JP4002041B2 - ポリオレフィン組成物発泡体およびその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン組成物発泡体およびその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリオレフィン組成物発泡体およびその製造方法に関する。さらに詳細には、発泡剤として二酸化炭素を用いた、自己潤滑性、成形寸法安定性、耐熱性、耐吸水性、および剛性などの特性のバランスに優れたポリオレフィン組成物からなる発泡体及び該発泡体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
超高分子量ポリオレフィン、例えば超高分子量ポリエチレンは、ポリエチレンのような汎用樹脂に比べて、分子間凝集力が弱く、分子構造が対称的であり、結晶化度が高いので摺動性に優れ、しかも耐衝撃性、耐磨耗性、引張強度などに優れているため、摺動材などとして用いることができる。しかしながら、この超高分子量ポリオレフィンは、分子量が高いために成形体を製造しにくく、汎用されているポリエチレンの成形に一般に採用されている方法をそのまま利用することは困難であることが多い。
そこで、超高分子量ポリオレフィンの優れた特性を損なうことなく、超高分子量ポリオレフィンに優れた成形性を付与すべく、種々の提案がなされている。
例えば、特開昭63−12606号公報には、極限粘度[η]が10〜40dl/gである超高分子量ポリオレフィン15〜40重量%と極限粘度[η]が0.1〜5dl/gであるポリオレフィン85〜60重量%とからなる射出成形用ポリオレフィン組成物が開示されている。
【0003】
この射出成形用ポリオレフィン組成物は、超高分子量ポリオレフィンが有する優れた機械的性質、例えば耐衝撃性、耐磨耗性、耐薬品性、滑性、吸水性などを殆ど損なうことなく、しかも超高分子量ポリオレフィンの大きな欠点である汎用の射出成形機を用いた場合に発生する成形品の層状剥離の発生を伴うことなく射出成形できるという特徴がある。
優れた機械的性質を有することから、OA機器、家電関係などの電気部品、特に高弾性率であることを要求される薄物の部品用の材料として使用されている。
しかしながらこれら部品の軽量化や、電気的性質の改良等の高機能化のため、当該射出成形用ポリオレフィン組成物からなる発泡体およびその製造技術の開発が望まれている。
【0004】
一方、熱可塑性樹脂発泡体を製造する方法としては、化学発泡剤や物理発泡剤を用いる方法が知られている。
化学発泡法は、一般に原料樹脂と、成形温度で分解してガスを発生する低分子量の有機発泡剤を混合し、該発泡剤の分解温度以上に加熱することにより発泡成形する方法である。この方法は、ガスの発生が分解温度に対してシャープであり、分解温度も発泡助剤などを添加することによって容易に調整できる上に、独立気泡体を有する発泡体を得ることができる。
しかしこれら発泡体は、特殊な発泡剤を用いるためコストが高くなることに加えて、発泡体中に残存する発泡剤の分解残留物のために、発泡体の変色、臭気の発生、食品衛生上の問題などを生じる。また、化学発泡剤が原因である成形機の汚れおよびそれに伴う成形不良についても問題となっている。
【0005】
これに対し、物理発泡法であるガス発泡法は、成形機で樹脂を溶融したところに、ブタン、ペンタン、ジクロロフロロメタンのような低沸点有機化合物を供給し、混練した後、低圧域に放出することにより発泡成形する方法である。この方法に用いられる低沸点有機物は、樹脂に対して親和性があるため溶解性に優れ、また保持性にも優れていることから、高発泡倍率発泡体を得ることができるという特徴を持っている。しかしながらこれらの発泡剤は、コストが高いことに加え、可燃性や毒性の危険性を有しており、大気汚染の問題を生じる可燃性を持っている。また、ジクロロフロロメタンを始めとするフロン系ガスは、オゾン層破壊の環境問題から全廃の方向へ進んでいる。
【0006】
このような従来の物理発泡法の問題点を解決するために、クリーンでコストのかからない二酸化炭素、窒素などの不活性ガスを発泡剤とする方法が数多く提案されている。しかしながら、該不活性ガスは樹脂との親和性が低いことから、溶解性に乏しい。このため発泡体は、気泡径が大きく外観が不良であるなどの問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はポリオレフィン組成物発泡体およびその製造方法を提供することにある。さらに詳細には、発泡剤として二酸化炭素を用いた、自己潤滑性、成形寸法安定性、耐熱性、耐吸水性、および剛性などの特性のバランスに優れたポリオレフィン組成物からなる発泡体及び該発泡体の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記ポリオレフィン組成物からなる発泡体について鋭意研究を重ねた結果、発泡剤を供給するラインを有する連続可塑化装置(1)に、射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)を接続することで、ポリオレフィン組成物と二酸化炭素を充分に混練し、相溶状態にしたのち、急激な圧力低下を起こして連続的にしかも短時間で製造できることを見いだし本発明に到達した。即ち、本発明は以下の実施態様を包含する。
