JP3996254B2 - 軟質タイヤ及びその製造法と軟質タイヤ装着車両 - Google Patents

軟質タイヤ及びその製造法と軟質タイヤ装着車両 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴルフ場の芝生面等の軟質な地面上をわだちが発生しないように走行することを可能にする軟質タイヤ及びその製造法と、この軟質タイヤを装着した車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばゴルフ場にあっては、場内専用の自走式車両として、乗用カート(ゴルフカート)、ゴミ等を取り除くスイーパー、芝生面に土や砂を散布する目土機や目砂機、芝刈機、エアレーター等が使用されている。しかるに、従来のこれら自走式車両では、タイヤの接地面圧が高いことから、芝生面を走行した際に該タイヤの沈み込みによるわだちが発生し易く、このわだちによってゴルフプレイに支障を生じる虞がある。このため、乗用カートの場合は、専らホール間の移動用として、芝生面から外れた走行路を往来するようにしている。また芝生面での作業を行う他の自走式車両では、後輪を一本の長いロール状とし、この後輪によって前輪のわだちを踏み消すと共に、後輪の移動軌跡の両側部が重なるように、狭い間隔で往復走行させつつ所要の作業を行うことにより、後輪のわだちを消すようにしている。
【0003】
このように、従来のゴルフ場においては、乗用カートによる芝生面への乗り入れができないので不便であると共に、専用の走行路を必要とするためにゴルフ場の設計上及び面積上の制約を受けるという問題がある。また、他の自走式車両では、芝生面での上記往復走行による作業を余儀なくされる上、後輪が一本の長いロール状であるために方向転換等の機動性に劣り、もって各種作業の能率が非常に悪くなるという難点があった。
【0004】
そこで、この発明者は先に、芝生面等の軟質な地面上の走行に適するものとして、タイヤホイールの外周面に発泡ポリウレタン等よりなる特定硬度の厚肉筒状の軟質弾性体を固着した表面が平坦な軟質タイヤと、この軟質タイヤを装着した車両を提案している(特開平8−58308号公報)。この軟質タイヤによれば、車体及び乗員の重量が負荷した状態で芝生面等の軟質地面を走行する際、軟質弾性体が弾性変形して接地面の幅(進行方向の幅)が広くなり、接地面圧が低くなるために軟質地面へのタイヤの沈み込みを生じにくく、もってわだちの形成が回避される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記提案に係る軟質タイヤは、既述のようにわだちの形成を回避できるという優れた特徴を有するが、その後の実走行試験を繰り返す過程で、特に耐久性や装着車両の機動性等の面でまだ改良の余地を残すことが判明し、また普及性の観点から製作コストの低減が更なる課題となっていた。
【0006】
すなわち、このような軟質タイヤを装着した車両の走行中には、該タイヤの一回転に付き一回の割合で弾性体層が圧縮・膨張の弾性変形を繰り返すことに加え、駆動側タイヤではホイールの回転力を弾性体層を介して地面に伝え、従動側タイヤでは弾性体層と地面との摩擦抵抗によってホイールが回転するから、いずれの場合も弾性体層の内周側と外周面側とで逆向きの引張力が作用し、該弾性体層が周方向に引き延ばされる形で変形し、ホイールと弾性体層との接合界面に引き剥がそうとする力が常時加わることになる。このため、前記提案の軟質タイヤでは、次第に変形状態からの復元性が弱くなると共に、接合界面が剥離し易く、耐久性が不充分であった。
【0007】
また、前記提案の軟質タイヤでは、上記接合界面の固着強度を高めるために、幅の狭いホイールの両側周縁に鍔部を設けて弾性体層との接合面積を大きくしたタイヤ単位を製作し、その複数単位をホイール部分での連結によって合体させて広幅の軟質タイヤとする構成であるため、組立製作に手間がかかると共に製作コストが非常に高く付く上、わだちを形成しない接地面圧とするためにタイヤ幅を大きくとる必要があり、これによって車両の方向転換等の機動性が低下するという難点があった。
【0008】
