JP3996193B2 - ポリマー材料の酵素によるゲル化 - Google Patents

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Description

本発明の分野
本発明は、フェノール性ヒドロキシ基の官能性又はそれをもつ置換基をもち、そして水性媒質中で、特定のカルボン酸エステル・ヒドロラーゼ、特にペクチンエステラーゼ(以下参照)の存在下で粘度増加又はゲル化に感受性である、ゲル化可能なポリマー材料、顕著にはペクチン又はペクチン材料を含有する水性媒質のゲル化(gelation)又は粘度の増加を引き起こす方法に関する。
本発明の背景
特定のペクチンを含有する水性媒質のゲル化又は粘度の増加を引き起こすための“ペクチンエステラーゼ(pectinesterase)”(EC 3.1.1.11;系統名、“ペクチン・ペクチルヒドロラーゼ(pectin pectylhydrolase)”;“ペクチンエステラーゼ(pectin esterase)”、“ペクチン・メチルエステラーゼ(pectin methylesterase)”;“ペクチン・メトキシラーゼ(pectin methoxylase)”又は“ペクチン・デメトキシラーゼ(pectin demethoxylase)”;以下PEと略す。)として知られる酵素タイプの使用は、周知である。例えば、WO94/12055(Gist-Brocades N. V.)及びWO94/25575(Novo Nordisk A/S)は両者共、とりわけ、ペクチン含有媒質のPEに触媒されたゲル化又は粘度増加の食品関連の適用について記載している。
その上、特定のペクチン(以下、しばしば“フェノール性ペクチン(phenolic pectins)”という。)、顕著には、(ビート及びホウレンソウを含む)アカザ(Chenopodiaceae)科植物のメンバーから得られることができるペクチン、並びにいくつかの穀物由来の(例えば、小麦及びメイズ由来の)ヘミセルロース性材料は、ある程度、フェノール性ヒドロキシ基を含む特定のカルボン酸から誘導された置換基で置換されている。これらのフェノール性置換基は、しばしば、置換された桂皮酸から誘導されており、そして例えば、フェノール性ペクチンの場合には、着目の置換基は、しばしば、“フェルリル(ferulyl)”官能基、すなわち、“フェルラ酸(ferulicacid)”(4−ヒドロキシ−3−メトキシ桂皮酸、“フェルラ酸”がシス又はトランス異性体、又は両者を包含するかどうかは明確に証明されてはいないようである。)から誘導されたエステル官能基である。
PEの使用を含まないプロセスによる、上記フェノール性ペクチン(及びいくつかの関連フェノール性多糖類)を含有する水性媒質のゲル化又は粘度増加に関しては、以下のものを挙げることができる:
J. -F. Thibault et al.は、The Chemistry and Technology of Pectin, Academic Press 1991, Chapter 7, pp. 119-133の中で、強力な酸化剤、例えば、過硫酸を使用した純粋な化学的修飾による(そのゲル化に関する)ビート・ペクチンの酸化的架橋について記載している。酵素により触媒されたプロセスに関しては、このThibault et al.の文献は、ペルオキシダーゼと過酸化水素の組合せを使用した砂糖ダイコン(sugar beet)ペクチンのゲル化についても記載している。
FR 2 545 101 A1は、“少なくとも酸化剤及び着目の酸化剤がそれについての基質であるところの酵素を含む酸化系”の使用を含むビート・ペクチンの(ゲル化を含む)修飾方法について記載している。特定され、そして/又はそれについての実施例が与えられている酸化剤と酵素の唯一のタイプは、それぞれ、過酸化水素とペルオキシダーゼである。
同様に、WO93/10158は、過酸化物(例えば、過酸化水素)と“オキシゲナーゼ(oxygenases)”(好ましくは、ペルオキシダーゼ)を含む酸化系を使用したフェノール性置換基〔例えば、フェルラ酸(上を見よ)から誘導された置換基〕を含有する水性ヘミセルロース性材料のゲル化について記載している。
(本願出願時には公表されていない)本出願人の同時係属中のPCT出願第PCT/DK95/00317号は、フェノール性ヒドロキシ基をもつ置換基を有するゲル化可能なポリマー材料(例えば、上述のフェノール性ペクチン)を含有する水性媒質のゲル化又は粘度増加を引き起こす方法であって、その水性媒質にオキシダーゼを添加することを含む方法について開示している。(EC 1.10.3の下に、一般に分類される)着目のオキシダーゼ酵素は、フェノール性基の酸化を触媒することができ、そして受容体として分子状酸素を使用する酸化還元酵素(oxidoreductases)(EC1)である。PCT/DK95/00317中の開示された本発明において好ましいオキシダーゼは、ラッカーゼ(laccases)(EC 1.10.3.2)である。
本発明において好ましい出発材料であり、そして既に述べたように、天然のフェノール性多糖類である上記タイプのフェノール性ペクチンは、比較的安価に、容易に入手可能であり、そしてヒトと動物による摂取及び接触に関して、証明された生理学的安全性を有している。
本発明の要約
驚ろくべきことに、今般、(i)フェノール性ヒドロキシ基の官能性又はそれをもつ置換基をもち、そして(ii)特定のカルボン酸エステル・ヒドロラーゼ(例えば、ペクチンエステラーゼ)の存在下、水性媒質中で、ゲル化又は粘度増加を受け易い物質(例えば、フェノール性ペクチン)が、適切な酸化剤〔すなわち、着目のオキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼによる使用に好適な酸化剤、好ましくは、その反応媒質中に存在する他の成分(例えば、ゲル化可能な出発材料、又は他の存在酵素と満足すべき適合性をもつもの、すなわち本発明に係るプロセスにおけるその使用が上記成分に対する有害な効果を及ぼさないような酸化剤〕の存在下、カルボン酸エステラーゼによる処理だけではなく、オキシダーゼ(顕著には、EC l.10.3の下に分類されるオキシダーゼ)及び/又はペルオキシダーゼ(EC 1.11.1;例えば、EC1.11.1.7の下に分類されるペルオキシダーゼ)による処理に供されるときにも、改良されたゲル化又は粘度増加を経験することができる。
得られたゲル化された又は粘性生成物の適用領域は、以下に開示し(下を見よ)、そしてこれに限定されることを意図しないが、以下のようなものである:
