JP2015039516A - 誘導加熱炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱コイルから発生する放射ノイズが外郭内に配された電源リード線を介して外部に漏洩するのを防止すること。
【解決手段】鍋1の底面を加熱する底加熱コイル2と、ボディ11内の前方側に設けられる底インバータ回路41が形成された第一の基板3と、第一の基板3と底加熱コイル2を固定する保護枠13と、保護枠13を固定する上枠9と、一端がボディ11の後方側で電源コード19と接続され、他端が第一の基板3に接続される電源リード線8を備え、保護枠13または上枠9は、電源リード線8を底加熱コイル2より高い位置に保持するリブ10を有することにより、底加熱コイル2の下に電源リード線8がある場合に比べ、電源リード線8は、高さ方向に底加熱コイル2からより長い距離をとって配線されることができ、底加熱コイル2の放射ノイズを受け電源リード線8に誘起される高周波ノイズをより大きく低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍋を誘導加熱により加熱する誘導加熱式炊飯器に関するものである。
従来、この種の炊飯器は、雑音端子電圧を抑えるために、電源リード線を加熱コイルから離す構成に工夫をしている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、特許文献1に記載された従来の誘導加熱式炊飯器の外郭を除去した状態で底面側から見た底面図を示すものである。図5に示すように、電源コード64を巻き取る電源コード収納部65が、外郭(図示せず)内の後方に設けられ、電源コード収納部65の近傍で電源コード64に接続された電源リード線62が、加熱コイル61及びフェライト63の下方で、加熱コイル61から一定距離だけ離間するように保持されて、外郭の前方に配設された基板66まで引き回されている。また、加熱コイルリード線62a、62bは、加熱コイル61から前方に引き出され基板66に接続される。この従来の構成は、誘導加熱コイル61から生じる交番磁界の磁束密度が、誘導加熱コイル61からの距離が大きくなるにしたがい小さくなることに着目し、誘導加熱コイル61と電源リード線との距離を大きくすることにより、誘導加熱コイル61から生じる高周波の交番磁界により電源リード線62に誘起される電圧、すなわち雑音端子電圧を低減しようとするものである。
また、電源リード線の途中が加熱コイルの下方で、加熱コイルと器体の外壁との間に位置し、加熱コイルと器体の外壁との間が最も狭いところでは加熱コイルと外壁とのほぼ中間位置に位置するように、保持具で保持した誘導加熱式炊飯器もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−079054号公報 特開2002−345638号公報
しかしながら、前記従来の構成では、ノイズ対策を実施するために加熱コイルと電源リード線との距離を大きくする必要があるが、当該距離を大きくするためには、誘導加熱式炊飯器外郭の大きさが大きくなるという課題があった。
例えば、特許文献1では、電源リード線62が加熱コイル61の下部を通り、周波数帯については不明だが、電源リード線62を加熱コイル61から7mmはなすことで雑音端子電圧が約3dB低減することが記載されている。換言すれば、雑音端子電圧を約3dB低減するためには、誘導加熱式炊飯器の高さが7mm近く高くなる。
また、特許文献2でも同様に、加熱コイルの下方に電源リード線を配置し、器体外郭と加熱コイルの中間位置に電源リード線を配線するようしている。このため器体外郭を加熱コイルに近づける限界があり、機体の高さが高くなってしまう。
本発明は、このような課題を解決するもので、製品の高さが高くなるのを抑制しつつ、加熱コイルが発生する高周波電磁界により電源リード線に誘起される高周波電圧を抑制することで、器体外に漏洩する雑音端子電圧や雑音電力を低減できる誘導加熱式炊飯器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱式炊飯器は、底加熱コイルを固定する保護枠または第一の基板と保護枠を固定する上枠は、電源リード線を底加熱コイルより高い位置に保持する保持部を有する構成としたものである。
