JP2019179231A - 硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性に優れ、特に、電圧が負荷される状態での絶縁信頼性に優れた硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供する。【解決手段】(A)カルボキシル基含有樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂と、(D)無機フィラーと、を含有する硬化性樹脂組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物およびプリント配線板に関する。
従来、プリント配線板のソルダーレジスト、層間絶縁層、カバーレイ等の永久被膜を形成する材料として、特許文献1には、カルボキシル基含有ポリウレタンと、全塩素量が0.7質量%未満の多官能脂肪族グリシジルエーテル化合物とを含有する熱硬化性樹脂組成物が開示されている。
近年、半導体部品の急速な進歩により、電子機器は軽薄短小化、高性能化、多機能化される傾向にある。この傾向に追従して半導体パッケージの小型化、多ピン化が実用化されている。
具体的には、QFP(クワッド・フラットパック・パッケージ)、SOP(スモール・アウトライン・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージに代わって、BGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・スケール・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージが使用されている。また、近年では、さらに高密度化されたICパッケージとして、FC−BGA(フリップチップ・ボール・グリッド・アレイ)も実用化されている。
このようなICパッケージに用いられるプリント配線板(パッケージ基板ともいう。)においては、SRO(Solder Resist Opening)ピッチが狭く、互いに近接して形成されるため、SRO間でショートやクロストークノイズが生じたりするおそれが高くなる。また、SRO間に形成されるソルダーレジストは、細く薄くなるためクラックが生じやすくなる。そのため、パッケージ基板に用いられるソルダーレジスト等の永久被膜には、長期にわたる高度な信頼性、具体的には高絶縁信頼性が求められる。特に、今後のパッケージ基板の高密度化に伴い、信頼性の要求は一層高まると考えられる。
この信頼性について、上述した特許文献1に記載の熱硬化性樹脂組成物は、近年では十分とはいえないようになってきている。
このような信頼性の要求に応えるものとして、特許文献2には、カルボキシル基含有樹脂と、シルセスキオキサン骨格を有するエポキシ樹脂と、を含有する硬化性樹脂組成物が開示されている。
特許第5167113号明細書 国際公開第2017/170959号
特許文献2に記載の硬化性樹脂組成物は、信頼性に優れているが、信頼性の向上についての要求は止むことがなく、なお改善の余地があった。また、車載用途等では高電圧下での絶縁信頼性の要求が高く、高電圧下におけるHAST試験、すなわちB‐HAST試験によりシルセスキオキサン骨格の分解が汎用の樹脂骨格と比較し加速するため改善の余地があった。
そこで本発明の目的は、信頼性に優れ、特に、高電圧が負荷される状態での絶縁信頼性に優れた硬化物を得ることができる硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、および、該硬化物を有するプリント配線板を提供することにある。
本発明者等は信頼性をより向上させ得る硬化性樹脂組成物について鋭意研究開発を重ねた結果、特定のエポキシ当量を有するエポキシ樹脂を用いることにより、電圧が負荷された状態でも信頼性の高い硬化物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂と、(D)無機フィラーと、を含有することを特徴とするものである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記(C)エポキシ樹脂のエポキシ当量が100以下であることが好ましく、また、上記(D)無機フィラーが、表面処理されたものであることが好ましく、上記(D)無機フィラーの配合割合が、25〜85質量%であることが好ましい。
本発明のドライフィルムは、上記硬化性樹脂組成物を、フィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするものである。
また、本発明の硬化物は、上記硬化性樹脂組成物または前記ドライフィルムの樹脂層を、硬化して得られることを特徴とするものである。
さらに、本発明のプリント配線板は、上記硬化物を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、高電圧が負荷される状態での絶縁信頼性に優れた硬化物を得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂と、(D)無機フィラーと、を含有するものである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、カルボキシル基含有樹脂とエポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂とを含有するため、得られる硬化物は、ガラス転移温度(Tg)が高く、線膨張係数(CTEα1、α2)が低いだけでなく、高温時の貯蔵弾性率(E)が高い。そのため、高温時において硬化物の流動性が抑制され発生応力を低減し、耐熱性に優れる。言い換えると、本発明の硬化物は、架橋密度が高く、高温でほとんど物性変化を起こさないものとも言える。
さらに本発明の硬化性樹脂組成物は、カルボキシル基含有樹脂とエポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂とを含有するため、室温で流動性を有するものが多く低温での硬化性(反応率)が向上し、高温処理による銅回路の酸化を抑え、硬化物とプリント配線板との密着性を維持することができる。
また、本発明の硬化物は、高温での貯蔵弾性率が高いので、架橋密度が高く、吸水率が低いと考えられる。
またさらに、本発明の硬化性樹脂組成物はエポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂を含有することにより、架橋密度の高い硬化物を得ることができ、よって、電圧が負荷された状態でも信頼性の高い硬化物とすることができ、また、クラック耐性に優れた硬化物とすることができる。
エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂の具体例は後述するが、従来のシルセスキオキサン骨格を有するエポキシ樹脂は含まれていない。シルセスキオキサン骨格を有するエポキシ樹脂は、そのシルセスキオキサン骨格に由来したSi−O結合を有しているが、本発明者らの研究によれば、このSi−O結合は、陰極における塩基性に弱いため、高電圧における絶縁信頼性は十分でないことが判明した。これに対して、本発明エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂は、Si−O結合を有しておらず、陰極で分解しない結合を有しているものであり、高電圧における絶縁信頼性に優れている。
