JP4004454B2 - 舗装機械の走行駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、1つの油圧ポンプから複数の油圧モータに圧油を供給して左右の駆動輪を回転させる舗装機械の走行駆動装置に関するものである。
従来、この種の舗装機械としては、アスファルトフィニッシャがある。アスファルトフィニッシャは、左右の駆動輪でスクリードを牽引しながらアスファルトを路面に敷き詰める。
このようなアスファルトフィニッシャの走行駆動装置には、下記の特許文献1に開示されたものがある。この走行駆動装置は、1つの油圧ポンプから供給される圧油によって、左右の各駆動輪毎に設けられた油圧モータを駆動し、各駆動輪をそれぞれ減速機を介して回転させる。アスファルトフィニッシャは、舗装施工時には高速性よりも牽引力が必要とされ、移動走行時には牽引力よりも高速性が必要とされる。このため、舗装施工時には移動走行時に比べて各駆動輪に大きな駆動力が与えられる。また、走行開始時や勾配を上る際にも、平坦な場所を走行している場合に比べて大きな牽引力が必要とされるため、各駆動輪には大きな駆動力が与えられる。
各駆動輪の駆動力は、油圧モータの圧油吸収量と減速機による減速比との組合せで選択される。例えば、油圧モータの圧油吸収量および減速機による減速比をそれぞれ大小2段階に設定した場合には、圧油吸収量および減速比がいずれも小さい組合せは駆動力が最も小さく、圧油吸収量および減速比がいずれも大きい組合せは駆動力が最も大きい。また、大きな圧油吸収量と小さな減速比の組合せと、小さな圧油吸収量と大きな減速比の組合せは、これらの中間の駆動力となる。
従来、一般的なアスファルトフィニッシャでは、運転室内のミッションレバーの操作で減速機による減速比が選択され、電気スイッチの操作で傾転レギュレータを切り換えて油圧モータの圧油吸収量が選択されている。駆動力はこれらの選択の組合せによって選択されている。一般に、舗装施工時には大きな減速比が選択され、舗装施工の走行開始時には、大きな減速比と大きな圧油吸収量の組合せが選択される。そして、走行速度の増加に伴い、大きな減速比と小さな圧油吸収量の組合せが選択される。また、移動走行時には小さな減速比が選択され、小さな減速比と大きな圧油吸収量の組合せが選択される。そして、走行速度の増加に伴い、小さな減速比と小さな圧油吸収量の組合せが選択される。
特開2002−39374号公報(段落番号[0006])
複数の油圧モータに対して1つの油圧ポンプで圧油を供給する上記従来のアスファルトフィニッシャでは、舗装施工時、大きな減速比と大きな圧油吸収量の組合せが選択されて走行が開始される際、油圧ポンプから各油圧モータに供給される圧油量が安定しない。このため、各油圧モータに供給される圧油量が、左右の駆動輪で異なることがある。この場合、アスファルトフィニッシャは、左右いずれか一方の駆動輪からより大きな駆動力を受けて走行することにより尻振りを起こし、舗装面が荒れる虞があった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、舗装機械の左右の駆動輪を回転させる複数の油圧モータと、これら各油圧モータに圧油を供給して各油圧モータを駆動する1つの油圧ポンプと、各油圧モータから各駆動輪に伝達される回転の回転速度を減速する減速機と、舗装機械の走行条件を舗装施工時の条件または移動走行時の条件のいずれかに選択する走行条件選択手段とを備える舗装機械の走行駆動装置において、走行条件選択手段による選択に応じて、減速機による減速比および油圧モータに吸収される大または小の圧油吸収量の予め決まっている複数の組合せの中からいずれかの組合せを選択し、走行条件選択手段により舗装施工時の条件が選択されて各駆動輪の回転による舗装機械の走行開始時であると判別すると、圧油吸収量が小の組合せを選択し、圧油吸収量を一定値以下に保つ制御装置を備えることを特徴とする。
この構成によれば、舗装機械の走行開始時には、減速機による減速比および油圧モータの圧油吸収量の各組合せの中から、油圧モータの圧油吸収量が小の組合せが選択され、圧油吸収量が一定値以下に保たれる。このため、複数の油圧モータに対して1つの油圧ポンプで圧油を供給する舗装機械でも、舗装機械の走行開始時に各油圧モータに吸収される圧油の圧力が一定値以上に保たれて、各油圧モータに供給される圧油量が安定し、左右の駆動輪は均等に駆動される。この結果、尻振りを起こすのが防止されて、舗装面が荒れる虞はなくなる。
このような本発明によれば、上述したように、左右の各駆動輪を回転させる複数の油圧モータに対して1つの油圧ポンプで圧油を供給する舗装機械でも、走行開始の際に尻振りを起こすのが防止されて、舗装面が荒れる虞はなくなる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による舗装機械の走行駆動装置を適用したアスファルトフィニッシャ1の側面図、図2は、アスファルトフィニッシャ1の構成の概略を示す図である。
