JP3997075B2 - 画像形成装置における転写条件設定方法、画像形成装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像形成装置における転写条件設定方法、画像形成装置、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成したトナー画像を転写材に転写する複写機、プリンター、FAXなどの画像形成装置、該画像形成装置における転写条件設定方法、該画像形成装置で用いるプログラム及び該プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像形成装置として、転写材としての転写紙の裏側から転写バイアスを印加して転写電流を供給することにより、像担持体上のトナー像を転写紙の表面に転写するものが知られている。この画像形成装置では、転写紙の材料や厚みの違いにより像担持体上のトナー像が転写紙の表面に転写される転写効率が異なる。転写紙の材料や厚みの違いにより転写効率が異なると、画像形成部(プリンタ部)によって転写紙上に転写され定着されたトナー画像の画像品質が安定しなくなるおそれがあった。
この転写紙の材料や厚みの違いに対処してトナー画像の画像品質を安定化させるために、従来は、転写紙の材料や厚み等の使用条件を限定したり、逆に、転写紙の材料や厚み等の違いに対応して転写バイアス電流が異なる処理モードを設定して操作者に選択させたりしていた。あるいは、画像形成部(プリンタ部)内の転写紙の搬送経路上に設置した転写紙の厚みを検出する厚みセンサ等からの検出結果から転写効率を予測して転写バイアス電流を決定していた。
また、フルカラープリンターやフルカラー複写機等の画像形成装置では、Black(以下「Bk」という)とYellow(以下「Y」という)とCyan(以下「C」という)とMagenta(以下「M」という)の印刷の基礎色のトナーをそれぞれ保持した複数の現像装置を有している。これらの現像装置に対してトナー画像が形成される潜像担持体(感光体)を1つしか有しないシステムが、小型であり、かつ、安価であるため、現在もっとも多くの機種で採用されている。このシステムにおいては、潜像担持体(感光体)上に複数色のトナー画像を直接に重ねて転写紙へ転写しないで、潜像担持体(感光体)のトナー画像を一旦別の像担持体である中間転写体上に順次に転写させることにより、複数色のトナー画像を中間転写体上に形成し、この中間転写体上の複数色のトナー画像を転写紙に転写する「中間転写方式」を用いるのがほとんどである。
この中間転写体として、所定の抵抗を有するシート材が用いられている。このようなシート材はその使用環境(温度、湿度)および稼働履歴(経時変化等の物性コンディション)の変化によってその抵抗特性は変化する。中間転写体の抵抗特性の変化は、潜像担持体(感光体)から中間転写体へのトナー画像の転写効率を変化させるため、使用条件を限定させるか、またはセンサで使用環境を検知して抵抗特性の変化(転写効率の変化)を予測する方法で画像品質を安定化し維持している。
【0003】
このような画像形成装置の1つとして、特開平5−94099号公報に記載されているものが知られている。この特開平5−94099号公報に記載の画像形成装置は、所定の色のトナー画像を現像装置によって感光体上に形成し、この感光体上のトナー画像を中間転写ユニットにより中間転写体に転写させる工程を複数回繰り返し、中間転写体の上に複数色のトナー画像を重ねている。この複数色のトナー画像を一括して転写紙に紙転写ユニットにより転写させている。この画像形成装置においては、転写紙の近傍に配置された湿度センサにより転写紙の周囲の湿度を検出し、この検出した湿度に対応して中間転写ユニットの1次転写バイアス(中間転写バイアス電圧)および紙転写ユニットの2次転写バイアス(紙転写バイアス電圧)を設定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、転写紙の材料や厚み等の使用条件を限定することは、画像形成装置の使用者(操作者)にとって使用できる転写紙が限定されることになるため、好ましいことではない。また、転写紙の違いに対応して処理モードを設定して操作者に選択させることは、操作者の工数を増やして操作者の作業効率を低下させることになり、また、モード選択が不適切である場合には、転写紙上に形成される画像の品質が低下する。また、厚みセンサ等からの検出結果から転写条件である転写バイアス(電流、電圧)を決定する方法にあっては、転写効率の予測が非常に複雑であるため最適な転写バイアスの条件を決定できないことが多かった。
また、画像形成装置の転写部に用いられている転写ローラは、一般的に高分子材料が用いられることが多いため、高温および圧力に晒される環境下にて長時間使用されることにより特性に経時変化を起こす。また、高分子材料の成形条件は微妙であり品質の均一化が困難であることから、転写ローラの電気特性がばらついていることが多い。すなわち、転写ローラの電気特性は画像形成装置毎にばらついており、しかも経時変化し易い。そのため、転写ローラから転写紙を通過して像担持体に流れる転写バイアス電流の最適値を決定するためには、転写紙の材質、厚さの違いだけでなく、転写ローラの抵抗値を考慮する必要があるが、従来の画像形成装置ではこの点について全く考慮されていなかった。
また、従来の中間転写体を用いた画像形成装置においては、中間転写体の抵抗特性が使用環境(温度、湿度)、稼働履歴(物性コンディション)、経過時間および製造におけるばらつきなどによって大きく変化するから、上記湿度センサから得られる使用環境条件の情報のみから中間転写体の抵抗特性(転写効率)の変化を予測することは非常に困難であった。そのため、中間転写体から転写紙への2次転写部における転写バイアス(紙バイアス電圧)の最適値を決定することは大変に困難であるという問題があった。
【0005】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、転写材の種類や画像形成装置の使用環境が変わったり、転写に用いる部材や像担持体の物性が経時的に変化したりしても、像担持体から転写材への転写条件を最適条件に設定し、良好な画像品質を確実に得ることができる画像形成装置における転写条件設定方法、画像形成装置、該外画像形成装置で用いるプログラム及び該プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体上に形成したトナー画像を転写材に転写する画像形成装置における該像担持体から該転写材への転写条件を設定する転写条件設定方法であって、テスト用のベタ画像の画像データに基づいて、同じ画像品質を有する複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を像担持体上に形成する工程と、各ベタ画像部に対する転写バイアスを互いに異なるテスト用の転写バイアス段階的に切り換えながら、該像担持体上の該テスト用のトナー画像を転写材に転写する工程と、該転写材に転写された該テスト用のトナー画像を読み取る工程と、該転写材から読み取った該テスト用のトナー画像の画像データに基づいて、該テスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質を判定する工程と、該判定の結果に基づいて、通常の画像形成時に用いる転写バイアスを設定する工程とを有し、該転写材に転写された該テスト用のトナー画像を構成するすべてのベタ画像部の画像品質が目標の画像品質以上の場合又は目標の画像品質よりも悪い場合には、該転写材に転写される該テスト用のトナー画像に、目標の画像品質以上のベタ画像部及び目標の画像品質よりも悪いベタ画像部の両方が含まれるようになるまで、該段階的に切り換える転写バイアスの範囲を変更して該テスト用のトナー画像の該像担持体への形成から該画像品質の判定までを繰り返すことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置における転写条件設定方法において、上記目標の画像品質が得られた複数のベタ画像部それぞれに対応する複数の転写バイアスのうちで最低値のものを、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスとして設定することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置における転写条件設定方法において、上記像担持体に形成されるテスト用のトナー画像の各ベタ画像部が、該像担持体上に少なくとも1層のトナー層を形成したものであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置における転写条件設定方法において、上記転写材の種類ごとに、上記通常の画像形成時に用いる転写条件の設定を行うことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置における転写条件設定方法において、複数種類の転写材それぞれについて、上記テスト用のトナー画像の像担持体への形成と、該像担持体上の該テスト用のトナー画像の転写材への転写と、該転写材上の該テスト用のトナー画像の読み取りと、該転写材から読み取った該テスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質の判定と、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスの設定とを行うことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置における転写条件設定方法において、上記像担持体が、潜像担持体上の潜像を現像することによって該潜像担持体上形成されたトナー画像が転写される中間転写体であり、上記設定対象が、該中間転写体上のトナー画像を転写材へ転写するときの転写バイアスであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置における転写条件設定方法において、上記像担持体上のトナー画像が上記転写材へ転写される転写部に、定電流制御された転写バイアスが印加され、上記設定対象が、該転写バイアスの電流値であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置における転写条件設定方法において、上記像担持体上のトナー画像が上記転写材へ転写される転写部に、定電圧制御された転写バイアスが印加され、上記設定対象が、該転写バイアスの電圧値であることを特徴とするものである。
【0007】
また、請求項9の発明は、画像を読み取る画像読み取り部と、画像データに基づいて像担持体上にトナー画像を形成し、該像担持体上のトナー画像を所定の転写条件で転写材に転写する画像形成部と、該画像読み取り部及び該画像形成部を制御する制御部とを備えた画像形成装置であって、該制御部が、テスト用のベタ画像の画像データに基づいて、同じ画像品質を有する複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を該像担持体上に形成し、各ベタ画像部に対する転写バイアスを互いに異なるテスト用の転写バイアス段階的に切り換えながら、該像担持体上の該テスト用のトナー画像を転写材に転写し、該テスト用のトナー画像が形成された転写材が該画像読み取り部にセットされたときに該テスト用のトナー画像を読み取り、該転写材から読み取った該テスト用のトナー画像の画像データに基づいて、該テスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質を判定し、該判定の結果に基づいて通常の画像形成時に用いる転写バイアスを設定する制御モードであって、該転写材に転写された該テスト用のトナー画像を構成するすべてのベタ画像部の画像品質が目標の画像品質以上の場合又は目標の画像品質よりも悪い場合には、該転写材に転写される該テスト用のトナー画像に、目標の画像品質以上のベタ画像部及び目標の画像品質よりも悪いベタ画像部の両方が含まれるようになるまで、該段階的に切り換える転写バイアスの範囲を変更して該テスト用のトナー画像の該像担持体への形成から該画像品質の判定までを繰り返す制御モードを実行可能なことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像形成装置において、上記制御部が、上記目標の画像品質が得られた複数のベタ画像部それぞれに対応する複数の転写バイアスのうちで最低値のものを、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスとして設定することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項9又は10の画像形成装置において、上記像担持体に形成されるテスト用のトナー画像の各ベタ画像部が、該像担持体上に少なくとも1層のトナー層を形成したものであることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項9、10又は11の画像形成装置において、上記制御部が、上記転写材の種類ごとに上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスの設定を行なうことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項12の画像形成装置において、上記制御部が、上記複数種類の転写材それぞれについて、上記テスト用のトナー画像の像担持体への形成と、該像担持体上該テスト用のトナー画像の転写材への転写と、該転写材上の該テスト用のトナー画像の読み取りと、該転写材から読み取った該テスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質の判定と、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスの設定とを行うことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項9、10、11、12又は13の画像形成装置において、上記像担持体が、潜像担持体上の潜像を現像することによって該潜像担持体上形成されたトナー画像が転写される中間転写体であり、上記設定対象が、該中間転写体上のトナー画像を転写材へ転写するときの転写バイアスであることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項9、10、11、12、13又は14の画像形成装置において、上記画像形成部が、上記像担持体上のトナー画像が上記転写材へ転写される転写部に定電流制御された転写バイアスを印加するように構成され、上記設定対象が、該転写バイアスの電流値であることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項9、10、11、12、13又は14の画像形成装置において、上記画像形成部が、上記像担持体上のトナー画像が上記転写材へ転写される転写部に定電圧制御された転写バイアスを印加するように構成され、上記設定対象が、該転写バイアスの電圧値であることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項17の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置における転写条件設定の処理を、該画像形成装置の制御部に実行させるためのプログラムである。
また、請求項18の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置における転写条件設定の処理を該画像形成装置の制御部に実行させるためのプログラムを、該画像形成装置で読み取り可能に記録した記録媒体である。
【0009】
請求項1乃至18の発明においては、転写材の種類や画像形成装置の使用環境が変わったり、転写に用いる部材や像担持体の物性が経時的に変化したりしたときに、テスト用のベタ画像の画像データに基づいて複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を像担持体上に形成し、像担持体上に形成されたテスト用のトナー画像を、各ベタ画像部に対する転写バイアスを互いに異なるテスト用の転写バイアスに切り換えながら転写材に転写する。ここで、像担持体上に形成されるテスト用のトナー画像の各ベタ画像部は同じ画像品質を有しているため、最終的に転写材上に転写される各ベタ画像部の画像品質の差は、像担持体上のベタ画像部を転写材に転写するときの転写バイアスの差に起因するものと考えられる。したがって、これらの互いに異なる転写バイアスで転写された転写材上の各ベタ画像部の画像品質に基づいて、通常の画像形成時に用いる転写バイアスを、良好な画像品質が得られる転写バイアスに設定することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施形態1〕
まず、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体の概略構成について説明する。
