JP3996533B2 - 炊飯器 - Google Patents

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浩典 浜田
西田  隆
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭あるいは業務用に使用する炊飯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電磁誘導加熱を利用した炊飯器が市場で広まっている。特公平4−36009号公報に、従来例の電気炊飯器が開示されている。図13は、従来例の電気炊飯器の模式的な断面図である。図13において、9001は上面が開口するほぼ円筒状の本体で、開閉自在の蓋9012に覆われている。本体9001の内部には内鍋9002が着脱自在に収納されている。内鍋9002は、ステンレス、鉄などの磁性体によって形成される。保護枠9003は、内鍋9002の収納部であり、非金属材料により有底円筒状に形成されている。保護枠9003の外側には内鍋9002を誘導加熱する加熱コイル9013が配設されている。加熱コイル9013は、保護枠9003の底面外側に配設された内コイル9005と、その外周上に配設された外コイル9004とからなる。更に、加熱コイル9013の外方にはフェライト9006を配設しており、これにより、外部への防磁(炊飯器の外部に漏れる磁束を低減すること)を行う。9008は内鍋9002の温度を測定する温度センサである。9009は加熱コイル9013に高周波電力を供給する制御基板である。
【0003】
9007は導電材製(例えば、アルミニウム製)の防磁板である。防磁板9007は、加熱コイル9013の外周側方に設けられている。防磁板9007には、防磁板9007を通過する磁界を打ち消すような渦電流が発生する。防磁板9007は、炊飯器の外部に漏れる磁界(磁束)を低減し、加熱コイル9013の外側に漏れた磁束によって、本体9001又は本体9001の外部にある部材の温度が上昇することを防止する。
【0004】
【特許文献1】
特公平4−36009号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例の電気炊飯器は、幅広で円筒状のアルミ製の防磁板を内蔵するため、炊飯器の内鍋に対する本体の大きさが大きく、持ち運び及び設置性が悪いという問題があった。アルミ製の防磁板により、電気炊飯器の重量が増大し、コストが上昇するという問題もあった。また、防磁板は、基板の配置や本体の大きさによっては配置できない場合があった。炊飯器の機種や容量によって防磁板の形状を変化させる必要があり、防磁板を共用できなかった。
本発明は上記課題を解決するもので、炊飯器の外部に漏れる磁界(磁束)を効果的に低減し、小型で軽量で安価な炊飯器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。請求項1に記載の発明は、本体と、前記本体内に着脱自在に収納する容器と、前記本体を開閉自在に覆う蓋体と、を備え、前記本体は、前記容器を収納する保護枠と、前記保護枠に取り付けられ前記容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルの外側に及び/又は下方に配設された1本又は複数の導電性のループ線と、を有し、前記本体は、前記容器の温度検知を行う温度センサを、前記加熱コイルの最内周より内側に有し、前記温度センサからの出力信号を制御基板に伝送する温度センサ信号線が前記ループ線とほぼ直交するように配設されていることを特徴とする炊飯器である。
【0007】
ループ線は、従来例のアルミ製の防磁板と比較して安価で軽量であり、僅かなスペースに設置できる。従来例の電気炊飯器においては、大きく固定形状の防磁板は、本体の筐体の形状に大きな制約を与えた。細く柔軟なループ線は、本体の筐体の形状の自由度をほとんど制約しない。ループ線には、ループ線及びループ線の近傍の磁界を打ち消すような磁界を発生する電流が流れる。適切な場所に設置された1又は複数のループ線は、従来例のアルミ製の防磁板とほぼ同等の防磁効果を有する。好ましくは、複数のループ線を設ける。
本発明は、炊飯器の外部に漏れる磁界(磁束)を効果的に低減し、小型で軽量で安価な炊飯器を実現できるという作用を有する。本発明は、持ち運びが容易で設置性が良い炊飯器を実現する。
【0008】
「ループ線」は、電気的に閉ループを構成する線を意味する。ループ線は、例えば同心円状又は螺旋状に1又は複数ターン巻回されたループ線である。好ましくは、ループ線は1又は複数個の1ターンの閉ループである。線は単線でも縒り線でも良い。線は裸線でも被覆線でも良い。
「加熱コイルの外側に配設されたループ線」とは、加熱コイルの垂直投影面が、ループ線の外周で規定される面(例えば複数ターン螺旋状に巻回されているループ線においては、最外周の線を外周とする面)の垂直投影面に含まれることを意味する。
「加熱コイルの下方に配設されたループ線」とは、ループ線の水平投影面の下端(例えば複数のループ線が異なる高さに配設されている場合は、最も下側に配設されたループ線の水平投影面の下端)が加熱コイルの水平投影面の下端より低いことを意味する。