【0009】
(A) 極限粘度[η]が10〜40dl/gである超高分子量ポリオレフィン8〜40重量%と、極限粘度[η]が0.1〜5dl/gのポリオレフィン92〜60重量%からなり、結晶化度が45%以上であり、かつ、極限粘度[η]が1〜15dl/gであるポリオレフィン組成物からなる(B)に記載の二酸化炭素発泡法により得られうる発泡体。
【0010】
(B) (I)発泡剤を供給するラインを有する連続可塑化装置(1)内で、100〜450℃でポリオレフィン組成物100重量部を溶融し、二酸化炭素をポリオレフィン組成物100重量部当たり0.1〜30重量部添加し、ポリオレフィン組成物と二酸化炭素の相溶状態の溶融樹脂組成物を形成するガス溶解工程、(II)連続可塑化装置(1)内で、前記二酸化炭素の臨界圧力以上の圧力を維持したまま該溶融樹脂組成物を50〜300℃の温度に下げる冷却工程、(III)連続可塑化装置(1)に接続した射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)により、冷却した該溶融樹脂組成物を計量し、金型(4)内に充填する計量射出工程、及び、(IV)金型(4)内の圧力を前記二酸化炭素の前記臨界圧力以下の圧力に低下することによりセル核を発生させ、該セル径を制御する発泡制御工程からなることを特徴とする(A)記載のポリオレフィン組成物発泡体の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるポリオレフィン組成物は、極限粘度[η]が10〜40dl/gである超高分子量ポリオレフィンと極限粘度[η]が0.1〜5dl/gのポリオレフィンとからなっている。
本発明においてポリオレフィン組成物を構成する超高分子量ポリオレフィンおよびポリオレフィンは、ともにエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチルー1−1ペンテンおよび3−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体である。
これらのうち、超高分子量ポリオレフィンおよびポリオレフィンとしては、エチレンの単独重合体、および/またはエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体であって、エチレンを主成分として構成される共重合体を使用することが好ましい。
【0012】
リオレフィン組成物を構成する超高分子量ポリオレフィンは、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10〜40dl/g、好ましくは25〜35dl/gの範囲内にある。極限粘度[η]が上記範囲内にある超高分子量ポリオレフィンを使用することにより、機械的性質および外観に優れた射出成形体が得られる。また、このような超高分子量ポリオレフィンとともに、極限粘度[η]が前記範囲内にあるポリオレフィンを使用することにより、ポリオレフィン組成物の射出成形性が向上する。
【0013】
本発明においてポリオレフィン組成物は、上記超高分子量ポリオレフィンと、ポリオレフィンとを特定の割合で含有している。即ち、ポリオレフィンは、超高分子量ポリオレフィンを8〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の量で含有し、ポリオレフィンとの配合割合を前記の範囲にすることにより、機械的特性が良好な成形品を製造可能な組成物が得られる。
【0014】
リオレフィン組成物は、実質的に極限粘度[η]が10〜40dl/gである超高分子量ポリオレフィンと、極限粘度[η]が0.1〜5dl/gのポリオレフィンとからなる。従って、ポリオレフィン組成物中における超高分子量ポリオレフィンの含有率と、ポリオレフィンの含有率の和は、通常100重量%になるが、これらに加えて、本発明の目的を損ねない範囲であれば、通常ポリオレフィンに添加される、例えば耐熱安定剤、耐光安定剤、架橋剤、架橋助剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、フィラー、鉱物油系軟化剤、石油樹脂、ワックスなどの添加剤を含有していても良い。このように実質的に超高分子量ポリオレフィンとポリオレフィンとからなるポリオレフィン組成物は、X線回折法で測定される結晶化度が45%以上、好ましくは55%以上、さらに好ましくは65%以上である。
