JP4006972B2 - 転がり軸受 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば鉄鋼設備や抄紙機械設備などに組み込まれ、高面圧下や高温下など過酷な条件下で使用される転がり軸受や、新幹線や在来線、貨物列車などの鉄道車両用軸受、工作機械設備などで、高速回転により長時間使用され、高サイクルな転がり疲労を受けるような条件下で使用される転がり軸受に係り、特に、短寿命にて発生する割損やはくりをなくし、安定的な長寿命を保証した転がり軸受、及び、軸受軌道輪の軌道面直下に存在する非金属介在物などの欠陥を検査するのに好適な軸受軌道輪の超音波探傷検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
軌道輪の軌道面直下に存在する非金属介在物が、転がり軸受の寿命に大きな影響を及ぼすことが知られている。このため、従来にあっては軸受鋼素材の段階で、鋼中に存在する非金属介在物の量を制限することによって、軸受の寿命を向上させる方法が取られていた。例えば、特開平6−145883号公報、特開平3−56640号公報、特開平5−ll7804号公報、特開平6−192790号公報などに記載されているように、鋼材の一定被検面積中に存在するAl2 O3 を主体とした酸化物系介在物やTiNを主体としたTi系介在物などの硬い介在物(欠陥)の個数を規定することで軸受寿命の延長を狙う技術がある。
【0003】
また、抄紙機械設備に使用されている転がり軸受は、内輪に対しはめ合い応力を与えた状態で使用されるため、高温の環境下では、軸受内輪にフープ応力が作用し、内径面近傍に存在する大きな非金属介在物を起点として、割損が生じることがあるといった問題点があった。この問題点に対処すべく、軸受表面に浸炭などの表面処理を施し、表面に圧縮応力を与えることで割損に至らしめぬよう対策を行っていた。例えば特開平6−307457号公報に記載されているように、割損防止のために中炭素鋼に浸炭窒化を施して、はめあい応力が生じる内輪が高温環境下でフープ応力割れとなることを防止する技術が開示されている。
【0004】
また、高速回転で長時間連続使用される、新幹線を代表とする鉄道車両用軸受などでは、高サイクルな転がり疲労を受けることや、短寿命にてはくりを起こした場合、重大な事故につながる事が予想されるため、これらの用途に使用される軸受材料には、鋼中の非金属介在物量を減らす目的で、酸素量を制限した鋼を使用したり、上記従来技術にあるように鋼材の一定被検面積中に存在する介在物の量を減らした鋼材を軸受素材として使用してきた。
【0005】
一方、軸受に使用される鋼材中に存在する欠陥の検出には、超音波探傷が採用されている。製鋼メーカーにおいては、例えば棒鋼に圧延された後に、当該棒鋼について全数、全断面にわたり、地きずや、穴の未圧着などによる欠陥を検出することを目的として超音波探傷により検査が行われている。そして、発見された欠陥の除去が行われていることで、軸受に使用される鋼材中には、大きな欠陥はなくなってきている。ここで、上記探傷法としては、圧延後の鋼材を水中または台上で鋼材の外周面から内部へ超音波を伝達させて探傷を行う、垂直探傷法などが知られている(特殊鋼46巻46号、31頁参照)。
【0006】
しかしながら、上記圧延鋼材に対し超音波探傷によって検出できる欠陥の大きさは、長さで数ミリを有するものが対象である。実際に軸受として使用され短時間ではくりや割損といった問題が発生したものの起点には、数百μmの大きさの大型非金属介在物、または介在物単体は小さいものの、それらが凝集して大きな塊になって存在する例がある。この大きさの欠陥は、上記の製鋼工程での検査では、生産性向上のため高速探傷が行われる点や、検査面が圧延したままの表面状態で行われ鋼材内部の結晶粒および表面層が粗いことから、この影響を受けて探傷の検出ノイズが大きくなり高精度な探傷は不可能であった。
【0007】
すなわち、軸受の転がり寿命向上には大きな非金属介在物の存在が大きく影響を及ぼすことはよく知られている。このため軸受の製造時にこれらの大きな非金属介在物の存在をあらかじめ検出することが出来れば、製造された軸受の寿命向上が期待できる。しかしながら、軸受に使用される鋼材は製鋼過程で鋼片段階や圧延後丸棒段階で、超音波探傷が実施されるものの、探傷周波数が2MHzから7MHzと低い。このため、超音波が鋼中を伝わる減衰率は低いものの、鋼片表面の粗さが粗いことや、生産性の観点から探傷機を通過させる時間を出来るだけ早くする必要があることなどもあり、長さ十数mm程度(幅は数百ミクロン)の大きな欠陥しか検出できなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
近年、鉄鋼設備などでは高荷重、高面圧化が進んでおり、また、抄紙機では高温化に対する要求が厳しくなっている。このため、これらの設備などに組み込まれる転がり軸受の使用環境は、ますます厳しくなっている。
鉄鋼設備や抄紙機設備において転がり軸受に求められる要求としては、長寿命化はもとより、突発的に短寿命となる製品や軸受の割損の撲滅が求められている。これは、一定時間間隔でラインの点検、整備が行われている生産体制の中、使用されている転がり軸受が短寿命であったり、割損が発生したりすると予定外にラインをストップさせざるを得ず、多大な損害が生じるためである。このため、このような高面圧下、高はめあい応力下でも短寿命とならず、且つ割損の発生の懸念の無い、安定して長寿命な転がり軸受が要望されている。
【0009】
また、高速回転で長時間連続使用される新幹線などの鉄道用車両用軸受などにおいても、近年、軸受の使用環境はますます厳しくなっており、新幹線が高速化してきたことに伴い、従来に比べ高サイクルな転がり疲労を受けることとなっている。また、トライボロジストVol.45 No.7(2000)P27によれば、これら近年の新幹線は、鉄道会社の経営上の観点からメンテナンスフリー化が計画されており、軸受の点検・交換間隔を現状の90万kmから120万kmとして、120万kmノーメンテナンスな軸受が望まれていると記載されているように、これらの用途において、益々、転がり軸受に対する信頼性の向上が望まれてきている。
【0010】
すなわち、このような電車などに使用される軸受は、重要保安部品であり、走行中、はくりや割損が生じると重大な事故につながるため、当該軸受には、このような高速回転で長時間連続使用され、高サイクル転がり疲労を受ける条件下でも短寿命品発生の懸念の無い、長寿命が保証された軸受が要望されている。
これまで、潤滑状態の良い環境下での軸受寿命延長の為には、上述のように、非金属介在物を減少させるため鋼中酸素量を限定する方法や、一定被検面積中に存在する介在物の量や大きさを制限する方法で、軸受寿命を向上してきたが、軸受の寿命にはばらつきがあり、これら従来の方法を使用することで、全体的には軸受寿命は向上してきたが、短寿命な軸受はどの場合も見受けられてきた。
【0011】
これは、従来の技術が、軌道面自体に存在する介在物の有無を保証したものではなく、使用する鋼の代表値を規制したものであったため、製鋼のばらつきの中で、突発的に生ずる地きずなどは、規定できるものではなかったためである。これらが、軌道面近傍に存在した場合に、突発的な短寿命品が生じたものと考えている。
