JP4001962B2 - ブロック歪低減装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静止画データや動画データ等の入力データをブロック化してDCT符号化等を施すようなブロック符号化におけるブロック歪を低減するためのブロック歪低減装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、静止画データや動画データ等を効率よく圧縮符号化するための符号化方式として、ブロックDCT(離散コサイン変換)符号化等のブロック符号化が知られている。
【0003】
このようなブロック符号化による画像データ等の圧縮/伸張の際には、ブロック歪(ブロック雑音)が発生することがあり、圧縮率が高くなるほど歪を発生させ易い。このブロック歪は、DCT符号化等がブロック内の閉じた空間で変換を行っており、ブロック境界を越えた相関を考慮していないため、ブロック境界での連続性が保存できず、隣接ブロックとの境界部での再生データ値のずれが雑音として知覚されるものである。画像データをブロック符号化した場合に発生するブロック歪は、一種の規則性を有するため一般のランダム雑音に比べて知覚され易く、画質劣化の大きな要因となっている。
【0004】
このブロック歪を低減するために、例えば、「井田、駄竹,“MC−DCT符号化方式におけるノイズ除去フィルタ”,1990年電子情報学会春季全国大会講演論文集,7-35」の文献においては、画像本来の情報であるエッジを保存し、それらのノイズを除去するため、フィルタのon,offの決定に量子化ステップサイズを用いたり、処理していく方向を変えて複数回処理を行う技術が開示されている。また、「井澤,“画像のブロック符号化における適応形雑音除去フィルタの特性”,信州大学工学部紀要 第74号、pp.89-100 」の文献においては、周辺ブロックまで抜き出してDCT変換を行いノイズ周波数成分を除去する技術が開示されている。
【0005】
前者の方法では、処理が簡単な反面、画像の高周波成分が欠落してしまうため、後者の方法のような高周波成分の欠落のない補正が望まれている。
【0006】
この他、ブロック境界でブロック歪が発生しているか否かを判別して、ブロック歪が発生しているときに、ブロック境界近傍の画素データを用いて補正を行う方法も研究されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ブロック境界に生じるブロック歪の段差が復号後の量子化ステップに等しいか数ステップ程度の微小振幅であるときには、ブロック歪の補正が有効に行えない場合がある。
【0008】
すなわち、上述のようなブロック歪が微小振幅であり、ブロック境界周辺の画像データのレベルが平坦なときに、上記ブロック歪の補正を行った場合には、量子化の分解能の制限により、ブロック境界の隣接部に疑似エッジが発生することがある。また、ブロック歪の補正を行わないと、ブロック歪が除去されず、ブロック境界での段差がそのまま残ってしまう。
【0009】
このブロック歪の段差が量子化ステップ程度であっても、ブロック境界周辺が平坦である場合には、歪がブロック境界に沿って縦あるいは横方向に並んで現れることにより、視覚的に目につき易い。
【0010】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、ブロック歪の段差が量子化ステップの1〜数ステップ程度の微小振幅の場合でも、ブロック歪の低減あるいは除去が効果的に行えるようなブロック歪低減装置及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ブロック境界近傍であってブロック境界に対して垂直方向の隣接画素間の差分の平均値と、ブロック段差とに基づいてブロック歪か否かを判定し、ブロック歪を低減するための第2の補正値を求め、判定結果により第2の補正値で歪を補正する際に、隣接画素間の差分の平均値とブロック段差に基づく第1の補正値に、疑似ランダム信号を加算し、加算された補正値を丸め処理して第2の補正値を求めることにより、上述した課題を解決する。
【0012】
上記補正値を疑似ランダム信号により変調するとは、例えば、補正値をランダムに切り換えることが挙げられ、ブロック境界からの距離に応じて上記補正値の切換発生確率を制御することが挙げられる。
【0013】
取り扱う画像データは、輝度信号と色信号とを含み、DCT(離散コサイン変換)等のブロック符号化が施された符号化画像データについて、逆DCT等のブロック復号処理した際に生じるブロック歪を、本発明により低減する。
【0014】