本発明は、上述の事情に照らし、芝生面等の軟質な地面上をわだちが発生しないように走行することを可能にし、しかも耐久性に優れる上に容易に低コストで製作可能な軟質タイヤ及びその製造方法と、この軟質タイヤの装着によって芝生面等の軟質地面上の走行に適し、且つタイヤ寿命が長く保守コスト負担の少ない車両を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の構成を図面の参照符号を付して示せば、請求項1に係る軟質タイヤTは、金属製ホイール1の樹脂塗膜2を有する外周面に、連続気泡もしくは連続気泡−独立気泡の混成である発泡倍率1.5〜6のエラストマー発泡体からなる外周面3aの平坦な厚肉弾性層3が固着されてなり、そのタイヤ外径が30〜60cm、タイヤ幅が20〜50cm、厚肉弾性層の厚みが5〜10cmである構成を採用したものである。
【0010】
上記構成の軟質タイヤTでは、厚肉弾性層3が特定の発泡状態にあるエラストマー発泡体からなるため、車体及び乗員の重量が負荷した状態で芝生面等の軟質地面を走行する際、該弾性層3が弾性変形して接地面の幅が適度に広くなり、接地面圧が低くなって軟質地面へのタイヤTの沈み込みを生じず、もってわだちの形成が回避される上、該弾性層3の変形状態からの復元性が長期にわたって良好に維持され、しかもホイール1の外周面に樹脂塗膜2を有することにより、該ホイール1と弾性層3との接合強度が大きいため、接合界面の剥離を生じにくい。また、上記の接合強度が大きいことから、ホイール1外周部を円筒状等の単純な形状に設定できることに加え、単一で広幅のタイヤTを構成できると共に、タイヤ幅を極端に大きく設定しなくてもわだちの形成を防止できるから、この軟質タイヤTの使用によって機動性のよい車両を実現できる。
また本発明によれば、タイヤ外径が30〜60cm、タイヤ幅が20〜50cm、厚肉弾性層の厚みが5〜10cmであるため、このタイヤTの装着により、芝生面等の軟質地面上をわだちを生じずに走行できる上に機動性に優れた3輪や4輪の車両を提供でき、例えば芝生面上を走行可能なゴルフカートも実現できる。
【0011】
しかして、上記請求項1の軟質タイヤTにおいて、請求項2の発明のように厚肉弾性層3のエラストマー発泡体の比重が0.5〜2.0の範囲にあるものとすれば、該弾性層3が変形性がより適度になると共に弾性復元性もより向上することになる。また、上記請求項1又は2の軟質タイヤTにおいて、請求項3の発明のように、金属製ホイール1外周面の樹脂塗膜2がカチオン電着塗装によって形成された塗膜である構成では、特にホイールと弾性層3との接合強度が大きくなり、接合界面の剥離をより生じにくくなる。
【0012】
請求項4の発明では、上記請求項1〜3の何れかに記載の軟質タイヤTにおいて、金属製ホイール1の外周面全体が平坦な円筒面よりなる構成としているから、該ホイール1を容易に且つ安価に製作できる。
【0013】
請求項の発明に係る軟質タイヤの製造方法は、金属製ホイール1の少なくとも外周面にカチオン電着塗装を施し、このホイール1を発泡型4内に装填して該ホイール1の外周と型内周との間に発泡性エラストマー組成物を注入して発泡させることにより、該ホイール1の外周に連続気泡もしくは連続気泡−独立気泡の混成である発泡倍率1.5〜6のエラストマー発泡体からなる外周面3aの平坦な厚肉弾性層3を一体形成することを特徴としている。この方法によれば、軟質地面上の走行面にわだちを生じず、且つ特に耐久性に優れる軟質タイヤTを、極めて容易に量産できる。
【0014】
しかして、上記請求項の発明に係る軟質タイヤの製造方法において、請求項の発明のように、注型発泡にて形成されたエラストマー発泡体層30における少なくともタイヤ外周部の皮張り30aを除去する構成によれば、弾性層3が適度の変形性を有して、且つ芝生面等の軟質地面の植生及び地表が荒れるのを回避できる軟質タイヤTが得られる。
【0015】
請求項の発明に係る軟質タイヤ装着車両は、自走式車両の車輪が前記請求項1〜のいずれかにの軟質タイヤTより構成されてなるから、芝生面等の軟質地面上を走行してもわだちを生じず、且つタイヤ寿命が長くタイヤ交換のための保守コスト負担の少ないものとなる。
【0016】
請求項の発明では、上記請求項の発明における自走式車両が3輪又は4輪のゴルフカートである構成としているから、該ゴルフカートは芝生面への乗り入れが可能なものとなる。
【0017】