【0015】
た、ポリオレフィン組成物の135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]は、1〜15dl/g、好ましくは2.5〜10dl/g、さらに好ましくは3〜7dl/gの範囲内にある。ポリオレフィン組成物が、上記のような結晶化度を有することにより、成形体の動摩擦係数が小さくなるので自己潤滑性に優れた成形体が得られる。
【0016】
のポリオレフィン組成物は、超高分子量ポリオレフィンとポリオレフィンとを別々に重合し、次いで両者を上記のような割合で混合することにより調整することができる。また、特定の触媒の存在下に、オレフィンを多段階で重合させる方法により直接調製することもできる。多段階で重合させる方法については、特開平2−289636号公報に記載の重合方法と同様な方法で行うことができる。
【0017】
本発明に発泡剤として用いられる二酸化炭素は、ポリオレフィン組成物100重量部に対して、0.1〜30重量部、さらに好ましくは0.2〜20重量部であることが好ましい。発泡剤が0.1〜30重量部では、十分な発泡倍率が得られる。
【0018】
射出成形機内で樹脂組成物の溶融物中に発泡剤を混合する方法としては、例えば気体状態の二酸化炭素を直接あるいは加圧状態で注入する方法、液体状態の二酸化炭素をプランジャーポンプ等で注入する方法等があげられる。
【0019】
なかでも例えば図1に示すように、液化二酸化炭素ボンベ(1)から二酸化炭素を液体状態に維持したまま定量ポンプ(2)に注入し、定量ポンプ(2)の吐出圧力を二酸化炭素の臨界圧力(7.4MPa)〜40MPaの範囲内で一定圧力となるよう保圧弁(7)で制御し吐出した後、二酸化炭素の臨界温度(31℃)以上に昇温して超臨界二酸化炭素としてから、溶融したポリオレフィン組成物に添加する方法が好適に用いられる。これら二酸化炭素は、溶融樹脂組成物中への溶解性、浸透性、拡散性等の観点から、成形機内部で超臨界状態となっていることが好ましい。
【0020】
また本発明では、熱分解により二酸化炭素または窒素を発生する熱分解型発泡剤を発泡核剤として併用することも可能であり、その例としてアゾジカルボンアミド、N,N−ジニトロソペンタテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、クエン酸、重曹等が挙げられる。
【0021】
また本発明に用いるポリオレフィン組成物には、得られる発泡体の表面外観良好とするために、各種添加剤の1種又はそれ以上を添加することが可能である。これら添加剤としては通常の発泡成形で使用されている公知のものが使用できるが、例えば脂肪族カルボン酸およびその誘導体が好適に用いられる。
【0022】
該脂肪族カルボン酸およびその誘導体としては、脂肪族カルボン酸、酸無水物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。脂肪族カルボン酸としては、炭素数3〜30の脂肪族カルボン酸が好適であり、例えばラウリン酸、ステアリン酸、クロトン酸、オレイン酸、マレイン酸、グルタル酸、モンタン酸等が好適であり、樹脂中への分散性、溶解性、表面外観改良の効果等の観点から、ステアリン酸、ステアリン酸誘導体、モンタン酸およびモンタン酸の誘導体が好ましく、さらにはステアリン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、なかでもステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムが特に好ましい。これら添加剤の添加量は、ポリオレフィン組成物100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜8重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部の範囲にあることが好ましい。添加剤の添加量が、0.01重量部以上では発泡体の破泡を防止することが容易であり、また10重量部以下では、樹脂が発泡時のガス圧に耐えるだけの粘度を保持でき、破泡を生じないで、表面外観を良好にすることができる。
【0023】