図1は、本画像形成装置の全体の概略構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の画像形成装置1は、原稿画像を読み込んで画像情報化する画像読み取り部としてのスキャナ部11と、スキャナ部11により読み込まれた画像情報から電子写真プロセスにより転写材としての転写紙上に転写画像を印刷出力する画像形成部としてのプリンタ部13と、スキャナ部11とプリンタ部13とを制御して原稿のトナー画像を形成すると共に電子写真方式にて用いられる転写条件の一つである転写バイアス電流を任意の値に設定する機能を有する制御部(以下「システム制御部」という。)12と、から構成される。
スキャナ部11のコンタクトガラス上に載置された原稿の画像には、照明ランプからの照射光が照射される。原稿画像からの反射光は、ミラー光学系を介して光電素子に結像する。光電素子は原稿画像の反射光を電気信号に変換した画像信号を出力する。画像信号は、システム制御部12に入力されてその強度レベルに基づいて画像処理が行われる。画像処理された画像信号(画像データ)は、所定のタイミングに合わせてプリンタ部13に送信されて、プリンタ部13から印刷出力される。
【0011】
図2は、図1のプリンタ部13およびシステム制御部12の構成をさらに詳しく示す図である。図2に示すように、プリンタ部13は、静電潜像および静電潜像を現像したトナー画像を表面上に保持する像担持体である感光体ドラム21と、感光体ドラム21の表面上を一様に帯電させる帯電部22と、感光体ドラム21の表面上にレーザ光により静電潜像を書き込むレーザ露光部23と、感光体ドラム21の表面上に書き込まれた静電潜像をトナーにより現像してトナー画像にする現像部24と、転写紙2の裏側から定電流制御された転写バイアス(以下「転写バイアス電流」という。)を印加することにより感光体ドラム21の表面上のトナー画像を転写紙2の表面上に転写する転写部25と、転写部25による転写が行われた後に感光体ドラム21の表面上に残されたトナーを除去するクリーニング部26と、感光体ドラム21の表面上の静電線像を現像するために感光体ドラム21と現像部24の現像ローラとの間に現像バイアスを印加する現像バイアス電源31と、感光体ドラム21の表面上のトナー画像を転写紙2上に転写させるための転写バイアス電流を転写部25に供給する転写バイアス電源32と、転写紙2を格納する転写材収容部としての給紙バンク33と、を備えている。
また、システム制御部12は、画像形成装置全体を制御すると共に現像バイアス電源31および転写バイアス電源32を制御する主制御部40と、画像形成装置の制御プログラムと共に転写紙2の種類に対応した転写バイアス電源32の制御値を記憶する記憶部41と、を備えている。上記制御プログラムは、データ書き込み装置などを用いてFD、CD−ROM等の他の記録媒体から読み込んで記憶部41に書き込まれる。また、上記制御プログラムは、他の記録媒体からネットワークを介して記録部41に書き込むようにしてもよい。
【0012】
図3(a)、(b)は、図2の感光体ドラム21と転写装置25との間における転写のシステムを示す図である。図3(a)に示したように、感光体ドラム21の表面上の(−)に帯電したトナー画像(帯電トナー画像)50が感光体ドラム21の回転によって転写位置60に達すると、転写バイアス電源32から転写部25の転写ローラ25aに対して供給されている(+)の転写バイアス電流が転写紙2を通過して帯電トナー画像50に流れ、さらに、転写バイアス電流は、感光層21aを通過して感光体ドラム21を構成する芯金に流れる。転写ローラ25aから感光層21aに電流が流れると、(−)に帯電された帯電トナー画像50には転写エネルギーが発生して帯電トナー画像50は転写紙2の表面上に転写される。
図3(b)は、図3(a)の等価回路であり、一番上のアース記号部分および一番下のアース記号部分が画像形成装置のアースであり、図3(a)中の上から順に感光体静電容量Cph、転写紙静電容量Cpp、転写紙体積抵抗Rpp、転写ローラ抵抗Rrl、転写バイアス電源PSbが直列に接続されている。この等価回路において、転写紙体積抵抗Rppは、転写紙の種類(材料)、厚みの違いまたは環境あるいは状態の変化により変化し、転写ローラ抵抗Rrlは、使用時間の経過あるいは成形条件の違い等により変化する。そのため、転写紙体積抵抗Rppおよび転写ローラ抵抗Rrlを合わせた合成抵抗値は、転写紙の種類、使用条件または時間の経過等に従って変化するので、転写バイアス電流値を最適にするには、その変化する合成抵抗値に対応する必要がある。
【0013】
次に、プリンタ部13の動作について説明する。
円筒形状の感光体ドラム21は円筒状の芯金の外周表面に感光層21aを形成したものであり、感光層21aが帯電部22により均一に帯電された状態で、システム制御部12内の画像処理部(不図示)により処理された画像信号(デジタル信号)に基づいてレーザ露光部23から送出されたレーザー光が感光層21a上に照射されると、感光層21a上が露光されて静電潜像が形成される。感光層21a上の静電潜像は、現像バイアス電源31からバイアス電源を得る現像部24から供給されるトナーによってトナー画像に顕像化されて、感光層21aと転写部25と接する転写位置まで回転移動する。一方、給紙バンク33から給紙された転写紙2が感光層21a上のトナー画像の移動位置に合わせて搬送される。そして、感光層21aと転写部25とが接する転写位置において、転写バイアス電源32から供給された転写バイアス電流が転写装置25から感光体ドラム21に流れることにより、感光層21a上のトナー画像は転写紙2上に転写される。転写紙2上に転写されたトナー画像は、不図示の定着部において定着され、画像形成装置外に排紙される。転写位置においてトナー画像の転写を終了した感光体ドラム21は、クリーニング装置26により残存トナーが除去(清掃)されて、除電部27により電荷が除去される。以上の帯電→露光→現像→転写→清掃→除電→(帯電)のサイクルを繰り返すことにより、画像形成作業を連続して実施することができる。
【0014】
次に、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を用いて最適な転写バイアス電流値を決定するまでの手順について説明する。
図4(a)は、本実施形態に係る画像形成装置に用いられる「均一濃度にて塗りつぶされたベタ画像」の1例を示す図である。このテスト用のベタ画像の画像データは、システム制御部12の記憶部41に記憶されている。図4(b)は、テストプリントのために図4(a)のベタ画像の画像データに基づいて形成した複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を転写紙2に転写する際に段階的に変化するように切り換えられる転写バイアス電流を示す図である。図4(c)は、図4(b)の段階的に変化させた転写バイアス電流により転写されたテスト用のトナー画像の各ベタ画像部T1〜T8の出力結果を示す図である。図4(d)は、図4(c)の各ベタ画像部T1〜T8からなるトナー画像をスキャナ部11で読み込み、最適な転写バイアス電流値の決定に用いる各ベタ画像部T1〜T8の画像品質としての画像濃度の値をプロットした図である。
図4(a)のベタ画像の画像データはプリンタ部13に送出される。プリンタ部13では、受信した画像データに基づいてレーザー露光部23および現像部24等が制御され、像担持体である感光ドラム21上に少なくとも1層のトナー層を細密に形成してなるトナー画像を形成する。すなわち、図4(a)の「均一濃度にて塗りつぶされたベタ画像」は、この感光ドラム21上に少なくとも1層のトナー層を細密に形成するために十分な濃度を有する画像である。
【0015】
本発明の第1の実施の形態では、この感光体ドラム21上に形成されたテスト用のトナー画像の各ベタ画像部を1枚の転写紙2に転写する際に、感光体ドラム21の回転方向(=通紙方向)に従って2μA,4μA,6μA,8μA,10μA,12μA,14μA,16μAの8段階に転写条件としての転写バイアス電流値を変化させる。転写バイアス電流を変化させた結果としての2μA,4μA,6μA,8μA,10μA,12μA,14μA,16μAの8段階の印刷出力結果(テストプリント結果)を示す図が図4(c)であり、それぞれの段階毎の出力結果(ベタ画像部)が、図中の符号T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7、T8で示されている。なお、図4(c)の転写紙2上の各ベタ画像部T1〜T8は、スキャナ部11およびシステム制御部12にて濃度が認識可能な面積以上であれば、任意の面積で良い。
