JP4006559B2 - コネクティングロッド大端部および小端部の重量測定装置 - Google Patents

コネクティングロッド大端部および小端部の重量測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのコネクティングロッドの大端部重量と小端部重量を測定するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンのコネクティングロッドは、一般に、その両端部にクランク軸連結用孔とピストンピン連結用孔が形成された構成を採る。エンジンの静粛性を追求するため、通常はクランク軸が動的に釣り合わされるが、そのクランク軸に対して所要数のコネクティングロッドを組み付けた状態での全体のバランスを良好なものとするためには、各コネクティングロッドのクランク軸連結用孔が形成された大端部の重量と、ピストンピン連結用孔が形成された小端部の重量を知り、全体としてのバランスが良好なものとなるようにクランク軸に対して適宜に組み付ける必要がある。
【0003】
ここで、大端部の重量および小端部の重量とは、コネクティングロッドが水平な姿勢において、クランク軸連結用孔の中心およびピストンピン連結用孔の中心のそれぞれに作用する重量を言う。
【0004】
以上のようなコネクティングロッドの大端部および小端部の重量を測定するに当たっては、従来、重量検出器の荷重検出部に、クランク軸連結用孔の直径より若干小さい直径の位置決め用鉛直軸を設けて、その鉛直軸をにクランク軸連結用孔を嵌め込んだ状態で小端部側を別の重量検出器に載せ、その状態での重量検出器の出力を読み取ることによって大端部の重量と小端部の重量を測定する方法が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上のような従来の測定手法によると、クランク軸連結用孔と位置決め用鉛直軸との間には、両者を嵌め込むために必ず隙間が必要であり、しかも、作業能率を向上させるためにはこれら両者間の隙間を小さくすることはできない。そのため、クランク軸連結用孔の中心と位置決め用鉛直軸の中心との間には位置ずれが生じ、その分が重量検出誤差となっていた。また、重量検出器に対するナイフエッジ等の荷重点と、位置決め用鉛直軸の軸心との位置ずれは、そのまま重量検出誤差に繋がり、これらによって正しくクランク軸連結用孔の中心に作用する重量を測定することができなかった。ここで、特にコネクティングロッド長手方向への位置ずれは、大端部重量の測定結果に大きな誤差を生じる原因となる。更に、従来の測定手法によると、重量検出器の位置、あるいはナイフエッジの位置をコネクティングロッドのクランク軸連結用孔とピストンピン連結用孔のピッチが変わるごとに変更する必要があり、その変更には手数が掛かると同時に誤差発生の原因ともなっていた。
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、特に作業能率を低下させることなく、コネクティングロッドの大端部重量および小端部重量を正確に計測することのできる装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のコネクティングロッド大端部および小端部の重量測定装置は、互いに独立した2つの重量検出器と、その2つの重量検出器の荷重検出部の双方にそれぞれナイフエッジを介して支持され、測定すべきコネクティングロッドを位置決めしてその重量を当該各重量検出器に伝達するための伝達板と、上記2つの重量検出部からの出力を用いて、コネクティングロッドの大端部および小端部の重量を演算する演算手段を有し、伝達板の表面には、クランク軸連結用孔およびピストンピン連結用孔がそれぞれ僅かな隙間を以て挿入されることにより、これら各孔をロッド長手方向に直交する方向に位置決めする2つの位置決め板と、クランク軸連結用孔の内面に対して周方向1箇所に当接して当該クランク軸連結用孔をロッド長手方向に位置決めする位置決めピンとが設けられ、演算手段は、伝達板上に位置決め状態でコネクティングロッドを載せたときの各重量検出器の出力F1 ,F2 と、あらかじめ計測されて記憶している各ナイフエッジ間の距離L、クランク軸連結用孔の半径R1 並びに両孔間のピッチP、位置決めピンの半径r、その位置決めピンの中心と大端部搭載側のナイフエッジとのロッド長手方向への距離Sを用いて、大端部重量W1 および小端部重量W2 を下記の式により算出することによって特徴づけられる(請求項1)。
【0008】
【数2】
Figure 0004006559
【0009】
