい、問題となっている。液状ポリイミドインキでは、特開平1−121364号に開示されているような可溶性芳香族ポリイミドが用いられるが、高価であることと、印刷時に滲みが生じてしまい、充分な作業性が得られず、問題である。
【0004】
また、従来の熱硬化型ソルダーレジストインキとしては、特公平5−75032号に開示されているようなエポキシ樹脂と二塩基酸無水物を必須成分とするエポキシ樹脂系レジストインキ組成物があるが、形成される被膜に可撓性を付与するように調整した場合、基材のポリイミドとの密着性が悪くなり、耐めっき性、PCT耐性並びにはんだ耐熱性が低下するという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、可撓性被膜を形成するためのソルダーレジストインキ又は保護膜についての前述の課題を解決するためなされたものであり、その第一の態様として、(A)1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物と、該化合物と共重合する芳香環を有さない重合性モノマーとの共重合樹脂からなり、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有し、酸価が20〜120mgKOH/g、ガラス転移温度が−60〜40℃で、かつ重量平均分子量が5,000〜100,000であるポリカルボン酸樹脂、(B)ジグリシジルフタレート、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、及びビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールAのノボラック型、ビフェノール型、ビキシレノール型、トリスフェノールメタン型のいずれかのグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた少なくとも1つの1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂、(C)有機溶剤、及び硬化促進剤を含有し、前記硬化促進剤が、イミダゾール誘導体、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン、ジシアンジアミド、メラミンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージ用の熱硬化性樹脂組成物が提供される。
さらに、第二の態様として、(A)1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物と、該化合物と共重合する芳香環を有さない重合性モノマーとの共重合樹脂からなり、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有し、酸価が20〜120mgKOH/gで、ガラス転移温度が−60〜40℃で、かつ重量平均分子量が5,000〜100,000であるポリカルボン酸樹脂、(B)ジグリシジルフタレート、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、及びビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールAのノボラック型、ビフェノール型、ビキシレノール型、トリスフェノールメタン型のいずれかのグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた少なくとも1つの1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂、(C)有機溶剤、(D)メルカプト化合物、及び硬化促進剤を含有し、前記硬化促進剤が、イミダゾール誘導体、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン、ジシアンジアミド、メラミンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージ用の熱硬化性樹脂組成物が提供される。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、可撓性被膜を形成するためのソルダーレジストインキ又は保護膜についての前述の課題を解決するためなされたものであり、その第一の態様として、(A)1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物と、炭素数6〜21の(メタ)アクリル酸エステルとを必須成分とする共重合樹脂からなり、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有し、酸価が20〜120mgKOH/g、ガラス転移温度が−60〜40℃で、かつ重量平均分子量が5,000〜100,000であるポリカルボン酸樹脂、(B)ジグリシジルフタレート、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、及びビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールAのノボラック型、ビフェノール型、ビキシレノール型、トリスフェノールメタン型のいずれかのグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた少なくとも1つの1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂、及び(C)有機溶剤を含有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物が提供される。