このブロック歪の低減は、上記輝度信号に対してのみ、上記色信号に対してのみ、あるいは上記輝度信号及び色信号の双方に対して施すことが挙げられる。また、上記画像データの水平方向のみの処理により、垂直方向のみの処理により、あるいは水平及び垂直の両方向の処理により、ブロック歪低減を施すことが挙げられる。
【0015】
このようなブロック歪低減を施すことにより、ブロック境界近傍の画像データがランダムに変調された補正値で補正される。特に、ブロック歪が復号後の量子化ステップ程度の微小振幅の場合でも有効に歪低減が行える。
【0016】
上記疑似ランダム信号は、画像の垂直同期信号によりリセットすることが好ましく、これにより、特に静止画像において動的なノイズが付加される悪影響を防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態となるブロック歪低減装置の概略構成を示すブロック図である。
【0018】
この図1において、入力端子20には、ブロック符号化を含む圧縮符号化が施された後に復号された画像データが供給される。このブロック符号化を用いた画像データの圧縮符号化方式の具体例としては、いわゆるMPEGの符号化規格が挙げられる。このMPEGとは、ISO/IEC JTC1/SC29(International Organization for Standardization / International Electrotechnical Commission, Joint Technical Committee 1 / Sub Committee 29:国際標準化機構/国際電気標準会議 合同技術委員会1/専門部会29)の動画像圧縮符号化の検討組織(Moving Picture Experts Group)の略称であり、MPEG1標準としてISO11172が、MPEG2標準としてISO13818がある。これらの国際標準において、マルチメディア多重化の項目でISO11172-1及びISO13818-1が、映像の項目でISO11172-2及びISO13818-2が、また音声の項目でISO11172-3及びISO13818-3がそれぞれ標準化されている。
【0019】
ここで、画像圧縮符号化規格としてのISO11172-2又はISO13818-2においては、画像信号を、ピクチャ(フレーム又はフィールド)単位で、画像の時間及び空間方向の相関を利用して、圧縮符号化を行っており、空間方向の相関の利用は、ブロックDCT符号化を用いることで実現している。
【0020】
このように、例えばブロックDCT符号化を含む圧縮符号化が施されて、シリアル伝送されたり記録再生された後に、デコーダ側で逆DCTされたデータが、図1の入力端子20に供給される。
【0021】
図1のアクティビティ及びブロック段差計算回路21では、後述するように、ブロック境界近傍での隣接画素間の差分の平均値であるアクティビティact と、ブロック境界部での隣接画素間の差分であるブロック段差δb とが計算され、これらがブロック歪判定回路22に送られる。
【0022】
ブロック歪判定回路22では、上記アクティビティact とブロック段差δb とを用いて、後述する条件判別を行って、ブロック歪であるか否かの判定を行なう。ブロック歪でないと判定された場合、このブロック歪判定回路22からの制御信号により、ブロック歪補正回路24は端子20から入力されたデータを処理せずに、そのまま端子25を介して出力する。ブロック歪であると判定された場合には、ブロック歪補正回路24で補正処理を行って端子25を介して出力する。
【0023】
ここで、各画素の補正値計算回路23では、後述するように、まず補正値αを求め、次にブロック境界に隣接する画素及びその近隣の画素に対応する各補正値を求める。
【0024】
これらのアクティビティact や各画素に対応する補正値を計算する際、小数点以下の語長を制限せずに、M(最大長周期)系列発生器等を用いた疑似ランダム信号発生回路27からの疑似ランダム信号を用いて丸め処理を行い、ブロック境界からの距離に応じてブロック段差を補正する確率を制御している。これは、補正値を疑似ランダム信号に応じて変調すること、あるいは補正値をランダムに切り換えることに相当し、後述するように、ブロック境界での疑似エッジの発生を抑え、ブロック段差を視覚上なめらかにつながったようにするためである。
【0025】
端子28からは、いわゆるマイコン等の制御回路より制御信号が送られ、ブロック歪補正回路24においてブロック歪除去オン/オフの制御がなされる。また、疑似ランダム信号発生回路27においては、端子26からのVD(垂直同期信号)によるリセットのオン/オフの制御がなされる。例えば、静止画像が入力された場合、VDによるリセットをオンとする。このVDで疑似ランダム信号発生回路27をリセットすることにより、画面間におけるM系列の発生パターンは同一となる。つまり、ある画素に着目した時、その画素に対する補正値は時間的に変化しないので、補正後の画像に動的なノイズが付加されるような不具合を防止することができる。
