JP3998591B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置を設けたパチンコ遊技機等の遊技機に関し、特に、遊技者が立体画像を見ることができる画像表示装置を設けた遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機として、表示画像が立体的に見えるようにした所謂3D方式の画像表示装置を備えた遊技機が開発されており、例えば、眼鏡を使用することなく立体表示が見える方式として、パララックスバリア方式やレンティキュラー方式等による画像表示装置を備えた遊技機がある。この遊技機は、立体的な画像表示を行うことができ、高度な遊技の興趣をもたらすことができる。
【0003】
この3D方式の画像表示装置は、両眼の視差を利用して立体的に見えるように構成されており、特定の位置(立体視認可能位置)からであれば、表示画像を立体的に見ることができる。そして、遊技を行っている遊技者が容易に眼の位置を立体視認可能位置に合わせることができるように、標識手段を設けた遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この遊技機は、標識手段を構成する第1標識と第2標識との重なり具合により立体視認可能位置を把握するように構成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−28763号公報(第2頁,第4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した遊技機では、一方の標識の位置合わせ部分(例えば縁部)が他方の標識の後ろに隠れてしまう場合があり、遊技者は、眼の位置を調整している間に位置合わせ部分を見失う虞がある。このことから、遊技者は、位置の微調整がうまくできなかったり、あるいは両方の標識が見えるところまで眼の位置を戻さなければならなかったりして、立体視認可能位置を把握するのに時間が掛かってしまい、遊技の興趣を損なう虞がある。
【0006】
そして、上記した遊技機は、画像表示装置の前方や透明部材など遊技者から目立つ位置に標識手段を備えているのだが、遊技領域を一貫したテーマでデザインしようとすると、この標識手段の位置や形状がデザインテーマに馴染まない場合がある。その結果、遊技盤設計の自由度が狭められてしまう。また、遊技者が遊技中に表示画像による演出や遊技領域を流下する遊技球の動きを見ようとすると、標識手段が邪魔になって上記演出の一部や流下中の遊技球が隠れてしまう虞があり、高度な遊技の興趣を期待し難い。
【0007】
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技領域のデザインを損なうことなく、立体画像表示装置の立体視認可能位置を容易に把握できる遊技機を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、遊技領域が形成された遊技盤上に、左右眼の視差作用によって立体視可能な画像を表示する画像表示装置を備えた遊技機において、
前記遊技盤は、前記画像表示装置の下方に遊技球が入賞可能な入賞具を備え、
前記入賞具は、前記遊技盤上に取り付けるベース部と、該ベース部の前方へ離間した位置に配設されて、ベース部よりも小さい前装飾面部と、該前装飾面部とベース部との間に開口した入賞口とを少なくとも備え、
前記ベース部は、前方から視認可能な模様の一部を構成している第1標識をベース部周縁から前装飾面部の後方に亘って設け、
前記前装飾面部は、前記第1標識の前方に位置する装飾領域に、前記模様に連続する一部であって、周縁の外方に前記第1標識を臨ませる第2標識を設け、該第2標識を前記第1標識の前方へ離間した位置に配設し、
前記第1標識は、前記模様の一部である第1整合目標部を含み、
前記第2標識は、前記模様の一部である第2整合目標部を含み、
前記第2標識から臨む第1標識の第1整合目標部と、前記第2標識の周縁に位置する第2整合目標部とが隣り合わせるようにして見えたときの前記模様の整合具合により、画像表示装置の画像が立体的に見える立体視認可能位置を把握可能とし、
第1標識および第2標識は、前記立体視認可能位置から見ると、整合して連続する模様を形成した状態で視認されることを特徴とする遊技機である。
【0009】
ここで、模様とは、形状の表面に現れる平面的、立体的図柄、線図、文字、色分け、ぼかし等を含むものを示す。
【0013】
請求項2に記載のものは、前記ベース部は、第1標識の前方および周囲に透明部材からなる第1標識保護壁部を設け、
前記前装飾面部は、第2標識の後方および周囲に透明部材からなる第2標識保護壁部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1はパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【0015】