そして、上記のような転がり軸受について、発明者らが鋭意研究を行った結果、軸受軌道面直下に存在する数十から数百μmの大きさの非金属介在物(欠陥)が短寿命の原因の起点であり、軸受軌道面直下の2%Da(Daは転動体直径(円すいころの場合には小径と大径との和を2で割った平均値))深さまでに存在する非金属介在物の長さを500μm以下に限定することで、転がり疲れ寿命が向上して短寿命品の懸念が無くせることを見出し、特開2000−130447号公報で提案した。
【0012】
上記特開2000−130447号公報で開示した技術で、短寿命となることを防止できることを見出したが、その後、本発明者らが研究を重ねた結果、上記発明が特定する範囲よりも深い位置においても、大型の非金属介在物等の欠陥が存在すると、例えば内輪にはめ合い応力を与えて使用される抄紙機用軸受においては、その欠陥が起点となり割損が生じる可能性があることが判った。
また、本発明者らが、さらに鋭意研究を行った結果、荷重条件が厳しくなくとも、高回転での使用条件など、高サイクルな繰返し応力を受ける条件下で使用される軸受では、介在物長さが500μm以下であっても、短寿命ではくりが生ずる場合があることが分かり、軸受軌道面下の2%Da(Daはころ径)深さに存在する非金属介在物の幅と長さ限定することで長寿命なことを見出し、本発明に至った。
【0013】
さらに、研究を重ねた結果、ある非金属介在物の大きさ以下では、軸受に発生するせん断応力値に応じて、短寿命品が発生する介在物の大きさに限界値があることがわかり、その限界となる大きさ以上の介在物を、軸受軌道面下の2%Da(Daは転動体径)深さ位置までで無くすることで、短期で発生するはくりを防止して軸受が長寿命なことを見出した。
一方、鋼材中の比較的小さい非金属介在物の存在分布を検査することを目的とした方法としては、鋼片の段階で高い周波数を利用して10μ程度の小さな非金属介在物を検出する方法が、特開平9−257761に開示されているが、これは、鋼材のサンプルを、表面を研削仕上げにて粗さを調整した後、多くても数百mm2 程度の面積を検査する方法であり、鋼材全数までを調査することは実用的には困難である。
【0014】
ここで、転がり軸受は、軌道面に転がり疲労を繰り返し受けることから、軸受内部に存在する(特に軌道面近傍)、大きな非金属介在物の存在が、寿命に大きく影響を及ぼすことはよく知られている。このことから、軸受寿命を向上させるには、大きな非金属介在物の有無を軸受の内部まで事前に全数探傷、検出できる方法が望まれていた。この問題を解決する方法として、本発明者は先に特開平11−337530にて軸受リングの軌道面に対し超音波探傷検査を、全数行い大型介在物を検出する方法を提案してきた。
【0015】
その具体的方法としては、少なくとも軸受の最大せん断応力位置よりも深い表面下2mmまでを斜角探傷法にて探傷し、さらに前記探傷範囲より深い範囲を垂直探傷法にて探傷し、以上を組み合わせることで、軸受軌道面表面から内部に存在する大型介在物を検出し、安定的長寿命な軸受を得ると言う目的でなされた発明であった。
しかし、その後、本発明者らは、上記探傷方法で検出された大型介在物の鋼中での存在形態と検出強度等について鋭意研究を重ねた結果、たとえ大きな欠陥でも、その形状等により従来の方法では検出感度が低くなる物があることを見出した。
【0016】
また、非金属介在物を検出する方法については上述の通り特開平ll−337530に提案したが、本発明限定の大きさの介在物の検出にあたり、検出の高度化について、鋭意研究を行った結果、軸受軌道面の表面粗さを限定(超音波エコーのS/N比を高くするため)することで、軸受全断面において精度良く数十μmの欠陥が検出可能なことを見出した。
本発明は、上記のような問題点や判明した内容に基づきなされたもので、鉄鋼用軸受のように高荷重、高面圧下や、抄紙機用軸受のように内輪にはめあい応力を負荷し高温下で使用されるなど、過酷な環境下で使用されても、短寿命とならず且つ割損品発生の懸念がない転がり軸受を提供したり、新幹線などの車両用軸受や工作機械設備のように高速回転により高サイクルな転がり疲労を受けるような条件下で使用され、特に軸受の軌道面近傍の全体積において大型非金属介在物に代表するような欠陥がないことが保証され、短寿命品や割損品発生の懸念がない長寿命を保証した軸受を提供したり、そのための軸受軌道輪の超音波探傷検査方法を提供したりすることを課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
【0018】
ここで、軌道輪の回転軸線を含み回転軸に平行な方向の断面の全てを含む被検体積とは、図1中でハッチングを付したX部分で示される一断面を軌道輪の円周方向に展開して求める体積である。この部分を、以下の説明において、軌道面下の全断面と表現する場合もある。
また、超音波被検査面となる面は、通常は軌道面である。また、欠陥とは、非金属介在物及び当該非金属介在物の集合体を言う。
【0019】
ロールネック軸受に代表される鉄鋼用軸受は、高荷重、高面圧で使用されており、最近では圧延設備の小型化が進み、軸受が挿入されているハウジングも小型化が進んでいる。この場合に、例えばハウジングの剛性が不足すると、軸受がハウジングに倣い外輪には繰返し曲げ応力が負荷される場合が出てくる。
また、抄紙機用軸受の内輪には、はめ合い応力を与えた状態で使用されるが、近年の高温化が進む環境下では、軸受内輪に対しさらに大きなフープ応力が作用し、内径面近傍に存在する大きな非金属介在物を起点として割損が生じるといった問題点があった。
【0020】
この問題点に対し、本発明者らが研究した結果、軌道面下の全断面の被検体積中に存在する欠陥(非金属介在物の集合体含む。その他においても同様)の大きさが、たとえ長さが0.5mm以上であっても、欠陥の面積の平方根長さで0.2mm以下である場合には、短寿命となることが防止されるばかりか、これら欠陥を起点とする割損についても防止出来ることを見出した。
ここで、上記欠陥の面積の平方根長さとは、各欠陥における「最大となる箇所の平面での長さと幅との積の平方根」で表される値である。これは、全断面中に存在する最大の大きさの介在物に着目し、それを、割損の起点となるのは欠陥の長さに加え、一定値以上の幅が有することが有害であることを見出したことから、欠陥の大きさを、上述のように欠陥面積の平方根長さで規定したものであり、本発明では、この平方根長さの最大値が0.2mm以下となるように規定してものである。
【0021】
また、軸受にフープ応力が加わった場合、例えば内輪の場合、軌道面表面で最大の引張り応力が発生し、内部(外径方向)に向かうに従い引張り応力は減少していくが、その途中に大型介在物等の欠陥が存在すると、その部分に対する応力集中が大きくなり割損が生じることとなる。
この点について、発明者らが研究を重ねた結果、軌道輪における超音波被検査面となる面下の全断面を被検体積とした場合、欠陥(非金属介在物の集合体含む)の大きさを、欠陥面積の平方根長さで0.2mm以下とすることで、表面近傍を含む軸受全断面について欠陥を起点とした割損が防止できることが判った。
【0022】
このようなことから、高圧下や高温下などの厳しい環境下で使用される軸受について、軌道輪における、軌道輪の回転軸線を含み回転軸に平行な方向の断面の全てを含む被検体積内に存在する欠陥を、全て欠陥面積の平方根長さで0.2mm以下と規定している。