このような高架橋密度化達成のためにエポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂を用いることで耐熱性、低温硬化性、低吸水性を付与することができ、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物はクラック耐性および高電圧における絶縁信頼性に優れていると考えられる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物によれば、解像性に優れた硬化物を得ることもできる。
以下に、本発明の硬化性樹脂組成物の各成分について説明する。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
[(A)カルボキシル基含有樹脂]
カルボキシル基含有樹脂としては、分子中にカルボキシル基を有している従来公知の各種カルボキシル基含有樹脂を使用できる。特に、分子中にエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂が、光硬化性や耐現像性の面から好ましい。エチレン性不飽和二重結合は、アクリル酸もしくはメタクリル酸又はそれらの誘導体由来であることが好ましい。エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のみを用いる場合、組成物を光硬化性とするためには、後述する分子中に複数のエチレン性不飽和基を有する化合物、即ち光反応性モノマーを併用する必要がある。
カルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下のような化合物(オリゴマー及びポリマーのいずれでもよい)を挙げることができる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物及びポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基及びアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物及びジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(4)前記(2)又は(3)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子内に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(5)前記(2)又は(3)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物など、分子内に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(6)2官能又はそれ以上の多官能(固形)エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
(7)2官能(固形)エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
(8)2官能オキセタン樹脂にアジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(9)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(10)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(11)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(12)前記(1)〜(11)の樹脂にさらに1分子内に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有感光性樹脂。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
(A)カルボキシル基含有樹脂の酸価は、20〜200mgKOH/gであることが好ましい。(A)カルボキシル基含有樹脂の酸価が20〜200mgKOH/gであると、硬化物のパターンの形成が容易となる。より好ましくは、50〜130mgKOH/gである。
また、前記カルボキシル基含有樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、一般的に2,000〜150,000、さらには5,000〜100,000の範囲にあるものが好ましい。重量平均分子量が2,000以上であると、露光部の被膜の耐現像性が向上し、解像性に優れる。一方、重量平均分子量が150,000以下であると、未露光部の溶解性が良好で解像性に優れるとともに、貯蔵安定性においても向上することがある。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
(A)カルボキシル基含有樹脂の配合量は、溶剤を除いた硬化性樹脂組成物全量基準で、例えば、10〜60質量%であり、20〜60質量%であることが好ましい。10質量%以上、好ましくは20質量%以上とすることにより塗膜強度を向上させることができる。また60質量%以下とすることで粘性が適当となり加工性が向上する。より好ましくは、30〜50質量%である。
これらカルボキシル基含有樹脂は、前記列挙したものに限らず使用することができ、1種類を単独で用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。中でも、前記カルボキシル基含有樹脂(10)、(11)のごときフェノール化合物を出発原料と使用して合成されるカルボキシル基含有樹脂はB−HAST耐性、PCT耐性に優れるため好適に用いることができる。
[(B)光重合開始剤]
光重合開始剤としては、光重合開始剤や光ラジカル発生剤として公知の光重合開始剤であれば、いずれのものを用いることもできる。
光重合開始剤としては、例えば、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins社製Omnirad(オムニラッド)819)等のビスアシルフォスフィンオキサイド類;2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルフォスフィン酸イソプロピルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(IGM Resins社製Omnirad(オムニラッド)TPO)等のモノアシルフォスフィンオキサイド類;1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のヒドロキシアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステル等の安息香酸エステル類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム等のチタノセン類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でもモノアシルフォスフィンオキサイド類、オキシムエステル類が好ましく、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)がより好ましい。