パチンコ遊技機の遊技盤1は、図1に示すように、合板やプラスチック等からなる矩形状の遊技盤本体2の表面に、装飾模様3が印刷された装飾用のセルシート4を貼付し、該セルシート4の上からガイドレール5や遊技領域区画部材6等を止着することで略円形状の遊技領域7を区画形成している。そして、遊技盤1は、該遊技領域7内において、略中央からガイドレール5とは反対側(図中右側)に亘ってセンターケース8を配設し、該センターケース8には、遊技領域7の略中央に位置するように画像表示装置(可変表示装置)9を前面に備えている。また、遊技盤1は、画像表示装置9の下方にチューリップタイプの始動入賞具10(本発明の入賞具に相当)を配設し、該始動入賞具10の下方に、画像表示装置9の作動結果によって遊技球を受け入れない第1状態と受け入れ易い第2状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)11を配設している。さらに、遊技盤1は、この他に、一般入賞具12、遊技球の流下方向を変える風車13や障害釘(図示せず)、発光により各種の装飾表示を行うランプ・LED14、及び入賞せずに流下した遊技球を回収するアウト口15を設けている。なお、始動入賞具10に関しては、後で詳細に説明する。
【0016】
セルシート4は、始動入賞具10の周囲に、浮世絵調に描かれた富士山の絵を装飾模様3として有し、該装飾模様3を前方から視認可能な状態で形成している。そして、このセルシート4は、富士山の裾野の稜線に相当する傾斜線分(パチンコ遊技機を設置した状態において、水平方向に対して傾斜した線分)が始動入賞具10に重なる状態で装飾模様3を配置している(図2参照)。
【0017】
センターケース8は、図3に示すように、中央部分に矩形の開口窓部18を開設した装置である。このセンターケース8は、遊技盤1の表面に取り付ける取付基板19を備え、該取付基板19の上部に波飛沫を模した鎧部20を前方へ突設し、該鎧部20のガイドレール5側(図中左側)の傾斜端部から下方に縦長の側辺部21を延設し、該側辺部21とは反対側(図中右側)には、浮世絵の人物画を立体化した装飾部22を取付基板19から前方に突出した状態で取り付け、側辺部21の下端と装飾部22の下端とを接続する状態で底部23を配設し、鎧部20、側辺部21、装飾部22、および底部23に囲まれた箇所に開口窓部18を開設し、該開口窓部18に画像表示装置9を後方から臨ませて概略構成されている。なお、鎧部20の前面および装飾部22の前面は、取付基板19から略同じ距離だけ前方に位置して、略同一平面上にある。
【0018】
また、センターケース8は、装飾部22の後側に、遊技球をセンターケース8上面から底部23へ流下させる遊技球誘導路(ワープ流路)25を備えている。この遊技球誘導路25は、鎧部20と装飾部22との間に臨ませた状態で遊技球流入口26を、底部23の装飾部22側(図中右側)に臨ませた状態で遊技球流出口27をそれぞれ開設しており、センターケース8の上方を流下する遊技球を底部23に案内できるように構成されている。
【0019】
センターケース8の底部23は、前側に遊技球が転動可能な波面状のステージ29を備え、該ステージ29の後方に、左右に揺動可能な波状の副ステージ30をステージ29よりも高い位置に軸着している。さらに、底部23は、ステージ29の略中央に左右へ揺動可能な流下案内部材31を軸着し、該流下案内部材31には、上方から前方へ貫通する遊技球通路(球通路)32を備えて、ステージ29の中央周辺まで転動してきた遊技球が底部23の略中央から落下して真下の始動入賞具10に入賞し得るように構成されている。そして、センターケース8は、このような副ステージ30および流下案内部材31を互い違いに左右へ揺動させて、底部23上に載った遊技球を複雑に転動させることができる。
【0020】
さらに、センターケース8は、装飾部22の上部から右部に亘って遊技領域区画部材6との間に遊技球が1個ずつ流下可能な遊技球流下路34を形成している。また、この装飾部22は、遊技球流下路34の前方に透明部材からなる流下路カバー部材35を備え、この流下路カバー部材35の先端を遊技領域区画部材6から離間して間隙部36を形成し、該間隙部36から遊技球流下路34の底部37を臨ませている。
【0021】
次に、画像表示装置9について説明する。
画像表示装置9は、表示画面上に複数の変動表示領域(例えば、左側、中央、右側の3つの変動表示領域)を設定し、各変動表示領域に立体画像からなる識別情報(図柄)を変動表示ゲーム等、遊技の進行に基づいて変動表示する装置であり、左右眼の視差作用によって立体視が可能な画像を表示できるように構成されている。具体的には、画像表示装置9は、図4に示すように、発光素子40、偏光フィルタ41、フレネルレンズ42からなる光源43と、微細位相差板44と、第1偏光板45、第2偏光板46と、液晶表示パネル47と、ディフューザ48とにより構成されている。
【0022】
なお、微細位相差板44は、偏光特性が互いに異なる第1領域44aおよび第2領域44bを交互に有しており、液晶表示パネル47の水平走査線と略同じ繰り返しピッチで上下方向に並べている。また、液晶表示パネル47は、微細位相差板44の第1領域44aに対応する走査線上に左眼用画像を表示し、第2領域44bに対応する走査線上に右眼用画像を表示する。すなわち、液晶表示パネル47は、左眼用画像と右眼用画像とを1走査線ずつ交互に上下方向へ並べて表示するように構成されている。