これによって、電源リード線は、高さ方向に底加熱コイルからより長い距離をとって配線されることができるので、外郭の大きさをコンパクトにしつつ、底加熱コイルの放射ノイズを受けて電源リード線に誘起される高周波ノイズをより大きく低減することができる誘導加熱式炊飯器となる。
本発明の誘導加熱式炊飯器は、外郭内の高さ方向のスペースを利用することによって、簡単な構成で外部に漏洩する雑音端子電圧や雑音電力を低減することができる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱式炊飯器の主要部側断面図に配線経路を付加した図 同誘導加熱式炊飯器のボディ(外郭)を除去した状態で底面側から見た底面図 同誘導加熱式炊飯器のリブ(保持部)の断面図 同誘導加熱式炊飯器の主要部回路ブロック図 従来の誘導加熱式炊飯器のボディを除去して底面側から見た主要部構成図
第1の発明は、外郭と、前記外郭の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の底面を加熱する底加熱コイルと、前記外郭の内部において前方側に設けられ前記底加熱コイルに高周波電流を供給する底インバータ回路が形成された第一の基板と、前記底加熱コイルを固定する保護枠と、前記第一の基板と前記保護枠を固定する上枠と、前記底インバータ回路に交流電源を供給するための電源コードと、一端が前記外郭の後方側で前記電源コードと接続され、他端が前記第一の基板に接続される電源リード線を備え、前記保護枠または前記上枠は、前記電源リード線を前記底加熱コイルより高い位置に保持する保持部を有することにより、電源リード線は、高さ方向に底加熱コイルからより長い距離をとって配線されることができる。したがって、底加熱コイルの放射ノイズを受け電源リード線に誘起される高周波ノイズを、従来の構成に比べ、同様の外形であればより大きく低減することができ、従来の構成と同様の低減効果を得るのであればよりコンパクトな外形とすることができる誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の底加熱コイルの内周側から引き出されるリード線である内周側底加熱コイルリード線は、前記底加熱コイルの外周側から引き出されるリード線である外周側底加熱コイルリード線の電位よりも高くなるように接続され、上方から見て、前記第一の基板と前記内周側底加熱コイルリード線との接続部である内周側底加熱コイル接続部と、前記第一の基板と前記電源リード線との接続部である電源接続部との間に、前記底加熱コイルの中心を通る前後方向の中心線が位置し、かつ前記保持部は、前記中心線に対して前記電源接続部と同じ側に設けられることにより、電源リード線は、高周波磁界の放射量が多い高電位となる底加熱コイルの内周部及び内周側の加熱コイルリード線からの距離を、水平距離と垂直距離をともに大きくすることができ、高周波スイッチングノイズの影響をより受けにくくなり、雑音端子電圧や雑音電力の低い誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
第3の発明は、特に、第2の発明の内周側底加熱コイル接続部は、前記中心線よりも第一の基板の端部に近い位置に設けられることにより、電源リード線と内周側底加熱コイルリード線との距離をさらに大きくすることができ、その分、電源リード線が高周波スイッチングノイズの影響を受けにくくなる。
第4の発明は、特に、前記底加熱コイルの外側に略放射状に配置され、前記保護枠に固定された複数の磁性体を備え、第1から3のいずれかの発明の保護枠または前記上枠は、前記複数の磁性体より高い位置に前記電源リード線を配線し固定するための保持部を有することにより、底加熱コイルから発生する磁束の集中部である磁性体から電源リード線を離すことができ、さらに雑音端子電圧や雑音電力の低い誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
