JP4006233B2 - パイプコイル材の整直方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、管体をコイル状に巻着したパイプコイル材を直管に矯正する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば給湯機器の給水(湯)管には銅管が使用されており、通常、ストレートに成形された定尺の直管を所定形状に曲げ加工して用いられている。この場合において管体を供給するパイプメーカーとしては、パイプの用途に応じて多種の長さの直管を在庫として確保しておかなければならないという管理上の煩雑さがある。
【0003】
しかるに、近年、この種の問題を解消するために、図6に示すように、成形されたパイプ材をリール部材61に巻着してパイプコイル材Pとすることが行われている。このようなパイプコイル材60にあっては、必要な時に必要な長さに切断して使用することができるので、異なった長さのものを多種在庫しておく必要がなくなり、また保管もかさばらず、かつ切断時のロスもなくなる。
【0004】
しかしながら、リール部材61に巻着されたパイプコイル材Pは、図7の断面図に示すように、巻着方向に押圧される関係で真円度が狂い縦横径の変形が生じ易い。一例を挙げれば、例えば約18φのパイプ材で、縦方向に−0.2mm、横方向に+0.4mm変形が生じている。また、パイプコイル材Pにあっては、このような真円度のほかに、長さ方向のねじれやそりの問題もある。
【0005】
このようなパイプコイル材Pを整直する方法として、例えば、上下左右方向に設けた対向する整直ガイドローラ間にパイプコイル材Pを挿通させることが提案されているが、前記ガイドローラの接触する縁部(もしくは隙間)において、パイプコイル材P表面に筋状の圧接痕が発生して外観上好ましくなく、商品価値を減殺する。また、整直の精度(そり、ねじれ、真円度)も十分とは言い難いものがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような点に鑑みなされたもので、コイル状に巻着されたパイプ材を外観美麗にかつ高精度に整直することができるパイプコイル材の整直方法及び装置を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、素管の直径を目的とする直管の直径よりもわずかに大きく形成するとともに、前記素管のコイル材を直管に矯正するに際しては、前記素管直径より溝径が大きくなくかつ素管の最大径部より小さい矯正溝部を有する複数の第1矯正ローラを対向して上下方向及び左右方向に配置した第1矯正部を通過させた後、前記素管直径より溝径が大きくなくかつ開口縁部が素管の最大径部よりわずかに大きく外方に広がった矯正溝部を有する複数の第2矯正ローラを対向することなく上下方向及び左右方向に配置した第2矯正部を通過させることを特徴とするパイプコイル材の整直方法に係る。
【0008】
また、請求項2の発明は、素管の直径が目的とする直管の直径よりも0.1mm大きく形成された請求項1に記載のパイプコイル材の整直方法に係る。
【0009】
さらに、請求項3の発明は、コイル材を直管に矯正する装置であって、前記素管直径より溝径が大きくなくかつ素管の最大径部より小さい矯正溝部を有する複数の第1矯正ローラが対向して上下方向及び左右方向に配置された第1矯正部と、前記第1矯正部に続いて前記素管直径より溝径が大きくなくかつ開口縁部が素管の最大径部よりわずかに大きく外方に広がった矯正溝部を有する複数の第2矯正ローラが対向することなく上下方向及び左右方向に配置された第2矯正部とを備えたことを特徴とするパイプコイル材の整直装置に係る。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説明する。
図1はこの発明の整直装置の一実施例を示す側面図、図2は整直装置の拡大した側面図、図3は同じく整直装置の拡大平面図、図4は第1矯正ローラの矯正溝部を示す一部断面図、図5は第2矯正ローラの矯正溝部を示す一部断面図である。
【0011】