【0023】
このような構成を有する画像表示装置9において、発光素子40から光を発すると、図5に示すように、この光は、偏光フィルタ41を透過するとともに放射状に広げられる。そして、放射状に広がった光のうち、偏光フィルタ41の右側領域41aを透過した光(一点鎖線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ42により平行光となるように進行方向を変えられる。そして、フレネルレンズ42から出射された平行光のうち、微細位相差板44の第1領域44aに入射した光は、偏光軸が90度回転した状態で透過する。この第1領域44aから出射した光は、第1偏光板45、液晶表示パネル47、第2偏光板46を略垂直(やや右側から左側)に透過して左眼に至る。このようにして、液晶表示パネル47の表示素子に表示された画像のうち、第1領域44aに対応する位置に表示された左眼用画像が左眼に到達する。
【0024】
なお、微細位相差板44の第1領域44aと交互に並んで配置されている第2領域44bは、透過する光の偏光軸を変化させない。したがって、偏光フィルタの右側領域41aを透過しても、第2領域44bから出射した光は、上記の第1領域44aからの光に対して偏光方向が90度ずれているので、第1偏光板45を透過しない。このことより、液晶表示パネル47の表示素子に表示された画像のうち、第2領域44bに対応する位置に表示された右眼用画像は、左眼に到達しない。
【0025】
一方、偏光フィルタ41の左側領域41bを透過した光(破線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ42により平行光となるように進行方向を変えられる。そして、フレネルレンズ42から出射された平行光のうち、微細位相差板44の第2領域44bに入射した光は、偏光フィルタ41の左側領域41bと同一の偏光方向の光を透過する。この第2領域44bから出射した光は、第1偏光板45、液晶表示パネル47、第2偏光板46を略垂直(やや左側から右側)に透過して右眼に至る。このようにして、液晶表示パネル47の表示素子に表示された画像のうち、第2領域44bに対応する位置に表示された右眼用画像が右眼に到達する。
【0026】
なお、微細位相差板44の第2領域44bと交互に並んで配置されている第1領域44aは、上記したとおり、透過する光の偏光軸を90度回転させるように構成されている。したがって、偏光フィルタの左側領域41bを透過しても、第1領域44aから出射した光は、上記の第2領域44bからの光に対して偏光方向が90度ずれているので、第1偏光板45を透過しない。このことより、液晶表示パネル47の表示素子に表示された画像のうち、第1領域44aに対応する位置に表示された左眼用画像は右眼に到達しない。
【0027】
そして、画像表示装置9においては、液晶表示パネル47の右眼用画像と左眼用画像とを左右にずらして両眼視差を発生させ、そのずれ量を加減することで立体画像を表示することができる。
【0028】
具体的には、図6(a)に示すように、右眼用画像と左眼用画像との左右のずれがない状態であれば、画像表示装置9は、両眼視差を発生させない画像、すなわち二次元平面画像を表示し、この画像を表示画面上に出現させる。
【0029】
また、図6(b)に示すように、右眼用画像と左眼用画像とに左右のずれx1があれば、画像表示装置9は、両眼視差を発生させる画像、すなわち三次元立体画像を表示する。さらに、右眼用画像が右眼とは反対側(図中左側)に、左眼用画像が左眼とは反対側(図中右側)にそれぞれ位置する状態では、画像表示装置9は、この画像を表示画面よりもy1だけ手前側の位置に出現させて、飛び出すような立体感のある画像を表示することができる。
【0030】
そして、図6(c)に示すように、右眼用画像と左眼用画像とに左右のずれx2があり、右眼用画像が右側に、左眼用画像が左側に位置する状態であれば、画像表示装置9は、両眼視差を発生させる画像、すなわち三次元立体画像を表示し、この画像を表示画面よりもy2だけ奥側の位置に出現させて、引き下がるような立体感のある画像を表示することができる。
【0031】
前述のような立体感が生じるためには、遊技者の右眼には右眼用画像だけが見え、左眼には左眼用画像だけが見えることが必要であり、このために遊技者は、両眼を所定の位置(立体視認可能位置)、本実施形態においては、画像表示装置9の正面に配置させなければならない。そこで、本実施形態では、始動入賞具10に標識手段を設け、この標識手段と遊技者の眼との位置関係で立体視認可能位置を遊技者の視覚で把握できるように構成してある。
【0032】
次に、標識手段を備えた始動入賞具10について説明する。
始動入賞具10は、遊技球が入賞することで画像表示装置9における変動表示ゲームを開始させることができる入賞具である。この始動入賞具10は、図7に示すように、遊技盤1上に取り付ける略扇形状のベース部51と、該ベース部51の前面部に配設された前装飾面部52と、該前装飾面部52とベース部51との間に開口した入賞口53と、該入賞口53の左右両側に開閉可能な状態で軸着された普通電動役物(普通変動入賞装置)54と、該普通電動役物54を駆動する駆動源としての普通電動役物ソレノイド55とにより構成されている。