ここで、本発明においては、上記記憶手段に記憶される各値のうち、少なくとも位置決めピンの中心と大端部搭載側のナイフエッジとのロッド長手方向への距離Sについては、当該位置決めピンの中心にテスト錘を負荷したときの各重量検出器の出力を用いた校正操作によって求められた値とすること(請求項2)が好ましい。
【0010】
なお、本発明における位置決めピンとしては、クランク軸連結用孔の内面に周方向1箇所に当接するものであればその断面形状は任意であり、例えばクランク軸連結用孔に比して大幅に小径の断面円形のものや、クランク軸連結用孔に対してエッジで当接する断面形状を有したものなどを用いることができる。エッジで当接する断面形状を有する位置決め用ピンを用いる場合、位置決めピンの半径rとは、位置決めピンの中心に負荷すべくテスト錘に形成された孔の半径を言う。
【0011】
本発明は、2つの重量検出器を用い、その各重量検出器に対して伝達板によりコネクティングロッドの重量を分散して伝達するとともに、その伝達板に対するコネクティングロッドの位置決めに際しては、位置ずれの影響が重量測定結果に大きく影響するロッド長手方向には、クランク軸連結用孔の内面に位置決めピンを周方向1箇所に当接させることにより、従来装置における隙間による位置ずれに伴う計測誤差の問題を解消し、また、位置ずれの影響が重量測定結果に殆ど影響を及ぼさない(同方向への位置ずれによる影響は、その位置ずれに起因するコネクティングロッドの水平面上での傾斜角度の余弦となる)ロッド長手方向に直交する方向には、各孔に対してある程度の隙間を介して嵌まり込む位置決め板を用いることで、作業能率を低下させることを防止するとともに、上記の式(1)によって大端部重量W1 および小端部重量W2 を算出することにより、位置決めピンと重量検出部との位置関係を任意としても、その影響を除去することを可能とするものである。
【0012】
以下、本発明の演算手段における重量算出の原理について述べる。図1はその原理説明図である。
2つの重量検出器1と2の秤量皿等の各荷重検出部に対し、それぞれナイフエッジ3と4を介して伝達板5を支持する。伝達板5には、コネクティングロッド10のクランク軸連結用孔11の内面に周方向1箇所において当接する位置決めピン6と、後述する実施の形態において例示されているような位置決め板7a,7b(図1において図示せず、図3参照)が設けられ、測定すべきコネクティングロッド10はその長手方向(x方向)には位置決めピン6に対する当接により厳密に、また、それに直交する方向(y方向)にはクランク軸連結用孔11およびクランクピン連結用孔12の内側に所定の隙間を以て位置決め板7a,7bが嵌まり込むことにより位置決めされた状態で、伝達板5の上に載せられているものとする。また、図1における各部の寸法を以下の通りとする。
【0013】
1 ;クランク軸連結用孔11の半径
P ;クランク軸連結用孔11とピストンピン連結用孔12間のピッチ
r ;位置決めピン6の半径
S ;大端側に対応するナイフエッジ3と位置決めピン6の中心とのなす距離(オフセット量)
L ;ナイフエッジ3,4間の距離(支持スパン)
1 ;大端部が載せられる重量検出器1の出力
2 ;小端部が載せられる重量検出器2の出力
1 ;大端部の重量
2 ;小端部の重量
【0014】
さて、伝達板5を載せた状態で各重量検出器1,2を風袋引き処理し、その状態における各出力を0にした後、コネクティングロッド10を上記のように位置決めしたとき、各重量検出器1,2の出力F1 ,F2 は、
1 +F2 =W1 +W2 ・・(2)
である。大端部がの重量検出器1に対する荷重点(ナイフエッジ3の位置)と、大端部中心(クランク軸連結用孔11の中心)との距離をeとすると、
1 点におけるモーメントの釣合いより、
2 P=F2 (L−e)−F1 e ・・(3)
となる。ここで、
e=S+r−R1 ・・(4)
であるから、
2 P=F2 {L−(S+r−R1 )}−F1 (S+r−R1 ) ・・(5)
であり、この(5)式から前記した(1)式を導出することができる。この手法によれば、クランク軸連結用孔11は、その内面が位置決めピン6に周方向1箇所において当接した状態で、位置ずれの影響の出やすいx方向に位置決めされるため、従来の手法のようにクランク軸連結用孔11の位置決め時における位置決め用部材との間の隙間の影響を無くすることができる。
【0015】
ここで、オフセット量Sは、実際に高精度に測定することが困難であり、請求項2に係る発明のように、このオフセット量についてはテスト錘を用いた校正操作により求めることにより、より正確に大端部および小端部の重量を求めることができる。すわなち、図1において、コネクティングロッド10を伝達板5から下ろした状態で、位置決めピン6の中心にテスト錘を負荷し、そのときの各重量検出器1,2の出力をF01,F02とすると、
