JP4002285B2 - 自立構造杖 - Google Patents

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Description

本発明は、歩行の手助けをする杖に関する発明である。
従来、歩行の手助けをする杖は細長い棒の上部に持ち手を取り付けた簡易なものであった。
しかしながら、従来の杖は使用しない時には壁やテーブルの縁に立て掛けたり傘立て等に置いておかなくてはならず、壁などに立て掛けた場合は簡単に倒れてしまい非常に邪魔なものであり、また、通常入口に設置されている傘立てを使用する場合は、傘立てから席に着くまでは杖なしで歩行しなければならなかった。
特開2005−6699号公報
そこで、本発明は、他の支えを必要とせず、杖自体が簡単に自立する自立構造杖を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の課題を解決するために、内部が中空で下側に連結部2bを設けた略T字型の持ち手2aと、前記連結部2bの外周に嵌め込まれ前記持ち手2aから下垂する筒状の上外装筒3aと、前記上外装筒3aの下側に連結された筒状の下外装筒3bと、前記連結部2bの内周に嵌め込まれ前記外装筒3a、3bの内側に設けられる筒状の上連結筒4と、前記上連結筒4の下側に連結され前記外装筒3a、3bの内側に設けられる筒状の中連結筒5と、前記中連結筒5の下側に連結され前記外装筒3a、3bの内側に設けられる筒状の下連結筒6と、前記下外装筒3b及び下連結筒6の下部に3箇所形成した略U字型のスリット6c、6c、6cと、前記下外装筒3b及び下連結筒6の下端に設けられる緩衝部材3cと、前記各スリット6c、6c、6cに格納し下端を回動可能に留めた細長い平板状の脚9c、9c、9cと、前記連結筒4、5、6内に設けた上下に移動可能な円柱状の連結体9aと、前記連結体9aと前記各脚9c、9c、9cを回動可能に連結した棒状の連結棒9b、9b、9bと、前記連結体9aの上方に前記連結筒4、5、6内を上下動可能に設けた筒状の外装材8aと、前記外装材8aに内包され内部が中空で内壁にネジ山8cが形成された筒状の内装材8bと、前記連結体9aの上端と前記内外装材8a、8bの下端を接続するスプリング8dと、前記内装材8bに螺合させた棒状のネジ棒7dと、前記連結筒4、5、6内に設けられ前記ネジ棒7dを回転させ前記内外装材8a、8bを上下動させるモーター7aと、前記持ち手2a内に設けられ前記モーター7aに電流を供給する電池2dと、前記持ち手2a内に設けられ前記モーター7aの動作を制御する基板2eと、前記持ち手2aに設けられ前記基板2eに操作信号を送るスイッチ2cとからなり、前記内外装材8a、8bと連動して前記連結体9aが下方へスライドすることにより前記連結棒9b、9b、9bが前記各脚9c、9c、9cの上部を外方へ回動させ、前記スプリング8dで緩衝しながら開いた前記脚9c、9c、9cが接地して全体を地面から押し上げることで3本の脚9c、9c、9cのみで自立することを特徴とする自立構造杖1の構成とした。
本発明の自立構造杖は、杖自体が自立する構造を備えているため、一時的に使用しない場合に手の届く範囲に立たせておくことができて、すぐに杖を使用することができる。
また、容易に倒れてしまうことがないので、いつの間にか倒れており他人の通行の邪魔をしてしまうようなことがない。
更に、脚の開閉を制御する基板を取り付けたため、ワンタッチで完全に脚を開閉を行うことができる。
簡単な操作で杖を自立させるという目的を、杖の下部に自立構造を備えることにより実現した。
図1は本発明である自立構造杖の閉じた状態を示した正面図、図2は自立構造杖の開き始めた状態を示した正面図、図3は自立構造杖の開いた状態を示した正面図である。
図1から図3に示すように、本発明である自立構造杖1は、略T字型の操作部2と内部に上中下連結筒4、5、6及び駆動部7、稼働部8並びに脚部9を内包した外装筒3とからなる。
外装筒3は上下外装筒3a、3bからなり、下外装筒3bの下端には略U字型の細いスリットが3本形成され、そのスリットの位置には脚部9の3本の脚9c、9c、9cが見える。
