JP4004765B2 - Method for manufacturing semiconductor device - Google Patents
Method for manufacturing semiconductor device Download PDFInfo
- Publication number
- JP4004765B2 JP4004765B2 JP2001313318A JP2001313318A JP4004765B2 JP 4004765 B2 JP4004765 B2 JP 4004765B2 JP 2001313318 A JP2001313318 A JP 2001313318A JP 2001313318 A JP2001313318 A JP 2001313318A JP 4004765 B2 JP4004765 B2 JP 4004765B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor film
- film
- light source
- crystalline semiconductor
- lamp
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Thin Film Transistor (AREA)
- Recrystallisation Techniques (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の作製方法並びに熱処理装置及びその装置を使用した熱処理方法に関する。特に、非晶質半導体膜を結晶化、イオン注入またはイオンドープ法により非晶質化した半導体膜の再結晶化及び活性化及び、半導体膜中に残存する金属元素のゲッタリングを行うための熱処理方法とその熱処理装置に関する。さらに本発明は、そのような熱処理方法を用いた半導体装置の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
600℃以下のプロセス温度で作製される結晶半導体膜は、シリコンを主原料としていることから低温ポリシリコンとも呼ばれている。この結晶半導体膜の第1の用途は、薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)のチャネル形成領域や、ソースまたはドレイン領域などを形成するための活性層として利用するものであり、当該TFTをガラス基板上に形成し、それを用いて液晶表示装置を製造する技術が特に注目されている。
【0003】
上記結晶半導体膜を用いたTFTの製造技術は、レーザーアニール法やイオンドープ法などを用いることが特徴であり、これらの技術により大面積のガラス基板上にnチャネル型及びpチャネル型のTFTを作製しCMOS構造の集積回路を形成することを可能としている。
【0004】
もっとも、TFTはソース及びドレイン領域を形成するn型またはp型の不純物領域のみでなく、リーク電流の低減や特性の安定化を図るためにLDD(Lightly Doped Drain)を形成する低濃度不純物領域を形成する必要がある。また、しきい値電圧を制御するために一導電型の不純物元素をドーピングする必要もある。これらの制御は、発生したイオン種の全てを質量分離することなく加速注入するイオンドープ法とその後の活性化処理により行われている。
【0005】
ドーピング後の不純物を活性化する方法は、ファーネスアニール、レーザーアニール、RTA(Rapid Thermal Annealing)などを採用することが可能である。ドーズ量として比較的高濃度である1015/cm2程度の注入を行うソース及びドレイン領域は、添加した不純物元素を活性化させ、導電率を高めるためにそれなりの温度と時間が必要とされている。レーザーアニール法は半導体膜を溶融させるためその制御性と再現性が問題となり、量産工程に導入することは困難であると考えられている。ファーネスアニールはバッチ処理のため量産工程との相性は良いと考えられるが、処理温度を低温化させると活性化率が低くなり、処理時間が長くなってしまうことが問題となっている。
【0006】
結晶化技術においてレーザーアニール法はガラス基板上に結晶半導体膜の形成を可能とするが、非平衡状態の反応であるため、その結晶は粒径が小さく多数の欠陥が内在してしまう。レーザーアニール法における直接的な制御因子はレーザー光のエネルギー密度や照射回数、基板加熱温度などごく限られたものであり、その適用範囲も限定されている。例えば、エネルギー密度では250〜400mJ/cm2が適当な範囲とされ、その範囲を外れると非晶質構造しか得られない。
【0007】
これに対し、良質な結晶を得る手法として、金属元素を添加して結晶化を行う技術が特開平7−183540号公報に開示されている。金属元素としてはニッケル、パラジウム、鉛などが用いられる。添加の方法は、プラズマ処理、蒸着法、イオン注入法、溶液塗布法、スパッタ法など様々な方法で行うことができる。結晶化のための熱処理は500〜600℃、好ましくは550℃にて4時間の熱処理で結晶化を行うことができる。しかしながら、この方法では結晶半導体膜中に金属元素が残存するので、ゲッタリングがしばしば必要となる。金属元素の多くは、半導体中において禁制帯中に深い準位を形成し、ライフタイムキラーとなり、接合におけるリーク電流を増加させる原因として知られている。
【0008】
リンを用いたゲッタリングは当該金属元素をリン添加領域に偏析させることのできる方法である。ゲッタリングはファーネスアニール炉が用いられ、代表的には450〜600℃で12時間程度の熱処理が必要とされている。これにより、金属元素をリン添加領域に偏析させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このようにして作製されるTFTの応用分野として最も期待されているものに、液晶表示装置に代表されるフラットパネルディスプレイの分野がある。この分野では、生産性の向上のために、製造工程における基板の大型化が要求されている。そのサイズは様々であるが、一例として960×1100mm2が上げられ、一辺が1000mmに達するものが考慮されている。このような要求は液晶表示装置に限らず、ガラス基板上にTFTを用いて形成する大面積集積回路において共通の課題となっている。
【0010】
生産性を向上させるには、TFTの製造工程数の削減や処理時間の短縮が必要である。その場合、バッチ処理を前提とするファーネスアニール装置では生産効率を向上させることができないと考えられる。ファーネスアニール装置を大型化すれば設置面積の増大のみでなく、大容量の炉内を均一に加熱するために消費電力が増大してしまう。
【0011】
生産性を考慮するとRTA法は適した方法と考えられる。RTA法は短時間で高温まで加熱することが可能であり、枚葉式であってもファーネスアニール法に比べ潜在的に高い処理能力を有している。しかし、加熱時間を短くする代わりに加熱温度を高くする必要があり、活性化やゲッタリング処理における所望の効果を得るにはガラスの歪み点、さらには軟化点以上に加熱する必要がある。例えば、ゲッタリング処理をするために800℃にて60秒の熱処理をしただけで、ガラス基板は自重により湾曲し変形してしまう。
【0012】
本発明は、上記問題点を解決することを目的とし、ガラスなど耐熱性の低い基板を用いた半導体装置の製造工程において、基板を変形させることなく、短時間の熱処理で半導体膜に添加した不純物元素の活性化や、半導体膜のゲッタリング処理において必要な加熱処理を行う方法と、そのような熱処理を可能とする熱処理装置及び、当該熱処理装置を用いた半導体装置の作製方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述する課題に鑑み、本発明はガラスなどの耐熱性の低い基板上に形成されている半導体膜に対するゲッタリングや活性化を目的とした熱処理において、基板の変形など熱によるダメージを与えることなく、短時間で行うことを可能とする方法と、そのための熱処理装置を提供する。
【0014】
基板上に形成された半導体膜にイオンドープ法でフォスフィンを用い、質量分離されることなく添加されたリンによる金属元素のゲッタリングのメカニズムは次のように推測可能である。リンを半導体膜に選択的に添加すると、添加された領域(ゲッタリング領域)は非晶質になる。次に、半導体膜を加熱することによって、ゲッタリング領域は非晶質から結晶化する。このとき、ゲッタリング領域に添加されたリンは、半導体膜が作る格子間に位置するようになる。また、加熱処理によりリンが添加されていない領域(被ゲッタリング領域)において、金属元素が作る化合物(金属化合物と呼ぶ)の結合が切れる(この状態を放出と呼ぶ)。続いて、金属元素が移動し(この状態を拡散と呼ぶ)、金属元素とリンが結合する(この状態を捕獲と呼ぶ)。このようにして、被ゲッタリング領域に於いて金属元素の除去または低減することができると考える。
【0015】
ゲッタリングには被ゲッタリング領域における金属化合物から金属元素の放出、金属元素の拡散、ゲッタリング領域におけるリンによる金属元素の捕獲のプロセスがある。金属元素の放出エネルギーは数百℃程度と見積もられ、500℃前後の熱処理によって容易に放出さることがわかっている。一方、高温で加熱処理を行うと、金属元素の拡散速度は上がるが、金属元素がゲッタリングされにくい結果が得られている。この理由については、高温にすると、リンが格子間に取り込まれ、金属元素と結合できなくなるためと考えている。
【0016】
このため、ゲッタリングの効果を向上させるには、低温で熱処理を行いつつも、金属元素の拡散を促進させる必要がある。その方法として、ランプ光源の輻射をパルス状に繰り返すことによって被ゲッタリング領域をゲッタリング領域よりも高温に加熱処理することを特徴とする。そのためにゲッタリング領域及び被ゲッタリング領域の構造に工夫をこらし、被ゲッタリング領域上に光吸収膜を形成する。当該光吸収膜はゲート電極であっても良く、例えばゲート電極の一部として窒化タンタル膜を用いることが可能である。そして、この窒化タンタル膜がランプ光源からの輻射を受けて加熱されるようにする。
【0017】
被ゲッタリング領域を相対的に高温に加熱することにより金属化合物は容易に放出され、ゲッタリング領域に拡散することが可能となる。そして、リンが添加されたゲッタリング領域に到達しその領域に偏析させることができる。この時、リンがシリコンネットワークの格子間に取り込まれ4配位で結合しないように、すなわち、活性化がさほど進行しない程度に加熱すれば高いゲッタリング効果を得ることができる。
【0018】
ランプ光源の輻射をパルス状として複数回に分けて照射することによって被処理物となる半導体膜を加熱する理由は、ガラス基板やゲッタリング領域に熱が伝わる前に被ゲッタリング領域を急速加熱と急冷を可能とするためである。勿論、レーザー光を光源とすることも可能であるが、活性化やゲッタリングに最適な照射時間を考慮すると、ハロゲンランプなどを光源とする方が、照射領域の大面積化が容易であり好ましい。本発明は、このようにしてゲッタリングや活性化を行うことを特徴としている。
【0019】
上述のように、本発明の熱処理方法は、ランプ光源のパルス状の輻射を複数回に分けて照射することにより被処理体を加熱する熱処理方法であって、ランプ光源の1回当たりの輻射は0.1〜20秒間持続するものであり、当該ランプ光源からの輻射を複数回繰り返すことを特徴としている。または、被処理物の最高温度の保持時間が0.5〜5秒であるようにランプ光源からの輻射をパルス状に繰り返すことを特徴としている。さらに、ランプ光源の点滅に伴って、冷媒の供給量を増減させることで、被処理物となる半導体膜の熱処理効果を高めると共に、熱による基板のダメージを防ぐことを特徴としている。
【0020】
このような熱処理方法を可能とする本発明の熱処理装置は、ランプ光源と、該ランプ光源をパルス状に点滅させる電源と、基板を載置するステージと、ランプ光源からの輻射を被処理物に照射可能な処理室と、処理室に冷媒を供給し、かつ、その供給量を増減させる手段とを備えていることを特徴としている。
【0021】
ランプ光源としては、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、高圧ナトリウムランプ、エキシマランプなどを適用することができる。
【0022】
また、本発明の熱処理装置の他の構成は、ランプ光源と、該ランプ光源をパルス状に点滅させる電源と、基板を載置するステージと、ランプ光源からの輻射を被処理物に照射可能な処理室と、ステージを前記処理室内で一方向に移動可能な搬送手段と、ランプ光源の点滅に伴って処理室に冷媒を供給し、かつ、その供給量を増減させる手段とを備えていることを特徴としている。
【0023】
以上のような熱処理方法を用いた本発明の半導体装置の作製方法は、透光性基板に半導体膜を形成する工程と、半導体膜上に第2絶縁膜を形成する工程と、第2絶縁膜上に光吸収性の第1導電膜を形成する工程と、第1導電膜上に光反射性の第2導電膜を形成する工程と、半導体膜に一導電型の不純物をドーピングして一導電型の半導体領域を形成する工程と、透光性基板側からランプ光源から発するパルス状の輻射を複数回照射して、一導電型の半導体領域を活性化する工程とを有することを特徴としている。
【0024】
また、他の構成は、透光性基板の一主表面に非晶質半導体膜を形成する第1の工程と、非晶質半導体膜に金属元素を添加した後に結晶化させて結晶半導体膜を形成する第2の工程と、結晶質半導体膜の上方に、該結晶質半導体膜の一部と重畳する導電膜を形成する第3の工程と、結晶質半導体膜にリンが添加された半導体領域を形成する第4の工程と、透光性基板の一主表面と反対側の面からランプ光源からの輻射を断続的に複数回繰り返す第5の工程とを有することを特徴としている。
【0025】
被処理物を冷媒中に保持し、被処理物の最高温度が600〜800℃、その保持時間を30〜600秒間となるようにランプ光源からの輻射を複数回繰り返して照射することにより、被処理物を効率よく加熱して熱処理を完遂することができる。この時、ランプ光源から輻射される電磁波の波長を被処理物の吸収帯と合わせることで、被処理物のみを選択的に加熱することが可能となる。具体的には、歪み点が700℃以下のガラス基板上に形成された半導体膜の加熱処理を行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の熱処理装置の概念を図1を用いて説明する。図1は本発明の熱処理装置の構成を示す図であり、処理室101は好ましくは石英で形成され、被処理物106を加熱する手段としてランプ光源102を備えている。ランプ光源102はその処理室101の外側に設けられ、輻射熱を効率良く被処理物106に照射するために反射板103が備えられている。また、被処理物106を冷却するために冷媒導入口104が備えられ、加熱をする場合には冷媒も同時に導入されるようになっている。冷媒105は窒素やヘリウムなどの不活性ガス、或いは液体を用いることが可能である。そしてこのような冷媒は高純度化しておくことが望ましい。いずれにしてもランプ光源102の輻射熱の吸収率が小さい媒質であることが望ましい。
【0027】
ランプ光源はその電源と制御回路によりパルス状に点灯させる。図2はランプ光源により加熱される被処理物と、処理室に流す冷媒の流量の制御方法について示す図である。最初、室温に置かれた被処理物はランプ光源により急速に加熱される。昇温期間は100〜200℃/秒という昇温速度で設定温度(例えば1100℃)まで加熱する。例えば、150℃/秒の昇温速度で加熱すれば、1100℃まで7秒弱で加熱できる。その後、ある一定時間設定温度に保持し、ランプ光源の点灯を遮断する。保持時間は0.5〜5秒とする。従って、ランプ光源の連続点灯時間は0.1秒以上であり、20秒を超えることはない。冷媒はランプ光源の点灯と共に流量を減少させ、ランプ光源の点灯が遮断された流量を増加させる。この時の流量の制御により降温速度を制御する。降温速度は50〜150℃/秒とする。例えば、100℃/秒の速度で冷却すると、1100℃から300℃まで8秒で冷却することができる。
【0028】
本発明は、このような加熱と冷却のサイクルを複数回繰り返し行うことに特徴がある。実際の加熱時間を短くし、かつ、半導体膜に選択的に吸収される光をランプ光源から照射することにより、基板自体はそれ程加熱することなく、半導体膜のみを選択的に加熱することが可能となる。図2で示すようなパルス状の輻射は半導体膜を加熱し、その熱が基板側に伝搬する前に加熱を止め、かつ、冷媒で周囲から冷やすことにより、基板の温度はさほど上昇しない。従って、従来のRTA装置で問題とされていた基板の変形を防ぐことができる。
【0029】
被処理物の形態は図4に示すようにガラス等の透光性の基板201上に半導体膜203が形成されたものであり、さらにその上層に導電層が設けられている。この導電層は一層でも良いが、好ましくは光吸収性の第1導電膜205と熱伝導性の第2導電膜206を設けた構造が望ましい。また、半導体膜203の基板側及びその反対側の面には第1の絶縁膜202及び第2の絶縁膜204が形成されていても良い。
【0030】
ランプ光源からのパルス状の輻射は基板201側から照射する。パルス状の輻射は図2で説明するようにパルス状に間欠的に繰り返し照射する。基板の周囲には窒素ガスなどによる冷媒207で充填されている。このようなパルス状の輻射の照射による被処理物の温度分布は図4に挿入したグラフにあるように、AとBの領域で異なる。
【0031】
パルス状の輻射は各界面において反射されるものを除いて、一部が半導体膜203で吸収され熱に変換される。B領域で光吸収性の第1導電膜205に達する光はそこで吸収され熱に変換される。そこで発生する熱の一部は第2絶縁膜204を通して半導体膜203に伝搬する。一方、A領域は第2絶縁膜204から冷媒207で満たされた空間に透過する。従ってA領域とB領域では同じ強度でパルス状の輻射を繰り返しても上昇する温度は異なっている。すなわち、半導体膜において基板表面と平行な方向(便宜上、水平方向と表記する)に温度勾配を生じさせることが可能となる。
【0032】
このような温度勾配は、B領域をチャネル形成領域、A領域を不純物半導体領域として、当該チャネル形成領域のゲッタリングを行う場合に有効に利用することができる。具体的には、A領域にリンを添加したn型半導体領域としておくと、図2で示すようにパルス状の輻射を繰り返すことにより、B領域に含まれる金属元素をA領域に偏析させるゲッタリングをすることができる。
【0033】
特に、このゲッタリング作用は金属元素を添加して結晶化を行った場合に、その後チャネル形成領域から当該金属元素を除去する目的において適用することができる。
【0034】
いずれにしても、半導体膜上に導電膜が形成されることによりその領域(図4におけるB領域)が他の領域(図4におけるA領域)よりも高温になる。図4に示す形態は、ガラス基板上に形成される半導体膜とゲート絶縁膜(第2絶縁膜204)とゲート電極(第1導電膜205、第2導電膜206)に置き換えて見ることができる。その場合、液晶表示装置のように画素部とその周辺に設けられる駆動回路部が同一の基板に形成されている場合には熱処理の効果が均一に得られない場合がある。画素部と駆動回路部では作り込まれるTFTの密度が異なり、後者の方が遙かに高密度で形成される。その場合、同じ強度のパルス状の輻射を繰り返しても駆動回路部の方が高温になってしまう。
【0035】
図6(A)〜(C)に示すように、均一に熱処理の効果を得るための方法として、ランプ光源からのパルス状の輻射が入射する側に光強度を部分的に減衰させる手段を用いる。図6(A)は、画素部402と駆動回路部403が形成された透光性の基板401に対し、パルス状の輻射406が入射する側にクロムなどの金属薄膜で形成される半透過膜405を駆動回路403の位置に合わせて設け、パルス状の輻射を減衰させる例を示している。図6(B)は半透過膜405の代わりにスリット部407を設けた例であり、同様にパルス状の輻射を減衰させることができる。また、図6(C)はメタルマスク408に、画素部に合わせて開口部410と、駆動回路部に合わせてスリット部409が形成された例を示している。パルス状の輻射を減衰する割合は適宣設定されるものであり、半透過膜の透過率やスリット部の開口率を調節することにより、容易に調節することができる。
【0036】
以上、本発明を用いることにより、ガラス等の耐熱性の低い基板を用いた場合においても、短時間の熱処理で半導体膜に添加した不純物元素の活性化や、半導体膜のゲッタリング処理をする方法及びそのような熱処理を可能とすることができる。そしてこのような熱処理は半導体装置の製造工程に組み入れることができる。
【0037】
【実施例】
[実施例1]
本発明の熱処理装置の一例として、枚葉式の熱処理装置の構成を図5に示す。処理室301は石英で形成され、その周りは水冷による冷却手段305が設けられている。ランプ光源302には反射板303が付加され、効率良く被処理物317にパルス状の輻射が拡散するようにしている。棒状のハロゲンランプを用いる場合には、図5に示すように複数本設置して、被処理物317に対してパルス状の輻射が均一な強度で照射されるようにする。輻射(例えば、0.5μm〜3μmの波長を含む)は光源制御ユニット304によりパルス状に点灯させる。
【0038】
処理室301には冷媒供給源306より冷媒として窒素ガスが供給される。窒素ガスは流量制御手段307により処理室301への供給量を制御できるようになっている。処理室に供給された冷媒は排気口311から外部に排出され、処理室内は常に清浄な窒素ガスで充填されるようにしている。温度検知器309は放射温度計による温度センサー308であり、ランプ光源からのパルス状の輻射で加熱される被処理物の温度をモニターするために設けられている。そのために、温度センサー308はステージ318の一部に取り付けられている。
【0039】
制御手段310は光源制御ユニット304、流量制御手段307の動作を制御し、図2で示すようにランプ光源の点滅と冷媒の供給量の増減を同期させることを可能としている。また、制御手段310は温度検知器309からの信号を入力し、被処理物の温度を検知して異常がないか判断する。
【0040】
被処理物はロード/アンロード室315の基板ホルダー316に設置され、搬送室313の搬送手段314により処理室301へ搬送される。搬送室313と処理室301との間には仕切弁312が設けられ、熱処理時に処理室301が冷媒で充填されるようになっている。
【0041】
半導体膜に添加した不純物元素の活性化を行うには以下のような手順で行う。半導体膜はガラス基板の一主表面に形成されているものとする。ロード/アンロード室315にセットされた半導体膜が形成された被処理物は搬送室313の搬送手段314により基板ホルダー316から取り出され、処理室301のステージ318にセットされる。この時、被処理物は半導体膜がランプ光源302と反対側の面に位置するようにセットする。すなわち、輻射はガラス基板を通して半導体膜に入射するようにする。
【0042】
その後、仕切弁312を閉じる。容積18×30×1.5cm3の処理室に対し、冷媒は流量制御手段307により1〜2リットル/minで常時処理室に供給されており、仕切弁312を閉じた後、処理室を冷媒である窒素ガスで置換するために10〜20リットル/minの供給量の増加させ一定時間保持する。
【0043】
窒素ガスの供給量はランプ光源の点灯とほぼ同時に2リットル/minまで低下させる。ランプ光源による加熱は、温度センサー308が検出する温度を基準として考え、100〜200℃/秒の速度で1100℃まで加熱する。その後、0.5秒〜5秒間その温度を保持するように制御する。冷却はランプ光源の消灯と窒素ガスの流量を10リットル/minまで増加させることにより行い、冷却の速度は50〜150℃/秒として300〜400℃まで冷却する。さらに、図2において示すようにその状態で5〜60秒程度保持期間(2)を設けることができる。図3は温度センサーで検出した温度の時間変化をプロットしたグラフを示している。図3のデータには、1100℃にて4.2秒間保持した場合と0.75秒間保持した場合の2つのデータを示している。また、表1と表2は図3のグラフに対応する数値データであり、各測定時間の温度とその変化率を示している。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
半導体膜に添加した不純物元素を活性化する場合も、ゲッタリングする場合も同様であるが、このようなパルス状の輻射を複数回繰り返し照射することにより、基板を湾曲させることなく活性化率を向上させることを可能としている。また、ゲッタリングを可能としている。
【0047】
[実施例2]
本発明の熱処理装置の他の一例として、大面積基板に対応したインライン式の熱処理装置の構成を図16に示す。処理室1301は石英で形成され、その周りは水冷による冷却手段1305が設けられている。ランプ光源1302には反射板が付加され、光学レンズ1324により集光し被処理物に照射するようにしている。ランプ光源1302には棒状のハロゲンランプが用いられ、光学レンズ1324としてシリンドリカルレンズを用いることにより線状の光を被処理物に照射することができる。ランプ光源は光源制御ユニット1304によりパルス状に点灯させている。
【0048】
処理室1301には冷媒供給源1306より冷媒として窒素ガスまたはヘリウムガスが供給される。窒素ガスは流量制御手段1307により処理室1301への供給量を制御できるようになっている。処理室に供給された冷媒は排気口1311から外部に排出され、処理室内は常に清浄な窒素ガスで充填されているようにしている。
【0049】
制御手段1310は光源制御ユニット1304、流量制御手段1307、処理室における被処理物1317とステージ1318の搬送手段1323の動作を制御し、図2で示すようにランプ光源の点滅と冷媒の供給量の増減を同期させ、さらにステージ1318が移動するタイミングを制御している。
【0050】
被処理物はステージに乗せられ、ロード室1315の基板ホルダー1316に設置される。そして、搬入室1313の搬送手段1314により処理室1301へ搬送される。搬入室1313と処理室1301との間には仕切弁1312が設けられ、熱処理時に処理室1301が冷媒で充填されるようになっている。
【0051】
ステージ1318上に乗せられた被処理物1317は、処理室1301の搬送手段1323により移動しながら、ランプ光源1302からのパルス状の輻射が照射されるようになっている。こうして、被処理物の全面を熱処理することを可能としている。熱処理の終わった被処理物1317は、搬送手段1321によりステージ1318ごと搬出室1320に移動し、その後、アンロード室1322の基板ホルダー1326に収納される。
【0052】
加熱方法は実施例1と同様にして行われるが、図16に示す構成の装置の場合、被処理物が移動するので、パルス状の輻射とその移動のタイミングを連携させる必要がある。勿論、冷媒として用いる窒素ガスの流量は同様に制御する。被処理物の移動は図2において示す保持期間(2)において成され、段階的に移動するようにする。移動距離は適宣設定すれば良いが、パルス状の輻射が同じ領域を複数回照射されるように移動させる。
【0053】
このような構成とすると、装置をさほど大型化することなく大面積基板の熱処理を行うことができる。そして、半導体膜に添加した不純物元素を活性化する場合も、ゲッタリングする場合も同様であるが、このようなパルス状の輻射を複数回繰り返し照射することにより、基板を湾曲させることなく活性化率を向上させることを可能としている。また、ゲッタリングを可能としている。
【0054】
[実施例3]
次に本発明を用いたTFTの作製方法の一例について図7を用いて説明する。図7(A)において、アルミノホウケイ酸ガラスまたはバリウムホウケイ酸ガラスなどによる透光性の基板501上にシリコンを主成分とする結晶半導体膜を形成する。結晶半導体膜は、非晶質半導体膜をレーザーアニール法で結晶化することで得られる。また、実施例1または実施例2で説明する熱処理装置を用い、パルス状の輻射を照射しても得ることができる。結晶半導体膜の厚さは25〜80nmの範囲で形成する。TFTの作製に当たっては、素子分離のため所定の大きさにエッチングし、島状に分割した半導体膜503〜505を形成する。また、基板501と半導体膜との間には、窒化シリコン、酸化シリコン、窒化酸化シリコンから選ばれた一つまたは複数種を組み合わせた第1絶縁膜502を50〜200nmの厚さで形成する。
【0055】
第1絶縁膜502の一例として、プラズマCVD法でSiH4とN2Oを用い酸化窒化シリコン膜を50〜200nmの厚さに形成する。その他の形態として、プラズマCVD法でSiH4とNH3とN2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を50nm、SiH4とN2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を100nm積層させた2層構造や、或いは、窒化シリコン膜とTEOS(Tetraethyl Ortho Silicate)を用いて作製される酸化シリコン膜を積層させた2層構造としても良い。
【0056】
半導体膜503〜505上には、100nmの厚さで酸化シリコン膜506をプラズマCVD法で形成する。さらに、図7(A)に示すようにレジストによるマスク507を形成し、イオンドープ法によりn型不純物(ドナー)を添加することにより半導体膜504に第1n型半導体領域508を形成する。n型不純物(ドナー)として代表的にはリンが添加され、第1n型半導体領域508のリン濃度の平均値は1×1017〜1×1019/cm3の範囲とする。ここでは、酸化シリコン膜506はリン濃度を制御するためのマスクとして利用している。
【0057】
従って、ドーピング後酸化シリコン膜506はフッ酸などで除去し、第2絶縁膜509を80nmの厚さで形成する。第2絶縁膜509はゲート絶縁膜として利用するものであり、プラズマCVD法またはスパッタ法を用いて形成する。第2絶縁膜509として、SiH4とN2OにO2を添加させて作製する酸化窒化シリコン膜は膜中の固定電荷密度を低減させることが可能となり、ゲート絶縁膜として好ましい材料である。勿論、ゲート絶縁膜はこのような酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、酸化シリコン膜や酸化タンタル膜などの絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0058】