食品用途:ソース、グレービー(gravy)、デザート、トッピング、アイス・クリームその他中での増粘剤及び/又は安定剤として;マーマレード、ジャム、ゼリーその他の中での硬化剤として;フレーバー抽出物その他の中での粘度調節剤としてのもの。
医療/製薬用途:医療カプセル封入のための材料として;ドラッグ・デリバリー(例えば、経口、経腸又は経膣)のための徐放性媒体として;外傷又は火傷包帯のための材料としてのもの。
農業/園芸用途:農業デリバリーのための徐放性媒体として(すなわち、バイオコンテナーとして);植物培養基としてのもの。
発明の詳細な説明
本発明は、カルボン酸エステル・ヒドロラーゼ、特に、ペクチンエステラーゼ(下を見よ)の存在下、フェノール性ヒドロキシ基の官能性又はこれをもつ置換基をもち、そして水性媒質中、粘度増加又はゲル化を受け易い、ゲル化可能な材料、通常、ゲル化可能なポリマー材料、例えばペクチン又は他のペクチン材料を含有する水性媒質のゲル化又は粘度増加を引き起こす方法に関する。本発明に係る方法は、そのオキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼによる使用に好適な酸化剤の存在下、カルボン酸エステル・ヒドロラーゼ〔好ましくは、ペクチンエステラーゼ(PE)、EC 3.1.1.11〕;及びオキシダーゼ(好ましくは、ラッカーゼ、EC l.10.3.2)及び/又はペルオキシダーゼ(好ましくは、EC 1.11.1.7の下に分類されるペルオキシダーゼ)による、上記水性媒質の処理を含む。
上記水性媒質への着目の酵素の添加の順番に関しては、オキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼの添加前に上記媒質にカルボン酸エステル・ヒドロラーゼを添加するか、又は上記媒質に実質的に同時に上記各種酵素を導入するかのいずれかが、一般に、好ましい。
ゲル形成
カルボン酸エステル・ヒドロラーゼによる処理により促進されるゲル形成:特定の理論に拘束されないが、オキシダーゼ酵素の添加の非存在下での、着目のタイプのゲル化可能な材料(例えば、ペクチン材料)を含有する水性媒質への、カルボン酸エステル・ヒドロラーゼ(例えば、ペクチンエステラーゼ)の添加後のゲル形成又は粘度増加は、2価金属イオン、顕著にはCa2+イオンと、その中の少なくともいくつかはエステル結合(ペクチン材料の場合、主にメチル・エステル結合;下を見よ)のヒドロラーゼにより触媒される加水分解の結果として生じる、カルボキシレート(すなわち、-COO-)官能基との間の優勢な静電相互作用(イオン結合)の3次元ネットワークの形成から主に生じると信じられている。
上記のやり方におけるゲル形成又は粘度増加は、従って、上記カルボン酸エステル・ヒドロラーゼが添加されるところの水性媒質が適切な濃度の適切な金属イオン(極めて好適にはカルシウム・イオン)を含むことを、一般に要求し、そしてこのことは、上記媒質中の上記イオンの初期濃度があまりに低い場合には、適切な金属イオンが上記媒質に添加されることを要求する。
オキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼによる処理により促進されるゲル形成:特定の理論に拘束されないが、適切な酸化剤の存在下での、(カルボン酸エステル・ヒドロラーゼの添加の非存在下での)オキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼの、フェノール性ポリマー(例えば、フェノール性ペクチン)の関連タイプを含有する水性媒質への添加後のゲル形成又は粘度増加は、おそらく、ヒドロキシル化された芳香族置換体からのフェノキシ基の形成を介しての、着目の材料のフェノール性基の間の架橋を介しての重合から生じると信じられている。このやり方で架橋の増加は、付随するゲル化と共に、拡大された3次元架橋構造の形成を導くと信じられる。
ゲル強度:ゲルの物理特性は、対応の非ゲル化溶液の物理特性とかなり異なることがよく知られている。ゲル化した生成物の物理特性と、その中へのゲル封入により生成物に与えられた物理特性は、さまざまな技術により特徴付けされることができる。
“テクスチャー分析(Texture Analysis)”として知られ、そして本明細書中の実施例(下を見よ)中で使用される1の上記技術においては、ゲルの“強度(strength)”又は硬度(hardness)は、選ばれた程度まで(例えば、20〜30%)及び選ばれた速度においてそのゲルを圧縮し、そして例えば、時間の関数としてその加えられた力を記録することにより計測される。〔通常、1平方メーター当りのニュートン(N/m2)で与えられる〕ゲル強度は、次に、力−時間曲線上のピーク力として測定される。
ゲル化可能な材料
既に先に示したように、本発明に係る方法における使用に好適なゲル化可能な材料は、一般に、ポリマー材料であろう。
有用なゲル化可能なポリマー材料は、特定のタイプの多糖類ベースのポリマーを含む。その多くは、(主に植物からの)天然源から得られることができ、そして、例えば、ヒト及び/又は動物の摂取のための食品の製造において、又はヒト又は動物による摂取又はそれへの外部適用のための医薬の、治療の又は他の生成物の製造において、上記方法に従って形成された生成物が使用されるであろうときに特に十分に好適なものである。その上、それらの容易な生物学的回復性及び分解性の結果として、天然起原をもつ上記ポリマー材料は、一般に、高く環境に優しいものである。
ペクチンは、上記物質の特に重要なクラスを構成する。既に述べたように、(砂糖ダイコン、飼料ビート(mangelwurzels)、アカゲイトウ(beetroot)、葉ビート(leaf beets)、ホウレンソウ及びキノア(quinoa)を含む)アカザ科植物のメンバーから得られることができるペクチンは、桂皮酸から誘導されたフェノール性置換基を含む。ペクチンは、線状のホモガラクツロナン(homogalacturonan)に基づく“なめらかな(smooth)”領域、及び異なる長さの側枝をもつうムノガラクツロナン(rhamnogalacturonan)骨格に基づく、“毛状(hairy)”(分枝状(ramified))の領域から作られている。