また本発明にはポリオレフィン組成物の添加剤として、発泡核剤として作用する無機微粉末を使用することが可能である。該無機微粉末としては、タルク、炭酸カルシウム、クレー、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ガラスビーズ、ガラスパウダー、酸化チタン、カーボンブラック、無水シリカ等があげられ、好ましくはタルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、無水シリカであり、特に好ましくはタルクであり、その粒径は50μm以下である必要があり、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。無機微粉末の粒径が50μm以下のものを使用すれば、発泡体の表面外観が良好となる。無機微粉末を添加する場合の添加量は、ポリオレフィン組成物100重量部に対して0.01〜40重量部、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.05〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲にあることが好ましい。無機微粉末の添加量が0.01部以上、また40重量部以下では、発泡体の表面外観が良好であるため好ましい。
【0024】
リオレフィン組成物に、必要に応じて熱分解型発泡剤、脂肪族カルボン酸およびその誘導体、無機微粉末等を添加した、上記ポリオレフィン組成物には、本発明の特性を損なわない範囲において、例示した無機微粉末、脂肪族カルボン酸およびその誘導体以外に、各種エラストマー、スチレン系樹脂、(例えば、ポリスチレン、ブタジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等)、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリブテン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、飽和ポリエステル樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、生分解性ポリエステル樹脂(例えば、ポリ乳酸のようなヒドロキシカルボン酸縮合物、ポリブチレンサクシネートのようなジオールとジカルボン酸の縮合物等)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー等の1種または2種以上の混合物等の樹脂、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、ガラスフレーク、ガラスビーズ、珪酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン等の充填材、過酸化物、硫黄、プロセスオイル、付着防止剤、可塑剤、顔料、安定剤、金属粉等を目的、用途に応じ適宜使用することが可能である。
【0025】
本発明のポリオレフィン組成物発泡体の原料となるポリオレフィン組成物の製造方法については特に制限はなく、通常公知の方法を採用することができる。例えば、前記ポリオレフィン組成物および必要により添加する前記添加剤等を、高速撹拌機等で均一混合した後、十分な混練能力のある一軸あるいは多軸の押出機、混合ロール、ニーダー、ブラベンダー等で溶融混練する方法等で製造できる。また前記ポリオレフィン組成物および必要により添加する前記添加剤等を、均一に混合した状態で使用することも差し支えない。
【0026】
図1の装置および方法を用いた本発明のポリオレフィン組成物発泡体の製造方法について説明する。発泡剤を供給するラインを有する連続可塑化装置(1)に、開閉バルブ(8)を介して射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)を接続した。この連続可塑化装置(1)にポリオレフィン組成物を移送し、加熱溶融しながら超臨界状態の二酸化炭素を導入し、相溶状態の溶融樹脂組成物を形成する。
【0027】
この後該溶融樹脂組成物は、射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)へと移送される。移送された後、開閉バルブ(8)を閉じることで、連続可塑化装置(1)と射出装置(3)は互いに独立した状態となる。連続可塑化装置(1)は、射出装置(3)が計量射出を行っている間も停止することなく、連続的に溶融樹脂組成物を形成する。なおこの間は射出装置(3)に計量しないため、連続可塑化装置(1)内の圧力は上昇するが、圧力の上昇によって溶融樹脂組成物の相溶状態が壊れることはないので、ガス溶解工程、冷却工程を継続することに問題はない。しかしながら連続可塑化装置(1)の耐圧能力に問題が生じる場合には、開閉バルブ(8)の作動で溶融樹脂組成物を系外に排出できる装置としておくことも、本発明の主旨を逸脱しない。
