JP4003334B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は乗用車、トラック等に搭載される車両用交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両用交流発電機では、回転子の回転軸の一方端近傍に形成されたスリップリングへの水や油などの浸入を防止するために、シール部材を介して組み付けられたブラシホルダとスリップリングカバーが用いられており、これらによってスリップリング周辺部が保護されている。
【0003】
また、スリップリングの冷却およびブラシ粉排除を目的とした空気の換気通路をシール部材の形状を工夫することにより確保していた。例えば、特公平7−32571号公報には、ブラシホルダとスリップリングカバーとによってスリップリングの径方向の周辺を覆うとともに、軸方向についてはシール部材をブラシホルダおよびスリップリングカバーとリヤフレームあるいはリヤカバーの間に挿入することにより、車両用交流発電機のスリップリング周辺の気密性を高めた構造が開示されている。この車両用交流発電機では、リヤカバー側に配置されたシール部材に、円筒部の内外をつなぐ通路が形成されており、この通路の出口部分が保護部によって覆われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の車両用交流発電機では、リヤカバー側に配置されたシール部材は、円筒部の内外をつなぐ通路やその出口部分を覆う保護部等が形成されており、その形状が複雑になるため、これを成形するために用いられる成形型の構造も複雑になって製造コストの上昇を招くという問題があった。特に、この通路を介した水や油の浸入を防ぐために、この通路を迷路構造にすることが従来から行われているが、通路の形状が複雑になればなるほど、このシール部材を製造コストが上がることになる。
【0005】
また、シール部材が複雑な形状を有するため、誤組み付けのおそれがあるとともに、このシール部材を柔らかいゴム材料等を用いて形成した場合には変形しやすいため、変形した状態で組み付ける乗り上げ組み付けが生じるおそれがある。特に、シール部材に設けられた通路が変形すると、このシール部材とリヤカバー等との間に隙間が生じるためスリップリング周辺の気密性が不充分になるという問題があった。このため、空気の吸い込み量が減ったり、閉塞した場合には全く空気を吸い込まなくなり、スリップリングの温度が上がったり、ブラシ粉の排除が不完全になるという不都合を生じることになる。
【0006】
さらに、ブラシホルダおよびスリップリングカバーを軸方向の両側から2つのシール部材で挟み込む構造において、これら2つのシール部材を異なる形状、異なる材質で形成すると組み付け性が悪くなるため、スリップリングの摺動面に対してブラシの傾きが発生しやすくなり、摺動面が小さくなって界磁巻線に流れる電流が少なくなって、出力の低下を招くおそれもある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、製造が容易であって、スリップリング周辺の良好な気密性が得られ、しかも組付性が良好な車両用交流発電機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の車両用交流発電機は、回転子の回転軸に設けられたスリップリングに摺接するブラシを収納するとともにスリップリングの外周部を覆うブラシ装置と、これらを覆うリヤカバーとを有しており、ブラシ装置に対向するリヤカバーの表面に、スリップリング周辺の内部空間の空気を換気する通路が形成されている。リヤカバーを利用して通路を形成することにより、シール部材の形状を工夫してこの通路を形成する場合に比べて、部品の形状が簡略化され、製造が容易となる。したがって、シール部材が単純な形状になるため、誤組み付けや乗り上げ組み付けが生じる可能性が低減される。また、ブラシ装置の軸方向の両側にシール部材を配置する場合に、これら2つのシール部材をいずれも単純な形状とすることができ、しかも同じような形状、材質とすることができる。したがって、良好な組み付け性を確保することができ、ブラシが傾斜した状態で組み付ける等の不都合を防止することができる。
【0009】
また、上述した通路を迷路構造に形成し、一方端をスリップリング周辺の内部空間に開口させ、他方端をブラシ装置の外部に形成された空間に開口させることが望ましい。通路を迷路構造とすることにより、この通路を通って内部空間に水や油等が浸入することを有効に防止することができる。
【0010】
また、ブラシ装置とリヤカバーとの間に挿入されたシール部材を備えて、このシール部材とリヤカバーとを密着させて通路の途中の密着性を得ることが望ましい。組み付け方向である軸方向にシール部材とリヤカバーとを密着させることにより通路の気密性が与えられるため、ブラシ装置やシール部材の組付けがしやすくなる。
【0011】