ペクチンの線状ホモガラクツロナン部分は、1,4−結合α−D−ガラクツロン酸の鎖に基づき、そしてこのポリガラクツロン酸は、着目の植物種に依存して、さまざまな程度まで(“メトキシ化(methoxylated)”ともいわれる)メチル基によりエステル化され、そして(例えば、砂糖ダイコン・ペクチンにおけるように)さらに部分的にアセチル化されることができる。この点で、ペクチンは、ときどき、“高メトキシ(high-methoxy)”ペクチン(通常、そのポリガラクツロン酸のメチル・エステル化の程度が約50%よりも大きいものとして定義される)、又は“低メトキシ(low-methoxy)”ペクチン(通常、そのポリガラクツロン酸のメチル・エステル化の程度が約50%以下であるものとして定義される)として分類される。
上述のように、例えば、ペクチン−ベースの水性媒質中でのゲル化又は粘度増加は、カルボキシレート・アニオンと例えば、Ca2+イオンとの間のイオン結合の3次元ネットワークの形成の結果として生じることができる。特定のペクチン、顕著には、非エステル化カルボキシレート官能基の比較的高い内因的含量をもつ低メトキシ・ペクチンが、ペクチンエステラーゼ又は他のカルボン酸エステル・ヒドロラーゼによるいずれの処理をも伴わずに、例えばカルシウム・イオンの存在下で水性媒質中でのある程度のゲル化又は粘度増加を経験することができると言うのが適当である。
本発明に係る方法におけるゲル化可能な材料としてペクチン材料(例えば、砂糖ダイコン・ペクチン又は関連のフェノール性ペクチン)を使用するとき、着目の水性媒質は、好ましくは、ペクチン材料1グラム(乾燥重量)当り0.1〜100mgの、より好ましくは、0.5〜50mg/グラム(乾燥重量)、例えば1〜30mg/グラム(乾燥重量)の範囲内の量で、2価金属イオン(例えば、Ca2+,Mg2+又はFe2+)を含むであろう。カルシウム・イオン(Ca2+)が好ましい。
ラムノガラクツロナンは、その骨格内にいくぶん規則的に交互に並ぶラムノース残基とガラクツロン酸残基をもつ多糖類である。ペクチンの毛状領域内のラムノガラクツロナン骨格は、そのガラクツロン酸残基の上にアセチル基をもち〔H. A. Schols in Carbohydr. Res. 206(1990), pp. 117-129参照〕;その側枝は、そのラムノガラクツロナン骨格内のラムノースに結合されたオリゴ−及び多糖類、例えばアラビナン(arabinan)及びアラビノガラクタン(arabinogalactan)を含む。
砂糖ダイコン・ペクチンは、特にアラビナンに富む。アラビナンは、α−(1→3)−又はα−(1→2)−結合したアラビノース残基をもつ骨格内にβ−1,5−結合したアラビノースを含み、一方、α−(1→3)−又はα−(1→2)−結合したアラビノース残基をもつ骨格内にβ−1,4−結合したガラクトースを含む。フルリル置換基は、上記アラビナン及び上記ラムノガラクツロナン部分のアラビノガラクタン側枝内のアラビノース及び/又はガラクトースに結合されている。
砂糖ダイコン・ペクチン内の“フェルラ酸”(ferulyl)含量は、その抽出方法に依存するが、しばしば、約0.6%である〔F. Guillon and J. -F. Thibault, Carbohydrate Polymers 12(1990)353-374参照〕。
例えば、ビート・パルプ中で生じる、その形態におけるビート・ペクチン中に存在するアラビノース残基の部分的除去をもたらす方法により得られたビート・ペクチンは、改善されたゲル化特性を示すことができる。従って、緩やかな酸処理及び/又はα−アラビノフラノシダーゼによる処理を含む手順は、そのペクチンのゲル化特性を改善するであろう〔F. Guillon and J. -F. Thibault(下を見よ)〕。以下に記載し、そして説明するように、この種の処理は、本発明に係る方法の特定の態様において使用されることもできる。
上記タイプのフェノール性ペクチン材料(すなわち、フェノール性ペクチン又は修飾されたフェノール性ペクチン)、顕著には、アカザ科植物のメンバー、例えば砂糖ダイコン・ペクチンから得られることができるペクチンは、本発明におけるフェノール性ポリマーの好ましいタイプの中にある。
フェノール性ペクチン内の上記フェノールで置換された桂皮酸エステル(フェルラ酸エステル)は、フェルラ酸エステラーゼにより加水分解されることができる。例えば、桂皮酸タイプの置換基を含有する多糖類の精製は、それ故、着目の多糖類のフェルラ酸エステルに対する特異性をもつフェルラ酸エステラーゼ活性を本質的にもってはならない。低水分活性条件下では、フェルラ酸エステラーゼは、炭水化物内のヒドロキシル基への新たなエステル結合の形成を触媒するであろうし、そしてそれ故、(ビートからのペクチン、又はアカザ科植物の他のメンバーからのペクチンを含む)ペクチン内のフェノール性桂皮酸エステル型のエステル残基(例えば、フェルリル残基)の含有量を増加させるために、使用されることができ、そしてそれ故、本発明におけるそれらのゲル化特性を改良するであろう。
従って、低水分活性条件下では、フェルラ酸エステラーゼは、ゲル化を達成するために有用なフェノール性残基を含まないペクチン(及び、例えば、カルボン酸エステル・ヒドロラーゼ、例えばペクチンエステラーゼの存在下で粘度増加又はゲル化を受け易いヒドロキシル・ポリマーの可能性のある他のタイプ)に、桂皮酸エステル型の基(例えば、フェルラ酸エステル基)を付着させるために使用されることができ、そしてそれにより、それらに、オキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼにより触媒されるゲル化に対する感受性を与える。
フェノール性桂皮酸(又は他のフェノール性カルボン酸)へのエステル結合は、本分野において知られた非酵素的方法によっても合成されることができる。酸性基を含むポリマー、例えば、ペクチンは、酸化的ゲル化を経験する能力をもつフェノール性ポリマーを得るために、多水酸基のフェノール性物質、例えば、フェルラ酸アルコール、シナピン酸アルコール(sinapyl alcohol)又はリグニン誘導体でエステル化されることができる。
本発明において特に重要なフェノール性置換基は、〔例えば、フェルリル(4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナミル)置換基の場合におけるような〕フェノール性ヒドロキシ基に対してその芳香環内のオルト位にある1又は2のメトキシ基を含むものを含む。
本発明に係る方法において使用される水性媒質中に存在するフェノール性ポリマー(例えば、フェノール性ペクチン材料)の濃度は、通常、その媒質の0.1〜10重量%の範囲内、例えば、0.5〜5重量%の範囲内にあるであろう。約1〜5重量%の範囲内のフェノール性ポリマーの濃度が、しばしば適当であろう。
酵 素
