JP4005276B2 - スパンレース不織布の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、様々な用途に有用な親水性に優れたポリオレフィン系繊維および不織布に関するものであり、特に、高圧水流交絡法や湿式抄紙法など水を利用する不織布加工法における加工性に優れたポリオレフィン系繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリオレフィン系繊維は様々な加工法を用いて不織布化されている。例えば、乾式不織布であれば、エアースルー法や熱カレンダー法などの熱接着法、あるいはニードルパンチ法や高圧水流交絡法などの繊維交絡法、スパンボンド法やメルトブロー法などがあり、湿式不織布であれば、湿式抄紙法など不織布の加工法は用途に応じて多岐にわたっている。
【0003】
そして、様々な用途、例えば使い捨ておむつや生理用ナプキンなどの衛生材料、ウェットティッシュ、フィルター、ワイパー、ティーパック、電池用セパレータなど親水性の要求される分野にも使用されている。元来、ポリオレフィン系繊維は疎水性であるため、親水性の繊維処理剤を繊維表面に塗布することにより親水性能を付与している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のポリオレフィン系繊維を高圧水流交絡法や湿式抄造法など水を利用する加工法に用いた場合、高圧水流交絡法であれば、1回目の水流噴射で繊維処理剤が容易に洗い流されてしまい、それ以後水流を噴射しても繊維同士の交絡が不十分で強力に優れた不織布が得られないばかりか、繊維が水圧により飛散し、目付斑となり、美観的にも優れたものが得られない。また、湿式抄造法であれば、抄造前に繊維を水中に分散させる際の撹拌により、繊維処理剤が容易に洗い流されてしまい、繊維の分散が不十分となって、目付斑や密着糸が多数出現して美観的に優れた不織布が得られないのが現状である。
【0005】
さらに、親水性を要求する分野において、特に親水性能の耐久性、あるいは永続性が望まれており、従来の繊維処理剤の塗布だけでは、数回使用すると繊維処理剤が洗い流されてしまい、その後の親水性は著しく低下してしまう。それを解消するために、例えば、特開平5−272006号公報などのように親水化剤をポリオレフィン樹脂に配合し、溶融紡糸した親水性ポリオレフィン系繊維が開示されている。しかしながら、親水化剤を樹脂中に練り込んだ繊維は、親水化剤の繊維表面へブリード(しみ出し)する速度を調整するのが困難であり、目的に応じた耐久親水性を得るには十分とはいえない。
本発明はかかる実情を鑑みてなされたものであり、様々な不織布加工法に対応でき、かつ親水性を要求する分野、特に親水性能の耐久性に優れたポリオレフィン系繊維およびこれを用いた不織布を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の親水性ポリオレフィン系繊維は、繊維表面に繊維処理剤が付着したポリオレフィン系繊維において、繊維表面における酸素元素量と炭素元素量の比(O/C)Aが0.11〜0.40であり、かつ繊維処理剤を減量した後の繊維表面における酸素元素量と炭素元素量の比(O/C)Wが0.06〜0.33であることを特徴とする。かかる構成を採ることにより、様々な不織布加工法に対応でき、かつ親水性能の耐久性に優れたポリオレフィン系繊維が得られる。
【0007】
前記親水性ポリオレフィン系繊維において、下記式(1)で示される繊維処理剤減量前後における酸素元素量と炭素元素量の比の減少率が60%以下であることが望ましい。
減少率=[{(O/C)A − (O/C)W }×100]/(O/C)A ・・・(1)
【0008】
前記親水性ポリオレフィン系繊維は、ポリオレフィン系樹脂を溶融紡糸し、温水、湿熱、あるいは乾熱中で延伸した延伸糸束を水分率5%以下に調整した後、フィードロールに沿って延伸糸束の厚みを3mm以下に拡げ、10m/min 以上の速度で走行させながら、1.0〜1.2倍の緊張状態でコロナ放電処理、常圧プラズマ処理、オゾン水溶液処理のうちいずれかの表面改質処理を施した後、繊維表面に繊維処理剤を付着させることにより製造できる。また、コロナ放電処理は、繊維表面全体に施され、かつ1回当たりの放電量が少なくとも50W/m2/minであることが好ましい。