第5の発明は、特に、第1から4のいずれかの発明において、前記底加熱コイルの外周に沿って設けられループ状に形成された金属枠を備え、前記保持部は、電源リード線を前記ループ状の金属枠より高い位置に配線できるように配置されることにより、底加熱コイルの高周波電流から発生する磁界を打ち消すように金属枠に高周波電流が流れるので、電源リード線を金属枠より高い位置に配線しておけば、高周波磁界が打ち消された空間を電源リード線が通るので、さらに、雑音端子電圧や雑音電力の低い誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
第6の発明は、特に、第1から5のいずれかの発明の保持部を、上枠の天面側に設けたことにより、保持部を、上枠の側面側や下面側に設けた場合に比べ、底加熱コイルより遠ざけることができるので、さらに雑音端子電圧や雑音電力の発生レベルを抑えることができる。
第7の発明は、特に、第1から6のいずれかの発明において、前記鍋の上面を覆う蓋と、前記蓋の前記鍋側に配置された蓋加熱板と、前記蓋加熱板を誘導加熱する蓋加熱コイルと、前記第一の基板に形成され前記蓋加熱コイルに高周波電力を供給する蓋インバータ回路と、前記蓋加熱コイルと前記蓋インバータ回路を接続する蓋加熱コイルリード線と、を備え、前記蓋加熱コイルリード線と前記電源リード線とが前記底加熱コイルを間に配し反対側に位置するように配線され、前記蓋加熱コイルリード線は、前記保護枠または前記上枠に設けられた第二の保持部に固定されることにより、さらに、蓋加熱コイル動作時の雑音端子電圧と雑音電力を抑えることができる。
第8の発明は、特に、第7の発明の保持部は、前記電源リード線を、前記蓋加熱コイルと前記底加熱コイルの略中間の高さに配線できるように設けられることにより、電源リード線と底加熱コイルの距離と、電源リード線と蓋加熱コイルの距離を略等しくすることができ、底加熱コイルの動作時及び蓋加熱コイル動作時の雑音端子電圧および雑音電力を同時に抑え易くなる。
第9の発明は、特に、第1から8のいずれかの発明において、前記外郭の内部後方側に配置され電源コードを巻き取る電源コード収納部を備えたことにより、上記各発明が有する雑音端子電圧と雑音電力の抑制効果を有効に利用することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱式炊飯器を模擬的に示す側断面図に配線経路を付加した図、図2は、同誘導加熱式炊飯器のボディ(外郭)を除去して底面側から見た底面図をそれぞれ示すものである。なお、図1及び図2において、図面を簡潔にするために、例えば、電気的接続のための一部のリード線や、部品を固定するための一部のネジは省略している。
図1において、誘導加熱式炊飯器の外郭(以下、ボディ11とも呼ぶ)には、その上面を覆う蓋12が開閉自在に設置されている。ボディ11の内側に設けられる鍋1の収納部は、樹脂を使用した上枠9と難燃性樹脂を使用した保護枠13で構成されている。
鍋1は、上端開口部に外側にせり出したフランジを有し、当該フランジを上枠9の上端から樹脂で構成されたスペーサを介して浮き上がった状態で載置することにより、上枠9と保護枠13からなる収納部に着脱自在に収納される。鍋1は、アルミなどの金属の積層体で形成される。
底加熱コイル2は2つの部分に、巻線のない部分で分割され、鍋1の底部と底外周部をそれぞれ誘導加熱する。底加熱コイル2は、絶縁被覆された複数の銅線を束ねたリッツ線を更に、例えば、20数本用いて撚った撚り線で構成されており、高周波電流が流れた時の電流分布を均一にしている。特に図示していないが、底加熱コイル2は渦巻き状に巻かれた形状になっている。
保護枠13はその底部に底加熱コイル2と磁性体であるフェライト14を配設している。底加熱コイル2は図2に示すように断面からみると鍋1の形にあわせたお椀状の形状をしている。フェライト14は底加熱コイル2の外側に配置され、底加熱コイル2で発生する磁束の漏れを抑え、鍋1に底加熱コイル2の高周波磁界が効率よく伝搬されるようにしている。保護枠13に底加熱コイル2やフェライト14を配設する方法としては、フェライトを固定する樹脂カバーを設け、この樹脂カバーと保護枠13の間に底加熱コイル2を配置しネジで底加熱コイル2を覆うように固定する方法や、底加熱コイル2とフェライト14を接着剤で固定する方法や、保護枠13で使用している樹脂に底加熱コイル2とフェライト14を埋め込んでしまう方法などがあるが、本発明では特に限定するものではない。
