JP4009110B2 - 光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置 - Google Patents

光半導体素子収納用パッケージおよび光半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光半導体素子を収容するための光半導体素子収納用パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光通信分野等で使用されるとともに半導体レーザ(LD),フォトダイオード(PD)等の光半導体素子を収納するための光半導体素子収納用パッケージ(以下、光半導体パッケージともいう)の側断面図と正面断面図とを図4,図5に示す。これらの図において、101,102は、それぞれ金属から成り、容器本体を構成する基体と、側部に貫通孔102fが形成された枠体である。また、103は金属からなり、内部に透光性部材107bや外側の端面に光アイソレータ109および光ファイバ111が挿着された金属ホルダ112が接合される筒状の光ファイバ固定部材(以下、固定部材という)である。さらに、104は光半導体素子、105は蓋体を示す。これら基体101、枠体102、固定部材103および蓋体105とで光半導体素子104を内部に収納する容器を構成する。
【0003】
このような光半導体パッケージは、一般に、光半導体素子104を載置する載置用基台106と、光半導体素子104からの出射光を集光または平行光に変換する透光性部材107aを固定する固定ホルダ108とが搭載されるペルチェ素子等の電子冷却素子113が載置される載置部101aを有する基体101と、基体101上面の外周部に載置部101aを囲繞するようにして銀ロウ等のロウ材により接合される枠体102とを有する。また、光を集光したり平行光とする透光性部材107bが嵌着されるとともに光半導体素子104への戻り光を防止する光アイソレータ109および光ファイバ111が挿着された金属ホルダ112が接合固定される固定部材103が、貫通孔102fに銀ロウ等のロウ材によって接合される。また、蓋体105と枠体102は、それぞれの接合面に形成されたメタライズ層を介して金(Au)−錫(Sn)合金半田等の低融点ロウ材で接合される。
【0004】
基体101は、銅(Cu)−タングステン(W)合金,鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等の比較的高い熱伝導性を有する金属から成る。また基体101は、電子冷却素子113より発生する熱を吸収し大気中に放散するための放熱板として機能するとともに電子冷却素子113を支持する支持部材として機能する。
【0005】
また、枠体102は、基体101の熱膨張係数に近似するFe−Ni−Co合金またはCu−W合金等の金属から成り、固定部材103が取着される貫通孔102fと、入出力端子(図示せず)が嵌着される貫通孔等から成る取付部(図示せず)が設けられる。
【0006】
さらに、固定部材103は、枠体102に熱膨張係数が近似するFe−Ni−Co合金等の金属から成り、内部に透光性部材107bが半田材やガラス材等により接合される。また、光アイソレータ109および光ファイバ111が半田材や樹脂接着剤等の接合材により接着された金属ホルダ112が、固定部材103の外側の端面にYAGレーザ溶接等の溶接法により接合固定されて、光半導体パッケージ内部の気密性を保つ。
【0007】
また、載置用基台106は、電子冷却素子113の熱膨張係数と近似するアルミナ(Al23)セラミックスや窒化アルミニウム(AlN)セラミックス等の誘電体から成る。そして、その上面には、モリブデン(Mo)−マンガン(Mn)等から成る金属ペーストを焼結して成るとともに高周波信号が伝送される配線導体が形成され、また光半導体素子104を搭載するための導体層が形成される。
【0008】
また、電子冷却素子113は、一般的にP型素子とN型素子から成る熱電半導体素子より構成され、熱電半導体素子に電流を流すことによりペルチェ効果を生じさせ、吸熱または発熱を行なう。そして、電子冷却素子113は載置部101aにインジウム(In)−鉛(Pb)−銀(Ag)半田や錫(Sn)−鉛(Pb)半田等の半田材により取着される。
【0009】
そして、枠体102の上面に、Fe−Ni−Co合金等の金属またはアルミナセラミック等のセラミックスから成る蓋体105を、枠体102の蓋体105との接合面に形成されたメタライズ層を介してAu−Sn合金半田等の低融点ロウ材で接合することにより、光半導体パッケージ内に光半導体素子104を気密に収納する。
【0010】