図1および図2に示すように、アスファルトフィニッシャ1は、アスファルト混合物Kが積み込まれるホッパ11が車体の前部に設けられている。ホッパ11の後方の車体下部には、ホッパ11に積み込まれた混合物Kを搬送するコンベヤ12と、混合物Kを路盤上に撒き出すスクリュスプレッダ13とが設けられている。スクリュスプレッダ13は、スクリュ軸の外周にスクリュ羽根が形成されており、スクリュ軸が定速回転するのに伴いスクリュ羽根が旋回し、コンベヤ12から供給された混合物Kを路盤上に撒き出す。車体の後方には、撒き出した混合物Kを締め固めて舗装面を平滑に仕上げるスクリード装置14が設けられている。アスファルトフィニッシャ1は、車体の後方に設けられた左右で一対の後方駆動輪15a,15b、および車体の前方に設けられた左右で一対の前方駆動輪16a,16bによって走行し、スクリード装置14を牽引する。また、車体上部には操作部17と運転席18が設けられている。操作部17には、走行駆動装置2やスクリード装置14等を操作するためのレバーやスイッチが設けられている。
図3は、アスファルトフィニッシャ1の後方駆動輪15a,15bについての走行駆動装置2の構成の概略を示す図である。前方駆動輪16,16についての走行駆動装置もこれと同様な構成をしており、図示は省略する。
走行駆動装置2は、アスファルトフィニッシャ1の左右の後方駆動輪15a,15bを回転させる油圧モータ3a,3bと、油圧モータ3a,3bに圧油を供給して油圧モータ3a,3bを駆動する1つの油圧ポンプ4と、油圧ポンプ4から吐出される圧油の圧力を検出する油圧センサ5と、各油圧モータ3a,3bの圧油吸収量および油圧ポンプ4での圧油吐出量を調整する制御装置7とを備える。油圧センサ5は、油圧ポンプ4から吐出された圧油が各油圧モータ3a,3bに供給される管路上に設けられており、管路を流れる圧油の油圧を検出する。
制御装置7は、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量を調整するモータ用傾転レギュレータ72a,72bと、油圧ポンプ4からの圧油吐出量を調整するポンプ用傾転レギュレータ73と、これら各傾転レギュレータ72a,72bおよび73を制御するコントローラ71とを備える。このコントローラ71には、油圧センサ5の検出出力が与えられている。
コントローラ71は、マイコンから構成されており、モータ用傾転レギュレータ72a,72bのスプールを制御する圧油吸収量切換ソレノイドおよびポンプ用傾転レギュレータ73のスプールを制御する圧油吐出量切換ソレノイドに対し、アスファルトフィニッシャ1の走行速度や油圧センサ5での検出結果に応じて、流量制御信号を出力する。後方駆動輪15a,15bの駆動によるアスファルトフィニッシャ1の走行開始に際しては、油圧センサ5で検出される油圧が一定値以上となり、各油圧モータ3a,3bに吸収される圧油の量が一定値以下に保たれるように、モータ用傾転レギュレータ72a,72bに流量制御信号を出力する。この一定値は、混合物Kを積んでいない空荷状態のアスファルトフィニッシャ1が走行開始する時に、尻振りを起こさないで左右の各後方駆動輪15a,15bを均等に駆動させる値に設定されている。
油圧モータ3a,3bは、図4に示すように、駆動軸31と、駆動軸31が挿通された斜板32と、駆動軸31にスプライン嵌合したシリンダブロック33と、シリンダブロック33に形成された各シリンダ部33a内に挿入される複数のプランジャ34と、油圧モータ3a,3bの斜板32の傾斜角度を変更する吸収量変更装置36とをケーシング内に配設して構成されている。
斜板32は、駆動軸31の軸線に対して所定角度傾斜する傾斜面32aを備えている。シリンダブロック33には、駆動軸31の周りに複数のシリンダ部33aが環状に設けられている。各シリンダ部33aは、駆動軸31の軸線方向に沿って形成されており、その先端開口部が斜板32の傾斜面32aを臨んでいる。シリンダ部33aの底面には、油圧ポンプ4から吐出される圧油が給排される圧油給排口33bが開口している。プランジャ34は、先端面に球状の突出部34aを有しており、シリンダ部33a内への圧油の給排に伴ってシリンダ部33a内を液密状態で進退する。突出部34aにはシュー35が取り付けられている。シュー35は、その摺接面35aが斜板32の傾斜面32aと摺接しつつ、突出部34aを中心に揺動し得るように構成されている。
油圧ポンプ4は、駆動軸31を中心に時計回りまたは反時計回り方向の順序で各シリンダ部33aへの圧油の給排を繰り返し、各シリンダ部33aからプランジャ34を順次突出させる。プランジャ34は、シリンダ部33aから突出する際に、シュー35の摺接面35aを介して斜板32の傾斜面32aを駆動軸31の軸線方向に沿って押圧する。この押圧により、油圧モータ3a,3bが備えるシリンダブロック33が、駆動軸31を中心とする時計回りまたは反時計回り方向に回転し、油圧モータ3a,3bは駆動される。
傾斜角変更装置36は、ケーシング内に取り付けられたシリンダ36aと、このシリンダ36a内に挿入されたピストン36bとから構成される。ピストン36bは、斜板32の傾斜面32aと反対側の面にその先端が当接している。モータ用傾転レギュレータ72a,72bは、コントローラ71から入力される流量制御信号に応じて、圧油吸収量切換ソレノイドの励磁状態を変化させ、シリンダ36aに供給される圧油量を増加または減少させる。ピストン36bは、シリンダ36a内へ給排される圧油量に応じて、図4(a)または図4(b)に示すように伸縮し、駆動軸31の軸線に対する傾斜面32aの傾斜角度を変更する。図4(b)に示すように傾斜面32aの傾斜角度が小さい場合には、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量が小さくなり、油圧センサ5で検出される油圧値は高くなる。一方、図4(a)に示すように傾斜面32aの傾斜角度が大きい場合には、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量が大きくなり、油圧センサ5で検出される油圧値は低くなる。