【0028】
一方射出装置(3)は計量終了後射出を行うが、通常の射出成形機においては計量終了後背圧が一旦切れてしまうが、本発明においては、計量開始から射出終了まで発泡剤の臨界圧力以上の背圧を常にかけた状態に維持する。このため、連続可塑化装置(1)で形成された溶融樹脂組成物は、発泡剤と樹脂が相分離する事無く金型(4)内へ射出される。
金型(4)内では、溶融樹脂組成物を射出したのちに金型(4)内に充填した高圧ガスの脱ガスおよび/または金型(4)コアの一部あるいは全部を後退することで発泡制御工程を行う。
【0029】
また本発明の実施態様の一つを図2に示す。発泡剤を供給するラインを有する連続可塑化装置(1)と、射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)の間に、開閉バルブ(8)を介して射出装置(3)と接続される該連続可塑化装置(1)の流出路に接続された、混合部を有するアダプター(9)を設けることは、溶融したポリオレフィン組成物と二酸化炭素の混合をさらに進行させ、ポリオレフィン組成物と二酸化炭素の相溶状態の形成が容易になること、および該アダプター(9)の温度制御により溶融樹脂組成物を、この後の射出、発泡に適した粘度になるよう冷却することが容易となる。この混合部を有するアダプター(9)については特に制限は無いが、樹脂の混練および冷却を行うことからスタティックミキサーを内蔵するアダプター(9)が好適に用いられる。
【0030】
また本発明の実施態様の一つを図3に示す。射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)の前に、開閉バルブ(8)を介して射出装置(3)と接続される、プランジャーを有する樹脂アキュームレータ装置(11)を設けることで、計量終了後、該開閉バルブ(8)が閉に切り替わり、該射出プランジャー(2)によって、金型(4)内への射出を行う間、連続可塑化装置(1)から送られてくる溶融樹脂組成物は、該開閉バルブ(8)直前に備えられている樹脂アキュームレータ装置(11)へと送られ、該溶融樹脂組成物の流入によって、樹脂アキュームレータプランジャー(10)が後退するという該樹脂アキュームレータ装置(11)の制御により、装置系内を所定圧力に維持することが容易となるため、溶融樹脂組成物の相溶状態の維持が容易となり発泡体のセル径を微細にすることが容易となるため好ましい。
【0031】
また本発明の実施態様の一つを図4に示す。さらに同様にプランジャーを有する樹脂アキュームレータ装置(11)に代えてもう一台の射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)を設けることも可能であり、装置系内を所定圧力に維持することが容易となるため、溶融樹脂組成物の相溶状態の維持が容易となるため好ましい。
【0032】
本発明における熱可塑性樹脂組成物および二酸化炭素の相溶状態を形成するガス溶解工程とは、図1に示したポリオレフィン組成物発泡体の製造方法の例においては、連続可塑化装置(1)内で樹脂組成物を加熱溶融したのち、該溶融樹脂組成物中に超臨界状態の二酸化炭素を添加し、均一に混合する工程であり、冷却工程とは、溶融状態にある樹脂組成物を冷却し、射出、発泡に適した粘度になる様調整する工程である。
【0033】
該ガス溶解工程および冷却工程は、図2に示したポリオレフィン組成物発泡体の製造方法の例においては、連続可塑化装置(1)およびアダプター(9)で行う。また図3に示したポリオレフィン組成物発泡体の製造方法の例においては、連続可塑化装置(1)、アダプター(9)および樹脂アキュームレータ装置(11)で行う。
【0034】
計量射出工程とは、射出、発泡に適した粘度になる様、温度制御された溶融樹脂組成物を射出装置(3)に計量し、該射出プランジャー(2)で射出を行う工程であり、発泡制御工程とは、金型(4)内に射出された樹脂組成物を加圧下より圧力低下させ、セルを発生させかつ発泡倍率を制御する工程である。
【0035】
これらのうち少なくとも、ガス溶解工程および冷却工程は、特開平8−11190号公報記載の方法に準じ、以下の様に行う。ポリオレフィン組成物を、ホッパー(12)より連続可塑化装置(1)中に供給し、100〜450℃に加熱溶融させる。また二酸化炭素は、液化二酸化炭素ボンベ(5)より定量ポンプ(6)に輸送され、そこで昇圧され、圧力制御された二酸化炭素を連続可塑化装置(1)内の溶融したポリオレフィン組成物中に供給する。このとき、連続可塑化装置(1)内に存在する二酸化炭素が、ポリオレフィン組成物に対する溶解拡散を大幅に高め、短時間でポリオレフィン組成物中に浸透することを可能とするため、系内を該二酸化炭素の臨界圧力以上および臨界温度以上に維持する。