請求項の発明は、上記請求項又はの軟質タイヤ装着車両において、規定される最大重量負荷における軟質タイヤTの接地面圧が0.2〜1.5kg/cm2 の範囲にあるものとしているから、芝生面等の軟質地面上を走行した際のわだちの形成が確実に防止される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例に係る軟質タイヤTの径方向の断面図、図2は同軟質タイヤTの側面図を示す。この軟質タイヤTは、鉄鋼等の金属製ホイール1の外周面に、エラストマー発泡体からなる平坦な外周面3aを有する厚肉弾性層3が固着されたものである。
【0019】
このタイヤTの金属製ホイール1は、円筒体11の内側に車軸取付用の円板12を溶接しただけの簡素な形態であるから、非常に容易に且つ低コストで製作できる。しかして、このホイール1は、円筒体11の外周面には樹脂塗膜2が設けられており、円板12の中心には車軸挿通孔13とその周囲に等配した取付ボルト挿通孔14…が穿設されている。
【0020】
ここで、円筒体11の外周面の樹脂塗膜2は、厚肉弾性層3との接着性を高める作用を有し、とりわけ後述する注型発泡にて該弾性層3を形成した場合に大きな接着強度が得られる。これに対し、円筒体11の外周面が金属素地である場合は、注型発泡によっても弾性層3の接合強度を大きくできず、走行中の負荷によって容易に界面剥離を生じることになる。
【0021】
このような樹脂塗膜2としては、特に制約されないが、厚肉弾性層3との接合強度を極めて大きくできる点から、カチオン電着塗装によって形成された塗膜が好適である。このカチオン電着塗装は、周知のように、水溶性塗料又はエマルジョン塗料中に被塗物を浸漬し、この被塗物を陰極として直流電気を印加することにより、被塗物表面に塗料を電着させるものである。なお、カチオン電着塗装による塗膜の樹脂成分としては、特に制約はなく、厚肉弾性層3のエラストマーに対する親和性のよいものを選択すればよい。
【0022】
厚肉弾性層3のエラストマー発泡体としては、連続気泡もしくは連続気泡−独立気泡の混成であって、且つ発泡倍率が1.5〜6の範囲にあることが必要である。すなわち、発泡倍率が1.5未満であると、該弾性層3が硬く変形性に劣るため、軟質地面上を走行した際にわだちが形成され易くなり、逆に発泡倍率が6より大きくなると、変形状態からの復元性及び復元力持続性が不充分になり、早期に弾性層3のへたり(圧縮状態から戻らない現象)を生じる上、過度の変形による走行抵抗の増大によって走行性が悪化することになる。また、独立気泡のみの発泡体では、発泡倍率が上記範囲内であっても充分な変形性が得られず、わだちの発生を防止できない。
【0023】
しかして、上記のエラストマー発泡体は、特に比重が0.5〜2.0の範囲にあるものがより好適であり、この比重が小さ過ぎるものでは過度の変形を生じ易くなり、逆に大き過ぎるものでは変形性が不充分になり軟質地面でのわだちを生じ易くなる。なお、このような発泡体を構成するエラストマーとしては、ゴム弾性を有するものであれば特に制約されないが、例えばポリウレタン(PU)、エチレン−プロピレンターポリマー(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)等が好適なものとして挙げられる。
【0024】
軟質タイヤTの各部の寸法は、特に制約はないが、タイヤ外径Φが30〜60cm、タイヤ幅Wが20〜50cm、厚肉弾性層3の厚みtが5〜10cm程度とするのがよい。タイヤ外径Φが大き過ぎては芝生面等を走行する車両用には不向きであり、逆に小さ過ぎては変形による接地幅が小さくなってわだちを生じ易い。またタイヤ幅Wが大き過ぎては車両の方向転換等の機動性が悪化し、逆に小さ過ぎては接地面圧が大きくなってわだちを生じ易い。更に厚肉弾性層3の厚みtが大き過ぎては変形性が過度になって車両の走行性が悪化し、逆に小さ過ぎては変形性が不充分になるためにわだちを生じ易い。
【0025】
このような軟質タイヤTを製作する手段は、特に限定されないが、量産性及び製作コストより、外周面に樹脂塗膜2を形成した金属製ホイール1を注型発泡用の型内に装填し、発泡性エラストマー組成物を注入して発泡させることにより、該ホイール1の外周面にエラストマー発泡体からなる厚肉弾性層3を一体形成する方法が好適である。なお、この注型発泡による厚肉弾性層3の形成においては、ホイール1の外周面の樹脂塗膜2がカチオン電着塗装による塗膜であることが特に望ましい。以下に、この注型発泡による厚肉弾性層3の形成方法の一例について図面を参照して説明する。