このように、基体101、枠体102、固定部材103および蓋体105とで光半導体素子104を光半導体パッケージ内部に収納するとともに、載置用基台106に載置された光半導体素子104と入出力端子とを電気的に接続することにより、光半導体素子104に高周波信号を入出力して作動させる光半導体装置となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の光半導体パッケージにおいて、例えば基体101を構成する金属がCu−W合金、枠体102を構成する金属がFe−Ni−Co合金である場合、これらの金属の熱膨張係数は相違する。従って、基体101および枠体102を銀ロウ等のロウ材により接合するために、加熱、冷却する場合、冷却する際の基体101と枠体102との熱膨張係数差に起因して生じる内部応力と収縮により、基体101に最大高低差10〜30μm程度の反りが発生していた。その結果、光半導体素子104と透光性部材107a,107bおよび光ファイバ111との光軸を合わせて組み立てられた光半導体装置を、平坦な外部電気回路基板等にネジ止めするために、基体101の四隅のネジ止め部(図示せず)をネジで締め付けた場合、光半導体パッケージの製造工程で生じた基体101の反りが矯正され、基体101とともに光半導体装置全体が変形する。
【0012】
これにより、基体101の略中央部が高さ方向に変位するとともに、固定部材103が取着される枠体102の側部が基体101と枠体102との接合部を支点とし、枠体102の上部に向かうにつれて内側または外側に反るように変形する。従って、基体101上面の略中央部に電子冷却素子113と載置用基台106を介して載置された光半導体素子104と、透光性部材107aと、固定部材103内に設置された透光性部材107bと、光ファイバ111との間に位置ズレが生じ、それぞれの光軸が大きくずれる。この結果、透光性部材107a,107bを介する光半導体素子104と光ファイバ111との光結合効率が著しく劣化し、光半導体装置の外部に光信号を効率よくかつ安定して出力することできなくなるという問題点を有していた。
【0013】
そこで、上記問題点を解消するために、基体の中央部の厚みをx、両端の厚みをtとした場合、0.3mm≦t≦1mm、x≧2tを満足する光半導体パッケージが提案されている(従来例1:特開平6−314747号公報参照)。しかしながら、従来例1の光半導体パッケージでは、基体の中央部を両端の厚みよりも厚くする必要があり、光半導体装置のさらなる薄型化を行なうことは困難である。
【0014】
また、上記問題点を解決する他の構成として、Cu−W合金から成る基体の両端領域にネジ止めを行なうための貫通孔を有し、ヤング率が1.96×105N/mm2以下で降伏応力が4.9×102N/mm2以下の金属から成るネジ止め部材が枠体から突出するように設けられた光半導体パッケージが提案されている(従来例2:特開平11−74619号公報参照)。この光半導体パッケージをネジ止め部材を介して外部電気回路基板等にネジ止めして強固に固定する場合、ネジ止め時の外力によって生じる内部応力により生じる基体の変形を抑制でき、光半導体素子の高さ方向の位置ズレを有効に抑制することができる。その結果、光半導体素子と光ファイバとの光軸がずれず、光半導体素子と光ファイバとの光信号の入出力を効率よくかつ安定して行ない得るとともに光半導体装置の薄型化が可能となる。
【0015】
しかしながら、従来例2の光半導体パッケージによれば、金属から成るネジ止め部材を平面視形状が長方形の枠体の短辺側から突出するように基体の両端に設けていたため、基体とネジ止め部材を銀ロウ等で接着する工程が必要となる。その結果、光半導体パッケージの組立工程が複雑になって組立工程が増えることにより歩留まりが低下する要因となる。また、ネジ止め部の位置精度も低下し易く、基体とネジ止め部が別個であるため構造が複雑となり光半導体パッケージが高価になるとともに、ネジ止めによって基体と基体両端のネジ止め部との接合部に応力が集中することにより、光半導体パッケージが破損し易くなるという問題点を有していた。
【0016】
また、枠体に固定された金属からなる第1の底板と、第1の底板の枠体と反対側の表面に固定され、第1の底板よりもヤング率が大きい第2の底板とを備えた光半導体気密封止容器(従来例3:特開平11−74934号公報参照)、および、枠体に固定された金属から成る第1の底板と、第1の底板の枠体と反対側の表面に固定され第1の底板よりもヤング率の小さい金属から成る第2の底板とを備えた光半導体気密封止容器(従来例4:特開平11−74935号公報参照)が公知である。従来例3,4では、上記の問題点に加え、銀ロウ付けの面積が大きくなるため第1の底板と第2の底板との間の銀ロウ付けの接合部にボイドが発生することにより、光半導体装置内部の光半導体素子および駆動素子の熱の第1の底板から銀ロウを介して第2の底板への熱伝達率が低下し、光半導体装置を長期にわたって安定して作動させることができないという問題点を有していた。
【0017】
また、近年の光通信等における情報量の大容量化に伴い、光ファイバ内を伝達する光信号の出力および伝送効率(bps:bit per second)が増大してきているとともに、中長距離の光ファイバ通信において、光信号の増幅を行なう光増幅装置として光ポンプモジュールと呼ばれる光半導体装置が使用されている。近年、この光半導体装置の光信号の出力は300mWまで向上しており、この光半導体装置に収納されて光信号を出力する光半導体素子も2W程度の駆動電力となってきている。そこで、光半導体装置内部の載置用基台と基体との間に電子冷却素子(ペルチェ素子)を配置し、電子冷却素子により光半導体素子の温度制御を行なうといった構成が採られている。しかし、この電子冷却素子の熱が基体を介して枠体に伝達することにより光半導体パッケージ全体が高温となり、光半導体素子および光半導体素子を駆動させる駆動素子が加熱され高温となることから、熱破壊を起こしたり、熱による特性劣化を引き起こし誤動作が生じるといった問題点を有していた。
