JP3997256B1 - 再生装置と再生装置のためのプログラム - Google Patents

再生装置と再生装置のためのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】キャプチャされた操作画面を再生すると共に、マウスカーソルの動きが一定となるように再生速度を変更する再生装置とそのような再生装置のためのプログラムを提供する。
【解決手段】キャプチャされた操作画面を再生する再生装置2は、操作画面を格納するキャプチャ画像格納部10と、マウスカーソル位置情報を格納するマウスカーソル位置情報格納部11と、マウスカーソル位置情報に基づいて、マウスカーソルの移動速度を算定するマウスカーソル移動速度算定部15と、移動速度とマウスカーソルが再生画面上で移動する速度である目標移動速度とに基づいて操作画面の抽出タイミングを決定する抽出タイミング決定部19と、抽出タイミングに基づいてキャプチャ画像格納部10から操作画面を抽出して再生する画像再生部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、キャプチャされた操作画面を再生する再生装置とそのような再生装置のためのプログラムに関する。
近年、イントラネットやローカルエリアネットワーク等のネットワークの普及と共に、ネットワークに接続されたコンピュータ端末の監視やネットワークを利用した授業等の目的として、遠隔にあるコンピュータ端末の操作状況を確認するケースが増加している。このような目的を達成する技術の一つとして、コンピュータ端末の操作画面をキャプチャし、そのキャプチャ画像を確認することにより、コンピュータ端末の操作状況を把握する技術がある(例えば、特許文献1)。この特許文献1に係る遠隔制御システムでは、遠隔制御サーバとクライアント端末が通信ネットワークを介して接続されており、遠隔制御サーバにおいてクライアント端末からのアクセス要求情報を受け付ける構成としている。クライアント端末ではモニタに表示されている画像データを遠隔制御サーバに送信し、遠隔制御サーバでは受信した画像データをモニタに表示すると共に、遠隔制御サーバのキャプチャ画像記録手段が、クライアント端末の画面をキャプチャ画像として、所定のインターバルで操作ログに記録し、この記録後に遠隔制御サーバのログ再生処理部が操作ログに記録されたキャプチャ画像の再生を行っている。しかしながら、この特許文献1に係る技術では、単にキャプチャ画像を再生するだけであり、例えば、再生画面内にマウスカーソルがあり、そのマウスカーソルが素早く移動した場合には、再生画面を見ている人がマウスカーソルを見失ってしまうといった問題があった。更に、処理を行わずにマウスカーソルが一定時間止まっている場合には、再生画面を見ている人もマウスカーソルが移動するまで待つ必要があるため、不便であった。
特開2006−108947号公報(段落番号0051等)
本発明の目的は、上記問題に鑑みキャプチャされた操作画面を再生する再生装置において、マウスカーソルの動きが一定となるように再生速度を変更する再生装置とそのような再生装置のためのプログラムを提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る、再生装置の特徴は、キャプチャされた操作画面を再生することによって再生画面を作り出し、前記操作画面を格納するキャプチャ画像格納部と、マウスカーソル位置情報を格納するマウスカーソル位置情報格納部と、前記マウスカーソル位置情報に基づいて、マウスカーソルの移動速度を算定するマウスカーソル移動速度算定部と、前記移動速度と前記マウスカーソルが前記再生画面上で移動する速度である目標移動速度とに基づいて前記操作画面の抽出タイミングを決定する抽出タイミング決定部と、前記抽出タイミングに基づいて前記キャプチャ画像格納部から前記操作画面を抽出するキャプチャ画像抽出部と、前記抽出された操作画面を再生する画像再生部と、を備える点にある。
このような構成とすれば、マウスカーソルのスピードを一定に保つように再生スピードを自動的に変更しながら再生することが可能となる。したがって、キャプチャされた画像においてマウスカーソルの動きが不規則であっても、マウスカーソルの移動速度を一定にできるため、マウスカーソルの視認が容易となり、目で追いかけやすくすることができる。