【0033】
ベース部51は、透明プラスチック等の透明部材からなり、前面部および後面部を遊技盤本体2あるいはセルシート4に対して略平行になるように形成し、前面部の上側には遊技球が1個ずつ流下可能なゲート部58を前方に向かって突設している。このゲート部58は、真下に入賞口53を臨ませており、当該ゲート部58を通過した遊技球が入賞口53へ落下するように構成されている。また、ベース部51は、入賞口53の後方に遊技球が通過可能な貫通開口59を開設し、該貫通開口59から後方へ向けて入賞球通路60を延設して、始動入賞具10に入賞した遊技球が貫通開口59および入賞球通路60を通じて遊技盤1の裏側へ誘導されるように構成されている(図8参照)。
【0034】
そして、ベース部51は、後面部にベース部シール片62を透明な粘着層により貼付している。このベース部シール片62は、ベース部51の形状に合わせて形成され、貫通開口59の形状および位置に合わせて開口してある。また、ベース部シール片62は、ベース部51の後面部に貼付されている面、すなわち前面にセルシート4の装飾模様3に連続する模様を印刷等により形成し、この模様を第1標識63(画像表示装置9の立体視認可能位置を把握するための標識の一つ)としている(図9参照)。したがって、この第1標識63は、透明なベース部51および透明な粘着層を介して、前方から視認可能な模様の一部として存在している。このようにしてベース部51は、当該ベース部51の周縁から前装飾面部52の後方に亘って、詳しくは、貫通開口59の周縁まで第1標識63を設けている。なお、本実施形態の第1標識63は、装飾模様3である富士山の模様において左側の裾野部分、すなわち右上がりの傾斜線分(パチンコ遊技機を設置した状態において、水平方向に対して傾斜した線分)64を含んだ模様で形成されており、この傾斜線分64を立体視認可能位置を把握する際の第1整合目標部としている。したがって、第1標識63は、前方から視認可能な模様の一部である第1整合目標部(傾斜線分)64を含んで形成されている。
【0035】
また、ベース部51は、第1標識63の前方および周囲に第1標識保護壁部66を設けている。具体的に説明すると、ベース部51は、第1標識保護壁部66を前面側保護壁部66aと外周側保護壁部66bとにより構成している。前面側保護壁部66aは、ベース部51の後面部により構成されており、第1標識63の前面全体を覆っている(図8参照)。また、外周側保護壁部66bは、第1標識63の周囲に設けられている。この外周側保護壁部66bは、透明プラスチック等の透明部材から形成されており、詳しくは、ベース部51の全周縁から断面矩形状の突条を、ベース部シール片62の厚さ以上に後方へ向かって突出させることにより、第1標識63の外周を覆う構成を備えている。
【0036】
このように第1標識63の前方および周囲に透明な第1標識保護壁部66を設けることにより、遊技領域7を流下する遊技球や始動入賞具10に入賞する遊技球が第1標識63へ直接衝突するのを防ぎ、第1標識63がずれてしまったり、損傷してしまったりするのを防止することができる。また、セルシート4上の装飾模様3が第1標識保護壁部66で見えなくなることがなく、遊技盤1のデザインを損なわない。
【0037】
なお、外周側保護壁部66bは、突出端面66cをベース部シール片62に対して略平行な状態にしてセルシート4へ当接して、第1標識63が装飾模様3に対して略平行な状態で設けられるように構成されている。したがって、第1標識63と装飾模様3との距離が場所によって大きく異なってしまうことがなく、正面(すなわち立体視認可能位置)から見たときに違和感がない。また、外周側保護壁部66bは、ベース部シール片62をベース部51の後面部に貼付するためのガイドとしての機能も有する。
【0038】
前装飾面部52は、始動入賞具10の前面を装飾する部材であり、透明プラスチック等の透明部材により形成されている。この前装飾面部52は、図8に示すように、第1標識63の前方に位置する装飾領域68と、該装飾領域68の後方へ延設されてベース部51の貫通開口59の下方に取り付けられる支持部69とを備えている。装飾領域68は、ベース部51よりも一回り小さい扇形状に形成されて、ベース部51の後面部、遊技盤本体2あるいはセルシート4に対して略平行な状態で配設されている。また、支持部69は、始動入賞具10に入賞した遊技球が転動可能な転動面を貫通開口59に向かって下り傾斜した状態で形成してある。
【0039】
前装飾面部52は、装飾領域68に装飾領域シール片70を粘着層により貼付している。この装飾領域シール片70は、装飾領域68の輪郭に合わせて形成されており、前面には、第1標識63に連続する模様の一部を印刷等により形成し、この模様を第2標識72(画像表示装置9の立体視認可能位置を把握するための標識の一つ)としている。したがって、この第2標識72は、前方から視認可能であり、第1標識63の前方に遊技球1個分程度の距離を離間した位置に、装飾模様3および第1標識63と略平行な状態で配設されている。このことから第2標識72と、装飾模様3あるいは第1標識63との距離が場所によって大きく異なってしまうことがなく、正面(すなわち立体視認可能位置)から見たときに違和感がないので、より適正な立体視認可能位置を判断し易い。