クレームと共に本明細書中に言及する酵素分類番号(EC番号)は、Recommendations(1992)of the Nomenclature Committee of the International Union of Biochemistry and Molecular Biology, Academic Press. Inc., 1992に従う。
カルボン酸エステル・ヒドロラーゼ:既に示したように、本発明において好ましいカルボン酸エステル・ヒドロラーゼ(EC 3.1.1)は、ペクチンエステラーゼ(EC 3.1.1.11)である。可能な関連性を有する他のカルボン酸エステル・ヒドロラーゼは、カルボキシルエステラーゼ(EC 3.1.1.1)を含む。
本発明に係るプロセスにおける使用のために好適なペクチンエステラーゼは、例えば、さまざまな植物及び微生物源から得られることができる。好ましいペクチンエステラーゼは、真菌、例えばアスペルギルス(Aspergillus)属の真菌から得られることができるもの、例えばアスペルギルス・ジャポニカス(A. japonicus)(S. Ishii et al., Journal of Food Science 44(1979), pp. 611-614)、アスペルギルス・アクレアタス(A. aculeatus)、アスペルギルス・ニガー(A. niger)(EP 0 388 593 A1)又はアスペルギルス・アワモリ(A. awamori)(EP 0 388 593 A1)、又はフザリウム(Fusarium)、スクレロトニア(Sclerotonia)又はペニシリウム(Penicillium)属からの真菌(DE 2843351;US 4,200,694)から得られることができるペクチンエステラーゼを含む。このような真菌のペクチンエステラーゼは、比較的低い最適pHを示し、そして本発明における使用に十分に適したものである。
例えば、ペクチン材料が本発明のプロセスにおいてゲル化可能な材料として使用されるとき、本プロセスにおいて使用されるペクチンエステラーゼの量は、通常、1キログラム(乾燥重量)のペクチン材料当り0.1〜100PEU好ましくは、1〜100PEU/kg、例えば10〜100PEU/kgの範囲内にあるべきである。
ペクチンエステラーゼ活性(PEU)の測定
1PEUは、pH4.8,0.5重量%(% w/w)の基質濃度において、クエン酸ペクチン(72%メチル・エステル化)を用いて1分間当り1mmolのペクチン・メチル・エステルの加水分解を引き起こすペクチンエステラーゼの量に一致する。この分析方法に関するさらなる詳細は、Novo Nordisk A/S, Bagsvaerd, Denmarkから請求により入手可能な小冊子ABT-SM-0005.1.01/Drf 5.3中に与えられている。
本発明において使用されるペクチンエステラーゼ調製物は、好ましくは、ペクチン・デポリメラーゼ活性を実質的に含まない(すなわち、ペクチンの多糖類骨格の脱重合を触媒する、酵素、例えば“ペクテート・リアーゼ(pectate lyase)”、“ペクチン・リアーゼ(pectin lyase)”又は“ポリガラクツロナーゼ(polygalacturonase)”のいずれをも実質的に含まない。このようなペクチンエステラーゼは、ペクチン脱重合酵素を実質的に全く生産しない酵素の発現のための宿主系を使用することにより得られることができる(例えばWO94/25575参照)。
オキシダーゼ:本発明において好ましいオキシダーゼは、フェノール性基の酸化を触媒することができるオキシダーゼである、EC 1.10.3の下に分類されるオキシダーゼである。オキシダーゼは、受容体として分子状酸素を使用する酵素(すなわち、分子状酸素が酸化剤として働くような酸化反応を触媒する酵素)である。
既に述べたように、ラッカーゼ(EC 1.10.3.2)は、本発明においてひじょうに好適なオキシダーゼである。本発明における他の潜在的に有用なフェノール酸化性オキシダーゼの例は、カテコール・オキシダーゼ(catechol oxidases)(EC 1.10.3.1)を含む。異なるフェノール酸化性オキシダーゼの混合物の使用も、いくつかの場合には適切である。
ラッカーゼは、さまざまな微生物源、顕著にはバクテリア並びに(糸状菌及び酵母を含む)真菌から得られることができ、そしてラッカーゼの好適な例は、真菌から得られることができるものの中にあり、アスペルギルス(Aspergillus)、ニューロスポラ(Neurospora)(例えば、ニューロスポラ・クラッサ(N. crassa))、ポドスポラ(Podospora)、ボトリティス(Botrytis)、コリビア(Collybia)、フォメス(Fomes)、レンティナス(Lentinus)、プレウロタス(Pleurotus)、トラメテス(Trametes)〔これらのいくつかの種/株はさまざまな名称によって知られており、そして/又は従来他の属内に分類されていた;例えば、Trametes villosa = T. pinsitus = Polyporus pinsitis(P. pinsitus又はP. villosusとしても知られている) = Coriolus pinsitus〕、ポリポラス(Polyporus)、リゾクトニア(Phizoctonia)(例えば、リゾクトニア・ソラニ(R. solani))、コプリナス(Coprinus)(例えば、コプリナス・プリカティリス(C. plicatilis))、サティレラ(Psatyrella)、ミセリオフトーラ(Myceliophthora)(例えばミセリオフトーラ・サーモフィラ(M. thermophila))、スキタリジウム(Schytalidium)、フレビア(Phlebia)(例えば、フレビア・ラディタ(P. radita);WO92/01046参照)、又はコリオラス(Coriolus)(例えば、コリオラス・ヒルスタス(C. hirsutus);JP 2−238885参照)の株から得られるラッカーゼを含む。
本発明において好ましいラッカーゼは、トラメテス・ビローサ(Trametes villosa)から得られることができるラッカーゼ及びミセリオフトーラ・サーモフィラス(Myceliophthora thermophila)から得られることができるラッカーゼを含む。
トラメテス・ビローサ・ラッカーゼについては、本発明に係るプロセスにおいて使用されるラッカーゼの量は、一般に、1kg(乾燥重量)のゲル化可能な材料当り0.01〜1000KLACUの、好ましくは0.05〜100KLACU/kgゲル化可能材料の範囲内にあるべきであり、そして典型的には、0.1〜100KLACU/kgゲル化可能材料の範囲内にあるであろう(LACUは、先に定義したようなラッカーゼ活性の単位である;1KLACU=1000LACU)。
