JP2000283830A - コネクティングロッド大端部および小端部の重量測定装置 - Google Patents

コネクティングロッド大端部および小端部の重量測定装置

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JP2000283830A
JP2000283830A JP11093624A JP9362499A JP2000283830A JP 2000283830 A JP2000283830 A JP 2000283830A JP 11093624 A JP11093624 A JP 11093624A JP 9362499 A JP9362499 A JP 9362499A JP 2000283830 A JP2000283830 A JP 2000283830A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の測定装置に比して、特に作業能率を低
下させることなく、コネクティングロッドの大端部およ
び小端部の重量W1 およびW2 を正確に計測することの
できる装置を提供する。 【解決手段】 2つの重量検出器1,2に対して、伝達
板5を介してコネクティングロッド10を負荷し、伝達
板5には、クランク軸連結用孔11の内面に周方向1箇
所で当接する位置決めピン5と、クランク軸連結用孔1
1,ピストンピン連結用孔12に僅かな隙間を以て嵌ま
り込む位置決め板7a,7bを設けることにより、クラ
ンク軸連結用孔11をロッド10の長手方向に厳密に位
置決めした状態で、重量検出器1,2の出力F1 ,F2
の出力を用いた演算により重量W1 ,W2 を算出するこ
とで、位置決めに際しての隙間の影響を無くすと同時
に、重量検出器1,2への荷重点と各孔11,12との
位置ずれ分が校正された重量W1 ,W2 を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのコネク
ティングロッドの大端部重量と小端部重量を測定するた
めの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのコネクティングロッドは、一
般に、その両端部にクランク軸連結用孔とピストンピン
連結用孔が形成された構成を採る。エンジンの静粛性を
追求するため、通常はクランク軸が動的に釣り合わされ
るが、そのクランク軸に対して所要数のコネクティング
ロッドを組み付けた状態での全体のバランスを良好なも
のとするためには、各コネクティングロッドのクランク
軸連結用孔が形成された大端部の重量と、ピストンピン
連結用孔が形成された小端部の重量を知り、全体として
のバランスが良好なものとなるようにクランク軸に対し
て適宜に組み付ける必要がある。
【0003】ここで、大端部の重量および小端部の重量
とは、コネクティングロッドが水平な姿勢において、ク
ランク軸連結用孔の中心およびピストンピン連結用孔の
中心のそれぞれに作用する重量を言う。
【0004】以上のようなコネクティングロッドの大端
部および小端部の重量を測定するに当たっては、従来、
重量検出器の荷重検出部に、クランク軸連結用孔の直径
より若干小さい直径の位置決め用鉛直軸を設けて、その
鉛直軸をにクランク軸連結用孔を嵌め込んだ状態で小端
部側を別の重量検出器に載せ、その状態での重量検出器
の出力を読み取ることによって大端部の重量と小端部の
重量を測定する方法が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な従来の測定手法によると、クランク軸連結用孔と位置
決め用鉛直軸との間には、両者を嵌め込むために必ず隙
間が必要であり、しかも、作業能率を向上させるために
はこれら両者間の隙間を小さくすることはできない。そ
のため、クランク軸連結用孔の中心と位置決め用鉛直軸
の中心との間には位置ずれが生じ、その分が重量検出誤
差となっていた。また、重量検出器に対するナイフエッ
ジ等の荷重点と、位置決め用鉛直軸の軸心との位置ずれ
は、そのまま重量検出誤差に繋がり、これらによって正
しくクランク軸連結用孔の中心に作用する重量を測定す
ることができなかった。ここで、特にコネクティングロ
ッド長手方向への位置ずれは、大端部重量の測定結果に
大きな誤差を生じる原因となる。更に、従来の測定手法