この転写バイアス電流を8段階に変化させる制御プログラムは、例えば、システム制御部12内の記憶部41にテストプリント用の制御プログラムとして格納しておく。システム制御部12内の主制御部40では、テストプリントが操作者により指示された場合には、記憶部41から上記制御プログラムを読み出して転写バイアス電源32に制御指令を出力することにより、転写部に供給する転写バイアス電流を制御する。また、例えば、記憶部41の容量に余裕がない場合等には、操作者の手動操作にて転写バイアス電流値を変更し、段階毎の出力結果T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7、T8を個別の転写紙に出力するようにしても良い。
【0016】
次に、最適の転写バイアス電流値を求めるために、図4(c)のテストプリントで出力された転写紙2がスキャナ部11にセットされ、転写紙2上のテスト用のトナー画像が読み込まれる。そして、システム制御部12において、図4(c)に示す転写紙2上の各ベタ画像部T1〜T8の画像濃度が、図4(d)に示した濃度の目標値(基準画像濃度)1.6以上であるか否かの判定が行なわれる。そして、システム制御部12では、各ベタ画像部T1〜T8のうち、画像濃度が1.6以上であり、かつ、その中で転写バイアス電流値が最低であるベタ画像部T5を選択し、このベタ画像部T5に対する転写バイアス電流値10μAを、テストプリントに用いた転写紙の種類に対する最適な転写バイアス電流値として記憶部41に格納する。
また、各給紙バンク33内に各々1種類の転写紙を収納し、かつ、各給紙バンク33内の記録紙の種類が異なる場合には、転写紙2を収納する給紙バンク毎に最適な転写バイアス電流値を求めて記憶部41に格納しても良い。
ここで、例えば、上記テストプリントにおいて転写紙2に転写されたテスト用のトナー画像の各ベタ画像部T1〜T8の全ての画像濃度が1.6以上であるケース(全ての出力結果の画像濃度が濃すぎて判断不能な場合)を想定することができる。その際には、上記転写バイアス電流の最低値である2μA以下の転写バイアス電流値の領域を数段階に分割して、再度前記と同様な処理によりテストプリントされた転写紙を作成して最適な転写バイアス電流を決定する。また、逆に上記テストプリントにおいて転写紙2に転写されたテスト用のトナー画像の各ベタ画像部T1〜T8の全ての画像濃度が1.6以下であるケース(全ての出力結果の濃度が薄すぎて判断不能な場合)もありえる。その際には、前記の転写バイアス電流の最高値である16μA以上の転写バイアス電流値の領域を数段階に分割して、再度前記と同様な処理によりテストプリントを作成して最適な転写バイアス電流を決定する。
さらに、転写バイアス電流が飽和値を超える場合には、転写バイアス電流値を増加させるほど、濃度が逆に低下する場合がある。その際にも、今回の処理に用いられた転写バイアス電流値の最低値以下の領域を数段階に分割して、再度前記と同様な処理によりテストプリントを作成して最適な転写バイアス電流を決定する。
【0017】
前記の処理を繰り返し実施して、画像濃度の目標値1.6を満足する転写バイアス電流値のうちで最低値のものを選択し、その選択した転写バイアス電流値をテストプリントに用いた転写紙に最適な転写バイアス電流値として決定することにより、1つの種類の転写紙に最適な転写バイアス電流値を求めることができる。
また、転写紙が不適切な材料により構成されている場合や、転写紙の状態が印刷に適さない状態である場合には、テストプリントの濃度が目標値の1.6に到達しない場合を想定することができる。その際には、前記処理を繰り返した中で上記ベタ画像の画像濃度が最高になった転写バイアス電流値をその転写紙に最適な転写バイアス電流値として決定することとする。
前記の処理により求められた、1つの種類の転写紙に最適な転写バイアス電流値を記憶しておき、次回からの同種の転写紙を用いた画像形成時(例えば原稿の複写時)には、記憶部41に記憶させておいた転写バイアス電流値を用いて画像形成(複写)を行う。
このように転写紙の種類毎に最適な転写バイアス電流値を設定できるようにしたことで、転写紙の材質や厚さ等の違いに対応して最適な転写バイアス電流を用いて画像形成を行なうことができる。また、本実施形態の最適な転写バイアス電流値は、転写ローラ25aの抵抗値の違いを含んだ上での各転写紙毎の最適な転写バイアス電流値であることから、転写ローラ25aの抵抗値の経時変化にも対処することができる。
また、前記の転写バイアス電流設定処理を繰り返すことにより、転写バイアス電流値とテストプリントにおける各ベタ画像の画像濃度との間の因果関係が明確になり、転写バイアス電流と濃度情報との間において関係式が成立する場合あるいは変動曲線図が得られる場合がある。その場合には、得られた関係式あるいは変動曲線図を記憶部41に格納しておき、その関係式あるいは変動曲線図から転写紙に最適の転写バイアス電流を求めるようにしても良い。
【0018】
なお、上記複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー像を感光体ドラム21上に形成するときに用いる画像データは、本実施形態のようにシステム制御部12の記憶部41に予め記憶されているものを用いてもいいし、上記テストプリントの際にスキャナ部11でテストチャートのベタ画像を読み込んで得られた画像データを用いてもよい。ただし、システム制御部12の記憶部41に予め記憶されている画像データを用いた場合は、テストチャートを用いる場合のような画像劣化の心配がないので、上記テストプリントによる転写バイアスの設定をより安定且つ確実に行なうことができる。
【0019】
〔実施形態2〕
次に、本発明の第2の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図5は本発明の1つの実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図である。図5に示すように、カラー画像形成装置101は、スキャナ部102と、このスキャナ部102に接続されているプリンタ部103と、スキャナ部102およびプリンタ部103に接続されているシステム制御部104とを有している。スキャナ部102は、原稿画像を読み込んでデジタル画像情報を生成する。プリンタ部103は、スキャナ部102からのデジタル画像情報(画像データ)に基づいて電子写真プロセスにより転写紙上にトナー画像を形成する。システム制御部104は、スキャナ部102とプリンタ部103とを制御して電子写真プロセスを実施させる。
スキャナ部102においては,コンタクトガラス上に載せられた原稿の画像を照明ランプからの光が照射し、原稿からの画像光をミラーおよびレンズ等の光学系によりカラーセンサに結像し、このカラーセンサが原稿の画像光のカラー画像情報を光の基礎色であるRed(R)とGreen(G)とBlue(B)の色分解光ごとに読みとり,電気的なデジタル画像情報(RGB画像情報)に変換する。このスキャナ部102で得られたRGB画像情報は画像処理部において印刷の基礎色であるBlack(以下「Bk」という)とYellow(以下「Y」という)とCyan(以下「C」という)とMagenta(以下「M」という)のデジタル画像情報(画像データ)に変換される。
【0020】
図6は、図5の画像形成装置のプリンタ部103およびシステム制御部104を示す概略構成図である。図6に示すように、プリンタ部103は、所定方向に回転される感光体ドラム105と、この感光体ドラム105の周囲に回転方向に沿って配置されている帯電ユニット106と、露光装置としての書き込み光学ユニット107と、現像装置としてのリボルバー現像ユニット108と、中間転写手段としての中間転写ユニット109と、感光体クリーニングユニット110と、除電ユニット111とを有している。
帯電ユニット106は、感光体ドラム105の表面に所定の電荷を与えて感光体ドラム105の表面を一様に帯電する。書き込み光学ユニット107は、スキャナ部102からのデジタル画像情報(画像データ)をレーザー光(光信号)に変換して均一に帯電された潜像担持体としての感光体ドラム105に原稿の画像に対応した静電潜像を形成する。リボルバー現像ユニット108は、感光体ドラム105の静電潜像にトナーを供給してトナー画像を形成する。中間転写ユニット109は、感光体ドラム105のトナー画像を中間転写体(像担持体)としての中間転写ベルト112に転写させる。感光体クリーニングユニット110は、トナー画像を中間転写ベルト112に転写された後の感光体ドラム105の表面をクリーニングする。除電ユニット111は、感光体クリーニングユニット110によりクリーニングされた感光体ドラム105の表面を均一に除電する。このような帯電工程と露光工程と現像工程と1次転写工程とクリーニング工程と除電工程とからなる画像形成サイクルにより感光体ドラム105の表面にトナー画像が形成され、感光体ドラム105のトナー画像が中間転写ベルト112に転写される。