また、リヤカバーは樹脂材料によって形成することが望ましい。リヤカバーを樹脂材料で形成する場合には、成形型の形状を変えるだけで任意形状の通路が形成できるため、迷路構造等を有する複雑な形状を有する通路を容易に形成することができる。
【0012】
また、上述したリヤカバーは、ブラシ装置に対応する部分の少なくとも一部を含む所定領域に補強構造を形成することが望ましい。リヤカバーの所定領域に補強構造を形成することにより、リヤカバーの変形が防止できるため、ブラシ装置やシール部材とリヤカバーとを確実に接触させて、通路やスリップリング周辺の内部空間の気密性を確保することができる。また、リヤカバーの必要な部分のみに補強構造を形成することにより、構造や形状の簡素化が可能であり、部品コストの上昇を極力抑えることができる。
【0013】
また、リヤカバーを樹脂材料によって形成する場合に、リヤカバーに埋設されたインサート金具によって補強構造を実現することが望ましい。樹脂製のリヤカバーにインサート金具を埋設することにより、この埋設部分の剛性を容易に高めることができる。
【0014】
また、回転子と固定子とを収容するフレームに3本以上のボルトによってリヤカバーが固定されている場合に、これらのボルトの取付部によって包囲される領域をほぼ含むように上述した補強構造を形成することが望ましい。リヤカバーをフレームに対して組み付ける際に、ボルトの取付部に加わる締め付け力によってリヤカバーの変形が生じるため、この締め付け力が作用する領域を含むように補強構造を形成することにより、リヤカバーの変形を防止することができる。
【0015】
また、上述したリヤカバーは、通路の他方端であってブラシ装置の外部に形成された開口部の壁面の一部を軸方向に延長した凸部を有することが望ましい。開口部の壁面の一部のみを軸方向に延長することにより、この開口部が同一平面上に形成されることを防止することができる。このため、水や油等の膜がこの開口部に形成されにくくなって、膜形成時のように水等が通路に容易に吸入されて浸入することを防止することができる。
【0016】
また、上述したリヤカバーは、ブラシ装置の周囲であって、ブラシ装置の外部に形成された通路の他方端の開口部を少なくとも覆う位置に衝立を形成することが望ましい。開口部を覆うように衝立を設けることにより、開口部に対する水や油等の直接的な浸入を低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した一実施形態の車両用交流発電機について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図1は、車両用交流発電機の全体構成を示す図である。図1に示す車両用交流発電機1は、固定子2、回転子3、フレーム4、ブラシ装置5、リヤカバー6等を含んで構成されている。
【0019】
固定子2は、固定子鉄心22と、3相の固定子巻線23と、固定子鉄心22と固定子巻線23との間を電気絶縁するインシュレータ24とを備えている。
【0020】
回転子3は、絶縁処理された銅線を円筒状かつ同心状に巻き回した界磁巻線31を、それぞれが6個の爪部を有するポールコア32によって、回転軸33を通して両側から挟み込んだ構造を有している。また、フロント側のポールコア32の端面には、フロント側から吸い込んだ冷却風を軸方向および径方向に吐き出すための冷却ファン35が溶接等によって取り付けられている。同様に、リヤ側のポールコア32の端面には、リヤ側から吸い込んだ冷却風を径方向に吐き出すための冷却ファン36が溶接等によって取り付けられている。また、回転軸33のリヤ側端部近傍には、界磁巻線31の両端に電気的に接続された2つのスリップリング37、38が形成されており、これらのスリップリング37、38を介してブラシ装置5から界磁巻線31に対して給電が行われる。
【0021】
フレーム4は、固定子2および回転子3を収容しており、回転子3が回転軸33を中心に回転可能な状態で支持されているとともに、回転子3のポールコア32の外周側に所定の隙間を介して配置された固定子2が固定されている。また、フレーム4は、固定子鉄心22の軸方向端面から突出した固定子巻線23に対向した部分に冷却風の吐出窓42を有し、軸方向端面に吸入窓41を有している。
【0022】
ブラシ装置5は、2つのスリップリング37、38のそれぞれに摺接する2つのブラシ51、52を収納するブラシホルダ53と、ブラシホルダ53とともにスリップリング37、38の外周を覆うスリップリングカバー54と、組み付け時にブラシホルダ53およびスリップリングカバー54の軸方向端部に配置されてスリップリング37、38の周辺に形成される空間の気密性を高める2つのシール部材55、56とを含んで構成されている。これらシール部材55、56は、板状のゴム製である。
【0023】