光重合開始剤の配合量は、(A)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましい。0.5質量部以上の場合、表面硬化性が良好となり、20質量部以下の場合、ハレーションが生じにくく良好な解像性が得られる。
[(C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂]
本発明の硬化性樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂は、エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂であれば特に限定されない。エポキシ当量が130以下であることにより、架橋密度を高めることができ、よってクラック耐性に優れ、また、吸水率を抑えることができるので高電圧をかけた状態での信頼性が良好となる。ここに、電圧をかけた状態での信頼性は、電圧15Vを印加したときの信頼性で評価することができる。また、エポキシ当量が低いエポキシ樹脂は、液状を呈するため、無機フィラーの高充填に寄与し、よって無機フィラーの含有量の上限を高め、具体的には85質量%まで無機フィラーを配合することができる。
なお、エポキシ樹脂として、(C)エポキシ樹脂の中でも脂肪族エポキシ化合物をエピクロロヒドリン経路で合成したものである場合、アルコール付加生成物である中間体と、原料アルコールが求核付加体として競争反応を引き起こすため、有機塩素化物を含む高分子量体が生成しやすい。一般に脂肪族エポキシ化合物における含有塩素は高まり、特に反応点の多い多官能エポキシでは、その傾向が強く、%オーダーでの塩素不純物が混入する。そのため、エポキシ当量が大きくなって130を上回ってしまう。そこで、本発明では、有機塩素化合物を含まないアリルエーテルを酸化することによるエポキシ合成が望ましい。
この合成法により、エポキシ当量を低く設計することができる上、ハロゲン不純物を含まないためさらなる絶縁信頼性向上に寄与できる。
(C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル基を有する化合物が挙げられる。グリシジルエーテル基を有する化合物としては、次の(1)〜(7)の骨格を有する化合物があり、例えばペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、2,2−ビス(3−グリシジル−4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等がある。
グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂は、上述した(1)〜(6)の骨格を有する化合物から理解されるように、ペンタエリスリトール型、トリメチロールプロパン型、グリセリン型など、構造は特に限定されない。公知慣用の構造で、エポキシ当量が130以下のものを用いることができる。
(C)エポキシ樹脂のエポキシ当量は、130g/eq.以下であることが好ましく、100g/eq.以下であることがより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記(C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂と共に、本発明特有の効果を損なわない範囲で、エポキシ当量が130を超える公知慣用のエポキシ樹脂を含むことができる。
(C)エポキシ樹脂の配合量は、(A)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対し、例えば、1〜100質量部であり、10〜80質量部が好ましく、20〜60質量部がより好ましい。(C)エポキシ樹脂の配合量が10質量部以上であると、クラック耐性および絶縁信頼性がより向上し、100質量部以下であると、保存安定性が向上する。
[(D)無機フィラー]
本発明の硬化性樹脂組成物は、(D)無機フィラーを含有する。また、無機フィラーが表面処理された無機フィラーであることが好ましい。(D)無機フィラーを含むことにより、硬化物のクラック耐性がより向上する。
無機フィラーとしては、特に限定されず、公知慣用の充填剤、例えばシリカ、結晶性シリカ、ノイブルグ珪土、水酸化アルミニウム、ガラス粉末、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化鉄、非繊維状ガラス、ハイドロタルサイト、ミネラルウール、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、亜鉛華等の無機フィラーを用いることができる。中でも、シリカが好ましく、表面積が小さく、応力が全体に分散するためクラックの起点になりにくいことから球状シリカであることがより好ましい。
ここで、表面処理された(D)無機フィラーは、(A)カルボキシル基含有樹脂および(C)エポキシ樹脂の少なくとも一方と反応し、の相溶性を向上させるための処理が施されたものをいう。この表面処理は特に限定されるものではなく、無機フィラーの表面に硬化性反応基を導入可能な表面処理が好ましい。
硬化性反応基は、熱硬化性反応基でも光硬化性反応基でもよい。熱硬化性反応基としては、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、メルカプト基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、オキサゾリン基等が挙げられる。光硬化性反応基としては、ビニル基、スチリル基、メタクリル基、アクリル基等が挙げられる。中でも、光硬化性反応基としては、メタクリル基、アクリル基、ビニル基が好ましく、熱硬化性反応基としては、エポキシ基、アミノ基が好ましい。また、(D)無機フィラーは2種以上の硬化性反応基を有していてもよい。(D)無機フィラーとしては、表面処理されたシリカが好ましい。表面処理されたシリカを含むことにより、CTEを低く、ガラス転移温度を高くさせることができる。
(D)無機フィラーの表面に硬化性反応基の導入方法は特に限定されず、公知慣用の方法を用いて導入すればよく、硬化性反応基を有する表面処理剤、例えば、硬化性反応基を有するカップリング剤等で無機フィラーの表面を処理すればよい。
(D)無機フィラーの表面処理としては、カップリング剤による表面処理が好ましい。カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を用いることができる。中でも、シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、(D)無機フィラーに、硬化反応性基を導入可能なシランカップリング剤が好ましい。熱硬化反応性基を導入可能なシランカップリング剤としては、エポキシ基を有するシランカップリング剤、アミノ基を有するシランカップリング剤、メルカプト基を有するシランカップリング剤、イソシアネート基を有するシランカップリング剤が挙げられ、中でもエポキシ基を有するシランカップリング剤がより好ましい。光硬化反応性基を導入可能なシランカップリング剤としては、ビニル基を有するシランカップリング剤、スチリル基を有するシランカップリング剤、メタクリル基を有するシランカップリング剤、アクリル基を有するシランカップリング剤が好ましく、中でもメタクリル基を有するシランカップリング剤がより好ましい。
また、硬化性反応基を有しない(D)無機フィラーとしては、例えば、アルミナ表面処理がされた無機フィラー等が挙げられる。