そして、第2絶縁膜509上にゲート電極を形成するための第1導電膜と第2導電膜とを形成する。第1導電膜は光吸収性の導電膜で形成する。そのような導電膜の一例は窒化タンタルであり、これを50〜100nmの厚さに形成しする。第2導電膜はタングステンやモリブデンなどの高融点金属を用い、100〜300nmの厚さに形成する。これらの材料は、窒素雰囲気中における400〜600℃の熱処理でも安定であり、抵抗率が著しく増大することがない。
【0059】
次に図7(B)に示すように、第1導電膜及び第2導電膜をエッチングし、ゲート電極510〜512(第1導電膜510a〜512aと第2導電膜510b〜512bから成る)を形成する。エッチング方法に限定はないが、好適にはICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用いると良い。この時、エッチング用ガスにはCF4とCl2の混合ガスを用いる。
【0060】
ゲート電極が形成された後、当該ゲート電極をマスクとしてイオンドープ法により半導体膜503〜505にn型不純物(ドナー)をドーピングする。こうして第2n型半導体領域513〜515を形成する。第2n型半導体領域513〜515のリン濃度の平均値は1×1016〜1×1018/cm3の範囲とするが、第1n型半導体領域よりも低濃度で添加する。従って、半導体膜504において形成される第1n型半導体領域はそのまま残存する。
【0061】
続いて、図7(C)に示すように半導体膜503、505上にレジストによるマスク516、517を形成した後、再度イオンドープ法によりn型不純物(ドナー)をドーピングする。第3n型半導体領域518〜520のリン濃度の平均値は1×1020〜1×1021/cm3の範囲とする。この状態で、半導体膜504における第1n型半導体領域508はゲート電極と重畳する領域で残存している。また、半導体膜505における第2n型半導体領域515は、マスク517と重畳する領域で残存することになる。
【0062】
そして、図7(D)に示すように、レジストによるマスク521を形成し、pチャネル型TFTを形成する半導体膜503にp型不純物(アクセプタ)をドーピングする。典型的にはボロン(B)を用いる。第1p型半導体領域522の不純物濃度は2×1020〜2×1021/cm3となるようにし、含有するリン濃度の最大値に対して1.5〜3倍のボロンを添加して導電型をp型に反転させる。
【0063】
次に、図7(E)において、添加した不純物を活性化する熱処理を行う。この熱処理は実施例1または実施例2で説明する熱処理装置を用い、パルス状の輻射を複数回照射して活性化を行う。輻射は基板側から照射するので、ゲート電極と重畳する第1n型半導体領域が形成されていても、その領域を含め確実にp型及びn型の不純物元素を活性化させることができる。
【0064】
以上までの工程でそれぞれの半導体膜にソースまたはドレイン領域及び、LDD領域を形成する不純物がドーピングされ、さらに活性化までが終了する。その後、図7(F)に示すように、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜から成る保護絶縁膜526をプラズマCVD法で形成する。そして、350〜450℃、好ましくは410℃の熱処理を行う。この温度で第1の層間絶縁膜中の水素を放出させ半導体膜の水素化を行う。そのために、この熱処理はファーネスアニール炉やクリーンオーブンで行う方が適している。
【0065】
層間絶縁膜527は、ポリイミド、アクリルなどの有機絶縁物材料で形成し表面を平坦化する。勿論、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Ortho Silicate)を用いて形成される酸化シリコン膜を適用しても良いが、平坦性を高める観点からは前記有機物材料を用いることが望ましい。
【0066】
次いで、コンタクトホールを形成し、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)などを用いて、ソースまたはドレイン配線528〜533を形成する。
【0067】
以上の工程によって作製されるpチャネル型TFT540にはチャネル形成領域523、ソースまたはドレイン領域として機能する第1p型半導体領域522を有している。nチャネル型TFT541はチャネル形成領域524、ゲート電極511と重畳する第1n型半導体領域508とソースまたはドレイン領域として機能する第3n型半導体領域519を有している。第1n型半導体領域はLDD領域であり、ゲート電極と重畳させて形成することによりドレイン端に形成れる高電界領域を緩和してホットキャリア効果によるTFTの劣化を防止する。nチャネル型TFT542はチャネル形成領域525、ゲート電極512の外側に第2n型半導体領域515とソースまたはドレイン領域として機能する第3n型半導体領域520が形成される。第2n型半導体領域515はLDD領域であり、TFTのオフ電流を低減することができる。本実施例で示す工程では、オフ電流値を低減するために最適な寸法を設定することができる。
【0068】
以上の工程で、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTとを相補的に組み合わせたCMOS型のTFTを得ることができる。本実施例で示す工程は、各TFTに要求される特性を考慮してLDDを設計し、同一基板内において作り分けることができる。このようなCMOS型のTFTは、アクティブマトリクス駆動する表示装置の駆動回路を形成することを可能とする。それ以外にも、このようなnチャネル型TFTまたはpチャネル型TFTは、画素部を形成するトランジスタに応用することができる。さらに、従来の半導体基板にて作製されるLSIに代わる薄膜集積回路を実現するTFTとして用いることができる。尚、ここではTFTをシングルゲートの構造で示したが、勿論、複数のゲート電極を設けたマルチゲート構造を採用することもできる。
【0069】
このようなTFTの製造工程において本発明の熱処理装置は活性化を行うために用いることができる。また本発明の熱処理方法は、基板にダメージを与えることなく活性化を短時間で行うことができる。
【0070】
[実施例4]
本実施例では本発明の熱処理装置を用いた半導体装置の作製方法の一例として、nチャネル型TFTとpチャネル型TFTから成る駆動回路と画素部を同一基板上に作製する方法を図10〜図12を用いて説明する。
【0071】
まず、図10(A)に示すように基板601上に第1絶縁膜602をプラズマCVD法でSiH4とNH3とN2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を50nm、SiH4とN2Oから作製される酸化窒化シリコン膜を100nm積層させた2層構造で形成する。ここで用いる基板はアルミノホウケイ酸ガラスやバリウムホウケイ酸ガラスなどの無アルカリガラス基板が適当であり、厚さは0.5〜1.1mm程度のものを使用する。
【0072】
この上に形成する半導体膜603〜606は厚さを40nmとし、プラズマCVD法或いは減圧CVD法で堆積した非晶質シリコンをレーザーアニール法や固相成長法を用いて結晶化させた多結晶シリコンを用いる。或いは、実施例1または実施例2で説明する熱処理装置を用い、パルス状の輻射により結晶化させても同様に得ることができる。そして、光露光工程を経て島状に分割する。以降、本実施例では、半導体膜603にpチャネル型TFTを形成し、半導体膜604、605にnチャネル型TFTを形成することを前提に説明する。また、半導体膜606は補助容量を形成するために設けている。
【0073】
これら半導体膜を覆って75nmの厚さで第2絶縁膜607を形成しゲート絶縁膜とする。第2絶縁膜はプラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Ortho Silicate)を原料とした酸化シリコン、またはSiH4とN2Oを原料とした酸化窒化シリコンで形成する。
【0074】
次に、図10(B)に示すように、第2絶縁膜上に第1導電膜608と第2導電膜609を形成する。第1導電膜608は窒化タンタルであり、第2導電膜はタングステンを用いて形成する。この導電膜はゲート電極を形成する為のものであり、それぞれの厚さは30nm及び300nmとする。
【0075】
その後、図10(C)に示すように光露光工程により、ゲート電極及びデータ線を形成するためのレジストパターン610を形成する。このレジストパターンを用いて第1のエッチング処理を行う。エッチング方法に限定はないが、好適にはICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用いる。タングステン及び窒化タンタルのエッチング用ガスとしてCF4とCl2を用い、0.5〜2Pa、好ましくは1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して行う。この時、基板側(ステージ)にも100WのRF(13.56MHz)電力を投入して、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した場合にはタングステン、窒化タンタルをそれぞれ同程度の速度でエッチングすることができる。
【0076】
上記エッチング条件では、レジストによるマスクの形状と、基板側に印加するバイアス電圧の効果により端部をテーパー形状とすることができる。テーパー部の角度は15〜45°となるようにする。また、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。W膜に対する酸化窒化シリコン膜の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により第2の絶縁膜が露出した面は20〜40nm程度エッチングされる。こうして、第1のエッチング処理により窒化タンタルとタングステンから成る第1形状電極611〜614(窒化タンタル611a〜614a、タングステン611b〜614b)と第1形状配線615窒化タンタル(615a、タングステン615b)を形成する。
【0077】
そして、第1のドーピング処理を行いn型の不純物(ドナー)を半導体膜にドーピングする。その方法はイオンドープ法またはイオン注入法で行う。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5×1014/cm2として行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いる。この場合、第1形状電極611〜614はドーピングする元素に対してマスクとなり、加速電圧を適宣調節(例えば、20〜60keV)して、第2絶縁膜を通過した不純物元素により第1不純物領域616〜619を形成する。第1の不純物領域616〜619おけるリン(P)濃度は1×1020〜1×1021/cm3の範囲となるようにする。
【0078】
続いて、図11(A)に示すように第2のエッチング処理を行う。エッチングはICPエッチング法を用い、エッチングガスにCF4とCl2とO2を混合して、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF電力(13.56MHz)を供給してプラズマを生成する。基板側(ステージ)には50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、第1のエッチング処理に比べ低い自己バイアス電圧を印加する。このような条件によりタングステン膜を異方性エッチングし、第1の導電膜である窒化タンタル膜を残存させるようにする。こうして、第2のエッチング処理により窒化タンタルとタングステンから成る第2形状電極620〜623(窒化タンタル620a〜623a、タングステン620b〜623b)と第2形状配線624窒化タンタル(624a、タングステン624b)を形成する。第2絶縁膜はこのエッチング処理により窒化タンタルで覆われていない部分が10〜30nm程度エッチングされ薄くなる。
【0079】
第2のドーピング処理におけるドーズ量は第1のドーピング処理よりも少なくし、かつ高加速電圧の条件でn型不純物(ドナー)をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜120keVとし、1×1013/cm2のドーズ量で行い、第1の不純物領域の内側に第2の不純物領域を形成する。ドーピングは露出した窒化タンタル620a〜623aを通過させ、その下側の半導体膜に不純物元素を添加する。こうして、窒化タンタル620a〜623aと重なる第2不純物領域625〜628を形成する。この不純物領域は、窒化タンタル620a〜623aの膜厚によって変化するが、そのピーク濃度は1×1017〜1×1019/cm3の範囲で変化する。この領域のn型不純物の深さ分布は一様ではなくある分布をもって形成される。
【0080】
次に、図11(B)に示すように、光露光工程により第2形状電極621を覆うレジストマスク629を形成し、露出している第2形状電極の窒化タンタル膜を選択的にエッチングする。エッチングガスにはCl2とSF6の混合ガスを用いて行う。こうしてタングステンと窒化タンタルの端部が一致する第3形状電極630〜632を形成する。また、同時にデータ線も加工して、同様に第3形状の配線633を形成しても良い。
【0081】
そして図11(C)に示すようにレジストによるマスク634、635を形成し、半導体膜603、606にp型不純物(アクセプタ)をドーピングする。典型的にはボロン(B)を用いる。第1のp型半導体領域636、637の不純物濃度は2×1020〜2×1021/cm3となるようにし、含有するリン濃度の1.5〜3倍のボロンを添加して導電型をp型にする。
【0082】
以上までの工程でそれぞれの半導体膜に不純物領域が形成される。第2形状電極621及び第3形状電極630〜632はゲート電極として機能する。また、第3形状の配線633はデータ線を形成する。ゲート電極632は付加容量を形成する一方の電極となり、半導体膜606と重なる部分で容量を形成する。
【0083】
その後、図12(A)に示すように、酸化窒化シリコン膜から成る保護絶縁膜638をプラズマCVD法で50nmの厚さに形成する。そして、添加した不純物を活性化する熱処理を行う。この熱処理は実施例1または実施例2で説明する熱処理装置を用い、パルス状の輻射を複数回照射して活性化を行う。輻射は基板側から照射するので、ゲート電極と重畳する第1n型半導体領域が形成されていても、その領域を含め確実にp型及びn型の不純物元素を活性化させることができる。
【0084】
水素化処理はTFTの特性を向上させるために必要な処理であり、水素雰囲気中で加熱処理をする方法やプラズマ処理をする方法で行うことができる。その他にも、図12(B)で示すように、窒化シリコン膜640を50〜100nmの厚さに形成し、350〜500℃の加熱処理を行うことで窒化シリコン膜640中の水素が放出され、半導体膜に拡散させることで水素化し、欠陥を補償することができる。
【0085】
層間絶縁膜641は、ポリイミドまたはアクリルなどの有機絶縁物材料で形成し表面を平坦化する。勿論、プラズマCVD法でTEOSを用いて形成される酸化シリコンを適用しても良いが、平坦性を高める観点からは前記有機物材料を用いることが望ましい。