図2及び図3に示すように、脚9c、9c、9cは内部の駆動部7及び稼働部8により開閉することができ、脚9c、9c、9cを完全に開いた状態では、脚9cの先端だけが地面等の接地面に付いて自立構造杖1自体を接地面より押上げた状態である。
即ち、自立構造杖1の下端に取り付けられた緩衝部材3cは接地面から浮いた状態であり、自立構造杖1は3本の脚9c、9c、9cのみで自立する。次に図4から図7を使用して、自立構造杖1の内部構造と各部材の動きを説明する。
図4は、本発明である自立構造杖の断面図である。図4に示すように、操作部2は略T字型をした内部が中空の持ち手2aからなり、持ち手2aの内部にはスイッチ2c及び電池2d並びに基板2eが設置される。
前記スイッチ2cの一部は持ち手2aより突出し、持ち手2aの外側から操作できる。また、スイッチ2cは基板2eに接続され、基板2e及び電池2dはそれぞれ後に説明する駆動部7のモーター7aに接続される。
上連結筒4は、内部が中空の上筒体4aからなり上端4bは径は他の部分の径より小さく、また上端4bの外径は前記操作部2の連結部2bの内径と等しい。即ち、上端4bを連結部2bに嵌め込むことにより操作部2と上連結筒4をしっかりと連結する。
中連結筒5は、前記上連結筒4と同形である。即ち、内部が中空の中筒体5aからなり上端5bは他の部分の径より小さく、また上端5bの外径は前記上筒体4aの内径と等しい。中連結筒5の上端5bを上連結筒4の下端に嵌め込むことにより上連結筒4と中連結筒5をしっかりと連結する。
下連結筒6は、内部が中空の下筒体6aからなり上端6bの径は他の部分の径より小さく、また上端6bの外径は前記中連結筒5の内径と等しい。即ち、上端6bを中連結筒5の下端に嵌め込むことにより中連結筒5と下連結筒6をしっかりと連結する。下連結筒6の下端には3本の略U字型のスリット6c、6c、6cが形成される。
駆動部7は、モーター7aとモーター7aより下方に向かって伸びた軸7bの先端に取り付けられたネジ棒7dからなる。軸7bの先端部には接続突起7cが形成され、この接続突起7cをネジ棒7dの上端に接続することでモーター7aとネジ棒7dは連結される。
モーター7aの回転に伴って軸7bの先端に接続されたネジ棒7dは時計回り、半時計回りの回転をすることができる。尚、駆動部7は、前記中連結筒5内に設置される。
稼働部8は、内部が中空で内壁面にネジ山8cを形成した内装材8bと、内装材8bを内包する筒状の外装材8aからなる。内装材8bは外装材8aの中心に挿通されて一体となり、内装材8bの上端は外装材8aの上端から突出する。
外装材8aの下端にはスプリング8dが取り付けられる。内装材8bの内壁面に形成されたネジ山8cの径及びネジ山形状と、前記駆動部7のネジ棒7dの径及びネジ山形状は同じであり、内装材8bにネジ棒7dを螺合することで駆動部7と稼働部8は連結される。
脚部9は、円柱形の連結体9aと3本の細長い平板状の脚9c、9c、9cと、前記連結体9aと脚9cを連結する3本の連結棒9b、9b、9bとからなる。連結体9aは下部に3つの溝9e、9e、9eが形成され、各溝9e、9e、9eには連結棒9bの上端が留め具10により回動可能に取り付けられる。
各脚9c、9c、9cの中央よりやや下には孔9dが穿設され、孔9dに前記連結棒9bの先端9fの一部を挿通し脚9cと連結棒9bは留め具10aにより回動可能に連結される。また、各脚9c、9c、9cの下端は下連結筒6のスリット6cの下部に留め具10bにより回動可能に取り付けられる。
図5は、本発明である自立構造杖の一部拡大図である。図5に示すように、前記駆動部7のネジ棒7dは稼働部8の内装材8bに螺合され、モーター7aの回転にともなってネジ棒7dが回転し、ネジ棒7dの回転と連動して内装材8bを備えた稼働部8が上下に稼働する。
また、稼働部8の下端にはスプリング8dを介して脚部9の連結体9aが接続されるため、モーター7aの回転により稼働部8が上下動すると、同時に連結体9aも上下動する。
図6及び図7は、本発明である自立構造杖の脚部付近の拡大図である。図6及び図7に示すように、ネジ棒7dが回転し稼働部8が下方に向かって移動すると、同時に連結体9aも下方に向かって移動する。