【0040】
そして、この第2標識72は、第1標識63の第1整合目標部64を後方に臨ませた状態で配設されている。なお、本実施形態の第2標識72は、第1標識63である富士山の模様のうち左側裾野部分の一部であって、第1整合目標部64に連続可能な傾斜線分(パチンコ遊技機を設置した状態において、水平方向に対して傾斜した線分)73を含んだ模様で形成されている。そして、この第2標識72は、傾斜線分73を当該第2標識72の周縁に位置させて、立体視認可能位置を把握する際の第2整合目標部としている。すなわち、第2標識72は、前方から視認可能な模様の一部である第2整合目標部(傾斜線分)73を含んで形成されている。
【0041】
また、前装飾面部52は、第2標識72の後方および周囲に第2標識保護壁部75を設けている。具体的に説明すると、前装飾面部52は、第2標識保護壁部75を後面側保護壁部75aと外周側保護壁部75bとにより構成している。後面側保護壁部75aは、装飾領域68の後側に形成されており、第2標識72の後面全体を覆っている。また、外周側保護壁部75bは、第2標識72の周囲に設けられている。この外周側保護壁部75bは、透明プラスチック等の透明部材から形成されており、具体的には、装飾領域68の全周縁から断面矩形状の突条を、装飾領域シール片70の厚さ以上に前方へ向かって突出させることにより、第2標識72の外周を覆う構成を備えている。
【0042】
このように、第2標識72の後方および周囲に透明な第2標識保護壁部75を設けることにより、遊技領域7を流下する遊技球や始動入賞具10に入賞する遊技球が第2標識72へ直接衝突するのを防ぎ、第2標識72がずれてしまったり、損傷してしまったりするのを防止することができる。また、第1標識63および第1整合目標部64が第2標識保護壁部75で隠されることがなく、立体視認可能位置の把握に支障を来たすことがない。なお、第2標識72の周囲の外周側保護壁部75bは、第2標識72の損傷を防止する機能の他、装飾領域シール片70を貼付する際のガイドとしての機能も有している。
【0043】
以上のような第1標識63および第2標識72を備えて立体視認可能位置を把握するには、第1標識63と第2標識72とが整合して連続したひとつの模様として見えるように、眼の位置を調整すればよい。すなわち、第1整合目標部(傾斜線分)64と第2整合目標部(傾斜線分)73との整合具合、言い換えると、第1整合目標部64と第2整合目標部73とが隣り合わせるようにして見えたときの模様の見え方で立体視認可能位置からのずれを判断し、第1整合目標部64と第2整合目標部73とを隣り合わせるようにして整合すると、眼の位置を調整し易い。例えば、図10(a)に示すように、第2整合目標部73が第1整合目標部64よりも左側に位置するように見えているのならば、遊技者は立体視認可能位置よりも右の位置から遊技盤1を見ていると判断することができる。したがって、眼の位置を左にずらして、第1整合目標部64と第2整合目標部73とが連続する一本の傾斜線分を形成した状態で視認できれば、遊技者は、立体視認可能位置を把握することができる。
【0044】
また、図10(b)に示すように、第2整合目標部73が第1整合目標部64よりも下に位置するように見えているのならば、遊技者は立体視認可能位置よりも上の位置から遊技盤1を見ていることになる。したがって、眼の位置を下にずらして、第1整合目標部64と第2整合目標部73とが連続する一本の傾斜線分を形成した状態で視認できれば、遊技者は、立体視認可能位置を把握することができる。このように各整合目標部64,73を整合の目印にして、各標識63,72の上下方向および左右方向のずれを容易に判断かつ修正することができ、迅速に立体視認可能位置を把握することができる。そして、遊技者は、その位置で画像表示装置9を見れば、立体画像を楽しむことができる。
なお、立体視認可能位置を把握して眼の位置を調整した後は、遊技者は、各標識63,72を見続ける必要はなく、遊技中に眼の位置がずれて画像が立体的に見えなくなってきてしまったときだけ、再び各標識63,72を見て眼の位置を調整すればよい。
【0045】
そして、第1標識63および第2標識72は、立体視認可能位置から見ると、整合して連続する模様を形成した状態で視認することができるので、遊技者は、眼が立体視認可能位置に合っているか否かを判り易い。したがって、立体視認可能位置の把握に掛かる遊技者の負担を軽減して、遊技の興趣を維持し易い。さらに、始動入賞具10上の模様、すなわち遊技領域7に形成された模様を立体視認可能位置の把握に利用することができるので、デザインテーマ(例えば、本実施形態では浮世絵調)を有する遊技領域7に上記のような各標識を備えても、そのデザインの一貫性を損なうことがない。
【0046】