【0026】
図2は、上記図1の各画素の補正値計算回路23の内部構成の一例を示している。端子30には図1のアクティビティ、ブロック段差計算回路21からのアクティビティact や、ブロック段差δb が入力され、補正値α計算回路32により上記補正値αが計算され、回路33で各画素毎にウェイティングが施され、加算器34で端子31からの疑似ランダム信号と加算されて、端子35より取り出され、図1のブロック歪補正回路24に送られる。この構成の詳細な動作については後述する。
【0027】
ここで、説明を簡略化するために、上記図1の構成における疑似ランダム信号による補正値のランダム切換を省いた図3の構成の場合のブロック歪低減の動作原理について、図3〜図7を参照しながら説明する。
【0028】
先ず、図3のアクティビティ及びブロック段差計算回路21においては、端子20に供給された映像信号の画素データpより、ブロック境界近傍での隣接画素間の差分の平均値であるアクティビティact と、ブロック境界部での隣接画素間の差分であるブロック段差δb とを求める。ここで、図4に示すように、DCTブロック境界の近傍の画素、すなわちブロック境界に隣接する画素及びその近隣の画素を、
p[i+4] p[i+5] p[i+6] p[i+7]|p[i+8] p[i+9] p[i+10] p[i+11]
ただし、|はブロック境界を表す。
【0029】
とするとき、アクティビティact は、
により計算され、ブロック段差δb は、
δb = p[i+8] - p[i+7] … (2)
により計算される。
【0030】
次に、ブロック歪判定回路22は、これらのアクティビティact とブロック段差δb とを用いて、
act < |δb| < Th … (3)
の条件を満足するとき、ブロック歪であると判定する。この条件式(3) 中のTh は、所定の閾値(スレッショルド値)である。
【0031】
ブロック歪でないと判定されたときには、ブロック歪判定回路22からの制御信号により、ブロック歪補正回路24は端子20から入力されたデータを処理せずにそのまま出力する。
【0032】
これに対して、ブロック歪であると判定されたときは、各画素の補正値計算回路23において、先ず補正値αを次の式(4) あるいは(5) により求める。
【0033】
α = δb − act : δb > 0 … (4)
α = δb + act : δb ≦ 0 … (5)
次に、上記ブロック境界近傍の各画素について、
p'[i+4] = p[i+4] + α/16 … (6)
p'[i+5] = p[i+5] + α/8 … (7)
p'[i+6] = p[i+6] + α/4 … (8)
p'[i+7] = p[i+7] + α/2 … (9)
p'[i+8] = p[i+8] − α/2 … (10)
p'[i+9] = p[i+9] − α/4 … (11)
p'[i+10]= p[i+10]− α/8 … (12)
p'[i+11]= p[i+11]− α/16 … (13)
の式(6)〜(13) により求める。
【0034】
ブロック歪補正回路24では、ブロック境界に隣接する画素及びその近隣の画素に対して式(6)〜(13) に従って補正を行ない、ブロック歪を除去する。その結果、補正後のブロック境界の段差 p'[i+8]−p'[i+7] は下式(14)に示すように、上記アクティビティact の値と等しくなる。
【0035】
このときのブロック境界の段差の一例を、図5に示す。この図5の(A)が、上記補正前の状態を、また(B)が上記補正後の状態をそれぞれ示している。図5の縦軸は振幅すなわち画素データ値を、また横軸はH(水平)方向あるいはV(垂直)方向の画素位置を示し、図5の(A)のブロック境界の段差δb が、図5の(B)のブロック境界の段差act に補正されている。
【0036】
ところで、上記図3に示すような構成において、ブロック歪の段差が図6で示されるように、復号後の量子化ステップに等しい、つまり歪の段差の大きさが1でブロック境界周辺が平坦な時の補正について考えてみる。
【0037】
このような歪段差が量子化ステップに等しい場合に、ブロック歪であると判定し補正を行なうと、量子化の分解能上、図7のように、ブロック境界の隣接部に疑似エッジPEが発生してしまう。
【0038】
また、ブロック歪でないと判定されると、ブロック歪が除去されず、段差がそのまま残ってしまう。ブロック歪の段差はわずかに1ではあるが、ブロック境界周辺が平坦であることと、歪が縦あるいは横に並ぶことにより、視覚上目につく。
