JP4006541B2 - 光モジュール用光ファイバとその製造方法 - Google Patents

光モジュール用光ファイバとその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光モジュールに組み込まれる光ファイバとその製造方法に関し、更に詳しくは、光モジュール内でその先端をLDなどの光ファイバと光接続して使用される光ファイバであって、それ自体が光モジュールとの溶着部を備えている光モジュール用光ファイバとそれを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LDなどの発光デバイスと光ファイバの先端とを光接続し、その光接続部の全体を密封した構造の光モジュールの開発研究が進められている。そのような光モジュールの1例を図2に示す。
【0003】
この光モジュールは、ハウジング1の中に発光デバイス2が配置され、その発光デバイス2に、被覆3aを剥離除去することにより所定の長さだけ裸出され、最先端が球面レンズ3cになっているファイバ心線3bの先端部が光接続された構造になっている。
【0004】
その場合、発光デバイス2には、ガラスと熱膨張係数が近似している材料、例えばコバールから成る第1のフェルール4が配置され、このフェルール4にファイバ心線3bの先端を挿通したのち、当該ファイバ心線3bとフェルール4の間が封止材5aで気密に固定され、また第1のフェルール4と発光デバイス2の間も同じく別の封止材5bで気密に固定されることにより光接続部における封止構造が形成されている。
【0005】
更に、ハウジング1には第2のフェルール6が配置され、ここに光ファイバが挿通され、ファイバ心線3bと第2のフェルール6の間が前記した封止材5aで気密に固定され、また第2のフェルール6とハウジング1の間も別の封止材5cで封止されることにより光モジュール全体としての封止構造が形成されている。
【0006】
ここで、上記した封止構造、とりわけ光接続部における封止構造5aに関しては、発光デバイス2の動作信頼性を確保するために優れた気密性を備えていることが必要であり、また光ファイバなどに外力が加わった場合であっても簡単に損壊しないために適度な強度特性を備えていることが必要とされる。
【0007】
従来、上記した封止構造5aの形成に際しては、Au粉末とSn粉末とから成るペーストが用いられていた。しかしながら、このAu−Snペーストには有機物成分が例えばバインダとして含有されているので、光モジュールの実働過程における発光デバイスからの発熱などにより前記有機物成分の変質や揮発などが起こり、短期間でこの封止構造が機能しなくなるという問題が生じていた。
【0008】
そのため、最近では、Au−Sn合金箔を用いて封止構造を形成することが主流になっている。その代表的な事例を第1のフェルール4の場合について説明する。
【0009】
例えば図3で示したように、第1のフェルール4にファイバ心線3bを挿通したのち、その先端にAu−Sn合金の圧延箔から成る複数枚(図では4枚)のリング箔7を外嵌して第1のフェルールの端面4aの上に重ね合わせる。
【0010】
なお、このリング箔7としては、概ね、外径は500〜1000μm,内径は150μm前後、そして厚みは20〜30μm程度の寸法形状のものが用いられている。また、ファイバ心線3bの直径は通常125μm程度であり、更に、フェルールの表面4aからのファイバ心線の突出長は通常400μm程度になっている。
【0011】
ついで、例えば高周波誘導加熱により、重ね合わせた4枚のリング箔7を溶融したのち冷却してAu−Sn合金を再凝固させる。
【0012】
その結果、図4で示したように、ファイバ心線3bと第1のフェルール4の間や、フェルールの孔とファイバ心線との間隙の一部は、再凝固したAu−Sn合金から成る封止材5aで溶着され、ファイバ心線3bはフェルールに気密に固定される。
【0013】
ところで、上記した封止構造の形成に際しては、複数枚の薄いリング箔を用いているが、そうではなくて、使用枚数の厚みに相当する厚みを有する1個のリング箔を用いた方が効果的であると考えられる。
【0014】
しかしながら、次のような理由で厚みが数百μm程度の厚いリング箔をAu−Sn合金で製造することは極めて困難であり、そのため、上記した薄いリング箔を複数枚重ね合わせて使用せざるを得ないという実状にある。その理由を以下に説明する。
【0015】
Au−Sn合金のリング箔の製造に際しては、まず、例えば真空溶解炉で所望する組成の溶湯を調製し、その溶湯を冷却してインゴットにしたのち、そのインゴットに例えばロール圧延を行って所望厚みの箔にする。そして、その箔に通常は打抜き加工を行うことによりリング形状に加工されている。したがって、上記したロール圧延時に箔の厚みを厚くして、これに対して打抜き加工を行えば、厚いリング箔を得ることができるように考えられる。