また、第1標識63、第2標識72と併せて装飾模様3も、立体視認可能位置から見ると、連続する模様の一部を形成する状態で視認される。したがって、第1標識63および第2標識72を備えても、セルシート4の装飾模様3によって形成された遊技盤1上のデザインを崩し難い。このことから、遊技盤1の設計の自由度が狭くならないようにすることができる。なお、本実施形態の第1標識63、第2標識72および装飾模様3は、立体視認可能位置から見ると、図2に示すように、連続した富士山の絵を形成するように見ることができる。
【0047】
さらに、本実施形態では、始動入賞具10に第1標識63および第2標識72を形成しているので、遊技者は、遊技球が入賞するのを見ながら立体視認可能位置を把握することができる。したがって、遊技者は、遊技球の動きや入賞を楽しみながら立体画像を見る準備をすることができ、遊技の興趣を損ない難い。なお、画像表示装置9の下方に位置する入賞具を始動入賞具10としたが、これに限らず、一般入賞具であってもよい。
また、眼の位置を調整しないときには、遊技者は、各標識63,72を始動入賞具10の一部として捉えることができる。したがって、各標識63,72が遊技盤1上において特別に目立つことはなく、遊技者は、この各標識63,72によって遊技の集中を妨げられることがない。
【0048】
加えて、遊技者は、遊技球が始動入賞具10へ入賞するのを見たり、画像表示装置の表示内容を見たりして遊技を楽しむので、画像表示装置9と始動入賞具10との間で視線を移す頻度が多い。そして、遊技者は、始動入賞具10に視線を移したときに各標識63,72を見ることができるので、気軽に立体視認可能位置を把握できる。したがって、遊技者は、集中力を断たれることなく遊技を楽しむことができる。
【0049】
また、上記した始動入賞具10においては、各シール片62,70をガイド、すなわち外周側標識保護壁部66b,75bによって簡単に適正な位置へ貼付することができるので、立体視認可能位置の把握に十分な精度を備えた各標識63,72を形成しやすい。しかも、ベース部シール片62をベース部51の後側に、装飾領域シール片70を前装飾面部52の前側にそれぞれ貼付するので、各標識63,72を十分に離間した状態で形成することができる。したがって、遊技者の視認位置が立体視認可能位置から僅かにずれているだけでも、各標識63,72は、連続した模様を形成しないように見える。このことから、遊技者は、この僅かな視認位置のずれに気付くことができ、眼の位置をより適正な立体視認可能位置に修正することができる。
【0050】
また、第1標識保護壁部66の外周側保護壁部66bおよび第2標識保護壁部75の外周側保護壁部75bは、第1標識63あるいは第2標識72の全周に亘って形成されていたが、図11に示すように、遊技球が比較的衝突し易い場所、具体的には、装飾領域68の左右両端部周辺や上下両部周辺にのみ保護壁部77を設けるようにしてもよい。このように保護壁部77を部分的に形成すれば、遊技球の衝突を効率よく防ぐことができるし、製造コストの低減を図ることができる。
【0051】
そして、前装飾面部52においては、保護壁部77が設けられていない箇所に装飾領域68および第2標識72を拡張すれば、この第2標識72の周囲に第1標識63を一層見易い状態で後方に臨ませることができる。したがって、第1標識63および第2標識72の位置合わせを行いやすくなり、遊技者が立体視認可能位置を把握し易い。
【0052】
また、上記した各標識63,72は、模様をシール片62,70上に形成し、このシール片62,70をベース部51および前装飾面部52に貼付することで設けられていたが、本発明は、これに限らない。例えば、各標識63,72は、ベース部51および前装飾面部52に模様の一部を直接塗装することにより形成すれば、各標識63,72を構成する部品点数を少なくすることができ、製造コストの低減を見込めるので好適である。
【0053】
さらに、上記実施形態では、第1標識63は、装飾模様3の前後位置がほとんど変わらない状態で設けられていたが、本発明はこれに限らない。例えば、ベース部51の外周側保護壁部66bを後方へさらに突出させて、第1標識63と装飾模様3とを、遊技球の半径分程度の距離で前後方向に離間して設けるようにしてもよい。このようにして第1標識63と装飾模様3とを離間させれば、第1標識63と第2標識72との模様の整合具合だけでなく、第1標識63と装飾模様3の整合具合も併せて見ることで立体視認可能位置を把握することができる。したがって、より適正な立体視認可能位置を把握することができる。
【0054】
ところで、本実施形態では、第1標識63および第2標識72を画像表示装置9の下方の始動入賞具10に設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1標識および第2標識を画像表示装置9の上方、具体的にはセンターケース8の遊技球流下路34の周辺に設けてもよい。
【0055】
具体的に説明すると、遊技盤1は、遊技球流下路34の底部37に、人物画を模した装飾部22に連続する模様、更に具体的には、人物の前髪の一部分、こめかみ部分、こめかみと耳との間の髪部分、および耳部分の模様を形成し、この模様を第1標識81としている(図12参照)。また、この第1標識81は、こめかみ部分の模様のうち、髪の生え際部分を傾斜線分で表現し、この傾斜線分を第1整合目標部82としている。このような第1標識81は、装飾部22とともに前方から視認可能な模様であり、詳しくは、遊技球流下路34の間隙部36から視認することができる。なお、この第2実施形態の第1標識81は、遊技盤1上のセルシート4に印刷によって形成されている。