1本のループ線が、加熱コイルの外側で且つ下方に配設されていても良い。
請求項1記載の本発明によれば、温度センサ信号線を防磁ループ線にほぼ直交させることにより、防磁ループ線が発生する磁界がノイズとして温度センサ信号線に飛び込むことを防止できる。温度センサ信号線は、ノイズの少ない正確な温度センサの信号を伝送する。本発明は、炊飯器の外部に漏れる磁界(磁束)を効果的に低減し、且つ高い精度で容器の温度を検出し、加熱コイルの制御を行う炊飯器を実現する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記加熱コイルは、最外周部分が最内周部分より高い位置に配設された第1の加熱コイルを含み、少なくとも1本の前記ループ線を、前記第1の加熱コイルの最外周部分の近傍の、前記最外周部分より外側で高い位置に配設し、又は前記第1の加熱コイルの最内周部分の近傍の、前記最内周部分より内側で低い位置に配設したことを特徴とする、請求項1に記載の炊飯器である。
第1の加熱コイルが外部に放出する磁束は、第1の加熱コイルの最外周部分の近傍の、最外周部分より外側で高い位置、及び第1の加熱コイルの最内周部分の近傍の、最内周部分より内側で低い位置で最大になる。ここにループ線を配置することにより、大きな防磁効果が得られる。本発明は、更に大きな防磁効果を有する炊飯器を実現する。好ましくは、第1の加熱コイルの最外周部分の近傍の、最外周部分より外側で高い位置、及び第1の加熱コイルの最内周部分の近傍の、最内周部分より内側で低い位置の両方にループ線を配置する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記第1の加熱コイルの最外周部分の近傍の、前記最外周部分より外側で高い位置に配設し、又は前記第1の加熱コイルの最内周部分の近傍の、前記最内周部分より内側で低い位置に配設した前記ループ線の導電体の断面積の合計が、他の位置に配設された前記ループ線に比べて、大きいことを特徴とする請求項2に記載の炊飯器である。
ループ線の導電体の断面積を大きくすることにより、ループ線により大きな電流が流れ、より大きな反発磁界が発生する。本発明は、更に大きな防磁効果を有する炊飯器を実現する。
「ループ線の導電体の断面積の合計が大きい」とは、例えばループ線の径が他の位置のループ線より太いことである。他の位置にはループ線を1本ずつ配設し、第1の加熱コイルの最外周部分の近傍の、最外周部分より外側で高い位置に、同一径のループ線を複数本束ねて配設しても良い。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記加熱コイルに高周波電力を供給する制御基板又は操作基板を前記保護枠の外周側方に更に配設すると共に、少なくとも1本の前記ループ線を、前記制御基板の外側に配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
制御基板の外側にループ線を配設することにより、ループ線は、制御基板上の電子部品(例えばチョークコイル)が発生する磁束を打ち消し、炊飯器から外部に漏れる磁束を低減する。本発明は、更に大きな防磁効果を有する炊飯器を実現する。
【0013】
請求項に記載の発明は、前記加熱コイルの外側に、前記加熱コイルの巻線の長手方向に対してその長手方向がほぼ直交するように配置された1つ又は複数の高透磁性の磁性材料で形成されたフェライト部材を更に備え、少なくとも1本の前記ループ線を、前記フェライト部材の上端部の近傍で上側に、又は前記フェライト部材の下端部の近傍で下側に、配設することを特徴とする請求項1〜のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
磁気抵抗が少ないフェライト部材の周囲は、特に磁界(磁束)が集中する。ループ線をフェライト部材の上端部の近傍で上側に、又はフェライト部材の下端部の近傍で下側に、配設することにより、ループ線に大きな電流が流れ、ループ線は効果的に反発磁界を発生する。本発明は、更に大きな防磁効果を有する炊飯器を実現する。好ましくは、フェライト部材の上端部の近傍で上側、及びフェライト部材の下端部の近傍で下側の両方に、それぞれループ線を配設する。
【0014】
請求項に記載の発明は、前記保護枠に固定され又は前記保護枠と一体成型されたループ線取り付け部材を更に有し、少なくとも1本の前記ループ線は前記ループ線取り付け部材に形成された溝部に挟み込まれて保持されることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
本発明は、大きな防磁効果を有し、少ない工数で容易にループ線を固定できる作り易い炊飯器を実現する。
「溝部に挟み込まれる」とは、ループ線が少なくとも溝部から自重で落下しない程度に挟み込まれていることを意味する。ループ線が更に接着剤でループ線取り付け部材に接着されていても、ループ線が少なくとも溝部から自重で落下しない程度に挟み込まれていれば、本発明の技術的範囲に含まれる。接着剤を使用する場合にも、ループ線が少なくとも溝部から自重で落下しない程度に挟み込まれていれば、工場での接着工程の作業が容易になるという効果が得られる。
