JP4005792B2 - ドライアイス噴射用ノズルおよびブラスト装置 - Google Patents

ドライアイス噴射用ノズルおよびブラスト装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スノー状等のドライアイスをブラスト対象物に向けて噴射するブラスト装置、およびこれに用いられるドライアイス噴射用ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スノー状等のドライアイスを噴射するブラスト装置では、低温(−78℃)のドライアイスを噴射するため、ノズルが冷却され、ノズル外面に結露や着霜が生じることがある。
ノズルの先端付近に結露が生じた場合には、水分がドライアイスとともに噴射され、この水分によってブラスト対象物が汚染されてしまうことがあった。
また結露した水分が凍結して生じた氷がノズル外面に付着し、この氷がドライアイス噴射流に沿って成長し、ドライアイス噴射流を妨げてしまうことがあった。
ノズルにおける結露を防止する方法としては、処理室内を低露点ガスでパージ(置換)し、処理室内の水分濃度を低くした後にブラストを行うことが提案されている。
またノズルにヒータを設置し、このヒータでノズルを加温することによって結露を防止することも行われている。
またノズルに断熱材を設置し、ノズル外面の温度低下を抑えることによって結露を防止することも提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、低露点ガスで処理室内をパージする場合には、処理室内雰囲気の露点をノズル外面温度(通常、−50〜−78℃)より低くする必要があるため、多量の低露点ガスが必要となる。またブラスト対象物の搬入、搬出などのため処理室を開放した際には、その都度、低露点ガスのパージが必要となる。このため、作業効率が低下するという問題があった。
またヒータを用いてノズルを加温する場合、結露を防ぐことが可能となるまでノズル外面温度を高めるには、大容量のヒータが必要となり、コスト増大を招いていた。またノズルの温度が高くなるため、噴射されるドライアイスが昇華してしまうことがあった。さらには、ノズル外面が高温となるため、ノズルの取扱いが難しくなるという問題があった。
また断熱材を使用する場合、結露を完全に防ぐには断熱層を厚くする必要がある。例えば高湿度条件下でドライアイス噴射を24時間行う場合に結露を防ぐには、厚さ約100mmの断熱層が必要となる。このため、ノズル外径が大きくなり、操作性が悪化する問題があった。
さらには、ノズル先端部に断熱材を設置するのは難しいため、ノズル先端面の結露を防ぐことは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、作業効率、取扱い性、操作性を低下させることなく、結露を防ぐことができるドライアイス噴射用ノズルを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、ドライアイスを噴射するドライアイス噴射用ノズルであって、
内管と、この内管の外側に間隔を配して設けられた外管と、前記内管内に間隔を配して設けられてドライアイスを供給するドライアイス供給管を備え、
前記ドライアイス供給管のドライアイス出口端が前記内管の先端よりも基端側に位置しており、
前記内管からドライアイスを加速する加速用ガスとドライアイス供給部からのドライアイスが噴出し、前記外管から結露防止用ガスが噴出するようにしたことを特徴とするドライアイス噴射用ノズルである。
請求項2にかかる発明は、前記内管が、一定内径の基部と、この基部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に縮径するテーパ部と、このテーパ部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に拡径する拡径部から構成され、
前記ドライアイス供給管のドライアイスの出口端が前記内管の前記基部に位置していることを特徴とする請求項1記載のドライアイス噴射用ノズルである。
請求項3にかかる発明は、前記外管に結露防止用ガスを導入する結露防止用ガス導入経路が接続され、この導入経路の接続位置は、前記ドライアイス供給管の出口端よりもノズル基端側、または前記出口端とほぼ同位置とされていることを特徴とする請求項2記載のドライアイス噴射用ノズルである。
請求項4にかかる発明は、前記内管の前記基部の基端側に、内管内を流れるドライアイス加速用ガスの一部を結露防止用ガスとして前記外管側に導入するガス導入孔が形成されたことを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のドライアイス噴射用ノズル。
請求項5にかかる発明は、ドライアイスを噴射するドライアイス噴射用ノズルであって、
内管と、この内管の外側に間隔を配して設けられた外管を備え、
前記内管が、一定内径の基部と、この基部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に縮径するテーパ部と、このテーパ部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に拡径する拡径部から構成され、
前記内管の前記基部の基端側の側壁に、ドライアイス導入経路に連通してドライアイスを前記内管内に供給する出口が開口しており、
前記内管からドライアイスを加速する加速用ガスと前記出口からのドライアイスが噴出し、前記外管から結露防止用ガスが噴出するようにしたことを特徴とするドライアイス噴射用ノズルである。