底加熱コイル2とフェライト14の外周に金属製のループ状の金属枠20が設けられている。この金属枠20は、底加熱コイル2から発生し外部に漏洩する磁界を低減する作用を有し、自身に誘起される電流で発熱するため導電率の高い材料で構成され、一般的にアルミで作られることが多い。
第一の基板3は、図4に示す底インバータ回路41の底加熱コイル2を除く部品および整流平滑回路45の構成部品が実装されている。第一の基板3は、例えば、片面に配線パターンが印刷される紙フェノール基板、または両面に配線パターンが印刷されるガラスエポキシ基板を使用することができる。第一の基板3は樹脂で構成された基板カバー5にネジで固定されている。ファン6は、主に、第一の基板3に実装された底インバータ回路41の部品や整流平滑回路45などの発熱部品を冷却する。
電源コード収納部7はストッパーとばねを用いて電源コード19を巻き取ることを可能にしている。電源コード収納部7は、ボディ11内の後方に設けられ、第一の基板3はボディ11内の前方に設けられる。すなわち、電源コード収納部7は、第一の基板3とは、上から見て、底加熱コイル2を両者の間に配して反対側に位置するように配置されている。
電源リード線8は電源コード収納部7で巻き取られる電源コード19と第一の基板3を電気的に接続するものであり、電源コード19から供給される交流電源44の交流電力を整流平滑回路45に供給するためのもので、上枠9に設けられたリブ10に引っ掛けられて保持されることでその位置を固定されている。第一の基板3上では、図2に示すように、電源リード線8と第一の基板3の接続部である電源接続部3a(2個)と、内周側底加熱コイルリード線4aと第一の基板3の接続部である内周側底加熱コイル接続部3ba、および外周側底加熱コイルリード線4bと第一の基板3の接続部である外周側底加熱コイル接続部3bbが設けられている。
上枠9には、保持しているリード線が外れにくいようなつりばり状に形成されたリブ10と複数のネジ穴が設けられており、基板カバー5と保護枠13がネジによって上枠9に固定される構成になっている。このリブ10で電源リード線8を底加熱コイル2より高い位置に保持して引き回す。また、フェライト14と鍋1の距離よりも電源リード線8とフェライト14の距離が長くなるように、リブ10を上枠9に配置するとよい。さらに、リブ10は、電源リード線8を金属枠20より高い位置に配線できるように上枠9に配置するとよい。なお、リブ10を、上枠9の最も天面側に設けることにより、底加熱コイル2からさらに離れた位置に電源リード線8が配線されるようにすることができる。
上方から見て、内周側底加熱コイル接続部3baと電源接続部3aとの間に、底加熱コイル2の中心を通る前後方向の中心線Aが位置し、かつリブ10は、中心線Aに対して電源接続部3aと同じ側に設けられる。
蓋12には着脱自在な蓋加熱板15が取り付けられている。蓋加熱板15はステンレスなどの金属で形成されている。蓋加熱コイル16は、蓋12に内蔵され、蓋加熱板15を誘導加熱する。第一の基板3には蓋加熱コイル16に高周波電力を供給する蓋インバータ回路が設けられている。蓋インバータ回路52の回路構成は前述した底インバータ回路と同構成であり、ここでの説明は省略する。蓋加熱コイル16と第一の基板を接続する蓋加熱コイルリード線は、特に図示していないが、保護枠13または上枠9に設けられた第二の保持部である第二のリブ53(図1参照)に固定され、図1に示す内周側底加熱コイルリード線4a、外周側底加熱コイルリード線4bと同様に、上方から見て、底加熱コイル2の前後方向の中心線A(図1において紙面上にある)を間に配し電源リード線8と反対側に位置するように配線されている。電源リード線8を保持するリブ10が中心線Aよりも図1で手前側(図2で左側)に設けられているのに対し、蓋加熱コイルリード線を保持する破線で示す第二のリブ53は、中心線Aよりも図1で後方側(図2で右側)に設けられている。
操作基板17は、特に図示していないが、スイッチ、LCD、マイクロコンピュータなどが実装され、使用者がスイッチを押すと、マイコンが押したスイッチを判別し、押したスイッチに応じた状態をLCDに表示している。