さらに、第二の態様として、(A)1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物と、炭素数6〜21の(メタ)アクリル酸エステルとを必須成分とする共重合樹脂からなり、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有し、酸価が20〜120mgKOH/gで、ガラス転移温度が−60〜40℃で、かつ重量平均分子量が5,000〜100,000であるポリカルボン酸樹脂、(B)ジグリシジルフタレート、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、及びビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールAのノボラック型、ビフェノール型、ビキシレノール型、トリスフェノールメタン型のいずれかのグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた少なくとも1つの1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂、(C)有機溶剤、及び(D)メルカプト化合物を含有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、フレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージの製造に用いられるソルダーレジストを形成する組成物として、ポリカルボン酸樹脂と多官能のエポキシ樹脂からなる熱硬化反応系を採用するが、これらの成分の架橋密度を充分な可撓性を有する被膜が得られる程度の適度な範囲に抑制すると共に、熱硬化後の反りを生じないようにするために、用いるポリカルボン酸樹脂の酸価及びガラス転移温度を特定の範囲に規制するものである。反応生成物の架橋密度が低くなる程、形成される被膜の可撓性が増大し、また、架橋密度及びガラス転移温度が低くなる程、熱硬化後の被膜の反りは少なくなる。しかしながら、架橋密度が低くなると、得られる被膜の耐熱性、耐めっき性、耐薬品性等の特性も低下し易くなる。従って、架橋密度をこれらの相反する特性がバランスした適度な範囲となるように組成系を設計する必要があるが、本発明者らの研究によると、上記熱硬化性樹脂組成物を加熱して硬化反応させた後に得られる生成物のガラス転移温度は、計算値よりも測定値の方が高くなる。また、用いるポリカルボン酸樹脂の酸価が高い程架橋密度が上がり、ガラス転移温度が高くなり易いが、必ずしもこれらの間に比例関係はなく、ポリカルボン酸樹脂のガラス転移温度が低すぎると、酸価が高くても架橋密度は上がらなくなる。従って、用いるポリカルボン酸樹脂を酸価とガラス転移温度の両方から規制することが必要になる。
【0008】
本発明者らは、これらの現象について鋭意研究の結果、ポリカルボン酸樹脂と多官能のエポキシ樹脂からなる熱硬化反応系を採用すると共に、ポリカルボン酸樹脂の酸価を20〜120mgKOH/gの範囲に、かつガラス転移温度を−60〜40℃の範囲に規制することにより、熱硬化後の反りを生ずることなく、充分な可撓性を有すると共に、耐屈曲性、耐折性、柔軟性、耐めっき性、PCT耐性、はんだ耐熱性、耐薬品性、下地への密着性等に優れた被膜が得られることを見い出し、かつ、ポリカルボン酸樹脂の重量平均分子量を5,000〜100,000の範囲にすることにより印刷性が向上することを見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
さらに本発明者らの研究によると、前記成分の他にメルカプト化合物が存在することにより、基材のポリイミドや銅との密着性が向上し、耐めっき性をさらに向上させることができることを見い出した。
以下、本発明の熱硬化性樹脂組成物の各成分について詳細に説明する。
【0009】
まず、本発明の組成物において用いる前記(A)ポリカルボン酸樹脂としては、酸価、ガラス転移温度及び重量平均分子量が前記範囲内にあることが必要であるが、特に好ましいものとして、1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物を必須のモノマー成分とする共重合樹脂がある。
上記1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物としては、アクリル酸、メタアクリル酸、及びヒドロキシル基含有の(メタ)アクリレートに多塩基酸無水物を付加したモノ(2−アクリロイルオキシエチル)コハク酸、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)フタル酸、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロフタル酸、モノ(2−アクリロイルオキシプロピル)コハク酸、モノ(2−アクリロイルオキシプロピル)フタル酸、モノ(2−アクリロイルオキシプロピル)ヘキサヒドロフタル酸、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)コハク酸、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)フタル酸、モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)ヘキサヒドロフタル酸、モノ(2−メタクリロイルオキシプロピル)コハク酸、モノ(2−メタクリロイルオイルオキシプロピル)フタル酸、モノ(2−メタクリロイルオキシプロピル)ヘキサヒドロフタル酸などが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
また、これらの1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物のポリカルボン酸樹脂中の含有割合は、後述の(メタ)アクリル酸エステルと共重合した時、酸価が20〜120mgKOH/gとなることが必要である。酸価が20mgKOH/g未満となった場合、架橋密度が低くなり、耐熱性、耐溶剤性等が低下する。逆に、酸価が120mgKOH/gを越えた場合、熱硬化時の硬化収縮による反りが増大したり、折り曲げた時の反発力が強くなるなどの問題が発生する。
【0010】