【0039】
具体例を挙げて説明する。図6に示す信号が入力された場合、
act = 0
δb = −1
であり、上記スレッショルド値(閾値)Th を例えば32とすると、
act < |δb| < 32
が成立し、ブロック歪であると判定される。このときの補正値αを上記式(5) より求めると、
となる。よって、上述したブロック境界近傍の各画素データの値を、上記式(6) 〜(13)を用いて小数点以下第1位で丸め処理を行なって計算すると、下記式(15)〜(22)のようになる。
【0040】
【数1】
【0041】
これらの式(15)〜(22)から、図7に示したように、p[i+7]、p[i+8]の画素のところで疑似エッジが発生する。
【0042】
以上の説明のように、上記図3の構成に限らず、通常のブロック歪補正によっては、ブロック歪の段差が1の時はブロック歪の補正を効果的に行なうことができなかった。
【0043】
これに対して、本実施の形態においては、上記図1の構成のように疑似ランダム信号発生回路27を設け、上記アクティビティact や各画素に対応する補正値を計算回路23で計算する際に、小数点以下の語長を制限せずに、M(最大長周期)系列発生器等を用いた疑似ランダム信号発生回路27からの疑似ランダム信号を用いて丸め処理を行なうことにより、ブロック境界からの距離に応じてブロック段差を補正する確率を制御している。その結果、ブロック段差は視覚上なめらかにつながったように見える。
【0044】
各画素の補正値計算回路23の内部は、例えば上記図2のように構成されており、この図2の補正値計算回路32で補正値αを計算する。その後、ウェイティング回路33で各画素毎にウェイティングを施す。このウェイティングの具体例とは、補正値αを各画素に対応してビットシフトし、 α/16、α/8、α/4、α/2なる値を得るような処理である。
【0045】
例えば、上記図6で示される信号が入力された場合には、α=−1となるので、α/16、α/8、α/4、α/2 はそれぞれ下記(23)〜(26)に示した値となる。なお、2進数で小数点以下の値も併せて示した。
【0046】
【数2】
【0047】
また、図2の端子31からは、例えば(27)〜(34)に示した3ビットのM系列信号等の疑似ランダム信号が入力される。この疑似ランダム信号の発生順序は、図1の疑似ランダム信号発生回路27による。なお、10進数表示は、上記各画素における補正値と桁合わせをしている。
【0048】
【数3】
【0049】
図2の加算器34では、各画素の補正値とM系列等の疑似ランダム信号の加算が行なわれる。各画素ごとに具体的に説明する。
【0050】
上記画素のp[i+7]及びp[i+8]はα/2の補正がなされるが、上記疑似ランダム信号の(31)〜(34)と加算される場合に桁上がりし、補正値は1となる。つまり、補正される確率は50%である。
上記画素のp[i+6]及びp[i+9]はα/4の補正がなされるが、上記疑似ランダム信号の(33)、(34)と加算される場合に桁上がりし、補正値は1となる。つまり、補正される確率は25%である。
上記画素のp[i+5]及びp[i+10]はα/8の補正がなされるが、上記疑似ランダム信号の(34)と加算される場合に桁上がりし、補正値は1となる。つまり、補正される確率は12.5%である。
上記画素のp[i+4]及びp[i+11]はα/16の補正がなされるが、桁上がりをすることはないので、補正される確率は0%である。
【0051】
これらの補正の様子を図8に示す。この図中で○印内にAと記した点が平均的なレベルである。すなわち、上記各補正される確率に上記補正値1を掛けたものが、統計的に見て期待される補正値であり、この期待される補正値で補正した結果を上記平均的なレベルとして示している。この図8から明らかなように、ブロック境界の画素p[i+7]、p[i+8]では、補正される確率が50%で、統計的に見た補正期待値は0.5であるが、ブロック境界から離れるに従って補正される確率が小さくなって、画素のp[i+4]、p[i+11]では補正なしとなっている。
【0052】
以上のようにして、ブロック境界からの距離に応じて生成された補正値は、端子35から出力される。
【0053】
なお、本実施の形態では、ブロック段差の大きさが1の時について説明したが、前述のブロック歪判定及び補正アルゴリズムによれば、ブロック段差の大きさが1、あるいは復号後の量子化ステップに近いかどうかを特に区別せずに、ブロック歪補正を行なうことができる。また、本実施の形態における映像信号とは、輝度信号、色信号ともに適用可能であることは言うまでもない。
【0054】