また、前記再生装置は、前記操作画面と前記マウスカーソル位置情報とが、別々に入力されると共に、共通のタイムスタンプに基づいて経時的にリンクされると好適である。このような構成とすれば、操作画面とマウスカーソル位置情報とが、タイムスタンプでリンクしているため、別々に入力されても経時的に処理することが可能である。
また、前記再生装置は、前記マウスカーソル位置情報が、前記操作画面から画像処理によって算出されると好適である。このような構成とすれば、操作画面からマウスカーソルの位置情報を算出するため、マウスカーソル位置情報を取得する必要がなくなる。
また、前記再生装置は、前記画像再生部が、前記目標移動速度に応じて前記マウスカーソルが一定速度で移動するように早送り再生、又はスロー再生を行う構成とすれば好適である。このような構成とすれば、マウスカーソルが常に動いている状態で再生されるため、例えば、操作が行われていないようなマウスカーソルが動いていない場合については、自動的に早送りをすることが可能となる。
また、前記再生装置は、前記操作画面からマウスカーソルを削除することにより背景画像を生成し、当該背景画像にマウスカーソルのイメージを決定された座標に対応させて合成して補完画面を生成する補完画面生成部が備えられており、前記決定された座標として、前記マウスカーソル位置情報格納部に格納されたマウスカーソル位置情報の座標が用いられると好適である。また、前記再生装置は、前記操作画面からマウスカーソルを削除することにより背景画像を生成し、当該背景画像にマウスカーソルのイメージを決定された座標に対応させて合成して補完画面を生成する補完画面生成部が備えられており、前記決定された座標として、前記マウスカーソル位置情報格納部に格納されたマウスカーソル位置情報から算定された移動距離と移動時間に基づいて算出された座標が用いられると好適である。
このような構成とすれば、マウスカーソルの移動速度が速く、早送り再生、又はスロー再生を行う場合にマウスカーソル位置情報に基づいてキャプチャされていない画像を補完生成することができるため、スムーズなマウスカーソルの動きを再現することが可能となる。更には、対応するマウスカーソル位置情報が格納されていない場合にも、マウスカーソル位置情報から算定された移動距離と移動時間に基づいて、キャプチャされていない操作画面を補完生成することができるため、スムーズなマウスカーソルの動きを再現することが可能となる。
また、前記再生装置は、前記マウスカーソルの静止状態下においてキャプチャされた操作画面が、その再生時にスキップして表示されない構成であると好適である。このような構成とすれば、マウスカーソルが静止している状態でキャプチャされた操作画面はスキップして表示されないためにマウスカーソルの移動を待ちつづけることがなくなり、効率の良い再生が可能となる。
また、前記再生装置は、前記マウスカーソルが前記操作画面における所定位置にある場合には、実際の操作時の速度で再生する構成であると好適である。このような構成とすれば、マウスカーソルがアイコンの上にあるような場合にはプログラムを起動させる可能性があることから、録画された速度で再生することにより再生画面を注意深く確認することが可能となる。
また、前記再生装置は、前記目標移動速度が、目標移動速度設定部により変更可能であると好適である。このような構成とすれば、再生画面を見ながら、マウスカーソルの移動速度を遅く設定したり、或いは速く設定したりすることができるため、状況に即した再生画面の確認が可能となる。
また、前記再生装置は、前記操作画面の再生中に前記マウスカーソルを強調イメージで装飾する強調イメージ生成部が備えられている構成であると好適である。このような構成とすれば、再生中にマウスカーソルを見失うことなく、マウスカーソルの移動に合わせて目で追いかけやすくすることが可能となる。
更に、本発明では、キャプチャされた操作画面を再生することによって再生画面を作り出す再生装置のためのコンピュータプログラムも権利範囲としており、そのコンピュータプログラムは、前記操作画面をキャプチャ画像格納部に格納するキャプチャ画像格納機能と、マウスカーソル位置情報をマウスカーソル位置情報格納部に格納するマウスカーソル位置情報格納機能と、前記マウスカーソル位置情報に基づいて、マウスカーソルの移動速度を算定するマウスカーソル移動速度算定機能と、前記移動速度と前記マウスカーソルが前記再生画面上で移動する速度である目標移動速度とを比較して前記操作画面の抽出タイミングを決定する抽出タイミング決定機能と、前記抽出タイミングに基づいて前記キャプチャ画像格納から前記操作画面を抽出するキャプチャ画像抽出機能と、前記抽出された操作画面を再生する画像再生機能と、をコンピュータに実現させることが可能である。