【0021】
リボルバー現像ユニット108は、それぞれBkトナーと、Yトナーと、Cトナーと、Mトナーとを感光体ドラム105の表面に供給するBk現像器113と、Y現像器114と、C現像器115、M現像器116とを有している。リボルバー現像ユニット108は、軸108aを中心として矢印方向へ回転することによりBk現像器113と、Y現像器114と、C現像器115と、M現像器116とのいずれか1つを感光体ドラム105の表面と対向する現像位置に配置させることができる。
中間転写ユニット109は、中間転写ベルト112と、電荷付与手段としての中間転写バイアスローラ117と、この中間転写バイアスローラ117に接続されている電源としての中間転写電源118と、中間転写前除電手段としてのア−スローラ119と、中間転写ベルト112の駆動手段としてのベルト駆動ローラ120と、テンションローラ121と、紙転写対向ローラ122とを有している。中間転写ベルト112は、中間転写バイアスローラ117と、ア−スローラ119と、ベルト駆動ローラ120と、テンションローラ121と、紙転写対向ローラ122とに掛けられている。ベルト駆動ローラ120は、中間転写ベルト112を矢印方向へ駆動する。テンションローラ121は、中間転写ベルト112が弛まないように中間転写ベルト112にテンション(張力)を与える。中間転写ベルト112を取り掛ける中間転写バイアスローラ117と、ア−スローラ119と、ベルト駆動ローラ120と、テンションローラ121と、紙転写対向ローラ122の全ては導電性材料で形成されている。また、中間転写バイアスローラ117を除くア−スローラ119と、ベルト駆動ローラ120と、テンションローラ121と、紙転写対向ローラ122の全ては接地されている。
【0022】
中間転写ベルト112は、表面層と中間層と裏面層とからなる。中間転写ベルト112の表面層と中間層と裏面層とは接着層により接着されている。中間転写ベルト112は、表面層が感光体ドラム105に接触する外周面側に位置し、かつ、裏面層が中間転写バイアスローラ117と、ア−スローラ119と、ベルト駆動ローラ120と、テンションローラ121と、紙転写対向ローラ122とに接触する内周面側に位置するように配置されている。また、帯電したトナーを保持する表面層と中間層が所定の電気的抵抗を有し、中間転写バイアスローラ117によって中間転写バイアス電圧が印加される裏面層が電流の伝達性を良くするために前記表面および中間層に比べ低い抵抗を有するように中間転写ベルト112は形成されている。
中間転写ベルト112の内周部には中間転写ベルト112の移動方向の位置基準となる位置検知用マークが付けられている。中間転写ユニット109は、前記位置検知用マークを検知するベルトマークセンサを有している。システム制御部104は、ベルトマークセンサからの前記位置検知用マークの検知信号を受けて、中間転写ベルト112の移動方向の位置を正確に検知して、中間転写ベルト112上で色の位置ズレを起こさないよう各色のトナー画像が正確に重ねて転写されるようなタイミングで感光体105上に各色のトナー画像を形成させている。中間転写ベルト112の周囲には、ベルトクリーニングユニット123と、転写手段としての紙転写ユニット124が設けられている。これらのベルトクリーニングユニット123と紙転写ユニット124とは、接離駆動装置(図示せず)により中間転写ベルト112とに対し接離される。
【0023】
紙転写ユニット124は、中間転写ユニット109の紙転写対向ローラ122に対向するように配置されている転写部材としての紙転写バイアスローラ125と、この紙転写バイアスローラ125に接続されている紙転写電源126とから構成されている。中間転写ベルト112上のトナー画像を転写紙127に転写する際に、中間転写ベルト112上のトナー画像と転写紙127が接触するように紙転写対向ローラ122に対して紙転写バイアスローラ125が接近して転写領域となるニップを形成し、紙転写バイアスローラ125に転写条件の一つである定電圧制御された転写バイアス(以下「紙転写バイアス電圧」という。)が印加される。これにより、中間転写ベルト112上のトナー画像は転写紙127上に転写され、その後に中間転写ベルト112の表面はベルトクリーニングユニット123によってクリーニングされる。
前記紙転写領域に対して転写紙127の搬送方向の上流側には、1対のレジストローラ128が配置されている。これらの1対のレジストローラ128は、中間転写ベルト112上のトナー画像に位置合わせをして転写紙127を送り込む。紙転写領域に対して転写紙127の搬送方向の下流側には、定着ユニット129が配置されている。定着ユニット129は、トナー画像が転写された転写紙127のトナー画像を溶融後固化して転写紙127に定着させた後にトナー画像が定着された転写紙127を排紙部に排紙する。
【0024】
次に、4色のトナー画像が中間転写ベルト112上に重ねて形成される工程の概略を説明する。トナー画像が形成される色の順序はBk,Y,C,Mであり、この色の順序にリボルバー現像ユニット108のBk現像器113と、Y現像器114と、C現像器115と、M現像器116とが配置されている。なお、画像形成の色の順序は、前記色の順序に限定されるものではない。
システム制御部104は、作像スタート信号を受けると、まずBkトナー画像の形成工程を実行させる。スキャナ部102において原稿の画像を読み込んでデジタル画像情報としてBk画像情報を生成し、このBk画像情報に基づいてプリンタ部103の書き込み光学ユニット107のレーザー光によって感光体ドラム105上にBk画像情報の静電潜像が形成される。次に、Bk現像器113が感光体ドラム105上のBk画像情報の静電潜像にBkトナーを供給することによりBkトナー画像を形成する。次に、中間転写ユニット109は、中間転写バイアスローラ117に中間転写バイアス電圧を印加しこの中間転写バイアス電圧により感光体ドラム105上のBkトナー画像を中間転写ベルト112に転写させる。
次に、システム制御部104は、Yトナー画像の形成工程を実行させる。感光体ドラム105上へのYトナー画像の画像形成は、前記ベルト位置検知用マークを検知することにより正確に位置合わせされて既に中間転写ベルト112上にあるBkトナー画像と色ズレを起こさないようなタイミングで行われ、感光体ドラム105上のYトナー画像は中間転写ベルト112上に重ねて転写される。以降、Cトナー画像とMトナー画像とが、順次にYトナー画像の画像形成と同様に実行され、順次に中間転写ベルト112上に転写が行われ、中間転写ベルト112上には4色のトナー画像が重なった状態になる。
システム制御部104は、スキャナ部102およびプリンタ部103の各装置に接続されている。システム制御部104は、カラー画像形成装置101の全体を制御し、中間転写ユニット109の中間転写バイアスローラ117に印加する中間転写バイアス電圧及び紙転写ユニット124の紙転写バイアスローラ125に印加する紙転写バイアス電圧を制御する主制御部130と、この主制御部130に接続されカラー画像形成装置101の制御プログラムと紙転写バイアス電圧の制御プログラム及び制御値とを記憶しているROMなどからなる記憶部(記録媒体)131とを有している。この制御プログラムは、データ書き込み装置などを用いてFD、CD−ROM等の他の記録媒体から読み込んで記憶部131に書き込まれる。また、上記制御プログラムは、他の記録媒体からネットワークを介して記録部131に書き込むようにしてもよい。
【0025】
次に、図7及び図8に基づいて、紙転写ユニット124の紙転写バイアスローラ125に印加する紙転写バイアス電圧を制御する制御動作を詳細に説明する。図7は、カラー画像形成装置101により形成された転写紙(以下「テストプリント紙」という。)TP上のテスト用のトナー画像(以下「テストパターン画像」という。)と、紙転写バイアスローラ125に印加する紙転写バイアス電圧との関係を説明するための説明図である。図8はカラー画像形成装置101により形成されたテストプリント紙TPのテストパターン画像の画像濃度と目標値との関係を示す図である。
【0026】