【0009】
上記親水性ポリオレフィン系繊維を少なくとも30重量%含有する不織布は、親水性を要求する分野、特に耐久親水性に優れた不織布が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の親水性ポリオレフィン系繊維の具体的な内容を説明する。本発明に用いられるポリオレフィン系繊維は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等のポリオレフィン系重合体、共重合体、三元共重合体、あるいはそれらの変性体が得ようとする繊維形態に応じて1種または2種以上用いられる。繊維形態は、単一繊維または複合繊維のいずれであってもよく、複合繊維は鞘芯型、偏心芯鞘型、並列型、分割型のいずれであっても差し支えない。断面形状においても、円状、異形状、中空状いずれであってもよい。
【0011】
そして、前記ポリオレフィン系繊維は、繊維処理剤付着前および/または後に表面改質することにより、永続的な親水性能が付与される。特に、表面改質は、繊維処理剤が繊維重量あたり0.1重量%以下の状態で施すと、耐久親水性が向上する点で好ましい。より好ましくは、繊維処理剤が繊維重量あたり0.05重量%以下である。表面改質処理は、公知の処理方法の中から適宜選定すればよく、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン水溶液処理、フッ素化処理、紫外線照射、あるいはスルホン化処理等が挙げられる。また、これらの処理を組み合わせても何ら支障はない。なかでも本発明においては、親水化性能や安全性、コストの面からコロナ放電処理、常圧プラズマ処理、もしくはオゾン水溶液処理が特に好ましい。
【0012】
さらに、本発明のポリオレフィン系繊維において、表面改質処理前および/または後に繊維処理剤が付着される。ここで用いられる繊維処理剤は特に限定されるものではないが、通常用いられる様々な親水性能を有する繊維処理剤、例えばアルキルリン酸エステルなどのリン酸系アニオン活性剤、脂肪族カルボン酸石けんなどの石けん系アニオン活性剤、アルキルサルフェートなどのサルフェート系アニオン活性剤等が用いられ、これらを2種以上混合してもよい。
【0013】
前記の繊維処理剤は、繊維重量に対して0.1〜1.0重量%繊維表面に付着させることが好ましい。繊維処理剤の付与方法としては、浸漬法、スプレー法、コーティング法の何れでもよい。0.1重量%未満であると、初期の親水性が不十分であり、1.0重量%より大きいと、不経済である。
【0014】
そして、表面改質および繊維処理剤により親水化されたポリオレフィン系繊維には、繊維表面に親水性の官能基が導入される。導入される親水性の官能基としては、例えば、−CH−O−、−CO−、−COO−などが挙げられるが、本発明においては、繊維表面に繊維処理剤が付着したポリオレフィン系繊維において、繊維表面における酸素元素量と炭素元素量の比(O/C)Aが0.11〜0.40であり、かつ繊維処理剤を減量した後の繊維表面における酸素元素量と炭素元素量の比(O/C)Wが0.06〜0.33を満たすことにより、後述する様々な不織布加工法に対応でき、かつ親水性能の耐久性に優れたポリオレフィン系繊維となす。より好ましい(O/C)Aは0.20〜0.30であり、かつ(O/C)Wは0.15〜0.25である。前記酸素元素量と炭素元素量の比(O/C)は、株式会社島津製作所製のESCA−3300を用い、繊維の表面元素組成分析を行い、測定したものである。試料は両面テープの片面に、無脂状態に調整した約1100dtexの延伸糸束を引き揃えて並べて貼り付けた。測定条件としては、線源はMg/Al、出力8kW、30mAとし、測定面積50mm2、繊維表面からの深度10nmで繊維表面に存在するオレフィン主鎖および側鎖の全炭素元素、および全酸素元素の割合を測定した。(O/C)Aが0.11、あるいは(O/C)Wが0.06未満であると、親水性が不十分であり、例えば、高圧水流交絡処理を施したときに十分に交絡せず、目付斑となったり、不織布強力が低くなるからである。また、(O/C)Aが0.40、あるいは(O/C)Wが0.33を超えると、親水性能は増大するが繊維劣化が著しく、高コストとなるため好ましくない。