ラッカーゼ活性(LACU)の測定
本明細書中に定義するラッカーゼ活性は、通気条件下でのシリンガルダジン(syringaldazin)の酸化の分光学的計測に基づき測定される。その酸化反応において作られる紫色の強度は、530nmにおいて計測される。
その分析条件は:19μMシリンガルダジン、23.2mMアセテート・バッファー、pH5.5,30℃、反応時間1分間、振とう、である。1ラッカーゼ単位(LACU)は、上記条件下で1分間当りに1μMのシリンガルダジンの変換を触媒する酵素の量である。
一般的なラッカーゼについては、本発明のプロセスにおいて使用されるラッカーゼの量は、一般に、1グラム(乾燥重量)のゲル化可能な材料当り(純粋な酵素タンパク質として計算して)0.0001〜10mgのラッカーゼの、より普通には、0.001〜lmg/gの範囲内にあるであろうし、そして典型的には、0.01〜1mgラッカーゼ/1gゲル化可能材料の範囲内にあるであろう。
ペルオキシダーゼ:本発明に係る方法において使用されるペルオキシダーゼ酵素(EC l.11.1)は、好ましくは、植物(例えば、西洋ワサビ・ペルオキシダーゼ又は大豆ペルオキシダーゼ)から、又は微生物、例えば、真菌又はバクテリアから得られることかできるペルオキシダーゼである。この点で、いくつかの好ましい真菌は、亜門不完全菌類(Deuteromycotina)網糸状不完全菌類(Hyphomycetes)に属する株、例えばフザリウム(Fusarium)、フミコーラ(Humicola)、トリコデルマ(Tricoderma)、ミロテシウム(Myrothecium)、ベルティシラム(Verticillum)、アルスロミセス(Arthromyces)、カルダリオミセス(Caldariomyces)、ウロクラジウム(Ulocladium)、エンベリシア(Embellisia)、クラドスポリウム(Cladosporium)、又はドレシュレラ(Dreschlera)、特にフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)(DSM 2672)、フミコーラ・インソレンス(Humicola insoleus)、トリコデルマ・レシイ(Trichoderma resii)、ミロセシウム・ベルカナ(Myrothecium verrucana)(IFO 6113)、ベルティシラム・アルボアトラム(Verticillum alboatrum)、ベルティシラム・ダーリー(Verticillum dahlie)、アルスロミセス・ラモサス(Arthromyces ramosus)(FERM P−7754)、カルダリオミセス・フマゴ(Caldariomyces fumago)、ウロクラジウム・チャータラム(Ulocladium chartarum)、エンベリシア・アリイ(Embellisia alli)又はドレシュレラ・ハロデス(Dreschlera halodes)を含む。
他の好ましい真菌は、担子菌亜門(Basidiomycotina)、担子菌網(class Basidiomycetes)に属する株、例えば、コプリナス(Coprinus)、ファネロカエーテ(Phanerochaete)、コリオラス(Coriolus)又はトラメテス(Trametes)、特にコプリナス・シネレウスf.ミクロスポラス(Coprinus cinereus f. microsporus)(IFO 8371)、コプリナス・マクロリザス(Coprinus macrorhizus)、ファネロカエーテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)(例えば、NA−12)又はトラメテス・ベルシカラー(Trametes versicolor)(例えば、PR4−28−A)。
さらに好ましい真菌は、接合菌亜門(Zygomycotina)、マイコラセアエ網(Mycoraceae)、例えばリゾパス(Rhizopus)又はムコー(Mucor)に属する株、特にムコー・ヒエマリス(Mucor hiemalis)を含む。
いくつかの好ましいバクテリアは、アクチノミセテール(Actinomycetales)目に属する株、例えば、ストレプトミセス・スフェロイデス(Streptomyces spheroides)(ATTC 23965)、ストレプトミセス・サーモビオラセウス(Streptomyces thermoviolaceus)(IFO 12382)又はストレプトバーティシラム・バーティシリウム種バーティシリウム(Streptoverticillum verticillium ssp. verticillium)を含む。
他の好ましいバクテリアは、バシルス・プミラス(Bacillus pumilus)(ATCC 12905)、バシルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、ロドバクター・スファエロイデス(Rhodobacter sphaeroides)、ロドモナス・パルストリ(Rhodomonas palustri)、ストレプトコッカス・ラクティス(Streptococcus lactis)、シュードモナス・プロシニア(Pseudomonas purrocinia)(ATCC 15958)又はシュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)(NRRL B−11)を含む。
さらに好ましいバクテリアは、ミクソコッカス(Myxococcus)に属する株、例えばミクソコッカス・ビレッセンス(M. virescens)を含む。
有用な特定のペルオキシダーゼの他の潜在的な源は、B. C. Saunders et al., Peroxidase, London 1964, pp. 41-43中に列記されている。
既に示したように、本発明における好ましいペルオキシダーゼは、EC 1.11.1.7下に分類されるペルオキシダーゼを含む。このタイプの好適なペルオキシダーゼの例は、コプリヌス・シネレウス(Coprinus cinereus)から得られることができるペルオキシダーゼである。
本発明に係るプロセスにおいてペルオキシダーゼを使用するとき、1グラム(乾燥重量)のゲル化可能な材料当り(純粋な酵素タンパク質として計算される)0.00001〜1mgのペルオキシダーゼの範囲内のその量が、一般に適切なものであろう。使用される量は、しばしば、0.0001〜0.1mg/g、例えば0.0001〜0.01mgペルオキシダーゼ/グラム・ゲル化可能材料の範囲内にあるであろう。