このように構成された再生装置のためのプログラムも上述した本発明の対象としての再生装置と比べて、実質的な特徴構成には相違はなく、上述した作用効果を得ることが可能である。
以下、本発明に係る再生装置の一例として、図1のように構成されたコンピュータネットワークシステムを用いて説明する。図1は、このコンピュータネットワークシステムを模式的に示した構成図であり、ユーザにより各種ファイルの作成、閲覧、複写、修正、削除、印刷等の操作が行われる端末1と、この端末1の操作状況を録画して再生する再生装置2とからなる。端末1をユーザが使用している際に端末1のモニタ1Aに表示される操作画面に基づく操作画面情報と、マウス操作に基づいて記録されるマウスカーソル位置情報とが、各端末1から再生装置2に送信される。したがって、各端末1のモニタ1Aに表示される操作画面が再生装置2に録画されている状態にあると考えてよい。
図2は、再生装置2の構成を模式的に示すブロック図である。再生装置2は、ネットワークに接続された端末1で取得されたキャプチャ画像を操作画面情報としてキャプチャ画像格納部10に格納すると共に、マウスカーソル位置情報をマウスカーソル位置情報格納部11に格納する。マウスカーソル位置情報には、端末1でのマウスカーソルCuの位置情報が所定時間間隔で記録されており、位置情報が取得された取得時間とモニタ1AにおけるマウスカーソルCuのx座標とy座標とが記録されている(詳細は後述する)。
マウスカーソル移動時間算定部12は、マウスカーソル位置情報格納部11に格納されたマウスカーソル位置情報から各取得時間の差を求め、この取得時間の差に基づいてマウスカーソルCuの移動時間の算出を行う。また、マウスカーソル移動距離算定部13は各座標の差から移動した座標を求め、さらにその座標からマウスカーソルCuが所定の移動時間に移動した移動距離の算出を行う。算出された移動時間や移動距離は、位置情報算定結果として位置情報算定結果記録部14に記録される。
位置情報算定結果記録部14に記録されている位置情報算定結果に基づいて、マウスカーソル移動速度算定部15はマウスカーソルCuの移動速度を算出し、この算出結果を移動速度算定結果記録部16に記録する。
本再生装置2は、録画状態にある端末1のモニタ1Aに表示される操作画面を再生装置2が備えるモニタ2Aで再生する際、再生画面に表示されるマウスカーソルCuの移動速度が一定となるように適宜、再生速度を変更する機能を備える。この移動速度は、目標移動速度として再生装置2で再生画面を確認するユーザが目標移動速度設定部17により設定可能である。また、一度設定した目標移動速度は、再生中に任意に変更することも可能である。
移動速度比較部18は、移動速度算定結果記録部16に記録された移動速度と、目標移動速度設定部17により設定された目標移動速度とを比較する。この比較結果に基づいて、抽出タイミング決定部19は、キャプチャ画像抽出部20がキャプチャ画像格納部10からキャプチャ画像を抽出するタイミングを決定し、抽出タイミングの指示を行う。ここで、この抽出タイミングは、上述の通り再生画面に表示されるマウスカーソルCuの移動速度が一定となるようなタイミングとなっている。具体的には、マウスカーソルCuの移動速度が速い場合には抽出タイミングの間隔は長くなり、マウスカーソルCuの移動速度が遅い場合には抽出タイミングの間隔は短くなる。すなわち、抽出タイミングの間隔が長い場合には表示経過時間が長いスロー再生となり、抽出タイミングの間隔が短い場合には表示経過時間が短い早送り再生となる。このように抽出タイミングを適宜、変更することによりマウスカーソルCuの移動速度が一定となるように再生速度が変更される。キャプチャ画像抽出部20により抽出されたキャプチャ画像は、画像再生部21に伝達され、VRAM(Video Random Access Memory)22を介してモニタ2Aに再生画面として再生される。