【0015】
さらに、前記式(1)で示される繊維処理剤減量前後における酸素元素量と炭素元素量の比の減少率が60%以下であることが好ましい。より好ましくは、30%以下である。繊維処理剤減量前後における酸素元素量と炭素元素量の比の減少率が60%を超えると、親水性に対する繊維処理剤の占めるウェートが大きくなることから、高圧水流交絡処理時においては、初回の水流処理で繊維処理剤が洗い流された後、繊維ウェブ表面および内部が十分に湿潤されていないため、2回目以降の水流が繊維ウェブ内部まで効果的に処理されず、交絡が弱かったり、地合が乱れたり不都合が生じる。また、湿式抄紙時においても、抄造前に繊維を水中に分散させる際の撹拌により、瞬時に繊維処理剤が洗い流されてしまい、単繊維1本1本に十分に分散されなかったり、他の繊維と混抄する場合であれば、分散層内で混抄斑が生じるからである。
【0016】
以下に本発明の親水性ポリオレフィン系繊維の製造方法について説明する。まず、ポリオレフィン系樹脂は、公知の溶融紡糸法により紡糸される。得られた紡糸フィラメントは、温水、湿熱、あるいは乾熱中で所定の倍率に延伸されて延伸糸束を得る。次いで、水分率5%以下に調整した55000〜1450000dtexの延伸糸束を10m/min 以上の速度で走行させながら、1.0〜1.2倍の緊張状態で表面改質処理を施すとよい。このとき延伸糸束はフィードロールに沿って均一に薄膜状に薄く拡げる必要があり、特に延伸糸束の厚みはできるだけ薄い方が効率よく表面改質処理できるため、3mm以下、好ましくは1mm以下とするとよい。そして、表面改質処理は延伸糸束の両面を少なくとも1回処理される。表面改質処理が片面だけであると、親水化が不十分となり、均一な不織布が得られないからである。
【0017】
例えば、表面改質処理をコロナ放電処理で実施する場合、コロナ放電処理における1回当たりの放電量は、少なくとも50W/m2/minであることが好ましく、総放電量は100〜5000W/m2/minであることが好ましい。放電量が50W/m2/min未満、あるいは総放電量が100W/m2/min未満であると、親水化が不十分となり、5000W/m2/minを超えると、過剰処理となり高コストであるとともに繊維表面の劣化が生じて、不織布強力にも影響を与える。
【0018】
また、常圧プラズマ処理で実施する場合は、電圧50〜250kV、周波数500〜3000ppsで処理するとよい。常圧プラズマ処理であると、低電圧で処理できるので、繊維の劣化が少なく都合がよい。
【0019】
表面改質処理をオゾン水溶液処理で実施する場合は、通常の水あるいは過酸化水素水等の水溶液中にオゾンを吹き込んで処理するとよい。このとき、オゾン濃度は、5ppm以上、好ましくは15ppm以上であると都合がよい。
【0020】
さらに、表面改質処理中および処理後の繊維には熱を与えないことが好ましく、熱を与えるとしても130℃以下の熱が好ましい。より好ましくは、110℃以下であり、最も好ましくは80℃以下である。130℃を超えると、酸素を導入した官能基が繊維表面から内部へと移動し親水性が低下するためである。
【0021】
そして、前記繊維処理剤付与後、アニーリング処理、乾燥、あるいは湿潤状態のままで所定の繊維長に切断されて、乾燥状態、あるいは湿潤状態のポリオレフィン系繊維を得る。得られた親水性ポリオレフィン系繊維の繊度は、不織布の用途等に応じて適宜決定すればよいが、0.2〜17dtexが好ましい。一般に繊度が細いと繊維の表面積が大きくなるため、後述する表面改質した繊維の表面に親水基等が水に接触し易くなって親和性が増大し、不織布の均一性や生産性に寄与する。
【0022】