中間転写ベルト112の抵抗特性は、環境、経過時間、稼働履歴および製造におけるばらつきによって大きく変化する。中間転写ベルト112の抵抗特性が変化すると、中間転写ベルト112を間にはさんで紙転写対向ローラ122と紙転写バイアスローラ125との間で形成される転写領域での転写電界Eのエネルギーの大きさを一定にして転写性能を一定にするために紙転写バイアスローラ125に印加する紙転写バイアス電圧も変える必要がある。
そこで、本発明のカラー画像形成装置101においては、紙転写バイアスローラ125に印加する紙転写バイアス電圧を次のように設定している。システム制御部104の記憶部131は、テスト用のベタ画像の画像データと画像濃度の目標値とを記憶している。また、システム制御部104の主制御部130は、画像濃度と目標値とを比較してこの目標値に近い前記画像濃度を選択する画像濃度選択手段、及び選択された画像濃度に対応するベタ画像が転写されたときのテスト用の紙転写バイアス電圧を通常の画像形成時の紙転写バイアス電圧として設定する紙転写バイアス電圧設定手段として機能している。
【0027】
まず、カラー画像形成装置101は、テスト用のベタ画像の画像データに基づいて、所望の色(Y、M、C、Bkの単色又はそれらの混合色)について画像濃度が同じ複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を、中間転写ベルト112上に形成する。そして、紙転写バイアスローラ125に印加するテスト用の紙転写バイアス電圧を、図7の線Bで示すように複数段階に切り換えながら、テスト用のトナー画像の各ベタ画像部をテストプリント紙TPに転写する。この転写により、図7に示すように複数のテストパターン画像TG1〜TG8がテストプリント紙TP上に形成される。次に、カラー画像形成装置101から出力されたテストプリント紙TPをスキャナ部102にセットし、テストプリント紙TP上の各テストパターン画像TG1〜TG8を読み込み、その画像データが記憶部131に記憶される。これらのテストパターン画像TG1〜TG8のそれぞれの画像濃度は、上記紙転写バイアス電圧の変化に応じて、例えば図8の黒点N1〜N8により示すような値となる。
次に、主制御部130は、記憶部131に記憶された各テストパターン画像TG1〜TG8の画像データに基づいて各テストパターン画像TG1〜TG8の画像濃度を算出し、それらの画像濃度と予め記憶部131に記憶された画像濃度の目標値とを比較し、この目標値に近い画像濃度を有するテストパターン画像を選択する。そして、選択されたテストパターン画像に対応したテスト用の紙転写バイアス電圧を、通常の画像形成時に用いる紙転写バイアスとして設定する。
これにより、本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置は、中間転写ベルト112の抵抗特性が使用環境(温度、湿度)、稼働履歴(物性コンディション)、経過時間および製造におけるばらつきなどによって大きく変化しても、紙転写バイアス電圧を最適値に設定することができる。なお、システム制御部104の主制御部130は、各テストパターン画像TG1〜TG8の画像濃度と目標値とを比較し、その目標値を達成しているテストパターン画像が複数ある場合は、それらのテストパターン画像に対応するテスト用の紙転写バイアス電圧のうち最小のものを選択するのが好ましい。この場合は紙転写ユニット124で消費するエネルギーを小さくすることができる。
【0028】
なお、上記第2の実施の形態において、各色(Y、M、C、Bkの単色又はそれらの混合色)に対するテスト用のトナー画像は、1枚の転写紙上に並べて形成してもいいし、複数の転写紙に分けて形成してもよい。
【0029】
また、上記第2の実施の形態では、一つの感光体ドラム105上に各色のトナー画像を順次形成して中間転写ベルト112上に重ね合わせるように転写し、中間転写ベルト112上に重ね合わされたカラーのトナー画像を転写紙に一括して紙転写するカラー画像形成装置の場合について説明したが、本発明は、各色ごとに設けられた複数の感光体ドラムに形成されたトナー画像を、中間転写ベルトにタイミングを取って順次重ね合わせるように転写した後にさらに転写紙へ転写したり、搬送ベルトで搬送されている転写紙にタイミングを取って順次重ね合わせるように転写したりするように構成されたいわゆるタンデム型のカラー画像形成装置にも適用でき、同様な効果が得られるものである。
【0030】
図9は、上記タンデム型のカラー画像形成装置の一例を示す概略構成図である。なお、本カラー画像形成装置も上記第2の実施形態と同様なスキャナ部及びシステム制御部を備えており、それらの説明は省略する。また、図9においては、各色に対応する部材の符号にはそれぞれ添え字(Bk、Y、M、C)を付している。以下、それらの添え字を省略して説明する。
このカラー画像形成装置では、中間転写体(像担持体)としての中間転写ベルト210が、3つの支持ローラ214,215,216に掛け回して図中時計回りに回転駆動可能になっている。この中間転写ベルト210をはさんで第2の支持ローラ215に対向する位置には、画像転写後に中間転写ベルト210上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置217が設けられている。また、第1の支持ローラ214と第2の支持ローラ215との間に張り渡された中間転写ベルト210の張架部には、その移動方向に沿って、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの4つの画像形成ユニット218が横に並べて配置されたタンデム画像形成部200が設けられている。
このタンデム画像形成部200の上には図示しない露光装置が設けられている。一方、中間転写ベルト210を挟んでタンデム画像形成部200と反対の側には、二次転写手段としての二次転写装置222を備えている。この二次転写装置222は、2つのローラ223a、223b間に、無端ベルトである二次転写ベルト224を掛け渡して構成されている。この二次転写ベルト224が中間転写ベルト210を介して第3の支持ローラ216に押し当てられている位置で、ローラ223aに印加された紙転写バイアス電圧によって転写電界が形成され、中間転写ベルト210上のカラーのトナー画像が転写紙2に一括して二次転写される。二次転写装置222の転写紙搬送方向下流側には、転写紙2上の転写画像を定着する定着装置225が設けられている。
上記各画像形成ユニット218は、感光体ドラム240のまわりに、帯電装置260、現像装置261、一次転写手段としての一次転写バイアスローラ262、感光体クリーニング装置263、除電装置264などを備えている。そして、感光体ドラム240の回転とともに、まず帯電装置260で感光体ドラム240の表面を一様に帯電し、次いで露光装置からレーザやLED等による書込み光Lを照射して感光体ドラム240上に静電潜像を形成する。その後、現像装置261によりトナーが付着され静電潜像を可視像化し、その可視像を一次転写バイアスローラ262で中間転写ベルト210上に転写する。画像転写後の感光体ドラム240の表面は、感光体クリーニング装置263で残留トナーを除去して清掃し、除電装置264で除電して再度の画像形成に備える。
【0031】
上記構成のタンデム型のカラー画像形成装置では、テスト用のベタ画像の画像データに基づいて、所望の色(Y、M、C、Bkの単色又はそれらの混合色)について画像濃度が同じ複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を、中間転写ベルト210上に形成する。そして、二次転写装置222のローラ223に印加するテスト用の紙転写バイアス電圧を、前述の図7の場合と同様に複数段階に切り換えながら、テスト用のトナー画像の各ベタ画像部をテストプリント紙(転写紙)に転写する。この転写により、複数のテストパターン画像がテストプリント紙上に形成される。次に、カラー画像形成装置から出力されたテストプリント紙を図示しないスキャナ部にセットし、テストプリント紙上の各テストパターン画像を読み込み、その画像データがシステム制御部の記憶部に記憶される。そして、記憶部に記憶された各テストパターン画像の画像データに基づいて各テストパターン画像の画像濃度を算出し、それらの画像濃度と予め記憶部に記憶された画像濃度の目標値とを比較し、この目標値に近い画像濃度を有するテストパターン画像を選択する。そして、選択されたテストパターン画像に対応したテスト用の紙転写バイアス電圧を、通常の画像形成時に用いる紙転写バイアスとして設定する。
【0032】