酸化剤
本発明に係るプロセスにおいて使用される酵素及び酸化剤は、明らかに、互いに適合されるべきであり、そして着目の酸化剤が結合プロセスに含まれる酸化反応にのみ酸化し、そしてそのプロセスに関係する物質/材料に対して有害な効果を全くもたないということが、明らかに好ましい。
着目のタイプのオキシダーゼ、例えばラッカーゼは、特に、上述のように、それらが分子状酸素による酸化を触媒するので、本発明において十分適したものである。従って、大気に開放され、そしてオキシダーゼを含む容器内で行われる反応は、酸化剤として大気中の酸素を利用することができるであろう;しかしながら、適切な酸素供給を保証するために反応の間に、空気又は他の酸素含有ガス(例えば、酸素濃縮空気又は適切な場合には、実質的に純粋な酸素)でその反応媒質を強制通気することが望ましい。
上述のように、オキシダーゼにより触媒された(例えば、ラッカーゼにより触媒された)酸化は、酸素を含み、そして本発明に係るプロセスにおける酸素の消費は、例えば、その調製がオキシダーゼ(例えば、ラッカーゼ)が使用されるところの本発明に係るプロセスの1態様の使用を必然的に伴う食品又は医薬品の保存寿命を増加させるという視点から有利であることができるやり方で本プロセスの利用可能性を導く。なぜなら、密閉された食品包装容器等の中に初期に存在する酸素の消費は、その包装された内容物の酸化的分解の可能性を減少させるであろうからである。
ペルオキシダーゼの場合においては、過酸化水素が、本発明における好ましい過酸化物(酸化剤)であり、そして通常、0.01〜500mMの範囲内で、典型的には0.01〜100mMの範囲内の(反応媒質中の)濃度において使用される。多くのペルオキシダーゼについては、好適な濃度範囲は、0.05〜10mM、例えば0.05〜5mMであろう。
反応媒質中のpH
とりわけ、使用される酵素の特徴に依存して、その中で本発明に係るプロセスが生じるところの水性媒質(反応媒質)中のpHは、一般に、3〜10の範囲内に、好ましくは4〜9の範囲内に、そしてしばしば4〜7の範囲内にあるであろう。
反応媒質中の温度
その中で本発明に係るプロセスが生じるであろうところの水性媒質(反応媒質)のための温度の選択は、とりわけ、使用される酵素の最適温度及び/又は熱安定性に依存するであろう。カルボン酸エステル・ヒドロラーゼ、顕著にはペクチンエステラーゼについては、10〜50℃の範囲内の温度が、通常、関連する多くのペクチンエステラーゼにとって適切なものであろう。一方、10〜70℃の範囲内の温度が、一般に、多くのオキシダーゼ及びペルオキシダーゼのために好適なものであろう。
従って、例えば、オキシダーゼ(例えば、ラッカーゼ)及び/又はペルオキシダーゼの添加前に着目の反応媒質にペクチンエステラーゼが添加される場合、まず、ペクチンエステラーゼのための通常範囲の上端内の値においてその反応媒質の温度を維持し、そしてその後、そのエステルの加水分解反応が十分な程度まで進行しているとみなされるときに、オキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼのための通常範囲の上端内の値にその媒質の温度を上昇させることが、可能であろうし(そしてその媒質中のゲル化又は粘度上昇の全体速度を加速するという視点から有利であることができる)。
しかしながら、例えば、その反応媒質へのペクチンエステラーゼ及びオキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼの実質的に同時の添加が使用される場合には、そのペクチンエステラーゼのための通常範囲の上端を超えない値に、その反応媒質中の温度を限定することが、通常、望ましいであろう。
例えば、ペクチン材料(例えば、ビート・ペクチン)が、本発明に係るプロセスにおけるゲル化可能材料として使用され、そしてペクチンエステラーゼ及びオキシダーゼ(例えばラッカーゼ)及び/又はペルオキシダーゼの組合せ物が酵素として使用されるとき、本発明に係るプロセスは、その反応媒質が、周囲温度(典型的には約25℃)から約45℃までの範囲内の温度で維持されるとき、一般に、満足に進行するであろう。
用 途
既に示したように、本発明に従って製造されたゲル化生成物又は増加した粘度をもつ生成物は、例えば、食品及び飼料領域、医薬及び農薬領域、パーソナル・ケア/パーソナル衛生品領域内の、及び動物ペットのために製品における広い範囲の用途をもつ。
例えば、食品領域においては、本発明は、とりわけ、糖を僅かに含むか又は全く含まない、“ダイエット”保存食品、例えば、ジャム、マーマレードその他のゲル化に十分に適したものがあると信じられている。
本発明に従って製造された特定のゲル生成物(“ヒドロゲル(hydrogels)”)の特に重要、かつ、価値ある特性は、それが乾燥又は脱水されたとき、それ自身の重量の何倍もの液体(より特に水又は水性媒質、例えば体液、例えば尿又は血液)を吸収するそれらの能力である。このような吸収特性を示す材料は、ときどき、“超吸収性(super absorbent)”材料といわれる。
初期には、超吸収性材料に関して最も重要な特性は、合計吸収能力であると考えられていた。しかしながら、次に、多くの他の特性がかなりの重要性をもつと考えられてきた。これらの特性は、以下の:吸収速度;いわゆるゲル・ブロッキングに抵抗する能力(それにより、その吸収性材料の一部が液体で飽和されるようになり、そしてその吸収性材料の残りの部分へのさらなる液体の接近を防止する);及び荷重下の吸収(absorption under load)(AUL;すなわち、例えば、圧縮又は遠心力に供されたときに、超吸収性材料が液体を吸収する能力)を含む。
本発明に従って得られることができる特定の生成物、例えばペクチン材料、例えば砂糖ダイコン・ペクチンから製造されたゲル化生成物は、先に概説したタイプの吸収性材料としての使用にかなり十分に適したものであろうし、そして本発明は、このような使用を包含する。本発明に従って得られることができる乾燥され又は脱水されたゲル生成物の液体吸収特性の適用例として、幼児又は失禁を患うヒトのための使い捨ておしめ又はおむつ(nappies or diapers);使い捨て女性用衛生製品(衛生タオル、生理用ナプキン、パンティー・プロテクター、タンポンその他);及びそれから尿/糞を吸収するための家畜その他の動物(例えば、ネコ又はゲッ歯類)のための“ネコの寝わら(cat litter)”タイプの使い捨て材料における吸収剤としてのそれらの使用を挙げることができる。