また、本発明の欠陥は、線状、楕円状、球状など種々のあらゆる欠陥(介在物を含む)を対象としている。欠陥信号である欠陥エコーはこれら欠陥の面積に対応して発せられるので、欠陥エコーを欠陥面積に換算し、その面積の平方根長さで定義する。
【0023】
また、特開平11−337530号公報において、軌道輪の軌道面下の深い位置を含む断面を被検体積とし、数十から数百μmの大きさの非金属介在物を検出する方法について開示したが、超音波探傷での検出精度の高度化について、鋭意研究を行った結果、軸受軌道面の表面粗さを限定することで、軸受全断面において精度良く数十μmの欠陥が検出可能なことを見出した。
すなわち、上記欠陥の検出方法について特開平11−337530号で提案し、この場合、軸受は熱処理後研削加工を施したものが良好と示したが、その後研究を重ねた結果、検出に好適な表面粗さ範囲があることが判った。
【0024】
そして、表面粗さと検出強度の関係を調査した結果、表面粗さが0.4μmRa以下であると、超音波探傷による検出信号の強度について良好なS/N比を得た。そして、これ以上となると検出の強度が悪くなり本発明限定の大きさの欠陥を検出することが困難となることを見出した。
このため、超音波探傷で欠陥の探傷が行われる超音波被検査面となる面(通常は、軌道面)の粗さを0.4μmRa以下に規定した。
【0025】
そして、本発明は、内外輪のうちの少なくとも一方の軌道輪は、超音波被検査面となる面の表面粗さが0.4μmRa以下であり、(上記超音波被検査面となる面の2%Da深さ)×(当該超音波被検査面となる面)の被検査体積内に存在する欠陥が、当該欠陥の面積の平方根長さで、0.2mm以下且つ下記(1)式で表される√(area)MAX 以下であることを特徴とする転がり軸受を提供するものである。
【0026】
但し、
(τst )MAX :軌道輪に負荷される最大せん断応力(MPa)
Hv:超音波被検査面下における最大せん断応力位置のビッカース硬さである。
【0027】
ここで、欠陥面積の平方根長さとは、欠陥の面積の平方根を取った値である。
また、2%Da深さは、軸受軌道面直下の2%Daの深さで、Daは転動体直径(円すいころの場合には小径と大径との和を2で割った平均値)である。
また、超音波被検査面は、通常、軌道面である。
また、最大せん断応力位置は、通常、軌道面から2%Daの深さの位置である。
【0028】
また、(上記超音波被検査面となる面の2%Da深さ)×(当該超音波被検査面となる面)とは、例えば図2中、Yで示される部分である。
例えば、新幹線用軸受は、近年新幹線は高速化が進んできており、営業運転速度で最高速度が300kmに達する車両も出てきている。また、この高速化を図るにあたり車両の軽量化が進められ、軸受についても例えば車軸用軸受などでは、従来はラジアル荷重を受ける円筒ころ軸受と不定期なスラスト荷重を受ける玉軸受の2つの形式の軸受が使用されていたが、近年では、ラジアル荷重およびスラスト荷重の両方を一緒に受けることが可能な、円錐ころ軸受が使用されはじめた(トライボロジストVol.45 N0.7(2000)P27を参照)。
【0029】
これらの理由から、軸受に対する使用条件は従来の形式の時に比べ、ますます厳しくなってきていると考えられる。
一方、本発明者らが研究を行った結果、軌道面の2%Da深さ×軌道面の被検体積内に存在する非金属介在物の大きさが、つまり、(上記超音波被検査面となる面の2%Da深さ)×(当該超音波被検査面となる面)の被検査体積内に存在する欠陥の大きさが、高速で高サイクル転がり疲労を受ける環境下では、一定値以上大きくなると短寿命ではくりをすることがわかり、さらにその介在物の大きさの臨界値を求めることで、本発明にいたった。
【0030】
さらに、その臨界値は、ある使用条件以上になると、すなわち存在する介在物の大きさが、面積の平方根長さで0.2mm以下の場合には、その使用条件によって異なってきて、その臨界値√(area)MAX (=[(1.56・Hv+187)×(0.77/(τst )MAX )]6 :(τst )MAX は軸受と転動体に生じる最大せん断応力)を超える条件では、はくりが発生することを見出した。
つまり、使用条件が厳しくない状態では、介在物の大きさが、欠陥面積の平方根長さで0.2mm以下となっていれば、はくりしない。これに基づき請求項2の発明をした。
【0031】
一方、使用条件が厳しくなってくると欠陥面積の平方根長さで0.2mm以下でもはくりするようになり、この臨界値は、上述のように、√(area)MAX =[(1.56・Hv+187)×(0.77/(τst )MAX )]6 であらわされる。これに基づき本件の発明をした。
この推定される考え方を以下に述べる。
介在物の大きさと転がり疲労強度について、これまで定量的な関係は得られていないものの、軸受鋼では、ΔK1th =5.8MPa√m((社)日本材料学会、疲労部門委員会 第25回疲労シンポジウム講演論文集 藤井幸生ら、p29(2000)参照)、ΔK2th =14MPa√m((社)日本材料学会、破壊力学部門委員会 第14回トライボロジー小委員会資料 村上敬宣ら、p55(2000)参照)という値が得られており、ΔK1th <ΔK2th と考えると、非金属介在物がはくりの起点となる場合には、まず非金属介在物からK1 モードで疲労クラックが発生すると推定される。K1 モードについては、「微小欠陥の介在物の影響(著者:村上敬宜、出版社:(株)養賢堂、発行日:1993.3.8)」に記載されているように、内部起点型において、107 cycleでの疲労限応力を求める式として多くのデーターから、下記(2)式という関係式を求めている。
【0032】
σw =1.56(Hv+120)/{√(area)1/6 } ・・・(2)
ここで、√(area)は欠陥の面積の平方根長さ、Hvは起点部の硬さである。
なお、上記ΔK1th 及びΔK2th は、両方とも下限界応力拡大係数を表し、当該ΔK1th 及びΔK2th は、それぞれK1 モード及びK2 モードにて、これより大きくなると疲労亀裂の安定成長段階に入ることを示す。なお、単位は、MPa√mである。
【0033】
上記√mとは、メートルの1/2乗(=m1/2 )を表す。
上記K1 モードとは、亀裂先端近傍の応力場の強さの程度を示す係数であり、変形様式が引張り型亀裂である場合を示す。
また、K1 モードは亀裂に対する開口型、K2 モードはせん断型のそれぞれ下限界応力拡大係数として知られている。
上記の考え方は、材料の疲労限は、起点となる介在物の大きさと、その部分の硬さで求まると言うものであり、この(2)式の考え方を基に、本発明者らが各種条件(超音波探傷において発見された介在物の大きさ別、および試験荷重の変更)にて寿命試験験を行った結果、軸受のはくりには、使用時の転動体と内外輪の間に生じる最大せん断応力値と、介在物の大きさとに相関があることが分かり、本発明にいたった。
【0034】
これによれば、(1)式の条件下で√(area)MAX 以上の大きさの介在物が存在するとはくりが発生するものである。また、0.2mm以上を有する場合はこの限りではなく、小さなせん断応力でも、はくりに至ることを見出したものである。