によると、重量検出器の位置、あるいはナイフエッジの
位置をコネクティングロッドのクランク軸連結用孔とピ
ストンピン連結用孔のピッチが変わるごとに変更する必
要があり、その変更には手数が掛かると同時に誤差発生
の原因ともなっていた。
【0006】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
もので、特に作業能率を低下させることなく、コネクテ
ィングロッドの大端部重量および小端部重量を正確に計
測することのできる装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のコネクティングロッド大端部および小端部
の重量測定装置は、互いに独立した2つの重量検出器
と、その2つの重量検出器の荷重検出部の双方にそれぞ
れナイフエッジを介して支持され、測定すべきコネクテ
ィングロッドを位置決めしてその重量を当該各重量検出
器に伝達するための伝達板と、上記2つの重量検出部か
らの出力を用いて、コネクティングロッドの大端部およ
び小端部の重量を演算する演算手段を有し、伝達板の表
面には、クランク軸連結用孔およびピストンピン連結用
孔がそれぞれ僅かな隙間を以て挿入されることにより、
これら各孔をロッド長手方向に直交する方向に位置決め
する2つの位置決め板と、クランク軸連結用孔の内面に
対して周方向1箇所に当接して当該クランク軸連結用孔
をロッド長手方向に位置決めする位置決めピンとが設け
られ、演算手段は、伝達板上に位置決め状態でコネクテ
ィングロッドを載せたときの各重量検出器の出力F1
2 と、あらかじめ計測されて記憶している各ナイフエ
ッジ間の距離L、クランク軸連結用孔の半径R1 並びに
両孔間のピッチP、位置決めピンの半径r、その位置決
めピンの中心と大端部搭載側のナイフエッジとのロッド
長手方向への距離Sを用いて、大端部重量W1 および小
端部重量W2 を下記の式により算出することによって特
徴づけられる(請求項1)。
【0008】
【数2】
【0009】ここで、本発明においては、上記記憶手段
に記憶される各値のうち、少なくとも位置決めピンの中
心と大端部搭載側のナイフエッジとのロッド長手方向へ
の距離Sについては、当該位置決めピンの中心にテスト
錘を負荷したときの各重量検出器の出力を用いた校正操
作によって求められた値とすること(請求項2)が好ま
しい。
【0010】なお、本発明における位置決めピンとして
は、クランク軸連結用孔の内面に周方向1箇所に当接す
るものであればその断面形状は任意であり、例えばクラ
ンク軸連結用孔に比して大幅に小径の断面円形のもの
や、クランク軸連結用孔に対してエッジで当接する断面
形状を有したものなどを用いることができる。エッジで
当接する断面形状を有する位置決め用ピンを用いる場
合、位置決めピンの半径rとは、位置決めピンの中心に
負荷すべくテスト錘に形成された孔の半径を言う。
【0011】本発明は、2つの重量検出器を用い、その
各重量検出器に対して伝達板によりコネクティングロッ
ドの重量を分散して伝達するとともに、その伝達板に対
するコネクティングロッドの位置決めに際しては、位置
ずれの影響が重量測定結果に大きく影響するロッド長手
方向には、クランク軸連結用孔の内面に位置決めピンを
周方向1箇所に当接させることにより、従来装置におけ
る隙間による位置ずれに伴う計測誤差の問題を解消し、
また、位置ずれの影響が重量測定結果に殆ど影響を及ぼ
さない(同方向への位置ずれによる影響は、その位置ず
れに起因するコネクティングロッドの水平面上での傾斜
角度の余弦となる)ロッド長手方向に直交する方向に
は、各孔に対してある程度の隙間を介して嵌まり込む位
置決め板を用いることで、作業能率を低下させることを
防止するとともに、上記の式(1)によって大端部重量
1 および小端部重量W2 を算出することにより、位置
決めピンと重量検出部との位置関係を任意としても、そ
の影響を除去することを可能とするものである。
【0012】以下、本発明の演算手段における重量算出
の原理について述べる。図1はその原理説明図である。
2つの重量検出器1と2の秤量皿等の各荷重検出部に対
し、それぞれナイフエッジ3と4を介して伝達板5を支
持する。伝達板5には、コネクティングロッド10のク
ランク軸連結用孔11の内面に周方向1箇所において当