温度検知回路18は、サーミスタで構成され、鍋1の底部の略中心に配置されている。サーミスタは温度で抵抗値が変わるので、このサーミスタと所定の抵抗値を有する抵抗で分圧回路を構成し、所定の電圧をこの分圧回路の両端に供給することで、サーミスタの抵抗値をアナログ電圧に変換できる。温度検知回路18の信号はマイクロコンピュータに入力され、マイクロコンピュータで温度を判別する。
図4に示すように、底インバータ回路41は、一石電圧共振回路と一般的に言われるインバータ回路で構成されている。底インバータ回路41は、交流電源44から整流平滑回路45を介して直流電源が供給されている。底インバータ回路41は、底加熱コイル2、共振コンデンサ42およびスイッチング素子43を備え、整流平滑回路45の出力端間に、底加熱コイル2と共振コンデンサ42からなる並列回路に直列接続したスイッチング素子43で構成された直列接続体が接続されている。共振コンデンサ42は、本実施の形態では高周波電流が流れても損失の少ないポリプロピレンコンデンサが使用されている。スイッチング素子43は、MOSFETやIGBTなどの半導体素子と、この半導体素子に逆接続した逆接続ダイオードで構成されている。MOSFETやIGBTは耐圧が高く、高周波のスイッチングが可能で、ゲート端子に電圧を印加することで大電流を流すことができるので、パワートランジスタに比べ省電力で大電流を流すことができるという利点がある。なお、本実施の形態では、この半導体素子としてIGBTを使用している。
交流電源44の電源周波数は,東日本地域では50Hz,西日本地域では60Hzとなっている。整流平滑回路45は、ダイオードブリッジ46、チョークコイル47および平滑コンデンサ48を備えている。ここで、平滑コンデンサ48の容量は数μFと比較的小さく、底加熱コイル2に電流を流すと交流電源44の周波数に対応するリプルが生じる。本実施の形態では、このリプル電圧波形は交流電源44を全波整流した時の電圧波形と略同じ脈流電圧波形となる。整流平滑回路45を構成する部品は第一の基板3に実装されている。
制御部49は、マイクロコンピュータ50および駆動回路51を備えている。マイクロコンピュータ50はPWM信号を駆動回路51に出力しスイッチング素子43をオンオフさせる。
駆動回路51は、特に図示しないがNPNトランジスタとPNPトランジスタで構成されたプッシュプル回路で構成され、駆動回路51の出力がハイの間、スイッチング素子43を構成するIGBTのゲート端子に電圧を印加し、IGBTをオンし、駆動回路51がロー出力しているときはIGBTのゲート端子の電圧を0Vにして、IGBTをオフにする。駆動回路51は第一の基板3に実装されている。なお、これは一例でプッシュプル回路を構成する部品はMOSFETなどで構成しても構わない。
以上のように構成された誘導加熱式炊飯器について、以下その作用効果を説明する。
底加熱コイル2の内周部から引き出される内周側底加熱コイルリード線4aは、スイッチング素子43の高電位側端子であるコレクタに接続され、底加熱コイル2の外周部から引き出される外周側底加熱コイルリード線4bは整流平滑回路45の正極側出力端に接続されている。つまりスイッチング素子43に接続した内周側底加熱コイルリード線4aは、スイッチング素子43のスイッチング動作により、その動作周波数で電圧変動する。特に、スイッチング素子43オフ時に、底加熱コイル2と共振コンデンサ42からなる共振回路の共振動作により数百ボルトの共振電圧が発生する。整流平滑回路45側の外周側底加熱コイルリード線4bはリプル電圧の変動周波数が動作周波数と同じになるが、スイッチング素子43側の内周側底加熱コイルリード線4aほどの急峻な電圧変動はしない。交流電源の電圧が100Vであれば、ピークでも141V程度である。