また、連続可塑化装置(1)内に供給された二酸化炭素は、昇温昇圧され超臨界状態となるか、あるいは連続可塑化装置(1)に供給される以前に昇温昇圧され、超臨界状態となってから供給されても良い。
【0036】
連続可塑化装置(1)内で溶融したポリオレフィン組成物と二酸化炭素とがスクリュウ(13)により混練され、ポリオレフィン組成物と二酸化炭素の相溶状態を形成させる。相溶後冷却工程において、連続可塑化装置(1)先端の温度制御で、溶融樹脂組成物を50〜300℃好ましくは80〜280℃で且つ溶融樹脂組成物の可塑化温度以上に冷却し、この後の射出、発泡に適した粘度になるよう調整する。
【0037】
本発明を図により以下に説明する。図1〜4において、(1)は連続可塑化装置、(2)は射出プランジャー、(3)は射出装置、(4)は金型、(5)は液化二酸化炭素ボンベ、(6)は定量ポンプ、(7)は保圧弁、(8)は開閉バルブ、(9)はアダプター、(10)は樹脂アキュームレータプランジャー、(11)は樹脂アキュームレータ装置、(12)はホッパー、(13)はスクリュウ、(14)はガスボンベ、(15)は圧力制御バルブ、(16)は開閉バルブである。
【0038】
図1において、ガス溶解工程において、ポリオレフィン組成物100重量部を、ホッパー(12)より連続可塑化装置(1)中に供給し、加熱溶融させる。また、二酸化炭素は、液化二酸化炭素ボンベ(5)より定量ポンプ(6)に輸送され、そこで昇圧され、圧力制御された二酸化炭素0.1〜30重量部が連続可塑化装置(1)内の溶融したポリオレフィン組成物中に供給され、ガス溶解工程を行う。このとき、連続可塑化装置(1)内に存在する二酸化炭素が、ポリオレフィン組成物に対する溶解拡散を大幅に高め、短時間でポリオレフィン組成物中に浸透することを可能とするため、系内は該二酸化炭素の臨界圧力以上および臨界温度以上に維持されていることが好ましい。二酸化炭素の場合、臨界圧力は75.3kg/cm2、臨界温度は31.35℃であり、連続可塑化装置(1)内は、圧力が75〜400kg/cm2、好ましくは100〜300kg/cm2の範囲、温度は100〜450℃、好ましくは110〜280℃の範囲が好ましい。
【0039】
また、連続可塑化装置(1)内に供給された二酸化炭素は、昇温昇圧され超臨界状態となるか、あるいは連続可塑化装置(1)に供給される以前に昇温昇圧され、超臨界状態となってから供給されても構わない。連続可塑化装置(1)内で溶融樹脂組成物と二酸化炭素とがスクリュウ(13)により混練され、ポリオレフィン組成物と二酸化炭素の相溶状態を形成させる。相溶後冷却工程において、連続可塑化装置(1)先端の温度制御で、溶融樹脂組成物を50〜300℃好ましくは80〜280℃で且つ溶融樹脂組成物の可塑化温度以上に冷却し、この後の射出、発泡に適した粘度になるよう調整する。
【0040】
射出、発泡に適した粘度になる様に温度制御された溶融樹脂組成物は、計量射出工程において、開閉バルブ(8)を介して接続された射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)へと送られる。該開閉バルブ(8)が開にあるとき、溶融樹脂組成物の射出装置(3)中への流入で、該射出プランジャー(2)の後退することによって計量される。通常の射出成形装置においては、計量終了後に直ちに背圧は停止するが本発明では、この時該射出装置(3)内で溶融樹脂組成物が発泡しないよう、射出終了後まで背圧をかけ系内圧力を制御し続ける必要がある。
【0041】
計量終了後、該開閉バルブ(8)が閉に切り替わり、溶融樹脂組成物は該射出プランジャー(2)によって、金型(4)内への射出を行う。計量後射出を行う前に該射出プランジャー(2)をサックバックさせることで、射出装置(3)内の圧力をわずかに低下させることでセル核の生成を誘発する方法も好適に用いられる。
【0042】
該開閉バルブ(8)が閉に切り替わり、溶融樹脂組成物は該射出プランジャー(2)によって、金型(4)内への射出を行う間、連続可塑化装置(1)は射出工程とは独立して樹脂組成物の溶融、および二酸化炭素の供給混練を行うため、ポリオレフィン組成物と二酸化炭素の定量的な混合溶解を継続することが可能なため、常に連続可塑化装置(1)内を発泡剤の臨界圧力以上に維持することができ、計量射出工程終了後、開閉バルブ(8)が開に切り替わると、直ちに連続可塑化装置(1)より射出装置(3)へ冷却された溶融樹脂組成物が送られ、計量工程が開始される。
【0043】
射出される直前の金型(4)内には、ガスボンベ(14)あるいは昇圧ポンプより圧力制御バルブ(15)を介して供給される高圧ガスを所定の圧力で充填しておく。例えば、高圧ガスとして窒素を使用する場合、発泡剤として使用する二酸化炭素の臨界圧力以上の圧力であることが好ましい。