【0026】
図3は注型発泡用の金型4の縦断面図である。この金型4は、底板41と、この底板41にヒンジ5aを介して傾動自在に枢着した可動側枠42aと、底板41上に固着された固定側枠42bと、可動側枠42aにヒンジ5bを介して開閉自在に枢着された蓋板43とからなり、底板41上に載置した状態の可動側枠42aと固定側枠42bとの間で縦円筒形のキャビティ40を構成するようになっている。43aは蓋板43に設けられた把手である。
【0027】
注型発泡を行うには、キャビティ40の内面全体に例えば二クロムメタンや二酸化エチレン等の離型剤を塗布しておき、図4に示すように、外周面に樹脂塗膜2を形成した金属製ホイール1を該キャビティ40の中央に位置決めして装填し、型内空間40の内周面と該ホイール1の外周面との間に構成される環状空間40aに発泡性エラストマー組成物を注入する。このとき、発泡性エラストマー組成物は、形成される発泡層が連続気泡又は連続気泡−独立気泡の混成であって、発泡倍率が前記の1.5〜6の範囲、また好ましくは発泡層の比重が0.5〜2の範囲になるように、各成分の種類及び配合比率を設定しておく。そして、図5に示すように、蓋板43を閉じて金型4を加熱することによって前記組成物を発泡させ、発泡終了後に蓋板43及び可動側枠42aを開いて、外周に発泡層30が固着したホイール1を取り出す。
【0028】
しかして、図6に示すように、ホイール1の外周に一体形成された発泡層30は、表面に皮張り30aを生じているため、好ましくは図示仮想線で示すように少なくともタイヤ外周部の皮張り30aを削り取る。すなわち、この皮張り30aの除去により、表面の通気性が向上すると共に該表面が柔らかくなるため、軟質タイヤTは、厚肉弾性層3が適度の変形性を有して、且つ芝生面等の軟質地面の植生及び地表が荒れるのを回避できるものとなる。
【0029】
図7は、上記の軟質タイヤTを前後輪として装着した4輪ゴルフカートCの一例を示す。このようなゴルフカートCは、前後輪が軟質タイヤTよりなり、芝生面上を走行してもわだちを生じないことから、従来のように専用の走行路を必要とせず、プレーヤーやキャデイーを乗せてホール内の芝生面へ乗り入れて所要位置まで運ぶことができ、しかもタイヤ幅がさほど大きくないために方向転換等の機動性がよく、またタイヤ寿命が長くタイヤ交換のための保守コスト負担の少ないものとなる。なお、図示したゴルフカートCは4輪であるが、3輪であってもよい。
【0030】
なお、該軟質タイヤTを用いる自走式車両としては、上記のゴルフカートCに限らず、例えばゴミ等を取り除くスイーパー、芝生面に土や砂を散布する目土機や目砂機、芝刈機、エアレーター、身障者が乗ったままでゴルフプレーを行うためのエンジン付き車両等のゴルフ場で使用される各種車両の他、湿地や草地等に乗り入れて種々の調査や観察を行うための車両等がある。しかして、これら車両は3輪及び4輪のいずれでもよい。
【0031】
なお、本発明では既述のように軟質タイヤTのサイズやこれを装着する車両の種類には特に制約はないが、わだちが形成されるか否かは乗員及び積載物を含む車体重量によって大きく左右されるため、車両設計においては該重量に応じて軟質タイヤTの幅や径を設定すべきことは言うまでもない。しかして、わだちの形成を確実に防止する上での目安としては、規定される最大重量負荷における軟質タイヤの接地面圧が0.2〜1.5kg/cm2 の範囲になるようにするのがよい。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、軟質タイヤとして、金属ホイールの樹脂塗膜を有する外周面に特定の発泡状態のエラストマー発泡体からなる厚肉弾性層が一体形成されていることから、これを装着した車両が芝生面等の軟質地面を走行した際に、厚肉弾性層が適度に弾性変形して接地幅が広くなり、接地面圧が低くなってわだちを生じず、しかも該弾性層の変形状態からの復元性が長期にわたって良好に維持されると共にホイールと該弾性層との接合強度が大きいため、極めて耐久性に優れ、またホイール外周部を円筒状等の単純な形状に設定できることに加え、単一で広幅のタイヤを構成できるから、容易に且つ安価に組立製作でき、また機動性のよい車両を実現できるものが提供される。