接する位置決めピン6と、後述する実施の形態において
例示されているような位置決め板7a,7b(図1にお
いて図示せず、図3参照)が設けられ、測定すべきコネ
クティングロッド10はその長手方向(x方向)には位
置決めピン6に対する当接により厳密に、また、それに
直交する方向(y方向)にはクランク軸連結用孔11お
よびクランクピン連結用孔12の内側に所定の隙間を以
て位置決め板7a,7bが嵌まり込むことにより位置決
めされた状態で、伝達板5の上に載せられているものと
する。また、図1における各部の寸法を以下の通りとす
る。
【0013】R1 ;クランク軸連結用孔11の半径 P ;クランク軸連結用孔11とピストンピン連結用孔
12間のピッチ r ;位置決めピン6の半径 S ;大端側に対応するナイフエッジ3と位置決めピン
6の中心とのなす距離(オフセット量) L ;ナイフエッジ3,4間の距離(支持スパン) F1 ;大端部が載せられる重量検出器1の出力 F2 ;小端部が載せられる重量検出器2の出力 W1 ;大端部の重量 W2 ;小端部の重量
【0014】さて、伝達板5を載せた状態で各重量検出
器1,2を風袋引き処理し、その状態における各出力を
0にした後、コネクティングロッド10を上記のように
位置決めしたとき、各重量検出器1,2の出力F1 ,F
2 は、 F1 +F2 =W1 +W2 ・・(2) である。大端部がの重量検出器1に対する荷重点(ナイ
フエッジ3の位置)と、大端部中心(クランク軸連結用
孔11の中心)との距離をeとすると、W1 点における
モーメントの釣合いより、 W2 P=F2 (L−e)−F1 e ・・(3) となる。ここで、 e=S+r−R1 ・・(4) であるから、 W2 P=F2 {L−(S+r−R1 )}−F1 (S+r−R1 ) ・・(5) であり、この(5)式から前記した(1)式を導出する
ことができる。この手法によれば、クランク軸連結用孔
11は、その内面が位置決めピン6に周方向1箇所にお
いて当接した状態で、位置ずれの影響の出やすいx方向
に位置決めされるため、従来の手法のようにクランク軸
連結用孔11の位置決め時における位置決め用部材との
間の隙間の影響を無くすることができる。
【0015】ここで、オフセット量Sは、実際に高精度
に測定することが困難であり、請求項2に係る発明のよ
うに、このオフセット量についてはテスト錘を用いた校
正操作により求めることにより、より正確に大端部およ
び小端部の重量を求めることができる。すわなち、図1
において、コネクティングロッド10を伝達板5から下
ろした状態で、位置決めピン6の中心にテスト錘を負荷
し、そのときの各重量検出器1,2の出力をF01,F02
とすると、 S=F02L/(F01+F02) ・・(6) により求めることができ、重量検出器1に対する荷重点
と位置決めピン6、ひいては荷重点と大端部中心との距
離eを校正によって正確に求めることが可能となり、大
端部および小端部の重量W1 およびW2 の計測精度を向
上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の好適な実施の形態について、その全体構成を示す
図2と、その伝達板5の平面図である図3を参照しつつ
説明する。なお、以下の説明においては、各部の寸法並
びに距離については前記した図1に説明に用いたものと
同じ符号を用い、図2および図3においては、図面の煩
雑化を避けるため主要な符号以外の図示を省略する。
【0017】装置は、電子天びん等の2つの重量検出器
1および2と、その各荷重検出部である秤量皿(または
秤量台)1aおよび1b上にナイフエッジ3および4を
介して載せられる伝達板5と、各重量検出器1,2の出
力F1 ,F2 を取り込んで前記(1)式の演算により大
端部重量W1 および小端部重量W2 を算出するコンピュ
ータをを主体とする演算部8によって構成されている。
【0018】伝達板5の表面には、測定すべきコネクテ
ィングロッド10のクランク軸連結用孔11の内面にそ
の周方向1箇所において当接することによって、そのク
ランク軸連結用孔11をx方向(コネクティングロッド
10の長手方向)に位置決めするための位置決めピン6
と、クランク軸連結用孔11およびピストンピン連結用
孔12のそれぞれが嵌まり込むことによって、これら各