着目のタイプのゲル化生成物の乾燥又は脱水は、例えば、周囲温度又は中程度の高温(例えば、約40℃までの温度)において真空下でそれらを乾燥させることにより好適に達成されることができる。いくつかの場合には、水相溶性有機溶媒(例えば、アセトン、エタノールその他)による洗浄の如き前処理が、例えば、真空処理による最後の乾燥に先立ってゲルの水分含量を減少させることにおいて価値をもつことができる。
吸収性材料、例えば、本発明に従って調製されたゲル化ペクチン生成物であって、生物再生可能な(bio-renewable)源から直接的、かつ、安全に調製されることができ、そしてそれ自身容易に生物分解性であるものの使用に関連する環境上の及び他の利点は、当業者にとって明らかであろう。
本発明のさらなる側面は:
本発明に係る方法により得られた又は得られることができるゲル化生成物;
それにより形成されたゲル化生成物が(例えば、先に概説したような)乾燥又は脱水手順に供されるところの、本発明に係る方法の1態様;
(i)本発明に係る方法の後者の態様により、又は(ii)本発明に係るゲル化生成物を乾燥又は脱水させることにより、得られた又は得られることができる、乾燥され又は脱水されたゲル生成物;
水性媒質(例えば、体液、例えば、尿又は血液)を吸収するための吸収性材料の製造における本発明のゲル化生成物の使用;及び
水性媒質(例えば、上述のよう体液)を吸収するための吸収性材料としての本発明に係る乾燥され又は脱水されたゲル生成物の使用、
に関する。
本発明は、以下の実施例によりさらに説明される。これは請求するものとして発明の範囲をいかなる方法においても限定することを意図されない。
実施例1:砂糖ダイコン(sugar beet)ペクチンのゲル化以下の酵素を以下の実施例で使用した:
ペクチンエステラーゼ(PE;WO94/25575中に記載されたように得られたもの);トラメテス・ビローサ(Trametes villosa)ラッカーゼ(Novo Nordisk A/S, Bagsvaerd,Denmarkにより製造されたもの);
ラムノガラクツロナン−アセチルエステラーゼ(RGAE;WO93/20190中に記載されたように得られたもの);
α−アラビノフラノシダーゼ(α-ARA;例えば、MEGAZYME, Australiaから得られたもの)。
ゲル化手順
砂糖ダイコン・ペクチンの2% w/w水溶液1200グラムを、激しく撹拌しながら80℃において1176グラムの脱イオン水中に24.0グラムの砂糖ダイコン・ペクチン(GENUベータ・ペクチン、タイプBETA, Hercules Inc.からのもの)を溶解することにより調製した。冷却された(約25℃)の溶液に、1.5% w/w(乾燥重量)のペクチン量に対応するCa2+イオンの含有量を与えるように塩化カルシウム2水和物の水溶液を添加し、そしてその水溶液のpHを次に、4M水性NaOH溶液の添加により4.0に調製した。
次に得られた溶液の3つの300gアリコートを、それぞれ、以下のように処理し(それぞれ、サンプルI、サンプルIIとサンプルIIIを得た)。
サンプルI:酵素添加なし
サンプルII:RGAE添加(25μg酵素タンパク質/gペクチン)
サンプルIII:α−ARA添加(25μg酵素タンパク質/gペクチン)
調製後、上記3つのサンプルを、40℃で30分間放置した。次に3つのサンプルI,IIとIIIの各々の50グラムの4つのアリコートの各々を、100mlビーカー(それぞれ、ビーカーA,B,CとD)内に入れた。次にこれらのビーカー内のアリコートを以下のように処理した:
ビーカーA:対照(酵素添加なし)
ビーカーB:PE(10 PEU/kgペクチン)
ビーカーC:ラッカーゼ(3.5 LACU/gペクチン)
ビーカーD:PE(10 PEU/kgペクチン+ラッカーゼ
(3.5 LACU/gペクチン)
上記ビーカーを30分間45℃に維持し、その間各ビーカーの内容物を、周囲の空気でバブリングすることにより通気し;次に各ビーカーの内容物を2つのサンプルに分割した。得られたサンプル(2×12=24(全部で))を1週間冷蔵庫内に保存し、その後、それらの硬度を、直径20mmの平らな圧縮シリンダーを用いて、SMS Texture Analyzer TA-XT2(Stable Micro Systems ; XT. RA Dimensions, Operating Manual version 37)を使用してテクスチャー分析(Texture Analysis)(上を見よ)により計測した。
計測条件は、以下のようなものであった:
%ゲル変形(圧縮):30%
変形(圧縮)速度:2mm/秒
サンプルが、ゲル変形を全く示さない(又はほんの弱いゲル変形を示す)場合にだけ、視覚評価を行った。
得られた結果を以下に示す(2計測値の平均)。簡単にするために、各ゲルについてのピーク力を、N/m2よりもむしろNewtons(N)でここに与える。なぜなら、同一の断面筒面積をもつ)同一のテスト・プローブを全体にわたり使用したからである:
Figure 0003996193
上記の結果から、PEとラッカーゼによる処理が、全ての場合に、ラッカーゼの非存在下のPE、又はPEの非存在下のラッカーゼの使用により得られたものよりも有意に高い強度(硬度)のゲルを与えることが、明らかである。これらの結果は、また、組合せにおけるPEとラッカーゼによる処理に先立って、特定のペクチン脱分枝酵素(この場合α-ARA)によるペクチン出発材料の処理が、得られたゲルの強度(硬度)におけるさらなる増加をもたらすことができることを示している。
この点で、顕著には、本発明に係る方法においてゲル化可能材料としてペクチン材料を使用するとき、特定の他の脱分枝酵素(又は他のタイプの酵素)、例えば、特定タイプのアセチルエステラーゼ〔ラムノガラクツロナン−アセチルエステラーゼ(RGAE)以外のもの〕、例えば、ペクチン−アセチルエステラーゼ又はキシラン−アセチルエステラーゼ、又はアラビナナーゼ又はガラクタナーゼの如き酵素が、例えば、本発明に係る方法を行う前に前処理として行われるとき、改善された特性(例えば、改善されたゲル強度、又は乾燥ゲル生成物の改善された液体吸収又は液体保持能力)をもたらすことができることも企図されている。
乾燥されたゲル化生成物の液体−吸収及び−保持特性
以下のものは、例えば、本発明に係るゲル化生成物の乾燥形態が水性媒質を吸収し、そして保持する能力を調べるために好適な手順の説明である:
