JP3996324B2 - 融液の分離方法,分離装置及び球状体の製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,例えばBGA(ball grid array)やCSP(chip size package)等の半導体パッケージのバンプ材料に用いられる半田ボールの如き球状体を製造する場合に好適な,融液の分離方法と分離装置に関し,更に該分離装置を備えた球状体の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体パッケージの分野においては,内蔵される半導体チップに対し電気的な接続を行うリードの代わりに半田ボール(半田バンプ)を装着したBGAやCSPと呼ばれるものが知られている。かかるBGAやCSPに利用される半田ボールを製造する場合,従来は箔等の板材や線材に加工された半田を固体の状態で精密切り出しや打ち抜き等をすることによって,半田を所望の量の原料片に分離している。そして分離した原料片を,その後,加熱溶融させて表面張力により球形化させ,更に冷却して固化させることにより,球状に成型した半田ボールを得ている。また,半田ペースト(クリーム半田)を作成し,これをスクリーン印刷や一定容積の穴があいた板などに刷り込む方法などにより半田を一定量分離する方法も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,従来は半田を所望の量ずつに分離する前工程として,板材,線材や半田ペーストなどに半田を加工しなければならず,工程の短縮化がはかり難かった。しかも,板材や線材など固相の状態で打ち抜き,切出しをする場合,原材料を寸法精度良く板材や線材に予備加工する工程が必要となる。そのため工程が多くなり,コストアップの要因となっていた。今日,半田ボールに関しては特性面で大きな不満はなく,むしろBGAやCSPなどの本格的な普及期を迎え,価格面で大幅なコストダウンが可能な半田ボールが求められている。そのためには,従来に比してより少ない工程で半田を所望の量に分離できる手段を確立することが必要である。
【0004】
従って本発明の目的は,半田ボールなどの原料を少ない工程で容易かつ低コストで所望の量に分離できる手段を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために,請求項1にあっては,融液を吐出口から垂直方向に吐出させると共に,吐出口を水平面内において円運動させて遠心力で融液を吐出口から振り切ることにより,融液を定量に分離させることを特徴とする,融液の分離方法が提供される。
【0006】
この請求項1の分離方法によって分離される融液としては,加熱溶融された金属が例示され,一例として半田融液(例えばSn−Pb共晶半田の融液)があげられる。もちろん金属以外の融液を請求項1の分離方法によって分離しても良い。この請求項1の分離方法において,吐出口の円運動は,例えば請求項2に記載したように,等速円運動である。
【0007】
融液を吐出する吐出口を水平面内において円運動させると,吐出口から吐出される融液に対して遠心力が作用する。そして,この遠心力は融液の重量,即ち吐出口から吐出された融液の吐出量に比例して大きくなる。このため,吐出口から吐出された融液の吐出量が,ある一定の量に達すると,遠心力が大きくなったことにより,今まで吐出口に付着していた融液が遠心力によって吐出口から振り切られ,液滴となって自重で落下していく。こうして,吐出口から吐出される融液を液滴の状態で一定量毎に分離できるようになる。
【0008】
この請求項1の分離方法によって分離させた融液は,例えばその後,融液の状態において表面張力により球状に変形させ,更にその後,冷却して固化させる。そうすることにより,半田ボールの如き球状体を得ることが可能となる。こうして得られた球状体の一例としての半田ボールは,BGAやCSP等の半導体パッケージのバンプ材料として好適に用いることができる。また,かかる手順に従って球状体を製造すれば,球状体の原料を融液の状態で遠心力によって一定の量に分離させるので,従来のように半田などの原料を板材や線材に加工する工程が不要となり,製造工程の短縮化がはかれるようになる。また,正確な寸法精度等が要求される板材や線材に原料を加工しなくて良いので,製造が容易となり,低コスト化を実現できるようになる。
【0009】