孔11,12のy方向(コネクティッグロッド10の長
手方向に直交する方向)の位置決めを行うための2つの
位置決め板7a,7bが設けられている。
【0019】位置決めピン6は、この実施の形態におい
て、クランク軸連結用孔11に対して充分に小径の断面
円形のピンであり、一方の位置決め板7aに隣接して、
他方の位置決め板7bとの間に設けられ、下端部に一体
的に形成された雄ねじ部を伝達板5に設けられた雌ねじ
にねじ込む等によって、伝達板5に対して固定されてい
る。また、各位置決め板7aおよび7bは、測定すべき
コネクティングロッド10のクランク軸連結用孔11と
ピストンピン連結用ピン12のピッチPと略等しい距離
だけx方向に離れた位置に、それぞれy方向に沿って伸
びている。そのy方向への各位置決め板7a,7bの寸
法は、一方の位置決め板7aがクランク軸連結用孔11
の直径2R1 よりも僅かに短く、他方の位置決め板7b
はピストンピン連結用孔12の直径2R2 よりも僅かに
短い。この各位置決め板7a,7bについても、ねじ等
によって伝達板5に対して固定される。
【0020】測定すべきコネクティングロッド10は、
図3に示すように、本体部10aに対してクランク軸連
結用孔11の一部を構成するキャップ部材10bをねじ
止めした状態、つまりクランク軸に対する装着状態とし
た状態で、そのクランク軸連結用孔11内に一方の位置
決め板7a並びに位置決め用ピン6が嵌まり込み、か
つ、ピストンピン連結用孔12内に他方の位置決め板7
bが嵌まり込むように、伝達板5上に載せられる。その
状態では、各位置決め板7a,7bがクランク軸連結用
孔11,ピストンピン連結用孔12の内側にそれぞれ僅
かな隙間を以て嵌まり込んでいるため、各孔11,12
はy方向に上記隙間の範囲内で位置決めされた状態とな
る。そして、重量計測に際しては、クランク軸連結用孔
11の内面を位置決めピン6に当接させる。これによ
り、全体としてのコネクティングロッド10は、伝達板
5に対して、y方向にクランク軸連結用孔11およびピ
ストンピン連結用孔12がそれぞれ位置決め板7a,7
bの隙間の範囲内でほぼ位置決めされることによって、
x軸にぼぼ沿った状態となり、かつ、x方向には位置決
めピン6に対するクランク軸連結用孔11の当接によ
り、隙間の影響なく正確に位置決めされた状態となる。
【0021】伝達板5の裏面には、2つのナイフエッジ
3および4が設けられており、そのうちの一方のナイフ
エッジ3は一方の重量検出器1の秤量皿1a上に固定さ
れたV形の受け部材3aに、他方のナイフエッジ4は他
方の重量検出器2の秤量皿2a上に固定された平面形の
受け部材4bに支持される。このうち、平面形の受け部
材4aに支持される側のナイフエッジ4は、その稜線の
向きを調節するための調節機構4bを有している。
【0022】演算部8は、前記した(1)式の演算に供
されるデータを記憶するメモリ81と、これらのデータ
の値等を入力するためのキーボード82を備え、メモリ
81にあらかじめ記憶しているクランク軸連結用孔11
の半径R1 、クランク軸連結用孔11とピストンピン連
結用孔12間のピッチP、位置決めピン6の半径r、ナ
イフエッジ3と位置決め用ピン6の中心とのなす距離
(オフセット量)S、ナイフエッジ3,4間の距離(支
持スパン)Lを上記の位置決め状態における各重量検出
器1および2の出力F1 およびF2 を用いて、前記
(1)式によってコネクティッグロッド10の大端部の
重量W1 および小端部の重量W2 を算出し、表示器83
に表示するとともにプリンタ84に印字させる。
【0023】以上の本発明の実施の形態は、実際の測定
に先立って以下に示す手順により校正を行うことによ
り、大端部および小端部の各重量W1 ,W2 を正確に計
測することができる。
【0024】まず、2つのナイフエッジ3,4の平行度
を調節するとともに、そのスパンLを正確に実測する。
事前に寸法測定器によりLの距離を1/100mmオー
ダーで測定しておく。その測定結果をL′とする。次
に、図4に模式的に示すように、伝達板5の位置決めピ
ン6に対して僅かな隙間を以て嵌まり込む孔9aを形成
したテスト錘9を用意しておき、その孔9aに位置決め
ピン6が嵌まり込むように位置決めした状態でテスト錘
9を伝達板5上に載せ、ナイフエッジ3,4を介して2