上記のように、上枠9に電源リード線8の固定用のリブ10を設け、そこに電源リード線8を配線させることで、高さ方向に底加熱コイル2から電源リード線8を離すことが可能となり、誘導加熱式炊飯器のボディ11の形状、特に外周を大きくすることなく、底加熱コイル2から発生する高周波磁界の影響を抑えることができる。これによりボディ11と底加熱コイル2の間の空間に電源リード線8を通さなくてもよくなり、当該空間に電源リード線8がない分、コンパクトな誘導加熱式炊飯器を実現することができる。また、底加熱コイル2で最も高電圧が発生する底加熱コイル2の内周部からの離間距離も長くすることができ、高電圧すなわち電界の影響も抑えることができる。つまり、底加熱コイル2から発生する高周波磁界と電界の影響を従来に比べ受けにくい位置に配線することができる。
また、フェライト14は底加熱コイル2で発生する磁束の漏れを抑え、鍋1に底加熱コイル2の高周波磁界が効率よく伝搬されるようにしていると述べたが、このことはフェライト14の端部に磁束が集中していることを意味する。つまり局所的に磁界の高い部分がフェライト14の端部と鍋1の間に発生しているということで、フェライト14の端部から電源リード線8を離すことも重要である。上記のように、フェライト14と鍋1の距離よりも電源リード線8とフェライト14の距離が長くなるように、電源リード線8を上枠9のリブ10に配線することにより、フェライト14に集中する磁束の影響を低減することができる。
金属枠20は、上記のように、アルミで作られているが、これは、底加熱コイル2とフェライト14から発生する高周波磁界のうち鍋1を通過することができなかった漏れ磁界を打ち消すように高周波電流を流すためのものなので抵抗値が低いほうがよいからである。しかし、金属枠20により、漏れ磁界を打ち消すことはできるが、この金属枠20にも高周波電流は流れ、この高周波電流による磁界が電源リード線に高周波電流を誘起する場合もある。また金属のため10MHz以上の高周波ノイズがこの金属枠20を通じて伝搬し、雑音端子電圧や雑音電力レベルを増大させるおそれがある。そのため、この金属枠20からも電源リード線を遠ざける構成にするのが望ましい。上記のように、リブ10は電源リード線8を金属枠20より高い位置に配線できるように配置されていることにより、金属枠20からも電源リード線8を離間させることができるとともに、高周波磁界が打ち消された空間を電源リード線8が通るので、さらに、雑音端子電圧や雑音電力を低減することができる。
また、上方から見て、底加熱コイル2の中心を通る前後方向の中心線Aから互いに反対側に離れて位置するように内周側底加熱コイルリード線4a、外周側底加熱コイルリード線4bと電源リード線8は第一の基板3に接続されている。このように接続することで、電源リード線8と、内周側底加熱コイルリード線4a、外周側底加熱コイルリード線4bとの距離を大きくし、内周側底加熱コイルリード線4a、外周側底加熱コイルリード線4bに流れる高周波電流や、内周側底加熱コイルリード線4aに発生する共振電圧の影響を受けにくくしている。
また、リブ10を、電源リード線8が外れにくいようにつりばり状の構成にすることで、振動や落下により電源リード線8が外れて、底加熱コイル2やフェライト14からの磁界の影響を受けるのを防止することもできる。
なお、上記実施の形態において、リブ10を上枠9に形成したが、保護枠13に形成してもよく、同様の作用効果を得ることができる。
以上のように本実施の形態においては、ボディ11と、ボディ11の内部に収納され米と水を入れる鍋1と、鍋1の底面を加熱する底加熱コイル2と、ボディ11の内部において前方側に設けられ底加熱コイル2に高周波電流を供給する底インバータ回路41が形成された第一の基板3と、底加熱コイル2を固定する保護枠13と、第一の基板3と保護枠13を固定する上枠9と、底インバータ回路41に交流電源44を供給するための電源コード19と、一端がボディ11の後方側で電源コード19と接続され、他端が第一の基板3に接続される電源リード線8を備え、保護枠13または上枠9は、電源リード線8を底加熱コイル2より高い位置に保持するリブ10を有することにより、底加熱コイル2の下に電源リード線8がある場合に比べ、電源リード線8は、高さ方向に底加熱コイル2からより長い距離をとって配線されることができる。したがって、底加熱コイル2の放射ノイズを受け電源リード線8に誘起される高周波ノイズをより大きく低減することができ、従来の構成と同様の低減効果を得るのであればよりコンパクトな外形とすることができる。