【0018】
従って、本発明は上記問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、光半導体装置を外部電気回路基板等にネジ止めする際の光半導体パッケージの変形と、光半導体パッケージの製造工程で生じる基体の反りと、光半導体装置の作動時の光半導体素子や駆動素子または電子冷却素子の熱による光半導体パッケージの高熱化とを有効に抑制し、光半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に作動させ得る光半導体パッケージとすることにある。また、部品点数を増加させずに光軸のズレを抑制した光半導体パッケージを低コストに製造することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基体と、枠体と、光ファイバ固定部材と、段部とを備えている。基体は、光半導体素子が載置される上面を有している。枠体は、貫通孔を有する第1の側部と、第1の側部に隣接しており光半導体素子の光軸に対して横並びに配置される第2の側部と、第1の側部に対向している第3の側部とを含んでおり、基体の上面に接合されている。光ファイバ固定部材は、貫通孔に設けられている。段部は、曲面状の凸の斜面を有しており、前記第2の側部の内面の下端に設けられている。
【0020】
本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上記の構成により、光半導体装置を基体の四隅のネジ止め部で平坦な外部電気回路基板等にネジ止めする際に、光半導体パッケージの製造工程で生じた基体の反りが矯正されることによる、基体の中央部に生じる高さ方向の変位と枠体に生じる変形とを、段部により有効に抑制できる。また、基体の熱膨張係数が枠体より大きい場合、光半導体パッケージの製造工程において生じる基体と枠体との内部応力を段部により整合できることから基体の反りを抑制できる。その結果、光半導体装置を外部電気回路基板にネジ止めする際に基体を矯正することによる、光半導体素子と透光性部材と固定部材に取着される光ファイバとの間に発生する光軸のズレを小さくでき、光結合効率の劣化を有効に抑制できる。また、部品点数を増加させることなく低コストに光半導体パッケージの変形を抑制でき、光半導体装置と外部との光信号の入出力を効率よくかつ安定して行なうことができる。
【0021】
本発明の光半導体素子収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記段部は前記枠体の前記貫通孔が形成された前記側部の内面から前記側部に対向する側部の内面にかけて設けられていることを特徴とする。
【0022】
本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上記の構成により、枠体の貫通孔が形成された側部の内面からこの側部に対向する側部の内面にわたる枠体の剛性が向上する。これにより、光半導体装置を基体の四隅のネジ止めで平坦な外部電気回路基板等にネジ止めする際の基体の変形と、貫通孔が形成される側部の変形がより抑制される。従って、電子冷却素子や載置用基台を介して基体の中央部に載置される光半導体素子および透光性部材の高さ方向の変位と、固定部材に取着される透光性部材および光ファイバの変位が抑制される。その結果、光半導体素子と透光性部材と固定部材に取着される光ファイバとの間に発生する光軸のズレによる光出力の劣化を有効に抑制でき、光半導体装置の外部との光信号の授受が正常かつ効率よく行なわれる。
【0023】
また本発明の光半導体素子収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記段部は中央部の断面積が両端部よりも大きいことを特徴とする。
【0024】
本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上記の構成により、枠体の貫通孔が形成された側部の内面からこの側部に対向する側部にわたる段部の断面積を全体にわたって増加させることなく、枠体の剛性を向上させることができる。これにより、光半導体パッケージの重量を大きく増加させずに、光半導体装置を基体の四隅のネジ止め部で平坦な外部電気回路基板等にネジ止めする際の枠体の変形と、貫通孔が形成された側部の変形とをさらに抑制でき、光半導体素子と透光性部材と固定部材に取着される光ファイバとの間に発生する光軸のズレによる光出力の低下と、光半導体パッケージの重量化を有効に抑制できる。
【0025】