なお,前述の手順に従って球状体を製造する場合,融液と反応しない気中又は液中で融液を球形にさせ,冷却することが好ましい。そうすれば融液を変質させることなく成型,冷却及び固化させることができ,品質の優れた球状体を製造できるようになる。この場合,例えば上方が融液の融点以上の高温度となり,下方が融液の融点以下の低温度となるように温度勾配が形成された液体中に融液を落下させ,液体中の上方において融液の表面張力により球形にさせた後,液体中の下方において融液を冷却して固化させることが可能である。なお,融液の原料が金属であれば,前記液体は当該金属の液相線温度T以上の沸点Tを有する液体であり,T以上T未満の温度にされた液体中で融液を表面張力により球形にさせた後,T未満の温度にされた液体中で融液を冷却して固化させることが好ましい。例えば融液の原料が半田であれば,前記液体は植物油が例示される。
【0010】
また請求項3にあっては,融液を垂直方向に吐出させる吐出口と,この吐出口を水平面内において円運動させる駆動機構を備えることを特徴とする,融液の分離装置が提供される。この請求項3の分離装置によれば,前述の請求項1,2の分離補方法を好適に実施することが可能である。
【0011】
また請求項4にあっては,請求項3の融液の分離装置と,該分離装置によって分離された融液を表面張力により球状化させ,冷却して固化させる成形冷却部を備えることを特徴とする,球状体の製造装置が提供される。この請求項4の製造装置によれば,請求項3の融液の分離装置によって分離された融液を,成形冷却部において,先ず融液の状態において表面張力により球状に変形させ,その後,冷却して固化させる。これにより,半田ボールの如き球状体を得ることが可能となる。この請求項4の製造装置において,成形冷却部は,融液と反応しない気中又は液中で融液を球形にさせ,冷却することが好ましい。成形冷却部の具体的な構成として,例えば融液と反応しない液体中において,上方に融液の融点以上の高温度の相を形成し,下方に融液の融点以下の低温度となる相を形成した構成が例示される。
【0012】
この請求項4の製造装置において,請求項5に記載したように,前記成形冷却部は,飛距離によって球状体を仕分けする仕切り板を備えていても良い。吐出口を水平面内において円運動させて遠心力で融液を分離させた場合,成形冷却部において冷却して得られた球状体の飛距離は,球状体の重量,即ち球状体の大きさによって定められる。このため,仕切り板を設けて飛距離によって球状体を仕分けすれば,球状体の大きさに基づいて仕切り板により球状体が仕分けされることなる。こうして,各大きさ毎に選別して球状体を回収することが容易となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は,本発明を利用して融液を分離し,球状体を製造する製造装置(本発明の好ましい実施の形態にかかる分離装置の構成を兼ね備えた製造装置)1の説明図である。この実施の形態では,融液の一例として,加熱溶融された半田融液(例えばSn−Pb共晶半田の融液)を所定の量毎に分離する形態に基づいて説明する。また,この実施の形態では,融液の状態で分離した半田融液を,その後,融液の状態において表面張力により球状に変形させ,更にその後,冷却して固化させことにより,半田ボールを製造している。こうして製造された半田ボールは,BGAやCSP等の半導体パッケージのバンプ材料に好適に用いることができる。
【0014】
原料融解部10の周囲にはバンドヒーター11が装着されており,このバンドヒーター11の加熱によって,原料融解部10内の炉部12に投入された半田インゴットが半田の融点(例えば183゜C)以上の温度(例えば220〜240゜C)に昇温されて融解されるようになっている。また,原料融解部10内の炉部12の加熱温度は熱電対13によって検出され,炉部12内温度が半田の融点以上の温度(例えば220〜240゜C)になるように制御されている。
【0015】
原料融解部10にはボンベ15に充填された不活性ガスとしての窒素ガス(N)が給気管16を介して供給され,炉部12内に窒素ガスが給気されるようになっている。これにより,炉部12に投入され融解させられた半田融液の酸化等が防止されている。
【0016】