また、底加熱コイル2の内周側から引き出されるリード線である内周側底加熱コイルリード線4aは、底加熱コイル2の外周側から引き出されるリード線である外周側底加熱コイルリード線4bの電位よりも高くなるように接続され、上方から見て、第一の基板3と内周側底加熱コイルリード線4aとの接続部である内周側底加熱コイル接続部3baと、第一の基板3と電源リード線8との接続部である電源接続部3aとの間に、底加熱コイル2の中心を通る前後方向の中心線Aが位置し、かつリブ10は、中心線Aに対して電源接続部3aと同じ側に設けられることにより、電源リード線8は、スイッチング素子43のコレクタと略同電位で高電位となり高周波磁界の放射量が大きい底加熱コイル2の内周部及び内周側底加熱コイルリード線4aからの距離を、底加熱コイル2の下に電源リード線8がある場合に比べ、水平距離と垂直距離をともに大きくすることができ、高周波スイッチングノイズの影響を受けにくくなり、雑音端子電圧や雑音電力の低い誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
また、内周側底加熱コイル接続部3baは、中心線Aよりも第一の基板の端部3cに近い位置に設けられることにより、電源リード線8と内周側底加熱コイルリード線4aとの距離をさらに大きくすることができ、その分、電源リード線8が高周波スイッチングノイズの影響を受けにくくなる。
また、底加熱コイル2の外側に略放射状に配置され、保護枠13に固定された複数のフェライト14をさらに備え、保護枠13または上枠9は、複数のフェライト14より高い位置に電源リード線8を配線し固定するためのリブ10を有することにより、底加熱コイル2から発生する磁束の集中部であるフェライト14から電源リード線8を離すことができ、さらに雑音端子電圧や雑音電力の低い誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
また、底加熱コイル2の外周に沿って設けられたループ状の金属枠20を備え、リブ10は電源リード線8を金属枠20より高い位置に配線できるように配置されることにより、底加熱コイルの高周波電流から発生する磁界を打ち消すように金属枠20に高周波電流が流れるので、電源リード線8を金属枠20より高い位置に配線しておけば、高周波磁界が打ち消された空間を電源リード線8が通るので、さらに、雑音端子電圧や雑音電力の低い誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
また、リブ10を、上枠9の天面側に設けたことにより、リブ10を、上枠9の側面側や下面側に設けた場合に比べ、底加熱コイル2より遠ざけることができるので、さらに雑音端子電圧や雑音電力の発生レベルを抑えることができる。
また、鍋1の上面を覆う蓋12と、蓋12の鍋側に配置された蓋加熱板15と、蓋加熱板15を誘導加熱する蓋加熱コイル16と、第一の基板3に形成され蓋加熱コイル16に高周波電力を供給する蓋インバータ回路52と、蓋加熱コイル16と蓋インバータ回路52を接続する蓋加熱コイルリード線(図示せず)と、を備え、該蓋加熱コイルリード線と電源リード線8とが底加熱コイル2を間に配し反対側に位置するように配線され、該蓋加熱コイルリード線は、保護枠13または上枠9に設けられた第二の保持部(以下、第二のリブ53とも言う)に固定されることにより、さらに、蓋加熱コイル16の動作時の雑音端子電圧と雑音電力を抑えることができる。
また、ボディ11の内部後方側に配置され電源コード19を巻き取る電源コード収納部7を備えたことにより、本実施の形態の上記雑音端子電圧と雑音電力の抑制効果を有効に利用することができる。
以上のように、本発明は、底加熱コイルから高さ方向に電源リード線を離すことで底加熱コイルから電源リード線への高周波磁界を低減し、雑音端子電圧や雑音電力を低減するものであるので、各種インバータを備えた一般家庭用や業務用の誘導加熱式炊飯器にも適用することができる。
1 鍋
2 底加熱コイル
3 第一の基板
3a 電源接続部
3ba 内周側底加熱コイル接続部
3bb 外周側底加熱コイル接続部
3c 第一の基板の端部
4a 内周側底加熱コイルリード線
4b 外周側底加熱コイルリード線
7 電源コード収納部