また本発明の光半導体素子収納用パッケージにおいて、好ましくは、前記基体は前記段部が設けられた側の側面から下面の前記段部の直下の部位にかけて切欠き部が設けられていることを特徴とする。
【0026】
本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上記の構成により、光半導体装置等に収納され光半導体素子の温度制御を行なう電子冷却素子の熱や光半導体素子や駆動素子の熱が、基体を介して枠体に伝達し光半導体パッケージ全体が高温になることを抑制できる。その結果、光半導体素子および駆動素子は常に適温となり、光半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に動作させ得る。また、基体の熱膨張係数が枠体より大きい場合、光半導体パッケージの製造工程で基体と枠体との熱膨張係数差に起因し生じる内部応力の差を小さくすることができるため基体の反りを抑制できる。その結果、光半導体装置を外部電気回路基板にネジ止めする際に基体を矯正することによって光半導体素子と透光性部材と固定部材に取着される光ファイバとの間に発生する光軸のズレを小さくでき、光結合効率の劣化を有効に抑制できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の光半導体パッケージについて以下に詳細に説明する。図1〜図3は本発明の光半導体パッケージについて実施の形態の例を示し、図1は光半導体パッケージの側断面図、図2,図3は光半導体パッケージの正面断面図である。これらの図において、1は容器の底板を成す基体、2は容器の側壁を成す枠体、3は透光性部材7bや光アイソレータ9を設置固定するための筒状の光ファイバ固定部材(以下、固定部材という)、4はLD,PD等の光半導体素子、5は蓋体である。これら基体1、枠体2、固定部材3および蓋体5とで、内部に光半導体素子4を収納するための容器が基本的に構成される。また、固定部材3の外側の端面には、光アイソレータ9と光ファイバ11とを樹脂接着剤10で接着した金属ホルダ12が、YAGレーザ溶接等により固定される。
【0028】
本発明の基体1は、光半導体素子4および固定ホルダ8を支持するための支持部材ならびに電子冷却素子13の熱を放散するための放熱板として機能する。基体1上面の中央部に、光半導体素子4を載置する載置用基台6と透光性部材7aが固定された固定ホルダ8とを載置する載置部1aが設けられている。この載置部1aには、載置用基台6が錫(Sn)−鉛(Pb)半田等の低融点ロウ材を介して取着され、固定ホルダ8がYAGレーザ溶接や半田材等により接合固定される。そして、電子冷却素子13の熱は、この低融点ロウ材を介して基体1に伝えられ外部に効率良く放散されることにより、電子冷却素子13の作動性を良好にする。また、光半導体素子4より出射される光は、透光性部材7a,7bにより集光されたり平行光等に変換されて光ファイバ11に授受される。
【0029】
この電子冷却素子13は一般的に、P型素子とN型素子から成る熱電半導体素子より構成され、熱電半導体素子に電流を流すことによりペルチェ効果を生じさせ、吸熱または発熱を行なうものであり、インジウム(In)−鉛(Pb)−銀(Ag)半田や錫(Sn)−鉛(Pb)半田等の半田材を介して載置部1aに取着される。また、電子冷却素子13の上面には、基体1との接合材である半田材より低い融点の接合材により載置用基台6や固定ホルダ8が取着固定される。
【0030】
また、基体1は、Fe−Ni−Co合金やCu−W合金等の金属から成り、そのインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工法を施すことによって所定形状に成形され製作される。また、その表面に耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と厚さ0.5〜9μmのAu層を順次メッキ法により被着させておくのがよく、基体1が酸化腐食するのを有効に防止できるとともに、基体1上面に載置用基台6を介して光半導体素子4を強固に接合させることができる。
【0031】
基体1上面に載置される載置用基台6は、放熱性および加工性に優れるシリコン(Si)、または基体1の熱膨張係数に近似するアルミナ(Al23)セラミックスや窒化アルミニウム(AlN)セラミックス等の誘電体から成る。そして、載置用基台6は、光半導体素子4から基体1へ熱を伝えるための伝熱媒体であるとともに、その高さを調整することにより、透光性部材7aと光半導体素子4と光ファイバ11との光軸が合うように調節することができる。この載置用基台6の上面には、高周波信号が伝送される配線導体が形成されるとともに光半導体素子4を搭載するための導体層が形成される。
【0032】
本発明の枠体2は、基体1と同様にその材料のインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工法を施すことにより、所定形状に成形され製作される。また、枠体2はドリルによる孔あけ加工等により所定形状に形成される貫通孔2fを有しており、貫通孔2fの枠体2外面側開口の周囲に筒状の固定部材3が接合される。または、貫通孔2aの内面に固定部材3が嵌着される。