ループ線取り付け部材の数は任意である。典型的には保護枠の外周に複数個のループ線取り付け部材を取り付ける。
【0015】
請求項に記載の発明は、少なくとも1本の前記ループ線と一体化するように、前記保護枠が成型されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
本発明は、大きな防磁効果を有し、ループ線を固定する工数をなくし又は大幅に低減し、製造工数の少ない作り易い炊飯器を実現する。
ループ線の大部分を保護枠の樹脂で覆うことにより、裸線でループ線を形成することも出来る。
【0016】
請求項に記載の発明は、前記フェライト部材を収納し、溝部を有し、前記保護枠に固定されたフェライト台を更に備え、少なくとも1本の前記ループ線が前記フェライト台の溝部に挟み込まれて保持されることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
本発明においては、フェライト台がフェライト部材の固定と、ループ線の固定とを兼ねる。本発明は、部品点数を増加させること無く大きな防磁効果を有し、安価な炊飯器を実現する。
【0017】
請求項に記載の発明は、前記保護枠の一部又は全部を収納する第2の保護枠を更に備え、前記第2の保護枠が少なくとも1本の前記ループ線と一体化するように成型されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
本発明は、部品点数を増加させること無く、組立が容易で、且つ大きな防磁効果を有する炊飯器を実現する。
【0018】
請求項10に記載の発明は、前記ループ線が、耐熱性を有する被覆で覆われていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
耐熱性を有する被覆で覆われた線(例えばジュンフロン線(登録商標))をループ線として使用することにより、信頼性の高い炊飯器を提供できる。
【0019】
請求項11に記載の発明は、前記ループ線が断線したことを検出する断線検出部を更に有し、前記断線検出部が前記ループ線が断線したことを検出した場合は、加熱コイルを停止させ若しくはその出力を低下させ、並びに/又は前記ループ線が断線したことを表示することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
本発明は、信頼性の高い安全な炊飯器を実現する。
【0020】
請求項12に記載の発明は、前記断線検出部は、インバータの動作周波数が変化したことに基づいて、前記ループ線が断線したことを検知することを特徴とする請求項11に記載の炊飯器である。
ループ線が断線すると、共振周波数で加熱コイルを駆動するインバータの負荷が変化し、インバータの動作周波数(共振周波数)が変化する。動作周波数の変化を検出することにより、特別な断線センサを使用することなく、ループ線が断線したことを検知できる。本発明は、信頼性の高い安全で安価な炊飯器を実現する。
【0021】
請求項13に記載の発明は、電源コードを巻き付けるコードリールを更に有し、前記コードリールは、前記ループ線の外側に配設されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかの請求項に記載の炊飯器である。
電気機器が電源コードを通じて出力するノイズは、所定のレベル以下に抑えなければならない。本発明の構成により、炊飯器が電源コードを通じて出力するノイズを抑えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面とともに記載する。
【0023】
《実施の形態1》
図1〜図6及び表1を用いて本発明の実施の形態1の炊飯器を説明する。
図1及び図2は、本発明の実施の形態1の炊飯器の模式的な断面図及び裏面図である。101は上面が開口するほぼ円筒状の本体で、開閉自在の蓋112に覆われている。本体101の内部に、着脱自在な容器である内鍋(容器)102が収納されている。内鍋102は、ステンレス、鉄などの磁性体によって形成される。本体101は、保護枠103、フェライト106、防磁ループ線107、温度センサ108、制御基板109、ヒートシンク110、加熱コイル113、温度ヒューズ114、温度センサ信号線115、商用電源のコードリール111及び電源リード線116を有する。
【0024】
保護枠103は、内鍋102の収納部であり、樹脂などの非金属材料により有底円筒状に形成されている。保護枠103の外側には内鍋102を誘導加熱する加熱コイル113が、その外面を露出して埋設されている。加熱コイル113は、保護枠103の底面外側に配設された外コイル104と、その外周上に配設された内コイル105とからなる。
【0025】
加熱コイル113の外方には、加熱コイル113の巻線の長手方向に対してその長手方向がほぼ直交するように配置されたフェライト106を6本放射状に配置している。フェライト106は、高透磁性の磁性材料で形成されている。フェライト106は、加熱コイル113による磁界が本体101の外部へ漏れるのを防止すると共に、内鍋102への誘導加熱を促進する。内コイル10は外コイル10に比べて表皮面積が小さいこと、本体101の高さを低く抑えるため等の理由により、3本のフェライトは外コイル104のみを覆う。