マウスカーソルの移動速度が遅い操作画面の再生時において、早送り再生を行う場合には再生画面上でのマウスカーソルCuの動きはスムーズに移動することになるが、マウスカーソルCuの移動速度が速い操作画面の再生時において、スロー再生を行う場合には取得したキャプチャ画像が不足していると、再生画面上でのマウスカーソルCuの動きは、所定の位置から次の位置まで飛んで移動したように見えてしまう場合がある。このような場合にも再生画面において、マウスカーソルCuの移動がスムーズに見えるように再生装置2には補完機能を備えている。抽出タイミング決定部19が決定した抽出タイミングに対応するキャプチャ画像がキャプチャ画像格納部10になければ、補完画面生成部23が補完画面の生成を行う。この補完画面は、まず、位置情報算定結果記録部14に記録されている位置情報算定結果からマウスカーソルCuの座標が決定される。次に、背景画像が、その対応する時間の前後いずれかの画像からマウスカーソルCuを画像処理により削除して生成される。そして、この背景画像に決定された座標に対応するようにマウスカーソルCuのイメージを合成することにより補完画面が生成される。この生成された補完画面は、キャプチャ画像抽出部20が抽出したキャプチャ画像に適宜、挿入されるように画像再生部21に伝達される。したがって、スロー再生時においてキャプチャ画像が不足した場合にも再生装置2は、マウスカーソルCuが飛ぶことなくスムーズに移動している画像を再生することが可能となる。
また、マウスカーソルCuの位置情報が、マウスカーソル位置情報格納部11にない場合には、位置情報算定結果記録部14に記録されているマウスカーソルCuの移動時間と移動距離とに基づいて、補完画面生成部23によりマウスカーソルCuの座標が計算により求められる。上記と同様の方法で生成された背景画像に計算により求められた座標に対応するようにマウスカーソルCuのイメージを合成することにより、補完画面が生成される。この補完画面をキャプチャ画像抽出部20が抽出したキャプチャ画像に適宜、挿入して再生することにより、マウスカーソルCuの移動がスムーズとなるような操作画面の再生を行うことが可能となる。
再生中にマウスカーソルCuをマーキングすることにより視認しやすくすることも好適である。このようなマーキングMを行う場合には、マウスカーソルCuの強調イメージを強調イメージ生成部24が生成する。マーキングMを行うべきマウスカーソルCuの位置座標は、位置情報算定結果記録部14に記録されている位置情報から認識可能である。強調イメージ生成部24により生成されたマーキングMは画像再生部21に伝達され、キャプチャ画像、或いは補完画面と合成してVRAM22に送られ、モニタ2Aに表示されることとなる(具体例は後述する)。また、この再生装置2は、CPUを中核部材として再生処理に関する種々の動作を行うための機能部をハードウェア又はソフトウェア或いはその両方で構築されている。
次に、キャプチャされた操作画像を用いて説明する。図3は、所定時間毎に端末1の操作に基づくモニタ1Aの操作画面をキャプチャした画像の一例である。取得時間t1からt3の間に取得された(a)の画面から(b)の画面ではマウスカーソルCuの移動があるが、取得時間t3からt9の間では、(b)の画面から(e)の画面に示されるようにマウスカーソルCuの移動が見られない。また、同様に、取得時間t9からt13の間は(e)の画面から(g)の画面に示されるようにマウスカーソルCuの移動があるが、取得時間t13からt15にかけては、(g)の画面から(h)の画面に示されるようにマウスカーソルCuの移動が見られない。このようなキャプチャされた操作画面が操作画面情報としてキャプチャ画像格納部10に格納される。
また、操作画面情報と共に、マウスカーソル位置情報がマウスカーソル位置情報格納部11に格納される。このマウスカーソル位置情報の一例を図4に示す。マウスカーソル位置情報には、マウスカーソルCuの位置情報を取得した取得時間と、その取得時間におけるx座標とy座標とからなる座標情報と共に、その取得時間に対応したキャプチャされた操作画面の画像データファイル名も記録される。図4の例では、取得時間はt1からt15としている。ここで1秒毎としているが、これに限らない。設定により1秒以下にすることも可能であるし、1秒以上にすることも当然に可能である。x座標、及びy座標については、操作画面の左下をx座標が0、y座標が0として基準座標としているが、これに限らない。所定の箇所を基準座標として、マウスカーソルCuの座標を記録することは当然に可能である。また、取得時間と画像データファイル名を比べると一対一に対応していないが、これは操作画面が2秒毎にキャプチャされていることを示し、図3の(a)から(h)と対応して取得されている。したがって、例えば図3(a)から図3(b)の間のマウスカーソルCuの座標情報も取得時間t2として取得されていることとなる。このようにマウスカーソルCuの座標情報の取得タイミングと操作画面のキャプチャするタイミングとがずれていても可能であるし、座標情報の取得の都度、操作画面をキャプチャすることも当然に可能である。