次に、本実施形態によるアスファルトフィニッシャ1の走行駆動装置2の動作について説明する。
コントローラ71は、図示しない車速センサ等での検出結果に基づき、アスファルトフィニッシャ1の走行開始時であると判別すると、モータ用傾転レギュレータ72a,72bに流量制御信号を出力して圧油吸収量切換ソレノイドの励磁状態を調整する。これにより、傾斜角変更装置36のシリンダ36aへの圧油供給量が増加して、図4(b)に示すようにピストン36bが伸張し、駆動軸31の軸線に対する傾斜面32aの傾斜角度が小さくなる。この結果、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量が減少して一定値以下に保たれ、油圧センサ5で検出される油圧が一定値以上になる。そして、アスファルトフィニッシャ1の走行速度が所定速度以上となると、コントローラ71は、油圧センサ5や図示しない車速センサでの検出結果に応じた流量制御信号をモータ用傾転レギュレータ72a,72bおよびポンプ用傾転レギュレータ73に出力し、油圧モータ3a,3bでの圧油吸収量や油圧ポンプ4での圧油の吐出量を調整する。このようにして、左右の各後方駆動輪15a,15bが油圧モータ3a,3bに駆動され、アスファルトフィニッシャ1が走行する。なお、左右の各前方駆動輪16a,16bも後方駆動輪15a,15bと同様に制御されて駆動される。
このように、本実施形態によるアスファルトフィニッシャ1によれば、走行を開始する際に、油圧ポンプ4から各油圧モータ3a,3bに供給される圧油の圧力が一定値以上となるように、各油圧モータ3a,3bの圧油吸収量が制御装置7によって調整される。このため、走行開始の際に各油圧モータ3a,3bに供給される圧油量が安定して、左右の後方駆動輪15a,15bおよび前方駆動輪16a,16bは均等に駆動されるようになる。この結果、アスファルトフィニッシャ1の走行開始時、尻振りを起こすのが防止されて、舗装面が荒れる虞はなくなる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態によるアスファルトフィニッシャ1が備える走行駆動装置2aは、図5(a)に示され、上記第1実施形態の走行駆動装置2ととほぼ同様の構成を有する。なお、同図において図3と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。但し、本実施形態の走行駆動装置2aは、図3に示す油圧センサ5を備えていない。また、各油圧モータ3a,3bから左右の各後方駆動輪15a,15bに伝達される回転の回転速度を減速する減速機9a,9bを備え、また、減速機9a,9bの減速比を切り換える電磁方向切換弁74a,74bを制御装置7が備える。また、走行駆動装置2aは、アスファルトフィニッシャ1の走行速度を「低速」と「高速」との間で切り替える高低速切換スイッチ81を操作部17に備える。この高低速切換スイッチ81は、コントローラ71に接続されており、アスファルトフィニッシャ1の走行条件を選択する走行条件選択手段を構成している。
減速機9a,9bは、油圧モータ3a,3bの駆動軸31の回転を減速する遊星歯車機構と、遊星歯車機構に連結された低速用クラッチおよび高速用クラッチと、油圧ポンプ4から吐出される圧油を電磁方向切換弁74a,74bを介して低速用クラッチ側または高速用クラッチ側に供給する管路とを備えている。減速機9a,9bは、電磁方向切換弁74a,74bの切り換えによって油圧ポンプ4から低速用クラッチ側に圧油が供給されると、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に低速用クラッチを連結して「Lo」に切り換わり、駆動軸31の回転を遊星歯車機構によって減速して後方駆動輪15a,15bに伝達する。また、減速機9a,9bは、電磁方向切換弁74a,74bの切り換えによって油圧ポンプ4から高速用クラッチ側に圧油が供給されると、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に高速用クラッチを連結して「Hi」に切り換わり、駆動軸31の回転を遊星歯車機構を介さずに後方駆動輪15a,15bの回転軸に直接伝達する。
図5(b)は、高低速切換スイッチ81の切り換えと、減速機9a,9bの切り換えおよび油圧モータ3a,3bの圧油吸収量の切り換えとの組合せと、作動条件との関係を示す図である。
同図に示すように、コントローラ71は、高低速切換スイッチ81が「低速」に切り換えられている状態では、電磁方向切換弁74a,74bを制御して減速機9a,9bを「Lo」、モータ用傾転レギュレータ72a,72bを制御して圧油吸収量を「小」に切り換え、この切換位置で固定する。この圧油吸収量「小」は、混合物Kを積んでいない空荷状態のアスファルトフィニッシャ1が走行開始する時に、尻振りを起こさないで左右の各後方駆動輪15a,15bを均等に駆動させる前述の一定値よりも、小さく設定されている。一方、高低速切換スイッチ81が「高速」に切り換えられている状態では、コントローラ71は、電磁方向切換弁74a,74bを制御して減速機9a,9bを「Hi」に切り換え、モータ用傾転レギュレータ72a,72bを制御して圧油吸収量を「大」または「小」に切り換える。この圧油吸収量は、図示しない車速センサで検出される各後方駆動輪15a,15bの回転速度が所定値より小さい場合には「大」とされ、後方駆動輪15a,15bの回転速度が所定値以上の場合には「小」に切り換えられる。