【0026】
108は内鍋102の温度を測定する温度センサである。114は温度ヒューズである。温度センサ108及び温度ヒューズ114は、内コイル105の最内周より内側に配置されている。温度センサ108及び温度ヒューズ114と制御基板109とを接続する引き出し線である、温度センサ信号線115(温度センサ108及び温度ヒューズ114のそれぞれの出力信号を制御基板109に伝送する温度センサ信号線及び温度ヒューズ信号線を含む。)が防磁ループ線107とほぼ直交するように配設されている。111及び116は、商用電源コードを収納するコードリール及び電源リード線である。電源のコードリール111及び電源リード線116は、加熱コイル113によるノイズを避けるために、防磁ループ線107の外側に配設されている。電源リード線116は、電源コードと制御基板109とを接続する。制御基板109は、商用電源、温度センサ108及び温度ヒューズ114の出力、並びに操作基板(図示しない。)からの入力信号を入力し、加熱コイル113に交番磁界を発生させるための高周波電力を供給する。操作基板は、本体の外側に配設された操作パネル(図示しない。)からの入力信号を入力する。制御基板109は操作基板を兼ねても良い。110はヒートシンクであり、制御基板109に搭載されており、加熱コイル113に流れる電流を制御するスイッチング素子(半導体)を冷却する。
【0027】
107は、防磁ループ線である。実施の形態1では6本の防磁ループ線107を同心円状に配設している。各防磁ループ線107は、1ターンの閉ループである。図1では、図面をわかりやすくするため、2本の防磁ループ線107のみを示す。図3は、本発明の実施の形態1の炊飯器の、防磁ループ線取付部材130を含む部分断面図である。図4は、本発明の実施の形態1の炊飯器の要部斜視図である。
【0028】
6本の防磁ループ線107は、相互にほぼ120度の角度をなすように配設された3つの防磁ループ線取付部材130によって保持されており、加熱コイル113の外側及び下方にそれぞれ固定されている。防磁ループ線取付部材130には防磁ループ線107を1本ずつ通すための防磁ループ線穴131が開けられている。防磁ループ線取付部材130は、保護枠103のボス120にねじ121によってねじ止めされている。防磁ループ線107は、制御基板109とフェライト106の間を通っている。
防磁ループ線取付部材130に6個の溝部を設け、各防磁ループ線107をそれぞれの溝部に挟み込んで保持しても良い。
【0029】
防磁ループ線107は、導電性の線である。実施の形態1では、銅線107aを耐熱性の被覆107bで覆ったジュンフロン線(登録商標)を使用する。炊飯器の内鍋102の温度は炊飯中には100℃を超えるので、耐熱性を有する被覆を有するループ線を防磁ループ線107として使用する。防磁ループ線107は、外コイル104の外側に漏れる磁束に基づいて発生する電流を流す。この電流は外コイル104の外側に漏れる磁束を打ち消す磁束を発生する。防磁ループ線107は、外コイル104の外側に漏れる磁束を低減し、本体101又は本体101の外部にある物体の温度上昇を抑える。
1本の防磁ループ線107は、外コイル104の最外周部分の近傍の、最外周部分より外側で高い位置に、配置されている。更に他の1本の防磁ループ線107を外コイル104の最内周部分の近傍の、最内周部分より内側で低い位置に配設しても良い。
【0030】
本発明の実施の形態1の炊飯器の底部の組立は次のように行われる。保護枠103は、加熱コイル113を外面に露出して埋設して成型する。次に、フェライト106を配設する。次に、防磁ループ線107を通した防磁ループ線取付部材130を保護枠103にねじ121で取り付ける。最後に、温度センサ108、温度ヒューズ114及び加熱コイル113と、制御基板109とを接続する。温度センサ信号線115を防磁ループ線107にほぼ直交するように配設することにより、防磁ループ線107から温度センサ信号線115を伝送される温度センサ信号に飛び込むノイズを軽減できる。
【0031】
実施の形態1の炊飯器は以下のように動作する。ユーザは、内鍋102に被調理物(米と水)を収納し、保護枠103に載置する。そして、蓋112を閉じた後、操作基板に接続された操作パネル(図示しない。)を操作し、炊飯器の動作を開始させる。制御基板109が動作し、加熱コイル113に交番磁界を発生させるための電流を流す。加熱コイル113に交番磁界が発生し、内鍋02に渦電流が流れる。渦電流によるジュール熱で、内鍋102が誘導加熱されて、被調理物が加熱調理される。制御基板109上に載置されたマイクロコンピュータ(制御部として機能する。)は、温度センサ108によって検知された内鍋102の温度及び調理時間をパラメータとする調理パターンを予め記憶している。マイクロコンピュータはこの調理パターンに基づいてスイッチング素子をON/OFF制御し、加熱コイル113に供給する電力を制御する。
【0032】