請求項6にかかる発明は、ドライアイスを噴射するドライアイス噴射用ノズルであって、
内管と、この内管の外側に間隔を配して設けられた外管を備え、
前記内管が、一定内径の基部と、この基部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に縮径するテーパ部と、このテーパ部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に拡径する拡径部から構成され、
前記内管の前記基部の基端側に、液体炭酸ガスを自由膨張させてドライアイスを生成させる絞り部が設けられ、この絞り部は液体炭酸ガス供給管に接続されており、
前記内管からドライアイスを加速する加速用ガスとして機能する炭酸ガスと前記絞り部で生成したドライアイスが噴出し、前記外管から結露防止用ガスが噴出するようにしたことを特徴とするドライアイス噴射用ノズルである。
請求項7にかかる発明は、前記内管の前記拡径部に、先端方向に肉厚が徐々に薄くなるテーパ状の整流部が形成されていることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項記載のドライアイス噴射用ノズルである。
【0005】
請求項8にかかる発明は、ドライアイス噴射用ノズルと、このドライアイス噴射用ノズルにドライアイスを供給する液化炭酸ガス供給系と、前記ドライアイス噴射用ノズルにドライアイス加速用ガスを供給する加速用ガス供給系と、前記ドライアイス噴射用ノズルに結露防止用ガスを供給する結露防止用ガス供給系を備えたブラスト装置であって、
前記ドライアイス噴射用ノズルが、請求項1、2、3、5、6および7のいずれかに記載のドライアイス噴射用ノズルであり、
このドライアイス噴射用ノズルの外管に結露防止用ガス供給系が接続され、内管に加速用ガス供給系が接続され、ドライアイス供給管に液化炭酸ガス供給系が接続されたことを特徴とするブラスト装置である。
請求項9にかかる発明は、ドライアイス噴射用ノズルと、このドライアイス噴射用ノズルにドライアイスを供給する液化炭酸ガス供給系と、前記ドライアイス噴射用ノズルにドライアイス加速用ガスを供給する加速用ガス供給系を備えたブラスト装置であって、
前記ドライアイス噴射用ノズルが、請求項4に記載のドライアイス噴射用ノズルであり、
このドライアイス噴射用ノズルの内管に加速用ガス供給系が接続され、ドライアイス供給管に液化炭酸ガス供給系が接続されたことを特徴とするブラスト装置である。
請求項10にかかる発明は、前記加速用ガス供給系は、加速用ガスを加温するヒータを備えていることを特徴とする請求項8または9に記載のブラスト装置である。
請求項11にかかる発明は、前記結露防止用ガス供給系は、結露防止用ガスを加温するヒータを備えていることを特徴とする請求項8記載のブラスト装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明のブラスト装置の第1の実施形態を示すものである。
図2に示すように、このブラスト装置は、ドライアイスの原料となる液化炭酸ガスを供給する液化炭酸ガス供給系16と、ドライアイスを噴射させるドライアイス噴射用ノズル10と、ドライアイスを加速させる加速用ガスを供給する加速用ガス供給系17と、結露防止用ガスを供給する結露防止用ガス供給系18とを備えている。符号19は、ブラスト対象物Mのブラスト処理を行う処理室である。
【0007】
液化炭酸ガス供給系16は、サイフォン管付き液体炭酸ガス容器21と、この容器21からの液体炭酸ガスを自由膨張させてドライアイスを生成させる絞り部22と、生成したドライアイスを噴射用ノズル10に導入するドライアイス導入経路23とを備えている。
加速用ガス供給系17は、液体窒素貯槽24と、この貯槽24からの液体窒素を気化させる蒸発器24aと、得られた窒素ガスを所定の圧力に減圧する減圧弁25と、窒素ガスを加速用ガスとして噴射用ノズル10に導入する加速用ガス導入経路26とを備えている。
結露防止用ガス供給系18は、液体窒素貯槽24からの液体窒素を気化させて得られた窒素ガスを、噴射用ノズル10に導入する結露防止用ガス導入経路27を備えている。
【0008】
図1に示すように、ドライアイス噴射用ノズル10は、ドライアイスを噴出させる内管2と、内管2に対し間隔をおいて設けられた外管3と、内管2内に設けられたドライアイス供給管1とを備えた三重管構造を有する。
【0009】
噴射用ノズル10では、ドライアイス供給管1の内部がドライアイス流路4とされ、ドライアイス供給管1と内管2との間が加速用ガス流路5とされ、内管2と外管3との間が結露防止用ガス流路6とされている。
【0010】
内管2は、一定内径の基部8の先端側に、先端方向に向けて徐々に縮径するテーパ部9が形成され、テーパ部9の先端側に、先端方向に向けて徐々に拡径する拡径部11が形成されて構成されている。
テーパ部9は、ドライアイス供給管1の出口端1aよりもノズル先端側に設けられている。
【0011】
外管3は、一定内径の基部12の先端側に、先端方向に向けて徐々に縮径するテーパ部(先端部)13が形成されて構成されている。
外管3の先端3aの内径は、内管2の先端2aの外径よりやや大きく設定されており、先端3aと先端2aとの隙間は、結露防止用ガスが噴出するスリット状の結露防止用ガス噴出部14となっている。
【0012】
結露防止用ガス噴出部14の間隔は、0.3mm以上とするのが好ましい。特に、0.3〜2.0mmとするのが好適である。