さらに、前記1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物と共重合する重合性モノマーとしては、公知慣用の重合性モノマーが使用できるが、共重合樹脂のガラス転移点を下げる目的と耐めっき性を上げる目的から、炭素数6〜21の(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。具体的な例としては、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、i−アミルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、i−ボロニルアクリレート、i−デシルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、n−ステアリルアクリレート及びこれらのメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、疎水性付与の面から、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ラウリルアクリレート、n−ラウリルメタクリレートが特に好ましく、これらを用いることにより、形成される被膜に対するめっき液の浸透防止、湯洗時の浮き、剥れ防止の効果が得られ、耐めっき性が向上する。
【0011】
前記1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物と、炭素数6〜21の(メタ)アクリル酸エステルを必須成分とする共重合樹脂(ポリカルボン酸樹脂)のガラス転移点(Tg)は、各モノマー単独の重合物のTgと、各成分の重量分率から、下記式(1)により、近似的に求めることができ、このTgが−60〜40℃、特に好ましくは−40〜20℃になるようにモノマー組成を決定する。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn・・・(1)
式中、Tgは、共重合体のガラス転移点(°K)を示し、Tg1,Tg2,・・・,Tgnは、各成分単独のポリマーのガラス転移点(°K)を示す。また、W1,W2,・・・,Wnは、各成分の重量分率(W1+W2+・・・+Wn=1)を示す。
このようにして得られた共重合樹脂(ポリカルボン酸樹脂)のガラス転移点が、40℃を越えた場合、熱硬化後の冷却時の反りが増大し、一方、−60℃より低い場合、熱硬化後の塗膜の硬度が低下する。
【0012】
また、前記ポリカルボン酸樹脂(共重合樹脂)の重量平均分子量は、5,000〜100,000の範囲内にあることが好ましい。重量平均分子量が5,000未満の場合、共重合樹脂として作製することが難しく、安定した樹脂の供給が得られなくなる。また、1分子当りのカルボキシル基の濃度が低くなるため、熱硬化後に良好な塗膜特性が得られなくなる。一方、100,000を越える場合、樹脂組成物を基材に印刷する際に滲みや版離れが発生し、転写が悪くなり、作業性や熱硬化後の塗膜の特性も低下する。
【0013】
前記(B)1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂としては、ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールAのノボラック型、ビフェノール型、ビキシレノール型、トリスフェノールメタン型等のグリシジルエーテル、ジグリシジルフタレート等のグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレートやテトラグリシジルメタキシリレンジアミン等のグリシジルアミン等の公知慣用のエポキシ樹脂を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中で特に好ましいものとしては、有機溶剤等に難溶性のエポキシ樹脂、例えばトリグリシジルイソシアヌレート(構造異性体として、α体とβ体があるが、α体が特に好ましい。)などが挙げられる。
これらのエポキシ樹脂の配合割合は、前記(A)ポリカルボン酸樹脂のカルボキシル基1当量に対して、0.6〜2.0当量であることが、硬化塗膜の耐めっき性、PCT耐性、はんだ耐熱性などの特性面から好ましい。
【0014】
前記(C)有機溶剤としては、ケトン類、セロソルブ類、カルビトール類、セロソルブアセテート類、カルビトールアセテート類、プロピレングリコールエーテル類、ジプロピレングリコールエーテル類、プロピレングリコールエーテルアセテート類、ジプロピレングリコールアセテート類、芳香族系炭化水素類などが挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
さらに、これらの有機溶剤の沸点が140〜180℃であることが、組成物の印刷性を考慮した場合好ましく、滲みを生ずることなくスクリーン印刷できる。
【0015】
前記(D)メルカプト化合物としては、公知慣用のメルカプト化合物が使用できるが、特に好ましいものとして、2−メルカプトプロピオン酸、トリメチロールプロパントリス(2−チオプロピオネート)、2−メルカプトエタノール、2−アミノチオフェノール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−プロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基含有シランカップリング剤などが挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。その配合量は、前記(A)ポリカルボン酸樹脂100重量部当たり、1〜10重量部の範囲が適当である。メルカプト化合物の配合量が上記範囲よりも少ない場合、基材のポリイミドとの密着性が得られない場合があり好ましくない。逆に、上記範囲を越えた場合、架橋反応に必要な前記エポキシ樹脂のエポキシ基を消費し(エポキシ基と反応し)、架橋密度が下がるため好ましくない。
【0016】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂の硬化反応を促進するために公知・慣用のエポキシ樹脂用硬化促進剤を添加する。例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン、ジシアンジアミド、メラミン等のアミン化合物が挙げられる。市販されているものとしては、例えば四国化成工業(株)製の2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(いずれもイミダゾール系化合物の商品名)、サンアプロ社製のU−CAT3503N、U−CAT3502T(いずれもジメチルアミンでブロックされたブロックイソシアネート化合物の商品名)などがある。
【0017】