図5は、本発明の実施の形態1の炊飯器の断線検出部の構成を示す図である。断線検出部は制御基板109に搭載されている。制御基板109は、インバータ回路(整流ブリッジ504、チョークコイル505、平滑コンデンサ507、電流検知部506、加熱コイル513、共振コンデンサ508、スイッチング素子510、周波数検知部501、制御部509を含む。)及び断線表示部502を有する。制御部509は、断線検出部を兼ねる。
整流ブリッジ504、チョークコイル505及び平滑コンデンサ507は、商用電源である交流電源503を入力し、直流電圧を出力する。チョークコイル505は、インバータが出力する高周波が電源線から外部に漏れることを防止している。制御部509は、スイッチング素子510をON/OFF制御する。加熱コイル513及び共振コンデンサ508は共振回路を形成する。スイッチング素子510で駆動されて、加熱コイル513及び共振コンデンサ508に共振周波数の電流が流れる。
【0033】
電流検知部506(電流センサ)は、加熱コイル513に流れる電流を検出する。周波数検知部501は、加熱コイル513に流れる電流の周波数を検知する。防磁ループ線07のうち少なくとも1本が断線すると、加熱コイル513及び共振コンデンサ508からなる共振回路の負荷が変化し、共振周波数が変化する。制御部509は、共振周波数が所定量変化したことを検知すると(例えば内鍋102を収納せずにインバータ回路をONにした場合と、防磁ループ線07が断線した場合とでは共振周波数の変移量が大きく異なるので、制御部509は、トラブルの原因を識別できる。)、防磁ループ線07が断線したと判断する。制御部509は、加熱コイル113への通電を止めると共に、断線表示部502のLED(Light Emitting Diode)を点滅させる。防磁ループ線07が断線した場合、制御部509は加熱コイル113の出力を低下させても良い。
【0034】
次に、本発明の効果を明らかにする実験データを説明する。外コイルと防磁ループ線との位置関係の変化及び防磁ループ線の本数の変化に伴う、防磁ループ線の防磁効果の変化を調べた。図6は、本発明の根拠となる実験に使用した炊飯器の模式的な部分断面図である。保護枠603に外コイル604及び内コイル605を取り付け、その外側にフェライト606を配設した。防磁ループ取付部材640に10個の防磁ループ穴621〜630を開け、フェライト606の外側に配設した。防磁ループ線を、本発明の実施の形態1と同じように制御基板と外コイルの間を通した。外コイルに通電し、炊飯器本体からの距離が10cmの場所での磁束密度の最大値を測定した。表1は、測定結果を示す。「防磁効率」は、防磁ループ線がないときの磁束密度に対する防磁ループ線があるときに減少した磁束密度の割合(%)で定義される値である。防磁効率の値が大きいほど、外コイル604の外側に漏れる磁界が減少したことを表す。
【0035】
【表1】
Figure 0003996533
【0036】
防磁ループ線がない場合(実験番号1)、磁束密度は11.00μTであった。外コイル上端604aの上部から外コイル下端604bの下部まで外コイル604の外周に10本の防磁ループ線を配設した場合(実験番号2)、磁束密度は70%減少し3.31μTになった。また、同じ領域に、5本の防磁ループ線を等間隔に配設した場合(実験番号3)にも防磁効果は得られたが、実験番号2に比べてその効果は少し低い。防磁ループ線は有効な防磁効果を有し、防磁ループ線の間隔が狭いほどその効果が大きいことがわかる。
【0037】
実験番号4では、実験番号1で使用した10本の防磁ループ線のうち、防磁ループ穴625及び防磁ループ穴628に通した防磁ループ線を取り除いた。その結果、実験1と同程度の防磁効果が得られた。つまり、外コイル上端604a及び外コイル下端604bに近い防磁ループ線ほど防磁効果は大きい。
【0038】
実験番号5〜7では、防磁ループ穴625及び防磁ループ穴626に防磁ループ線を通し、更に4本の防磁ループ線を外コイル上端604a及び外コイル下端604bの近くの防磁ループ穴に通し、防磁ループ線の配置の違いによる防磁効果の違いを調べた。それぞれの実験での防磁効率は57〜58%であり、有意な差は認められない。防磁ループ線を外コイル上端604a(最外周部分)の近傍の、最外周部分より外側で高い位置に、及び外コイル下端604b(最内周部分)の近傍の、最内周部分より内側で低い位置に配設することにより、大きな防磁効果が得られることがわかる。
データは示さないが、断面積が大きい防磁ループ線ほど防磁効果が大きいことがわかった。
【0039】
本発明の実施の形態1の炊飯器は、線状の防磁ループ線によって外コイルから漏れた磁界を防磁する。これにより、炊飯器の外部に漏れる磁界(磁束)を効果的に低減し、小型で軽量で安価な炊飯器を実現した。本発明は、持ち運びが容易で設置性が良い炊飯器を実現した。
【0040】
実施の形態1ではヒートシンク110の上下に防磁ループ線を配設した(図1参照)が、全ての防磁ループ線をヒートシンク110の上側又は下側に纏めて配設しても良い。
断線検出部の回路構成は図4に示したものに限らない。
