JP4004137B2 - 帯状材用浮揚式乾燥炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム、紙等の帯状材に感光塗料あるいは感熱塗料等の塗布液を塗布したのち、この帯状材を浮揚搬送しながら乾燥させる帯状材用浮揚式乾燥炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、塗布液を塗布した帯状材を浮揚搬送しながら乾燥を行う浮揚式乾燥炉として、走行路の上下に多数の熱風噴流ノズルを千鳥配置し、この噴流ノズルからの熱風により、帯状材を浮揚状態で走行させるようにした熱風循環式の帯状材用浮揚式乾燥炉が公知である(実開昭60-151085号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述した乾操炉の場合、帯状材を浮揚状態に保つためには、ノズル出口での風速を5m/sec〜20m/secにする必要がある。ところが、感光塗料或いは情報記録媒体やフラットパネルディスプレイ等の映像関連媒体等のような温度感受性(不均一な温度分布により乾燥むらが生じ易い性質)および風速感受性(風の影響で風紋が生じ易い性質)が強い塗布液を塗布した基材である帯状材で、しかも高レベルの品質が要求される帯状材の乾燥に使用する場合、この風速では、乾燥むらおよび風紋が生じ易いという問題がある。
本発明は、斯る従来の問題をなくすことを課題としてなされたもので、塗布液を塗布した帯状材の塗布面を乾燥むらおよび風紋を生じることなく乾燥させ、かつ少ないエネルギで帯状材を浮遊状態に保つことを可能とした帯状材用浮揚式乾燥炉を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、
帯状材の走行方向の上流側に配置した熱風循環式の前段乾燥部と下流側に前記前段乾燥部に隣接させて配置した熱風循環式の後段乾燥部とからなり、
前記前段乾燥部が前記帯状材の走行路の下方に前記帯状材の下面に熱風を吹き付ける多孔板ノズルを備え、
前記後段乾燥部が前記帯状材の走行路の上下両側に千鳥配置して前記帯状材の上下両面に熱風を吹き付ける多数の噴流ノズルを備え、
前記多孔板ノズルを、上部多孔板とこの上部多孔板の下方に位置して上部多孔板の開口率よりも大きい開口率を有する下部多孔板とから形成し、
前記帯状材の長手方向中心線を挟んで対向し、かつこの幅方向に前記多孔板ノズルの上面に沿って進退可能な対をなす遮蔽板と、前記多孔板ノズルの上面より上方に突出し、前記幅方向に延在する堰とを設けた構成とした。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1〜4は、本発明に係る帯状材用浮揚式乾燥炉を示し、上面に塗布液を塗布された帯状材Sの矢印Aで示す走行方向において、上流側に配置した熱風循環式の前段乾燥部1と、下流側に前段乾燥部1に隣接させて配置した熱風循環式の後段乾燥部2とから乾操炉が形成されている。
前段乾燥部1は、帯状材Sの走行路の下方に、多数の孔を介して帯状材Sの下面に熱風を吹き付ける多孔板ノズル11を備えている。この多孔板ノズル11は、上部多孔板12とこの上部多孔板12の下方に位置する下部多孔板13とからなっており、下部多孔板13の開口率(例:15〜50%)が上部多孔板12の開口率(例:5〜20%)よりも大きくなるように形成されている。
【0008】
この多孔板ノズル11は、図示する実施形態では、帯状材Sの走行方向に沿って複数個、例えば4ブロックに分割されている。そして、炉幅方向に延びる各多孔板ノズル11の対向する辺の部分には、多孔板ノズル11の上面、即ち上部多孔板12の上面よりも上方に突出し、炉幅方向に延在する堰14が設けられ、各多孔板ノズル11の背後にはチャンバ15が形成されている。
また、各多孔板ノズル11の上面には、帯状材Sの長手方向中心線を挟んで対向し、かつ多孔板ノズル11の上面に沿って炉幅方向に進退可能な対をなす遮蔽板16が設けられている。この遮蔽板16を進退させる駆動機構としては、限定するものではないが、例えば油圧シリンダを用いた機構(特公平7-91952号、実公平8-1240号各公報)、或いはラックとピニオンとピニオン回転駆動用モータを用いた機構等が採用できる。この遮蔽板16は、図示するように縁部が断面L字形に折曲されるのが好ましく、さらに折曲されたこの縁部の高さを堰14の高さより高くするのが好ましい。
【0009】
炉外には、前段用循環ファン17が設けられ、ここから流量調節用ダンパ18を介設した熱風供給用ダクト19を経て、さらに炉内長手方向に延びた2列のヘッダ20を経た後、接続用ダクト21を介してチャンバ15内に熱風を供給するように形成されている。
帯状材Sの下面に吹き付けられた熱風は、一旦炉内の上部空間部に流動し、ここから、排気用ダクト22を経て前段用循環ファン17に戻り、以後前記同様に循環するようになっている。
【0010】
一方、後段乾燥部2は、帯状材Sの走行路の上下両側に千鳥配置して帯状材の上下両面に熱風を吹き付ける多数の噴流ノズル31を備えている。また、炉外には、後段用循環ファン32が設けられ、概ね、前段乾燥部1の場合と同様にして熱風を循環させるようになっている。即ち、流量調節用ダンパ33を介設した熱風供給用ダクト34を経て、さらに炉内長手方向に延びたヘッダ35を経た後、噴流ノズル31より帯状材Sの上下両面に熱風を吹き付けるようになっている。帯状材Sの両面に吹きつけられた熱風は、排気用ダクト36を経て後段用循環ファン32に戻り、以後前記同様に循環するようになっている。
【0011】
このように、この乾操炉では、まず非塗布面である帯状材Sの下面に熱風を吹き付けて塗布面をある程度乾燥させる前段乾操部1と、その後帯状材Sの両面に熱風を吹き付けて塗布面を完全に乾燥させる後段乾操部2とから形成されている。