【0044】
発泡制御工程において、該高圧ガスを充填させた金型(4)内にポリオレフィン組成物と二酸化炭素の相溶状態を形成した溶融樹脂組成物を射出する。射出後、金型(4)内に充填した高圧ガスを急速に抜くことにより、金型(4)内に急激な圧力低下を生じさせる。該工程により、ポリオレフィン組成物に含浸しているガスは、過飽和状態となり、多数のセル核が生じる。また金型(4)内で急激な圧力低下を生じさせる方法として、金型(4)内にポリオレフィン組成物と二酸化炭素の相溶状態を形成した溶融樹脂組成物を射出したのち、コアの一部または全部を後退させ、金型(4)内の容量を急激に増し、金型(4)内に急激な圧力低下を生じさせる方法も好適に用いられる。これら発泡を制御する方法はそれぞれ単独であっても十分な発泡制御効果が得られるが、2つの方法を併用することには何ら支障はない。
【0045】
図2に示すように、発泡剤を供給するラインを有する連続可塑化装置(1)と、射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)の間に、開閉バルブ(8)を介して射出装置(3)と接続される該連続可塑化装置(1)の流出路に接続された、混合部を有するアダプター(9)を設けることは、溶融したポリオレフィン組成物と二酸化炭素の混合をさらに進行させ、ポリオレフィン組成物と二酸化炭素の相溶状態の形成が容易になること、および該アダプター(9)の温度制御により溶融樹脂組成物を、この後の射出、発泡に適した粘度になるよう冷却することが容易となり、ガス溶解工程および冷却工程が容易に行えることから好ましい。この混合部を有するアダプター(9)については特に制限は無いが、樹脂の混練および冷却を行うことからスタティックミキサーを内蔵するアダプター(9)が好適に用いられる。
【0046】
また図3に示すように、射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)の前に、開閉バルブ(8)を介して射出装置(3)と接続される、プランジャーを有する樹脂アキュームレータ装置(11)を設けることは、計量終了後、該開閉バルブ(8)が閉に切り替わり、該射出プランジャー(2)によって、金型(4)内への射出を行う間、連続可塑化装置(1)から送られてくる溶融樹脂組成物は、該開閉バルブ(8)直前に備えられている樹脂アキュームレータ装置(11)へと送られ、該溶融樹脂組成物の流入によって、樹脂アキュームレータ装置(11)のプランジャーが後退するという該樹脂アキュームレータ装置(11)の制御により、装置系内を所定圧力に維持することが容易となるため、溶融樹脂組成物の相溶状態の維持が容易となるため好ましい。
【0047】
また図4に示すように、プランジャーを有する樹脂アキュームレータ装置(11)に代えてもう一台の射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)を設けることも、装置系内を所定圧力に維持することが容易となるため、溶融樹脂組成物の相溶状態の維持が容易となるため好ましい。
【0048】
本発明の方法では、発泡剤である二酸化炭素を連続可塑化装置(1)中の溶融したポリオレフィン組成物に供給、十分に混練たのち、開閉バルブ(8)を介して射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)に計量し射出成形することから、射出中においても該開閉バルブ(8)が閉に切り替わり連続可塑化装置(1)は射出工程とは独立して樹脂の溶融および、二酸化炭素の供給混練を行うことが可能であるため、系内の圧力調整が容易であるため、連続的にしかも短時間のうちにポリオレフィン組成物発泡体の製造が可能になる。以下実施例にて本発明を説明するが、本発明の内容はこれに限定されるものではない。
【0049】
図1は、連続可塑化装置、射出装置、金型の断面図の一例である。図2は、連続可塑化装置、アダプター、射出装置、金型の断面図の一例である。図3は、連続可塑化装置、アダプター、樹脂アキュームレータ装置、射出装置、金型の断面図の一例である。図4は本発明の熱可塑性樹脂発泡体の製造方法を示す一例である。
【0050】
【実施例】
なお、実施例および比較例に記した物性評価は次の方法にしたがって実施した。
1)表面外観
発泡体の表面が目視観察で一様で均一な場合を○、水膨れ状の膨れがある等○以外の場合を×とした。
2)発泡倍率
リオレフィン発泡体(n=3)の密度を、電子密度計により測定した。測定値より原料であるポリオレフィン組成物の密度に対する割合を算出し、小数点以下第2位を四捨五入した値を発泡倍率とした。