防磁ループ線の断面積が大きいほど防磁効果は大きい。防磁ループ線の断面積は、好ましくは3.5平方ミリメートルである。好ましくは、加熱コイルの最外周部分の近傍の、最外周部分より外側で高い位置に、又は加熱コイルの最内周部分の近傍の、最内周部分より内側で低い位置に配設する防磁ループ線の断面積を、他の防磁ループ線の断面積に比べて大きくする。それらの位置に配置される防磁ループ線の径を他の位置に配置された防磁ループ線の径よりも太くする。又は、それらの位置に複数本の防磁ループ線を配置し、他の位置に1本の防磁ループ線を配置する(防磁ループ線の径は同一とする。)。
【0041】
内コイル105から発生した磁界の防磁を行うために、保護枠底部下方に防磁ループ線を配設しても良い。蓋内部に加熱板及び加熱コイルを有する炊飯器の場合、蓋と加熱板との間に防磁ループ線を配設しても良い。
防磁ループ線は、内鍋102以外の容器に取り付けられた加熱コイルの外周側方に配設しても良い。炊飯器内に取り付けた水容器を誘導加熱し、蒸らし工程において高温水蒸気をご飯の表面に吹き付ける炊飯器の場合、水容器の外部に取り付けられた加熱コイルの外周側方に防磁ループ線を配設すると、防磁効果が得られる。
【0042】
《実施の形態2》
図7を用いて本発明の実施の形態2の炊飯器を説明する。図7は、本発明の実施の形態2の炊飯器の模式的な裏面図である。実施の形態2の炊飯器は、防磁ループ線の配設位置のみが実施の形態1の炊飯器と異なる。その他の構成は実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。
【0043】
実施の形態2の防磁ループ線707は、外コイル104の外周側方及び制御基板109の外側に6本配設される。図2では、図面をわかりやすくするため、2本の防磁ループ線707のみを示す。実施の形態2の炊飯器の底部の組立は次のように行われる。
保護枠103は、加熱コイル113を外面に露出して埋設し、制御基板109及びヒートシンク110を中に収納できる枠を設けて一体成型する。次に、フェライト106を配設する。次に、防磁ループ線107を通した防磁ループ線取付部材130を保護枠103にねじ121で取り付ける。最後に、温度センサ108、温度ヒューズ114及び加熱コイル113と、制御基板109とを接続する。温度センサ信号線115を防磁ループ線107にほぼ直交するように配設する。
【0044】
炊飯器本体からの距離が10cmの場所での磁束密度の最大値の測定値は、防磁ループ線がない場合、11μTであった。防磁ループ線を制御基板109と外コイルの間に配設した場合及び制御基板109の外側に配設した場合、測定値はそれぞれ5.5μT及び4.8μTであった。つまり、防磁ループ線を制御基板の外側に配設することにより、外コイルから発生した磁界の防磁をより効率的に行うことができる。
【0045】
《実施の形態3》
図8を用いて本発明の実施の形態3の炊飯器を説明する。図8は、本発明の実施の形態3の炊飯器の部分断面図である。実施の形態3の炊飯器は、防磁ループ線の配設位置のみが実施の形態1の炊飯器と異なる。その他の構成は実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。
外コイル10の外側に、加熱コイルの巻線の長手方向に対してその長手方向がほぼ直交するようにフェライト106を配設する。更に、フェライト106の外側に、外コイル104と同軸に4本の防磁ループ線807を配設する。防磁ループ線807をフェライト106の上端部の近傍で上側に、又はフェライト106の下端部の近傍で下側配設することにより、より高い防磁効果を得ることができる。
【0046】
《実施の形態4》
図9を用いて本発明の実施の形態4の炊飯器を説明する。図9は、本発明の実施の形態4の炊飯器の部分断面図である。実施の形態4は、防磁ループ線を固定する方法が実施の形態1と異なる。それ以外の点において、実施の形態4は実施の形態1と同一である。実施の形態4における防磁ループ線の固定方法を説明する。
保護枠903は、その下方に加熱コイル113(外コイル104及び内コイル105)を、埋設している。加熱コイル113の外方には複数個の放射状のリブ909を設けている。リブ909には、フェライト106が加熱コイル113の各部と均一な間隔を有して埋設される。更に、リブ909のフェライト106の外方には6個の防磁ループ線穴908が設けられている。防磁ループ線907は、防磁ループ線穴908に1本ずつ配設される。保護枠903、フェライト106及び防磁ループ線907の構成以外の構成は実施の形態1と同じであるので説明を省略する。
【0047】
防磁ループ線を、保護枠に一体成型されたリブに設けられた防磁ループ線穴に配設するので、ループ線取り付け部材が不要である。ループ線取り付け部材を保護枠に固定する工数も不要になる。
更に、防磁ループ線を保護枠に固定した状態で、保護枠を一体成型することにより、防磁ループ線の取り付け工数をほとんどなくすことができる。また、保護枠に加熱コイル、フェライト及び防磁ループ線を一体成形しても良い。
なお、フェライトを埋設しないリブに防磁ループ線穴を設け、防磁ループ線を配設しても良い。内コイル105から発生した磁界の防磁を行うために、保護枠底部下方にリブを設け、防磁ループ線を埋設しても良い。
【0048】
《実施の形態5》
図10を用いて本発明の実施の形態5の炊飯器を説明する。図10は、本発明の実施の形態5の炊飯器の部分断面図である。実施の形態5は、防磁ループ線を固定する方法が実施の形態1と異なる。それ以外の点において、実施の形態5は実施の形態1と同一である。実施の形態5における防磁ループ線の固定方法を説明する。