以上、上記各実施形態においては、テスト用のベタ画像の画像データに基づいて、同じ画像品質を有する複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を像担持体としての感光体ドラム21又は中間転写ベルト112上に形成し、感光体ドラム21等上に形成されたテスト用のトナー画像を、各ベタ画像部に対する転写条件(転写バイアス電流又は転写バイアス電圧)を互いに異なるテスト用の転写条件に切り換えながら転写材としての転写紙に転写し、転写紙上に転写されたテスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質に基づいて、通常の画像形成時に用いる転写条件を設定している。よって、転写紙の種類や画像形成装置の使用環境が変わったり、転写ローラ等の転写に用いる部材や中間転写ベルト等の物性が経時的に変化したりしても、互いに異なる転写条件で転写された転写紙上の複数のベタ画像部の画像品質に基づいて、像担持体から転写材への転写条件を最適条件に設定し、良好な画像品質を確実に得ることができる。
また、上記複数のベタ画像部の画像品質を、上記互いに異なる転写条件で転写された転写紙上の複数のベタ画像部を画像読み取り部としてのスキャナ部11、102で読み込んだ画像データに基づいて判定した場合は、オペレータの観察を介在させる必要がなくなるので、ベタ画像部の画像品質に基づいた最適な転写バイアスの設定をより安定且つ確実に行なうことができる。
また、像担持体としての感光体ドラム21や中間転写ベルト112に形成されるテスト用のトナー画像の各ベタ画像部が、感光体ドラム21等の上に少なくとも1層のトナー層を形成したものであるので、感光体ドラム21等の上に形成される複数のベタ画像部の画像濃度(画像品質)をより確実に均一になり、上記ベタ画像部の画像品質に基づいた最適な転写バイアスの設定をさらに安定且つ確実に行なうことができる。
また、上記テスト用のトナー画像の各ベタ画像部に対するテスト用の転写条件(転写バイアス電流又は転写バイアス電圧)を、段階的に切り換えているので、各ベタ画像部の画像品質(画像濃度)の判定が容易になる。
また、転写材の種類ごとに、通常の画像形成時に用いる転写条件(転写バイアス電流又は転写バイアス電圧)の設定を行なう場合は、転写材の種類を切り換えて使用しても常に最適な転写バイアス(転写バイアス電流又は転写バイアス電圧)で画像形成を行なうことができる。
また、上記テスト用のトナー画像の複数のベタ画像部のうち、予め設定した目標の基準画像の画像品質により近い画像品質を有するベタ画像部に対応したテスト用の転写条件(転写バイアス電流又は転写バイアス電圧)を、上記通常の画像形成時に用いる転写条件として設定している。このように上記テスト用のトナー画像の複数のベタ画像部の画像品質(画像濃度)の判定に、予め設定した目標の基準画像の画像品質(画像濃度)を用いることにより、各ベタ画像部の画像品質(画像濃度)の判定が容易になり、上記転写バイアス(転写バイアス電流又は転写バイアス電圧)の設定を効率的に行なうことができる。
特に、上記設定対象の転写条件が、定電流制御された転写バイアスの電流値(転写バイアス電流値)である場合は、材料や厚みが異なる複数種類の転写紙を使用したり、湿度などの使用環境が変わったりした場合でも、最適な転写バイアスの電流値(転写バイアス電流値)の条件下で画像形成を安定して行なうことができる。
特に、上記設定対象の転写条件が、定電圧制御された転写バイアスの電圧値(紙転写バイアス電圧値)である場合は、中間転写ベルトや他の転写に用いるの部材の抵抗特性が使用環境(温度、湿度)、稼働履歴(物性コンディション)、経過時間および製造におけるばらつきなどによって大きく変化しても、最適な転写バイアスの電圧値(紙転写バイアス電圧値)の条件下で画像形成を安定して行なうことができる。
また、上記テスト用のトナー画像の複数のベタ画像部のうち画像品質が予め設定した許容範囲内に入っているベタ画像部が複数ある場合に、その複数のベタ画像部に対するテスト用の転写バイアス(転写バイアス電流又は転写バイアス電圧)のうち上記電流値の絶対値又は上記電圧値の絶対値が最小の転写バイアスを、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスとして設定している。よって、転写ユニットが消費するエネルギーを小さくすることができる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1乃至18の発明によれば、転写材の種類や画像形成装置の使用環境が変わったり、転写に用いる部材や像担持体の物性が経時的に変化したりしても、互いに異なる転写バイアスで転写された転写材上の複数のベタ画像部の画像品質に基づいて、像担持体から転写材への転写バイアスを最適条件に設定し、良好な画像品質を確実に得ることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図。
【図2】同画像形成装置のプリンタ部およびシステム制御部の概略構成図。
【図3】(a)および(b)は図2の感光体ドラムと転写ローラとの間におけるトナー画像の転写の様子を示す説明図。
【図4】(a)は同画像形成装置における転写バイアス設定制御に用いられるベタ画像の説明図。
(b)は(a)のベタ画像の画像データに基づいて形成されたテスト用のトナー画像の複数のベタ画像部を転写する際に段階的に変化させた転写バイアス電流の説明図。
(c)は(b)の段階的に変化させた転写バイアス電流により転写されたトナー画像の各ベタ画像の説明図。
(d)は(c)の各ベタ画像の画像濃度の値をプロットしたグラフ。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るカラー画像形成装置の全体構成を示す概略図。
【図6】同画像形成装置のプリンタ部およびシステム制御部の概略構成図。
【図7】テスト用のトナー画像の複数のベタ画像部を転写する際に段階的に変化させた紙転写バイアス電圧、及び各紙転写バイアス電圧により転写されたトナー画像の各ベタ画像の説明図。
【図8】同画像形成装置により形成されたテストプリント紙のテストパターン画像の画像濃度と目標値との関係を示す説明図。
【図9】他の実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成図。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 転写紙
11 スキャナ部
12 システム制御部
13 プリンタ部
21 感光体ドラム
22 帯電部
23 レーザ露光部
24 現像部
25 転写部
26 クリーニング部
27 除電部
31 現像バイアス電源
32 転写バイアス電源
33 給紙バンク
40 制御部
41 記憶部
101 カラー画像形成装置
102 スキャナ部
103 プリンタ部
104 システム制御部
105 感光体ドラム
106 帯電ユニッット
107 書き込み光学ユニット
108 リボルバー現像ユニット
109 中間転写ユニット
110 感光体クリーニングユニット
111 除電ユニット
112 中間転写ベルト
113 Bk現像器
114 Y現像器
115 C現像器
116 M現像器
117 中間転写バイアスローラ
118 中間転写電源
118、119 ア−スローラ
120 ベルト駆動ローラ
121 テンションローラ
122 紙転写対向ローラ
123 ベルトクリーニングユニット
124 紙転写ユニット
125 紙転写バイアスローラ
126 紙転写電源
127 転写紙
128 レジストローラ
129 定着ユニット
130 制御部
131 記憶部
TP テストプリント紙

Claims (18)

  1. 像担持体上に形成したトナー画像を転写材に転写する画像形成装置における該像担持体から該転写材への転写条件を設定する転写条件設定方法であって、
    テスト用のベタ画像の画像データに基づいて、同じ画像品質を有する複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を像担持体上に形成する工程と、
    各ベタ画像部に対する転写バイアスを互いに異なるテスト用の転写バイアス段階的に切り換えながら、該像担持体上の該テスト用のトナー画像を転写材に転写する工程と、
    該転写材に転写された該テスト用のトナー画像を読み取る工程と、
    該転写材から読み取った該テスト用のトナー画像の画像データに基づいて、該テスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質を判定する工程と、
    該判定の結果に基づいて、通常の画像形成時に用いる転写バイアスを設定する工程とを有し、