8 電源リード線
9 上枠
10 リブ
11 ボディ
12 蓋
13 保護枠
14 フェライト
15 蓋加熱板
16 蓋加熱コイル
17 操作基板
18 温度検知回路
20 金属枠
41 底インバータ回路
42 共振コンデンサ
43 スイッチング素子
44 交流電源
45 整流平滑回路
46 ダイオードブリッジ
47 チョークコイル
48 平滑コンデンサ
49 制御部
52 蓋インバータ回路
53 第二のリブ

Claims (9)

  1. 外郭と、前記外郭の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の底面を加熱する底加熱コイルと、前記外郭の内部において前方側に設けられ前記底加熱コイルに高周波電流を供給する底インバータ回路が形成された第一の基板と、前記底加熱コイルを固定する保護枠と、前記第一の基板と前記保護枠を固定する上枠と、前記底インバータ回路に交流電源を供給するための電源コードと、一端が前記外郭の後方側で前記電源コードと接続され、他端が前記第一の基板に接続される電源リード線を備え、前記保護枠または前記上枠は、前記電源リード線を前記底加熱コイルより高い位置に保持する保持部を有する誘導加熱式炊飯器。
  2. 前記底加熱コイルの内周側から引き出されるリード線である内周側底加熱コイルリード線は、前記底加熱コイルの外周側から引き出されるリード線である外周側底加熱コイルリード線の電位よりも高くなるように接続され、上方から見て、前記第一の基板と前記内周側底加熱コイルリード線との接続部である内周側底加熱コイル接続部と、前記第一の基板と前記電源リード線との接続部である電源接続部との間に、前記底加熱コイルの中心を通る前後方向の中心線が位置し、かつ前記保持部は、前記中心線に対して前記電源接続部と同じ側に設けられる請求項1に記載の誘導加熱式加熱調理器。
  3. 前記内周側底加熱コイル接続部は、前記中心線よりも第一の基板の端部に近い位置に設けられる請求項2に記載の誘導加熱式加熱調理器。
  4. 前記底加熱コイルの外側に略放射状に配置され、前記保護枠に固定された複数の磁性体を備え、前記保護枠または前記上枠は、前記複数の磁性体より高い位置に前記電源リード線を配線し固定するための保持部を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の誘導加熱式炊飯器。
  5. 前記底加熱コイルの外周に沿って設けられループ状に形成された金属枠を備え、前記保持部は、電源リード線を前記ループ状の金属枠より高い位置に配線できるように配置される請求項1から4のいずれか1項に記載の誘導加熱式炊飯器。
  6. 前記保持部は、前記上枠の天面側に設けられた請求項1から5のいずれか1項に記載の誘導加熱式炊飯器。
  7. 前記鍋の上面を覆う蓋と、前記蓋の前記鍋側に配置された蓋加熱板と、前記蓋加熱板を誘導加熱する蓋加熱コイルと、前記第一の基板に形成され前記蓋加熱コイルに高周波電力を供給する蓋インバータ回路と、前記蓋加熱コイルと前記蓋インバータ回路を接続する蓋加熱コイルリード線と、を備え、前記蓋加熱コイルリード線と前記電源リード線とが前記底加熱コイルを間に配し反対側に位置するように配線され、前記蓋加熱コイルリード線は、前記保護枠または前記上枠に設けられた第二の保持部に固定される請求項1から6のいずれか1項に記載の誘導加熱式炊飯器。
  8. 前記保持部は、前記電源リード線を、前記蓋加熱コイルと前記底加熱コイルの略中間の高さに配線できるように設けられた請求項7に記載の誘導加熱式炊飯器。
  9. 前記外郭の内部後方側に配置され電源コードを巻き取る電源コード収納部を備えた請求項1から8のいずれか1項に記載の誘導加熱式炊飯器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018153211A (ja) * 2017-03-15 2018-10-04 三菱電機株式会社 炊飯器
JP2020192078A (ja) * 2019-05-28 2020-12-03 タイガー魔法瓶株式会社 炊飯器

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