【0086】
次いで、層間絶縁膜641の表面から各半導体膜の第2n型半導体領域または第1p型半導体領域に達するコンタクトホールを形成し、Al、Ti、Taなどを用いて配線を形成する。図12(B)において642、645はソース線とし、643、644はドレイン配線とする。647は画素電極であり、646はデータ線633と半導体膜605の第2n型半導体領域667とを接続する接続電極である。また、648はゲート線であり、図中には示されていないが、ゲート電極として機能する第3形状電極631と接続している。
【0087】
こうして同一基板上に駆動回路650と画素部651を形成するTFTが形成される。駆動回路650にはpチャネル型TFT652とnチャネル型TFT653の2つを示しているが、これらのTFTを用いてシフトレジスタ、レベルシフタ、ラッチ、バッファ回路など様々な機能回路を形成することができる。また、図12(B)で示すB−B'間の断面構造は、図13で示す画素構造において示すB−B'線に対応している。
【0088】
駆動回路650のpチャネル型TFT652にはチャネル形成領域660、ソース領域またはドレイン領域として機能する第1のp型半導体領域661を有している。nチャネル型TFT653はチャネル形成領域662、ゲート電極621と重なる第1のn型半導体領域663、ソース領域またはドレイン領域として機能する第2のn型半導体領域664を有している。
【0089】
また、画素部651のnチャネル型TFT654は、チャネル形成領域665、ゲート電極640の外側に第1のn型半導体領域666、ソースまたはドレイン領域として機能する第2n型半導体領域667〜669が形成されている。また、補助容量655は半導体膜606と第2絶縁膜607とゲート電極632とで形成される。半導体膜606には上記工程により第1のp型半導体領域671が形成されている。
【0090】
nチャネル型TFTに形成される第1のn型半導体領域はLDD(Lightly Doped Drain)領域である。nチャネル型TFT653のようにゲート電極と重畳させて形成することにより、ドレイン端に形成される高電界領域が緩和され、ホットキャリア効果による劣化を抑止することができる。一方、nチャネル型TFT654のようにゲート電極の外側にLDD領域を設けることによりオフ電流を低下させることができる。
【0091】
pチャネル型TFT652はシングルドレイン構造で形成されるが、第3のエッチング処理の時間を調節することにより、ゲート電極の端部を後退させ、チャネル形成領域と不純物領域との間にオフセット領域を形成することもできる。このような構成はnチャネル型TFT654においても可能であり、オフ電流を低減する目的において非常に有効である。
【0092】
以上のようにして、同一基板上に画素部と駆動回路をTFTで形成した素子基板を形成することができる。本実施例で示す素子基板の作製工程は5枚のフォトマスクでLDD領域の構成の異なるTFTを同一基板上に形成することを可能としている。
【0093】
実施例3と同様に、このようなTFTの製造工程において本発明の熱処理装置は活性化を行うために用いることができる。また本発明の熱処理方法は、基板にダメージを与えることなく活性化を短時間で行うことができる。
【0094】
[実施例5]
本実施例は実施例3または実施例4に適用できる半導体膜の作製方法の他の一例を図8を用いて説明する。図8で説明する半導体膜の作製方法は、非晶質シリコン膜の全面に金属元素を添加して結晶化させる方法である。適用される金属元素はFe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた一種または複数種であり、代表的にはNiを適用する。これらの元素は、結晶化のための熱処理温度の低温下を可能とし、また、熱処理時間の短縮をも可能とすることが見出されている。
【0095】
まず、図8(A)において、基板551はコーニング社の#1773ガラス基板に代表されるガラス基板を用いる。基板551の表面には、第1絶縁膜552としてプラズマCVD法でSiH4とN2Oを用い酸化窒化シリコン膜を100nmの厚さに形成する。第1絶縁膜552はガラス基板に含まれるアルカリ金属がこの上層に形成する半導体膜中に拡散しないために設ける。
【0096】
非晶質シリコン膜553はプラズマCVD法により作製する。SiH4を反応室に導入し、間欠放電またはパルス放電により分解して基板551に堆積させる。その成膜条件の一例は、27MHzの高周波電力を変調し、繰り返し周波数5kHz、デューティー比20%の間欠放電により54nmの厚さに堆積する。勿論、13.56MHzの連続放電を用いても良い。非晶質シリコン膜553の酸素、窒素、炭素などの不純物を極力低減するためには、SiH4は純度99.9999%以上のものを用いる。また、プラズマCVD装置の仕様としては、反応室の容積13リットルの反応室に対し、一段目に排気速度300リットル/秒の複合分子ポンプ、二段目に排気速度40m3/hrのドライポンプを設け、排気系側から有機物の蒸気が逆拡散してくるのを防ぐと共に、反応室の到達真空度を高め、非晶質半導体膜の形成時に不純物元素が膜中に取り込まれることを極力防いでいる。
【0097】
そして、重量換算で10ppmのニッケルを含む酢酸ニッケル塩溶液をスピナーで塗布してニッケル含有層554を形成する。この場合、当該溶液の馴染みをよくするために、非晶質半シリコン膜553の表面処理として、オゾン含有水溶液で極薄い酸化膜を形成し、その酸化膜をフッ酸と過酸化水素水の混合液でエッチングして清浄な表面を形成した後、再度オゾン含有水溶液で処理して極薄い酸化膜を形成しておく。シリコンの表面は本来疎水性なので、このように酸化膜を形成しておくことにより酢酸ニッケル塩溶液を均一に塗布することができる。
【0098】
次に、500℃にて1時間の加熱処理を行い、非晶質シリコン膜中の水素を放出させる。そして、580℃にて4時間に加熱処理を行い結晶化を行う。こうして、図8(B)に示す結晶シリコン膜555が形成される。
【0099】
さらに結晶化率(膜の全体積における結晶成分の割合)を高め、結晶粒内に残される欠陥を補修するために、結晶シリコン膜555に対してレーザー光556を照射するレーザーアニールを行う。レーザーは波長308nmにて30Hzで発振するエキシマレーザー光を用いる。当該レーザー光は光学系にて100〜300mJ/cm2に集光し、90〜95%のオーバーラップ率をもって半導体膜を溶融させることなくレーザー処理を行う。結晶シリコン膜557を得ることができる。
【0100】
結晶シリコン膜557を島状に分割して半導体膜558が形成される。このような半導体膜はそのまま実施例3及び実施例4に適用することができる。
【0101】
[実施例6]
本実施例は実施例5において得られた半導体膜に残留する金属元素をゲッタリングする方法の一例を図9を用いて説明する。ここで説明するゲッタリングは、TFTのチャネル形成領域から当該金属元素ゲッタリングする方法を前提としている。図9では、基板561上に第1絶縁膜562、半導体膜563、第2絶縁膜567、第1導電膜568、第2導電膜569が形成された状態を示している。半導体膜563は実施例5の方法で作製される半導体膜が適用され、n型半導体領域565には1×1020〜1×1021/cm3のリンが添加されている。
【0102】
半導体膜563は、n型半導体領域565がTFTにおけるソースまたはドレイン領域、564がチャネル形成領域と見なすことができる。ここで、チャネル形成領域には結晶化のために添加した金属元素が1×1017〜1×1019/cm3程度の濃度で残存する。本発明の熱処理方法は、この金属元素をn型半導体領域565に偏析させる、いわゆるゲッタリングを可能としている。
【0103】
この熱処理の方法は実施例1に従い、基板側からパルス状の輻射570を照射する。パルス状の輻射は図3のグラフにおいて示す曲線Aのパルス状の輻射が適している。すなわち、100〜200℃/秒の速度で1100℃まで加熱し、4秒間その温度を保持する。冷却速度は50〜150℃/秒として300〜400℃まで冷却する。このような輻射を1回照射するだけでもゲッタリングの効果を確認することができる。さらに好ましくは、2〜10回のパルス状の輻射を照射すると良い。こうして、結晶化の工程で使用した金属元素の濃度を1×1017/cm3未満にまで低減させることができる。
【0104】
このようなゲッタリング方法は、実施例3〜4と自由に組み合わせて行うことができる。例えば、実施例4において、活性化のための熱処理に本実施例で説明するゲッタリングを組み合わせることができる。
【0105】
[実施例7]
本実施例では実施例4により得られる駆動回路と画素部が形成された基板(素子基板と呼ぶ)から、アクティブマトリクス駆動の液晶表示装置を作製する工程を説明する。図14は素子基板700と対向基板701とをシール材で貼り合わせた状態を示している。素子基板700上には柱状のスペーサ704を形成する。柱状のスペーサ704、705は画素電極上に形成されるコンタクト部の窪みに合わせて形成すると良い。柱状スペーサ704は用いる液晶材料にも依存するが3〜10μmの高さで形成する。コンタクト部では、コンタクトホールに対応した凹部が形成されるので、この部分に合わせてスペーサを形成することにより液晶の配向の乱れを防ぐことができる。その後、配向膜706を形成しラビング処理を行う。対向基板701には透明導電膜702、配向膜703を形成する。その後、素子基板700と対向基板701とをシール材707により貼り合わせ液晶を注入し、液晶層708を形成する。以上のようにして作製されるアクティブマトリクス駆動の液晶表示装置を完成させることができる。
【0106】
[実施例8]
本実施例では実施例4により得られるTFTから、アクティブマトリクス駆動の発光装置を作製する工程を図15を用いて説明する。
【0107】
基板1601はガラス基板を用いる。このガラス基板1601上には駆動回路部1650にnチャネル型TFT1652とpチャネル型TFT1653が形成され、画素部1651にスイッチング用TFT1654、電流制御用TFT1655が形成されている。これらのTFTは、半導体層1603〜1606、ゲート絶縁膜とする第2絶縁膜1607、ゲート電極1608〜1611などを用いて形成されている。
【0108】
基板1601上に形成する第1絶縁膜1602は酸化窒化シリコン(SiOxNyで表される)、窒化シリコン膜などを50〜200nmの厚さに形成して設ける。層間絶縁膜は窒化シリコン、酸化窒化シリコンなどで形成される無機絶縁膜1618と、アクリルまたはポリイミドなどで形成される有機絶縁膜1619とから成っている。
【0109】
駆動回路部1650の回路構成は、ゲート信号側駆動回路とデータ信号側駆動回路とで異なるがここでは省略する。nチャネル型TFT1652及びpチャネル型TFT1653には配線1612、1613が接続され、これらのTFTを用いて、シフトレジスタやラッチ回路、バッファ回路などが形成される。
【0110】
画素部1651では、データ配線1614がスイッチング用TFT1654のソース側に接続し、ドレイン側の配線1615は電流制御用TFT1655のゲート電極1611と接続している。また、電流制御用TFT1655のソース側は電源供給配線1617と接続し、ドレイン側の電極1616がEL素子の陽極と接続するように配線されている。
【0111】
陽極、陰極及びその間にエレクトロルミネセンス(Electro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(以下、EL層と総称する)を有するEL素子は画素部のTFT上に形成される。尚、有機化合物におけるミネセンスには一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(りん光)とがあり、その両者を含むものとする。
【0112】
EL素子は、配線を覆うようにアクリルやポリイミドなどの有機樹脂、好適には感光性の有機樹脂を用いてバンク1620、1621を形成した後に設ける。本実施例では、EL素子1656は、ITO(酸化インジウム・スズ)で形成される陽極1622、EL層1623、MgAgやLiFなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属などの材料を用いて形成される陰極1624とから成っている。バンク1620、1621は、陽極1622の端部を覆うように形成され、この部分で陰極と陽極とがショートすることを防ぐために設ける。
【0113】
EL層1623の上にはEL素子の陰極1624が設けられる。陰極1624としては、仕事関数の小さいマグネシウム(Mg)、リチウム(Li)若しくはカルシウム(Ca)を含む材料を用いる。好ましくはMgAg(MgとAgをMg:Ag=10:1で混合した材料)でなる電極を用いれば良い。他にもMgAgAl電極、LiAl電極、また、LiFAl電極が挙げられる。
【0114】
EL層1623と陰極1624とでなる積層体は、各画素で個別に形成する必要があるが、EL層1623は水分に極めて弱いため、通常のフォトリソグラフィ技術を用いることができない。また、アルカリ金属を用いて作製される陰極1624は容易に酸化されてしまう。従って、メタルマスク等の物理的なマスク材を用い、真空蒸着法、スパッタ法、プラズマCVD法等の気相法で選択的に形成することが好ましい。また、陰極1624上に外部の水分等から保護するための保護電極を積層しても良い。保護電極としては、アルミニウム(Al)、銅(Cu)若しくは銀(Ag)を含む低抵抗な材料を用いることが好ましい。
【0115】
少ない消費電力で高い輝度を得るためには、EL層を形成する材料に三重項励起子(トリプレット)により発光する有機化合物(以下、トリプレット化合物という)を用いる。尚、シングレット化合物とは一重項励起のみを経由して発光する化合物を指し、トリプレット化合物とは三重項励起を経由して発光する化合物を指す。
【0116】
トリプレット化合物は、としては以下の論文に記載の有機化合物が代表的な材料として挙げられる。(1)T.Tsutsui, C.Adachi, S.Saito, Photochemical Processes in Organized Molecular Systems, ed.K.Honda, (Elsevier Sci.Pub., Tokyo,1991) p.437.(2)M.A.Baldo, D.F.O'Brien, Y.You, A.Shoustikov, S.Sibley, M.E.Thompson, S.R.Forrest, Nature 395 (1998) p.151.この論文には次の式で示される有機化合物が開示されている。(3)M.A.Baldo, S.Lamansky, P.E.Burrrows, M.E.Thompson, S.R.Forrest, Appl.Phys.Lett.,75 (1999) p.4.(4)T.Tsutsui, M.-J.Yang, M.Yahiro, K.Nakamura, T.Watanabe, T.tsuji, Y.Fukuda, T.Wakimoto, S.Mayaguchi, Jpn.Appl.Phys., 38 (12B) (1999) L1502.