この間隔を0.3mm未満にすると、製造時、内管と外管が接触しやすくなる。また接触しない場合でも圧損が大きくなりガス噴出部14からガスが流出しにくくなる。この間隔は管2、3の周方向のどの位置でも0.3mm以上であることが望ましく、部分的にも間隔が0.3mm未満となると、外管3の表面が部分的に結露する可能性がある。この間隔を0.3mm以上とすることにより、部分的に多少間隔が小さくなっても結露防止用ガスの噴出量を一定以上確保でき、結露を防ぐことができる。この間隔は管2、3の周方向のどの位置でも等間隔であることが望ましい。
ガス噴出部14の間隔を上記範囲とすることによって、結露防止用ガスをスムーズに排出し、結露防止用ガス流路6内の結露防止用ガスの温度が低下するのを防ぐことができる。また結露防止用ガスの噴出流速を高め、大気が結露防止用ガス流路6内に侵入するのを防ぎ、大気中の水分による結露を防ぐことができる。
【0013】
外管3には、前記結露防止用ガスの導入経路27が接続されている。
外管3に対する導入経路27の接続位置(外管3の延在方向の位置)は、ドライアイス供給管1の出口端1aより基端側、または出口端1aとほぼ同位置とするのが好ましい。
導入経路27の接続位置が、出口端1aよりも先端側である場合には、この接続位置と出口端1aとの間の部分がドライアイスにより冷却され、結露が生じやすくなるため好ましくない。
【0014】
ノズル10先端は、内管2が外管3の先端3aからノズル先端方向に突出しないようにするのが好ましい。外管3に対し内管2が突出する場合には、突出部分の内管2に結露が生じやすくなる。
【0015】
ドライアイス供給管1は、内管2に対し間隔をおいて設けると、加速用ガス流路5が断熱層として機能するため、ドライアイス供給管1が結露することを防ぐことができる。
【0016】
供給管1、内管2、外管3は、金属(ステンレス鋼等)や合成樹脂(ポリ4フッ化エチレン等)で構成することができる。
また供給系16、17、18の導入経路23、26、27についても金属(ステンレス鋼等)や合成樹脂(ポリ4フッ化エチレン、ゴム等)で構成することができる。
また導入経路23、26、27と噴射用ノズル10との接続には、溶接接続を採用してもよいし、継手を用いてもよい。
特に、絞り部22より下流側のドライアイス導入経路23を合成樹脂(ポリ4フッ化エチレン等)で形成する場合には、ドライアイスの噴出圧(吹付け衝突圧力)を高めることができ、ブラスト処理効率を高めることができるため好ましい。
【0017】
次に、このブラスト装置の使用方法について説明する。
図2に示すように、液体炭酸ガス容器21からの液体炭酸ガスを、絞り部22で自由膨張させてドライアイス(例えばスノー状ドライアイス)を生成させ、このドライアイスを、導入経路23を通して噴射用ノズル10のドライアイス供給管1内に導入する。
供給管1内に導入されたドライアイスは、ドライアイス流路4内を先端方向に流れ、出口端1aから噴出する。噴出したドライアイスの一部は、テーパ部9に衝突してその形状が整えられる。
【0018】
同時に、液体窒素貯槽24からの液体窒素を蒸発器24aで気化させ、減圧弁25で所定の圧力に減圧し、この窒素ガスを、導入経路26を通して加速用ガスとして内管2に導入する。
内管2内に導入された加速用ガス(窒素ガス)は、加速用ガス流路5内を先端方向に流れ、供給管1からのドライアイスを同伴して先端2aから噴出する。
加速用ガスは、拡径部11を流れる際に、適度に膨張して流れ方向の乱れが抑えられ、ドライアイスおよび加速用ガスの流れ方向が均一となる。
加速用ガスとともに噴出したドライアイスは、処理室19内のブラスト対象物Mに吹き付けられ、ブラスト対象物Mの付着物やバリなどが除去される。
【0019】
この噴射用ノズル10では、液体窒素貯槽24からの窒素ガスの一部が、導入経路27を通して結露防止用ガスとして内管2と外管3との間に導入される。
この結露防止用ガスとしては、露点が−50℃以下である低露点ガスを用いるのが好適である。露点をこの範囲とすることによって、ノズルの結露防止効果を高めることができる。
結露防止用ガスの温度は、少なくとも雰囲気温度(ノズル外の気温)以上であることが望ましい。また乾燥条件下(例えば湿度40%以下)では、雰囲気温度より5〜6℃低い温度以上とすることができる。結露防止用ガスの温度をこの範囲とすることによって、ノズルの結露防止効果を高めることができる。
内管2と外管3との間に導入された結露防止用ガスは、結露防止用ガス流路6内を先端方向に流れ、結露防止用ガス噴出部14を通して噴出する。
【0020】
この噴射用ノズル10では、結露防止用ガスを、内管2と外管3との間(結露防止用ガス流路6)を通して、先端2a、3aのガス噴出部14から噴出させることができるようにされているので、結露防止用ガスによって、ノズル10の先端付近の雰囲気を低露点とすることができる。
結露防止用ガスは、ノズル10の温度を調整する温度調整用ガスとしても機能する。
すなわち、結露防止用ガスを内管2と外管3との間に流通させるため、内管2と外管3との間の結露防止用ガスを断熱層として機能させることができる。このため、内管2と外管3との間の伝熱によって外管3の温度が低下するのを防ぐことができる。また、結露防止用ガスによって外管3を加温し、外管3の温度が低下するのを防ぐことができる。
このため、処理室19の低露点ガスパージ、ヒータによるノズル加温、断熱材の使用などを行うことなく、内管2および外管3の結露を防ぐことができる。
従って、作業効率、ノズルの取扱い性、操作性を低下させることなく、噴射用ノズル10に結露が生じるのを防ぐことができる。
【0021】
図3は、本発明のブラスト装置の第2の実施形態に用いられる噴射用ノズルを示すもので、ここに示す噴射用ノズル20は、内管2と外管3とを備えた二重管構造を有する。
この噴射用ノズル20は、ドライアイス供給管1が内管2内に設けられていない点、ドライアイス導入経路23が内管2に接続されている点で、図1に示す噴射用ノズル10と異なる。