(D)無機フィラーは、表面処理された状態で本発明の硬化性樹脂組成物に配合されていればよく、表面未処理の無機フィラーと表面処理剤とを別々に配合して組成物中で無機フィラーが表面処理されてもよいが、予め表面処理した無機フィラーを配合することが好ましい。予め表面処理した無機フィラーを配合することによって、別々に配合した場合に残存しうる表面処理で消費されなかった表面処理剤によるクラック耐性等の低下を防ぐことができる。予め表面処理する場合は、溶剤や樹脂成分に(D)無機フィラーを予備分散した予備分散液を配合することが好ましく、表面処理した無機フィラーを溶剤に予備分散し、該予備分散液を組成物に配合するか、表面未処理の無機フィラーを溶剤に予備分散する際に十分に表面処理した後、該予備分散液を組成物に配合することがより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物において、無機フィラーは、平均粒径が2μm以下であることが、クラック耐性により優れることから好ましい。より好ましくは、1μm以下である。尚、本明細書において、平均粒径とは日機装社製マイクロトラック粒度分析計を用いて測定したD50の値である。
無機フィラーの配合量は、硬化性樹脂組成物の固形分の全量あたり25〜85質量%であることが好ましく、30〜75質量%であることがより好ましく、35〜70質量%であることがさらに好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(D)無機フィラーが、表面処理された無機フィラーと、表面処理されていない無機フィラーを併用してもよい。その場合、表面処理された無機フィラーは、表面処理された無機フィラーと表面処理されていない無機フィラーとの総量あたり、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。また、表面処理されていない無機フィラーは、球状シリカであることが好ましい。
(エチレン性不飽和基を有する化合物)
本発明の硬化性樹脂組成物においては、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物が好ましく用いられる。エチレン性不飽和基を有する化合物としては、公知慣用の感光性モノマーである光重合性オリゴマー、光重合性ビニルモノマー等を用いることができる。なお、ここで言うエチレン性不飽和基を有する化合物には、エチレン性不飽和基を有する(A)カルボキシル基含有樹脂は含まれないものとする。
光重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル系オリゴマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ビニルモノマーとしては、公知慣用のもの、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニルまたは安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル−t−ブチルエーテル、ビニル−n−アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニル−n−オクタデシルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリルなどのアリル化合物;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート類、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレートなどのポリ(メタ)アクリレート類;トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレートなどのイソシアヌルレート型ポリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。これらは、要求特性に合わせて、単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
エチレン性不飽和結合を有する化合物の配合量は、(A)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して3〜40質量部であることが好ましい。3質量部以上の場合、表面硬化性が向上し、40質量部以下の場合、ハレーションが抑制される。より好ましくは、5〜30質量部である。
(熱硬化触媒)
本発明の硬化性樹脂組成物は、熱硬化触媒を含有することが好ましい。そのような熱硬化触媒としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物等が挙げられる。また、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもでき、好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を熱硬化触媒と併用する。
熱硬化触媒の配合量は、(C)エポキシ樹脂100質量部に対して、好ましくは0.05〜40質量部、より好ましくは0.1〜30質量部である。
(硬化剤)
本発明の硬化性樹脂組成物は硬化剤を含有することができる。硬化剤としては、フェノール樹脂、ポリカルボン酸およびその酸無水物、シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂、マレイミド化合物、脂環式オレフィン重合体等が挙げられる。硬化剤は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化剤は、(C)エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂のエポキシ基等の熱硬化反応が可能な官能基と、その官能基と反応する硬化剤中の官能基との比率が、硬化剤の官能基/熱硬化反応が可能な官能基(当量比)=0.2〜3となるような割合で配合することが好ましい。上記範囲とすることにより、保存安定性と硬化性のバランスに優れる。
(着色剤)
本発明の硬化性樹脂組成物には、着色剤が含まれていてもよい。着色剤としては、赤、青、緑、黄、黒、白等の公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。但し、環境負荷低減並びに人体への影響の観点からハロゲンを含有しないことが好ましい。
着色剤の添加量は特に制限はないが、(A)カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、特に好ましくは0.1〜7質量部の割合で充分である。
(有機溶剤)
本発明の硬化性樹脂組成物には、組成物の調製や、基板やキャリアフィルムに塗布する際の粘度調整等の目的で、有機溶剤を含有させることができる。有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤など、公知慣用の有機溶剤が使用できる。これらの有機溶剤は、単独で、または二種類以上組み合わせて用いることができる。
(その他の任意成分)