リヤカバー6は、リヤ側のフレーム4の外側に取り付けられるブラシ装置5や整流装置およびICレギュレータを覆うように取り付けられ、これらを異物から保護する。このリヤカバー6は、樹脂材料によって形成されており、同心円に沿って形成された複数の吸入窓と、フレーム4に取り付けられた3本のボルト43が貫通する3個の取付孔と、これら3つの取付孔を含む領域に埋設されたインサート金具63とを有している。ブラシ装置5およびリヤカバー6の詳細構造については後述する。
【0024】
上述した構造を有する車両用交流発電機1は、ベルト等を介してプーリ20にエンジン(図示せず)からの回転力が伝えられると回転子3が所定方向に回転する。この状態で回転子3の界磁巻線31に外部から励磁電圧を印加することにより、ポールコア32のそれぞれの爪部が励磁され、固定子巻線23に3相交流電圧を発生させることができ、出力端子10からは所定の直流電流が取り出される。
【0025】
次に、ブラシ装置5およびリヤカバー6の詳細構造について説明する。図2は、ブラシホルダ53とスリップリングカバー54との組み付け状態を示すブラシ装置5の斜視図である。また、図3はブラシ51、52を組み付ける前のブラシホルダ53の斜視図、図4はスリップリングカバー54の斜視図である。
【0026】
熱硬化性樹脂よりなるブラシホルダ53は、ブラシ51、52を収納するための第1収納部150とピグテールを収納するための第2収納部151とが形成された箱部152を備え、箱部152のスリップリング37、38側が、その表面積を拡大させるとともに、スリップリング37、38の外周面に沿った凹曲面状に形成された肉厚部153になっている。ブラシホルダ53は、箱部152の径方向における両側の端面154に、金属板よりなる正極側および負極側の端子155を突出させて一体にモールド成形されている。また、肉厚部153の凹曲面状に形成された面の径方向における両端部には、軸方向の全長にわたって断面が長方形形状を有する凹部156が形成されており、肉厚部153の径方向における両端面には、それぞれ2個ずつの凸部157が形成されている。
【0027】
スリップリングカバー54は、回転軸33の一方端側に形成されたスリップリング37、38を覆って保護するためのものであり、筒体の周の約1/4を取り除いた形状を有し、径方向の断面形状が円周の約3/4となる。したがって、スリップリングカバー54は、周方向に約3/4円を有する樹脂材料(例えばナイロン製)からなるほぼ円筒状の周壁160によって構成されている。この周壁160の周方向における両端部には、ブラシホルダ53の凹部156と嵌め合わされるための、軸方向に伸びる比較的薄肉のV字状凸部161が形成されている。また、V字状凸部161の外側には、ブラシホルダ53の凸部157と係合するかぎ状の突起部162が形成されている。
【0028】
ブラシ装置5は、スリップリングカバー54を固定しておいて、ブラシホルダ53の凹部156をスライドさせながらスリップリングカバー54のV字状凸部161に嵌め合わせることにより組み付けられる。ブラシ装置5は、このようにして組み付けられた状態で軸方向の両端面において段差が生じないように、ブラシホルダ53とスリップリングカバー54のそれぞれの軸方向長さが設定されている。例えば、図2に示すように、ブラシホルダ53の箱部152と肉厚部153のリヤカバー6側の端面とスリップリングカバー54のリヤカバー6側端面のそれぞれが段差のない同一平面上に形成されている。また、少なくともブラシホルダ53の肉厚部153のフレーム4側の端面とスリップリングカバー54のフレーム4側端面とが段差のない同一平面上に形成されている。
【0029】
次に、リヤカバー6の詳細構造について説明する。図5は、リヤカバー6の平面図であり、ブラシ装置5等が収納されているフレーム4側からみた形状が示されている。また、図6は図5に示したVI−VI線断面図であり、図7は図5に示したVII−VII線断面図である。
【0030】
リヤカバー6は、ほぼ円形に形成された平面部64と、この平面部64の周囲を軸方向に延長した円筒部65とを有しており、円筒部65の一方端に形成される開口側にブラシ装置5等を収容してこれらを保護するようになっている。平面部64には、シール部材56を挟んでブラシ装置5と対向する領域に、1ヶ所以上の屈曲した形状を有する溝部66によって迷路構造が形成されている。
【0031】
図8は、迷路構造が形成された領域近傍の拡大図である。また、図9はこの迷路構造近傍の部分的な斜視図であり、ブラシ装置5等との対応関係が示されている。図8においてハッチングが付された領域69が、シール部材56によって覆われる領域であり、リヤカバー6に形成された溝部66とこの溝部66の開口を閉塞するように配置されるシール部材56とによって囲まれた迷路構造の空間によって換気通路67が形成される。換気通路67は、ブラシホルダ53、スリップリングカバー54およびシール部材56の内周壁57とスリップリング37、38とによって挟まれた内部空間とブラシ装置5の外部のリヤカバー6内の空間とをつないでいる。この内部空間は、ブラシ装置5とその軸方向の両端面側に配置される2つのシール部材55、56とによって気密性が保たれており、回転子3を回転させてこの内部空間が負圧あるいは正圧になると、換気通路67の一方端に形成された開口部68から空気が吸入あるいは吐出され、換気通路67を通ってこの内部空間が換気される。この空気によって、ブラシ51、52の摺動によって昇温したスリップリング37、38の冷却と、摺動によって生じたブラシ粉の排除が行われる。