つの重量検出器1,2に負荷する。その状態でナイフエ
ッジ4と受け部材4aとの間に、その稜線方向の一端側
に厚さ0.2mm程度のスペーサを介在させ重量検出器
2の出力F2 を読み取った後、スペーサを稜線方向他端
側に差し替えて同じく出力F2 を読み取る。スペーサの
差し替え前後における出力F2 の差が、例えば0.03
g程度以内に収まるように、調節機構4bを操作してナ
イフエッジ4の稜線の向きを調節する。この調節後に、
再び寸法測定器でナイフエッジ3,4間の正確な寸法L
を測定し、メモリ81に格納する。
【0025】次に、以上の平行度調節後に正確に測定さ
れたナイフエッジ3,4間の距離Lを用いて、オフセッ
ト量Sを求める。図4において、テスト錘9の重量をW
とすると、 F2 L=WS であるから、 S=F2 L/W=F2 L/(F1 +F2 ) ・・(7) により、オフセット量Sを各重量検出器1,2の出力F
1 ,F2 を用いて算出して、メモリ81に格納する。こ
の校正に際しては、テスト錘9の孔9aと位置決めピン
6の隙間の影響を消すために、位置決めピン6を孔9a
に嵌め込んだ状態で左右に動かし、そのときのF2 ない
しはF1 の平均値を(7)式に代入してオフセット量S
の算出に供することが望ましい。
【0026】ここで、オフセット量Sは、位置決め板5
の裏面側のナイフエッジ3の中心と表面側の位置決めピ
ン6の中心間の距離であるが故に寸法測定装置によって
は正確に求めることは困難であり、上記の校正操作によ
って求めることで、(1)式による重量W1 ,W2 の算
出結果に含まれる誤差を解消することができる。
【0027】演算部8による(1)式の演算に際して
は、以上の支持スパンLおよびオフセット量Sのほか、
位置決めピン6の半径r、または後述するエッジ当接タ
イプの位置決めピン60(図5参照)を用いる場合に
は、テスト錘9の孔9aの半径、は実測してその値をあ
らかじめメモリ81に格納しておいたものを用いるので
あるが、コネクティングロッド10の各部の寸法、すな
わちクランク軸連結用孔11の半径R、およびクランク
軸連結用孔11とピストンピン連結用孔12間のPにつ
いては、設計値を用いてもいいが、個々のコネクティン
グロッド10の実測値を用いることが、各重量W1 ,W
2 の算出結果を正確にするうえで望ましい。その場合、
個々のコネクティングロッド10のR1 およびPについ
ては、製造過程における寸法チェックのために実測され
る場合が多く、その実測値を記録ないしは記憶してお
き、キーボード82により演算部8入力するか、あるい
は寸法測定装置からデータ転送することによってメモリ
81に格納すればよい。
【0028】以上の各部の寸法ないしは距離と重量検出
器1,2の出力F1 ,F2 を用いて求められた大端部お
よび小端部の重量W1 ,W2 は、従来の位置決め用鉛直
軸を用いた手法の場合のように、その鉛直軸とクランク
軸連結用孔11との隙間に起因する避け得ない誤差が介
在することがなく、大幅に正確なものとなる。
【0029】なお、位置決めピン6としては、以上の実
施の形態で用いたような断面円形のピンのほか、図5に
平面図を示すように、クランク軸連結用孔11の内面に
周方向1箇所において当接するエッジ部61を備えたピ
ン60を用いることができ、この場合、テスト錘9を負
荷するに当たってはその孔9aの内面にエッジ部61が
当接させた状態で負荷するとともに、(1)式における
半径rは、テスト錘9の孔9aの半径を用いればよい。
【0030】また、一つの伝達板5に対して位置決めピ
ン6および位置決め板7a,7bの取付け位置を複数箇
所に設けるとともに、位置決め板7a,7bの長さにつ
いても複数種用意することにより、位置決めピン6およ
び位置決め板7a,7bの変更ないしは取付け位置変更
を行うことで、1つの伝達板5によって複数種類のコネ
クティングロッドの計測を可能とすることができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、コネク
ティングロッドを伝達板に載せることによってその重量
を2つの重量検出器に対して分散させて伝達するととも
に、その伝達板には、クランク軸連結用孔の内面に1箇
所において当接してその孔をコネクティングロッド長手
方向に位置決めするための位置決めピンと、クランク軸