【0016】
しかしながら、Au−Sn合金は金属間化合物であるため脆性であり、難加工性の材料である。したがって、厚みが数百μm程度の箔を打抜き加工して目的とする寸法形状のリング箔を得ることは実際問題として不可能なのである。
【0017】
このような理由から、溶着に用いるリング箔は前記したような薄いものにならざるを得ず、そして気密でかつ強度特性に優れた封止構造を確保するために、その薄いリング箔を複数枚使用せざるを得ないのである。
【0018】
しかしながら、このようにして光モジュールの封止構造を形成することは、微小なリング箔をファイバ心線に外嵌する作業を必要とするため極めて煩雑であり、光モジュールの製造コストの上昇や歩留まり低下を招くことになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のようにAu−Sn合金の圧延リング箔を使用しなくてもフェルールやハウジングとの間で良好な封止構造を形成することができ、それ自体がAu−Sn合金から成る溶着部を備えている新規な光モジュール用光ファイバとその製造方法の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、ファイバ心線の表面のうち、少なくとも相手材との間で封止構造を形成する表面部分には、Au−Sn電気めっき層を最外層とする皮膜構造が形成されていることを特徴とする光モジュール用光ファイバ、とくに、前記皮膜構造がNi無電解めっき層とAu無電解めっき層とAu−Sn電気めっき層から成る光ファイバが提供される。
【0021】
また、本発明においては、ファイバ心線の表面に無電解めっきを行って前記表面に導電性を付与したのち、電気めっきを行ってAu−Sn電気めっき層を順次形成することを特徴とする光ファイバの製造方法が提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の光ファイバの1例を示す。
【0023】
図1において、ファイバ心線3bの表面のうち、少なくとも光モジュールのフェルールやハウジングなどの相手材との間で封止構造を形成すべき表面部分には、後述する皮膜構造8が形成されている。なお、この皮膜構造8は球面レンズ3cの先端を除いてファイバ心線3bの表面全体に形成されていてもよい。
【0024】
皮膜構造8は、下層8aと中間層8bと最外層8cとの層構造になっていて、最外層8cが後述するAu−Sn電気めっき層であることを最大の特徴とする。
【0025】
下層8aは、後述する製造方法においてファイバ心線3bの表面に導電性を付与するために設けられた薄層であって、例えば無電解Niめっき層や無電解Cuめっき層であることを好適とする。
【0026】
中間層8aは、ファイバ心線3aと最外層8cとの密着性を確保するために設けられる層であって、通常、0.1〜0.2μm程度の厚みになっている。この中間層8bは、電気めっき法で形成してもよく、また無電解めっき法で形成してもよいが、無電解めっき法を適用して形成することが好ましい。めっき作業が簡素化できるからである。
【0027】
最外層8cは、電気めっき法で形成されるAu−Sn電気めっき層である。このAu−Sn電気めっき層は、成分的にはAuとSnから成り、その金属組成は非晶質構造が主体となっている。具体的には、AuやSnの大半は、それぞれ、基本的には所定の結晶構造をとらずに非晶質または微晶質の状態で存在し、それらの集合体が互いに混合した状態で存在している。一部のAu,Snはそれぞれ所定の結晶構造をとって存在し、また、Au−Sn,AuSn,AuSnなどの合金が存在している場合もあるが、それらの生成量は微量であり、そのため、例えばこのAu−Sn電気めっき層にX線回折を行うと、そのプロファイルには明確な回折像は認められず、全体として非晶質構造として認識される。
【0028】
このAu−Sn電気めっき層8cは、後述する電気めっき時に、めっき浴の組成やめっき条件を変化させることにより、所望する成分組成に調節することができる。そしてそのことにより、Au−Sn電気めっき層8cの融点を所望する値に設定することができる。
【0029】
このAu−Sn電気めっき層8cの厚みは、相手材との間で封止構造を形成するために必要な厚みに設定されるが、あまり薄いと健全な封止構造の形成が困難となり、またあまり厚くしても健全な封止構造の形成は可能になるとはいえ溶着操作時に流れ落ちる量も多くなって無駄になる。通常、1〜10μm程度であればよい。
【0030】
この皮膜構造8は次のようにして形成される。
【0031】