このようにして得られた親水性ポリオレフィン系繊維は、下記で示される初期濡れ時間が30sec 以上であり、かつ耐久濡れ時間が15sec 以上であることが好ましい。初期濡れ時間、および耐久濡れ時間は下記のとおり測定される。
(1)初期濡れ時間
5mmの長さに切断した繊維を0.3g、水1リットルを容量約1.3リットルの市販ミキサーへ投入し、回転数4000rpm で10秒間撹拌した後、即座に1リットル容量のメスシリンダー(高さ287mm、内径67mm)へ移し、投入した全繊維の浮き上がってくる時間を測定する。これを初期濡れ時間とした。
(2)耐久濡れ時間
初期濡れ時間を測定した後、浮き上がった繊維を金網フィルター(300メッシュ)を用いて取り出し、1リットルの水とともに再度前記ミキサーへ投入し、回転数4000rpm で10秒間撹拌した後、即座に前記メスシリンダーへ移し、投入した全繊維の浮き上がってくる時間を測定する。これを耐久濡れ時間とした。
初期濡れ時間、および耐久濡れ時間が上記範囲を満たすと、繊維表面が長時間に亘り濡れているので、高圧水流交絡法や湿式抄造法など水を利用する加工法において、加工性に優れ、不織布強力や美観的にもに優れた不織布が得られる。より好ましい初期濡れ時間は、45sec 以上であり、かつ耐久濡れ時間は、20sec 以上である。初期濡れ時間が30sec 未満、あるいは耐久濡れ時間が15sec 未満であると、所期の目的である親水性が得られないからである。
【0023】
得られた親水性ポリオレフィン系繊維は、繊維単独、繊維成型体、あるいは不織布として用いられる。不織布においては、公知の不織布加工法により不織布化される。不織布の形態としては、繊維長30〜120mmのステープル繊維であれば、熱風貫通型や熱ロール型などのサーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布、高圧水流交絡法によるスパンレース不織布、ニードルパンチ不織布他が挙げられ、長繊維であれば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布他が挙げられる。また、繊維長3〜25mmの短繊維であれば、湿式抄造法による湿式不織布、エアレイ不織布他が挙げられる。そして上記不織布は、単層、あるいはこれらの積層体を用途に応じて決定される。
【0024】
上記不織布のうち、本発明の親水性ポリオレフィン系繊維は、スパンレース不織布あるいは湿式不織布など水力を利用する不織布加工法において、最も効果的である。例えば、スパンレース不織布に用いた場合、3MPa 以上の水圧の水流を2回以上噴射されるため、初回の水流により通常の繊維には付与されている繊維処理剤が簡単に洗い流されてしまい、2回目以降の水流の応力による繊維の交絡にはほとんど寄与しないのであるが、本発明の親水性ポリオレフィン系繊維を用いると、水流により繊維表面が瞬時に濡れて、疎水性であると反発されていた水流エネルギーが繊維ウェブの内部に浸透し易くなり、水流による交絡性を増大させるとともに、短繊維の飛び散りが極端に減少し、均一な不織布が得られる。また、湿式不織布においても、抄紙スラリーの分散性が良好であり、分散不良による密着糸や目付斑などが抑制され、均一な不織布が得られる。
【0025】
本発明の親水性ポリオレフィン系繊維を上記不織布に加工する際、加工温度は、130℃以下が好ましい。加工温度が130℃を超えると、前述と同様に、酸素を導入した官能基が繊維表面から内部へと移動し親水性が低下するためである。例えば、本発明の親水性ポリオレフィン系繊維をサーマルボンド不織布として用いる場合、融点が130℃未満の熱接着性繊維を混合し、加工温度130℃以下で加工するとよい。
【0026】
上記不織布における本発明の親水性ポリオレフィン系繊維の含有量は、少なくとも30重量%が好ましい。より好ましくは少なくとも50重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%である。含有量が30重量%未満であると、ポリオレフィン系繊維本来の機能を維持しつつ、親水性が十分に得られないからである。
【0027】