また本発明の熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、密着性、硬度、耐熱性等の特性を上げる目的で、硫酸バリウム、タルク、シリカ、クレー等の公知慣用の無機充填剤を配合でき、その配合量は前記(A)ポリカルボン酸樹脂100重量部当たり100重量部以下が適当であり、好ましくは5〜65重量部の割合である。無機充填剤の配合量が上記割合を越えると、硬化塗膜の耐屈曲性及び耐折性が低下し、好ましくない。さらに、必要に応じて公知慣用の着色顔料、熱重合禁止剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、シランカップリング剤等を添加できる。
【0018】
以上のような組成を有する熱硬化性樹脂組成物は、回路形成されたフレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージにスクリーン印刷法により塗布し、例えば120〜180℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、硬化収縮及び冷却収縮による反りがなく、基材に対する密着性、耐屈曲性、耐折性、柔軟性、耐めっき性、PCT耐性、はんだ耐熱性、電気絶縁性等に優れたソルダーレジスト膜や保護膜が形成される。
【0019】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明する。なお、以下において「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て重量基準である。
【0020】
合成例1
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、カルビトールアセテート214.3部、アゾビスイソブチロニトリル24.0部を入れ、窒素雰囲気下で70℃に加熱せしめた。そこに、アクリル酸18.0部、i−ブチルメタクリレート162.5部、及び2−エチルヘキシルメタクリレート319.5部の混合モノマーを3時間かけて滴下した。その後さらに4時間撹拌・反応させ、不揮発分70%、固形分酸価28.1mgKOH/g、重量平均分子量16,000、Tgの計算値=9.7℃のポリカルボン酸樹脂溶液を得た。以下、このポリカルボン酸樹脂溶液をAワニスと称す。
【0021】
合成例2
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル214.3部、アゾビスイソブチロニトリル20.0部を入れ、窒素雰囲気下で70℃に加熱せしめた。そこに、アクリル酸36.0部、n−ブチルメタクリレート189.0部、及びn−ラウリルメタクリレート275.0部の混合モノマーを3時間かけて滴下した。その後さらに4時間撹拌・反応させ、不揮発分70%、固形分酸価56.1mgKOH/g、重量平均分子量25,000、Tgの計算値=−30.5℃のポリカルボン酸樹脂溶液を得た。以下、このポリカルボン酸樹脂溶液をBワニスと称す。
【0022】
比較合成例1
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル300.0部、アゾビスイソブチロニトリル12.0部を入れ、窒素雰囲気下で70℃に加熱せしめた。そこに、アクリル酸72.0部、i−ブチルメタクリレート428.0部、及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート200.0部の混合モノマーを3時間かけて滴下した。その後さらに4時間撹拌・反応させ、不揮発分70%、固形分酸価80.1mgKOH/g、重量平均分子量45,000、Tgの計算値=55.2℃のポリカルボン酸樹脂溶液を得た。以下、このポリカルボン酸樹脂溶液をCワニスと称す。
【0023】
実施例1
合成例1で得られたAワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
Aワニス 100部
フタロシアニングリーン 2部
DICY−7A 1部
(油化シェルエポキシ(株)製ジシアンジアミド)
TEPIC−H 10部
(日産化学工業(株)製α−トリグリシジルイソシアヌレート)
シリコーンKS−66 1部
(信越シリコーン(株)製のシリコーン系消泡剤)
硫酸バリウム 20部
結晶性シリカ 5部
プロピレングリコールモノブチルエーテル 10部
合 計 149部
【0024】
実施例2
合成例2で得られたBワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
Bワニス 100部
フタロシアニングリーン 2部
DICY−7A 1部
TEPIC−H 10部
シリコーンKS−66 1部
硫酸バリウム 20部
結晶性シリカ 5部
プロピレングリコールモノブチルエーテル 10部
合 計 149部
【0025】
実施例3
合成例2で得られたBワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
Bワニス 100部
フタロシアニングリーン 2部
DICY−7A 1部
TEPIC−H 10部
シリコーンKS−66 1部
結晶性シリカ 40部
プロピレングリコールモノブチルエーテル 10部
A−189 3部
(日本ユニカ(株)製3−メルカプト−プロピルトリメトキシシラン)
合 計 167部
【0026】
実施例4
合成例2で得られたBワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
Bワニス 100部
フタロシアニングリーン 2部
2PHZ 1部
エピコート 828 20部
(油化シェルエポキシ(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
シリコーンKS−66 1部
硫酸バリウム 30部
タルク 10部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 10部
A−189 3部
合 計 177部
【0027】
実施例5
合成例2で得られたBワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
Bワニス 100部
フタロシアニングリーン 2部
2PHZ 1部
メラミン 1部
DEN 431 20部
(ダウケミカルズ社製フェノールノボラック型エポキシ樹脂)
シリコーンKS−66 1部
結晶性シリカ 30部
クレー 20部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 10部