保護枠1003は、その下方に加熱コイル113(外コイル104及び内コイル105)を、その外面の殆どを露出して埋設している。加熱コイル113の外方には複数個の放射状のリブ1009を設けている。リブ1009には、フェライト106が加熱コイル113の各部と均一な間隔を有して埋設される。更に、リブ1009のフェライト106の外方には5個の防磁ループ線取り付け用溝部1008が設けられている。防磁ループ線1007は、防磁ループ線取り付け用溝部1008に1本ずつ挟み込まれて保持される。保護枠1003、フェライト106及び防磁ループ線1007の構成以外の構成は実施の形態1と同じであるので説明を省略する。
【0049】
防磁ループ線を、保護枠に一体成型されたリブに設けられた防磁ループ線取り付け用溝部にはめ込むので、防磁ループ線の取り付け工数を減らすことが出来る。防磁ループ線をリブに接着剤で接着しても良い。
フェライトを埋設しないリブに防磁ループ線取り付け用溝部を設け、防磁ループ線を配設しても良い。
【0050】
《実施の形態6》
図11を用いて本発明の実施の形態6の炊飯器を説明する。図11は、本発明の実施の形態6の炊飯器のフェライト台兼防磁ループ線取付部材の斜視図である。実施の形態6は、防磁ループ線を固定する方法が実施の形態1と異なる。それ以外の点において、実施の形態6は実施の形態1と同一である。実施の形態5における防磁ループ線の固定方法を説明する。
保護枠102の外方にフェライト台兼防磁ループ線取付部材1101を、外コイル104に対向させて、ねじ取付部1102にねじを通してねじ止めする。フェライト台兼防磁ループ線取付部材1101にはフェライトが埋設されており、防磁ループ線1107の直径よりもやや小さい直径のC型の溝が、加熱コイル113と同軸に刻まれている。防磁ループ線1107は、溝110にはめ込まれる。それ以外の構成は実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。
【0051】
防磁ループ線を、フェライト台兼防磁ループ線取付部材設けられた溝にはめ込むので、専用の防磁ループ線取付部材が不要である。防磁ループ線のフェライトに対する位置の精度を確保でき、信頼性に優れた炊飯器を提供できる。
【0052】
《実施の形態7》
図12を用いて本発明の実施の形態7の炊飯器を説明する。図12は、本発明の実施の形態7の炊飯器の模式的な断面図である。実施の形態7は、防磁ループ線を固定する方法が実施の形態1と異なる。図12において、内鍋1203、保護枠1 1201、外コイル1204及び内コイル1205は、実施の形態1(図1参照)における内鍋102、保護枠103、外コイル104及び内コイル105と対応するので、説明を省略する。実施の形態7の炊飯器は、更に保護枠21202を有する。
【0053】
保護枠2 1202は、保護枠1 1201を収納する。保護枠2 1202は樹脂製であり、内側に外コイル1204及び内コイル1205に対向して防磁ループ線1207を配設するための溝が刻まれている。防磁ループ線1207は、溝の中にその外面を露出させて埋設されている。保護枠2 1202は、防磁ループ線1207と一体化して成型されていても良い。
実施の形態7の炊飯器は保護枠2を有するため、実施の形態1〜6の炊飯器に比べて軽量ではない。しかし、実施の形態7の炊飯器においても、実施の形態1と同様の防磁効果が得られる。
【0054】
上記全ての実施の形態において、複数の防磁ループ線を同心円状に配設したが、1本の防磁ループ線を螺旋状に、加熱コイルに対向させて配設しても良い。この場合は、防磁ループ線の結線部が1箇所であるため、複数の防磁ループ線を使用する場合に比べ、炊飯器の製造工程を減らし、より安価な炊飯器を実現できる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、磁性体製の容器を誘導加熱するための加熱コイルの外側及び/又は下方に1本又は複数の防磁ループ線を配設することにより、大きな防磁効果が得られた。
本発明によれば、炊飯器の外部に漏れる磁界(磁束)を効果的に低減し、小型で軽量で安価な炊飯器を実現できるという有利な効果が得られる。本発明によれば、持ち運びが容易で設置性が良い炊飯器を実現できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の炊飯器の模式的な断面図
【図2】本発明の実施の形態1の炊飯器の模式的な裏面図
【図3】本発明の実施の形態1の炊飯器の部分断面図
【図4】本発明の実施の形態1の炊飯器の要部斜視図
【図5】発明の実施の形態1の炊飯器の断線検出部の構成を示す図
【図6】本発明の根拠となる実験に使用した炊飯器の模式的な部分断面図
【図7】本発明の実施の形態2の炊飯器の模式的な裏面図
【図8】本発明の実施の形態3の炊飯器の部分断面図
【図9】本発明の実施の形態4の炊飯器の部分断面図
【図10】本発明の実施の形態5の炊飯器の部分断面図
【図11】本発明の実施の形態6の炊飯器のフェライト台兼防磁ループ線取付部材の斜視図