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物には、電子材料の分野において公知慣用の他の添加剤を配合してもよい。他の添加剤としては、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、老化防止剤、抗菌・防黴剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、密着性付与剤、チキソ性付与剤、光開始助剤、増感剤、熱可塑性樹脂、有機フィラー、離型剤、表面処理剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、安定剤、蛍光体等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で(C)エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を含有してもよい。熱硬化性樹脂としては、加熱により硬化して電気絶縁性を示す樹脂であればよく、例えば、(C)エポキシ樹脂以外のエポキシ化合物、オキセタン化合物、メラミン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げることができ、これらは併用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ドライフィルム化して用いても液状として用いても良い。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよい。
次に、本発明のドライフィルムは、キャリアフィルム上に、本発明の硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥させることにより得られる樹脂層を有する。ドライフィルムを形成する際には、まず、本発明の硬化性樹脂組成物を上記有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整した上で、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等により、キャリアフィルム上に均一な厚さに塗布する。その後、塗布された組成物を、通常、40〜130℃の温度で1〜30分間乾燥することで、樹脂層を形成することができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で、3〜150μm、好ましくは5〜60μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等を用いることができる。キャリアフィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10〜150μmの範囲で適宜選択される。より好ましくは15〜130μmの範囲である。
キャリアフィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を形成した後、樹脂層の表面に塵が付着することを防ぐ等の目的で、さらに、樹脂層の表面に、剥離可能なカバーフィルムを積層することが好ましい。剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができる。カバーフィルムとしては、カバーフィルムを剥離するときに、樹脂層とキャリアフィルムとの接着力よりも小さいものであればよい。
なお、本発明においては、上記カバーフィルム上に本発明の硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥させることにより樹脂層を形成して、その表面にキャリアフィルムを積層するものであってもよい。すなわち、本発明においてドライフィルムを製造する際に本発明の硬化性樹脂組成物を塗布するフィルムとしては、キャリアフィルムおよびカバーフィルムのいずれを用いてもよい。
本発明のプリント配線板は、本発明の硬化性樹脂組成物またはドライフィルムの樹脂層から得られる硬化物を有するものである。本発明のプリント配線板の製造方法としては、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物を、上記有機溶剤を用いて塗布方法に適した粘度に調整して、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布した後、60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることで、タックフリーの樹脂層を形成する。また、ドライフィルムの場合、ラミネーター等により樹脂層が基材と接触するように基材上に貼り合わせた後、キャリアフィルムを剥がすことにより、基材上に樹脂層を形成する。
上記基材としては、あらかじめ銅等により回路形成されたプリント配線板やフレキシブルプリント配線板の他、紙フェノール、紙エポキシ、ガラス布エポキシ、ガラスポリイミド、ガラス布/不繊布エポキシ、ガラス布/紙エポキシ、合成繊維エポキシ、フッ素樹脂・ポリエチレン・ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンオキシド・シアネート等を用いた高周波回路用銅張積層板等の材質を用いたもので、全てのグレード(FR−4等)の銅張積層板、その他、金属基板、ポリイミドフィルム、PETフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ガラス基板、セラミック基板、ウエハ板等を挙げることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等(蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用いて乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方法およびノズルより支持体に吹き付ける方式)を用いて行うことができる。
プリント配線板上に樹脂層を形成後、所定のパターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液(例えば、0.3〜3質量%炭酸ソーダ水溶液)により現像して硬化物のパターンを形成する。さらに、硬化物に活性エネルギー線を照射後加熱硬化(例えば、100〜220℃)、もしくは加熱硬化後活性エネルギー線を照射、または、加熱硬化のみで最終仕上げ硬化(本硬化)させることにより、密着性、硬度等の諸特性に優れた硬化膜を形成する。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物が、光塩基発生剤を含む場合、露光後現像前に加熱することが好ましく、露光後現像前の加熱条件としては、例えば、60〜150℃で1〜60分加熱することが好ましい。
上記活性エネルギー線照射に用いられる露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、水銀ショートアークランプ等を搭載し、350〜450nmの範囲で紫外線を照射する装置であればよく、さらに、直接描画装置(例えば、コンピューターからのCADデータにより直接レーザーで画像を描くレーザーダイレクトイメージング装置)も用いることができる。直描機のランプ光源またはレーザー光源としては、最大波長が350〜450nmの範囲にあるものでよい。画像形成のための露光量は膜厚等によって異なるが、一般には10〜1000mJ/cm、好ましくは20〜800mJ/cmの範囲内とすることができる。