次に、本実施形態によるアスファルトフィニッシャ1の走行駆動装置2aの動作について説明する。
コントローラ71は、高低速切換スイッチ81の切換状態を読み込み、高低速切換スイッチ81が「低速」に切り換えられていると判別すると、電磁方向切換弁74a,74bにLo側切換信号を出力する。これにより、電磁方向切換弁74a,74bの減速機切換ソレノイドが非励磁状態となり、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に低速用クラッチが連結されて、減速機9a,9bが「Lo」に切り換わる。また、コントローラ71は、これと同時に、モータ用傾転レギュレータ72a,72bの圧油吸収量切換ソレノイドに流量増加信号を出力する。これにより、圧油吸収量切換ソレノイドは励磁状態となり、油圧ポンプ4から傾斜角変更装置36のシリンダ36aに供給される圧油量は増加する。従って、傾斜角変更装置36のピストン36bが図4(b)に示すように伸張し、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に対する斜板32の傾斜面32aの傾斜角度が小さくなり、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量は「小」に切り換わる。このため、アスファルトフィニッシャ1は、高低速切換スイッチ81が「低速」に切り換えられている場合、減速機切換「Lo」、圧油吸収量切換「小」の選択組合せで後方駆動輪15a,15bを駆動して走行を開始する。
一方、コントローラ71は、高低速切換スイッチ81が「高速」に切り換えられていると判別すると、電磁方向切換弁74a,74bにHi側切換信号を出力する。これにより、電磁方向切換弁74a,74bの減速機切換ソレノイドが励磁状態となり、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に高速用クラッチが連結されて、減速機9a,9bが「Hi」に切り換わる。また、コントローラ71は、図示しない車速センサでの検出速度が所定速度以上であるか否かを判別する。そして、検出速度が所定速度以上であると判別すると、モータ用傾転レギュレータ72a,72bに流量減少信号を出力する。これにより、モータ用傾転レギュレータ72a,72bの圧油吸収量切換ソレノイドは非励磁状態となり、油圧ポンプ4から傾斜角変更装置36のシリンダ36aに供給される圧油量は減少する。従って、傾斜角変更装置36のピストン36bが図4(a)に示すように縮短し、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に対する斜板32の傾斜面32aの傾斜角度は大きくなり、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量は「大」に切り換わる。一方、検出速度が所定速度より小さいと判別すると、モータ用傾転レギュレータ72a,72bに流量増加信号を出力する。これにより、モータ用傾転レギュレータ72a,72bの圧油吸収量切換ソレノイドは励磁状態となり、油圧ポンプ4から傾斜角変更装置36のシリンダ36aに供給される圧油量は増加する。従って、図4(b)に示すように、傾斜角変更装置36のピストン36bが伸張して、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に対する斜板32の傾斜面32aの傾斜角度は小さくなり、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量は「小」となる。このため、アスファルトフィニッシャ1は、高低速切換スイッチ81が「高速」に切り換えられている場合、走行速度に応じて、減速機切換「Hi」、圧油吸収量「大」の選択組合せ、または減速機切換「Hi」、圧油吸収量「小」の選択組合せで、後方駆動輪15a,15bを駆動して走行する。
このような第2の実施形態によるアスファルトフィニッシャ1では、走行開始時には、高低速切換スイッチ81が「低速」に切り換えられるので、減速機切換「Lo」、圧油吸収量切換「小」の選択組合せが必ず選択され、走行開始時に、各油圧モータ3a,3bに吸収される圧油の吸収量が一定値より大きな組合せは選択されない。一方、従来のアスファルトフィニッシャでは、走行開始時に減速機切換「Lo」、圧油吸収量切換「大」の組合せが選択されて、走行開始時に各油圧モータ3a,3bに吸収される圧油の吸収量が一定値よりも大きくなっていた。このため、本実施形態によるアスファルトフィニッシャ1によれば、走行開始時に、各油圧モータ3a,3bに吸収される圧油の圧力が一定値以上に保たれて、各油圧モータ3a,3bに供給される圧油量が安定し、左右の後方駆動輪15a,15bは均等に駆動される。従って、この第2の実施形態によっても、走行開始の際にアスファルトフィニッシャ1が尻振りを起こすのが防止されて、舗装面が荒れる虞はなくなる。