A−189 3部
合 計 188部
【0028】
比較例1
比較合成例1で得られたCワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
Cワニス 100部
フタロシアニングリーン 2部
DICY−7A 1部
TEPIC−H 10部
シリコーンKS−66 1部
硫酸バリウム 20部
結晶性シリカ 5部
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート 10部
合 計 149部
【0029】
比較例2
ジョンソンポリマー社製のスチレン−アクリル酸樹脂(ジョンクリル68、重量平均分子量10,000、Tg=70℃、固形分酸価195mgKOH/g)を60部量り取り、カルビトールアセテート40部に加熱溶解した。以下このワニスをDワニスと称す。
このDワニスを用いた以下の配合成分を、3本ロールミルにて練肉し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
Dワニス 100部
フタロシアニングリーン 2部
DICY−7A 1部
エピコート 828 60部
シリコーンKS−66 1部
硫酸バリウム 20部
結晶性シリカ 5部
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート 20部
合 計 209部
【0030】
性能評価:
(1)密着性
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれ接着剤付きカプトン材(厚さ50μm)及びPETフィルム上にスクリーン印刷で全面印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。その硬化塗膜の密着性をJIS D0202に従い、以下の基準で評価した。
○:碁盤目の数が完全に残った場合
△:碁盤目の数が100個未満、60個以上残った場合
×:碁盤目の数が60個未満しか残らなかった場合
【0031】
(2)耐屈曲性
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれカプトン材(厚さ50μm)上にスクリーン印刷で全面印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。その硬化塗膜の耐屈曲性をIPC−SM−840B TM2.4.29に従って直径1/8インチ、10サイクルの条件にて以下の基準で評価した。
○:硬化塗膜にクラックがないもの
△:硬化塗膜に若干クラックがあるもの
×:硬化塗膜にクラックがあるもの
【0032】
(3)耐折性
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれカプトン材(厚さ25μm)上にスクリーン印刷で全面印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化塗膜を180゜折り曲げ、以下の基準で評価した。
○:硬化塗膜にクラックがないもの
△:硬化塗膜に若干クラックがあるもの
×:硬化塗膜にクラックがあるもの
【0033】
(4)柔軟性
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれカプトン材(厚さ50μm)上にスクリーン印刷で全面印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化塗膜を幅10mm、長さ約90mmに加工し、電子秤上にて3mmまで折り曲げたときの反発力を以下の基準で評価した。
○:10g未満(カプトン材50μm相当)
△:10〜30g未満
×:30g以上
【0034】
(5)反り
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれカプトン材(150×110mm、厚さ25μm)上にスクリーン印刷で全面印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。冷却後、得られた硬化塗膜の反りを以下の基準で評価した。
○:反りがないもの
△:若干反りがあるもの
×:反りがあるもの
【0035】
(6)耐めっき性
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれプリント回路基板(厚さ1.6mm)上にパターン印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化塗膜の耐めっき性を以下の基準で評価した。
めっき浴:シプレイ・ファーイースト社製LT−34;70℃×10分
湯 洗:80℃×10分
○:硬化塗膜にふくれ、剥がれ、変色がないもの
△:硬化塗膜に若干ふくれ、剥がれ、変色があるもの
×:硬化塗膜にふくれ、剥がれ、変色があるもの
【0036】
(7)PCT耐性
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれプリント回路基板(厚さ1.6mm)上にパターン印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化塗膜のPCT耐性を条件121℃、飽和50時間にて以下の基準で評価した。
○:硬化塗膜にふくれ、剥がれ、変色がないもの
△:硬化塗膜に若干ふくれ、剥がれ、変色があるもの
×:硬化塗膜にふくれ、剥がれ、変色があるもの
【0037】
(8)はんだ耐熱性
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれプリント回路基板(厚さ1.6mm)上にパターン印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化塗膜にロジン系フラックスを塗布し、260℃のはんだ槽に10秒間浸漬し、硬化塗膜の状態を以下の基準で評価した。
○:硬化塗膜にふくれ、剥がれ、変色がないもの
△:硬化塗膜に若干ふくれ、剥がれ、変色があるもの
×:硬化塗膜にふくれ、剥がれ、変色があるもの
【0038】
(9)電気絶縁性
上記実施例1〜5及び比較例1、2の各熱硬化性樹脂組成物を、それぞれIPCで定められたプリント回路基板(厚さ1.6mm)のBパターン上にパターン印刷し、150℃で30分間硬化させた(乾燥膜厚20μm)。得られた硬化塗膜の電気絶縁性を以下の基準にて評価した。