上記現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類等のアルカリ水溶液が使用できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、プリント配線板上に硬化膜を形成するために好適に使用され、より好適には、永久被膜を形成するために使用され、さらに好適には、ソルダーレジスト、層間絶縁層、カバーレイを形成するために使用される。また、本発明の硬化性樹脂組成物によれば、クラック耐性および絶縁信頼性に優れた硬化物を得ることができることから、高度な信頼性が求められるファインピッチの配線パターンを備えるプリント配線板、例えばパッケージ基板、特にFC−BGA用の永久被膜(特にソルダーレジスト)の形成に好適に用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
表1〜3に示す各成分を表1〜3に示す割合で配合し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルで混練して実施例1〜28、比較例1〜4の硬化性樹脂組成物を調製した。得られた硬化性組成物について諸特性を評価し、その結果を表1〜3に併記した。
表1〜3におけるアルカリ現像性樹脂は、次のようにして調製した。
[(A−1) アルカリ現像性樹脂の合成]
温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置および撹拌装置を備えたオートクレーブに、ノボラック型クレゾール樹脂(昭和電工社製ショウノールCRG951、OH当量:119.4)119.4部、水酸化カリウム1.19部およびトルエン119.4部を導入し、撹拌しつつ系内を窒素置換し、加熱昇温した。次に、プロピレンオキシド63.8部を徐々に滴下し、125〜132℃、0〜4.8kg/cmで16時間反応させた。その後、室温まで冷却し、この反応溶液に89%リン酸1.56部を添加混合して水酸化カリウムを中和し、不揮発分62.1%、水酸基価が182.2mgKOH/g(307.9g/eq.)であるノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りプロピレンオキシドが平均1.08モル付加したものであった。
得られたノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液293.0部、アクリル酸43.2部、メタンスルホン酸11.53部、メチルハイドロキノン0.18部およびトルエン252.9部を、撹拌機、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、110℃で12時間反応させた。反応により生成した水は、トルエンとの共沸混合物として、12.6部の水が留出した。その後、室温まで冷却し、得られた反応溶液を15%水酸化ナトリウム水溶液35.35部で中和し、次いで水洗した。その後、エバポレーターにてトルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート118.1部で置換しつつ留去し、ノボラック型アクリレート樹脂溶液を得た。次に、得られたノボラック型アクリレート樹脂溶液332.5部およびトリフェニルホスフィン1.22部を、撹拌器、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に導入し、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、テトラヒドロフタル酸無水物60.8部を徐々に加え、95〜101℃で6時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして、固形分65%、固形分の酸価87.7mgKOH/gの感光性のカルボキシル基含有樹脂A−1の溶液を得た。以下、このカルボキシル基含有感光性樹脂の溶液を樹脂溶液A−1と称す。
[(A−2) アルカリ現像性樹脂の合成]
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート600gにオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC社製EPICLON N−695、軟化点95℃、エポキシ当量214、平均官能基数7.6)1070g(グリシジル基数(芳香環総数):5.0モル)、アクリル酸360g(5.0モル)、およびハイドロキノン1.5gを仕込み、100℃に加熱攪拌し、均一溶解した。
次いで、トリフェニルホスフィン4.3gを仕込み、110℃に加熱して2時間反応後、120℃に昇温してさらに12時間反応を行った。得られた反応液に、芳香族系炭化水素(ソルベッソ150)415g、テトラヒドロ無水フタル酸456.0g(3.0モル)を仕込み、110℃で4時間反応を行い、冷却し、感光性のカルボキシル基含有樹脂溶液を得た。このようにして得られた樹脂溶液の固形分は65%、固形分の酸価は89mgKOH/gであった。以下、このカルボキシル基含有感光性樹脂の溶液を樹脂溶液A−2と称す。
[(A−3) アルカリ現像性樹脂の合成]
温度計、撹拌機、滴下ロート、および還流冷却器を備えたフラスコに、溶媒としてジプロピレングリコールモノメチルエーテル325.0部を110℃まで加熱し、メタクリル酸174.0部、ε−カプロラクトン変性メタクリル酸(平均分子量314)174.0部、メタクリル酸メチル77.0部、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル222.0部、および重合触媒としてt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(日油社製パーブチルO)12.0部の混合物を、3時間かけて滴下し、さらに110℃で3時間攪拌し、重合触媒を失活させて、樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を冷却後、ダイセル化学工業社製サイクロマーA200を289.0部、トリフェニルホスフィン3.0部、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.3部を加え、100℃に昇温し、攪拌することによってエポキシ基の開環付加反応を行い、感光性のカルボキシル基含有樹脂溶液を得た。
このようにして得られた樹脂溶液は、重量平均分子量(Mw)が15,000で、かつ、固形分が57%、固形物の酸価が79.8mgKOH/gであった。以下、このカルボキシル基含有感光性樹脂の溶液を樹脂溶液A−3と称す。
表1〜3において、光重合開始剤は、次のものである。
(B−1):IGM Resins社製OmniradTPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)
(B−2):IGM Resins社製Omnirad907(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)
(B−3):BASFジャパン社製イルガキュアOXE02(エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)
表1〜3において、(C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂は、次のものである。
(C−1):前記(1)の骨格を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量96)
(C−2):前記(2)の骨格を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量113)