マウスカーソル位置情報格納部11に格納されるマウスカーソル位置情報に基づいて、マウスカーソル移動時間算定部12はマウスカーソルCuの移動時間を算出し、マウスカーソル移動距離算定部13はマウスカーソルCuのx座標及びy座標の移動距離を算出する。これらの算出結果は、位置情報算定結果記録部14に記録される。図4から算出された位置情報算定結果を図5に示す。移動時間「t1−t2」は、取得時間t1からt2までの時間差を算出した結果である「1秒」が記録され、以下同様に「t2−t3」以降も順次算出され記録されている。また、x座標及びy座標の移動距離も移動時間と同様に、取得時間t1からt2までの間のx座標の移動距離「x1−x2」が算出され「−320」として記録される。以下同様に「x2−x3」以降も順次算出され記録される。更に、y座標の移動距離もx座標の算出と同様に記録される。更に、これらのx座標の移動距離とy座標の移動距離とから操作画面上での移動距離が算出された結果が、移動距離として記録される。ただし、ここでは移動距離の算出結果は、見やすくするために小数点以下を切捨てた結果を示している。
マウスカーソル移動速度算定部15は、位置情報算定結果記録部14に記録される位置情報算定結果に基づいてマウスカーソルCuの移動速度の算出を行い、移動速度算定結果として移動速度算定結果記録部16に記録される。図5の位置情報算定結果から算出した移動速度算定結果を図6に示す。図5において、移動距離を移動時間で除した値が図6の移動速度として記録される。したがって、マウスカーソルCuの単位時間あたりの移動速度を算出することができる。ここで、座標情報は、dot単位で取得されていることから、移動速度の単位は「dot/秒」としている。なお、移動速度の単位は「dot/秒」に限るものではなく、画面上の長さ(例えば、インチやcm)等を使用することも可能である。
次に、目標移動速度設定部17において設定された目標移動速度に基づいて、マウスカーソルCuの移動が一定となるようにして再生装置2が備えるモニタ2Aにて再生された画像について説明する。目標移動速度設定部17で例えば、目標移動速度が250dot/秒として設定された場合の再生画面を図7に示す。図7(a)は、キャプチャ画像抽出部20がキャプチャ画像格納部10から抽出した取得時間t1における画像である。次に、キャプチャされている画像は取得時間t3で取得された画像であるが、目標移動速度に対応してキャプチャされた画像がキャプチャ画像格納部10にないため、t1からt3までのマウスカーソルCuの移動が目標移動速度での移動となるように補完画面生成部23が補完画面の生成を行う。この生成は、位置情報算定結果記録部14に記録されている位置情報算定結果に基づいて行われ、マウスカーソルCuの座標が計算により求められる。一方、背景画像はその前後いずれかの画像からマウスカーソルCuを画像処理により削除して生成される。この背景画像と座標計算により求められたマウスカーソルCuの画像を合成し、画像再生部21に伝達される。この画像は、図7(b)に示された画像となる。以降、目標移動速度に応じて同様に合成画像が生成される(図7(c)参照)。また、キャプチャされた画像がキャプチャ画像格納部10に格納されていれば、その画像が再生される(図7(d)、図7(e)等)。このようにして、マウスカーソルCuの移動が一定となるようにキャプチャ画像格納部10から画像を抽出したり、補完画面を生成したりしながら再生される。また、アイコン上にマウスカーソルCuがあれば、目標移動速度に関わらず所定の操作が行われる可能性が高いことから、早送りをすることなく録画された速度で再生することも可能である。また、図7では目標移動速度が250dot/秒として設定された場合の再生画面を示すこととしたが、マウスカーソルCuの移動ベクトルが変わった時点においては、目標移動速度に関わらず録画速度で再生することも可能である(例えば、図7(e)等)。また、図示はしないが、早送り再生、或いはスロー再生を行う際に、モニタ2Aを見ている人に対して、再生速度を変更しているか否かを認識可能となりように、その別をカウンタ表示やランプ表示等により明示することも可能である。