図1はこの発明のパイプコイル材Pの整直装置10の一実施例を示すもので、ここでは、素管のパイプコイル材Pを整直するとともに順次所定長で切断する切断装置45を備えた整直切断装置Mが示される。図において、符号30はパイプコイル材Pにテンションをかけるアイドラー、40は引取装置、50は払出装置である。
【0012】
前記整直装置10は、実施例において、図に示すように、パイプコイル材Pを直管に矯正する装置であって、第1矯正部11と第2矯正部21とからなる。
第1矯正部11は、図2及び図3に示すように、複数の第1ローラ12,12,12が対向して上下方向及び左右方向に配置されたものである。この第1矯正部11によれば、図4に示すように、対向する第1ローラ12,12が、素管P直径より大きくなくかつ素管Pの最大径部より小さい矯正溝部13で素管Pの円周を挟持するように、均等なプレッシャーをかけることにより、主に素管Pを円周方向に圧縮するとともに、長さ方向のコイル状の反りを矯正し直線状とする。
【0013】
第2矯正部21は、図に示すように、複数の第2矯正ローラ22,22,22を対向することなく上下方向及び左右方向に配置したものである。この第2矯正ローラ22は対向せずに配置され、素管P直径よりも溝径が大きくなくかつ開口縁部24が素管Pの最大径部よりわずかに大きく外方へ広がった矯正溝部23により、上下方向及び左右方向から交互にプレッシャーをかけることによって、徐々にパイプコイル材Pの直径方向のゆがみを矯正して真円状となるようにする。
なお、前記第1矯正ローラ12及び第2矯正ローラ22は、それぞれ上下もしくは左右位置を調節可能に設けられており、素管Pのサイズに応じて使用できるものである。
【0014】
以下、引取装置、切断装置、払出装置は公知のものを使用することができる。
引取装置30は、クランプ部材が往復移動して前記矯正部から直管を引き抜き、次工程へ引き渡すようにされたものである。この例では、図示しないが、エアシリンダーの作動によりクランプ部材をスライドレール上を往復移動整直された直管を切断装置へ送り込む構造としている。
切断装置35は、整直した直管を所定長で切断する装置である。実施例では公知のカッターヘッドと面取りカッターを備える。
払出装置40は、所定長に切断された直管を製品として排出するものである。ここでは適宜の検査装置を設置して製品の良否判断しつつ排出するのが好ましい。
【0015】
次にこの実施例の整直方法について、図の基づいて順に説明する。
まず、素管となるパイプコイル材Pの直径は目的とする直管の直径よりもわずかに大きく形成されている。この実施例ではパイプコイル材Pは銅管よりなり、請求項2の発明として規定したように、目的とする直管の直径18φよりも0.1mm大きい、18.1φのものを使用した。
パイプコイル材Pを装置10にセットし、挿入ガイド内16を挿通させて順次装置10内へ送り込んでいく。装置10内では、対向する第1矯正ローラ12が上下方向、及び左右方向に配置されており、それぞれの第1矯正部11を通過する。素管Pの直径より溝径が小さく、素管Pの最大径部よりも小さい矯正溝部13を有する第1矯正部11では、円周方向に18φまで圧縮されつつ、パイプコイル材Pは整直される。
【0016】
次に、パイプコイル材Pは上下方向、及び左右方向に交互に配置された第2矯正部21へ進行していく。ここでは、素管P直径より溝径が大きくなく、開口縁部24が素管Pの最大径部よりわずかに大きく外方に広がった矯正溝部23によって、握持されるように矯正される。
【0017】
前記第1矯正部11においては、パイプコイル材Pの対向する第1矯正ローラ12,12間の隙間(0.5mm)位置で、必然的に筋状の圧接痕は発生するが、上下及び左右方向に設けられた第1矯正ローラ12,12によって交互に圧縮矯正することによって圧接痕は補整される。しかも、第2矯正ローラ22の矯正溝部23はパイプコイル材Pの外周を覆うように接触しているため、該溝部23の開口縁部24がパイプコイル材Pの表面に接していないため、前記圧接痕はつかず、さらに第1矯正部11での圧接痕を消しながら矯正していく。
【0018】