ゲル・サンプルを、それを蒸留水中で1〜2時間放置することにより洗浄することができる。水を、例えば、スチール・メッシュ・フィルター上での濾過により除去することができる。次に、サンプルを、豊富な量の水で十分に好適に濯ぎ、アセトンで洗浄し、そして、例えば、30℃で一夜、真空乾燥オーブン内で乾燥させる。
このように乾燥された生成物を次に片に切断し、そして例えば、小さな実験室ミル内で粉細する(リング・シーブ 6.0を備えたRetsch Ultra Centrifugal Mill ZM 1000が、例えば、本目的のために一般に好適である。)。
上記乾燥ゲル・サンプルの自由膨潤能力(Free Swelling Capacity)(FSC;すなわち、乾燥ゲル1グラム当りの液体の取り込み)と保持能力(Retention Capacity)(RC;すなわち、乾燥ゲル1グラム当りの液体保持)を次に好適に、以下のように測定する:
FSC:粉砕乾燥ゲルのサンプル0.2gを、細かいメッシュのナイロン“ティーバッグ”(3.5×6cm)内に入れる。次に閉じた“ティーバッグ”を、着目の水性媒質、例えば、ヒトの尿を真似そして以下の組成をもつ水溶液中に2時間浸漬する:
60mM KCl,130mM NaCl,3.5mM MgCl2×6H2O,2.0mM CaCl2×2H2O,300mMウレア、TritonTM X-100(Rohm & Haas)の添加により60dynes/cmに調整された帳面張力〔表面張力の計測は、例えば、Wilhelmyプレート技術を使用してCAHN Dynamic Contact Angle Analyzer(Cahn Instrument Inc.)を用いて行われることができる。〕。
内容物をもつ浸漬された“ティーバッグ”を2分間ドリップ−乾燥に供する。着目のゲルについてのFSCを次に、その乾燥ゲル・サンプルの初期重量(この場合、0.2g)で、そのティーバッグ内のゲル・サンプルにより吸収された液体の重量(グラム)を割ることにより計算する。
RC:このドリップ−乾燥された“ティーバッグ”を、(例えば、10分間 327×gで操作されたWIFUG実験室遠心分離機を使用して)遠心分離する。着目のゲルについてのRCを、次に、その乾燥ゲル・サンプルの初期重量(この場合0.2g)で、遠心分離後にそのティーバッグ内に残る吸収された液体の重量(グラム)を割ることにより計算する。
実施例2:ゲルの膨潤及び保持能力
以下の酵素を、以下の実施例において使用した。
ペクチンエステラーゼ(PE;WO94/25575中に記載されたように得られたもの);
ミセリオクセラ・サーモフィラ(Myceliophthera thermophila)ラッカーゼ(Novo Nordisk A/S, Bagsvaerd, Denmarkにより製造されたもの)。
砂糖ダイコン・ペクチンの3%(w/v)水溶液の部分を、激しく撹拌しながら熱い(約80℃の)脱イオン水100ml中に3.0gの砂糖ダイコン・ペクチン(GENUベータ・ペクチン、タイプBETA, Hercules Inc.からのもの)を溶解することにより調製した。このpHは調整されなかった。室温(約25℃)まで冷却後、この溶液を、2時間異なる量のPEで上記温度でインキュベートした。ラッカーゼ(0.6mg/gペクチン)を次に各溶液に添加し、そして次にそれらの溶液をさらに2時間室温でインキュベートした。
これらのゲルについてのFSCとRCを、次に、先に記載した手順を使用して測定した。
得られた結果を以下に示す。
Figure 0003996193
これらの結果は、ラッカーゼによる処理に先立つPEによる処理が、そのゲルの液体吸収(膨潤)特性と液体保持特性において著しい改善をもたらすことを、明確に示している。

Claims (15)

  1. ペクチン材料(pectic material)を含有する水性媒質のゲル化又は粘度増加を引き起こすための方法であって、当該水性媒質を、下記オキシダーゼ及び/又はペルオキシダーゼと共に使用されるために好適な酸化剤の存在下で、
    カルボン酸エステル・ヒドロラーゼ(EC 3.1.1);及び
    オキシダーゼ(EC 1.10.3)及び/又はペルオキシダーゼ(EC 1.11.1)で処理することを含む、前記方法。
  2. 前記ペクチン材料が、アカ科(family Chenopodiaceae)の植物のメンバーから得られることができる材料である、請求項に記載の方法。
  3. 前記ペクチン材料が砂糖ダイコン(sugar beets)から得られる、請求項又はに記載の方法。
  4. 前記ペクチン材料が砂糖ダイコン・ビート・パルプから抽出された、請求項のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記水性媒質の処理の前に、α−アラビノフラノシダーゼによる処理先行る、請求項のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記水性媒質の処理の前に、アセチルエステラーゼ、好ましくは、ペクチン−アセチルエステラーゼ又はキシラン−アセチルエステラーゼによる処理先行る、請求項のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記カルボン酸エステル・ヒドロラーゼがペクチンエステラーゼ(EC 3.1.1.11)である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記オキシダーゼがラッカーゼ(EC 1.10.3.2)である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記ペルオキシダーゼがEC 1.11.1.7の下に分類されるペルオキシダーゼである、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記の形成されたゲル化生成物が、乾燥又は脱水工程に供される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法により得られるゲル化生成物。
  12. 請求項10に記載の方法により得られる乾燥又は脱水されたゲル生成物。
  13. 水性媒質を吸収するための吸収性材料の製造における請求項11に記載の生成物の使用方法
  14. 水性媒質を吸収するための吸収性材料としての請求項12に記載の生成物の使用方法
  15. 前記水性媒質が体液である、請求項13又は14に記載の方法
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