モニタ2Aを見ている人に対して、マウスカーソルCuの動きが容易に把握することができるようにマウスカーソルCuの周囲に強調イメージを付与することも可能である。強調イメージの一例を図8に示す。マウスカーソルCuの周囲にサークルで囲んだマーキングMが強調イメージとなる。このようにすると、マウスカーソルCuの移動を目で追うことが容易となる。この強調イメージは、図8に示されるサークルに限らず、例えば四角形で囲んだり、点線のサークルで囲んだり、色を変更したりすることも当然に可能である。
次に、本実施形態についてフローチャートを使用して説明する。図9はマウスカーソルCuの動きが一定となるように再生するためのフローチャートである。まず、マウスカーソル位置情報格納部11に格納されているマウスカーソル位置情報に基づいて、マウスカーソル移動時間算定部12とマウスカーソル移動距離算定部13とが、取得時間毎にマウスカーソルCuの移動時間と移動距離の算出を行う(ステップ#01)。算出された結果は、位置情報算定結果記録部14に記録される(ステップ#02)。
次に、位置情報算定結果に基づいて、マウスカーソル移動速度算定部15がマウスカーソルCuの単位時間毎の移動速度の算出を行う(ステップ#03)。この算出された移動速度は、移動速度算定結果記録部16に記録される(ステップ#04)。予め設定された再生画面内でのマウスカーソルCuの移動速度となる目標移動速度と算出された移動速度とを移動速度比較部18が比較を行う(ステップ#05)。
算出された移動速度が目標移動速度より速ければ(ステップ#06:Yes)、抽出タイミング決定部19はスロー再生となるようなタイミングでキャプチャ画像抽出部20に対し抽出タイミングの指示を行う。スロー再生に対応するキャプチャ画像がキャプチャ画像格納部10にあれば、この指示にしたがって、キャプチャ画像抽出部20は、キャプチャ画像格納部10からキャプチャ画像の抽出を行う(ステップ#08)。一方、キャプチャ画像がなければ(ステップ#07:No)、補完画面生成部23は位置情報算定結果記録部14に記録されている位置情報算定結果に基づいて補完画面の生成を行う(ステップ#09)。
算出された移動速度が目標移動速度より遅い場合には(ステップ#06:No)、抽出タイミング決定部19は早送り再生となるような抽出タイミングの指示を行う。ここで、早送り再生に対応するキャプチャ画像がキャプチャ画像格納部10にあれば(ステップ#10:Yes)、キャプチャ画像抽出部20は早送り再生のタイミングで対応するキャプチャ画像の抽出を行う(ステップ#11)。
早送り再生に対応するキャプチャ画像がキャプチャ画像格納部10になければ(ステップ#10:No)、補完画面生成部23は位置情報算定結果記録部14に記録されている位置情報算定結果に基づいて補完画面の生成を行う(ステップ#12)。このようにキャプチャ画像の抽出や、補完画面の生成を行うことにより、マウスカーソルCuが一定の移動速度となるような再生を行うことが可能となる。
マウスカーソルCuに対し、強調イメージの生成を行う場合には(ステップ#13:Yes)、強調イメージ生成部24が位置情報算定結果記録部14に記録されているマウスカーソルCuの位置情報を参照して強調イメージの生成を行う(ステップ#14)。同様に、背景画面の生成を行い、強調イメージと合成を行う(ステップ#15)。この合成画像を画像再生部21に伝達し、VRAM22を介してモニタ2Aに送られることにより再生される(ステップ#16)。一方、ステップ#11において、強調イメージの生成を行わない場合には(ステップ#13:No)、強調イメージとの合成を行うことなく画像再生部21に伝達される。伝達された再生用の画像は、VRAM22を介してモニタ2Aに送られることにより再生される(ステップ16)。
キャプチャ画像とマウスカーソル位置情報とが、共に残っていなければ(ステップ#17:Yes)、再生を終了する。一方、キャプチャ画像、或いはマウスカーソル位置情報のいずれか一方が残って入れば(ステップ#17:No)、処理が継続することとなるが、その際、再生速度を変更したい場合には(ステップ#18:Yes)、目標移動速度を変更し(ステップ#19)、ステップ#05から処理を継続する。また、再生速度を変更しなくて良い場合には(ステップ#18:No)、そのままステップ#05に戻り処理を継続する。このように処理を行うことにより、マウスカーソルCuの移動速度が一定となるようにキャプチャ画像を再生することが可能となる。