【0022】
内管2に対する導入経路23の接続位置(内管2の延在方向の位置)は、外管3に対する結露防止用ガス導入経路27の接続位置に対し、ほぼ同位置または先端側とされている。
導入経路23の接続位置が、導入経路27の接続位置よりも基端側である場合には、これら接続位置の間の部分がドライアイスにより冷却され、結露が生じやすくなるため好ましくない。
【0023】
この噴射用ノズル20を使用するには、液体炭酸ガス容器21からの液体炭酸ガスを、絞り部22で自由膨張させてドライアイスを生成させ、このドライアイスを、導入経路23を通して内管2内に導入する。
内管2内に導入されたドライアイスは、加速用ガスとともに先端方向に流れ、先端2aから噴出し、ブラスト対象物Mに吹き付けられる。
【0024】
この噴射用ノズル20では、図1に示す噴射用ノズル10と同様に、結露防止用ガスを結露防止用ガス流路6に流すことによって、ノズル先端付近の雰囲気を低露点とするとともに、外管3の温度低下を防ぐことができる。従って、結露が生じるのを防ぐことができる。
【0025】
図4は、本発明のブラスト装置の第3の実施形態に用いられる噴射用ノズルを示すもので、ここに示す噴射用ノズル30は、ドライアイスを噴出させる内管32と、内管32に対し間隔をおいて設けられた外管33とを備えた二重管構造を有する。
内外管32、33の基端側には、液体炭酸ガスを供給する液体炭酸ガス供給管31が接続され、この供給管31には、他の部分に比べ内径が小さい絞り部35が形成されている。
この絞り部35は、液体炭酸ガスを自由膨張させ、ドライアイスを生成させることができるようになっている。
外管33には、結露防止用ガスの導入経路27が接続されている。
この噴射用ノズル30では、内管32内部がドライアイス流路34とされ、内管32と外管33との間が結露防止用ガス流路36となっている。
【0026】
この噴射用ノズル30を使用するには、ガス容器21からの液体炭酸ガスを、絞り部35で自由膨張させてドライアイスを生成させ、このドライアイスを、内管32を通して先端32aから噴出させる。
この噴射用ノズル30では、図1に示す噴射用ノズル10と同様に、導入経路27からの結露防止用ガスを結露防止用ガス流路36に流すことによって、ノズル先端付近の雰囲気を低露点とするとともに、外管33の温度低下を防ぐことができる。従って、結露が生じるのを防ぐことができる。
【0027】
図5は、本発明のブラスト装置の第4の実施形態の要部を示すもので、ここに示すブラスト装置は、結露防止用ガス供給系18の導入経路27に、結露防止用ガスを加熱する結露防止用ガス加熱用ヒータ28が設けられている点で、図1および図2に示すブラスト装置と異なる。ヒータ28の容量はドライアイスの流量、内管2と外管3の間の流路寸法および結露防止用ガスの流量から適宜決めることが望ましい。
このブラスト装置では、結露防止用ガスをヒータ28によって加熱し、その温度を高めた後に結露防止用ガス流路6に供給することができる。
結露防止用ガスの加熱温度は、ヒータ出口温度で40〜45℃(ノズルの入口温度(ノズルに導入される時点での温度)で30〜40℃)とすることが望ましい。
これによって、外管3の温度低下を確実に防ぎ、結露を防ぐことができる。
また、ヒータ28が設けられているので、結露防止用ガスの温度を高めることができ、結露防止用ガスの使用量を少なくした場合でも、十分な結露防止効果を得ることができる。従って、結露防止用ガスの使用量を抑えることができる。
【0028】
図6は、本発明のブラスト装置の第5の実施形態に用いられる噴射用ノズルを示すもので、ここに示す噴射用ノズル40は、ドライアイスを噴出させる内管42と、内管42に対し間隔をおいて設けられた外管43と、内管42内に設けられたドライアイス供給管1とを備えた三重管構造を有する。
この噴射用ノズル40では、内管42内に、加速用ガスを供給することができるようにされている。
【0029】
内管42には、内管42内の加速用ガスを、内管42と外管43との間(結露防止用ガス流路46)に導入するガス導入孔44が形成されている。
ガス導入孔44は、供給管1の出口端1aよりも基端側に形成するのが好ましい。ガス導入孔44は、周方向に間隔をおいて複数設けるのが好適である。
【0030】
この噴射用ノズル40では、ドライアイスを供給管1に導入するとともに、加速用ガス(窒素ガス)を内管42内に導入する。
内管42内に導入された加速用ガスは、ドライアイスとともに先端部42aから噴出する。
この際、内管42内の加速用ガスの一部は、ガス導入孔44を通して内管42外の結露防止用ガス流路46内に導入され、結露防止用ガスとして、流路46内を先端方向に流れ、ガス噴出部47から排出される。
【0031】
この噴射用ノズル40では、加速用ガスを結露防止用ガス流路46に流すことによって、ノズル先端付近の雰囲気を低露点とするとともに、外管43の温度低下を防ぐことができる。従って、結露が生じるのを防ぐことができる。
【0032】
図7は、本発明のブラスト装置の第6の実施形態の要部を示すもので、ここに示すブラスト装置では、図6に示す噴射用ノズル40が用いられ、この噴射用ノズル40の基端側に、加速用ガス用連結管51が接続されており、この連結管51の基端部付近に、加速用ガス導入経路26が接続されている。
導入経路26には、加速用ガスを加熱する加速用ガス用ヒータ52が設けられている。ヒータ52の容量は、ドライアイスの流量、内管2と外管3の間の流路寸法および加速用ガス流量から適宜決めることが望ましい。
【0033】