【0117】
上記トリプレット化合物は、シングレット化合物よりも発光効率が高く、同じ発光輝度を得るにも動作電圧(EL素子を発光させるに要する電圧)を低くすることが可能である。
【0118】
図15ではスイッチング用TFT1654をマルチゲート構造とし、電流制御用TFT1655にはゲート電極とオーバーラップするLDDを設けている。多結晶シリコンを用いたTFTは、高い動作速度を示すが故にホットキャリア注入などの劣化も起こりやすい。そのため、図15のように、画素内において機能に応じて構造の異なるTFT(オフ電流の十分に低いスイッチング用TFTと、ホットキャリア注入に強い電流制御用TFT)を形成することは、高い信頼性を有し、且つ、良好な画像表示が可能な(動作性能の高い)表示装置を作製する上で非常に有効である。以上のようにして作製されるアクティブマトリクス駆動の発光装置を完成させることができる。
【0119】
[実施例9]
結晶半導体膜にリンをイオンドープ法により添加し、その後の活性化を本発明の熱処理方法を用いて行った試料の顕微鏡写真を図17(A)〜(C)に示す。試料は図4と同様な構造を有しており、ガラス基板上に100nmの窒化酸化シリコン膜、50nmの半導体膜、80nm窒化酸化シリコン膜が積層され、その上にパターン形成された30nmの窒化タンタル膜と300nmのタングステン膜が形成されている。
【0120】
周知の如く、イオンドープ法により不純物元素が注入された領域は、イオンの衝撃により非晶質化する。その後必要となる熱処理は、非晶質化した領域を再度結晶化させることを目的とし、同時に不純物元素を活性化させるものである。
【0121】
照射するパルス状の輻射は図3のグラフ曲線A(保持時間4秒)と曲線B(保持時間0.75秒)と同等な輻射をそれぞれ照射した。図17(A)は曲線Bのパルス状の輻射を1回照射した試料であり、半導体膜が露出した領域においてまだら模様が観察され、十分に結晶化が進んでいないことが確認される。この場合、経験則より色の濃い部分は非晶質であり、薄い領域が結晶であると判断している。図17(B)は同様のパルス状の輻射を4回繰り返して照射した試料に写真であり、同様にまだら模様が観測されているもののその数は減っているものと確認できる。図17(C)は曲線Aのパルス状の輻射を1回照射した試料であり、殆どが結晶化しているものと判断できる。
【0122】
上記結果は、本発明の熱処理方法によって、基板にダメージを与えることなくイオンドープ法により添加したリンを活性化できることを示している。そして、照射する条件にもよるが、1回の照射よりも複数回照射した方がより好ましい結果が得られることを示している。
【0123】
[実施例10]
本発明を用いて各種多様の半導体装置を完成させることができる。本発明が適用される半導体装置として携帯情報端末(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話等)、ビデオカメラ、スチルカメラ、パーソナルコンピュータ、テレビ受像器、プロジェクター等が挙げられる。それらの一例を図18〜図20に示す。
【0124】
図18(A)は携帯電話であり、表示用パネル2701、操作用パネル2702、接続部2703から成り、表示用パネル2701には液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置2704、音声出力部2705、アンテナ2709などが設けられている。操作パネル2702には操作キー2706、電源スイッチ2707、音声入力部2708などが設けられている。本発明は表示装置2904に適用することができ、携帯電話を完成させることができる。
【0125】
図18(B)はビデオカメラであり、本体9101、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9102、音声入力部9103、操作スイッチ9104、バッテリー9105、受像部9106から成っている。本発明は表示装置9102に適用することができ、ビデオカメラを完成させることができる。
【0126】
図18(C)はモバイルコンピュータ或いは携帯型情報端末であり、本体9201、カメラ部9202、受像部9203、操作スイッチ9204、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9205で構成されている。本発明は表示装置9205に適用することができ、携帯型情報端末を完成させることができる。
【0127】
図18(D)はテレビ受像器であり、本体9401、スピーカ9402、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9403、受信装置9404、増幅装置9405等で構成される。本発明は表示装置9403に適用することができ、テレビ受像器を完成させることができる。
【0128】
図18(E)は携帯書籍であり、本体9501、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9503、記憶媒体9504、操作スイッチ9505、アンテナ9506から構成されており、ミニディスク(MD)やDVDに記憶されたデータや、アンテナで受信したデータを表示するものである。本発明は表示装置9503に適用することができ、携帯書籍を完成させることができる。
【0129】
図19(A)はパーソナルコンピュータであり、本体9601、画像入力部9602、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9603、キーボード9604で構成される。本発明は表示装置9601に適用することができ、パーソナルコンピュータを完成させることができる。
【0130】
図19(B)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体9701、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9702、スピーカ部9703、記録媒体9704、操作スイッチ9705で構成される。なお、この装置は記録媒体としてDVD(Digtial Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行うことができる。本発明は表示装置9702に適用することができ、プレーヤーを完成させることができる。
【0131】
図19(C)はデジタルカメラであり、本体9801、液晶表示装置またはEL表示装置に代表される表示装置9802、接眼部9803、操作スイッチ9804、受像部(図示しない)で構成される。本発明は表示装置9802に適用することができ、デジタルカメラを完成させることができる。
【0132】
図20(A)はフロント型プロジェクターであり、投射装置3601、スクリーン3602で構成される。本発明は投射装置3601に適用することができ、フロント型プロジェクターを完成させることができる。
【0133】
図20(B)はリア型プロジェクターであり、本体3701、投射装置3702、ミラー3703、スクリーン3704で構成される。本発明は投射装置3702に組み込む液晶表示装置に適用することができ、リア型プロジェクターを完成させることができる。
【0134】
尚、図20(C)は、図20(A)及び図20(B)中における投射装置3601、3702の構造の一例を示した図である。投射装置3601、3702は、光源光学系3801、ミラー3802、3804〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズム3807、液晶表示装置3808、位相差板3809、投射光学系3810で構成される。投射光学系3810は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単板式であってもよい。また、図20(C)中において矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0135】
また、図20(D)は、図20(C)中における光源光学系3801の構造の一例を示した図である。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクター3811、光源3812、レンズアレイ3813、3814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で構成される。なお、図20(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0136】
ここでは図示しなかったが、本発明はその他にもナビゲーションシステムをはじめ冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、固定電話機、ファクシミリなどに組み込む表示装置にも適用することが可能である。このように本発明の適用範囲はきわめて広く、さまざまな製品に適用することができる。
【0137】
[実施例11]
本実施例では、液晶表示装置の画素部に使用するTFTを逆スタガ型TFTで構成した例を図21に示す。図21(A)は、素子基板に設けられた画素部の画素の一つを拡大した上面図であり、図21(A)において、点線A−A'で切断した部分が、図21(B)の画素部の断面構造に相当する。
【0138】
図21(B)において、851は基板であり、まず、基板上に下地絶縁膜(図示しない)を形成する。
【0139】
画素部において、画素TFTはnチャネル型TFTで形成されている。基板851上に設けられた下地絶縁膜上にゲート電極852が形成され、その上に窒化珪素からなる第1絶縁膜853a、酸化珪素からなる第2絶縁膜853bが設けられている。また、第2絶縁膜上には、活性層としてソース領域またはドレイン領域となる第2のn型不純物領域854〜856と、チャネル形成領域857、858と、前記第2のn型不純物領域とチャネル形成領域の間に第1のn型不純物領域859、860が形成される。また、チャネル形成領域857、858は絶縁層861、862で保護される。絶縁層861、862及び活性層を覆う第1の層間絶縁膜863にコンタクトホールを形成した後、第2のn型不純物領域854に接続する配線864が形成され、第2のn型不純物領域856にAlあるいはAg等からなる画素電極865が接続され、さらにその上にパッシベーション膜866が形成される。また、870は画素電極865と隣接する画素電極である。
【0140】
なお、本実施例では、画素部の画素TFTのゲート配線をダブルゲート構造としているが、オフ電流のバラツキを低減するために、トリプルゲート構造等のマルチゲート構造としても構わない。また、開口率を向上させるためにシングルゲート構造としてもよい。
【0141】
また、画素部の容量部は、第1絶縁膜及び第2絶縁膜を誘電体として、容量配線871と、第2のn型不純物領域856とで形成されている。
【0142】
なお、図21で示した画素部はあくまで一例に過ぎず、特に上記構成に限定されないことはいうまでもない。
【0143】
本発明の熱処理装置は、図21に示す画素部のTFTを作製する際の熱処理、例えば第2のn型不純物領域に含まれる不純物元素の活性化や、ゲッタリングに適用することができる。この熱処理は実施例1または実施例2で説明する熱処理装置を用い、パルス状の輻射を複数回照射して活性化を行う。パルス状の輻射は基板側から照射してもよいし、その逆側から照射してもよい。
【0144】
また、実施例7に従えば、本実施例の素子基板から、液晶表示装置を完成させることが可能である。また、こうして作製される液晶表示装置は実施例10に示した各種電子機器の表示部として用いることができる。
【0145】
[実施例12]
本実施例は、実施例6で示すゲッタリング処理を施した半導体膜を用いて作製されたnチャネル型TFTの特性を示す。TFTはシングルドレイン構造であり、チャネル長10μm、チャネル幅8μmである。ゲッタリングによる触媒元素の低減効果は、オフ電流値を代用特性として見ることができ、その値が1pA以下であれば概ね良好であると言える。
【0146】
ゲッタリングの条件は、最高加熱温度を690〜730℃、300秒間の保持時間として、それを3回繰り返している。
【0147】
図22は94個のサンプルのオフ電流値の分布(バラツキ)について、累積度数グラフとして示すものである。同グラフ中には、比較の為にファーネスアニール炉を用い、550℃4時間のゲッタリング処理を行ったサンプルのデータも示されているが、両者に有意な差はないことが示されている。本発明の熱処理方法によっても良好なゲッタリングが可能であり、しかも従来のファーネスアニール炉を用いたゲッタリングよりも短時間で済んでいる。
【0148】
【発明の効果】
本発明の熱処理方法を用いることにより、基板ダメージを与えず、変形させることなく半導体膜に添加した不純物元素の活性化や、ゲッタリングを短時間で行うことが可能となる。また、本発明の熱処理装置は、このような熱処理を可能とする。さらに、このような熱処理方法を用いることにより、半導体装置の生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱処理の方法を説明する図。
【図2】 ランプ光源の点滅と冷媒の供給量のタイミングを説明する図。
【図3】 ランプ光源からのパルス状の輻射による被照射領域の温度変化を示すグラフ。
【図4】 本発明の熱処理のメカニズムを説明する図。
【図5】 本発明の熱処理装置の構成を説明する図。
【図6】 本発明の熱処理の方法を説明する図。
【図7】 TFTの作製工程を説明する断面図。
【図8】 半導体膜の作製方法を説明する断面図。
【図9】 ゲッタリングの方法を説明する断面図。
【図10】 駆動回路部及び画素部を備えた半導体装置の作製工程を説明する断面図。
【図11】 駆動回路部及び画素部を備えた半導体装置の作製工程を説明する断面図。
【図12】 駆動回路部及び画素部を備えた半導体装置の作製工程を説明する断面図。
【図13】 画素部の構造を説明する上面図。
【図14】 本発明により得られる液晶表示装置の構成を説明する図。
【図15】 本発明により得られる発光装置の構成を説明する図。
【図16】 本発明の熱処理装置の構成を説明する図。
【図17】 本発明の熱処理方法により活性化処理を行った半導体膜の顕微鏡写真。
【図18】 半導体装置の一例を示す図。
【図19】 半導体装置の一例を示す図。
【図20】 プロジェクターの構成を説明する図。
【図21】 画素部の上面図及び断面図。
【図22】 複数のサンプルにおけるTFTのオフ電流の分布を示す累積度数グラフ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a semiconductor device. Heat The present invention relates to a processing apparatus and a heat treatment method using the apparatus. In particular, a heat treatment for recrystallizing and activating a semiconductor film which has been amorphousized by crystallization, ion implantation or ion doping, and gettering of a metal element remaining in the semiconductor film. The present invention relates to a method and a heat treatment apparatus thereof. Furthermore, the present invention relates to a method for manufacturing a semiconductor device using such a heat treatment method.
[0002]
[Prior art]
A crystalline semiconductor film manufactured at a process temperature of 600 ° C. or lower is also called low-temperature polysilicon because silicon is the main raw material. The first application of this crystalline semiconductor film is to use it as an active layer for forming a channel formation region, a source or drain region, etc. of a thin film transistor (hereinafter referred to as TFT). In particular, a technique for manufacturing a liquid crystal display device using the same is attracting attention.
[0003]
The TFT manufacturing technique using the crystalline semiconductor film is characterized by using a laser annealing method, an ion doping method, or the like. By these techniques, n-channel and p-channel TFTs are formed on a large-area glass substrate. Thus, an integrated circuit having a CMOS structure can be formed.
[0004]
However, the TFT has not only an n-type or p-type impurity region that forms the source and drain regions, but also a low-concentration impurity region that forms an LDD (Lightly Doped Drain) in order to reduce leakage current and stabilize characteristics. Need to form. In addition, it is necessary to dope an impurity element of one conductivity type in order to control the threshold voltage. These controls are performed by an ion doping method in which all of the generated ion species are acceleratedly implanted without mass separation and an activation process thereafter.
[0005]
As a method for activating the impurity after doping, furnace annealing, laser annealing, RTA (Rapid Thermal Annealing), or the like can be employed. 10 which is a relatively high concentration as a dose. 15 / Cm 2 The source and drain regions to which a certain degree of implantation is performed require a certain temperature and time in order to activate the added impurity element and increase the conductivity. Since the laser annealing method melts a semiconductor film, its controllability and reproducibility are problematic, and it is considered difficult to introduce it into a mass production process. Although furnace annealing is a batch process, it is considered to be compatible with the mass production process. However, when the processing temperature is lowered, the activation rate decreases and the processing time becomes long.
[0006]
In the crystallization technique, the laser annealing method enables formation of a crystalline semiconductor film on a glass substrate. However, since the reaction is in a non-equilibrium state, the crystal has a small particle size and a large number of defects. The direct control factors in the laser annealing method are very limited, such as the energy density of laser light, the number of irradiations, and the substrate heating temperature, and the application range is also limited. For example, the energy density is 250 to 400 mJ / cm. 2 Is within an appropriate range, and if it is out of the range, only an amorphous structure can be obtained.
[0007]
On the other hand, as a technique for obtaining a high-quality crystal, a technique for performing crystallization by adding a metal element is disclosed in JP-A-7-183540. As the metal element, nickel, palladium, lead or the like is used. The addition method can be performed by various methods such as plasma treatment, vapor deposition, ion implantation, solution coating, and sputtering. The heat treatment for crystallization can be performed by heat treatment at 500 to 600 ° C., preferably 550 ° C. for 4 hours. However, this method often requires gettering because a metal element remains in the crystalline semiconductor film. Many metal elements are known to form deep levels in the forbidden band in semiconductors, become lifetime killer, and increase the leakage current at the junction.
[0008]
Gettering using phosphorus is a method capable of segregating the metal element in the phosphorus-added region. For the gettering, a furnace annealing furnace is used, and typically heat treatment at 450 to 600 ° C. for about 12 hours is required. Thereby, a metallic element can be segregated to a phosphorus addition area | region.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
One of the most promising fields of application of TFTs manufactured in this way is the field of flat panel displays typified by liquid crystal display devices. In this field, it is required to increase the size of the substrate in the manufacturing process in order to improve productivity. The size varies, but as an example 960x1100mm 2 Is considered, and one side reaches 1000 mm. Such a requirement is not limited to liquid crystal display devices, but is a common problem in large-area integrated circuits formed using TFTs on a glass substrate.
[0010]
In order to improve productivity, it is necessary to reduce the number of TFT manufacturing processes and the processing time. In that case, it is considered that the production annealing cannot be improved with a furnace annealing apparatus premised on batch processing. If the furnace annealing apparatus is increased in size, not only the installation area is increased, but also the power consumption increases because the inside of the large-capacity furnace is uniformly heated.
[0011]
In view of productivity, the RTA method is considered a suitable method. The RTA method can be heated to a high temperature in a short time, and even a single wafer type has a potentially higher processing capacity than the furnace annealing method. However, it is necessary to increase the heating temperature instead of shortening the heating time, and it is necessary to heat the glass to a strain point or higher than the softening point in order to obtain a desired effect in the activation or gettering treatment. For example, the glass substrate is bent and deformed by its own weight only by performing a heat treatment at 800 ° C. for 60 seconds for the gettering process.
[0012]
An object of the present invention is to solve the above problems, and in a manufacturing process of a semiconductor device using a substrate having low heat resistance such as glass, an impurity added to the semiconductor film by a short heat treatment without deforming the substrate A method for performing heat treatment necessary for element activation and gettering treatment of a semiconductor film, a heat treatment apparatus that enables such heat treatment, and a method for manufacturing a semiconductor device using the heat treatment apparatus are provided. Objective.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In view of the above-described problems, the present invention provides heat treatment for gettering and activation of a semiconductor film formed on a substrate having low heat resistance such as glass without causing damage due to heat such as deformation of the substrate. A method capable of being performed in a short time and a heat treatment apparatus therefor are provided.
[0014]
The mechanism of gettering the metal element by phosphorus added without mass separation using phosphine in the semiconductor film formed on the substrate by ion doping can be estimated as follows. When phosphorus is selectively added to the semiconductor film, the added region (gettering region) becomes amorphous. Next, the gettering region is crystallized from amorphous by heating the semiconductor film. At this time, phosphorus added to the gettering region is located between lattices formed by the semiconductor film. In addition, in a region where phosphorus is not added by heat treatment (a gettering region), a compound formed by a metal element (referred to as a metal compound) is disconnected (this state is referred to as release). Subsequently, the metal element moves (this state is called diffusion), and the metal element and phosphorus are combined (this state is called trapping). Thus, it is considered that the metal element can be removed or reduced in the gettering region.
[0015]
Gettering includes a process of releasing a metal element from a metal compound in the gettering region, diffusion of the metal element, and capturing of the metal element by phosphorus in the gettering region. The release energy of the metal element is estimated to be about several hundred degrees Celsius, and it has been found that it can be easily released by heat treatment at around 500 degrees Celsius. On the other hand, when the heat treatment is performed at a high temperature, the diffusion rate of the metal element is increased, but the metal element is hardly gettered. The reason for this is considered to be that when the temperature is raised, phosphorus is taken in between the lattices and cannot be bonded to the metal element.