【図12】本発明の実施の形態7の炊飯器の模式的な断面図
【図13】従来例の電気炊飯器の模式的な断面図
【符号の説明】
101 本体
102 内鍋
103 保護枠
104 外コイル
105 内コイル
106 フェライト
107 防磁ループ線
108 温度センサ
109 制御基板
110 ヒートシンク
111 コードリール
112 蓋
113 加熱コイル
114 温度ヒューズ
115 温度センサ信号線
116 電源リード線
121 ねじ
130 防磁ループ線取付部材

Claims (13)

  1. 本体と、前記本体内に着脱自在に収納する容器と、前記本体を開閉自在に覆う蓋体と、を備え、
    前記本体は、前記容器を収納する保護枠と、前記保護枠に取り付けられ前記容器を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルの外側に及び/又は下方に配設された1本又は複数の導電性のループ線と、を有し、
    前記本体は、前記容器の温度検知を行う温度センサを、前記加熱コイルの最内周より内側に有し、前記温度センサからの出力信号を制御基板に伝送する温度センサ信号線が前記ループ線とほぼ直交するように配設されていることを特徴とする炊飯器。
  2. 前記加熱コイルは、最外周部分が最内周部分より高い位置に配設された第1の加熱コイルを含み、
    少なくとも1本の前記ループ線を、前記第1の加熱コイルの最外周部分の近傍の、前記最外周部分より外側で高い位置に配設し、又は前記第1の加熱コイルの最内周部分の近傍の、前記最内周部分より内側で低い位置に配設したことを特徴とする、請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記第1の加熱コイルの最外周部分の近傍の、前記最外周部分より外側で高い位置に配設し、又は前記第1の加熱コイルの最内周部分の近傍の、前記最内周部分より内側で低い位置に配設した前記ループ線の導電体の断面積の合計が、他の位置に配設された前記ループ線に比べて、大きいことを特徴とする請求項2に記載の炊飯器。
  4. 前記加熱コイルに高周波電力を供給する制御基板又は操作基板を前記保護枠の外周側方に更に配設すると共に、少なくとも1本の前記ループ線を、前記制御基板の外側に配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
  5. 前記加熱コイルの外側に、前記加熱コイルの巻線の長手方向に対してその長手方向がほぼ直交するように配置された1つ又は複数の高透磁性の磁性材料で形成されたフェライト部材を更に備え、
    少なくとも1本の前記ループ線を、前記フェライト部材の上端部の近傍で上側に、又は前記フェライト部材の下端部の近傍で下側に、配設することを特徴とする請求項1〜のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
  6. 前記保護枠に固定され又は前記保護枠と一体成型されたループ線取り付け部材を更に有し、少なくとも1本の前記ループ線は前記ループ線取り付け部材に形成された溝部に挟み込まれて保持されることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
  7. 少なくとも1本の前記ループ線と一体化するように、前記保護枠が成型されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
  8. 前記フェライト部材を収納し、溝部を有し、前記保護枠に固定されたフェライト台を更に備え、少なくとも1本の前記ループ線が前記フェライト台の溝部に挟み込まれて保持されることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
  9. 前記保護枠の一部又は全部を収納する第2の保護枠を更に備え、前記第2の保護枠が少なくとも1本の前記ループ線と一体化するように成型されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
  10. 前記ループ線が、耐熱性を有する被覆で覆われていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
  11. 前記ループ線が断線したことを検出する断線検出部を更に有し、前記断線検出部が前記ループ線が断線したことを検出した場合は、加熱コイルを停止させ若しくはその出力を低下させ、並びに/又は前記ループ線が断線したことを表示することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
  12. 前記断線検出部は、インバータの動作周波数が変化したことに基づいて、前記ループ線が断線したことを検知することを特徴とする請求項11に記載の炊飯器。
  13. 電源コードを巻き付けるコードリールを更に有し、前記コードリールは、前記ループ線の外側に配設されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかの請求項に記載の炊飯器。
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