【0033】
また、枠体2は、基体1との接合を強固にするとともに光半導体パッケージの外部に対する電磁遮蔽(電磁シールド)を行なうために、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni合金等の金属から成るのがよい。そして、その表面に耐蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と厚さ0.5〜9μmのAu層をメッキ法により順次被着させておくのがよく、枠体2が酸化腐食するのを有効に防止できるとともに、貫通孔2aに固定部材3を強固に接合できる。
【0034】
本発明において、枠体2は、枠体2の貫通孔2fが形成された側部2aに隣接する側部2c,2dの内面の下端に沿って枠体2内側に凸の斜面を有する段部2eが設けられている。これにより、光半導体装置を基体1の四隅のネジ止め部で平坦な外部電気回路基板にネジ止めして固定する際に、光半導体パッケージの製造工程で生じた基体1の反りが矯正されて生じる、基体1の中央部における高さ方向の変位と側部2aの変形とが抑制される。また、段部2eが枠体2内側に凸の斜面を有する形状、具体的には断面形状が円弧状等とされていることにより、段部2eに加わる応力が分散されて段部2eの剛性が向上する。その結果、段部2eが破壊されにくくなるとともに、基体1の中央部の高さ方向の変位と側部2aの変形とを有効に抑えることができる。このような効果を奏する段部2eの具体的な形状としては、図2のような断面形状が略円弧状である形状、図3のような段部2eの角部(稜部)を曲面状とした形状などがある。
【0035】
そして、光半導体パッケージの製造工程で基体1と枠体2との熱膨張係数差に起因して生じた基体1の反りが、光半導体装置のネジ止め時の外力によって矯正されると、この外力により基体1には曲げモーメントが生じ、基体1とともに光半導体パッケージ全体が変形する。その結果、基体1の略中央部が高さ方向に変位するとともに、側部2aが基体1との接合部を支点とし内側または外側に反るように変形する。これにより、光半導体装置を外部電気回路基板等にネジ止めする際に、光半導体素子4と透光性部材7aとの光軸ズレ、透光性部材7a,7bの光軸ズレ、透光性部材7bと光ファイバ11との光軸ズレが発生し、光結合効率が著しく劣化する。
【0036】
また、側部2c,2dの内面の下端に本発明の段部2eを設けることにより、側部2aから側部2bにわたって枠体2の剛性が向上する。その結果、光半導体装置を基体1の四隅のネジ止め部で平坦な外部電気回路基板にネジ止めして固定する際に、光半導体パッケージの製造工程で生じた基体1の反りを矯正することによる光半導体パッケージ全体の変形を抑制できる。
【0037】
また、基体1の熱膨張係数が枠体2より大きい場合、光半導体パッケージの製造工程で生じる基体1の内部応力に対し、側部2c,2dの下端の内部応力を段部2eにより増加させることにより、基体1に生じる反りを抑制できる。
【0038】
即ち、熱膨張係数が約7×10-6/℃であるCu−W合金から成る基体1と、熱膨張係数が約4×10-6/℃であるFe−Ni−Co合金やFe−Ni合金から成る枠体2とを、約800℃まで加熱し、冷却してロウ材により接合する場合、基体1に生じる内部応力が、側部2c,2dの下端に発生する内部応力より大きくなり、基体1と枠体2との冷却時において基体1に凸方向の反りが生じる。これにより、光半導体装置を平坦な外部電気回路基板にネジ止めして固定する際に、基体1の反りが矯正されるとともに中央部が高さ方向に変位する。さらに、基体1と側部2aとの接合部を支点として枠体2が内側または外側に反ることによって固定部材3が変動する。その結果、光半導体素子4と透光性部材7a,7bと光ファイバ11との間に位置ズレが生じ光軸がずれることから、光結合効率は著しく劣化し、光半導体素子4と光ファイバ11との間で効率良く光信号の入出力が行なわれない。
【0039】
従って、側部2c,2dの内面の下端に沿って枠体2内側に凸の斜面を有する段部2eを設けることにより、光半導体パッケージの製造工程で段部2eに生じる内部応力を増加させ、基体1に生じる内部応力と整合させる。これにより、光半導体パッケージの製造工程で生じる基体1の反りが有効に抑制され、光半導体装置を平坦な外部電気回路基板にネジ止めして固定する際の基体1に対する曲げモーメントが低下し、基体1の中央部における高さ方向の変位と、側部2aの基体1との接合部を支点とした変位とが有効に抑制される。
【0040】
段部2eは、枠体2の内面または基体1の上面に一体的に形成されるか、または融点が250〜900℃のロウ材によって形成されることが好ましい。枠体2の内面または基体1の上面に一体的に形成される場合、小さな断面積の段部2eであっても枠体2または基体1の剛性が高くなる。段部2eがロウ材から成る場合、その融点が250℃未満では、光半導体パッケージに光半導体素子4を実装する際の加熱や各種信頼性評価時の温度履歴によりロウ材が軟化または溶融し、その結果光半導体パッケージ内部の光学系の光軸のズレが生じる恐れがある。また、ロウ材の融点が900℃を超えると、ロウ付け時に、基体1と枠体2、枠体2と入出力端子および固定部材3等を接合する各種接合材が溶融して気密不良を生じる恐れがある。