図6(a),(b)は、油圧ポンプ4から各油圧モータ3a,3bに供給される圧油の圧力が一定値以上である、本実施形態における各油圧モータ3a,3bに供給される圧油の圧力の実測結果の時間変化を示すグラフであり、縦軸が圧油の圧力、横軸が時間変化を示す。また、同図(c),(d)は、このときの左右の各後方駆動輪用油圧モータ3a,3bの回転速度の実測結果の時間変化を示すグラフであり、縦軸が油圧モータ3a,3bの回転速度、横軸が時間変化を示す。
また、図7(a),(b)は、油圧ポンプ4から各油圧モータ3a,3bに供給される圧油の圧力が一定値よりも小さい、従来のアスファルトフィニッシャにおける各油圧モータ3a,3bに供給される圧油の圧力の実測結果の時間変化を示すグラフであり、縦軸が圧油の圧力、横軸が時間変化を示す。また、同図(c),(d)は、このときの左右の各後方駆動輪用油圧モータ3a,3bの回転速度の実測結果の時間変化を示すグラフであり、縦軸が油圧モータ3a,3bの回転速度、横軸が時間変化を示す。
図6(a),(b)に示すように、左右の各後方駆動輪15a,15bを駆動する各油圧モータ3a,3bに供給される圧油の圧力が一定値以上(この例では53kgf/cm)である場合には、図6(c),(d)に示すように、各油圧モータ3a,3bの回転速度(この例では1m/min)は、それぞれ安定している。これに対して、図7(a),(b)に示すように、左右の各後方駆動輪15a,15bを駆動する各油圧モータ3a,3bに供給される圧油の圧力が一定値より小さい(この例では48kgf/cm)場合には、図7(c),(d)に示すように、各油圧モータ3a,3bに供給される圧油量は安定しない。つまり、左右の各後方駆動輪15a,15bに対応する各油圧モータ3a,3bが交互に回転し、アスファルトフィニッシャ1が尻振りを起こすハンチング状態となっている。従って、本実施形態のアスファルトフィニッシャ1によれば、上述したように、走行開始の際にアスファルトフィニッシャ1が尻振りを起こすのが防止されて、舗装面が荒れる虞がないことが確認された。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態によるアスファルトフィニッシャ1が備える走行駆動装置2bは、図8(a)に示され、上記第2実施形態の走行駆動装置2aとほぼ同様の構成を有する。なお、同図において図5(a)と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。但し、本実施形態の走行駆動装置2bは、図5(a)に示す高低速切換スイッチ81を備えず、これに代えて、図8(a)に示すように、減速機9a,9bによる減速比を「Hi」,「Lo」の2段階の設定の間で切り替える減速機切換スイッチ82と、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量を「大」,「小」の2段階の設定の間で切り替えるモータ吸収量切換スイッチ83とを車体の操作部17に備える。これら減速機切換スイッチ82およびモータ吸収量切換スイッチ83は、コントローラ71に接続されており、アスファルトフィニッシャ1の走行条件を選択する走行条件選択手段を構成している。
図8(b)は、減速機切換スイッチ82およびモータ吸収量切換スイッチ83の切り換えに応じた、減速機9a,9bの切り換えと油圧モータ3a,3bの圧油吸収量の切り換えとの組合せの関係を示す図である。
同図に示すように、コントローラ71は、減速機切換スイッチ82が「Lo」に切り換えられている状態では、電磁方向切換弁74a,74bを制御して減速機9a,9bを「Lo」に切り換え、「Hi」に切り換えられている状態では、電磁方向切換弁74a,74bを制御して減速機9a,9bを「Hi」に切り換える。また、コントローラ71は、モータ吸収量切換スイッチ83が「小」に切り換えられている状態では、モータ用傾転レギュレータ72a,72bを制御して圧油吸収量を「小」に切り換え、この切換位置で固定する。この圧油吸収量「小」は、混合物Kを積んでいない空荷状態のアスファルトフィニッシャ1が走行開始する時に、尻振りを起こさないで左右の各後方駆動輪15a,15bを均等に駆動させる前述の一定値よりも、小さく設定されている。一方、コントローラ71は、モータ吸収量切換スイッチ83が「大」に切り換えられている状態では、モータ用傾転レギュレータ72a,72bを制御して圧油吸収量を「大」に切り換える。但し、コントローラ71は、減速機切換スイッチ82が「Lo」に切り換えられている状態では、モータ吸収量切換スイッチ83が「大」に切り換えられていても、圧油吸収量を「小」に切り換えた状態で固定する。
次に、本実施形態によるアスファルトフィニッシャ1の走行駆動装置2bの動作について説明する。