さらに、上記欠陥の検出を行う方法については、上述のように、特開平11−337530号公報に提案し、この場合軸受は熱処理後研削加工を施したものが良好と示したが、その後研究を重ねた結果、検出に好適な表面粗さ範囲があることが判った。表面粗さと検出強度の関係を調査した結果、表面粗さが0.4μmRa以下であると良好なS/N比を示し、これ以上となると検出の強度が悪くなり本発明限定の大きさの欠陥を検出することが困難となることから上記限定範囲とした。
【0037】
前述のように、本発明者らは転がり軸受軌道面直下に存在する大型介在物を、全数超音波探傷により検出し取り除くことで安定して長寿命な軸受を保証する軸受リングの超音波探傷方法を特開平11−337530にて提案してきた。ところが、その後研究の結果、例えば幅は小さくても長さ数ミリ有するような形状・形態の介在物については従来の焦点型(ポイントフオーカス型)探触子を用いた斜角探傷法では検出出来ない場合があることを見出した。そして、このような形状・形態の介在物には、2〜15MHzのフラットビーム型(ノンフオーカス型)探触子を用いることで、良好なS/N比で検出が可能なことを見出した。
【0038】
焦点型探触子で検出が出来なかった原因としては、焦点型の場合、焦点位置に超音波エネルギーが集められ大きな検出能力を示すが、その焦点径は数百ミクロン程度であり、探傷時はその焦点径の範囲内のピッチで縦、損方向に移動し目的範囲を探傷することとなる。したがって、大きな欠陥の検出には一点一点の探傷のつなぎ合わせをもって大きさや長さを判定することになる。その際、例えば幅50ミクロン長さ5mmの大型介在物があった場合、焦点型探触子では幅50ミクロンにビーム幅(0.5mm程度)分の欠陥を最大として検出することとなる。この結果、一点一点の欠陥エコー強度は大きくならないとが考えられる。
【0039】
これに対して、フラットビーム型の探触子では、ビーム径が最低でも5mm以上を有すため、本願が検出対象とする欠陥に対して、欠陥全体が一点のビーム径範囲に入ることとなり、エコー強度は比較的高く検出することが可能となるものである。
つまり、細く長い介在物に対しては、フラットビーム型の方が検出能力が高くなることを見出し、表面探傷、少なくとも斜角探傷法または表面波探傷法の何れか一つにフラットビーム型探触子を用いることで問題解決に至る。
【0040】
ここで、探傷周波数は、上記特開平11−337530号公報にて2MHzを超え30MHz以下と提案した。しかし、周波数が高くなると一般的に欠陥の検出可能な最小の大きさが小さくなるため大型介在物の検出には有利になるものの、本発明では、特に表面波法を使用する場合では、周波数が大きくなるほど欠陥のS/N比が悪くなる傾向が認められたことから、2MHz〜10MHzが好適な範囲であることを見出している。すなわち、探傷周波数として、2MHz〜10MHzとすることが、検出感度を向上させる点で好ましい。
【0041】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。
なお、図1において軸受軌道輪として内輪を例示するが、外輪側でも良いし、内外輪両方に対して上記条件を満足させても良い。
軌道輪1の軌道面2について、表面粗さが0.4μmRa以下まで仕上研磨を行う。
【0042】
その軌道輪1について、全断面の超音波探傷を行い、非金属介在物(欠陥)として、欠陥面積の平方根長さで0.2mmより大きいものを含む軌道輪1を排除する。
すなわち、軌道輪1の全断面を含む被検査体積について欠陥面積の平方根長さで0.2mm以下の欠陥しか存在しない軌道輪1を使用して、円筒転がり軸受などの転がり軸受を構成する。
【0043】
上記構成の転がり軸受にあっては、超音波を照射する超音波被検査面(主として軌道面2)の表面粗さを0.4μmRa以下に規定することで、超音波探傷で、軌道輪1の全断面を含む被検査体積について、つまり断面全体について全数検査が可能となり、確実に欠陥面積の平方根長さで0.2mmを超える欠陥の検出ができる。
そして、全断面に存在する欠陥が、全て欠陥面積の平方根長さで0.2mm以下となるので、当該転がり軸受を、ロールネック軸受に代表される高荷重、高面圧で使用される鉄鋼用軸受として使用しても、短寿命品でなくなるばかりか、割損の発生の懸念の無い、つまり安定して長寿命な転がり軸受となり、鉄鋼設備において、転がり軸受に起因する予定外のラインストップが防止される。
【0044】
また、抄紙機用軸受の内輪には、はめ合い応力を与えた伏態で使用されているが、近年の高温化が進む環境下では、軸受内輪に対しさらに大きなフープ応力が作用するが軸受輪の全断面の被検体積中に存在する欠陥(非金属介在物の集合体含む)の大きさが、たとえ長さが0.5mm以上であっても、欠陥面積の平方根長さで0.2mm以下である場合には、短寿命となることが防止されると共に、これら欠陥を起点とする割損についても防止出来る。
【0045】
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図2において軸受軌道輪として内輪を例示するが、外輪側でも良いし、内外輪両方に対して上記条件を満足させても良い。
軌道輪1の軌道面2について、表面粗さが0.4μmRa以下まで仕上研磨を行う。
その軌道輪1について、軌道面下に全断面の超音波探傷を行い、軌道面の2%Da深さ×当該軌道面の被検査体積内(図2中Yの部分を周方向に展開した面積)に存在する欠陥が、当該欠陥の面積の平方根長さで、0.2mmを超えるもの若しくは√(area)MAX を超えるものを持つ軌道輪1を排除する。
【0046】
すなわち、軌道面2下の2%Da深さ×当該軌道面の被検査体積内に存在する欠陥が、当該欠陥の面積の平方根長さで、0.2mm以下且つ√(area)MAX 以下の軌道輪1を使用して、円筒転がり軸受などの転がり軸受を構成する。
上記構成の転がり軸受にあっては、超音波を照射する超音波被検査面(主として軌道面2)の表面粗さを0.4μmRa以下に規定することで、超音波探傷で、軌道面2下の2%Da深さまでの被検査体積について、全数検査が可能となり、確実に欠陥の面積の平方根長さで、0.2mm以下且つ√(area)MAX 以下の欠陥を検出できる。
【0047】
そして、上記構成の転がり軸受では、新幹線などの車両軸受や工作機械設備のように高速回転により高サイクルな転がり疲労を受けるような条件下で使用されても、軸受の軌道面近傍の全体積において大型非金属介在物に代表するような欠陥がないことが保証され、短寿命品や割損品発生の懸念がない長寿命を保証した軸受となる。
なお、上記実施形態では、欠陥面積の平方根長さ√(area)の上限として、0.2mmと臨界値√(area)MAX との両方を採用しているが、軸受の使用条件が厳しく無ければ、上限として0.2mmだけを使用しても良い。
【0048】
次に、第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図3は、本実施形態で使用する超音波探傷検査装置の概略構成図である。
図3中の符号10は超音波伝達媒体としての水が貯留された水槽である。この水槽10内に、被検体である転がり軸受の軌道輪11、及び超音波探傷用探触子12が、それぞれ水に浸漬された状態で配置されている。超音波探傷用探触子12としては、斜角探傷用の探触子12aと、表面波探傷用の探触子12bとを個別に備える。
【0049】