【0056】
また、センターケース8は、第1標識81から前方に流下路カバー部材35を離間させ、該流下路カバー部材35に、人物画の模様に連続する模様の一部、具体的には、こめかみ部分および耳部分の模様を複数のドット塗膜により形成している。そして、この第2実施形態においては、このドットによる模様を第2標識83としている。この第2標識83は、周縁の外方に位置する間隙部36から第1標識81を臨ませている。また、この第2標識83は、人物の髪の生え際部分を複数のドットの形成境界部分により表現しており、この境界部分を第2整合目標部84としている。
【0057】
上記のような第1標識81および第2標識83を備えて立体視認可能位置を把握するには、遊技者は、第1整合目標部82と第2整合目標部84とが連続して隣り合って見えるように眼の位置を調整すればよい。すなわち、遊技者は、装飾部22の髪の生え際部分が連続してひとつの傾斜線分のように見えるように眼の位置を調整すればよい。この第2実施形態においても、第1標識81および第2標識83は、整合して連続する模様(人物の頭髪部分に相当する模様)が視認できるか否かで、簡単に立体視認可能位置を把握することができる。
【0058】
また、第1標識81を備えるセルシート4と第2標識83を備える流下路カバー部材35とは、遊技盤本体2を基準にして位置決めができるような構成を備えるとよい。例えば、遊技盤本体2の表面から位置決めピン(図示せず)を立設し、この位置決めピンでセルシート4および装飾部22を、第1標識81および第2標識83が立体視認可能位置から十分に連続した模様に見えるように位置決めすれば、より適正な立体視認可能位置を把握することができて好適である。
【0059】
上記した実施形態は、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例にして説明したが、本発明はこれに限らず、特定の位置から立体画像を視認可能な表示装置を備えた遊技機であれば、例えば、内部に封入した遊技球を循環させる封入球式パチンコ機、アレンジボール式遊技機、雀球式遊技機等の遊技機であってもよい。
【0060】
なお、前記した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、上記した説明に限らず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれるものである。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次の効果を奏する。
請求項1の発明によれば、前記遊技盤は、前記画像表示装置の下方に遊技球が入賞可能な入賞具を備え、前記入賞具は、前記遊技盤上に取り付けるベース部と、該ベース部の前方へ離間した位置に配設されて、ベース部よりも小さい前装飾面部と、該前装飾面部とベース部との間に開口した入賞口とを少なくとも備え、前記ベース部は、前方から視認可能な模様の一部を構成している第1標識をベース部周縁から前装飾面部の後方に亘って設け、前記前装飾面部は、前記第1標識の前方に位置する装飾領域に、前記模様に連続する一部であって、周縁の外方に前記第1標識を臨ませる第2標識を設け、該第2標識を前記第1標識の前方へ離間した位置に配設し、前記第1標識は、前記模様の一部である第1整合目標部を含み、前記第2標識は、前記模様の一部である第2整合目標部を含み、前記第2標識から臨む第1標識の第1整合目標部と、前記第2標識の周縁に位置する第2整合目標部とが隣り合わせるようにして見えたときの前記模様の整合具合により、画像表示装置の画像が立体的に見える立体視認可能位置を把握可能とし、第1標識および第2標識は、前記立体視認可能位置から見ると、整合して連続する模様を形成した状態で視認されるので、各整合目標部を基準にして模様が連続して見えるように調整するだけで、立体視認可能位置を容易且つ迅速に把握することができる。したがって、立体視認可能位置の把握に掛かる負担を軽減して、遊技の興趣を維持し易くすることができる。また、遊技領域上の模様を立体視認可能位置の把握手段に利用することができ、遊技領域のデザインの一貫性が損なわれるのを防ぎ易い。さらに、遊技球が入賞具へ入賞するのを見ながら立体視認可能位置を把握することができる。したがって、遊技者は、遊技に集中しながら立体画像を見る体勢を整えることができ、遊技の興趣を損なわずに済む。
【0063】
また、眼の位置を調整しないときには、遊技者は、各標識を入賞具の一部として捉えることができる。したがって、各標識が遊技盤上において特別に目立つことはなく、遊技者は、この各標識によって遊技の集中を妨げられることがない。さらに、遊技者は、遊技球の入賞を確認するために入賞具へ視線を移したときに、各標識も併せて見ることができ、このときに立体視認可能位置を把握できる。したがって、遊技者は、集中力を断たれることなく遊技を楽しむことができる。