【0041】
上記融点を有するロウ材としては、銀12重量%−ゲルマニウム88重量%、鉛5重量%−銀95重量%、BAg−1(JIS.Z.3261:銀45重量%−銅15重量%−カドミウム24重量%−亜鉛16重量%)、BAg−4(JIS.Z.3261:銀40重量%−銅30重量%−亜鉛28重量%−ニッケル2重量%)、BAg−8a(JIS.Z.3261:銀72重量%−銅28重量%−リチウム0.2重量%)、BAg−13(JIS.Z.3261:銀54重量%−銅40重量%−亜鉛5重量%−ニッケル1重量%)、BAg−18(JIS.Z.3261:銀60重量%−銅30重量%−錫10重量%−リン0.25重量%)、BAg−19(JIS.Z.3261:銀92.5重量%−銅7.2重量%−リチウム0.2重量%)、BAg−21(JIS.Z.3261:銀63重量%−銅28.5重量%−錫6重量%−ニッケル2.5重量%)、BAg−23(JIS.Z.3261:銀85重量%−マンガン15重量%)等が挙げられる。とりわけ、メニスカスの形成のし易さ、製造上での取り扱い易さ、環境問題等の観点から、BAg−8aおよびBAg−23が好適である。
【0042】
また、段部2eは、側部2c,2dの下端に枠体2の側部2aの内面から側部2bの内面にわたって設けられることが好ましい。これにより、側部2aから側部2bにわたる枠体2の剛性が向上する。即ち、光半導体装置を平坦な外部電気回路基板にネジ止めして固定する際の基体1に生じる曲げモーメントによる基体1と枠体2との変形を抑制する。その結果、基体1の中央部における高さ方向の変位と、側部2aの基体との接合部を支点とする内側または外側への反りが有効に抑制される。
【0043】
また、段部2eは、枠体2の側部2c,2dの内面に垂直な面における中央部の断面積が両端部よりも大きいことが好ましい。これにより、側部2aの内面から側部2aに対向する側部2bの内面にわたる段部2eの断面積を全体的に増加させることなく、枠体2の剛性を十分に向上させることができる。即ち、段部2eの断面積を大きくするにつれて側部2a内面から側部2b内面にわたる枠体2の剛性は増加するが、光半導体パッケージの軽量化を十分に満足することができなくなる。従って、段部2eの中央部の断面積を両端部よりも大きくすることにより、光半導体パッケージの重量を著しく増加させることなく、枠体2の剛性を向上させることができる。その結果、光半導体装置を基体1の四隅のネジ止めで平坦な外部電気回路基板等にネジ止めする際に、ネジ止めによる外力で生じる枠体2の変形を抑制できる。
【0044】
この場合、段部2eの断面積が大きい中央部は、段部2eの長さの30〜70%であることが好ましい。30%未満では段部2eの強度が向上しにくくなり、70%を超えると光半導体パッケージが重量化することになる。また、断面積が大きい中央部は両端部の断面積の1.5〜5倍であることが好ましい。1.5倍未満では段部2eの強度が向上しにくくなり、5倍を超えると光半導体パッケージが重量化するとともに、電子冷却素子13を囲繞する枠体2の下側開口が囲む面積を大きくする必要があることから枠体2が大きくなり、光半導体パッケージの軽量化,小型化の点で不適である。具体的には、中央部の断面積は3.2mm2程度であり、両端部の断面積は0.7mm2程度である。
【0045】
また、基体1の段部2eが設けられた側の側面から下面の段部2e直下の部位にかけて切欠き部1bを設けることが好ましい。これにより、光半導体装置に収納されて光半導体素子4の温度制御を行なう電子冷却素子13の熱や、光半導体素子4や駆動素子の熱が、基体1を介して枠体2に伝達し、光半導体パッケージ全体が高温になることを抑制できる。即ち、電子冷却素子13の熱が基体1を介して枠体2に伝達することにより光半導体パッケージ全体が高温となり、光半導体素子4および駆動素子が加熱され高温となることから、熱破壊を起こしたり、熱による特性劣化を引き起こし誤動作を生じる。従って、基体1の下面の段部2e直下の部位に切欠き部1bを設けることにより、光半導体素子4や駆動素子の熱が基体1を介して枠体2に伝達されて光半導体パッケージ全体が高温になることを抑制できる。
【0046】
また、基体1の熱膨張係数が枠体2より大きい場合、光半導体パッケージの製造工程で生じる基体1と枠体2との内部応力が段部2eにより整合され、基体1の反りが抑制される。その結果、光半導体パッケージの重量を著しく増加させることなく枠体2の剛性を増加させ、光半導体装置を外部電気回路基板にネジ止めする際の光半導体パッケージ全体の変形を抑制し、電子冷却素子13や載置用基台6を介して基体1の中央部に載置される光半導体素子4の高さ方向の変位と、固定部材3に取着された透光性部材7bおよび光ファイバ11の位置ズレを抑制できる。その結果、光半導体素子4と透光性部材7a,7bと光ファイバ11との光軸のズレによる光結合効率の劣化が生じず、光半導体装置に光信号を効率よく円滑に入出力できる。また、光半導体素子4および駆動素子は常に適温となり、光半導体素子4を長期にわたり正常かつ安定に動作させ得るとともに光半導体装置の信頼性が向上する。