連結用孔およびピストンピン連結用孔に対してそれぞれ
僅かな隙間を以て嵌まり込む2つの位置決め板を設ける
ことにより、作業性を損なうことなくコネクティングロ
ッドを位置決め可能とし、その位置決め状態で伝達板上
にコネクティッグロッドを載せたときの各重量検出器の
出力からコネクティングロッドの大端部重量並びに小端
部重量を演算によって求めるから、位置決め用の鉛直軸
とクランク軸連結用孔とを嵌合させて測定する従来の測
定装置に比して、コネクティングロッドの位置決めの作
業性を低下させることなく、位置決め時における軸と孔
との隙間に起因する誤差が解消することができる。
【0032】また、各重量検出器に対する大端部、小端
部の中心(クランク軸連結用孔、ピストンピン連結用孔
の中心)との位置ずれeについては、実荷重を用いて校
正することが可能であり、請求項2に係る発明のように
テスト錘を用いて校正することで、極めて正確な大端部
重量および小端部重量を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における大端部重量W1 および小端部重
量W2 の演算方法の原理説明図である。
【図2】本発明の実施の形態の全体構成図である。
【図3】図2の伝達板5の平面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるテスト錘9を用い
た校正操作を説明するための模式図である。
【図5】本発明の他の実施の形態において用いる位置決
めピン60の平面図による説明図である。
【符号の説明】
1,2 重量検出器 3,4 ナイフエッジ 5 伝達板 6 位置決めピン 7a,7b 位置決め板 8 演算部 81 メモリ 82 キーボード 9 テスト錘 9a 孔 10 コネクティングロッド 11 クランク軸連結用孔 12 ピストンピン連結用孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向両端部にクランク軸連結用孔と
    ピストンピン連結用孔とが形成されたコネクティングロ
    ッドを負荷することにより、クランク軸連結用孔が形成
    された大端部の重量と、ピストンピン連結用孔が形成さ
    れた小端部の重量とを測定する装置であって、 互いに独立した2つの重量検出器と、その2つの重量検
    出器の荷重検出部の双方にそれぞれナイフエッジを介し
    て支持され、測定すべきコネクティングロッドを位置決
    めしてその重量を当該各重量検出器に伝達するための伝
    達板と、上記2つの重量検出部からの出力を用いて、コ
    ネクティングロッドの大端部および小端部の重量を演算
    する演算手段を有し、 上記伝達板の表面には、上記クランク軸連結用孔および
    ピストンピン連結用孔がそれぞれ僅かな隙間を以て挿入
    されることにより、これら各孔をロッド長手方向に直交
    する方向に位置決めする2つの位置決め板と、上記クラ
    ンク軸連結用孔の内面に対して周方向1箇所に当接して
    当該孔をロッド長手方向に位置決めする位置決めピンと
    が設けられ、 上記演算手段は、伝達板上に位置決め状態でコネクティ
    ングロッドを載せた状態における各重量検出器の出力F
    1 ,F2 と、あらかじめ計測されて記憶している上記各
    ナイフエッジ間の距離L、上記クランク軸連結用孔の半
    径R1 並びに両孔間のピッチP、上記位置決めピンの半
    径r、その位置決めピンの中心と大端部搭載側のナイフ
    エッジとのロッド長手方向への距離Sを用いて、大端部
    重量W1および小端部重量W2 を下記の式により算出す
    ることを特徴とするコネクティングロッド大端部および
    小端部の重量測定装置。 【数1】
  2. 【請求項2】 上記位置決めピンの中心と大端部搭載側
    のナイフエッジとのロッド長手方向への距離Sが、当該
    位置決めピンの中心にテスト錘を負荷したときの各重量
    検出器の出力を用いた校正操作によって求められた値で
    あることを特徴とする請求項1に記載のコネクティング
    ロッド大端部および小端部の重量測定装置。
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