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、端末1から再生装置2には操作画面情報とマウスカーソル位置情報とが送信されるとして説明したが、これに限らない。例えば、操作画面情報とマウスカーソル位置情報と共に、ユーザ識別情報を取得し再生中にユーザ識別情報を表示しても良い。このような表示を行うことにより、再生画面がどのユーザのものかを理解することが容易となる。
上記実施形態では、端末1と再生装置2とがネットワークで接続されているとして説明したが、これに限らない。再生装置2はネットワークに接続されていなくても良く、再生装置を端末1に備えることにより、端末1自身で再生することも当然に可能である。
上記実施形態では、端末1と再生装置2とがネットワークで接続されているとして説明したが、これに限らない。例えば、操作画面情報やマウスカーソル位置情報が記録されたCDやDVD等のメディアによって再生装置2に伝達することも当然に可能である。このような構成とすれば、遠隔での授業等の実施も可能となる。
上記実施形態では、再生装置2が早送り再生を行うとして説明した。この早送り再生には、例えばマウスカーソルが一定時間動かない場合には、再生画面においてマウスカーソルCuの移動速度が一定となるように、マウスカーソルが一定時間動いていないキャプチャ画面を削除することが含まれることは当然である。
上記実施形態では、マウスカーソルCuの目標移動速度に基づいて、再生速度を変更するとして説明したが、これに限らない。例えば、希望する再生時間を入力し、その再生時間からマウスカーソルCuの移動速度を求め、その移動速度に基づいて再生することも可能である。このような場合には、入力された再生時間とマウスカーソルの移動距離とに基づいてマウスカーソルCuの移動速度を求め、その移動速度に応じて再生することにより希望する再生時間内での再生が可能となる。
上記の各実施形態では、再生装置2が単独のコンピュータにより構築されているとして説明したが、これに限らない。再生装置2の機能を区分けして、複数のコンピュータに分散させても良く、例えば、再生装置2におけるキャプチャ画像格納部10をファイルサーバのようなデータ格納専用機に振り分け、このデータ格納専用機から操作画面情報やマウスカーソル位置情報を読み出して種々の処理を行い、モニタ2Aに表示させる独立した再生装置2を備えることも当然に可能である。
上記実施形態では、キャプチャ画像とは、操作画面をキャプチャして得られた静止画ファイルや静止画ファイルの集合体として説明したが、これに限らない。端末1から送信されるキャプチャ画像は静止画であっても動画であっても良いことは当然である。キャプチャ画像が動画の場合でも、マウスカーソルCuの移動速度をマウスカーソル位置情報から算出し、マウスカーソルCuの移動速度が一定となるように再生画面の再生速度を早送り再生にしたりスロー再生にしたりすることは当然に可能である。なお、動画の形式で端末1から再生装置2に送信される場合は、端末1のフォーマット部に静止画を動画化する機能が備えられることになる。また、端末1の操作画面(キャプチャ画面)をモニタ2Aで表示する際も、静止画の連続表示(スライドショーのようなスタイル)でも良いし、動画表示でも良く、必要に応じて適切な静止画−動画化プログラムや動画−静止画化プログラムが実装される。更に、キャプチャ画像格納部10に格納される際のキャプチャ画像の形式も種々のものを選択することができる。例えば、静止画の場合にはJPEGやGIF等が、動画の場合にはMPEGやAVI等が用いられる。
コンピュータネットワークシステムを模式的に示した図 再生装置の構成を模式的に示すブロック図 操作画面をキャプチャした画像の一例を示す図 マウスカーソル位置情報の一例を示す図 マウスカーソル位置情報に基づいて算出された位置情報算定結果を示す図 位置情報算定結果に基づいて算出された移動速度算定結果を示す図 目標移動速度に基づいて再生された再生画面を示す図 マウスカーソルに強調イメージを付与した一例を示す図 マウスカーソルの動きを一定となるように再生するためのフローチャート図
符号の説明
1:端末
2:再生装置
10:キャプチャ画像格納部
11:マウスカーソル位置情報格納部
12:マウスカーソル移動時間算定部
13:マウスカーソル移動距離算定部
14:位置情報算定結果記録部
15:マウスカーソル移動速度算定部
16:移動速度算定結果記録部