このブラスト装置では、加速用ガスをヒータ52によって加熱し、その温度を高めた後に結露防止用ガス流路46に供給することができる。加速用ガスの加熱温度は、例えばヒータ出口温度で40〜45℃(ノズルの入口温度(ノズルに導入される時点での温度)で30〜40℃)とすることが望ましい。
従って、外管43の温度低下を確実に防ぎ、結露が生じるのを防ぐことができる。
また、ヒータ52が設けられているので、加速用ガスの温度を高めることができ、このガスの使用量を少なくした場合でも、十分な結露防止効果を得ることができる。従って、加速用ガスの使用量を抑えることができる。
【0034】
図8は、本発明のブラスト装置の第7の実施形態に用いられる噴射用ノズルを示すもので、ここに示す噴射用ノズル50は、内管42と外管43との間に、加速用ガス用ヒータ53が設けられている点で、図6に示す噴射用ノズル40と異なる。
ヒータ53は、外管43に当接するように設置すると、外管43を効率よく加熱し、その温度低下を確実に防ぎ、結露を防ぐことができるため好ましい。
ヒータ53は、外管43に当接し、かつ内管42に当接しないように設置するのが好ましい。
なお、ヒータ53は、内管42と外管43の双方に当接するように設置してもよいし、内管42に当接し、外管43に当接しないように設置してもよい。
ヒータ53の容量はドライアイスの流量、内管2と外管3の間の流路寸法および加速用ガスの流量から適宜決めることが望ましい。加速用ガスの加熱温度は、30〜40℃とすることが望ましい。
【0035】
この噴射用ノズル50では、外管43を加熱し、その温度を高めることができる。また流路46を流れる加速用ガスの温度を高めることができる。
従って、外管43の温度低下を確実に防ぎ、結露が生じるのを防ぐことができる。
また、ヒータ53が設けられているので、外管43および加速用ガスの温度を高めることができ、このガスの使用量を少なくした場合でも、十分な結露防止効果を得ることができる。従って、加速用ガスの使用量を抑えることができる。
【0036】
なお、ヒータ53は、図1、図3、図4、図5に示す噴射用ノズル10、20、30において、内管と外管の間に設けることもできる。
【0037】
図9ないし図12は、噴射用ノズルの他の例を示すものである。
図9に示す噴射用ノズル60は、外管3のテーパ部(先端部)13に、流路6内の結露防止用ガスを外部に導出する結露防止用ガス導出孔61が設けられている点で、図1に示す噴射用ノズル10と異なる。
【0038】
ガス導出孔61は、内管2の軸方向に沿って貫通形成されている。ガス導出孔61は、周方向に間隔をおいて、複数形成するのが好ましい。
この噴射用ノズル60では、ガス導出孔61が形成されているので、このガス導出孔61を通して、結露防止用ガスの一部を外管3の外部に導出することができる。
このため、結露防止用ガスとして低露点ガスを用いることによって、外管3のテーパ部13(特に先端3aの端面)の周囲を低露点雰囲気とすることができる。
従って、ガス導出孔61を設けることによって、内管2との間の伝熱によって外管3が低温となった場合でも、外管3に結露が生じるのを確実に防ぐことができる。
【0039】
図10に示す噴射用ノズル70は、ガス導出孔71が、内管2、3の軸方向に対し傾斜する方向(テーパ部13に対しほぼ垂直な方向)に形成されている点で、図9に示す噴射用ノズル60と異なる。
この噴射用ノズル70では、ガス導出孔71から導出される結露防止用ガスが多方向に拡がって流れるため、外管3のテーパ部13周囲を広範囲にわたって低露点雰囲気とすることができる。従って、外管3に結露が生じるのを確実に防ぐことができる。
【0040】
図11に示す噴射用ノズル80は、ガス導出孔81が、周方向に沿うスリット状に形成されている点で、図9に示す噴射用ノズル60と異なる。
この噴射用ノズル80では、ガス導出孔81がスリット状に形成されているため、結露防止用ガスが外管3周方向の広範囲にわたって導出される。
このため、外管3のテーパ部13の周囲を広範囲にわたって低露点雰囲気とすることができる。
従って、外管3に結露が生じるのを確実に防ぐことができる。
【0041】
図12に示す噴射用ノズル90は、ガス導出孔91の形成方向が、周方向に傾いている点で、図10に示す噴射用ノズル70と異なる。
この噴射用ノズル90では、ガス導出孔91の形成方向が周方向に傾いているため、図12(a)に示すガス導出孔91の出口端の周方向位置と、図12(c)に示す入口端の周方向位置とが異なる。
【0042】
この噴射用ノズル90では、ガス導出孔91の形成方向が周方向に傾いているので、ガス導出孔91から導出される結露防止用ガスの流れ方向が外管3の周方向に傾くことになる。
このため、ガス導出孔91が周方向に間隔をおいて形成されているにもかかわらず、結露防止用ガスによる結露防止効果を、周方向の広い範囲にわたって得ることができるようになる。
従って、外管3に結露が生じるのを確実に防ぐことができる。
【0043】
図13は、噴射用ノズルの他の例を示すもので、ここに示す噴射用ノズル100は、内管2に、先端方向に肉厚が徐々に薄くなるテーパ状の整流部101が形成されている点で、図1に示す噴射用ノズル10と異なる。整流部101は、内管2の先端部外面に、外径が徐々に小さくなるように形成されていることが望ましい。
内管2の軸方向に対する整流部101の傾斜角度は、鋭角であるほど望ましいが、加工上10〜20°とするのが好ましい。特に15°前後とするのが好適である。
【0044】
この噴射用ノズル100では、整流部101が形成されているため、内管2の先端2aの幅を小さくすることができる。よって、先端2aにおいて、ドライアイス噴流(ドライアイススノーと加速用ガスとの混合流)および結露防止用ガス流が乱れるのを防ぎ、これらドライアイス噴流と結露防止用ガスとをスムーズに合流させることができる。