このため、前段乾操部1で前記塗布面の塗料の固化が進み、塗布面が安定した状態になり、後段乾操部2では、この塗布面に多少不均一な温度分布が生じたり、風速が大き過ぎても乾燥むらが発生しにくくなっており、乾燥速度を上げられるようになっている。
【0012】
また、多孔板ノズル11が、上部多孔板12とこの下方に位置し、上部多孔板12の開口率よりも大きい開口率を有する下部多孔板13とからなる二重構造にして形成されているため、上部多孔板12と下部多孔板13との間に静圧が生じ、上部多孔板12の全面から均一に熱風を吹き出させ易くなっている。
ところで、多孔板ノズル11から吹き出させた熱風が帯状材Sに達する前に、側方に逃げ出す量が多い程、帯状材Sの下面での風速は不安定、かつ不均一になり易い。前述した乾操炉では、対をなす炉幅方向に進退可能な遮蔽版16を設けることにより、熱風が帯状材の両側端から逃げることを規制するようになっているため、前記風速の均一化とともに、前記風速を調節することによる乾燥速度の制御が容易になり、前段乾燥部1で均一な塗布面を維持し易くなっている。また、多孔板ノズル11から吹き出させた熱風が帯状材Sの両側端から逃げ出す量が少なくなる結果、帯状材Sをより小さい風量で、安定して効率よく浮揚させ得るようになる。
【0013】
一般に、熱風吹き出し口であるチャンバ15の開口部の面積が大きい程、帯状材Sの下面に吹き付ける熱風の風速は不安定、かつ不均一になるが、前述した乾操炉ではチャンバ15(多孔板ノズル11)を複数個に分けて設けることにより、個々のチャンバ15における開口部の面積が小さくなるように形成されている。このため、より一層前記風速の均一化とともに、前記風速を調節することによる乾燥速度の制御が容易になり、前段乾燥部1で均一な塗布面を維持し易くなっている。
【0014】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、帯状材の走行方向の上流側に配置した熱風循環式の前段乾燥部と下流側に前記前段乾燥部に隣接させて配置した熱風循環式の後段乾燥部とからなり、前記前段乾燥部が前記帯状材の走行路の下方に前記帯状材の下面に熱風を吹き付ける多孔板ノズルを備え、前記後段乾燥部が前記帯状材の走行路の上下両側に千鳥配置して前記帯状材の上下両面に熱風を吹き付ける多数の噴流ノズルを備えた構成としてある。このため、前段乾操部で前記塗布面の塗料をある程度固化させ、塗布面を安定させた後、後段乾操部で、乾燥速度を上げるようにしても、乾燥むらおよび風紋を生じることなく高品質の塗布面に仕上げることが可能になるという効果を奏する。
【0015】
また、前記多孔板ノズルを、上部多孔板とこの上部多孔板の下方に位置して上部多孔板の開口率よりも大きい開口率を有する下部多孔板とから形成してある。このため、上部多孔板と下部多孔板との間に静圧を生じさせ、上部多孔板の全面から均一に熱風を吹き出させ易くなり、より一層高品質の塗布面形成に寄与し得るという効果を奏する。
【0016】
さらに、前記帯状材の長手方向中心線を挟んで対向し、かつこの幅方向に前記多孔板ノズルの上面に沿って進退可能な対をなす遮蔽板と、前記多孔板ノズルの上面より上方に突出し、前記幅方向に延在する堰とを設けた構成としてある。このため、帯状材の下面に吹き付ける熱風の風速の均一化とともに、前記風速を調節することによる乾燥速度の制御が容易になり、前段乾燥部で均一な塗布面を維持し易くなり、さらに一層高品質の塗布面形成に寄与し得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る帯状材用浮揚式乾燥炉の全体構成の概略を示す断面図である。
【図2】 図1に示す乾操炉の前段乾燥部の断面図である。
【図3】 図1のIII−III線断面図である。
【図4】 図2に示す前段乾燥部の上面部の概略を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 前段乾燥部 2 後段乾燥部
11 多孔板ノズル 12 上部多孔板
13 下部多孔板 14 堰
15 チャンバ 16 遮蔽板
31 噴射ノズル S 帯状材
Claims (1)
- 帯状材の走行方向の上流側に配置した熱風循環式の前段乾燥部と下流側に前記前段乾燥部に隣接させて配置した熱風循環式の後段乾燥部とからなり、
前記前段乾燥部が前記帯状材の走行路の下方に前記帯状材の下面に熱風を吹き付ける多孔板ノズルを備え、
前記後段乾燥部が前記帯状材の走行路の上下両側に千鳥配置して前記帯状材の上下両面に熱風を吹き付ける多数の噴流ノズルを備え、
前記多孔板ノズルを、上部多孔板とこの上部多孔板の下方に位置して上部多孔板の開口率よりも大きい開口率を有する下部多孔板とから形成し、
前記帯状材の長手方向中心線を挟んで対向し、かつこの幅方向に前記多孔板ノズルの上面に沿って進退可能な対をなす遮蔽板と、前記多孔板ノズルの上面より上方に突出し、前記幅方向に延在する堰とを設けた
ことを特徴とする帯状材用浮揚式乾燥炉。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP11333498A JP4004137B2 (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | 帯状材用浮揚式乾燥炉 |
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Family Applications (1)
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