そして連結体9aに回動可能に取り付けられた連結棒9bが、各連結棒9bの先端9fに連結した脚9cを外方にむかって押し広げ脚9cが開く。このとき、脚9cの下端部が下筒体6aのスリット6cの位置で回動可能に連結されているため、連結棒9bにより押し広げられた脚9cは花が開くように広がる。
また、図7に示すように押し広げられた脚9cの上端部は緩衝部材3cの位置よりも更に下方まで押し下げられ、最大に押し広げられた状態では緩衝部材3cが地面等の接地面から完全に浮いた状態である。そして自立構造杖1は3本の脚9c、9c、9cのみで自立する。
モーター7aを逆回転させた場合、稼働部8は引き上げられ、同時に連結体9aも上方に向かって移動する。連結体9aが上方に移動することにより連結体9aに取り付けられた連結棒9bは各脚9cを引き上げてゆき、脚9cが下連結筒6のスリット6cに格納されるまで稼働部8は上昇する。
前記モーター7aの回転方向の操作はモーター7aに基板2eを介して接続されたスイッチ2cにより操作できる。基板2eによりスイッチ2cを押し続けることなくワンタッチで開閉を行うことができる。
即ち、スイッチ2cを開の方向に一度押すだけで脚9cが完全に開くまでモーター7aが作動し、閉の方向に一度押すだけで脚9cが下連結筒6の格納されるまでモーター7aが作動する。この基板2eによりスイッチ2cを押し続ける必要がなく、簡単に操作をすることができる。
本発明である自立構造杖の閉じた状態を示した正面図である。 本発明である自立構造杖の開き始めた状態を示した正面図である。 本発明である自立構造杖の開いた状態を示した正面図である。 本発明である自立構造杖の断面図である。 本発明である自立構造杖の一部拡大図である。 本発明である自立構造杖の脚部付近の拡大図である。 本発明である自立構造杖の脚部付近の拡大図である。
符号の説明
1 自立構造杖
2 操作部
2a 持ち手
2b 連結部
2c スイッチ
2d 電池
2e 基板
3 外装筒
3a 上外装筒
3b 下外装筒
3c 緩衝部材
4 上連結筒
4a 上筒体
4b 上端
5 中連結筒
5a 中筒体
5b 上端
6 下連結筒
6a 下筒体
6b 上端
6c スリット
7 駆動部
7a モーター
7b 軸
7c 接続突起
7d ネジ棒
8 稼働部
8a 外装材
8b 内装材
8c ネジ山
8d スプリング
9 脚部
9a 連結体
9b 連結棒
9c 脚
9d 孔
9e 溝
9f 先端
10 留め具
10a 留め具
10b 留め具

Claims (1)

  1. 内部が中空で下側に連結部を設けた略T字型の持ち手と、前記連結部の外周に嵌め込まれ前記持ち手から下垂する筒状の上外装筒と、前記上外装筒の下側に連結された筒状の下外装筒と、前記連結部の内周に嵌め込まれ前記外装筒の内側に設けられる筒状の上連結筒と、前記上連結筒の下側に連結され前記外装筒の内側に設けられる筒状の中連結筒と、前記中連結筒の下側に連結され前記外装筒の内側に設けられる筒状の下連結筒と、前記下外装筒及び下連結筒の下部に3箇所形成した略U字型のスリットと、前記下外装筒及び下連結筒の下端に設けられる緩衝部材と、前記各スリットに格納し下端を回動可能に留めた細長い平板状の脚と、前記連結筒内に設けた上下に移動可能な円柱状の連結体と、前記連結体と前記各脚を回動可能に連結した棒状の連結棒と、前記連結体の上方に前記連結筒内を上下動可能に設けた筒状の外装材と、前記外装材に内包され内部が中空で内壁にネジ山が形成された筒状の内装材と、前記連結体の上端と前記内外装材の下端を接続するスプリングと、前記内装材に螺合させた棒状のネジ棒と、前記連結筒内に設けられ前記ネジ棒を回転させ前記内外装材を上下動させるモーターと、前記持ち手内に設けられ前記モーターに電流を供給する電池と、前記持ち手内に設けられ前記モーターの動作を制御する基板と、
    前記持ち手に設けられ前記基板に操作信号を送るスイッチとからなり、前記内外装材と連動して前記連結体が下方へスライドすることにより前記連結棒が前記各脚の上部を外方へ回動させ、前記スプリングで緩衝しながら開いた前記脚が接地して全体を地面から押し上げることで3本の脚のみで自立することを特徴とする自立構造杖。
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