【0032】
また、リヤカバー6は、シール部材56に覆われる領域69を挟む位置に2つの凸部70、71と、これら2つの凸部70、71を包囲するように形成された衝立72(図5においてはハッチングが付された範囲が衝立72を示している)とを有している。2つの凸部70、71は、それらの間にシール部材56が取り付けられるため、このシール部材56の位置決め用としても用いられる。また、凸部70は、上述した換気通路67の一方の開口部68を形成する壁面の一部を回転軸33の軸方向に延長した形状を有している。この凸部70、71は、シール部材56に接して延びており、シール部材56の側面と共に軸方向に延びる通路を区画している。しかもこの凸部70、71は、シール部材56の厚さ以上に延出している。このように、開口部68の一部の壁面のみを軸方向に延長することにより、開口部68がリヤカバー6の内側表面と同一平面上に形成されなくなるため、開口部68に水や油等によって膜が形成されることを防止することができる。したがって、換気通路67につながっている内部空間が負圧になった場合であっても、形成された膜とともに水や油等を吸い込むことを防止することができる。
【0033】
リヤカバー6に形成された衝立72は、2つの凸部70、71より長く軸方向に延びている。この衝立72は、車両用交流発電機1を車両(図示せず)に組み付けた際に、換気通路67の一方端の開口部68を天方向から覆うような範囲にわたって形成されている。これにより、リヤカバー6に設けられた複数の吸入窓61から水等が浸入したときに、開口部68が直接的に被水することを防止することができる。
【0034】
また、上述したように、リヤカバー6はシール部材56に覆われる領域69を含む範囲に埋設されたインサート金具63を有している。図10は、インサート金具63のみを抜き出して詳細形状を示す平面図である。また、図11は図10に示したXI−XI線断面図である。このインサート金具63は、シール部材56を介してブラシ装置5が押圧された場合に、リヤカバー6の変形を防止するための補強構造を実現するためのものである。インサート金具63は、3本のボルト43を貫通させる3つの取付孔62の周囲であってリヤカバー6を取り付けるために用いられる3つのナット74の座面に対応する部分が露出して、これらのナット74による締め付け力がインサート金具63に直接的に加わるようになっている。インサート金具63が埋設されて変形しにくいリヤカバー6の一部がシール部材56を介してブラシ装置5のブラシホルダ53およびスリップリングカバー54の軸方向端部に押圧されるため、シール部材56を挟み込むことにより、換気通路67の途中の気密性およびブラシ装置5内の内部空間の気密性を確実に実現することができる。
【0035】
インサート金具63は、取付孔62毎に突き出した花弁状に形成されている。インサート金具63は、開口部164を有している。この開口部164は、鉤型に配置された溝部66と円形凹部66aとを収容する範囲にわたって広がっている。溝部66と凹部66aとによって形成される換気通路67は、インサート金具63の開口部164の平面的な範囲内に収容され、軸方向には重複して位置している。そして、溝部66と凹部66aとは、インサート金具63によって制約されることなく、十分な深さをもって形成されている。
【0036】
また、開口部164は、シール部材56よりは狭く形成されている。これによりインサート金具63とブラシ装置5との間にシール部材56が直接的に挟持され、すなわちボルト43とナット73とによる締付方向に三者が積層され、ブラシ装置5のリヤ側端面に確実にシール部材56を密着させることができる。
【0037】
このように、本実施形態の車両用交流発電機1では、ブラシ装置5によって形成される内部空間の空気を換気するための換気通路67を、リヤカバー6の一部に溝部66を形成するとともにこの溝部66の表面にシール部材56を押圧することにより形成している。したがって、この内部空間の気密性を高めるために用いられるシール部材56を、他方のシール部材55と同じような単純な形状(例えば平板状)とすることができるため、組み付け作業が容易となって、誤組み付けや乗り上げ組み付けの発生を防止することができる。このため、ブラシ装置5を傾斜した状態で組み付けることを防止することができ、スリップリング37、38に摺接するブラシ51、52の当たり面の面積が少なくなることによる出力の低下を防止することができる。また、リヤカバー6の表面に溝部66を形成するだけで換気通路67の迷路構造を形成することができるため、柔らかいゴム等を用いたシール部材に吸気通路を形成する場合に比べて、通路形状の変形防止、製造の容易化を図ることができる。