【0047】
枠体2の側部2aに設けられる固定部材3は、光ファイバ11を枠体2に固定するためのものであり、貫通孔2fの枠体2外側開口の周囲または貫通孔2aの内面に銀ロウ等のロウ材を介して接合される。この固定部材3は枠体2の熱膨張係数に近似するFe−Ni−Co合金やCu−W合金等の金属からなり、例えばFe−Ni−Co合金等のインゴット(塊)をプレス加工で筒状とすることにより作製される。また、固定部材3の枠体2外側の端面には、戻り光防止用の光アイソレータ9と光ファイバ11とを樹脂接着剤で接着した金属ホルダ12が半田材やYAGレーザ溶接により接合される。この固定部材3の内部には、光半導体素子4より出射される光信号の消光比の劣化が生じないサファイアや非晶質ガラス等から成り、集光レンズとして機能するとともに光半導体パッケージ内部を塞ぐための透光性部材7bが、半田材またはガラス材等の接合材により固定されて光半導体パッケージ内部の気密性を保つ。
【0048】
透光性部材7a,7bは、熱膨張係数が4×10-6〜12×10-6/℃(室温〜400℃)のサファイア(単結晶アルミナ)や非晶質ガラス等から成り、球状,半球状,凸レンズ状、ロッドレンズ状等とされる。そして、透光性部材7a,7bは、光半導体素子4からの出射光を集光したり平行光に変換して光ファイバ11に入力するための集光部材として用いられる。また、透光性部材7a,7bは、例えば結晶軸の存在しない非晶質ガラスの場合、酸化珪素(SiO2),酸化鉛(PbO)を主成分とする鉛系、またはホウ酸やケイ砂を主成分とするホウケイ酸系のものを用いる。その結果、光半導体素子4からの出射光が透光性部材7a,7aで複屈折の影響を及ぼされず、効率良く光ファイバ11に光信号を入力できる。
【0049】
また、透光性部材7bは、例えばその外周部に予めメタライズ層を被着させておき、このメタライズ層と固定部材3とをAu−Sn半田等の低融点ロウ材を介しロウ付けされる。これにより、光半導体素子4を収納した光半導体装置の気密が行なわれ、光半導体素子4を長期にわたり正常かつ安定に作動させ得る。この透光性部材7bは、その熱膨張係数が枠体2と異なっていても、固定部材3が熱膨張係数差による内部応力を吸収し緩和するので、結晶軸が応力のためにある方向に揃うことによって光の屈折率の変化を起こすことは発生しにくい。従って、このような透光性部材7bを用いることにより、光半導体素子4と光ファイバ11との間の光結合効率の変動を小さく抑えることができ、安定した光信号の入出力を行ない得る。
【0050】
透光性部材7aを固定する固定ホルダ8は載置用基台6の熱膨張係数と近似する金属から成り、固定ホルダ8の貫通孔や切欠き部から成る取付部に透光性部材7aが嵌着される。そして、固定ホルダ8は、光半導体素子4と透光性部材7aとの光軸が一致するように調整された後に、電子冷却素子13の上面に半田やYAGレーザ溶接等の溶接法により固定される。
【0051】
また、蓋体5は、Fe−Ni−Co合金等の金属やアルミナセラミックス等のセラミックスから成り、枠体2上面にAu−Sn合金半田等の低融点ロウ材を介して接合されたり、YAGレーザ溶接等の溶接法により接合される。
【0052】
かくして、本発明の光半導体パッケージは、基体1の載置部1aに電子冷却素子13と載置用基台6を介して光半導体素子4を載置し、光半導体素子4の各電極と載置用基台6上面の配線導体および入出力端子とをボンディングワイヤにより電気的に接続し、しかる後、枠体2上面に蓋体5を接合し、基体1と枠体2と固定部材3と蓋体5とから成る容器の内部に光半導体素子4を収納し気密封止することによって、製品としての光半導体装置となる。
【0053】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等支障ない。
【0054】
【発明の効果】
本発明の光半導体パッケージは、枠体の貫通孔が形成された側部に隣接する側部の内面の下端に沿って枠体内側に凸の斜面を有する段部が設けられていることにより、光半導体装置を基体の四隅のネジ止め部で平坦な外部電気回路基板等にネジ止めする際に、光半導体パッケージの製造工程で生じた基体の反りが矯正されることによる、基体の中央部に生じる高さ方向の変位と枠体に生じる変形とを段部に有効に抑制できる。また、基体の熱膨張係数が枠体より大きい場合、光半導体パッケージの製造工程で生じる基体と枠体との内部応力を段部により整合できることから基体の反りを抑制できる。その結果、光半導体装置を外部電気回路基板にネジ止めする際に基体を矯正することによる、光半導体素子と透光性部材と固定部材に取着される光ファイバとの間に発生する光軸のズレを小さくでき、光結合効率の劣化を有効に抑制できる。また、部品点数を増加させることなく低コストに光半導体パッケージの変形を抑制でき、光半導体装置と外部との光信号の入出力を効率よくかつ安定して行なうことができる。
【0055】