[0016]
For this reason, in order to improve the gettering effect, it is necessary to promote the diffusion of the metal element while performing the heat treatment at a low temperature. The method is characterized in that the gettering region is heated to a temperature higher than that of the gettering region by repeating the radiation of the lamp light source in pulses. For this purpose, the structure of the gettering region and the gettering region is devised, Covered A light absorption film is formed on the gettering region. The light absorption film may be a gate electrode. For example, a tantalum nitride film can be used as a part of the gate electrode. The tantalum nitride film is heated by receiving radiation from the lamp light source.
[0017]
By heating the gettering region to a relatively high temperature, the metal compound is easily released and can diffuse into the gettering region. Then, the gettering region to which phosphorus is added can be reached and segregated in that region. At this time, a high gettering effect can be obtained by heating so that phosphorus is taken in between the lattices of the silicon network and is not bonded in a 4-coordination manner, that is, activation does not proceed so much.
[0018]
The reason for heating the semiconductor film that is the object to be processed by irradiating the lamp light source in a pulsed manner multiple times is that the gettering region is rapidly heated before the heat is transmitted to the glass substrate or the gettering region. This is to enable rapid cooling. Of course, it is possible to use laser light as the light source, but considering the irradiation time optimal for activation and gettering, it is preferable to use a halogen lamp or the like as the light source because the irradiation area can be easily enlarged. . The present invention is characterized in that gettering and activation are performed in this way.
[0019]
As described above, the heat treatment method of the present invention is a heat treatment method in which the object to be processed is heated by irradiating the pulsed light of the lamp light source in a plurality of times, and the radiation per time of the lamp light source is It lasts for 0.1 to 20 seconds and is characterized by repeating radiation from the lamp light source a plurality of times. Or it is characterized by repeating the radiation from a lamp light source in pulses so that the maximum temperature holding time of the object to be processed is 0.5 to 5 seconds. Further, by increasing or decreasing the supply amount of the refrigerant as the lamp light source blinks, the heat treatment effect of the semiconductor film to be processed is enhanced and the substrate is prevented from being damaged by heat.
[0020]
A heat treatment apparatus according to the present invention that enables such a heat treatment method includes a lamp light source, a power source that blinks the lamp light source in a pulsed manner, a stage on which a substrate is placed, and radiation from the lamp light source to an object to be processed. It is characterized by comprising a process chamber capable of irradiating and means for supplying a refrigerant to the process chamber and increasing or decreasing its supply amount.
[0021]
As the lamp light source, a halogen lamp, a metal halide lamp, a xenon lamp, a high-pressure mercury lamp, a high-pressure sodium lamp, an excimer lamp, or the like can be applied.
[0022]
Further, another configuration of the heat treatment apparatus of the present invention is capable of irradiating an object to be processed with a lamp light source, a power source for blinking the lamp light source in a pulsed manner, a stage on which a substrate is placed, and radiation from the lamp light source. A processing chamber, a transfer means capable of moving the stage in one direction in the processing chamber, and a means for supplying a refrigerant to the processing chamber as the lamp light source blinks and for increasing or decreasing the supply amount. It is characterized by.
[0023]
A method for manufacturing a semiconductor device of the present invention using the heat treatment method as described above includes a step of forming a semiconductor film on a light-transmitting substrate, a step of forming a second insulating film on the semiconductor film, and a second insulating film. A step of forming a light-absorbing first conductive film thereon, a step of forming a light-reflective second conductive film on the first conductive film, and a semiconductor film doped with one conductivity type impurity A step of forming a semiconductor region of a mold and a step of activating a semiconductor region of one conductivity type by irradiating pulsed radiation emitted from a lamp light source a plurality of times from the translucent substrate side. .
[0024]
In another structure, a first step of forming an amorphous semiconductor film on one main surface of the light-transmitting substrate, and a crystal element is formed by adding a metal element to the amorphous semiconductor film and then crystallizing the amorphous semiconductor film. A second step of forming, a third step of forming a conductive film overlying a part of the crystalline semiconductor film above the crystalline semiconductor film, and a semiconductor region in which phosphorus is added to the crystalline semiconductor film And a fifth step of intermittently repeating radiation from the lamp light source a plurality of times from a surface opposite to the one main surface of the translucent substrate.
[0025]
The object to be processed is held in a refrigerant, and irradiation from the lamp light source is repeated several times so that the maximum temperature of the object to be processed is 600 to 800 ° C. and the holding time is 30 to 600 seconds. The processed material can be efficiently heated to complete the heat treatment. At this time, by matching the wavelength of the electromagnetic wave radiated from the lamp light source with the absorption band of the object to be processed, only the object to be processed can be selectively heated. Specifically, heat treatment can be performed on a semiconductor film formed over a glass substrate having a strain point of 700 ° C. or lower.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. The concept of the heat treatment apparatus of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a heat treatment apparatus according to the present invention. A processing chamber 101 is preferably made of quartz and includes a lamp light source 102 as means for heating an object 106 to be processed. The lamp light source 102 is provided outside the processing chamber 101, and is provided with a reflecting plate 103 for efficiently irradiating the workpiece 106 with radiant heat. In addition, a
[0027]
The lamp light source is turned on in pulses by its power supply and control circuit. FIG. 2 is a diagram illustrating a method of controlling the workpiece heated by the lamp light source and the flow rate of the refrigerant flowing into the processing chamber. Initially, the workpiece placed at room temperature is rapidly heated by a lamp light source. During the temperature raising period, heating is performed to a set temperature (for example, 1100 ° C.) at a temperature raising rate of 100 to 200 ° C./second. For example, if heating is performed at a temperature rising rate of 150 ° C./second, heating can be performed to 1100 ° C. in less than 7 seconds. Thereafter, the lamp is kept at the set temperature for a certain time, and the lamp light source is turned off. The holding time is 0.5 to 5 seconds. Therefore, the continuous lighting time of the lamp light source is 0.1 seconds or more and does not exceed 20 seconds. The refrigerant decreases the flow rate as the lamp light source is turned on, and increases the flow rate at which the lamp light source is turned off. The temperature drop rate is controlled by controlling the flow rate at this time. The cooling rate is 50 to 150 ° C./second. For example, when cooling is performed at a rate of 100 ° C./second, the cooling can be performed from 1100 ° C. to 300 ° C. in 8 seconds.
[0028]
The present invention is characterized in that such heating and cooling cycles are repeated a plurality of times. By shortening the actual heating time and irradiating light selectively absorbed by the semiconductor film from the lamp light source, it is possible to selectively heat only the semiconductor film without heating the substrate as much. It becomes. The pulsed radiation as shown in FIG. 2 heats the semiconductor film, stops heating before the heat propagates to the substrate side, and cools it from the surroundings with a coolant, so that the temperature of the substrate does not increase so much. Therefore, it is possible to prevent the deformation of the substrate, which has been a problem in the conventional RTA apparatus.
[0029]
As shown in FIG. 4, the object to be processed has a semiconductor film 203 formed on a light-transmitting substrate 201 such as glass, and a conductive layer is further provided thereon. This conductive layer may be a single layer, but preferably has a structure in which a light-absorbing first conductive film 205 and a heat-conductive second conductive film 206 are provided. In addition, a first insulating film 202 and a second insulating film 204 may be formed on the substrate side of the semiconductor film 203 and the opposite surface thereof.
[0030]
Pulsed radiation from the lamp light source is emitted from the substrate 201 side. The pulsed radiation is repeatedly and repeatedly emitted in a pulsed manner as will be described with reference to FIG. The substrate is filled with a refrigerant 207 using nitrogen gas or the like. As shown in the graph inserted in FIG. 4, the temperature distribution of the object to be processed by the irradiation of the pulsed radiation is different in the regions A and B.
[0031]
A part of the pulsed radiation is absorbed by the semiconductor film 203 and converted into heat, except for what is reflected at each interface. Light reaching the light-absorbing first conductive film 205 in the B region is absorbed there and converted into heat. A part of the generated heat is transmitted to the semiconductor film 203 through the second insulating film 204. On the other hand, the region A transmits from the second insulating film 204 to the space filled with the refrigerant 207. Therefore, the temperature rising in the A region and the B region is different even if pulsed radiation is repeated with the same intensity. That is, a temperature gradient can be generated in the semiconductor film in a direction parallel to the substrate surface (referred to as a horizontal direction for convenience).
[0032]
Such a temperature gradient can be effectively used when gettering the channel formation region using the B region as a channel formation region and the A region as an impurity semiconductor region. Specifically, when an n-type semiconductor region doped with phosphorus is provided in the A region, gettering that segregates metal elements contained in the B region into the A region by repeating pulsed radiation as shown in FIG. Can do.
[0033]
In particular, this gettering action can be applied for the purpose of removing the metal element from the channel formation region after crystallization by adding a metal element.
[0034]
In any case, when a conductive film is formed over the semiconductor film, the region (B region in FIG. 4) becomes higher in temperature than the other regions (A region in FIG. 4). The mode shown in FIG. 4 can be seen by being replaced with a semiconductor film, a gate insulating film (second insulating film 204), and a gate electrode (first conductive film 205, second conductive film 206) formed over a glass substrate. . In that case, when the pixel portion and the driver circuit portion provided in the periphery thereof are formed on the same substrate as in a liquid crystal display device, the effect of heat treatment may not be obtained uniformly. The density of TFTs formed is different between the pixel portion and the drive circuit portion, and the latter is formed at a much higher density. In that case, the drive circuit section becomes hot even when pulsed radiation of the same intensity is repeated.
[0035]
As shown in FIGS. 6A to 6C, as a method for obtaining a uniform heat treatment effect, means for partially attenuating the light intensity on the side on which pulsed radiation from the lamp light source is incident is used. . FIG. 6A shows a translucent film formed of a thin metal film such as chromium on the side where
[0036]
As described above, by using the present invention, a method for activating an impurity element added to a semiconductor film or performing a gettering process on a semiconductor film by a short heat treatment even when a substrate having low heat resistance such as glass is used. And such heat treatment may be possible. Such heat treatment can be incorporated into the manufacturing process of the semiconductor device.
[0037]
【Example】
[Example 1]
As an example of the heat treatment apparatus of the present invention, a configuration of a single wafer heat treatment apparatus is shown in FIG. The processing chamber 301 is made of quartz, and a cooling means 305 by water cooling is provided around it. A reflection plate 303 is added to the lamp light source 302 so that the pulsed radiation is efficiently diffused to the workpiece 317. In the case of using a rod-shaped halogen lamp, a plurality of lamps are installed as shown in FIG. 5 so that the object 317 is irradiated with pulsed radiation with uniform intensity. Radiation (for example, including a wavelength of 0.5 μm to 3 μm) is turned on in pulses by the light source control unit 304.
[0038]
Nitrogen gas is supplied as a refrigerant from the refrigerant supply source 306 to the processing chamber 301. The amount of nitrogen gas supplied to the processing chamber 301 can be controlled by the flow rate control means 307. The refrigerant supplied to the processing chamber is discharged to the outside through the exhaust port 311 so that the processing chamber is always filled with clean nitrogen gas. The temperature detector 309 is a temperature sensor 308 using a radiation thermometer, and is provided to monitor the temperature of an object to be processed that is heated by pulsed radiation from a lamp light source. For this purpose, the temperature sensor 308 is attached to a part of the stage 318.
[0039]
The control unit 310 controls the operation of the light source control unit 304 and the flow rate control unit 307, and can synchronize the blinking of the lamp light source and the increase / decrease in the supply amount of the refrigerant as shown in FIG. Further, the control means 310 receives a signal from the temperature detector 309, detects the temperature of the object to be processed, and determines whether there is any abnormality.
[0040]
The object to be processed is placed on the substrate holder 316 in the load / unload chamber 315 and is transferred to the processing chamber 301 by the transfer means 314 in the transfer chamber 313. A gate valve 312 is provided between the transfer chamber 313 and the processing chamber 301 so that the processing chamber 301 is filled with a refrigerant during heat treatment.
[0041]
In order to activate the impurity element added to the semiconductor film, the following procedure is used. It is assumed that the semiconductor film is formed on one main surface of the glass substrate. The object to be processed on which the semiconductor film set in the load / unload chamber 315 is formed is taken out of the substrate holder 316 by the transfer means 314 in the transfer chamber 313 and set on the stage 318 in the process chamber 301. At this time, the workpiece is set so that the semiconductor film is positioned on the surface opposite to the lamp light source 302. That is, the radiation is incident on the semiconductor film through the glass substrate.
[0042]
Thereafter, the gate valve 312 is closed. Volume 18 × 30 × 1.5cm Three In order to replace the processing chamber with nitrogen gas as the refrigerant, the refrigerant is constantly supplied to the processing chamber at a rate of 1 to 2 liters / min by the flow rate control means 307. Increase the supply rate of 10-20 liters / min and hold for a certain time.
[0043]
The supply amount of nitrogen gas is reduced to 2 liters / min almost simultaneously with the lighting of the lamp light source. Heating by the lamp light source is considered to be based on the temperature detected by the temperature sensor 308, and is heated to 1100 ° C. at a rate of 100 to 200 ° C./second. Thereafter, the temperature is controlled to be maintained for 0.5 to 5 seconds. Cooling is performed by turning off the lamp light source and increasing the flow rate of nitrogen gas to 10 liters / min. The cooling rate is 50 to 150 ° C./second and the cooling is performed to 300 to 400 ° C. Furthermore, as shown in FIG. 2, a holding period (2) of about 5 to 60 seconds can be provided in that state. FIG. 3 shows a graph plotting the time change of the temperature detected by the temperature sensor. The data in FIG. 3 shows two data when held at 1100 ° C. for 4.2 seconds and when held for 0.75 seconds. Tables 1 and 2 are numerical data corresponding to the graph of FIG. 3, and show the temperature and the rate of change of each measurement time.
[0044]
[Table 1]
[0045]
[Table 2]
[0046]
The same applies to both the case where the impurity element added to the semiconductor film is activated and the case where gettering is performed.However, by repeatedly irradiating such pulsed radiation a plurality of times, the activation rate can be increased without bending the substrate. It is possible to improve. Also, gettering is possible.
[0047]
[Example 2]
As another example of the heat treatment apparatus of the present invention, FIG. 16 shows a configuration of an in-line heat treatment apparatus corresponding to a large area substrate. The processing chamber 1301 is made of quartz, and a cooling means 1305 by water cooling is provided around it. A reflection plate is added to the lamp light source 1302 so as to collect light by the optical lens 1324 and irradiate the object to be processed. A rod-like halogen lamp is used for the lamp light source 1302, and a cylindrical lens can be used as the optical lens 1324, so that linear light can be irradiated to the object to be processed. The lamp light source is turned on in pulses by a light source control unit 1304.