17:目標移動速度設定部
18:移動速度比較部
19:抽出タイミング決定部
20:キャプチャ画像抽出部
21:画像再生部
22:VRAM
23:補完画面生成部
24:強調イメージ生成部
Cu:マウスカーソル
M:マーキング

Claims (11)

  1. キャプチャされた操作画面を再生することによって再生画面を作り出す再生装置において、
    前記操作画面を格納するキャプチャ画像格納部と、マウスカーソル位置情報を格納するマウスカーソル位置情報格納部と、前記マウスカーソル位置情報に基づいて、マウスカーソルの移動速度を算定するマウスカーソル移動速度算定部と、前記移動速度と前記マウスカーソルが前記再生画面上で移動する速度である目標移動速度とに基づいて前記操作画面の抽出タイミングを決定する抽出タイミング決定部と、前記抽出タイミングに基づいて前記キャプチャ画像格納部から前記操作画面を抽出するキャプチャ画像抽出部と、前記抽出された操作画面を再生する画像再生部と、を備える再生装置。
  2. 前記操作画面と前記マウスカーソル位置情報とが、別々に入力されると共に、共通のタイムスタンプに基づいて経時的にリンクされることを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
  3. 前記マウスカーソル位置情報が、前記操作画面から画像処理によって算出される請求項1に記載の再生装置。
  4. 前記画像再生部が、前記目標移動速度に応じて前記マウスカーソルが一定速度で移動するように早送り再生、又はスロー再生を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の再生装置。
  5. 前記操作画面からマウスカーソルを削除することにより背景画像を生成し、当該背景画像にマウスカーソルのイメージを決定された座標に対応させて合成して補完画面を生成する補完画面生成部が備えられており、
    前記決定された座標として、前記マウスカーソル位置情報格納部に格納されたマウスカーソル位置情報の座標が用いられる請求項1からのいずれか一項に記載の再生装置。
  6. 前記操作画面からマウスカーソルを削除することにより背景画像を生成し、当該背景画像にマウスカーソルのイメージを決定された座標に対応させて合成して補完画面を生成する補完画面生成部が備えられており、
    前記決定された座標として、前記マウスカーソル位置情報格納部に格納されたマウスカーソル位置情報から算定された移動距離と移動時間に基づいて算出された座標が用いられる請求項1からのいずれか一項に記載の再生装置。
  7. 前記マウスカーソルの静止状態下においてキャプチャされた操作画面は、その再生時にスキップして表示されないことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の再生装置。
  8. 前記マウスカーソルが前記操作画面における所定位置にある場合には、実際の操作時の速度で再生することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の再生装置。
  9. 前記目標移動速度が、目標移動速度設定部により変更可能である請求項1から8のいずれか一項に記載の再生装置。
  10. 前記操作画面の再生中に前記マウスカーソルを強調イメージで装飾する強調イメージ生成部が備えられている請求項1から9のいずれか一項に記載の再生装置。
  11. キャプチャされた操作画面を再生することによって再生画面を作り出す再生装置のためのプログラムにおいて、
    前記操作画面をキャプチャ画像格納部に格納するキャプチャ画像格納機能と、マウスカーソル位置情報をマウスカーソル位置情報格納部に格納するマウスカーソル位置情報格納機能と、前記マウスカーソル位置情報に基づいて、マウスカーソルの移動速度を算定するマウスカーソル移動速度算定機能と、前記移動速度と前記マウスカーソルが前記再生画面上で移動する速度である目標移動速度とに基づいて前記操作画面の抽出タイミングを決定する抽出タイミング決定機能と、前記抽出タイミングに基づいて前記キャプチャ画像格納から前記操作画面を抽出するキャプチャ画像抽出機能と、前記抽出された操作画面を再生する画像再生機能と、をコンピュータに実現させる再生装置のためのプログラム。
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