図9は、この発明に係る実施の形態となるブロック歪低減回路を適用できるビデオCDプレーヤーの概略的な構成を示す。
【0055】
この図9において、ビデオCDやCD−ROM等のディスク101から、光ピックアップ102により読み出されたRF信号は、RFアンプ103に入力される。ここで増幅されたRF信号は、EFM(8−14変調)復調回路104で復調され、シリアルデータとして、ディスク記録フォーマットのデコーダである例えばCD−ROMデコーダ105に入る。
【0056】
CD−ROMデコーダ105では、シリアルデータから例えばMPEGビットストリーム信号に変換し、MPEGデコーダ106に送る。このMPEGは、上述したように、画像の時間及び空間方向の相関を利用して圧縮符号化を行うものであり、空間方向の相関性を利用するためにブロックDCT符号を採用している。MPEGデコーダ106では、例えばMPEG1フォーマットに従い復号を行っており、この復号の際に、逆量子化器161による逆量子化処理後に逆DCT回路162による逆DCT処理を施す。さらに、必要に応じて補間などの処理を行なった後出力する。
【0057】
MPEGデコーダ106から出力された映像信号は、ノイズリデューサとしてのブロック歪低減回路107に入力されるが、ここでの信号はMPEG1での圧縮/伸張によるノイズが含まれているので、ブロック歪低減回路107でこれらのノイズ除去を行なう。このブロック歪低減回路107として、上述した図1に示すような本発明の実施の形態が適用される。
【0058】
ブロック歪低減回路107での処理後、NTSCエンコーダ108で同期信号の付加、色信号の変調などを行ないNTSC映像信号を生成する。このNTSC映像信号がD/A変換器109を介して出力端子110に出力される。
【0059】
ブロック歪低減回路107と関連して、マイクロコンピュータ等を用いた制御回路111が設けられ、制御回路111に対しては操作部112からの制御信号が供給される。操作部112には、ノイズリダクション、例えばブロック歪低減の制御スイッチが設けられており、ブロック歪低減のオン/オフの切り替えがなされる。
【0060】
また、制御回路111は、M(最大長周期)系列発生器のような上記図1の疑似ランダム信号発生回路27についての上記VD(垂直同期信号)によるリセットを制御する。これは、例えば静止画像が入力された場合、VDによるリセットをオンとして、VDで疑似ランダム信号発生回路27をリセットすることにより、画面間における疑似ランダム信号の発生パターンを同一とすることができ、これによって、ある画素に着目した時、その画素に対する補正値は時間的に変化しないので、補正後の画像に動的なノイズが付加されるような不具合を防止することができる。
【0061】
ここで、上述した本発明の実施の形態の変形例について説明する。
【0062】
この変形例においては、上記式(6)〜(13) で示した補正式を、下記の式(35)〜(40)に変更する。
【0063】
p'[i+5] = p[i+5] + α/8 … (35)
p'[i+6] = p[i+6] + α/4 … (36)
p'[i+7] = p[i+7] + 3α/8 … (37)
p'[i+8] = p[i+8] − 3α/8 … (38)
p'[i+9] = p[i+9] − α/4 … (39)
p'[i+10]= p[i+10]− α/8 … (40)
この変形例で、上記図6で示す信号が入力された場合、α/8、α/4、3α/8 はそれぞれ(41)〜(43)に示した値になる。
【0064】
【数4】
【0065】
上記図4に示す各画素p[i+7]及びp[i+8]は、3α/8 の補正がなされるが、上記式(32)〜(34)の疑似ランダム信号と加算される場合に桁上がりし、補正値は1となる。すなわち、補正される確率は37.5%である。
【0066】
このような変形例による補正を行う場合には、図10で示すような補正結果が得られ、前述の図8よりもなめらかにブロック段差が補正される。
【0067】
次に、本発明の他の実施の形態について、図11及び図12を参照しながら説明する。
ブロック歪の補正には、例えば図11及び図12に示すような構成を用いても本発明を適用することが可能である。図11は図9におけるブロック歪低減回路107の要部を示し、図12は図11におけるブロック歪補正回路40の具体例を示す。
【0068】
これらの図11及び図12に示す実施の形態の補正方法について説明する。ブロック歪判定回路22において、ブロック歪であると判定された場合、ブロック歪補正回路40は、上記図4の各画素p[i+5]、p[i+6]、p[i+7]、p[i+8]、p[i+9]、p[i+10] に対してLPF(ローパスフィルタ)の処理を施し、端子25に出力する。ブロック歪でないと判定された場合は、端子20から入力されたデータを処理せずに、そのまま端子25に出力する。