S=F02L/(F01+F02) ・・(6)
により求めることができ、重量検出器1に対する荷重点と位置決めピン6、ひいては荷重点と大端部中心との距離eを校正によって正確に求めることが可能となり、大端部および小端部の重量W1 およびW2 の計測精度を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の好適な実施の形態について、その全体構成を示す図2と、その伝達板5の平面図である図3を参照しつつ説明する。なお、以下の説明においては、各部の寸法並びに距離については前記した図1に説明に用いたものと同じ符号を用い、図2および図3においては、図面の煩雑化を避けるため主要な符号以外の図示を省略する。
【0017】
装置は、電子天びん等の2つの重量検出器1および2と、その各荷重検出部である秤量皿(または秤量台)1aおよび1b上にナイフエッジ3および4を介して載せられる伝達板5と、各重量検出器1,2の出力F1 ,F2 を取り込んで前記(1)式の演算により大端部重量W1 および小端部重量W2 を算出するコンピュータをを主体とする演算部8によって構成されている。
【0018】
伝達板5の表面には、測定すべきコネクティングロッド10のクランク軸連結用孔11の内面にその周方向1箇所において当接することによって、そのクランク軸連結用孔11をx方向(コネクティングロッド10の長手方向)に位置決めするための位置決めピン6と、クランク軸連結用孔11およびピストンピン連結用孔12のそれぞれが嵌まり込むことによって、これら各孔11,12のy方向(コネクティッグロッド10の長手方向に直交する方向)の位置決めを行うための2つの位置決め板7a,7bが設けられている。
【0019】
位置決めピン6は、この実施の形態において、クランク軸連結用孔11に対して充分に小径の断面円形のピンであり、一方の位置決め板7aに隣接して、他方の位置決め板7bとの間に設けられ、下端部に一体的に形成された雄ねじ部を伝達板5に設けられた雌ねじにねじ込む等によって、伝達板5に対して固定されている。また、各位置決め板7aおよび7bは、測定すべきコネクティングロッド10のクランク軸連結用孔11とピストンピン連結用ピン12のピッチPと略等しい距離だけx方向に離れた位置に、それぞれy方向に沿って伸びている。そのy方向への各位置決め板7a,7bの寸法は、一方の位置決め板7aがクランク軸連結用孔11の直径2R1 よりも僅かに短く、他方の位置決め板7bはピストンピン連結用孔12の直径2R2 よりも僅かに短い。この各位置決め板7a,7bについても、ねじ等によって伝達板5に対して固定される。
【0020】
測定すべきコネクティングロッド10は、図3に示すように、本体部10aに対してクランク軸連結用孔11の一部を構成するキャップ部材10bをねじ止めした状態、つまりクランク軸に対する装着状態とした状態で、そのクランク軸連結用孔11内に一方の位置決め板7a並びに位置決め用ピン6が嵌まり込み、かつ、ピストンピン連結用孔12内に他方の位置決め板7bが嵌まり込むように、伝達板5上に載せられる。その状態では、各位置決め板7a,7bがクランク軸連結用孔11,ピストンピン連結用孔12の内側にそれぞれ僅かな隙間を以て嵌まり込んでいるため、各孔11,12はy方向に上記隙間の範囲内で位置決めされた状態となる。そして、重量計測に際しては、クランク軸連結用孔11の内面を位置決めピン6に当接させる。これにより、全体としてのコネクティングロッド10は、伝達板5に対して、y方向にクランク軸連結用孔11およびピストンピン連結用孔12がそれぞれ位置決め板7a,7bの隙間の範囲内でほぼ位置決めされることによって、x軸にぼぼ沿った状態となり、かつ、x方向には位置決めピン6に対するクランク軸連結用孔11の当接により、隙間の影響なく正確に位置決めされた状態となる。
【0021】
伝達板5の裏面には、2つのナイフエッジ3および4が設けられており、そのうちの一方のナイフエッジ3は一方の重量検出器1の秤量皿1a上に固定されたV形の受け部材3aに、他方のナイフエッジ4は他方の重量検出器2の秤量皿2a上に固定された平面形の受け部材4bに支持される。このうち、平面形の受け部材4aに支持される側のナイフエッジ4は、その稜線の向きを調節するための調節機構4bを有している。
【0022】