まず、光ファイバの被覆の除去を行ってファイバ心線3bを裸出させる。ついで、このファイバ心線3bに対し、常法の表面アルカリ洗浄を行い、公知のセンシタイザ,アクチベータによる表面処理を施したのち例えば無電解Niめっきを行い、ファイバ心線3bの表面に下層8aを形成して導電性を付与する。
【0032】
なお、導電性の付与に関しては無電解Cuめっきを適用してもよく、また銀鏡反応を利用してもよい。
【0033】
ついで、この下層8aの上に、例えば無電解めっき法でAu無電解めっきを行って所定厚みの中間層8bを形成する。
【0034】
そして、この中間層8bの上にAu−Sn電気めっき層8cが形成される。Au−Sn電気めっき層8cの形成は次のようにして行われる。
【0035】
まず、めっき浴が建浴される。その場合、AuとSnの標準単極電位の差は可成り大きいので、実際の電気めっき操作時におけるAuとSnの析出電位の差も大きくなる。そのため、AuとSnを同時に析出させるためには、両者の析出電位が近接した状態となるように、Au源やSn源の種類,めっき浴の組成,めっき条件などを適切に選定することが必要になる。
【0036】
このようなことを勘案して、本発明におけるめっき浴は、Au源として、例えばシアン金(I)カリウムを用い、Sn源として、例えばクエン酸すずやスルホン酸すずに代表される有機酸すず(II)が用いられる。
【0037】
また、めっき浴には、例えば、スルファミン酸ソーダ,クエン酸ソーダ,酢酸ソーダのような導電性の有機酸を50〜100g/L程度配合することにより、Snイオンの2価から4価への酸化を防止し、もって、Snを効率よく析出させることができる。
【0038】
なお、このときの浴組成を変化させることにより、形成されたAu−Sn電気めっき層の融点を所望する値にすることができる。すなわち、まず目標とする融点を設定する。そして、Cuilik. J.らが、“J. Alloys and Compounds” 191. (1993). pp71〜78で開示しているAu−Sn2元系状態図からその融点に相当するAuとSnの組成を読み取り、その組成比の電着が可能となるように前記したAu源,Sn源を含むめっき浴を建浴し、それを用いて電気めっきを行えばよい。目標融点との間で若干のばらつきは生ずるが、基本的には近似した融点のAu−Sn電気めっき層の形成が可能である。
【0039】
電気めっきに際しては、上記しためっき浴にPt被覆Ti板のような不溶性電極と中間層8bが形成されているファイバ心線を浸漬し、不溶性電極が陽極,ファイバ心線が陰極となるように、それぞれを電源に接続する。
【0040】
このとき、めっき浴のpHは、3.0〜6.0の範囲におさまるようにし、また、浴温は20〜60℃の範囲に設定することが好ましい。pHが低すぎると、Au無電解めっき層8bの表面に成膜されるAu−Sn電気めっき層は、Auの析出比率が大きい組成になり、またpHが高すぎると、めっき層の表面が曇ってくる傾向が増すからである。そして浴温が低すぎるとAu−Sn電気めっき層は応力が大きい皮膜になってしまい、また浴温が高すぎると、めっき浴の劣化や分解が起こりはじめるからである。
【0041】
ついで、めっき浴を撹拌しながら通電して電気めっきを行う。このとき、電流密度は0.1〜1.0A/dm2に設定することが好ましい。電流密度が小さすぎると、Auの析出比率が大きい組成の皮膜になり、また高すぎると、めっき層の表面が粉状化しはじめるからである。
【0042】
かくして、ファイバ心線の中間層8bの表面にはAuとSnが同時に電着してAu−Sn電気めっき層8cが形成される。このときのAu−Sn電気めっき層の厚みは、めっき時間を調節することにより、任意の厚みに制御することができる。
【0043】
このようにして製造した光ファイバのファイバ心線を例えばフェルールに挿通して発光デバイスと位置合わせしたのち、所定の温度に加熱し、更に続けて冷却する。ファイバ心線表面の皮膜構造8は溶融したのち再凝固し、ファイバ心線とフェルールの間には封止構造が形成される。このとき再凝固したAu−Snめっきは非晶質構造から圧延箔と同じような結晶構造に転化する。
【0044】
【実施例】
(1)皮膜構造の形成
光ファイバの被覆を剥離除去して、線径125μm,長さ50mnのファイバ心線を裸出させたのち、このファイバ心線の表面をアルカリ洗浄した。ついで、SnCl2水溶液をセンシタイザとし、PdCl2水溶液をアクチベータとし、化成品興業(株)製の無電解Niめっき浴(#709)を用いて無電解Niめっきを行って、下層8aを形成した。
【0045】
その後、化成品興業(株)製の無電解Auめっき浴(NICKA#AU100)を用いてAu無電解めっきを行い、前記下層8aの上に厚み0.1〜0.2μmの中間層8bを形成した。
【0046】
そしてこの中間層8aの上にAu−Sn電気めっき層を次のようにして形成した。