前記矯正部11,21より引き出された直管は、前記した公知の切断装置45で所定長さに切断されるとともに、切断面を面取りして、払出装置50によって所定の製品として排出される。
なお、このような方法で整直された直管は、多方向からプレッシャーを与えられ、塑性変形させられることにより、金属が硬くなる加工硬化(ひずみ硬化)が生じており、剛性も向上する。
【0019】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、請求項1の発明のパイプコイルの整直方法によれば、素管の直径を目的とする直管の直径よりもわずかに大きく形成するとともに、前記素管のコイル材を直管に矯正するに際しては、前記素管直径より溝径が大きくなくかつ素管の最大径部より小さい矯正溝部を有する複数の第1矯正ローラを対向して上下方向及び左右方向に配置した第1矯正部を通過させた後、前記素管直径より溝径が大きくなくかつ開口縁部が素管の最大径部よりわずかに大きく外方に広がった矯正溝部を有する複数の第2矯正ローラを対向することなく上下方向及び左右方向に配置した第2矯正部を通過させたことによって、コイル状にしたパイプ材を、圧縮痕もなく高精度に整直することができる。
【0020】
また、請求項2の発明のパイプコイルの整直方法によれば、素管の直径が目的とする直管の直径よりも0.1mm大きく形成したものであるため、前記成形方法によって圧縮しながら直管に矯正することによって、塑性変形して、金属が硬くなる加工硬化(ひずみ硬化)が生じており、剛性が向上する。
【0021】
さらに、請求項3の発明のパイプコイルの整直装置によれば、素管直径より溝径が大きくなくかつ素管の最大径部より小さい矯正溝部を有する複数の第1矯正ローラが対向して上下方向及び左右方向に配置された第1矯正部と、前記第1矯正部に続いて前記素管直径より溝径が大きくなくかつ開口縁部が素管の最大径部よりわずかに大きく外方に広がった矯正溝部を有する複数の第2矯正ローラが対向することなく上下方向及び左右方向に配置された第2矯正部とを備えたものであるため、簡単な構造で効率よく高精度な直管を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の整直装置の一実施例を示す側面図である。
【図2】整直装置を示す拡大側面図である。
【図3】同じく整直装置を示す拡大平面図である。
【図4】第1矯正ローラの矯正溝部を示す断面図である。
【図5】第2矯正ローラの矯正溝部を示す断面図である。
【図6】一般的なパイプコイル材を示す斜視図である。
【図7】パイプコイル材の部分断面図である。
【符号の説明】
10 整直装置
11 第1矯正部
12 第1矯正ローラ
13 矯正溝部
21 第2矯正部
22 第2矯正ローラ
23 矯正溝部
Claims (3)
- 素管の直径を目的とする直管の直径よりもわずかに大きく形成するとともに、前記素管のコイル材を直管に矯正するに際しては、前記素管直径より溝径が大きくなくかつ素管の最大径部より小さい矯正溝部を有する複数の第1矯正ローラを対向して上下方向及び左右方向に配置した第1矯正部を通過させた後、前記素管直径より溝径が大きくなくかつ開口縁部が素管の最大径部よりわずかに大きく外方に広がった矯正溝部を有する複数の第2矯正ローラを対向することなく上下方向及び左右方向に配置した第2矯正部を通過させることを特徴とするパイプコイル材の整直方法。
- 素管の直径が目的とする直管の直径よりも0.1mm大きく形成された請求項1に記載のパイプコイル材の整直方法。
- コイル材を直管に矯正する装置であって、前記素管直径より溝径が大きくなくかつ素管の最大径部より小さい矯正溝部を有する複数の第1矯正ローラが対向して上下方向及び左右方向に配置された第1矯正部と、前記第1矯正部に続いて前記素管直径より溝径が大きくなくかつ開口縁部が素管の最大径部よりわずかに大きく外方に広がった矯正溝部を有する複数の第2矯正ローラが対向することなく上下方向及び左右方向に配置された第2矯正部とを備えたことを特徴とするパイプコイル材の整直装置。
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