そして、上記不織布に混合される他の素材としては、例えば、綿、麻、レーヨンなどのセルロース系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系繊維、アクリル系繊維、あるいはポリオレフィン系繊維などが挙げられ、繊維形状も特に限定されず、単一繊維、鞘芯型複合繊維、偏心鞘芯型複合繊維、並列型複合繊維、海島型複合繊維、分割型複合繊維等の断面が円状、異形状、中空状のものが挙げられる。もちろんこれらの繊維は、表面改質により親水性が付与されていても何ら差し支えない。
【0028】
例えば、不織布に強力を付与する場合は、繊維表面の少なくとも一部が低融点樹脂からなる熱接着性繊維、あるいはエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる湿熱接着性繊維がよい。熱接着性繊維としては、ポリエチレン、ポリブテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体などの樹脂からなる単一繊維、鞘芯型複合繊維、偏心鞘芯型複合繊維、並列型複合繊維、海島型複合繊維、分割型複合繊維等の断面が円状、異形状、中空状のものが挙げられる。なかでも、鞘成分の融点が130℃以下の鞘芯型複合繊維がよい。
【0029】
また、ワイパー、フィルター、電池用セパレータなどの分野においては、繊度0.6dtex以下の極細繊維を混合してもよい。特に分割型複合繊維を混合すると、高圧水流交絡法により交絡とともに分割されて極細繊維が発現して都合がよい。分割型複合繊維としては、ポリエステル/ポリアミド、ポリエステル/ポリオレフィン、ポリメチルペンテン/ポリプロピレン、ポリメチルペンテン/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体/ポリプロピレン等が挙げられる。
【0030】
さらに、使い捨ておむつや生理用ナプキンなどの衛生材料、ウェットティッシュなどの分野においては、本発明の親水性ポリオレフィン系繊維を50重量%以上含有させるとよい。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例を挙げて説明する。なお、繊維強力、伸度、初期濡れ時間および耐久濡れ時間は、以下のように測定した。
【0032】
[繊維強力、伸度]
JIS L 1013における引張強さおよび伸び率に準ずる。
【0033】
[初期濡れ時間、耐久濡れ時間]
5mmの長さに切断した繊維を0.3g、水1リットルをミキサー(松下電器産業(株)製、商品名MX−M3)へ投入し、回転数4000rpm で10秒間撹拌した後、即座に1リットル容量のメスシリンダー(高さ287mm、内径67mm)へ移し、投入した全繊維の浮き上がってくる時間を測定する。これを初期濡れ時間とする。次に、浮き上がった繊維を金網フィルター(300メッシュ)を用いて取り出し、1リットルの水とともに再度前記ミキサーへ投入し、回転数4000rpm で10秒間撹拌した後、即座に前記メスシリンダーへ移し、投入した全繊維の浮き上がってくる時間を測定する。これを耐久濡れ時間とした。
【0034】
[実施例1]
樹脂として融点165℃、MFR25g/10min (JIS K 7210、230℃)のポリプロピレン樹脂を用いて、紡糸温度270℃、引取速度640m/min で溶融紡糸し、5dtexの紡糸フィラメントを得た。前記紡糸フィラメントを130℃で3.2倍に延伸して延伸糸束とし、水分率0%のトータル90000dtexの延伸糸束を10m/min の速度で走行させながら、1.05倍の緊張状態を保ち、均一に薄膜状に厚み1mmに拡げた状態で室温25℃の雰囲気下でコロナ放電処理機を通し、両面にそれぞれ放電量1026W/m2/minを与えて、繊維表面にコロナ放電処理を施し、親水性延伸糸束を得た。その後、ジアルキルスルホン酸系繊維処理剤を含む80℃のオイルバス槽に延伸糸束を浸漬して、繊維処理剤を0.3重量%付着させ、15山/25mmの捲縮を付与し、110℃で乾燥し、切断することにより繊度1.1dtex、繊維長45mmの親水性ポリプロピレン繊維となした。
【0035】