【0038】
また、リヤカバー6の一部にインサート金具63を埋設することにより、リヤカバー6を部分的に補強することにより、シール部材56に対するリヤカバー6の当たり面の変形を防止することができ、ブラシ装置5によってスリップリング37、38を覆って形成される内部空間の気密性を確保することができる。
【0039】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、樹脂材料で形成されたリヤカバー6を用いたが、プレス加工によって鉄板やアルミニウム板を変形させたリヤカバーや、あるいはアルミダイカスト等によって形成されたリヤカバーを用いるようにしてもよい。また、リヤカバー6の一部を補強構造とするためにこのリヤカバー6に部分的にインサート金具63を埋設したが、インサート金具63を用いないようにしてもよい。この場合には、ブラシ装置5に対向する領域の変形を防止するために、3カ所の取付孔62によって包囲される領域の全部あるいは一部を含む所定領域を肉厚に形成することが好ましい。また、インサート金具63を用いない場合であっても、ブラシ装置5に対向する領域が変形しない場合、あるいは変形してもシール部材56によってこの変形分が吸収されて吸入空気の漏れ等が生じない場合には、肉厚を増す等の補強構造としなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用交流発電機の全体構成を示す図である。
【図2】ブラシホルダとスリップリングカバーとの組み付け状態を示すブラシ装置の斜視図である。
【図3】ブラシを組み付ける前のブラシホルダの斜視図である。
【図4】スリップリングカバーの斜視図である。
【図5】リヤカバーの内側から見た平面図である。
【図6】図5に示したVI−VI線断面図である。
【図7】図5に示したVII−VII線断面図である。
【図8】迷路構造が形成された領域近傍の拡大図である。
【図9】迷路構造近傍の部分的な斜視図である。
【図10】インサート金具のみを抜き出して詳細形状を示す平面図である。
【図11】図10に示したXI−XI線断面図である。
【符号の説明】
1 車両用交流発電機
2 固定子
3 回転子
4 フレーム
5 ブラシ装置
6 リヤカバー
37、38 スリップリング
51、52 ブラシ
53 ブラシホルダ
54 スリップリングカバー
55、56 シール部材
62 取付孔
63 インサート金具
64 平面部
65 円筒部
66 溝部
67 換気通路
68 開口部
70、71 凸部
72 衝立

Claims (7)

  1. 回転子の回転軸に設けられたスリップリングに摺接するブラシを収納するとともに前記スリップリングの外周部を覆うブラシ装置と、少なくとも前記ブラシ装置を前記回転軸の軸方向外側から覆うリヤカバーとを有する車両用交流発電機において、
    前記ブラシ装置に対向する前記リヤカバーの表面に、前記ブラシ装置と前記スリップリングとの間に形成された内部空間の空気を換気する通路を形成し、
    前記通路は迷路構造を有しており、一方端が前記内部空間に開口し、他方端が前記ブラシ装置の外部に形成された空間に開口しており、
    前記リヤカバーは、前記通路の他方端であって前記内部空間と反対側に形成された開口部の壁面の一部を軸方向に延長した凸部を有することを特徴とする車両用交流発電機。
  2. 請求項において、
    さらに前記ブラシ装置と前記リヤカバーとの間に挿入されるシール部材を備え、
    前記通路は、前記リヤカバーと前記シール部材とを密着して、通路途中の気密性が与えられることを特徴とする車両用交流発電機。
  3. 請求項1もしくは2において、
    前記リヤカバーを樹脂材料によって形成することを特徴とする車両用交流発電機。
  4. 請求項1〜のいずれかにおいて、
    前記リヤカバーは、前記ブラシ装置に対向する部分の少なくとも一部を含む所定領域に補強構造が形成されていることを特徴とする車両用交流発電機。
  5. 請求項において、
    前記補強構造は、樹脂材料によって形成された前記リヤカバーに埋設されたインサート金具であることを特徴とする車両用交流発電機。
  6. 請求項またはにおいて、
    前記リヤカバーは、回転子と固定子とを収容するフレームに3本以上のボルトによって固定されており、これらのボルトの取付孔によって包囲される領域をほぼ含むように前記補強構造が形成されていることを特徴とする車両用交流発電機。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記リヤカバーは、前記ブラシ装置の周囲に、前記通路の他方端であって前記内部空間と反対側に形成された開口部を少なくとも覆う位置に形成された衝立を有することを特徴とする車両用交流発電機。
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