軌道輪11は、水槽内に水平方向に互いに離間配置された二個のプーリ13に載置されており、各プーリ13及び回転駆動用モータ16のモータ軸に固定されたプーリ14には、ベルト15が正三角形状に巻き掛けられている。回転駆動用モータ16は、モータ駆動用制御アンプ17を介して制御装置18によって制御されるようになっており、回転駆動用モータ16の駆動により各プーリ13,14に載置された軌道輪11が所定の速度で回転するようになっている。なお、制御装置18は、CRT等の表示手段を備えたパーソナルコンピュータ等で構成されている。
【0050】
上記各超音波探傷用探触子12a、12bは、軌道輪11の軸方向に沿って移動可能に配置されたリニアガイド装置19により支持されたXYステージ20に、探触子取付具21を介して取り付けられており、軌道輪11の軌道面2に対向配置されている。その超音波探傷用探触子12a、12bは、それぞれ超音波探傷装置からの電圧信号に応じた超音波パルスを、軌道輪の軌道面に向けて送信すると共にその反射エコーを受信し、これを電圧信号に変換して各超音波探傷装置23a若しくは23bに送信する。
【0051】
各超音波探傷装置23a、23bは、それぞれ個別に制御装置18からの指令に基づいて超音波探傷用探触子12に電圧信号からなる指令信号を送信するとともに、送信した信号と受信した信号とを基にして得られた探傷情報を制御装置18に送信し、制御装置がこれをCRT上に表示する。
リニアガイド装置19は、リニアガイド用コントローラ22によって制御される図示しないサーボモータを介して、超音波探傷用探触子12を軌道輪11の軸方向に移動させるようになっている。リニアガイド用コントローラ22は、軌道輪11の外周面に設置されたロータリエンコーダにより軌道輪11が一回転(360°)したことが探知されると、制御装置18からの指令に基づいてサーボモータを制御し、超音波探傷用探触子12を軌道輪11の軸方向に所定寸法移動させる。これにより、軌道輪11の全軌道面下の全断面の探傷がなされるようになっている。なお、上記装置例では、軌道輪11として外輪が図示されているが、探触子12とプーリ13の位置を逆転させるようにして構成すれば、内輪についても適用される。
【0052】
そして、上記超音波探傷の探傷条件として、
▲1▼表面波探傷法:(符号12a、23aの装置による探傷)
入射角:28°〜30°
探触子:フラットビーム型探触子 5MHz
振動子径:6mm
水距離:20mm
▲2▼斜角探傷法:(符号12b、23bの装置による探傷)
入射角:25°、19°、14°
探触子:焦点型探触子 10MHz
水中焦点距離:20mm
振動子径:6mm
水距離:20mm
探傷器: HIS2(日本クラウトクレーマー製)
探傷ピッチ: 円周方向、軸方向共に0.05mmピッチ/回転
に設定する。
【0053】
また、探傷感度として、表面が研削仕上げされた角柱鋼材表面に、加工深さ0.05mm幅0.1mm長さ5mmの表面キズを放電加工により導入し、上記の条件で探傷を行った際の、欠陥の最大エコー高さが100となるように探傷感度を調整する。
上記条件下で、検査軸受と共に探傷用探触子を水中に没し、表面波探傷および斜角探傷法にて、超音波被検査面となる軌道面から、最大せん断応力位置よりも深い2mm以上の深さまで探傷を行う。
そして、探傷を行った結果、例えば、いずれか一方の探傷結果でもS/N比が3以上得られたものを欠陥品と認識し、それぞれの方法での欠陥エコー強度を記録する。
【0054】
上記S/N比などは、例示であるので、検出したい欠陥形態に応じて適宜最適な値を設定する。
本実施形態によれば、軸受軌道輪の軌道面直下に存在する寿命に有害な欠陥を効率よく検出することが可能となる。
すなわち、上記有害な欠陥は、面積が同じであっても、細長いものから丸いものまで種々存在するが、本発明に基づく当該実施形態の方法によれば、異なる形態の欠陥も全て効率よく検出することが出来る。
【0055】
特に、検出する欠陥として、欠陥の面積の平方根長さで0.2mm以下の物しか有しない軌道輪を選択する際に、上記超音波探傷検査法を採用することで、欠陥の面積形状がどのような形状であっても確実に検出できる結果、軌道輪の軌道面近傍〜内部まで、転がり疲労応力を受ける範囲内に上記有害な欠陥が無いことを保証することが可能となって、つまり軸受短寿命品の発生の懸念をなくすることが出来、長寿命を保証した転がり軸受の提供が可能となる。
【0056】
ここで、上記実施形態では、表面波探傷法の探触子にフラットビーム型を使用する場合を例示したが、斜角探傷法の探触子側にフラットビーム型を使用しても良い。また、両探傷法にともにフラットビーム型の探触子を使用しても良い。検出すべき欠陥の形態に応じて適宜適当な組合せを選択すればよい。
【0057】
【実施例】
下記の実施例1及び実施例2は、請求項1に係る発明の実施例であり、実施例3は、請求項2に係る発明の実施例であり、実施例4は、請求項3に係る発明の実施例である。
「実施例1」
表1に示す各鋼種を使用して軸受の内輪1を作製し、図4に示すような試験装置を使用して内輪1の割損寿命試験を行った。
【0058】
【表1】
【0059】
ここで、各内輪1の製造は、各鋼種を内輪形状に成形し、図5に示す熱処理を施した後に、仕上げ研磨を行うことにより、内径がテーパ状の内輪1とした。
ここで、表1中の実施例2,3,5及び比較例1,3、つまり、浸炭鋼には、図5(a)のように、900℃〜960℃で10時間浸炭を行い、その後800℃〜860℃で1時間焼入れを行い、その後、160℃〜200℃で焼戻しを施すことで熱処理を行なった。また、表1中の実施例1,4,6,比較例2、つまり、ずぶ焼き鋼には、図5(b)のように、800℃〜860℃で1時間焼入れを行い、その後、160℃〜200℃で焼戻しを施すことで熱処理を行なった。
【0060】
次に、特開平11−337530号で開示した方法により超音波探傷検査を行い、各鋼種毎に、表1に示した位置および大きさの非金属介在物(欠陥)を有する内輪1を選別し試験に供した。非金属介在物の大きさは、予めそれぞれの内輪1(鋼種毎)にて多数検査を行い、検出された欠陥エコーの強度と、この発見された欠陥を軌道面2表面から追い込み研削を行いその長さ、幅とを実際に確認し、超音波エコーの強度と大きさの関係を求め、表1に示した各軸受内輪1を選定したものである。
【0061】
図6は、上記超音波探傷検査装置の概略構成図である。図中の符号10は超音波伝達媒体としての水が貯留された水槽である。この水槽10内に、被検体である転がり軸受の軌道輪11、及び超音波探傷用探触子12が、それぞれ水に浸漬された状態で配置されている。超音波探傷用探触子12としては、指向性が強く軌道輪11の曲率の影響を受けにくい焦点型探触子を用いている。軌道輪11は、水槽内に水平方向に互いに離間配置された二個のプーリ13に載置されており、各プーリ13及び回転駆動用モータ16のモータ軸に固定されたプーリ14には、ベルト15が正三角形状に巻き掛けられている。回転駆動用モータ16は、モータ駆動用制御アンプ17を介して制御装置18によって制御されるようになっており、回転駆動用モータ16の駆動により各プーリ13,14に載置された軌道輪11が所定の速度で回転するようになっている。なお、制御装置18は、CRT等の表示手段を備えたパーソナルコンピュータ等で構成されている。超音波探傷用探触子12は、軌道輪11の軸方向に沿って移動可能に配置されたリニアガイド装置19により支持されたXYステージ20に、探触子取付具21を介して取り付けられており、軌道輪11の軌道面2に対向配置されている。