[0048]
Nitrogen gas or helium gas is supplied as a refrigerant from the refrigerant supply source 1306 to the processing chamber 1301. The supply amount of nitrogen gas to the processing chamber 1301 can be controlled by the flow rate control means 1307. The refrigerant supplied to the processing chamber is discharged to the outside through the exhaust port 1311 so that the processing chamber is always filled with clean nitrogen gas.
[0049]
The control unit 1310 controls the operation of the light source control unit 1304, the flow rate control unit 1307, the workpiece 1317 in the processing chamber, and the transfer unit 1323 of the
[0050]
The object to be processed is placed on the stage and is set on the substrate holder 1316 in the load chamber 1315. Then, it is transferred to the processing chamber 1301 by the transfer means 1314 in the carry-in chamber 1313. A gate valve 1312 is provided between the carry-in chamber 1313 and the processing chamber 1301, and the processing chamber 1301 is filled with a refrigerant during heat treatment.
[0051]
The workpiece 1317 placed on the
[0052]
The heating method is performed in the same manner as in the first embodiment. However, in the case of the apparatus configured as shown in FIG. 16, the object to be processed moves, so it is necessary to coordinate the pulsed radiation with the timing of the movement. Of course, the flow rate of the nitrogen gas used as the refrigerant is similarly controlled. The workpiece is moved during the holding period (2) shown in FIG. 2, and is moved stepwise. The movement distance may be set appropriately, but the movement is performed so that the same region of pulsed radiation is irradiated multiple times.
[0053]
With such a structure, heat treatment of a large-area substrate can be performed without enlarging the apparatus so much. The same applies to the case where the impurity element added to the semiconductor film is activated or gettering, but it is possible to activate without bending the substrate by repeatedly irradiating such pulsed radiation a plurality of times. It is possible to improve the rate. Also, gettering is possible.
[0054]
[Example 3]
Next, an example of a method for manufacturing a TFT using the present invention will be described with reference to FIGS. In FIG. 7A, a crystalline semiconductor film containing silicon as a main component is formed over a light-transmitting
[0055]
As an example of the first insulating
[0056]
A
[0057]
Accordingly, after doping, the
[0058]
Then, a first conductive film and a second conductive film for forming a gate electrode are formed over the second
[0059]
Next, as shown in FIG. 7B, the first conductive film and the second conductive film are etched to form
[0060]
After the gate electrode is formed, the
[0061]
Subsequently, as shown in FIG. 7C, resist
[0062]
Then, as shown in FIG. 7D, a resist
[0063]
Next, in FIG. 7E, heat treatment for activating the added impurity is performed. This heat treatment is performed by irradiating pulsed radiation a plurality of times using the heat treatment apparatus described in Example 1 or Example 2. Since radiation is emitted from the substrate side, even if the first n-type semiconductor region overlapping with the gate electrode is formed, the p-type and n-type impurity elements can be reliably activated including the region.
[0064]
Through the above steps, each semiconductor film is doped with an impurity for forming a source or drain region and an LDD region, and the process until activation is completed. After that, as shown in FIG. 7F, a protective
[0065]
The
[0066]
Next, contact holes are formed, and source or drain
[0067]
The p-
[0068]
Through the above steps, a CMOS TFT in which an n-channel TFT and a p-channel TFT are complementarily combined can be obtained. In the process shown in this embodiment, an LDD can be designed in consideration of the characteristics required for each TFT, and can be made separately in the same substrate. Such a CMOS TFT makes it possible to form a drive circuit of a display device driven by active matrix. In addition, such an n-channel TFT or a p-channel TFT can be applied to a transistor forming the pixel portion. Further, it can be used as a TFT that realizes a thin film integrated circuit that replaces an LSI manufactured on a conventional semiconductor substrate. Although the TFT is shown here with a single gate structure, it is of course possible to adopt a multi-gate structure in which a plurality of gate electrodes are provided.
[0069]
In such a TFT manufacturing process, the heat treatment apparatus of the present invention can be used for activation. The heat treatment method of the present invention can be activated in a short time without damaging the substrate.
[0070]
[Example 4]
In this embodiment, as an example of a method for manufacturing a semiconductor device using the heat treatment apparatus of the present invention, a method for manufacturing a driver circuit and a pixel portion including an n-channel TFT and a p-channel TFT on the same substrate is shown in FIGS. 12 will be described.
[0071]
First, as shown in FIG. 10A, a first
[0072]
The
[0073]
A second
[0074]
Next, as illustrated in FIG. 10B, a first conductive film 608 and a second
[0075]
Thereafter, as shown in FIG. 10C, a resist
[0076]
Under the above etching conditions, the end portion can be tapered by the shape of the resist mask and the effect of the bias voltage applied to the substrate side. The angle of the tapered portion is set to 15 to 45 °. In order to etch without leaving a residue on the gate insulating film, it is preferable to increase the etching time at a rate of about 10 to 20%. Since the selection ratio of the silicon oxynitride film to the W film is 2 to 4 (typically 3), the surface on which the second insulating film is exposed by the overetching process is etched by about 20 to 40 nm. Thus, the
[0077]
Then, a first doping process is performed to dope the semiconductor film with an n-type impurity (donor). The method is performed by an ion doping method or an ion implantation method. The condition of the ion doping method is a dose of 1 × 10 13 ~ 5x10 14 / Cm 2 Do as. As the impurity element imparting n-type, an element belonging to Group 15, typically phosphorus (P) or arsenic (As) is used. In this case, the
[0078]
Subsequently, a second etching process is performed as shown in FIG. The ICP etching method is used for etching, and CF is used as an etching gas. Four And Cl 2 And O 2 And 500 W of RF power (13.56 MHz) is supplied to the coil-type electrode at a pressure of 1 Pa to generate plasma. 50 W RF (13.56 MHz) power is applied to the substrate side (stage), and a lower self-bias voltage is applied than in the first etching process. Under such conditions, the tungsten film is anisotropically etched to leave the tantalum nitride film as the first conductive film. Thus,
[0079]
The dose amount in the second doping process is smaller than that in the first doping process, and the n-type impurity (donor) is doped under the condition of a high acceleration voltage. For example, the acceleration voltage is 70 to 120 keV and 1 × 10 13 / Cm 2 The second impurity region is formed on the inner side of the first impurity region. Doping is performed by passing the exposed tantalum nitride 620a to 623a and adding an impurity element to the lower semiconductor film. Thus,
[0080]
Next, as shown in FIG. 11B, a resist
[0081]
Then, resist
[0082]
Through the above steps, impurity regions are formed in the respective semiconductor films. The
[0083]
After that, as shown in FIG. 12A, a protective
[0084]
The hydrogenation treatment is a treatment necessary for improving the characteristics of the TFT, and can be performed by a heat treatment method or a plasma treatment method in a hydrogen atmosphere. In addition, as shown in FIG. 12B, a
[0085]
The
[0086]
Next, a contact hole reaching the second n-type semiconductor region or the first p-type semiconductor region of each semiconductor film from the surface of the
[0087]
Thus, a TFT for forming the
[0088]
The p-
[0089]
In the n-
[0090]
The first n-type semiconductor region formed in the n-channel TFT is an LDD (Lightly Doped Drain) region. By forming the gate electrode so as to overlap with the n-
[0091]
The p-
[0092]
As described above, an element substrate in which a pixel portion and a driver circuit are formed using TFTs can be formed over the same substrate. The manufacturing process of the element substrate shown in this embodiment makes it possible to form TFTs having different LDD region configurations on the same substrate using five photomasks.
[0093]
Similar to the third embodiment, the heat treatment apparatus of the present invention can be used for activation in such a TFT manufacturing process. The heat treatment method of the present invention can be activated in a short time without damaging the substrate.
[0094]
[Example 5]
In this embodiment, another example of a method for manufacturing a semiconductor film which can be applied to Embodiment 3 or
[0095]
First, in FIG. 8A, a
[0096]
The
[0097]
Then, a nickel acetate layer solution containing 10 ppm of nickel in terms of weight is applied by a spinner to form a nickel-containing
[0098]
Next, heat treatment is performed at 500 ° C. for 1 hour to release hydrogen in the amorphous silicon film. Then, crystallization is performed by heat treatment at 580 ° C. for 4 hours. Thus, a
[0099]
Further, in order to increase the crystallization rate (the ratio of the crystal component in the total volume of the film) and repair defects remaining in the crystal grains, laser annealing is performed on the
[0100]
A
[0101]
[Example 6]
In this embodiment, an example of a method for gettering the metal element remaining in the semiconductor film obtained in
[0102]
In the
[0103]
In this heat treatment method, pulsed
[0104]
Such a gettering method can be freely combined with the third to fourth embodiments. For example, in Example 4, gettering described in this example can be combined with heat treatment for activation.
[0105]
[Example 7]
In this embodiment, a process for manufacturing an active matrix liquid crystal display device from a substrate (referred to as an element substrate) on which a driving circuit and a pixel portion obtained in
[0106]
[Example 8]
In this embodiment, a process for manufacturing a light-emitting device driven by an active matrix from the TFT obtained in
[0107]
A glass substrate is used as the
[0108]
A first insulating
[0109]
The circuit configuration of the drive circuit unit 1650 differs between the gate signal side drive circuit and the data signal side drive circuit, but is omitted here.
[0110]
In the pixel portion 1651, the
[0111]
An EL element having an anode, a cathode, and a layer containing an organic compound (hereinafter collectively referred to as an EL layer) from which electroluminescence is obtained is formed on the TFT of the pixel portion. Minescence in an organic compound includes light emission (fluorescence) when returning from the singlet excited state to the ground state and light emission (phosphorescence) when returning from the triplet excited state to the ground state, and includes both.
[0112]
The EL element is provided after the
[0113]
On the
[0114]
A stacked body including the
[0115]
In order to obtain high luminance with low power consumption, an organic compound that emits light by triplet excitons (triplet compound) is used as a material for forming the EL layer. The singlet compound refers to a compound that emits light only through singlet excitation, and the triplet compound refers to a compound that emits light via triplet excitation.
[0116]
Examples of the triplet compound include organic compounds described in the following papers as typical materials. (1) T. Tsutsui, C. Adachi, S. Saito, Photochemical Processes in Organized Molecular Systems, ed. K. Honda, (Elsevier Sci. Pub., Tokyo, 1991) p.437. (2) MABaldo, DFO ' Brien, Y.You, A.Shoustikov, S.Sibley, METhompson, SRForrest, Nature 395 (1998) p.151. This paper discloses an organic compound represented by the following formula. (3) MABaldo, S. Lamansky, PEBurrrows, METhompson, SRForrest, Appl. Phys. Lett., 75 (1999) p. 4. (4) T. Tsutsui, M.-J. Yang, M. Yahiro, K. Nakamura, T. Watanabe, T. tsuji, Y. Fukuda, T. Wakimoto, S. Mayaguchi, Jpn. Appl. Phys., 38 (12B) (1999) L1502.
[0117]
The triplet compound has higher luminous efficiency than the singlet compound, and the operating voltage (voltage required for causing the EL element to emit light) can be lowered to obtain the same light emission luminance.
[0118]
In FIG. 15, the switching TFT 1654 has a multi-gate structure, and the current control TFT 1655 is provided with an LDD that overlaps the gate electrode. Since TFTs using polycrystalline silicon exhibit a high operating speed, deterioration such as hot carrier injection is likely to occur. Therefore, as shown in FIG. 15, it is highly reliable to form TFTs having different structures (a switching TFT with sufficiently low off-current and a current control TFT resistant to hot carrier injection) having different structures depending on functions in the pixel. And is very effective in manufacturing a display device capable of good image display (high operation performance). An active matrix light-emitting device manufactured as described above can be completed.
[0119]
[Example 9]
17A to 17C show micrographs of a sample in which phosphorus is added to the crystalline semiconductor film by an ion doping method and the subsequent activation is performed using the heat treatment method of the present invention. The sample has a structure similar to that shown in FIG. 4, and a 100 nm silicon nitride oxide film, a 50 nm semiconductor film, and an 80 nm silicon nitride oxide film are stacked on a glass substrate, and a patterned 30 nm tantalum nitride film is formed thereon. A film and a 300 nm tungsten film are formed.
[0120]
As is well known, a region into which an impurity element has been implanted by ion doping is made amorphous by ion bombardment. The necessary heat treatment thereafter aims to recrystallize the amorphous region and activates the impurity element at the same time.
[0121]
The pulsed radiation to be irradiated was irradiated with radiation equivalent to the curve A (holding
[0122]
The above results show that the phosphorus added by the ion doping method can be activated without damaging the substrate by the heat treatment method of the present invention. Depending on the irradiation conditions, more preferable results can be obtained by irradiating a plurality of times than once.
[0123]
[Example 10]
Various kinds of semiconductor devices can be completed by using the present invention. Examples of semiconductor devices to which the present invention is applied include portable information terminals (electronic notebooks, mobile computers, mobile phones, etc.), video cameras, still cameras, personal computers, television receivers, projectors, and the like. Examples of these are shown in FIGS.
[0124]
FIG. 18A illustrates a mobile phone which includes a
[0125]
FIG. 18B illustrates a video camera which includes a main body 9101, a display device 9102 typified by a liquid crystal display device or an EL display device, an
[0126]
FIG. 18C illustrates a mobile computer or a portable information terminal, which includes a main body 9201, a camera portion 9202, an
[0127]
FIG. 18D illustrates a television receiver which includes a main body 9401, a
[0128]
FIG. 18E illustrates a portable book which includes a main body 9501, a
[0129]
FIG. 19A illustrates a personal computer which includes a main body 9601, an image input portion 9602, a display device 9603 typified by a liquid crystal display device or an EL display device, and a
[0130]
FIG. 19B shows a player using a recording medium (hereinafter referred to as a recording medium) on which a program is recorded. The main body 9701, a
[0131]
FIG. 19C illustrates a digital camera which includes a main body 9801, a
[0132]
FIG. 20A illustrates a front type projector that includes a
[0133]
FIG. 20B illustrates a rear projector, which includes a main body 3701, a
[0134]
Note that FIG. 20C is a diagram illustrating an example of the structure of the
[0135]
FIG. 20D illustrates an example of the structure of the light source
[0136]
Although not shown here, the present invention can also be applied to display devices incorporated in navigation systems, refrigerators, washing machines, microwave ovens, fixed telephones, facsimiles, and the like. Thus, the application range of the present invention is very wide and can be applied to various products.
[0137]
[Example 11]
In this embodiment, an example in which the TFT used in the pixel portion of the liquid crystal display device is formed of an inverted stagger type TFT is shown in FIG. FIG. 21A is an enlarged top view of one of the pixels of the pixel portion provided on the element substrate. In FIG. 21A, a portion cut along a dotted line AA ′ is shown in FIG. ) Corresponding to the cross-sectional structure of the pixel portion.