得られた親水性ポリプロピレン繊維100重量%からなる目付60g/m2のパラレルカードウェブを、100メッシュの支持体上で、孔径0.13mmのオリフィスが1mm間隔で設けられたノズルから水圧9.8MPa の高圧柱状水流を噴射し、繊維同士を交絡させ、80℃で乾燥を施してスパンレース不織布を得た。
【0036】
[実施例2]
表面改質処理として、電圧60kV、周波数1000pps の常圧プラズマ処理を施した以外は実施例1と同様として、親水性ポリプロピレン繊維およびスパンレース不織布を得た。
【0037】
[実施例3]
芯成分が融点165℃、MFR25g/10min (JIS K 7210、230℃)のポリプロピレン樹脂、鞘成分が融点138℃、MFR22g/10min のエチレン−プロピレン共重合体からなり、複合比(芯成分/鞘成分)が5/5、紡糸温度270℃、引取速度500m/min で偏心芯鞘型ノズルを用いて溶融紡糸し、8.8dtexの紡糸フィラメントを得た。上記紡糸フィラメントを65℃で3.2倍に延伸して延伸糸束とし、トータル90000dtexの延伸糸束を65℃で乾燥して水分率0%に調整し、延伸糸束を10m/min の速度で走行させながら、1.05倍の緊張状態を保ち、均一に薄膜状に厚み1mmに拡げた状態で室温25℃の雰囲気下でコロナ放電処理機を通し、両面にそれぞれ放電量2050W/m2/minを与えて、繊維表面にコロナ放電処理を施した。その後、ジアルキルスルホン酸系繊維処理剤を含む65℃のオイルバス槽に延伸糸束を浸漬して、繊維処理剤を0.3重量%付着させ、15山/25mmの捲縮を付与し、65℃で乾燥し、切断することにより繊度2.2dtex、繊維長45mmの親水性偏心芯鞘型ポリオレフィン系複合繊維となした。
【0038】
得られた親水性偏心芯鞘型ポリオレフィン系複合繊維100重量%からなる目付60g/m2のパラレルカードウェブを、100メッシュの支持体上で、孔径0.13mmのオリフィスが1mm間隔で設けられたノズルから水圧9.8MPa の高圧柱状水流を噴射し、繊維同士を交絡させ、80℃で乾燥を施してスパンレース不織布を得た。
【0039】
[参考例1]
実施例1の親水性延伸糸をジアルキルスルホン酸系繊維処理剤を含む25℃のオイルバス槽に浸漬して、繊維処理剤を0.3重量%付着させ、5mmに切断し、繊度1.1dtex、繊維長5mmの親水性ポリプロピレン繊維となした。
【0040】
得られた親水性ポリプロピレン繊維90重量%、繊度2.2dtex、繊維長5mmの芯成分がポリプロピレン樹脂、鞘成分がポリエチレン樹脂からなる芯鞘型複合繊維(大和紡績(株)製、NBF(H))10重量%からなる目付50g/m2の湿式抄造ウェブを、ヤンキードライヤーを用い、130℃で熱処理し、湿式不織布を得た。
【0041】
[比較例1、4]
コロナ放電処理を施さなかった以外は実施例1と同様として、ポリプロピレン繊維を得た。実施例1および参考例1と同様にして、それぞれスパンレース不織布(比較例1)および湿式不織布(比較例4)を作製した。
【0042】
[比較例2、5]
コロナ放電処理を施さなかった以外は参考例1と同様として、偏心芯鞘型ポリオレフィン系複合繊維を得た。さらに、実施例1および参考例1と同様にして、それぞれスパンレース不織布(比較例2)および湿式不織布(比較例5)を作製した。
【0043】
[比較例3、6]
延伸糸束の両面にそれぞれ放電量25W/m2/minを与えて、繊維表面にコロナ放電処理を施した以外は、実施例1と同様にして、ポリプロピレン繊維を得た。実施例1および参考例1と同様にして、それぞれスパンレース不織布(比較例3)および湿式不織布(比較例6)を作製した。
【0044】
[参考例2]
実施例1の親水性ポリプロピレン繊維80重量%、芯成分がポリプロピレン樹脂、鞘成分がポリエチレン樹脂からなる熱接着性複合繊維20重量%(大和紡績(株)製、NBF(H))からなる目付40g/m2のパラレルカードウェブを、熱処理温度130℃、熱処理時間5sec の熱風貫通型熱処理機を用いて熱処理を施し、サーマルボンド不織布を得た。
【0045】
[比較例7]
熱処理温度を140℃とした以外は、参考例2と同様の方法でサーマルボンド不織布を得た。