このため、先端2aの端面付近に停滞流(渦流)が生じるのを防ぎ、大気が巻き込まれるのを防ぐことができる。
従って、ドライアイス噴流や大気に含まれる水分によって、内管2(特に先端2aの端面)に結露や着霜が生じるのを防止することができる。
また、整流部101がテーパ状に形成されているため、整流部101上を流れるドライアイス噴流が乱れるのを防ぐことができる。
【0045】
図14は、噴射用ノズルの他の例を示すもので、ここに示す噴射用ノズル110は、ドライアイスを噴出させる内管112と、内管112に対し間隔をおいて設けられた外管113と、内管112内に設けられたドライアイス供給管1とを備えた三重管構造を有する。
内管112は、一定内径の基部114の先端側に、内径が徐々に大きくなるテーパ部115が形成されている。
外管113は、一定内径の基部116の先端側に、内径が徐々に小さくなるテーパ部117が形成されている。外管113には、結露防止用ガスの導入経路27が接続されている。
これら内管112および外管113は、断面長円状に形成されており、図14(a)に示すように、少なくとも先端部分が偏平な形状となっている。
【0046】
図15は、噴射用ノズルの他の例を示すもので、ここに示す噴射用ノズル120は、ドライアイスを噴出させる内管122と、内管122に対し間隔をおいて設けられた外管123と、内管122内に設けられたドライアイス供給管1とを備えた三重管構造を有する。
内管122は、直管状(ストレート形状)に形成されている。
外管123は、一定内径の基部126の先端側に、内径が徐々に小さくなるテーパ部127が形成されている。外管123には、結露防止用ガスの導入経路27が接続されている。
【0047】
なお、上記各実施形態では、加速用ガスおよび結露防止用ガスとして窒素ガスを用いる場合を例示したが、これに限らず、加速用ガスおよび結露防止用ガスとしては、任意のガス、例えば空気、不活性ガスなどを使用することができる。
また上記処理室19を、ブラスト対象物Mを収容するブース状に形成し、該ブース状処理室19内に本発明のノズルを設け、該処理室19内を低露点ガスでパージした後に、ブラスト対象物Mにブラスト処理を施すこともできる。この場合には、結露防止用ガスの露点、ヒータ温度等の条件範囲を広くすることができる。
【0048】
【実施例】
(実施例1)
図1および図2に示すブラスト装置を用いて次の試験を行った。以下に示す試験は、気温25℃、湿度32%の条件下で行った。
噴射用ノズル10の仕様を以下に示す。
ドライアイス供給管:テフロン(登録商標)製チューブ(外径3.2mm)
絞り部より下流側のドライアイス導入経路:ドライアイス供給管と一体とされたテフロン(登録商標)製チューブ(外径3.2mm)
内管:ステンレス鋼製(先端の外径6.4mm、基部の外径9.5mm)
外管:ステンレス鋼製(外径15mm)
結露防止用ガス導入経路:ステンレス鋼製(外径3.2mm)
噴射用ノズルの長さ(図1に示す長さL1):100mm
ガス噴出部の間隔:0.3mm
【0049】
容器21からの液体炭酸ガスを、流量200g/min、圧力6MPaで供給し、絞り部22でジュールトムソン膨張させてドライアイススノーを生成させ、このドライアイススノーを、導入経路23を通して噴射用ノズル10の供給管1に導入した。
同時に、貯槽24からの窒素ガス(18℃)を、流量200L/minで、導入経路26を通して加速用ガスとして内管2に導入し、ドライアイススノー噴流(ドライアイススノーと加速用ガスとの混合流)を先端2aから噴出させた。
この際、貯槽24からの窒素ガス(露点−70℃以下)の一部を、導入経路27を通して結露防止用ガスとして外管3内に導入した。結露防止用ガスの流量は20L/minとした。
ドライアイススノー噴流を噴射する試験を、24時間にわたって行った結果、噴射用ノズルには結露が生じなかったことが確認された。
【0050】
(比較例1)
実施例1で用いたものと同様のブラスト装置を用いて、実施例1と同様のドライアイス噴射試験を行った。この試験は、高湿度条件(温度28℃、湿度55%)で行った。
その結果、外管3の温度が20℃となり、外管3外面に結露が生じたことが確認された。
【0051】
(実施例2)
図5に示すブラスト装置(ノズル10(図1)に供給される結露防止用ガスを加熱するヒータを設けたもの)を用いて次の試験を行った。以下に示す試験は、高湿度条件(気温30℃、湿度60%)で行った。
噴射用ノズル10としては、実施例1で用いたものと同様のものを使用した。
絞り部22で得られたドライアイススノーを供給管1内に導入するとともに、窒素ガス(加速用ガス)を導入経路26を通して内管2に導入し(流量200L/min)、ドライアイススノー噴流をノズル先端から噴出させた。
この際、ヒータ28を用いて窒素ガス(結露防止用ガス)(露点−70℃以下)(ノズル導入時点で30℃)を、外管3内に導入した。結露防止用ガスの流量は20L/minとした。
ドライアイススノー噴流を噴射する試験を、24時間にわたって行った結果、噴射用ノズル10には結露が生じなかったことが確認された。
【0052】
(実施例3)
結露防止用ガスの流量を10L/minとすること以外は実施例2と同様の試験を行った。
その結果、噴射用ノズル10には結露が生じなかったことが確認された。
【0053】
(実施例4)
図6に示す噴射用ノズル40を有するブラスト装置を用いて次の試験を行った。以下に示す試験は、気温25℃、湿度32%の条件下で行った。
噴射用ノズル40の仕様を以下に示す。
ドライアイス供給管:テフロン(登録商標)製チューブ(外径3.2mm)