    該転写材に転写された該テスト用のトナー画像を構成するすべてのベタ画像部の画像品質が目標の画像品質以上の場合又は目標の画像品質よりも悪い場合には、該転写材に転写される該テスト用のトナー画像に、目標の画像品質以上のベタ画像部及び目標の画像品質よりも悪いベタ画像部の両方が含まれるようになるまで、該段階的に切り換える転写バイアスの範囲を変更して該テスト用のトナー画像の該像担持体への形成から該画像品質の判定までを繰り返すことを特徴とする画像形成装置における転写条件設定方法。
  2. 請求項1の画像形成装置における転写条件設定方法において、
    上記目標の画像品質が得られた複数のベタ画像部それぞれに対応する複数の転写バイアスのうちで最低値のものを、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスとして設定することを特徴とする画像形成装置における転写条件設定方法。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置における転写条件設定方法において、
    上記像担持体に形成されるテスト用のトナー画像の各ベタ画像部が、該像担持体上に少なくとも1層のトナー層を形成したものであることを特徴とする画像形成装置における転写条件設定方法。
  4. 請求項1、2又は3の画像形成装置における転写条件設定方法において、
    上記転写材の種類ごとに、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスの設定を行うことを特徴とする画像形成装置における転写条件設定方法。
  5. 請求項4の画像形成装置における転写条件設定方法において、
    数種類の転写材それぞれについて、上記テスト用のトナー画像の像担持体への形成と、該像担持体上の該テスト用のトナー画像の転写材への転写と、該転写材上の該テスト用のトナー画像の読み取りと、該転写材から読み取った該テスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質の判定と、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスの設定とを行うことを特徴とする画像形成装置における転写条件設定方法。
  6. 請求項1、2、3、4又は5の画像形成装置における転写条件設定方法において、
    上記像担持体が、潜像担持体上の潜像を現像することによって該潜像担持体上形成されたトナー画像が転写される中間転写体であり、
    上記設定対象が、該中間転写体上のトナー画像を転写材へ転写するときの転写バイアスであることを特徴とする画像形成装置における転写条件設定方法。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置における転写条件設定方法において、
    上記像担持体上のトナー画像が上記転写材へ転写される転写部に、定電流制御された転写バイアスが印加され、
    上記設定対象が、該転写バイアスの電流値であることを特徴とする画像形成装置における転写条件設定変更方法。
  8. 請求項1、2、3、4、5又は6の画像形成装置における転写条件設定方法において、
    上記像担持体上のトナー画像が上記転写材へ転写される転写部に、定電圧制御された転写バイアスが印加され、
    上記設定対象が、該転写バイアスの電圧値であることを特徴とする画像形成装置における転写条件設定変更方法。
  9. 画像を読み取る画像読み取り部と、画像データに基づいて像担持体上にトナー画像を形成し、該像担持体上のトナー画像を所定の転写条件で転写材に転写する画像形成部と、該画像読み取り部及び該画像形成部を制御する制御部とを備えた画像形成装置であって、
    該制御部が、テスト用のベタ画像の画像データに基づいて、同じ画像品質を有する複数のベタ画像部からなるテスト用のトナー画像を該像担持体上に形成し、各ベタ画像部に対する転写バイアスを互いに異なるテスト用の転写バイアス段階的に切り換えながら、該像担持体上の該テスト用のトナー画像を転写材に転写し、該テスト用のトナー画像が形成された転写材が該画像読み取り部にセットされたときに該テスト用のトナー画像を読み取り、該転写材から読み取った該テスト用のトナー画像の画像データに基づいて、該テスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質を判定し、該判定の結果に基づいて通常の画像形成時に用いる転写バイアスを設定する制御モードであって、該転写材に転写された該テスト用のトナー画像を構成するすべてのベタ画像部の画像品質が目標の画像品質以上の場合又は目標の画像品質よりも悪い場合には、該転写材に転写される該テスト用のトナー画像に、目標の画像品質以上のベタ画像部及び目標の画像品質よりも悪いベタ画像部の両方が含まれるようになるまで、該段階的に切り換える転写バイアスの範囲を変更して該テスト用のトナー画像の該像担持体への形成から該画像品質の判定までを繰り返す制御モードを実行可能なことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9の画像形成装置において、
    上記制御部が、上記目標の画像品質が得られた複数のベタ画像部それぞれに対応する複数の転写バイアスのうちで最低値のものを、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスとして設定することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項9又は10の画像形成装置において、
    上記像担持体に形成されるテスト用のトナー画像の各ベタ画像部が、該像担持体上に少なくとも1層のトナー層を形成したものであることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項9、10又は11の画像形成装置において、
    上記制御部が、上記転写材の種類ごとに上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスの設定を行なうことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項12の画像形成装置において、
    上記制御部が、複数種類の転写材それぞれについて、上記テスト用のトナー画像の像担持体への形成と、該像担持体上の該テスト用のトナー画像の転写材への転写と、該転写材上の該テスト用のトナー画像の読み取りと、該転写材から読み取った該テスト用のトナー画像の各ベタ画像部の画像品質の判定と、上記通常の画像形成時に用いる転写バイアスの設定とを行うことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項9、10、11、12又は13の画像形成装置において、
    上記像担持体が、潜像担持体上の潜像を現像することによって該潜像担持体上形成されたトナー画像が転写される中間転写体であり、
    上記設定対象が、該中間転写体上のトナー画像を転写材へ転写するときの転写バイアスであることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項9、10、11、12、13又は14の画像形成装置において、
    上記画像形成部が、上記像担持体上のトナー画像が上記転写材へ転写される転写部に定電流制御された転写バイアスを印加するように構成され、
    上記設定対象が、該転写バイアスの電流値であることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項9、10、11、12、13又は14の画像形成装置において、
    上記画像形成部が、上記像担持体上のトナー画像が上記転写材へ転写される転写部に定電圧制御された転写バイアスを印加するように構成され、
    上記設定対象が、該転写バイアスの電圧値であることを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置における転写条件設定の処理を、該画像形成装置の制御部に実行させるためのプログラム。
  18. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置における転写条件設定の処理を該画像形成装置の制御部に実行させるためのプログラムを、該画像形成装置で読み取り可能に記録した記録媒体。
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