実施例1〜3および比較例1〜3の各物性を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
実施例1〜3および比較例1〜3について、実施例1〜3には酸素元素が炭素元素に対して0.06以上形成されていた。また、繊維の強力および伸度は表面改質処理前後においては、ほとんど劣化することはなかった。さらに初期濡れ時間は、繊維表面に付着している界面活性剤の効果によって差はほとんど見られないが、耐久濡れ時間になると比較例1〜2は界面活性剤が流れ落ちてしまい、繊維表面が濡れることなく急激に浮上してしまった。また、比較例3においては、(O/C)Aは0.11であったが、(O/C)Wが0.04となり、その減少率も64%であったため、親水性が不十分で耐久濡れ時間が短くなった。
【0048】
また、実施例1〜3においては、高圧柱状水流処理時に水流が繊維ウェブの内部に浸透していき、地合が乱れることはなかったが、比較例1〜2では、最初から水をはじいてしまい、繊維ウェブが吹き飛ばされてしまい、地合が乱れて均一な不織布が得られなかった。比較例3においても、濡れ性が不十分で地合に乱れが生じた。
【0049】
一方、参考例1においては、スラリー調整時における分散性が良好で、均一な湿式抄造ウェブが得られたが、比較例4〜6では、スラリー調整時における分散性が悪く、数本の繊維が密着状態で抄造され、欠点の多い湿式抄造ウェブとなった。また、参考例2および比較例7において、吸収体に上に不織布を載置し、約10ccの水を滴下し、これを吸収体を交換しながら3回繰り返したところ、参考例2は不織布を瞬時に通過するが、比較例7は通過性が不十分であった。
【0050】
【発明の効果】
本発明の親水性ポリオレフィン系繊維は、繊維表面に親水化処理を施し、(O/C)A、および(O/C)Wを所定量導入することにより、親水性、とりわけ耐久親水性に優れた繊維となり、例えば使い捨ておむつや生理用ナプキンなどの衛生材料、フィルター、ワイパー、ティーパック、電池用セパレータなど耐久親水性を要求する分野に好適である。特に、本発明の親水性ポリオレフィン系繊維は、水との親和性に優れているため、高圧水流交絡法や湿式抄造法などの水力を利用する不織布加工法に有用であり、工程性に優れるとともに均一性や美観的に優れた不織布が得られる。さらに、高圧水流交絡法や湿式抄造法を用いれば、繊維処理剤の脱落などにより親水性能が低下してしまうため、不織布加工後に親水性の処理剤や表面改質により親水性能を付与する必要があり、これらの不織布では親水性能が主として不織布表面のみであり不織布内部にまで及ばなかったが、本発明の親水性ポリオレフィン系繊維を含有する繊維ウェブを不織布化した場合、親水性ポリオレフィン系繊維が不織布内部にも均一に分散されるので、斑なく親水性能を得ることができる。
Claims (3)
- スパンレース不織布の製造方法であって、繊維表面に繊維処理剤が付着したポリオレフィン系繊維の繊維表面における酸素元素量と炭素元素量の比(O/C)Aが0.11〜0.40であり、かつ繊維処理剤を減量した後の繊維表面における酸素元素量と炭素元素量の比(O/C)Wが0.06〜0.33であり、下記式(1)で示される繊維処理剤減量前後における酸素元素量と炭素元素量の比の減少率が60%以下である親水性ポリオレフィン系繊維を少なくとも30重量%含有するウェブに水流を2回以上噴射することを特徴とするスパンレース不織布の製造方法。
減少率=[{(O/C)A − (O/C)W }×100]/(O/C)A ・・・(1) - 親水性ポリオレフィン系繊維は、コロナ放電処理、常圧プラズマ処理、オゾン水溶液処理の群から選ばれるいずれかの表面改質処理を施した後に、繊維表面に繊維処理剤を付着させた親水性ポリオレフィン系繊維である請求項1に記載のスパンレース不織布の製造方法。
- 水流を噴射した後に、130℃以下の温度で乾燥を施すことを特徴とする請求項1又は2に記載のスパンレース不織布の製造方法。
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