その超音波探傷用探触子12は、超音波探傷装置からの電圧信号に応じた超音波パルスを、軌道輪の軌道面に向けて送信すると共にその反射エコーを受信し、これを電圧信号に変換して超音波探傷装置23に送信する。超音波探傷装置23は、制御装置18からの指令に基づいて超音波探傷用探触子12に電圧信号からなる指令信号を送信するとともに、送信した信号と受信した信号とを基にして得られた探傷情報を制御装置18に送信し、制御装置がこれをCRT上に表示する。リニアガイド装置19は、リニアガイド用コントローラ22によって制御される図示しないサーボモータを介して、超音波探傷用探触子12を軌道輪11の軸方向に移動させるようになっている。リニアガイド用コントローラ22は、軌道輪11の外周面に設置されたロータリエンコーダにより軌道輪11が一回転(360°)したことが探知されると、制御装置18からの指令に基づいてサーボモータを制御し、超音波探傷用探触子12を軌道輪11の軸方向に所定寸法移動させる。これにより、軌道輪11の全軌道面下の全断面の探傷がなされるようになっている。なお、上記装置例では、軌道輪11として外輪が図示されているが、探触子12とプーリ13の位置を逆転させるようにして構成すれば、内輪についても適用される。
【0062】
そして、上記超音波探傷の探傷条件として、
探触子:焦点型探触子(振動子径6mm)
周波数:15MHz
に設定した。
また、本実施例の場合、表面から2mm程度までは内輪1に入射された超音波の入射角を25°になるように設置し、かつ水面からの水距離を25mmとした。また、表面から2mmよりも深い領域は、リングに入射された超音波の入射角を5°になるように設置し、かつ水距離を15mmとした。そして、双方を合わせて使用することで、任意の深さの欠陥を検出した。
【0063】
次に、上記のような処理を行って用意した内輪1を使用して、表1に示すような条件の内輪1を持ったNU3336の円筒ころ軸受をそれぞれ作製した。
そして、作製された各円筒ころ軸受30について、図3に示すように、内輪1にテーパ軸心31を圧入することにより、内輪1にはめあい応力(200MPa)を与えた。その状態で、ラジアル荷重38000N、回転数1800rpmの条件でテーパ軸を回転させた。これにより内輪1の軌道面2に転がり応力をかけて、内輪1が軸方向に割損するまでの総回転数を調べた。
【0064】
ここで、図4中、符号32は超音波探傷にて検出された欠陥部を示す。
その試験結果を、図7及び表1に示す。図7中、実X(Xは1〜6)は、表1中の実施例X(Xは1〜6)を示し、比X(Xは1〜3)は、表1中の比較例X(Xは1〜3)を示す。
上記結果から分かるように、欠陥である非金属介在物の欠陥面積の平方根長さが0.2mm以下の実施例1〜6のものではいずれも割損寿命が長い。しかし一辺相当長さが0.2mmを越える比較例1〜3ではいずれも割損寿命が大きく低下する。
【0065】
ここで、非金属介在物の長さと幅の関係を調査した場合、特開平11−337530号公報では、欠陥の長さを0.5mm以下とすることではくり寿命を向上させることが出来ると提案しているが、本発明では、割損寿命に対しては長さに加えて幅の制限が重要であることを見出して、欠陥の長さだけではなく、幅も考慮した欠陥面積の平方根長さで規定している。
例えば、実施例5では、長さ0.5mmを越える場合でも幅が小さいと割損寿命は長くなることが分かる。一方、幅が大きくなり長さが0.5mmを越え且つ平方根長さで0.2mmを越える比較例3では割損寿命が短くなることが分かる。また、比較例1では、長さが0.5mm未満であるが、割損寿命が短い。
【0066】
このように、欠陥の長さが0.5mmを越える場合があっても、軸受軌道輪1の全断面の被検体積中に含まれる欠陥(非金属介在物の集合体含む)の大きさが、欠陥面積の平方根長さで最大0.2mmを越えないように限定することで、割損を防止出来る。
「実施例2」
次に表面粗さの限定に関する実施例を示す。
【0067】
上記実施例1で用いた軸受を加工して図8に示すような試験片50を作製して、表面粗さについての試験を行った。
上記試験片50は、直径15mmφで高さ10mmの円柱形状をしていて、その底面中央に直径5mmφで高さ3.5ミリの円柱状の凹部51を形成すると共に、その凹部中央から垂直上方に向けて上面から下方に2mmの位置まで、直径0.5mmφの穴52を形成した。
【0068】
そして、上面53を探傷面とし、その上面53の粗さを種々変更して、人工欠陥のエコー強度とノイズの比を求め、欠陥検出の可否を調査した。
く探傷条件>
図6に示す超音波探傷装置にて検査を行った。探傷には水深式にて行った。条件を下記に示す。
探触子:焦点型探触子(振動子径6mm)
周波数:15 MHz
試験片50に入射された超音波の入射角を5°になるように設置し、水距離を15mmとした。
【0069】
結果を図9に示す。
この図9から分かるように、表面粗さが0.4μmRaまでは良好な検出強度(S/N比)を示すが、0.4μmRaを越えると検出強度が低下し、0.5mmより小さな欠陥の検出は困難となる。
ここで、上記(S/N比)は、図10のように、バックグラウンドとなるベースのノイズA(%)と信号B(欠陥)(%)との比である。
【0070】
このように、軌道面2の表面粗さの限定を0.4Ra以下とすることで、数十μmの小さな欠陥を検出することが可能となることが分かる。
なお、以上では円筒軸受について説明したが、円すい転がり軸受や球軸受などにおいても同様に本発明が適用できる。
[実施例3]
本発明の実施例について説明する。
【0071】
円錐ころ軸受HR32017XJの軸受を表2に示す鋼種にて製作し、外輪および内輪に超音波探傷検査を実施し、軌道面直下に存在する非金属介在物の検出を行った。
【0072】
【表2】
【0073】
超音波検査は、特開平11−337530号で開示した方法を用い、下記に示す探傷条件にて行い、あらかじめ製作した軸受軌道面上に深さ0.05mm×幅0.05mm×長さ5mmの直方体状の人工欠陥を導入し、この人工欠陥にて超音波探傷装置の感度校正を行い、軸受の軌道面の探傷を行った。
そして、軌道面上に表2に示す大きさの介在物が検出されたものを、軸受寿命試験に供し、非金属介在物の大きさとはくり時間(寿命)を調べた。
【0074】
非金属介在物の大きさは、予めそれぞれの内外輪(鋼種毎)にて多数検査を行い、検出された欠陥エコーの強度と、この発見された欠陥を軌道面2表面から追い込み研削を行いその長さ、幅とを実際に確認し、超音波エコーの強度と大きさの関係を求め、表2に示した各軸受の内外輪を選定したものである。
試験条件を下記に示す。
<超音波探傷条件および方法>
図6に示すような超音波探傷装置にて検査を行った。探傷には水深式にて行った。条件を下記に示す。
【0075】
探触子:焦点型探触子(振動子径6mm)
周波数:10MHz
本実施例の場合、表面近傍2mm程度までの深さを軌道輪の軌道面全面に渡り探傷を行い、探触子はリングに入射された超音波の入射角が18°になるように設置し、水距離を20mmとした。なお、入射角が18°とは、検査面である軌道面に垂直方向に対し18°傾斜させて超音波を入射させることをいう。
【0076】