(C−3):前記(3)の骨格を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量91)
(C−4):前記(4)の骨格を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量119)
(C−5):前記(5)の骨格を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量120)
(C−6):前記(6)の骨格を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量130)
(C−7):前記(7)の骨格を有するエポキシ樹脂(エポキシ当量130)
また表1〜3の硬化樹脂組成物は、(C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂として次のエポキシ樹脂(C−8)〜(C−12)を含むことがある。
(C−8):下記シルセスキオキサン骨格を有する特殊エポキシ樹脂
(C−9)ダウケミカル社製DEN431(フェノールノボラックエポキシ樹脂)
(C−10)DIC社製N−870 75EA(ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂)
(C−11)DIC社製EXA−7241(トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂)
(C−12)下記骨格を有する特殊エポキシ樹脂
表1〜3における無機フィラーは、次のようにして調製または調達した。
[(D−1) 無機処理→メタクリルシラン処理シリカスラリーの調製]
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP−20M、平均粒径:400nm)50gの水スラリーを70℃に昇温後、10%ケイ酸ナトリウム水溶液をシリカ粒子に対して、シリカ粒子換算で1%添加した。このスラリ−に塩酸を加えてpHを4とし、30分間熟成し、さらに、塩酸によりpHを7±1に維持しながら、20%アルミン酸ナトリウム(NaAlO)水溶液をシリカ粒子に対してアルミナ(Al)換算で5%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、ケイ素の水和酸化物およびアルミニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子の固形物を得た。上記と同様にして得られたケイ素の水和酸化物で被覆されたシリカ粒子50gと、溶剤としてPMA48gと、メタクリル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM−503)2gとを均一分散させたシリカ溶剤分散品を得た。
[(D−2) 無機処理シリカスラリーの調製]
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP−20M、平均粒径:400nm)50gの水スラリーを70℃に昇温後、10%ケイ酸ナトリウム水溶液をシリカ粒子に対して、シリカ粒子換算で1%添加した。このスラリ−に塩酸を加えてpHを4とし、30分間熟成し、さらに、塩酸によりpHを7±1に維持しながら、20%アルミン酸ナトリウム(NaAlO)水溶液をシリカ粒子に対してアルミナ(Al)換算で5%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、ケイ素の水和酸化物およびアルミニウムの水和酸化物で被覆されたシリカ粒子の固形物を得た。上記と同様にして得られたケイ素の水和酸化物で被覆されたシリカ粒子50gと、溶剤としてPMA48gと、分散剤(BYK−111)2gとを均一分散させたシリカ溶剤分散品を得た。
[(D−3)メタクリルシラン処理シリカスラリーの調製]
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP−20M、平均粒径:400nm)50gと、溶剤としてPMA48gと、メタクリル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM−503)2gとを均一分散させたシリカ溶剤分散品を得た。
[(D−4)シリカスラリーの調製]
球状シリカ粒子(デンカ社製SFP−20M、平均粒径:400nm)50gと、溶剤としてPMA48gと、分散剤(BYK−111)2gとを均一分散させたシリカ溶剤分散品を得た。
[(D−5) 無機処理→メタクリルシラン処理硫酸バリウムスラリーの調製]
硫酸バリウム粒子(堺化学工業社製沈降性バリウム100)50gの水スラリーを70℃に昇温後、10%ケイ酸ナトリウム水溶液をシリカ粒子に対して、シリカ粒子換算で1%添加した。このスラリ−に塩酸を加えてpHを4とし、30分間熟成し、さらに、塩酸によりpHを7±1に維持しながら、20%アルミン酸ナトリウム(NaAlO)水溶液をシリカ粒子に対してアルミナ(Al)換算で5%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、ケイ素の水和酸化物およびアルミニウムの水和酸化物で被覆された硫酸バリウム粒子の固形物を得た。上記と同様にして得られたケイ素の水和酸化物で被覆された硫酸バリウム粒子50gと、溶剤としてPMA48gと、メタクリル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM−503)2gとを均一分散させたシリカ溶剤分散品を得た。
[(D−6) 無機処理硫酸バリウムスラリーの調製]
硫酸バリウム粒子(堺化学工業社製沈降性バリウム100)50gの水スラリーを70℃に昇温後、10%ケイ酸ナトリウム水溶液をシリカ粒子に対して、シリカ粒子換算で1%添加した。このスラリ−に塩酸を加えてpHを4とし、30分間熟成し、さらに、塩酸によりpHを7±1に維持しながら、20%アルミン酸ナトリウム(NaAlO)水溶液をシリカ粒子に対してアルミナ(Al)換算で5%添加した。この後、20%水酸化ナトリウム水浴液を加え、pHを7に調整し、30分間熟成した。この後、スラリーをフィルタープレスにてろ過水洗し、真空乾燥し、ケイ素の水和酸化物およびアルミニウムの水和酸化物で被覆された硫酸バリウム粒子の固形物を得た。上記と同様にして得られたケイ素の水和酸化物で被覆された硫酸バリウム粒子50gと、溶剤としてPMA48gと、分散剤(BYK−111)2gとを均一分散させたシリカ溶剤分散品を得た。
[(D−7)メタクリルシラン処理硫酸バリウムスラリーの調製]
硫酸バリウム粒子(堺化学工業社製沈降性バリウム100)50gと、溶剤としてPMA48gと、メタクリル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製KBM−503)2gとを均一分散させた硫酸バリウム溶剤分散品を得た。
[(D−8)硫酸バリウムスラリーの調製]
硫酸バリウム粒子(堺化学工業社製沈降性バリウム100)50gと、溶剤としてPMA48gと、分散剤(BYK−111)2gとを均一分散させた硫酸バリウム溶剤分散品を得た。
また表1〜3の硬化樹脂組成物は、次の成分を含むことがある。
・日本化薬社製DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
・日弘ビックス社製CZ−601D(青色着色剤)、着色剤含有量12質量%