原料融解部10の下方には送液管20,21が直列に接続されており,炉部12に投入されて加熱融解された半田融液は,送液管20,21の順に下向きに送液されるようになっている。給気管16を通じて炉部12内に窒素ガスを圧入することにより,炉部12内にて融解した半田融液を送液管20,21側に強制的に押し出すことも可能である。なお,下側に接続された送液管21の下端は,後述する成形冷却部としての容器45内に挿入されている。
【0017】
送液管20の周囲にはリボンヒーター22が装着されており,送液管21にはマイクロヒーター23が装着されている。これら送液管20,21内を送液される半田融液の温度は熱電対25,26によってそれぞれ検出されており,リボンヒーター22及びマイクロヒーター23の加熱によって,送液管20,21内を送液される半田融液の温度を半田の融点以上の温度(例えば220〜240゜C)に制御し,融液の状態を維持させるようになっている。
【0018】
容器45内において,送液管21の下端には,回転ヘッド30が,回転自在に装着されている。図2に示すように,回転ヘッド30は円筒形状をなしており,回転ヘッド30の中心軸Oは鉛直に配置されている。そして送液管21の下端において,回転ヘッド30は,鉛直に配置された中心軸Oを中心に回転自在に支持されている。
【0019】
回転ヘッド30の内部には,前述の送液管20,21を介して送液された半田融液が充填されている。また回転ヘッド30の周囲を囲むようにして,遠赤ヒーター31が配置されており,この遠赤ヒーター31の加熱によって,回転ヘッド30内の半田融液の温度は,半田の融点以上の温度(例えば220〜240゜C)に維持されている。
【0020】
回転ヘッド30の周面に形成された歯車(図示せず)に噛合するようにタイミングベルト35が巻回されている。このタイミングベルト35には,回転ヘッド30と従動プーリ36との間において駆動プーリ37が噛合しており,モータ38の稼働により駆動プーリ37が回転し,タイミングベルト35を介して回転ヘッド30に回転動力が伝達されている。こうして,モータ38の稼働により,回転ヘッド30は鉛直に配置された中心軸Oを中心に回転させられるようになっている。この例では,モータ38が定回転数で稼働することにより,回転ヘッド30は一定回転数で回転するようになっている。
【0021】
回転ヘッド30の下面には,ノズル40が設けられており,このノズル40の下端に吐出口41が形成されている。前述のように回転ヘッド30内に充填された半田融液は,ノズル40内を通って,吐出口41から吐出されるようになっている。ノズル40は,回転ヘッド30の下面において中心軸Oから離れた位置(偏心した位置)に取り付けられている。従って,前述のようにモータ38が定回転数で稼働することにより,回転ヘッド30の回転に伴って,ノズル40下端の吐出口41は中心軸Oを中心に水平面内において等速円運動を行うようになっている。
【0022】
図3(a)(b)は,ノズル40先端の吐出口41から吐出される半田融液aの状態を示している。吐出口41から吐出される半田融液aは,先ず図3(a)に示すように,ノズル40先端に付着した状態となる。そして,前述のように吐出口41が中心軸Oを中心に水平面内において等速円運動を行うことにより,ノズル40先端に付着した半田融液aに対して遠心力Fが作用することになる。この場合,半田融液aに作用する遠心力Fは,ノズル40先端に付着している半田融液aの重量,即ち吐出口41から外に吐出された半田融液aの吐出量に比例する。
【0023】
そして,吐出口41から吐出された半田融液aの吐出量が,ある一定の量に達すると,遠心力Fが大きくなったことにより,図3(b)に示すように,今まで吐出口41に付着していた半田融液aが遠心力Fによって吐出口41から振り切られ,液滴a’となって吐出口41から分離される。その後,液滴a’は,容器45内を自重で落下していく。このように,ノズル40下端の吐出口41から半田融液aを吐出しつつ,吐出口41を水平面内において円運動させることにより,吐出口41から吐出される半田融液aは,液滴a’の状態となって,一定量毎に吐出口41から分離されるようになっている。
【0024】