【0066】
請求項2の発明によれば、前記ベース部は、第1標識の前方および周囲に透明部材からなる第1標識保護壁部を設け、前記前装飾面部は、第2標識の後方および周囲に透明部材からなる第2標識保護壁部を設けたので、遊技領域を流下したり入賞具に入賞したりする遊技球が衝突しても、各標識を保護することができる。しかも、後方に位置する標識や模様を見ることができ、立体視認可能位置の把握やデザイン形成の障害になり難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図2】始動入賞具周辺のセルシートの装飾模様の説明図である。
【図3】センターケースの正面図である。
【図4】画像表示装置の構成図である。
【図5】画像表示装置の光学系の平面図である。
【図6】画像表示装置における立体画像の出現位置の説明図であり、(a)は表示面での出現位置の説明図、(b)は表示面よりも前方の出現位置の説明図、(c)は表示面よりも後方の出現位置の説明図である。
【図7】始動入賞具の斜視図である。
【図8】(a)は始動入賞具の正面図、(b)は(a)におけるA−A断面図、(c)は第1標識保護壁部の拡大断面図、(d)は第2標識保護壁部の拡大断面図である。
【図9】第1標識および第2標識を表した始動入賞具の正面図である。
【図10】(a)は右前方から見たときの始動入賞具の状態図、(b)は上前方から見たときの始動入賞具の状態図である。
【図11】保護壁部を備えた始動入賞具の正面図である。
【図12】(a)は装飾部の正面図、(b)は遊技球流下路の断面図である。
【符号の説明】
1 遊技盤
2 遊技盤本体
3 装飾模様
4 セルシート
5 ガイドレール
6 遊技領域区画部材
7 遊技領域
8 センターケース
9 画像表示装置
10 始動入賞具
11 特別変動入賞装置
12 一般入賞具
13 風車
14 ランプ・LED
15 アウト口
18 開口窓部
19 取付基板
20 鎧部
21 側辺部
22 装飾部
23 底部
25 遊技球誘導路
26 遊技球流入口
27 遊技球流出口
29 ステージ
30 副ステージ
31 流下案内部材
32 遊技球通路
34 遊技球流下路
35 流下路カバー部材
36 間隙部
37 底部
40 発光素子
41 偏光フィルタ
41a 右側領域
41b 左側領域
42 フレネルレンズ
43 光源
44 微細位相差板
44a 第1領域
44b 第2領域
45 第1偏光板
46 第2偏光板
47 液晶表示パネル
48 ディフューザ
51 ベース部
52 前装飾面部
53 入賞口
54 普通電動役物
55 普通電動役物ソレノイド
58 ゲート部
59 貫通開口
60 入賞球通路
62 ベース部シール片
63 第1標識
64 傾斜線分(第1整合目標部)
66 第1標識保護壁部
66a 前面側保護壁部
66b 外周側保護壁部
66c 突出端面
68 装飾領域
69 支持部
70 装飾領域シール片
72 第2標識
73 傾斜線分(第2整合目標部)
75 第2標識保護壁部
75a 後面側保護壁部
75b 外周側保護壁部
77 保護壁部
81 第1標識
82 第1整合目標部
83 第2標識
84 第2整合目標部

Claims (2)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤上に、左右眼の視差作用によって立体視可能な画像を表示する画像表示装置を備えた遊技機において、
    前記遊技盤は、前記画像表示装置の下方に遊技球が入賞可能な入賞具を備え、
    前記入賞具は、前記遊技盤上に取り付けるベース部と、該ベース部の前方へ離間した位置に配設されて、ベース部よりも小さい前装飾面部と、該前装飾面部とベース部との間に開口した入賞口とを少なくとも備え、
    前記ベース部は、前方から視認可能な模様の一部を構成している第1標識をベース部周縁から前装飾面部の後方に亘って設け、
    前記前装飾面部は、前記第1標識の前方に位置する装飾領域に、前記模様に連続する一部であって、周縁の外方に前記第1標識を臨ませる第2標識を設け、該第2標識を前記第1標識の前方へ離間した位置に配設し、
    前記第1標識は、前記模様の一部である第1整合目標部を含み、
    前記第2標識は、前記模様の一部である第2整合目標部を含み、
    前記第2標識から臨む第1標識の第1整合目標部と、前記第2標識の周縁に位置する第2整合目標部とが隣り合わせるようにして見えたときの前記模様の整合具合により、画像表示装置の画像が立体的に見える立体視認可能位置を把握可能とし、
    第1標識および第2標識は、前記立体視認可能位置から見ると、整合して連続する模様を形成した状態で視認されることを特徴とする遊技機。
  2. 前記ベース部は、第1標識の前方および周囲に透明部材からなる第1標識保護壁部を設け、
    前記前装飾面部は、第2標識の後方および周囲に透明部材からなる第2標識保護壁部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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