【0069】
ブロック歪補正回路40の内部の具体例を図12を用いて説明する。
端子43から入力される制御信号がH(ノイズリダクションオン)で、かつ端子42からのブロック歪判定信号もH(ブロック歪であると判定)となる各信号が入力された時、切換スイッチ47は、以下の処理が施された信号を選択し、端子48に出力する。端子20から供給される映像信号は、例えば下記の式(44)の伝達特性をもつLPFの処理が施される。
【0070】
H(z) =(2+3z-1+6z-2+3z-3+2z-4)/16 … (44)
z-1 は単位遅延演算子である。
【0071】
このLPFに図6で示す信号が入力されたとき、各画素p[i+5]、p[i+6]、p[i+7]、p[i+8]、p[i+9]、p[i+10]の応答は、以下の(45)〜(50)の値となる。ただし、p[i+7]=m+1、p[i+8]=m と置く。
【0072】
また、端子41からは、例えば(51)〜(66)に示した4ビットの疑似ランダム信号が入力される。なお、10進表示は、上記各画素の応答値と桁合わせをしている。
【0073】
【数5】
【0074】
加算器46では、LPF処理された値と4ビットの疑似ランダム信号の加算が行なわれる。各画素ごとに具体的に説明する。
【0075】
上記図4の画素p[i+6]は、上記(53)〜(66)の疑似ランダム信号と加算される場合に桁上がりする。すなわち、丸め処理された結果がm+1 になる確率は87.5%である。
上記画素p[i+7]は、(56)〜(66)の疑似ランダム信号と加算される場合に桁上がりし、丸め処理された結果がm+1 になる確率は68.75%である。
上記画素p[i+8]は、(62)〜(66)の疑似ランダム信号と加算される場合に桁上がりし、丸め処理された結果がm+1 になる確率は31.25%である。
上記画素p[i+9]は、(65)〜(66)の疑似ランダム信号と加算される場合に桁上がりし、丸め処理された結果がm+1 になる確率は12.5%である。
【0076】
これらの補正の様子を図13に示す。図中の丸印内にAと記した点が平均的なレベルである。以上のようにしてブロック段差はなめらかに補正される。
【0077】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施の形態においては、水平(H)方向の処理について述べたが、垂直(V)方向についても同様に適用可能である。また、VD(垂直同期信号)による疑似ランダム信号発生器のリセットは静止画像が入力されたときに限らず、動画像が入力された場合にも適用可能である。さらに、補正値αは上記実施の形態のみに限定されず、種々の方法により補正値を求めることができ、例えばブロック段差あるいはブロック歪そのものを補正値としてもよい。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、ブロック歪判定結果によりブロック歪補正値で歪を補正する際に、この補正値を疑似ランダム信号に応じて変調しているため、ブロック境界近傍の画像データがランダムに変調された補正値で補正され、ブロック境界での疑似エッジの発生が防止され、ブロック段差が視覚的に滑らかにつながったようになる。
【0079】
上記補正値を疑似ランダム信号により変調するとは、例えば、補正値をランダムに切り換えることが挙げられ、ブロック境界からの距離に応じて上記補正値の切換発生確率を制御することが挙げられる。これにより、簡単な処理で、ブロック段差が隣接画素近傍も含めて滑らかにつながるように補正できる。
【0080】
従って、本発明によれば、ブロックDCT符号化などを用いて画像圧縮/伸張した際に発生するブロック歪を除去する装置において、簡易な回路あるいは方法で復号後の量子化ステップと同等程度の微小振幅のブロック歪を効果的に除去することができる。
【0081】
また、疑似ランダム信号発生をVD(垂直同期信号)でリセットすることにより、特に静止画像において動的なノイズが付加される悪影響を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態となる画像データのブロック歪低減装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態のブロック歪低減装置に用いられる各画素の補正値計算回路の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の前提となるブロック歪低減装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】ブロック歪補正のためのブロック境界近傍の画素を示す図である。