この製造装置1において,容器45は,前述の吐出口41から分離された半田融液aの液滴a’を表面張力により球状化させ,その後,冷却して固化させる成形冷却部の役割を果たしている。図1に示すように,回転ヘッド30を収納している容器45の底部には,液体46が充填されている。この液体46は,半田融液aと反応しない液体であることが好ましく,植物油が例示される。また液体46の温度は,半田融液aの融点以下の温度(例えば20〜40゜C)に維持されている。回転ヘッド30下面に設けられたノズル40下端の吐出口41は,容器45内において液体46の液面よりも上方に配置されている。これにより,前述のように吐出口41の円運動に伴って吐出口41から分離された半田融液aは,容器45内において,液滴a’の状態となって自重で液体46の液面上の空間47を落下し,更に液体46中を沈んでいくようになっている。
【0025】
容器45内において液体46の液面よりも上方の空間47には,ボンベ50に充填された不活性ガスとしての窒素ガス(N)が給気管51を介して供給され,空間47は不活性雰囲気に保たれている。また,原料融解部10,送液管20,21,回転ヘッド30,ノズル40は,いずれも例えばSUS304等で構成され,半田の融点以上に加熱されても溶融しない構成になっている。
【0026】
また容器45の底部には,円筒形状の仕切り板60,61が複数列(図示の例では2列)に配置されている。これら仕切り板60,61は,いずれも回転ヘッド30の回転の中心軸O(ノズル40下端の吐出口41の等速円運動の中心軸O)を中心として配置されている。また図示の例では,仕切り板60の内径が仕切り板61の内径よりも大きくなっており,仕切り板60が仕切り板61の外側に所定の隙間をあけて同心状に配置されている。
【0027】
さて,以上のように構成された製造装置1において,原料融解部10内の炉部12に半田インゴット(例えばSn−Pb共晶半田)を投入し,給気管16を通じて炉部12内に窒素ガスを供給した不活性雰囲気で,バンドヒーター11によって,半田インゴットを半田の融点(例えば183゜C)以上の温度(例えば220〜240゜C)に昇温させて融解させる。こうして融解した半田融液aは,送液管20,21を通じて送液され,回転ヘッド30の内部に充填される。そして,回転ヘッド30の内部に充填された半田融液aは,更にノズル40内を通って,吐出口41から吐出されるようになる。
【0028】
また一方,モータ38の稼働による回転ヘッド30の定回転に伴って,ノズル40下端の吐出口41は中心軸Oを中心に水平面内において等速円運動を行う。これにより,吐出口41から吐出される半田融液aは,先ず図3(a)に示すように,ノズル40先端に付着した状態となって,吐出口41の等速円運動により,ノズル40先端に付着した半田融液aに対して遠心力Fが作用する。そして,吐出口41から吐出された半田融液aの吐出量がある一定の量に達すると,図3(b)に示すように,今まで吐出口41に付着していた半田融液aが遠心力Fによって吐出口41から振り切られ,液滴a’となって吐出口41から分離される。
【0029】
こうして一定量毎に吐出口41から分離された半田融液aは,容器45内において,液滴a’の状態となって自重で液体46の液面上の空間47を落下し,更に液体46中を沈んでいくようになっている。この場合,空間47は不活性雰囲気に保たれ,また液体46は半田融液aと反応しない液体であるから,このように空間47を落下する間や液体46中を沈んでいく間においても,変質が防止される。
【0030】
そして,容器45内において液面上の空間47を落下している間に,半田融液a(液滴a’)は表面張力により自ら球状に変形する。こうして球状に変形した半田融液aは,その後液体46中を沈んでいくが,液体46の温度は半田融液aの融点以下の温度(例えば20〜40゜C)に維持されているので,液体46中を沈んでいく間に半田融液aは冷却され,固化することとなる。このように液面上の空間47にて球状に変形させた半田融液aを,液体46中にて冷却,固化させることによって,球状体となった半田ボールbが製造され,容器45の底部に溜まっていく。
【0031】
また,こうして容器45の底部に溜まっていく半田ボールbの飛距離(回転ヘッド30の回転の中心軸O(ノズル40下端の吐出口41の等速円運動の中心軸O)から,半田ボールbが容器45の底部に着地する位置までの距離)は,半田ボールbの重量,即ち半田ボールbの大きさによって定められる。このため,前述のように容器45の底部に円筒形状の仕切り板60,61が複数列に配置されていれば,仕切り板60の外側の領域,仕切り板60,61同士の間の領域及び仕切り板61の内側の領域には,大きさに基づいて仕分けされた半田ボールbがそれぞれの大きさ毎に選別されて溜められていく。このため,大きさに基づいて仕切り板60,61により半田ボールbが仕分けされることなる。こうして,各大きさ毎に選別して半田ボールbを回収することが容易となる。