走行開始時、オペレータは、減速機切換スイッチ82を「Lo」、モータ吸収量切換スイッチ83を「大」に切り換える。コントローラ71は、減速機切換スイッチ82およびモータ吸収量切換スイッチ83の切換状態を読み込み、減速機切換スイッチ82が「Lo」に切り換えられており、モータ吸収量切換スイッチ83が「大」に切り換えられていると判別すると、電磁方向切換弁74a,74bにLo側切換信号を出力する。これにより、電磁方向切換弁74a,74bの減速機切換ソレノイドが非励磁状態となり、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に低速用クラッチが連結されて、減速機9a,9bが「Lo」に切り換わる。また、コントローラ71は、減速機切換スイッチ82が「Lo」に切り換えられているため、モータ吸収量切換スイッチ83が「大」に切り換えられていても、モータ用傾転レギュレータ72a,72bに流量増加信号を出力する。これにより、モータ用傾転レギュレータ72a,72bの圧油吸収量切換ソレノイドが励磁状態となり、油圧ポンプ4から傾斜角変更装置36のシリンダ36aに供給される圧油量は増加する。従って、傾斜角変更装置36のピストン36bが図4(b)に示すように伸張し、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に対する斜板32の傾斜面32aの傾斜角度が小さくなり、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量は「小」に切り換わる。このため、アスファルトフィニッシャ1は、減速機切換スイッチ82が「Lo」に切り換えられており、モータ吸収量切換スイッチ83が「大」に切り換えられている場合、減速機切換「Lo」、圧油吸収量切換「小」の選択組合せで後方駆動輪15a,15bを駆動して走行を開始する。
アスファルトフィニッシャ1が走行を開始すると、オペレータは減速機切換スイッチ82を「Lo」にしたままでモータ吸収量切換スイッチ83を「小」に切り換え、舗装作業を行う。コントローラ71は、減速機切換スイッチ82が「Lo」に切り換えられており、モータ吸収量切換スイッチ83が「小」に切り換えられていると判別すると、電磁方向切換弁74a,74bにLo側切換信号を出力し続け、また、モータ用傾転レギュレータ72a,72bに流量増加信号を出力し続ける。このため、アスファルトフィニッシャ1は、減速機切換スイッチ82が「Lo」に切り換えられており、モータ吸収量切換スイッチ83が「小」に切り換えられている場合にも、減速機切換「Lo」、圧油吸収量切換「大」の選択組合せと同様に、減速機切換「Lo」、圧油吸収量切換「小」の選択組合せで後方駆動輪15a,15bを駆動する。
また、オペレータは、作業現場間等を移動するとき、減速機切換スイッチ82を「Hi」、モータ吸収量切換スイッチ83を「小」に切り換える。コントローラ71は、減速機切換スイッチ82が「Hi」に切り換えられており、モータ吸収量切換スイッチ83が「大」に切り換えられていると判別すると、電磁方向切換弁74a,74bにHi側切換信号を出力する。これにより、電磁方向切換弁74a,74bの減速機切換ソレノイドが励磁状態となり、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に高速用クラッチが連結されて、減速機9a,9bが「Hi」に切り換わる。これと同時に、コントローラ71は、モータ用傾転レギュレータ72a,72bに流量減少信号を出力する。これにより、モータ用傾転レギュレータ72a,72bの圧油吸収量切換ソレノイドが非励磁状態となり、油圧ポンプ4から傾斜角変更装置36のシリンダ36aに供給される圧油量は減少する。従って、傾斜角変更装置36のピストン36bが図4(a)に示すように縮短し、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に対する斜板32の傾斜面32aの傾斜角度が大きくなり、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量は「大」に切り換わる。このため、アスファルトフィニッシャ1は、減速機切換スイッチ82が「Hi」に切り換えられており、モータ吸収量切換スイッチ83が「大」に切り換えられている場合、減速機切換「Hi」、圧油吸収量切換「大」の選択組合せで後方駆動輪15a,15bを駆動して、施工時よりも速い速度で走行する。
アスファルトフィニッシャ1の走行速度が上がってくると、オペレータは減速機切換スイッチ82を「Hi」にしたままでモータ吸収量切換スイッチ83を「大」に切り換える。コントローラ71は、減速機切換スイッチ82が「Hi」に切り換えられており、モータ吸収量切換スイッチ83が「小」に切り換えられていると判別すると、電磁方向切換弁74a,74bにHi側切換信号を出力し続けるが、モータ用傾転レギュレータ72a,72bには流量増加信号を出力する。これにより、モータ用傾転レギュレータ72a,72bの圧油吸収量切換ソレノイドが励磁状態となり、油圧ポンプ4から傾斜角変更装置36のシリンダ36aに供給される圧油量は増加する。従って、傾斜角変更装置36のピストン36bが図4(b)に示すように伸張し、油圧モータ3a,3bの駆動軸31に対する斜板32の傾斜面32aの傾斜角度が小さくなり、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量は「小」に切り換わる。このため、アスファルトフィニッシャ1は、減速機切換スイッチ82が「Hi」に切り換えられており、モータ吸収量切換スイッチ83が「小」に切り換えられている場合、減速機切換「Hi」、圧油吸収量切換「小」の選択組合せで後方駆動輪15a,15bを駆動して、高速走行する。