・日弘ビックス社製CZ−309D(黄色着色剤)、着色剤含有量10質量%
・DICY(ジシアンジアミド)
(ドライフィルムの作製)
表1〜3に示す各実施例、各比較例の硬化性樹脂組成物は、それぞれ実施例、比較例ごとに硬化性樹脂組成物を、ダイコーターを用いてPET上に10m/minで60〜120℃の乾燥炉を通過させ、溶剤を揮発させることによりドライフィルムを得た。
(標準評価基板の作製)
上記の方法で得られたドライフィルムを真空ラミネーターCVP−300(ニッコーマテリアルズ社製)を用いて試験基板にラミネートし、感光性樹脂組成物の積層体を得た。この積層体にDXP−3580(ORC社製、超高圧水銀灯DI露光機)を用いてStouffer41段ステップタブレットで10段の硬化段数になるよう評価項目にあわせてパターン露光を実施した。露光後10分後にPETフィルムを剥離させ、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液でブレイクポイント(最短現像時間)の2倍の現像時間で現像を行った。その後UVコンベア(ORC社製、メタルハライドランプ)で2000mJで露光、熱循環式Box炉で170℃60分硬化させることにより評価基板を得た。
<ガラス転移温度Tgおよび熱膨張係数CTE>
銅箔基板上に、各硬化性樹脂組成物が膜厚約40μmになるように形成し、50mm×3mmの短冊状のパターンで露光を行った。その後、既定の条件で現像、硬化を実施した。
上記により得られた評価基板の硬化被膜を銅箔より剥離し、評価を実施した。測定は、TMA測定装置 (島津製作所社製 機種名:TMA6000)を用いて行い、TgとCTEα1(0℃−50°)、CTEα2(200℃−250℃)ついて評価を行った。評価基準は以下の通りである。
Tg
◎…180℃以上
○…170℃以上180未満
△…160℃以上170未満
×…160℃未満
CTEα1
◎…35ppm未満
○…35ppm以上40ppm未満
△…40ppm以上45ppm未満
×…45ppm以上
CTEα2
◎…100ppm未満
○…100ppm以上105ppm未満
△…105ppm以上110ppm未満
×…110ppm以上
<弾性率E>
前記ガラス転移温度Tgの評価方法で記載した方法と同様にして、硬化膜を有する評価基板を得た。
上記により得られた評価基板の硬化膜を銅箔より剥離し、評価を実施した。測定は、DMA測定装置(島津製作所社製、機種名:DMS6100)を用いて行い、250℃におけるE(弾性率)について評価を行った。評価基準は以下の通りである。
◎…1×10Pa以上
○…5×10Pa以上1×10Pa未満
△…1×10Pa以上5×10Pa未満
×…1×10Pa未満
<強靭性評価(樹脂層を備える銅箔基板の作製)>
銅箔基板上に、硬化性樹脂組成物が膜厚約40μmになるように形成し、80mm×10mmの短冊状のパターンで露光を行った。その後、既定の条件で現像、硬化を実施した。
上記により得られた評価基板の硬化被膜を銅箔より剥離し、評価を実施した。測定は、引張試験機(島津製作所社製 機種名:AGS-G 100N)を用いて行い、最大点応力または破断点伸び率について評価を行った。評価基準は以下の通りである。
◎…最大点応力80MPa以上、または破断点伸び率6%以上
○…最大点応力70MPa以上80MPa未満、または破断点伸び率4%以上6%未満
△…最大点応力50MPa以上70MPa未満、破断点伸び率2%以上4%未満
×…最大点応力50MPa未満、または破断点伸び率2%未満
<解像性評価>
CZ−8101Bでエッチングレート1.0μm/mの条件で処理されためっき銅基板に、硬化性樹脂組成物を膜厚約20μmになるように形成し、各種開口パターンで露光を行った。その後、既定の条件で現像、評価条件で硬化を実施した。
上記により得られた評価基板の開口径を観測し、ハレーション、アンダーカットの発生がない確認し評価を行った。
◎…60μmにて良好な開口径
○…70μmにて良好な開口径
△…80μmにて良好な開口径
×…80μmにて良好な開口径がえられない、または現像不可
<HAST耐性>
CZ−8101Bでエッチングレート1.0μm/mの条件で処理されたL/S=20/20μmの櫛形パターンが形成された基板に硬化性樹脂組成物を膜厚約20μmになるように形成し、全面露光を行った。その後、既定の条件で現像、硬化を実施した。
その後電極をつなぎ130℃、85%、5Vの条件でHAST試験を実施。
◎:400h pass
○:350h pass
△:300h pass
×:250h以内でNG
<高電圧HAST耐性(B−HAST耐性)>
CZ−8101Bでエッチングレート1.0μm/mの条件で処理されたL/S=20/20μmの櫛形パターンが形成された基板に硬化性樹脂組成物を膜厚約20μmになるように形成し、全面露光を行った。その後、既定の条件で現像、硬化を実施した。
その後電極をつなぎ130度、85%、15Vの条件でHAST試験を実施。
◎:300h pass
○:250h pass
△:200h pass
×:150h以内でNG
<クラック耐性(TCT耐性)>
CZ−8101Bでエッチングレート1.0μm/mの条件で処理されたパッケージ基板上に、硬化性樹脂組成物をCu上膜厚約18μmになるように形成し、銅パッド上にSRO80μm露光を行った。その後、既定の条件で現像、硬化を実施した。その後、Auめっき処理、はんだバンプ形成、Siチップを実装し、評価基板を得た。
上記により得られた評価基板を、−65℃と150℃の間で温度サイクルが行われる冷熱サイクル機に入れ、TCT(Thermal Cycle Test)を行った。そして、600サイクル時、800サイクル時および1000サイクル時の硬化被膜の表面を観察した。判定基準は以下の通りである。
◎:1000サイクルで異常なし
○:800サイクルで異常なし、1000サイクルでクラック発生
△:600サイクルで異常なし、800サイクルでクラック発生
×:600サイクルでクラック発生
表1〜3に示す結果から、本発明の実施例1〜28の硬化性樹脂組成物の硬化物は、クラック耐性および絶縁信頼性に優れ、特に高電圧における絶縁信頼性に優れることがわかる。これに対し、比較例1〜4の硬化性樹脂組成物を用いると、高電圧における絶縁信頼性を得ることが困難であった。

Claims (7)

  1. (A)カルボキシル基含有樹脂と、
    (B)光重合開始剤と、
    (C)エポキシ当量が130以下のエポキシ樹脂と、
    (D)無機フィラーと、
    を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(C)エポキシ樹脂のエポキシ当量が100以下である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(D)無機フィラーが、表面処理されたものである請求項1または2記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(D)無機フィラーの配合割合が、25〜85質量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物、または、請求項5記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  7. 請求項6記載の硬化物を有することを特徴とするプリント配線板。
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