【0032】
以上説明した本発明の実施の形態によれば,ノズル40下端の吐出口41に付着する半田融液aを遠心力によって一定量毎に振り切ることができ,従来のように原料を板材や線材に加工する工程が不要となる。このため,半田ボールの製造工程の短縮化がはかれ,低コスト化を実現できる。
【0033】
以上,本発明の好ましい実施の形態の一例を説明したが,本発明はここで説明した形態に限定されない。図示の形態では,半田融液を分離して半田ボールを製造する例について説明したが,半田以外の金属や金属以外の材料などでも良い。また,液体46は植物油に限らず他の液体や気体であっても良い。更に,吐出口41の運動は等速円運動に限らず,不等速な円運動によって融液を振り切るようにしても良い。
【0034】
【実施例】
図1〜3で説明した製造装置1を用いて半田ボールを製造した。ノズル40はSUS316製の内径0.25mmの管を用いた。原料融解部10内の炉部12にSn−Pb共晶半田をセットし,酸化を抑えるため炉部12に窒素パージを行った後,バンドヒーター11で加熱して半田を融解させた。原料融解部10での昇温温度は220〜240℃とし,送液管20,21,回転ヘッド30,ノズル40の温度も各ヒーター22,23,31の加熱によって半田の融点以上の温度(実施例では220〜240℃)に制御した。そして給気管16を通じて炉部12内に窒素ガスを供給し,ノズル40先端の吐出口41から半田融液aを吐出させた。その後,モータ38を稼動させ,ノズル40を直径10mm,回転数1700rpmで回転運動させ,ノズル40先端の吐出口41から液体46(食用油)中に半田融液aを滴下させた。得られた半田ボール,100点につき重量を測定した。バンプ材用半田として一般的な規格である直径760±20μmの径精度に対し,重量換算として92%以上の重量精度が得られた。
【0035】
【発明の効果】
請求項1〜5によれば,融液を液滴の状態で一定量毎に分離でき,半田ボールなどの球状体を容易に製造することができるようになる。例えば半田ボールを製造する場合などにおいて,従来のように半田などの原料を板材や線材に加工する予備工程が不要となり,製造工程の短縮化が図れるようになる。また,正確な寸法精度が要求される板材や線材に原料を加工しなくてよいので,製造が容易となり大幅なコストダウンが可能となる。特に請求項5によれば,各大きさ毎に選別して球状体を回収することができ,径のそろった球状体を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる,球状体の製造装置の説明図である。
【図2】回転ヘッドの拡大斜視図である。
【図3】吐出口から吐出される半田融液の状態を示す部分拡大図であり,(a)は半田融液がノズル先端に付着した状態,(b)は半田融液がノズル先端から振り切られた状態である。
【符号の説明】
a 半田融液
1 製造装置
10 原料融解部
11 バンドヒーター
12 炉部
15,50 ボンベ
16,51 給気管
20,21 送液管
22 リボンヒーター
23 マイクロヒーター
25,26 熱電対
30 回転ヘッド
31 遠赤ヒーター
35 タイミングベルト
36 従動プーリ
37 駆動プーリ
38 モータ
40 ノズル
41 吐出口
45 容器
46 液体
60,61 仕切り板

Claims (5)

  1. 融液を吐出口から垂直方向に吐出させると共に,吐出口を水平面内において円運動させて,遠心力で融液を吐出口から振り切ることにより,融液を定量に分離させることを特徴とする,融液の分離方法。
  2. 前記円運動が等速円運動であることを特徴とする,請求項1の融液の分離方法。
  3. 融液を垂直方向に吐出させる吐出口と,この吐出口を水平面内において円運動させる駆動機構を備えることを特徴とする,融液の分離装置。
  4. 請求項3の融液の分離装置と,該分離装置によって分離された融液を表面張力により球状化させ,冷却して固化させる成形冷却部を備えることを特徴とする,球状体の製造装置。
  5. 前記成形冷却部は,飛距離によって球状体を仕分けする仕切り板を備えていることを特徴とする,請求項4の球状体の製造装置。
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