このような第3の実施形態によるアスファルトフィニッシャ1では、走行開始時には、減速機切換「Lo」、圧油吸収量切換「小」の選択組合せが選択されるため、走行開始時に、各油圧モータ3a,3bに吸収される圧油の吸収量が一定値より大きな組合せは選択されない。一方、従来のアスファルトフィニッシャでは、走行開始時に減速機切換「Lo」、圧油吸収量切換「大」の組合せが選択されて、走行開始時に各油圧モータ3a,3bに吸収される圧油の吸収量が一定値よりも大きくなっていた。このため、本実施形態によるアスファルトフィニッシャ1によれば、走行開始時に、各油圧モータ3a,3bに吸収される圧油の圧力が一定値以上に保たれて、各油圧モータ3a,3bに供給される圧油量が安定し、左右の後方駆動輪15a,1bは均等に駆動される。従って、この第3の実施形態によっても、走行開始の際にアスファルトフィニッシャ1が尻振りを起こすのが防止されて、舗装面が荒れる虞はなくなる。
なお、上記実施の形態では、マイコンで構成されるコントローラ71の制御で、電磁方向切換弁74a,74bの切り換えによる減速機9a,9bの減速比の切り換え、およびモータ用傾転レギュレータ72a,72bによる圧油吸収量の切り換えを行った場合について説明した。しかし、図9に示すように、電気回路によって、電磁方向切換弁74a,74bの切り換えおよびモータ用傾転レギュレータ72a,72bの切り換えを行ってもよい。
図9は、減速機切換スイッチ82およびモータ吸収量切換スイッチ83と、電磁方向切換弁74a,74bを構成する減速機Lo側切換ソレノイド74a,74bおよび減速機Hi側切換ソレノイド74a,74bと、モータ用傾転レギュレータ72a,72bを構成する圧油吸収量大側切換ソレノイド72a,72bおよび圧油吸収量小側切換ソレノイド72a,72bとの接続回路図である。
同図に示すように減速機切換スイッチ82は、その切り換えにより、「Lo」側の出力端子82a,82baまたは「Hi」側の出力端子82b,82bのいずれかに電圧24〔V〕を与える。減速機切換スイッチ82の「Lo」側の出力端子82aには減速機Lo側切換ソレノイド74a,74bが接続されている。また、減速機切換スイッチ82の「Lo」側の出力端子82aにはモータ吸収量小側切換ソレノイド72a,72bが接続されている。一方、減速機切換スイッチ82の「Hi」側の出力端子82bには減速機Hi側切換ソレノイド74a,74bが接続されている。また、減速機切換スイッチ82の「Hi」側の出力端子82bにはモータ吸収量切換スイッチ83が接続されている。
モータ吸収量切換スイッチ83は、その切り換えにより「Hi」側の出力端子82bの接続を、圧油吸収量「小」側の出力端子83aまたは圧油吸収量「大」側の出力端子83bのいずれかに切り換える。モータ吸収量切換スイッチ83の「小」側の出力端子83aにはモータ吸収量小側切換ソレノイド72a,72bが接続されている。一方、モータ吸収量切換スイッチ83の「大」側の出力端子83bにはモータ吸収量大側切換ソレノイド72a,72bが接続されている。
同図に2点鎖線で示すように減速機切換スイッチ82が「Hi」側に切り換えられると、減速機Hi側切換ソレノイド74a,74bに24〔v〕の電圧が印加されて励磁される。また、モータ吸収量切換スイッチ83に24〔v〕の電圧が伝えられ、同図に実線で示すようにモータ吸収量切換スイッチ83が「大」に切り換えられると、モータ吸収量大側切換ソレノイド72a,72bに電圧が印加されて励磁される。この結果、減速機切換「Hi」、圧油吸収量「大」の組合せが選択されて後側駆動輪15a,15bが駆動される。また、減速機切換スイッチ82が「Hi」側に切り換えられた状態で、モータ吸収量切換スイッチ83が同図に2点鎖線で示すように「小」に切り換えられると、モータ吸収量小側切換ソレノイド72a,72bに電圧が印加されて励磁される。この結果、減速機切換「Hi」、圧油吸収量「小」の組合せが選択されて後側駆動輪15a,15bが駆動される。
一方、減速機切換スイッチ82が同図に実線で示すように「Lo」側に切り換えられると、減速機Lo側切換ソレノイド74a,74bに24〔v〕の電圧が印加されて励磁される。また、モータ吸収量小側切換ソレノイド72a,72bに24〔v〕の電圧が印加されて励磁される。また、この減速機切換スイッチ82が「Lo」側に切り換えられた状態では、モータ吸収量切換スイッチ83が「大」または「小」のいずれに切り換えられても、モータ吸収量大側切換ソレノイド72a,72bには電圧が印加されないので励磁されない。この結果、減速機切換スイッチ82が「Lo」側に切り換えられている場合には、常に、減速機切換「Lo」、圧油吸収量「小」の組合せが選択されて後側駆動輪15a,15bが駆動される。このため、このような構成によっても、上記第3の実施の形態の場合と同様に、アスファルトフィニッシャ1の走行開始時に尻振りが生じるのを防止できる。
また、上記第2および第3の各実施の形態では、走行開始時、圧油吸収量を「小」の1段階のみに設定して、減速機切換「Lo」、圧油吸収量「大」の組合せを選択しないようにして、油圧モータ3a,3bの圧油吸収量を一定値以下に保ち、圧油の圧力を一定値以上にして、アスファルトフィニッシャ1の走行開始時に尻振りが生じるのを防止した。しかし、傾斜角変更装置36を構成するシリンダ36aへの圧油供給量を調整して、圧油吸収量が「大」の設定段階に切り換えられている場合でも、油圧モータ3a,3bに供給される圧油の圧力が一定値以上に保たれるように構成し、減速機切換「Lo」、圧油吸収量「大」の組合せを走行開始時に選択するようにしてもよい。但し、この場合には、「Lo」に切り換えられている減速機9a,9bの減速比が、アスファルトフィニッシャ1の走行開始に適した値になるように調整するのが好ましい。