絞り部より下流側のドライアイス導入経路:ドライアイス供給管と一体とされたテフロン(登録商標)製チューブ(外径3.2mm)
内管:ステンレス鋼製(先端部の外径6.4mm、基部の外径9.5mm)
外管:ステンレス鋼製(外径15mm)
噴射用ノズルの長さ(図6に示す長さL2):100mm
ガス噴出部の間隔:0.3mm
ガス導入孔:周方向に等間隔となるよう4つ形成(内径1.5mm)。
【0054】
ドライアイススノーを供給管1内に導入するとともに、窒素ガス(加速用ガス)(露点−70℃以下)(18℃)を内管42に導入し(流量220L/min)、ドライアイススノー噴流をノズル先端から噴出させた。
この際、窒素ガスの一部(流量20L/min)が、ガス導入孔44を通して結露防止用ガス流路46に流入するようにした。
ドライアイススノー噴流を噴射する試験を、24時間にわたって行った結果、噴射用ノズル40には結露が生じなかったことが確認された。
【0055】
(比較例2)
高湿度条件(気温30℃、湿度60%)で試験を行うこと以外は実施例4と同様の試験を行った。
その結果、外管3の外面温度は20℃となり、外管3外面に結露が生じたことが確認された。
【0056】
(実施例5)
図7に示すブラスト装置(ノズル40(図6)に供給される加速用ガスを加熱するヒータを設けたもの)を用い、加速用ガスを噴射用ノズル40に供給するに先だって、ヒータ52によって加速用ガスの温度を42℃(ノズル導入時点の温度)とすること以外は比較例2と同様の試験を行った。
その結果、噴射用ノズル40には結露が生じなかったことが確認された。
【0057】
(実施例6)
図8に示すブラスト装置を用いて次の試験を行った。以下に示す試験は、気温28℃、湿度55%の条件で行った。
ヒータ53としては、直径1mmのシース型ヒータ(50W)を用いた。
その他の噴射用ノズル50の仕様は、実施例4に準じた。
【0058】
ヒータ53を用いて、外管43を28℃に加温しつつ、18℃の窒素ガス(加速用ガス)(露点−70℃以下)を内管42に導入し(流量220L/min)、ドライアイススノー噴流をノズル先端から噴出させた。
この際、窒素ガスの一部(流量20L/min)が、ガス導入孔44を通して結露防止用ガス流路46に流入するようにした。
ドライアイススノー噴流を噴射する試験を、24時間にわたって行った結果、噴射用ノズルには結露が生じなかったことが確認された。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のドライアイス噴射用ノズルでは、ドライアイスを噴出させる内管と、外管とを備えた多重管構造を有し、結露防止用ガスを、内管と外管との間を通して、ドライアイス噴出方向先端から噴出させることができるようにされているので、ノズル先端付近の雰囲気を低露点とするとともに、外管の温度低下を防ぐことができる。
従って、作業効率、ノズルの取扱い性、操作性を低下させることなく、ノズルに結露が生じるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のブラスト装置の第1の実施形態に用いられる噴射用ノズルを示す構成図であり、(a)は全体構成図であり、(b)は要部拡大図である。
【図2】 図1に示す噴射用ノズルが用いられたブラスト装置の構成図である。
【図3】 本発明のブラスト装置の第2の実施形態に用いられる噴射用ノズルを示す構成図である。
【図4】 本発明のブラスト装置の第3の実施形態に用いられる噴射用ノズルを示す構成図である。
【図5】 本発明のブラスト装置の第4の実施形態を示す構成図である。
【図6】 本発明のブラスト装置の第5の実施形態に用いられる噴射用ノズルを示す構成図であり、(a)は全体構成図であり、(b)は要部拡大図である。
【図7】 本発明のブラスト装置の第6の実施形態を示す構成図である。
【図8】 本発明のブラスト装置の第7の実施形態を示す構成図である。
【図9】 噴射用ノズルの他の例の要部を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は縦断面図である。
【図10】 噴射用ノズルの他の例の要部を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は縦断面図である。
【図11】 噴射用ノズルの他の例の要部を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
【図12】 噴射用ノズルの他の例の要部を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図であり、(c)は横断面図であり、(d)は縦断面図である。
【図13】 噴射用ノズルの他の例の要部を示す断面図である。
【図14】 噴射用ノズルの他の例の要部を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は横断面図である。
【図15】 噴射用ノズルの他の例の要部を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は横断面図である。
【符号の説明】
1・・・ドライアイス供給管、1a・・・出口端、2、32、42・・・内管、2a・・・先端、3、33、43・・・外管、3a・・・先端、4・・・ドライアイス流路、5・・・加速用ガス流路、6・・・結露防止用ガス流路、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120・・・ドライアイス噴射用ノズル、13・・・テーパ部(先端部)、16・・・液化炭酸ガス供給系、17・・・加速用ガス供給系、18・・・結露防止用ガス供給系、23・・・ドライアイス導入経路、26・・・加速用ガス導入経路、27・・・結露防止用ガス導入経路、28・・・結露防止用ガス用ヒータ、44・・・ガス導入孔、52、53・・・加速用ガス用ヒータ、61、71、81、91・・・ガス導出孔、101・・・整流部