【0047】
まず、次の組成のめっき浴を建浴した。
【0048】
シアン金(I)カリウム:10g/L,クエン酸すず(II):4g/L,
クエン酸ソーダ:100g/L。
【0049】
ここに、ファイバ心線を浸漬して陰極とし、対極にPt被覆Ti板を配置し、めっき浴を撹拌しながら下記の条件で電気めっきを行った。
【0050】
電流密度:0.5A/dm2,浴温:40℃,pH:4.2,
めっき時間:30分。
【0051】
中間層8bの上には、厚み約10μmのAu−Sn電気めっき層が形成された。
【0052】
(2)Au−Sn電気めっき層の性状
1.このAu−Sn電気めっき層の成分の分析をプラズマ発光分光分析で行った。その結果、Au:78重量%,Sn:22重量%であった。
【0053】
2.また、このAu−Sn電気めっき層について下記の条件下で示差熱分析を行い、その融点を測定した。
【0054】
基準物質:アルミナ、昇温速度:室温から1200℃まで10℃/min、
レンジ:±50μV,チャートスピード:2.5mm/sec。
【0055】
その結果、温度312℃の位置に吸熱ピークが認められた。
【0056】
3.更に、このAu−Sn電気めっき層につきその結晶構造をX線回折法で同定した。その結果、2θ:77°の付近にAuの僅かな回折像が認められたが、全体としてはハローな回折像であり、この材料は非晶質構造を主体とするものであることが確認された。
【0057】
なお、示差熱分析が終了した材料について同じX線回折を行ったところ、2θ:77°の付近にAu−Sn合金に相当する回折像がシャープに認められた。すなわち、この材料は溶融することにより非晶質構造から結晶質の合金に転化した。
【0058】
(3)フェルールとの融着
長さ5mm,外径1mm,中心孔の径150μmであるコバール製のフェルールを用意した。このフェルールの表面には、厚み2〜3μmの無電解Niめっき層と厚み0.1〜0.2μmのAu無電解めっき層をこの順序で成膜した。このフェルールにファイバ心線を挿通し、その先端部を400μm程度突出させて位置決めした。
【0059】
ついで、フェルールの外周に高周波誘導加熱コイルを配置し、ファイバ心線とフェルールを温度350℃で10秒間加熱したのち室温まで放冷した。
【0060】
ファイバ心線とフェルールの境界部には肉盛り部が形成され、両者が溶着している封止構造が形成された。
【0061】
そして、フェルールを固定してファイバ心線を引っ張り、この溶着部の強度を調べたところ、1.5kgの荷重印加までは溶着部の損壊は起こらなかった。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、光モジュールの製造時において、本発明の光ファイバを用いると、従来のAu−Sn合金の圧延箔を使用することなく良好な封止構造を形成することができる。すなわち、電気めっき法によってAu−Sn電気めっき層を最外層とする皮膜構造をファイバ心線の表面に形成した本発明の光ファイバは、光モジュールの製造時にAu−Sn合金の圧延箔を不要とする光モジュール用の光ファイバとして機能することができ、その工業的価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバの概略を示す断面図である。
【図2】光モジュールの概略を示す断面図である。
【図3】フェルールとファイバ心線の溶着を説明するための一部切欠断面図である。
【図4】溶着後の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 発光デバイス
3 光ファイバ
3a 光ファイバ3の被覆
3b ファイバ心線
3c 球面レンズ
4 第1のフェルール
4a フェルール4の端面
5a,5b,5c 封止材
6 第2のフェルール
7 Au−Sn合金のリング箔
8 皮膜構造
8a 皮膜構造8の下層(無電解Niめっき層)
8b 皮膜構造8の中間層(Au無電解めっき層)
8c 皮膜構造8の最外層(Au−Sn電気めっき層)

Claims (3)

  1. ファイバ心線の表面のうち、少なくとも相手材との間で封止構造を形成する表面部分には、Au−Sn電気めっき層を最外層とする皮膜構造が形成されていることを特徴とする光モジュール用光ファイバ。
  2. 前記皮膜構造がNi無電解めっき層とAu無電解めっき層とAu−Sn電気めっき層から成る請求項1の光ファイバ。
  3. ファイバ心線の表面に無電解めっきを行って前記表面に導電性を付与したのち、電気めっきを行ってAu−Sn電気めっき層を順次形成することを特徴とする光ファイバの製造方法。
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