探傷によって欠陥が検出された場合、その欠陥強度から非金属介在物の大きさを人工欠陥との強度比(面積比)からの計算及び予め求めた実際の介在物のエコー強度との関係式より、大きさを同定した。そして欠陥が軸受軌道面中に存在する最大の介在物となることを確認した、表2に示す軸受を試験に供した。
なお、最大の介在物が検出された軸受は、その他の位置には√(area)の大きさで0.1mm以上のものが無いこと、つまりその他の位置の介在物は、√(area)で0.1mm以下であることを確認している。すなわち、表2に示した最大の介在物以外にはその他の位置には影響を受けそうな大きさの介在物は無いことを確認している。
【0077】
さらに、上記で示した介在物の大きさの推定が実際の介在物の大きさと合っているのかの検証は、検出された欠陥部を欠陥部分を頂点に軌道面に平行になるよう研削にて削り込み観察を行い、非金属介在物を見つけ出し、顕微鏡観察による最大径部調査によって、ほぼ推定された大きさと変わらないことを事前に確認した。
<軸受寿命試験>
表2に示す各鋼種にて軸受の内輪および外輪を作製し、図12に示す試験装置にかけて寿命試験を行った。図11は、試験結果をまとめた図である。符号1は内輪を、符号3は外輪を、符号4は転動体を、符号5は回転体をそれぞれ表している。
【0078】
試験条件は次の通りである。
軸受:HR32017XJ
回転数:2000min-1
潤滑:VG68
ラジアル荷重:43000N
アキシャル荷重:8600N
面圧:P/C=0.3
計算寿命:457hr
ここで、内輪回転で使用される軸受では、外輪3が固定輪となり、当該外輪3の軌道面で負荷圏となる場所が最も厳しい疲労条件にさらされる。したがって、表2で評価部品として外輪3を選択し、内輪1については外輪3と同一の材料から作られた同様の硬さ仕上のものを使用した。また、転動体4は、SUJ−2を焼入れ・焼戻ししてHRC62〜64のものを使用した。
【0079】
また、計算寿命の1.5倍の700hrで打ち切りとして、試験を行った結果、√(area)が0.2をこえた軸受ははくりを生じたものの0.2以下の軸受は打切りとした700hrをこえてもはくりは発生しなかった。また、さらに表2に示す√(area)が0.15以下となる実施例7、8は700hrを越えた寿命試験において、計算寿命の2倍となる900hrを越えてもはくりは生じなかった。しかし、実施例3、4では同様に引き続き試験を継続した場合、計算寿命の2倍程度となる時間にてはくりが発生してしまった。
【0080】
すなわち、より長寿命な軸受とするには、√(area)が、0.2mm以下、より望ましくは0.15以下となることが好ましい。
ここで、各鋼種の熱処理は、図5に示す熱処理にて浸炭鋼には浸炭、焼入れ、焼戻しの熱処理を行い、すぶ焼き鋼には焼入れ、焼戻しの熱処理を行った後、仕上げ研磨を行うことにより製作した。
また、本発明に適応する鋼種は従来より一般的に軸受用鋼として使用実績のある浸炭鋼および、ずぶ焼鋼全てに適応出来る。実施例9、10にSUJ2とSCM435の実施例を示すが、本発明限定範囲内である√(area)が0.2以下のため、長寿命を有している。
【0081】
また、適用される部位が、内外輪および転動体も同様であり、実施例llには、外輪同様の方法で超音波検査された軸受を試験に供し、√(area)が0.2以下のため、長寿命を有している。すなわち、確認のため、実施例11では内輪について評価し(外輪はこれと同様とし)はくりは700Hrになっても生じなかった。
[実施例4]
本発明の実施例について説明する、
円筒ころ軸受NU3236の軸受を、表3〜表5に示す鋼種にて製作し、外輪3および内輪1に超音波探傷検査を実施し、軌道面直下に存在する非金属介在物の検出を行った。なお、表中は外輪3だけを示している。
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】
【表5】
【0085】
超音波検査方法は下記に示す探傷条件にて行い、あらかじめ製作した軸受軌道面上に対し上記実施例3と同様に深さ0.05×幅0.05×長さ5mmの人工欠陥を導入し、この人工欠陥マスターにて超音波探傷装置の感度校正を行い、軸受軌道面の探傷を行った。
そして、軌道面上に表3〜5に示す大きさの介在物が検出された軸受外輪3を、軸受寿命試験に供し、試験条件別に、非金属介在物の大きさとはくり時間(寿命)を調べた。
【0086】
非金属介在物の大きさは、予めそれぞれの外輪(鋼種毎)にて多数検査を行い、検出された欠陥エコーの強度と、この発見された欠陥を軌道面2表面から追い込み研削を行いその長さ、幅とを実際に確認し、超音波エコーの強度と大きさの関係を求め、表3〜5に示した各軸受外輪を選定したものである。
試験条件を下記に示す。
<超音波探傷条件および方法>
図6に示すような超音波探傷装置にて検査を行った。探傷には水深式にて行い、条件を下記に示す。
【0087】
探触子:焦点型探触子(振動子径6mm)
周波数:10MHz
本実施例の場合、表面近傍2mm程度までの深さの探傷を行い、探触子はリングに入射された超音波の入射角が18°になるように設置し、水距離を20mmとした。
探傷によって欠陥が検出された場合、その欠陥強度から非金属介在物の大きさを人工欠陥との強度比(面積比)からの計算及び予め求めた実際の介在物のエコー強度との関係式より、大きさを同定した。そして欠陥が軸受軌道面中に存在する最大の介在物となることを確認した表3〜表5に示す軸受を試験に供した。尚、最大の介在物が検出された軸受は、その他の位置近傍には√(area)の大きさで0.1以上のものが無いことを確認している。すなわち、表3〜5に示した最大の介在物以外にはその他の位置には影響を受けそうな大きさの介在物は無いことを確認している。
【0088】
なお、上記実施例3と同様に、外輪を評価対象とし、内輪及び転動輪については、上記実施例と同様な条件で設定した。
<軸受寿命試験>
軸受:NU3236
回転数:1500min-1
潤滑:グリース
ラジアル荷重:270000N、312000N、340000N
計算寿命:186hr〜400hr
表3〜表5に示す軸受の内外輪を作製し、図13に示す試験装置にかけて外輪の寿命試験を行った。計算寿命の4倍程度(最も長い物)以上の1500hrで打ち切りとし、試験を行った結果、表3〜表5に示されるように、それぞれの試験条件より求められる最大せん断応力τstを次式に代入し、求められる臨界値√(area)MAX =[(1.56・Hv+187)×(0.77/(τst )MAX )]6 を超える大きさの介在物が存在するものにははくりが発生し、それ以下でははくりが発生しなかった。
【0089】
なお、臨界値√(area)MAX は、表3のものでは0.22であり、表4のものでは0.15であり、表5のものでは0.11である。
ここで、上記各実施例では、超音波探傷の探触子として焦点型を使用した場合を例示しているが、フラットビーム型の探触子を使用しても良い。検出する欠陥の形態に応じて、探触子を決定することが好ましい。
[実施例5]
円すいころ軸受HR32017XJの外輪リングを作製し、外輪軌道面について、上記第3実施形態の超音波探傷方法によって探傷を行った。
【0090】
探傷条件は、上記第3実施形態と同じ条件とした。