Claims (11)

  1. ドライアイスを噴射するドライアイス噴射用ノズルであって、
    内管と、この内管の外側に間隔を配して設けられた外管と、前記内管内に間隔を配して設けられてドライアイスを供給するドライアイス供給管を備え、
    前記ドライアイス供給管のドライアイス出口端が前記内管の先端よりも基端側に位置しており、
    前記内管からドライアイスを加速する加速用ガスとドライアイス供給部からのドライアイスが噴出し、前記外管から結露防止用ガスが噴出するようにしたことを特徴とするドライアイス噴射用ノズル。
  2. 前記内管が、一定内径の基部と、この基部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に縮径するテーパ部と、このテーパ部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に拡径する拡径部から構成され、
    前記ドライアイス供給管のドライアイスの出口端が前記内管の前記基部に位置していることを特徴とする請求項1記載のドライアイス噴射用ノズル。
  3. 前記外管に結露防止用ガスを導入する結露防止用ガス導入経路が接続され、この導入経路の接続位置は、前記ドライアイス供給管の出口端よりもノズル基端側、または前記出口端とほぼ同位置とされていることを特徴とする請求項2記載のドライアイス噴射用ノズル。
  4. 前記内管の前記基部の基端側に、内管内を流れるドライアイス加速用ガスの一部を結露防止用ガスとして前記外管側に導入するガス導入孔が形成されたことを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のドライアイス噴射用ノズル。
  5. ドライアイスを噴射するドライアイス噴射用ノズルであって、
    内管と、この内管の外側に間隔を配して設けられた外管を備え、
    前記内管が、一定内径の基部と、この基部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に縮径するテーパ部と、このテーパ部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に拡径する拡径部から構成され、
    前記内管の前記基部の基端側の側壁に、ドライアイス導入経路に連通してドライアイスを前記内管内に供給する出口が開口しており、
    前記内管からドライアイスを加速する加速用ガスと前記出口からのドライアイスが噴出し、前記外管から結露防止用ガスが噴出するようにしたことを特徴とするドライアイス噴射用ノズル。
  6. ドライアイスを噴射するドライアイス噴射用ノズルであって、
    内管と、この内管の外側に間隔を配して設けられた外管を備え、
    前記内管が、一定内径の基部と、この基部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に縮径するテーパ部と、このテーパ部の先端側に設けられ、先端方向に向けて徐々に拡径する拡径部から構成され、
    前記内管の前記基部の基端側に、液体炭酸ガスを自由膨張させてドライアイスを生成させる絞り部が設けられ、この絞り部は液体炭酸ガス供給管に接続されており、
    前記内管からドライアイスを加速する加速用ガスとして機能する炭酸ガスと前記絞り部で生成したドライアイスが噴出し、前記外管から結露防止用ガスが噴出するようにしたことを特徴とするドライアイス噴射用ノズル。
  7. 前記内管の前記拡径部に、先端方向に肉厚が徐々に薄くなるテーパ状の整流部が形成されていることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項記載のドライアイス噴射用ノズル。
  8. ドライアイス噴射用ノズルと、このドライアイス噴射用ノズルにドライアイスを供給する液化炭酸ガス供給系と、前記ドライアイス噴射用ノズルにドライアイス加速用ガスを供給する加速用ガス供給系と、前記ドライアイス噴射用ノズルに結露防止用ガスを供給する結露防止用ガス供給系を備えたブラスト装置であって、
    前記ドライアイス噴射用ノズルが、請求項1、2、3、5、6および7のいずれかに記載のドライアイス噴射用ノズルであり、
    このドライアイス噴射用ノズルの外管に結露防止用ガス供給系が接続され、内管に加速用ガス供給系が接続され、ドライアイス供給管に液化炭酸ガス供給系が接続されたことを特徴とするブラスト装置。
  9. ドライアイス噴射用ノズルと、このドライアイス噴射用ノズルにドライアイスを供給する液化炭酸ガス供給系と、前記ドライアイス噴射用ノズルにドライアイス加速用ガスを供給する加速用ガス供給系を備えたブラスト装置であって、
    前記ドライアイス噴射用ノズルが、請求項4に記載のドライアイス噴射用ノズルであり、
    このドライアイス噴射用ノズルの内管に加速用ガス供給系が接続され、ドライアイス供給管に液化炭酸ガス供給系が接続されたことを特徴とするブラスト装置。
  10. 前記加速用ガス供給系は、加速用ガスを加温するヒータを備えていることを特徴とする請求項8または9に記載のブラスト装置。
  11. 前記結露防止用ガス供給系は、結露防止用ガスを加温するヒータを備えていることを特徴とする請求項8記載のブラスト装置。
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