上記実施形態においては、本発明による走行駆動装置をアスファルトフィニッシャの走行駆動装置に適用した場合について説明したが、1つの油圧ポンプで複数の油圧モータを駆動して駆動輪を回転させるコンクリートフィニッシャといった他の舗装機械の走行駆動装置に本発明を適用することも可能である。このような走行駆動装置に本発明を適用した場合においても上記実施形態と同様な作用効果が奏される。
本発明の各実施形態による走行駆動装置が適用されるアスファルトフィニッシャの外観を示す側面図である。 図1に示すアスファルトフィニッシャの構成の概略を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるアスファルトフィニッシャの走行駆動装置の構成の概略を示す図である。 図3に示す走行駆動装置の油圧モータの構成の概略を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態によるアスファルトフィニッシャの走行駆動装置の概略を示す図である。 (a),(b)は、油圧ポンプから各油圧モータに供給される圧油の圧力が一定値以上である、本発明の第2の実施形態による各油圧モータに供給される圧油の圧力の実測結果の時間変化を示す図、(c),(d)は、このときの左右の各後方駆動輪用油圧モータの回転速度の実測結果の時間変化を示す図である。 (a),(b)は、油圧ポンプから各油圧モータに供給される圧油の圧力が一定値よりも小さい、従来のアスファルトフィニッシャにおける各油圧モータに供給される圧油の圧力の実測結果の時間変化を示す図、(c),(d)は、このときの左右の各後方駆動輪用油圧モータの回転速度の実測結果の時間変化を示す図である。 本発明の第3の実施形態によるアスファルトフィニッシャの走行駆動装置の構成の概略を示す図である。 図8に示す走行駆動装置の構成の他の例の概略を示す図である。
符号の説明
1…アスファルトフィニッシャ
2,2a,2b…走行駆動装置
3a,3b…油圧モータ
4…油圧ポンプ
5…油圧センサ
7…制御装置
71…コントローラ
72a,72b…モータ用傾転レギュレータ
73…ポンプ用傾転レギュレータ
74a,74b…電磁方向切換弁
81…高低速切換スイッチ
82…減速機切換スイッチ
83…モータ吸収量切換スイッチ
9a,9b…減速機

Claims (3)

  1. 舗装機械の左右の駆動輪を回転させる複数の油圧モータと、これら各油圧モータに圧油を供給して前記各油圧モータを駆動する1つの油圧ポンプと、前記各油圧モータから前記各駆動輪に伝達される回転の回転速度を減速する減速機と、舗装機械の走行条件を舗装施工時の条件または移動走行時の条件のいずれかに選択する走行条件選択手段とを備える舗装機械の走行駆動装置において
    記走行条件選択手段による選択に応じて、前記減速機による減速比および前記油圧モータに吸収される大または小の圧油吸収量の予め決まっている複数の組合せの中からいずれかの組合せを選択し、前記走行条件選択手段により舗装施工時の条件が選択されて前記各駆動輪の回転による舗装機械の走行開始時であると判別すると前記圧油吸収量が小の前記組合せを選択し、前記圧油吸収量を一定値以下に保つ制御装置を備えることを特徴とする舗装機械の走行駆動装置。
  2. 前記走行条件選択手段は、前記減速比を高速または低速のいずれかに切り換える減速機切換スイッチと、前記圧油吸収量を大または小のいずれかに切り換える圧油吸収量切換スイッチとを備え、
    前記制御装置は、前記減速機切換スイッチが低速の減速比に切り換えられて舗装施工時の条件が選択されていると判別すると、前記圧油吸収量切換スイッチが大の圧油吸収量に選択されても、前記圧油吸収量を小に切り換えた状態で固定し、前記圧油吸収量が小の前記組合せを選択するマイコンから構成されることを特徴とする請求項1に記載の舗装機械の走行駆動装置。
  3. 前記走行条件選択手段は、前記減速比を高速または低速のいずれかに切り換える減速機切換スイッチと、この減速機切換スイッチが高速に切り換えられると電源供給を受けて前記圧油吸収量を大または小のいずれかに切り換える圧油吸収量切換スイッチとを備え、
    前記請求項1に記載の制御装置は、前記減速機切換スイッチが低速に切り換えられると電源供給を受けて前記減速比を低速に切り換える減速機低速側切換ソレノイドと、前記減速機切換スイッチが低速に切り換えられるか、前記減速機切換スイッチが高速に切り換えられて前記圧油吸収量切換スイッチが小側に切り換えられると電源供給を受けて前記圧油吸収量を小に切り換える圧油吸収量小側切換ソレノイドと、前記減速機切換スイッチが高速に切り換えられると電源供給を受けて前記減速比を高速に切り換える減速機高速側切換ソレノイドと、前記減速機切換スイッチが高速に切り換えられて前記圧油吸収量切換スイッチが大側に切り換えられると電源供給を受けて前記圧油吸収量を大に切り換える圧油吸収量大側切換ソレノイドとから構成される電気回路により形成され、前記減速機切換スイッチが低速の減速比に切り換えられて舗装施工時の条件が選択されていると、前記圧油吸収量切換スイッチが大または小のいずれの圧油吸収量に選択されても、前記圧油吸収量小側切換ソレノイドが電源供給を受けて前記圧油吸収量を小に切り換え、前記圧油吸収量が小の前記組合せを選択することを特徴とする請求項1に記載の舗装機械の走行駆動装置。
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