3)発泡体厚み
リオレフィン組成物発泡体(n=3)の四隅の厚みをノギスで測定し、その平均値をサンプルの厚みとした。
【0051】
実施例1
本実施例には、図1に示した装置を使用し、60×60×0.3(厚み)mmの大きさのシートが成形出来る金型(4)を取り付けた。極限粘度[η]が21dl/gの超高分子量ポリエチレン25重量%と、極限粘度が1.5dl/gの低分子量ポリエチレン75重量%からなるポリエチレン組成物のペレット100重量部をホッパー(12)より口径30mm、L/D=30のスクリュウ(13)を持つ連続可塑化装置(1)中に供給し、260℃で加熱溶融し、定量ポンプ(6)により二酸化炭素10重量部を、該樹脂が完全に溶融したところに供給した。連続可塑化装置(1)中で二酸化炭素と溶融樹脂を混練溶解させ、溶融樹脂組成物の樹脂温度を徐々に240℃まで冷却し、240℃に設定した射出装置(3)へ計量後、80℃に設定した金型(4)内に射出した。このとき、射出される直前の金型(4)内には、窒素ガスを80kg/cm2の圧力下で充填させておいた。射出終了後、厚み0.6mm、発泡倍率が2倍程度の発泡体を得るために、金型(4)内に充填させた窒素ガスを1秒間で抜き、さらに金型(4)のコアを0.3mm後退させることで、ポリオレフィン組成物発泡体(厚み0.6mm)を得た。発泡体の評価の結果を表1に示す。表面外観が良好で、所望の厚み、発泡倍率の発泡体であった。
【0052】
実施例2
実施例1において、厚み0.9mm、発泡倍率が3倍程度の発泡体を得るために、金型(4)の後退量を0.6mmとした以外は実施例1に従い、ポリオレフィン組成物発泡体(厚み0.9mm)を得た。発泡体の評価の結果を表1に示す。表面外観が良好で、所望の厚み、発泡倍率の発泡体であった。
【0053】
比較例1
実施例1において、二酸化炭素の添加量を0.05重量部とした以外は実施例1に従い発泡体の製造を試みた。厚さ0.6mm、発泡倍率2倍の発泡体とするために、溶融樹脂組成物を金型(4)内に射出後、コアを0.3mm後退させたが、得られた成形体には殆ど気泡がなく、本発明で意図する発泡体は製造不可能であった。
【0054】
比較例2
実施例1において、二酸化炭素の添加量を40重量部とした以外は実施例1に従い発泡体の製造を試みた。厚さ0.6mm、発泡倍率2倍の発泡体とするために、溶融樹脂組成物を金型(4)内に射出後、コアを0.3mm後退させたが、得られた発泡体は、表面に水脹れ状の膨れがあり、また厚みも一定ではなく、本発明で意図する発泡体は製造不可能であった。
【0055】
【表1】
Figure 0004002041
【0056】
【発明の効果】
自己潤滑性、成形寸法安定性、耐熱性、耐吸水性、および剛性などの特性のバランスに優れたポリオレフィン組成物からなる発泡体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリオレフィン組成物発泡体の製造方法の一例を示す概略構成図である

【図2】本発明のポリオレフィン組成物発泡体の製造方法の一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明のポリオレフィン組成物発泡体の製造方法の一例を示す概略構成図である。
【図4】本発明のポリオレフィン組成物発泡体の製造方法の一例を示す概略構成図である。

Claims (1)

  1. 極限粘度[η]が10〜40dl/gである超高分子量ポリオレフィン8〜40重量%と、極限粘度[η]が0.1〜5dl/gのポリオレフィン92〜60重量%からなる結晶化度が45%以上であり、かつ、極限粘度[η]が1〜15dl/gであるポリオレフィン組成物を用い、(I)発泡剤を供給するラインを有する連続可塑化装置(1)内で、100〜450℃で前記ポリオレフィン組成物100重量部を溶融し、二酸化炭素をポリオレフィン組成物100重量部当たり0.1〜30重量部添加し、前記ポリオレフィン組成物と二酸化炭素の相溶状態の溶融樹脂組成物を形成するガス溶解工程、(II)連続可塑化装置(1)内で、前記二酸化炭素の臨界圧力以上の圧力を維持したまま該溶融樹脂組成物を50〜300℃の温度に下げる冷却工程、(III)連続可塑化装置(1)に接続した射出プランジャー(2)を有する射出装置(3)により、冷却した該溶融樹脂組成物を計量し、金型(4)内に充填する計量射出工程、及び、(IV)金型(4)内の圧力を前記二酸化炭素の前記臨界圧力以下の圧力に低下することによりセル核を発生させ、該セル径を制御する発泡制御工程からなることを特徴とするポリオレフィン組成物発泡体の製造方法。
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