【図5】ブロック境界の段差の補正動作を説明するための図である。
【図6】ブロック境界の段差が1量子化ステップのときの画素データの一例を示す図である。
【図7】ブロック境界の段差が1量子化ステップのときの補正後の画素データの一例を示す図である。
【図8】本発明に係る実施の形態によるブロック歪低減が施されたときのブロック境界の画素データの一例を示す図である。
【図9】本発明に係る実施の形態となる画像データのブロック歪低減装置が用いられたデコーダシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明に係る実施の形態の変形例によるブロック歪低減が施されたときのブロック境界の画素データの一例を示す図である。
【図11】本発明に係る他の実施の形態となる画像データのブロック歪低減装置の概略構成を示すブロック図である。
【図12】図11の実施の形態のブロック歪低減装置に用いられるブロック歪補正回路の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図13】図11の実施の形態によるブロック歪低減が施されたときのブロック境界の画素データの一例を示す図である。
【符号の説明】
21 アクティビティ・ブロック段差計算回路、 22 ブロック歪判定回路、 23 各画素の補正値計算回路、 24 ブロック歪補正回路、 27 疑似ランダム信号発生回路
Claims (10)
- 画像データのブロック符号化におけるブロック歪を低減するためのブロック歪低減装置において、
ブロック境界近傍であってブロック境界に対して垂直方向の隣接画素間の差分の平均値と、ブロック段差とに基づいてブロック歪か否かを判定する判定手段と、
上記ブロック歪を低減するための第2の補正値を求める補正値算出手段と、
上記判定手段による判定結果により上記第2の補正値で歪を補正する補正手段と、
疑似ランダム信号発生手段とを有し、
上記補正値算出手段は、上記平均値と上記ブロック段差に基づく第1の補正値に、上記疑似ランダム信号発生手段からの疑似ランダム信号を加算する手段を有し、加算された第1の補正値を丸め処理して第2の補正値を求めること
を特徴とするブロック歪低減装置。 - 上記補正値算出手段は、ブロック境界からの距離に応じて上記第1の補正値に重み付けを施すことで、上記第2の補正値による補正の確率を制御すること
を特徴とする請求項1記載のブロック歪低減装置。 - 入力される画像データが輝度信号及び色信号からなり、上記輝度信号及び上記色信号の少なくとも一方に対して上記歪低減のための補正を施すこと
を特徴とする請求項1記載のブロック歪低減装置。 - 画像データの水平方向及び垂直方向の少なくとも一方に対して上記歪低減のための補正を施すこと
を特徴とする請求項1記載のブロック歪低減装置。 - 上記疑似ランダム信号発生手段は、画像データの垂直同期信号によりリセットされること
を特徴とする請求項1記載のブロック歪低減装置。 - 画像データのブロック符号化におけるブロック歪を低減するためのブロック歪低減方法において、
ブロック境界近傍であってブロック境界に対して垂直方向の隣接画素間の差分の平均値と、ブロック段差とに基づいてブロック歪であるかどうかを判定する判定工程と、
上記ブロック歪を低減するための第2の補正値を求める補正値算出工程と、
上記判定工程での判定結果により上記第2の補正値で歪を補正する補正工程と、
疑似ランダム信号を発生する工程とを有し、
上記補正値算出工程は、上記平均値と上記ブロック段差に基づく第1の補正値に、上記発生された疑似ランダム信号を加算し、加算された第1の補正値を丸め処理して第2の補正値を求めること
を特徴とするブロック歪低減方法。 - 上記補正値算出工程は、ブロック境界からの距離に応じて上記第1の補正値に重み付けを施すことで、上記第2の補正値による補正の確率を制御すること
を特徴とする請求項6記載のブロック歪低減方法。 - 入力される画像データが輝度信号及び色信号からなり、上記輝度信号及び上記色信号の少なくとも一方に対して上記歪低減のための補正を施すこと
を特徴とする請求項6記載のブロック歪低減方法。 - 画像データの水平方向及び垂直方向の少なくとも一方に対して上記歪低減のための補正を施すこと
を特徴とする請求項6記載のブロック歪低減方法。 - 上記疑似ランダム信号発生工程は、画像データの垂直同期信号によりリセットされること
を特徴とする請求項6記載のブロック歪低減方法。
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