また本発明によれば、上記の軟質タイヤとして、芝生面等の軟質地面上をわだちを生じずに走行できる上に機動性に優れた3輪や4輪の車両を構成でき、例えば芝生面上を走行可能なゴルフカートも実現できるものが提供される。
【0033】
請求項2の発明によれば、上記の軟質タイヤとして、わだちの防止性及び耐久性により優れたものが提供される。
【0034】
請求項3の発明によれば、上記の軟質タイヤとして、特に耐久性に優れるものが提供される。
【0035】
請求項4の発明によれば、上記の軟質タイヤとして、より製作容易で低コストなものが提供される。
【0037】
請求項の発明によれば、上記の軟質タイヤとして、特に耐久性に優れるものを極めて容易に量産できる。
【0038】
請求項の発明によれば、上記の軟質タイヤとして、弾性層の変形性がより適度であり、芝生面等の軟質地面の植生及び地表が荒れるのを回避できるものが得られる。
【0039】
請求項の発明によれば、自走式車両として、車輪が上記の軟質タイヤよりなるから、芝生面等の軟質地面上を走行してもわだちを生じず、且つタイヤ寿命が長くタイヤ交換のための保守コスト負担の少ないものが提供される。
【0040】
請求項の発明によれば、芝生面への乗り入れが可能なゴルフカートが提供される。
【0041】
請求項の発明によれば、上記の軟質タイヤを装着した車両として、タイヤの接地面圧が特定範囲にあるため、芝生面等の軟質地面上を走行した際のわだちの形成を確実に防止できるものが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る軟質タイヤの径方向に沿う断面図。
【図2】 同軟質タイヤの側面図。
【図3】 同軟質タイヤの厚肉弾性層の形成に用いる注型発泡用の金型の縦断面図。
【図4】 同金型内にホイールを装填した状態の縦断面図。
【図5】 同金型による注型発泡状態を示す縦断面図。
【図6】 同注型発泡にて得られた軟質タイヤの縦断面図。
【図7】 同軟質タイヤを装着したゴルフカートの斜視図。
【符号の説明】
1 ホイール
2 樹脂塗膜
3 厚肉弾性層
3a 平坦な外周面
30 発泡層
30a 皮張り
4 注型発泡用の金型
40 キャビティ
T 軟質タイヤ
C ゴルフカート

Claims (9)

  1. 金属製ホイールの樹脂塗膜を有する外周面に、連続気泡もしくは連続気泡−独立気泡の混成である発泡倍率1.5〜6のエラストマー発泡体からなる外周面の平坦な厚肉弾性層が固着されてなる軟質タイヤであって、タイヤ外径が30〜60cm、タイヤ幅が20〜50cm、厚肉弾性層の厚みが5〜10cmである軟質タイヤ
  2. エラストマー発泡体の比重が0.5〜2.0の範囲にある請求項1記載の軟質タイヤ。
  3. 金属製ホイール外周面の樹脂塗膜がカチオン電着塗装によって形成された塗膜である請求項1又は2に記載の軟質タイヤ。
  4. 金属製ホイールの外周面全体が平坦な円筒面よりなる請求項1〜3のいずれかに記載の軟質タイヤ。
  5. 金属製ホイールの少なくとも外周面にカチオン電着塗装を施し、このホイールを発泡型内に装填して該ホイールの外周と型内周との間に発泡性エラストマー組成物を注入して発泡させることにより、該ホイールの外周に連続気泡もしくは連続気泡−独立気泡の混成である発泡倍率1.5〜6のエラストマー発泡体からなる外周面の平坦な厚肉弾性層を一体形成することを特徴とする軟質タイヤの製造法。
  6. 注型発泡にて形成されたエラストマー発泡体層における少なくともタイヤ外周部の皮張りを除去する請求項記載の軟質タイヤの製造法。
  7. 自走式車両の車輪が前記請求項1〜のいずれかに記載の軟質タイヤより構成されてなる軟質タイヤ装着車両。
  8. 自走式車両が3輪又は4輪のゴルフカートである請求項に記載の軟質タイヤ装着車両。
  9. 規定される最大重量負荷における軟質タイヤの接地面圧が0.2〜1.5kg/cm2 の範囲にある請求項7又は8に記載の軟質タイヤ装着車両。
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