すなわち、検査する軸受軌道輪と共に探傷用探触子を水中に没し、表面波探傷および斜角探傷法にて軌道面の探傷を行った。また、探傷を行った結果いずれか一方の探傷でもS/N比3以上得られたものを欠陥品と認識し、それぞれの方法での欠陥エコー強度を記録した。下記条件でのノイズが5〜7程度であったため、20以上を欠陥品と評価したものである。
【0091】
対象軸受を500個以上検査を行い、NG品およびOK品の中から実施例1〜実施例14の輪受を選別した。
それぞれの欠陥エコー高さを表6に示す。さらに検出された欠陥の形状・形態を把握するため、特定された欠陥位置を軌道面表面から軸受の円周方向に徐々に研削を行い、欠陥(介在物)の幅および長さを調査した。調査結果も表6に併せて示す。
【0092】
【表6】
【0093】
実施例1〜実施例6から分かるように、従来軸受軌道面直下の介在物の評価法として特開平11−337530による焦点型探触子を用いた斜角探傷法によれば、幅0.1mmを超える介在物については良好なS/N比で検出できていることが分かる。また、本発明によるフラットビーム型探触子を用いた表面波探傷法でも十分な検出能力を有していることが分かる。
ところが、実施例7〜実施例11から分かるように、介在物の幅で0.1mm以下であり、かつ長さで1mm以上を有するような形態の介在物の場合、従来の方法(焦点型探触子)では欠陥の検出能が低く、NGとならない場合がある。
【0094】
一方、本発明の方法(表面波探傷法、かつ、フラットビーム型探触子)では十分な検出能力を有しNGとして検出できることがが分かる。
また、実施例12,実施例13から分かるように、上記とは逆に介在物長さが0.25mm以下の介在物では、従来の方法(焦点型探触子)ではNGとなるものの、本発明の方法(表面波法、フラットビーム型探触子)ではNGとならない実施例が見られるものもある。
【0095】
また、実施例14から分かるように、従来の方法(焦点型探触子)でもOKとなり、本発明の方法(表面波法、フラットビーム型探触子)でもOKとなるもある。
以上の結果より、従来法に加え、本発明の方法(表面波法、フラットビーム型探触子)を実施することで、幅が小さくとも長さを有するような形態の大型介在物検出に効果的であることが判る。
【0096】
また、より好ましくは両者の方法を組み合わせることで何れの形態の介在物検出にも対応出来ることが分かる。
[実施例6]
さらに、上記方法で検出NG若しくはOKとされた軸受について、寿命に影響するか否か実験を行った。その結果を表7に示す。
【0097】
【表7】
【0098】
実施例15は、欠陥エコー高さから表6における実施例2相当の欠陥と推定されるものであり、両者の探傷方法が共にNGとなったものである。
実施例16は、欠陥エコー高さから表6における実施例8相当の欠陥と推定されるものであり、従来法の焦点型探触子を使用した斜角探傷法ではOKとなるものの、本発明の探傷法ではNGとなった実施例である。
実施例17は、欠陥エコー高さから表6における実施例14相当の欠陥と推定されるものであり、従来探傷法および本発明探傷法で共にOKとなるもので、欠陥エコー高さの判断でノイズをやや超える程度のものである。
【0099】
以上の3例の軸受外輪3を図14に示す寿命試験機に欠陥位置が負荷圏になるようセットし寿命試験を行った。
また、先に欠陥が発見されなかった軸受を事前に選定し20個の寿命試験を行い、この際に得られたL10寿命を1として上記3例の寿命比を求めた。
試験条件は次の通りである。
<寿命試験条件>
軸受:円錐ころ軸受 HR32017XJ
ラジアル荷重:35750N
アキシャル荷重:15680N
内輪回転数:1500min-1
潤滑剤:グリス
この寿命試験結果を表2に併せて示す。
【0100】
従来の焦点型探触子かつ斜角探傷法、および本発明法(フラットビーム型探触子、表面波探傷法)でNGとなった実施例15の軸受は、欠陥位置より短寿命ではくりした。
従来の焦点型探触子かつ斜角探傷法ではOKであったが、本発明法(フラット型探触子、表面波法)ではNGとなった実施例16の軸受は、欠陥位置より短寿命ではくりした。
【0101】
従来の焦点型探触子かつ斜角探傷法、および本発明法(フラットビーム型探触子、表面波探傷法)で共にOKとなった実施例17では、L10寿命以上の寿命比を有し、本発明法でOKとなった軸受は寿命に対して有害でないことが分かる。
以上の結果から、本発明限定の方法で検出された欠陥を含む軸受は短寿命であり、従来の方法のみでは不十分な場合があることがわかる。
【0102】
つまり、幅0.1mm未満の介在物と言えども、1mm以上のように長さを有する介在物は寿命に対して有害であり、これらを含め寿命に有害な欠陥を検出するには、従来の焦点型探触子による斜角探傷法、および本発明法フラット型探触子による表面波探傷法を組み合わせることが最適であることが分かる。
【0103】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る転がり軸受にあっては、市場での過酷な環境下においても割損の懸念がなく、しかも転がり疲れ寿命の点からも短寿命品とならないという効果がある。
また、新幹線などの車両軸受や工作機械設備のように高速回転により高サイクルな転がり疲労を受けるような条件下で使用されても、短寿命品や割損品発生の懸念がない長寿命を保証した軸受を提供可能となるという効果がある。特に、使用環境の厳しい場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係る内輪における被検体積を示す断面図である。
【図2】本発明に基づく第2実施形態に係る内輪における被検体積を示す断面図である。
【図3】本発明に基づく第3実施形態に係る超音波探傷装置を示す図である。
【図4】内輪割損寿命試験装置を示す図である。
【図5】加熱条件を示す図であり、(a)が浸炭鋼の場合を、(b)がずぶ焼き鋼の場合を示している。
【図6】超音波探傷装置を示す図である。
【図7】欠陥である非金属介在物の面積の平方根長さでの大きさと、軸受割損時間との関係を示す図である。
【図8】試験片の形状を示す図である。
【図9】軌道面粗さとS/N比との関係を示す図である。
【図10】S/N比を説明する図である。
【図11】第3実施例における介在物面積の平方根長さと軸受寿命との関係を示す図である。
【図12】第3実施例における試験装置を示す図である。
【図13】第4実施例における試験装置を示す図である。
【図14】第6実施例における試験装置を示す図である。
【符号の説明】
1 内輪(軌道輪)
2 軌道面
area 欠陥の面積
√(area) 欠陥面積の平方根長さ
√(area)MAX 臨界値
Claims (1)
- 内外輪のうちの少なくとも一方の軌道輪は、超音波被検査面となる面の表面粗さが0.4μmRa以下であり、(上記超音波被検査面となる面の2%Da深さ)×(当該超音波被検査面となる面)の被検査体積内に存在する欠陥が、当該欠陥の面積の平方根長さで、0.2mm以下且つ下記(1)式で表される√(area)MAX 以下であることを特徴とする転がり軸受。
√(area)MAX =[(1.56・Hv+187)
×(0.77/(τst )MAX )]6 ・・・(1)
但し、
(τst )MAX :軌道輪に負荷される最大せん断応力(MPa)
Hv:超音波被検査面下における最大せん断応力位置のビッカース硬さである。
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