演算部8は、前記した(1)式の演算に供されるデータを記憶するメモリ81と、これらのデータの値等を入力するためのキーボード82を備え、メモリ81にあらかじめ記憶しているクランク軸連結用孔11の半径R1 、クランク軸連結用孔11とピストンピン連結用孔12間のピッチP、位置決めピン6の半径r、ナイフエッジ3と位置決め用ピン6の中心とのなす距離(オフセット量)S、ナイフエッジ3,4間の距離(支持スパン)Lを上記の位置決め状態における各重量検出器1および2の出力F1 およびF2 を用いて、前記(1)式によってコネクティッグロッド10の大端部の重量W1 および小端部の重量W2 を算出し、表示器83に表示するとともにプリンタ84に印字させる。
【0023】
以上の本発明の実施の形態は、実際の測定に先立って以下に示す手順により校正を行うことにより、大端部および小端部の各重量W1 ,W2 を正確に計測することができる。
【0024】
まず、2つのナイフエッジ3,4の平行度を調節するとともに、そのスパンLを正確に実測する。事前に寸法測定器によりLの距離を1/100mmオーダーで測定しておく。その測定結果をL′とする。次に、図4に模式的に示すように、伝達板5の位置決めピン6に対して僅かな隙間を以て嵌まり込む孔9aを形成したテスト錘9を用意しておき、その孔9aに位置決めピン6が嵌まり込むように位置決めした状態でテスト錘9を伝達板5上に載せ、ナイフエッジ3,4を介して2つの重量検出器1,2に負荷する。その状態でナイフエッジ4と受け部材4aとの間に、その稜線方向の一端側に厚さ0.2mm程度のスペーサを介在させ重量検出器2の出力F2 を読み取った後、スペーサを稜線方向他端側に差し替えて同じく出力F2 を読み取る。スペーサの差し替え前後における出力F2 の差が、例えば0.03g程度以内に収まるように、調節機構4bを操作してナイフエッジ4の稜線の向きを調節する。この調節後に、再び寸法測定器でナイフエッジ3,4間の正確な寸法Lを測定し、メモリ81に格納する。
【0025】
次に、以上の平行度調節後に正確に測定されたナイフエッジ3,4間の距離Lを用いて、オフセット量Sを求める。図4において、テスト錘9の重量をWとすると、
2 L=WS
であるから、
S=F2 L/W=F2 L/(F1 +F2 ) ・・(7)
により、オフセット量Sを各重量検出器1,2の出力F1 ,F2 を用いて算出して、メモリ81に格納する。この校正に際しては、テスト錘9の孔9aと位置決めピン6の隙間の影響を消すために、位置決めピン6を孔9aに嵌め込んだ状態で左右に動かし、そのときのF2 ないしはF1 の平均値を(7)式に代入してオフセット量Sの算出に供することが望ましい。
【0026】
ここで、オフセット量Sは、位置決め板5の裏面側のナイフエッジ3の中心と表面側の位置決めピン6の中心間の距離であるが故に寸法測定装置によっては正確に求めることは困難であり、上記の校正操作によって求めることで、(1)式による重量W1 ,W2 の算出結果に含まれる誤差を解消することができる。
【0027】
演算部8による(1)式の演算に際しては、以上の支持スパンLおよびオフセット量Sのほか、位置決めピン6の半径r、または後述するエッジ当接タイプの位置決めピン60(図5参照)を用いる場合には、テスト錘9の孔9aの半径、は実測してその値をあらかじめメモリ81に格納しておいたものを用いるのであるが、コネクティングロッド10の各部の寸法、すなわちクランク軸連結用孔11の半径R、およびクランク軸連結用孔11とピストンピン連結用孔12間のPについては、設計値を用いてもいいが、個々のコネクティングロッド10の実測値を用いることが、各重量W1 ,W2 の算出結果を正確にするうえで望ましい。その場合、個々のコネクティングロッド10のR1 およびPについては、製造過程における寸法チェックのために実測される場合が多く、その実測値を記録ないしは記憶しておき、キーボード82により演算部8入力するか、あるいは寸法測定装置からデータ転送することによってメモリ81に格納すればよい。
【0028】
以上の各部の寸法ないしは距離と重量検出器1,2の出力F1 ,F2 を用いて求められた大端部および小端部の重量W1 ,W2 は、従来の位置決め用鉛直軸を用いた手法の場合のように、その鉛直軸とクランク軸連結用孔11との隙間に起因する避け得ない誤差が介在することがなく、大幅に正確なものとなる。
【0029】
なお、位置決めピン6としては、以上の実施の形態で用いたような断面円形のピンのほか、図5に平面図を示すように、クランク軸連結用孔11の内面に周方向1箇所において当接するエッジ部61を備えたピン60を用いることができ、この場合、テスト錘9を負荷するに当たってはその孔9aの内面にエッジ部61が当接させた状態で負荷するとともに、(1)式における半径rは、テスト錘9の孔9aの半径を用いればよい。
【0030】