加湿条件:温度85℃、湿度85%RH、印加電圧100V、500時間
測定条件:測定時間60秒、印加電圧500V
○:加湿後の絶縁抵抗値109 Ω以上、銅のマイグレーションなし
△:加湿後の絶縁抵抗値109 Ω以上、銅のマイグレーションあり
×:加湿後の絶縁抵抗値108 Ω以下、銅のマイグレーションあり
【0039】
上記試験の結果を表1に示す。表1に示す結果から明らかなように、本発明の熱硬化性樹脂組成物から形成した硬化塗膜は、反りがなく、基材への密着性、耐屈曲性、耐折性、柔軟性、耐めっき性、PCT耐性並びにはんだ耐熱性に優れていた。また、電気絶縁性においても良好な結果であった。
【表1】
【0040】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、可撓性に優れたフレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージの製造に用いられるソルダーレジストインキとして有用な熱硬化性樹脂組成物が提供される。このようなソルダーレジストインキは熱硬化後に反りがないため、フレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージへの部品又はチップの装着が容易である。また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、従来使用されている液状ポリイミドインキと比較すると安価に生産可能である。従って、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線板やテープキャリアパッケージの製造に用いられるソルダーレジストインキとして有用であり、可撓性及び耐屈曲性、耐折性、柔軟性、耐めっき性、PCT耐性、はんだ耐熱性、電気絶縁性、下地への密着性等の諸特性に優れた保護膜を低コストで生産性良く形成できる。
Claims (8)
- (A)1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物と、炭素数6〜21の(メタ)アクリル酸エステルとを必須成分とする共重合樹脂からなり、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有し、酸価が20〜120mgKOH/g、ガラス転移温度が−60〜40℃で、かつ重量平均分子量が5,000〜100,000であるポリカルボン酸樹脂、(B)ジグリシジルフタレート、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、及びビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールAのノボラック型、ビフェノール型、ビキシレノール型、トリスフェノールメタン型のいずれかのグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた少なくとも1つの1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂、(C)有機溶剤、及び硬化促進剤を含有し、前記硬化促進剤が、イミダゾール誘導体、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン、ジシアンジアミド、メラミンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物。
- (A)1分子中に1つの重合性不飽和結合と1つのカルボキシル基を有する化合物と、炭素数6〜21の(メタ)アクリル酸エステルとを必須成分とする共重合樹脂からなり、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有し、酸価が20〜120mgKOH/gで、ガラス転移温度が−60〜40℃で、かつ重量平均分子量が5,000〜100,000であるポリカルボン酸樹脂、(B)ジグリシジルフタレート、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、及びビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビスフェノールAのノボラック型、ビフェノール型、ビキシレノール型、トリスフェノールメタン型のいずれかのグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた少なくとも1つの1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂、(C)有機溶剤、及び(D)メルカプト化合物を含有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記(D)メルカプト化合物が、3−メルカプト−プロピルトリメトキシシランであることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記(B)エポキシ基を有する樹脂の配合量が、(A)ポリカルボン酸樹脂のカルボキシル基1当量当たり、0.6〜2.0当量であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記(D)メルカプト化合物の配合量が、(A)ポリカルボン酸樹脂100重量部当たり、1〜10重量部であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物。
- 製品もしくは部品の被保護部表面に形成された前記請求項1乃至5のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる保護膜。
- 被保護部表面に前記請求項1乃至5のいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板又はテープキャリアパッケージの保護膜用の熱硬化性樹脂組成物を塗布した後、所定温度に加熱して硬化させることを特徴とする保護膜形成方法。
- 前記塗布がスクリーン印刷法、スリットコーティング法、ロールコート法、スプレイコート法、又はカーテンコート法により行われる請求項7に記載の方法。
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