また本発明の光半導体パッケージは、好ましくは、段部は枠体の貫通孔が形成された側部の内面から側部に対向する側部の内面にかけて設けられていることにより、枠体の貫通孔が形成された側部の内面からこの側部に対向する側部の内面にわたる枠体の剛性が向上する。これにより、光半導体装置を基体の四隅のネジ止めで平坦な外部電気回路基板等にネジ止めする際の基体の変形と、貫通孔が形成される側部の変形がより抑制される。従って、電子冷却素子や載置用基台を介して基体の中央部に載置される光半導体素子および透光性部材の高さ方向の変位と、固定部材に取着される透光性部材および光ファイバの変位が抑制される。その結果、光半導体素子と透光性部材と固定部材に取着される光ファイバとの間に発生する光軸のズレによる光出力の低下を有効に抑制でき、光半導体装置の外部との光信号の授受が正常かつ効率よく行なわれる。
【0056】
また本発明の光半導体パッケージは、好ましくは、段部は中央部の断面積が両端部よりも大きいことにより、枠体の貫通孔が形成された側部の内面からこの側部に対向する側部にわたる段部の断面積を全体にわたって増加させることなく、枠体の剛性を向上させることができる。これにより、光半導体パッケージの重量を大きく増加させずに、光半導体装置を基体の四隅のネジ止め部で平坦な外部電気回路基板等にネジ止めする際の枠体の変形と貫通孔が形成された側部の変形とをさらに抑制でき、光半導体素子と透光性部材と固定部材に取着される光ファイバとの間に発生する光軸のズレによる光出力の低下と、光半導体パッケージの重量化を有効に抑制できる。
【0057】
また本発明の光半導体パッケージは、好ましくは、基体は段部が設けられた側の側面から下面の段部の直下の部位にかけて切欠き部が設けられていることにより、光半導体装置等に収納され光半導体素子の温度制御を行なう電子冷却素子の熱や光半導体素子や駆動素子の熱が、基体を介して枠体に伝達し光半導体パッケージ全体が高温になることを抑制できる。その結果、光半導体素子および駆動素子は常に適温となり、光半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に動作させ得る。また、基体の熱膨張係数が枠体より大きい場合、光半導体パッケージの製造工程で生じる基体の内部応力を小さくすることができるため基体の反りを抑制できる。その結果、光半導体装置を外部電気回路基板にネジ止めする際に基体を矯正することによって光半導体素子と透光性部材と固定部材に取着される光ファイバとの間に発生する光軸のズレを小さくでき、光結合効率の劣化を有効に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光半導体素子収納用パッケージについて実施の形態の一例を示す側断面図である。
【図2】図1の光半導体素子収納用パッケージの光半導体素子部における正面断面図である。
【図3】本発明の光半導体素子収納用パッケージについて実施の形態の他の例を示し、光半導体素子収納用パッケージの光半導体素子部における正面断面図である。
【図4】従来の光半導体素子収納用パッケージの側断面図である。
【図5】従来の光半導体素子収納用パッケージの光半導体素子部における正面断面図である。
【符号の説明】
1:基体
1a:載置部
1b:切欠き部
2:枠体
2a,2b,2c,2d:側部
2e:段部
2f:貫通孔
3:光ファイバ固定部材
4:光半導体素子
5:蓋体
6:載置用基台
7a,7b:透光性部材
11:光ファイバ

Claims (5)

  1. 光半導体素子が載置される上面を有する基体と、
    貫通孔を有する第1の側部と、前記第1の側部に隣接しており前記光半導体素子の光軸に対して横並びに配置される第2の側部と、前記第1の側部に対向している第3の側部とを含んでおり、前記基体の前記上面に接合された略四角形状の枠体と、
    前記貫通孔に設けられた光ファイバ固定部材と、
    曲面状の凸の斜面を有しており、前記第2の側部の内面の下端に設けられた段部と、
    を備えていることを特徴とする光半導体素子収納用パッケージ。
  2. 前記段部は、前記第1の側部の内面から前記第3の側部の内面にかけて設けられていることを特徴とする請求項1記載の光半導体素子収納用パッケージ。
  3. 前記段部は、中央部の断面積が両端部の面積より大きいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の光半導体素子収納用パッケージ。
  4. 前記基体は、前記第2の側部側の側面から下面の前記段部の直下の部位にかけて切欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光半導体素子収納用パッケージ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光半導体素子収納用パッケージと、
    前記基体の上面に載置された光半導体素子と、
    を備えた光半導体装置。
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