また、一つの伝達板5に対して位置決めピン6および位置決め板7a,7bの取付け位置を複数箇所に設けるとともに、位置決め板7a,7bの長さについても複数種用意することにより、位置決めピン6および位置決め板7a,7bの変更ないしは取付け位置変更を行うことで、1つの伝達板5によって複数種類のコネクティングロッドの計測を可能とすることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、コネクティングロッドを伝達板に載せることによってその重量を2つの重量検出器に対して分散させて伝達するとともに、その伝達板には、クランク軸連結用孔の内面に1箇所において当接してその孔をコネクティングロッド長手方向に位置決めするための位置決めピンと、クランク軸連結用孔およびピストンピン連結用孔に対してそれぞれ僅かな隙間を以て嵌まり込む2つの位置決め板を設けることにより、作業性を損なうことなくコネクティングロッドを位置決め可能とし、その位置決め状態で伝達板上にコネクティッグロッドを載せたときの各重量検出器の出力からコネクティングロッドの大端部重量並びに小端部重量を演算によって求めるから、位置決め用の鉛直軸とクランク軸連結用孔とを嵌合させて測定する従来の測定装置に比して、コネクティングロッドの位置決めの作業性を低下させることなく、位置決め時における軸と孔との隙間に起因する誤差が解消することができる。
【0032】
また、各重量検出器に対する大端部、小端部の中心(クランク軸連結用孔、ピストンピン連結用孔の中心)との位置ずれeについては、実荷重を用いて校正することが可能であり、請求項2に係る発明のようにテスト錘を用いて校正することで、極めて正確な大端部重量および小端部重量を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における大端部重量W1 および小端部重量W2 の演算方法の原理説明図である。
【図2】本発明の実施の形態の全体構成図である。
【図3】図2の伝達板5の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるテスト錘9を用いた校正操作を説明するための模式図である。
【図5】本発明の他の実施の形態において用いる位置決めピン60の平面図による説明図である。
【符号の説明】
1,2 重量検出器
3,4 ナイフエッジ
5 伝達板
6 位置決めピン
7a,7b 位置決め板
8 演算部
81 メモリ
82 キーボード
9 テスト錘
9a 孔
10 コネクティングロッド
11 クランク軸連結用孔
12 ピストンピン連結用孔

Claims (2)

  1. 長手方向両端部にクランク軸連結用孔とピストンピン連結用孔とが形成されたコネクティングロッドを負荷することにより、クランク軸連結用孔が形成された大端部の重量と、ピストンピン連結用孔が形成された小端部の重量とを測定する装置であって、
    互いに独立した2つの重量検出器と、その2つの重量検出器の荷重検出部の双方にそれぞれナイフエッジを介して支持され、測定すべきコネクティングロッドを位置決めしてその重量を当該各重量検出器に伝達するための伝達板と、上記2つの重量検出部からの出力を用いて、コネクティングロッドの大端部および小端部の重量を演算する演算手段を有し、
    上記伝達板の表面には、上記クランク軸連結用孔およびピストンピン連結用孔がそれぞれ僅かな隙間を以て挿入されることにより、これら各孔をロッド長手方向に直交する方向に位置決めする2つの位置決め板と、上記クランク軸連結用孔の内面に対して周方向1箇所に当接して当該孔をロッド長手方向に位置決めする位置決めピンとが設けられ、
    上記演算手段は、伝達板上に位置決め状態でコネクティングロッドを載せた状態における各重量検出器の出力F1 ,F2 と、あらかじめ計測されて記憶している上記各ナイフエッジ間の距離L、上記クランク軸連結用孔の半径R1 並びに両孔間のピッチP、上記位置決めピンの半径r、その位置決めピンの中心と大端部搭載側のナイフエッジとのロッド長手方向への距離Sを用いて、大端部重量W1 および小端部重量W2 を下記の式により算出することを特徴とするコネクティングロッド大端部および小端部の重量測定装置。
    Figure 0004006559
  2. 上記位置決めピンの中心と大端部搭載側のナイフエッジとのロッド長手方向への距離Sが、当該位置決めピンの中心にテスト錘を負荷したときの各重量検出器の出力を用いた校正操作によって求められた値であることを特徴とする請求項1に記載のコネクティングロッド大端部および小端部の重量測定装置。
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