[0138]
In FIG. 21B,
[0139]
In the pixel portion, the pixel TFT is an n-channel TFT. A
[0140]
In this embodiment, the gate wiring of the pixel TFT in the pixel portion has a double gate structure. However, a multi-gate structure such as a triple gate structure may be used in order to reduce variation in off current. Further, a single gate structure may be used in order to improve the aperture ratio.
[0141]
Further, the capacitor portion of the pixel portion is formed of a
[0142]
Note that the pixel portion illustrated in FIG. 21 is merely an example, and it is needless to say that the pixel portion is not particularly limited to the above configuration.
[0143]
The heat treatment apparatus of the present invention can be applied to heat treatment when manufacturing the TFT of the pixel portion shown in FIG. 21, for example, activation of an impurity element contained in the second n-type impurity region and gettering. This heat treatment is performed by irradiating pulsed radiation a plurality of times using the heat treatment apparatus described in Example 1 or Example 2. Pulsed radiation may be emitted from the substrate side or from the opposite side.
[0144]
Further, according to Embodiment 7, a liquid crystal display device can be completed from the element substrate of this embodiment. In addition, the liquid crystal display device thus manufactured can be used as a display portion of various electronic devices shown in
[0145]
[Example 12]
This example shows the characteristics of an n-channel TFT manufactured using the semiconductor film subjected to the gettering process shown in Example 6. The TFT has a single drain structure, and has a channel length of 10 μm and a channel width of 8 μm. The reduction effect of the catalytic element by the gettering can be seen as the substitute characteristic when the off-current value can be seen as a substitute characteristic, and the value is 1 pA or less.
[0146]
As for the gettering conditions, the maximum heating temperature is 690 to 730 ° C., and the holding time is 300 seconds, and this is repeated three times.
[0147]
FIG. 22 shows the distribution (variation) of the off-current values of 94 samples as a cumulative frequency graph. In the graph, for comparison, data of a sample subjected to a gettering treatment at 550 ° C. for 4 hours using a furnace annealing furnace is also shown, but it is shown that there is no significant difference between the two. . Good gettering is also possible by the heat treatment method of the present invention, and it takes less time than gettering using a conventional furnace annealing furnace.
[0148]
【The invention's effect】
By using the heat treatment method of the present invention, the impurity element added to the semiconductor film can be activated and gettering can be performed in a short time without causing damage to the substrate and without causing deformation. The heat treatment apparatus of the present invention enables such heat treatment. Furthermore, by using such a heat treatment method, the productivity of the semiconductor device can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating a heat treatment method according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram for explaining timing of blinking of a lamp light source and supply amount of refrigerant.
FIG. 3 is a graph showing a temperature change in an irradiated region due to pulsed radiation from a lamp light source.
FIG. 4 is a view for explaining the heat treatment mechanism of the present invention.
FIG. 5 is a diagram illustrating a configuration of a heat treatment apparatus according to the present invention.
6A and 6B illustrate a heat treatment method of the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a TFT.
FIG. 8 is a cross-sectional view illustrating a method for manufacturing a semiconductor film.
FIG. 9 is a cross-sectional view illustrating a gettering method.
10 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a semiconductor device including a driver circuit portion and a pixel portion.
11 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a semiconductor device including a driver circuit portion and a pixel portion.
12 is a cross-sectional view illustrating a manufacturing process of a semiconductor device including a driver circuit portion and a pixel portion. FIG.
FIG. 13 is a top view illustrating a structure of a pixel portion.
FIG. 14 illustrates a structure of a liquid crystal display device obtained by the present invention.
FIG. 15 illustrates a structure of a light-emitting device obtained by the present invention.
FIG. 16 illustrates a structure of a heat treatment apparatus according to the present invention.
FIG. 17 is a micrograph of a semiconductor film that has been activated by the heat treatment method of the present invention.
FIG 18 illustrates an example of a semiconductor device.
FIG 19 illustrates an example of a semiconductor device.
FIG. 20 is a diagram illustrating a configuration of a projector.
FIGS. 21A and 21B are a top view and a cross-sectional view of a pixel portion. FIGS.
FIG. 22 is a cumulative frequency graph showing the distribution of TFT off-current in a plurality of samples.
Claims (9)
前記非晶質半導体膜に金属元素を添加し、
加熱処理を行うことで、前記非晶質半導体膜を結晶化して結晶半導体膜を形成し、
前記結晶半導体膜上に絶縁膜を介して光吸収性のゲート電極を形成し、
前記ゲート電極をマスクとして前記結晶半導体膜の一部にリンを添加し、
前記透光性基板側からのランプ光源の輻射を用いて前記結晶半導体膜を加熱することにより、リンを添加した前記結晶半導体膜の前記一部に前記金属元素をゲッタリングすることを特徴とする半導体装置の作製方法。Forming an amorphous semiconductor film on a light-transmitting substrate ;
Adding a metal element to the amorphous semiconductor film;
By performing heat treatment, the amorphous semiconductor film is crystallized to form a crystalline semiconductor film,
A light-absorbing gate electrode is formed on the crystalline semiconductor film via an insulating film ;
Add phosphorus to a part of the crystalline semiconductor film using the gate electrode as a mask,
By heating the semiconductor film using a radiation lamp light source from the light transmitting substrate side, characterized by gettering the metal element to said portion of said crystalline semiconductor film doped with phosphorus A method for manufacturing a semiconductor device.
前記非晶質半導体膜に金属元素を添加し、Adding a metal element to the amorphous semiconductor film;
加熱処理を行うことで、前記非晶質半導体膜を結晶化して結晶半導体膜を形成し、By performing heat treatment, the amorphous semiconductor film is crystallized to form a crystalline semiconductor film,
前記結晶半導体膜上に絶縁膜を介して光吸収性のゲート電極を形成し、A light-absorbing gate electrode is formed on the crystalline semiconductor film through an insulating film;
前記ゲート電極をマスクとして前記結晶半導体膜の一部にリンを添加し、Add phosphorus to a part of the crystalline semiconductor film using the gate electrode as a mask,
前記透光性基板側からランプ光源の輻射を複数回行い、前記結晶半導体膜を加熱することにより、リンを添加した前記結晶半導体膜の前記一部に前記金属元素をゲッタリングすることを特徴とする半導体装置の作製方法。The metal element is gettered to the part of the crystalline semiconductor film to which phosphorus is added by performing radiation of the lamp light source a plurality of times from the translucent substrate side and heating the crystalline semiconductor film. A method for manufacturing a semiconductor device.
前記非晶質半導体膜に金属元素を添加し、
加熱処理を行うことで、前記非晶質半導体膜を結晶化して結晶半導体膜を形成し、
前記結晶半導体膜上に絶縁膜を介して光吸収性のゲート電極を形成し、
前記ゲート電極をマスクとして前記結晶半導体膜の一部にリンを添加し、
前記透光性基板側からランプ光源の輻射を断続的に複数回行い、前記結晶半導体膜を加熱することにより、リンを添加した前記結晶半導体膜の前記一部に前記金属元素をゲッタリングし、
前記ランプ光源からの断続的な複数回の輻射は1回当たり0.1〜20秒であることを特徴とする半導体装置の作製方法。Forming an amorphous semiconductor film on a light-transmitting substrate ;
Adding a metal element to the amorphous semiconductor film ;
By performing heat treatment, the amorphous semiconductor film is crystallized to form a crystalline semiconductor film,
A light-absorbing gate electrode is formed on the crystalline semiconductor film via an insulating film;
Add phosphorus to a part of the crystalline semiconductor film using the gate electrode as a mask,
Wherein a light-transmitting substrate side radiation lamp light source performs intermittent several times, by heating the crystalline semiconductor film, and gettering the metal element to said portion of said crystalline semiconductor film added with phosphorus,
A method for manufacturing a semiconductor device, characterized in that intermittent multiple times of radiation from the lamp light source is 0.1 to 20 seconds per time .
前記非晶質半導体膜に金属元素を添加し、
加熱処理を行うことで、前記非晶質半導体膜を結晶化して結晶半導体膜を形成し、
前記結晶半導体膜上に絶縁膜を介して光吸収性のゲート電極を形成し、
前記ゲート電極をマスクとして前記結晶半導体膜の一部にリンを添加し、
前記透光性基板を冷媒中に保持し、
前記透光性基板側からランプ光源の輻射を断続的に複数回行い、前記結晶半導体膜を加熱することにより、リンを添加した前記結晶半導体膜の前記一部に前記金属元素をゲッタリングし、
前記ランプ光源からの断続的な複数回の輻射は1回当たり0.1〜20秒であり、
前記ランプ光源の輻射を遮断させると共に前記冷媒の供給量を増加させることを特徴とする半導体装置の作製方法。Forming an amorphous semiconductor film on a light-transmitting substrate ;
Adding a metal element to the amorphous semiconductor film;
By performing heat treatment, the amorphous semiconductor film is crystallized to form a crystalline semiconductor film,
A light-absorbing gate electrode is formed on the crystalline semiconductor film via an insulating film ;
Add phosphorus to a part of the crystalline semiconductor film using the gate electrode as a mask,
Holding the translucent substrate in a coolant;
Wherein a light-transmitting substrate side radiation lamp light source performs intermittent several times, by heating the crystalline semiconductor film, and gettering the metal element to said portion of said crystalline semiconductor film added with phosphorus,
The intermittent multiple radiation from the lamp source Ri 0.1-20 Byodea per,
A method for manufacturing a semiconductor device, wherein radiation of the lamp light source is cut off and a supply amount of the refrigerant is increased .
前記非晶質半導体膜に金属元素を添加し、
加熱処理を行うことで、前記非晶質半導体膜を結晶化して結晶半導体膜を形成し、
前記結晶半導体膜上に絶縁膜を介して光吸収性のゲート電極を形成し、
前記ゲート電極をマスクとして前記結晶半導体膜の一部にリンを添加し、
前記透光性基板を冷媒中に保持し、
前記透光性基板側からランプ光源の輻射を断続的に複数回行い、前記結晶半導体膜を加熱することにより、リンを添加した前記結晶半導体膜の前記一部に前記金属元素をゲッタリングし、
前記ランプ光源からの断続的な輻射は、前記ランプ光源を点灯させると共に、前記冷媒の供給量を減少させ、前記ランプ光源は1回当たりに0.1〜20秒間点灯し、前記ランプ光源を消灯させると共に、前記冷媒の供給量を増加させる処理を1サイクルとすることを特徴とする半導体装置の作製方法。Forming an amorphous semiconductor film on a light-transmitting substrate ;
Adding a metal element to the amorphous semiconductor film;
By performing heat treatment, the amorphous semiconductor film is crystallized to form a crystalline semiconductor film,
A light-absorbing gate electrode is formed on the crystalline semiconductor film via an insulating film ;
Add phosphorus to a part of the crystalline semiconductor film using the gate electrode as a mask,
Holding the translucent substrate in a coolant;
Wherein a light-transmitting substrate side radiation lamp light source performs intermittent several times, by heating the crystalline semiconductor film, and gettering the metal element to said portion of said crystalline semiconductor film added with phosphorus,
Intermittent radiation from the lamp light source turns on the lamp light source and decreases the supply amount of the refrigerant. The lamp light source is turned on for 0.1 to 20 seconds per time, and the lamp light source is turned off. And a process for increasing the supply amount of the refrigerant is one cycle.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001313318A JP4004765B2 (en) | 2000-10-10 | 2001-10-10 | Method for manufacturing semiconductor device |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000309887 | 2000-10-10 | ||
JP2000-309887 | 2000-10-10 | ||
JP2001313318A JP4004765B2 (en) | 2000-10-10 | 2001-10-10 | Method for manufacturing semiconductor device |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002190452A JP2002190452A (en) | 2002-07-05 |
JP2002190452A5 JP2002190452A5 (en) | 2005-06-23 |
JP4004765B2 true JP4004765B2 (en) | 2007-11-07 |
Family
ID=26601827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001313318A Expired - Fee Related JP4004765B2 (en) | 2000-10-10 | 2001-10-10 | Method for manufacturing semiconductor device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4004765B2 (en) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100962054B1 (en) | 2000-12-05 | 2010-06-08 | 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 | Method of fabricating a semiconductor device |
JP5130463B2 (en) * | 2001-03-28 | 2013-01-30 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | Thin film semiconductor device manufacturing method |
KR101025444B1 (en) * | 2003-10-28 | 2011-03-30 | 엘지디스플레이 주식회사 | Apparatus for rapid thermal annealing and method of activating impurities using the same |
JP5294231B2 (en) * | 2007-03-26 | 2013-09-18 | 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学 | Thin film transistor manufacturing method |
JP5465828B2 (en) * | 2007-10-01 | 2014-04-09 | 株式会社日立国際電気 | Substrate processing apparatus and semiconductor device manufacturing method |
JP5374109B2 (en) * | 2008-10-17 | 2013-12-25 | 株式会社アルバック | Heating vacuum processing method |
CN102334178B (en) | 2009-02-27 | 2014-03-05 | 株式会社爱发科 | Vacuum heating device, vacuum heat treatment method |
KR101729724B1 (en) * | 2014-12-26 | 2017-04-25 | 주식회사 비아트론 | Apparatus for Heat Treatment of Coating Layer having Multiple Heat Source and Method for Heat Treat Using the Same |
-
2001
- 2001-10-10 JP JP2001313318A patent/JP4004765B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002190452A (en) | 2002-07-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6599818B2 (en) | Semiconductor device manufacturing method, heat treatment apparatus, and heat treatment method | |
US7575985B2 (en) | Method of fabricating semiconductor device | |
US7052943B2 (en) | Method of manufacturing a semiconductor device | |
US7485553B2 (en) | Process for manufacturing a semiconductor device | |
JP4850858B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
TWI280818B (en) | Light emitting device, method of manufacturing the same, and manufacturing apparatus therefor | |
US8017455B2 (en) | Semiconductor device and method for manufacturing the same | |
JP2003288994A (en) | Light emitting device and manufacturing method therefor | |
JP4004765B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
JP4230160B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
JP4860055B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
JP4176362B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
JP4212844B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
JP4044360B2 (en) | Semiconductor device and manufacturing method thereof | |
JP4439775B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
JP4053256B2 (en) | Semiconductor device manufacturing method and semiconductor manufacturing apparatus | |
JP4357811B2 (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
JP2002083773A (en) | Production method for semiconductor device | |
JP2002359251A (en) | Method for manufacturing semiconductor device | |
JP2002246327A (en) | Heat treatment device and manufacturing method for semiconductor device | |
JP2003332342A (en) | Manufacturing method of semiconductor device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041007 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041007 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070313 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070508 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070821 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070822 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4004765 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |