JP3994021B2 - 車両用灯具の設計方法、設計システム、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

車両用灯具の設計方法、設計システム、プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの車両に用いられる車両用灯具の設計方法、設計システム、車両用灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用灯具においては、灯具としての(1)機能や性能に関する側面からの条件に加えて、自動車などの車両に取り付けた状態で使用されることから、(2)形状に関する側面からの条件(形状制約条件)、及び(3)外観に関する側面からの条件(外観制約条件)などの制約条件が課せられる。したがって、灯具の設計においては、与えられた形状面及び外観面からの制約条件を満たした上で、性能条件が最適化された灯具を実現することが求められる。
【0003】
性能面からの条件としては、車両用灯具の機能として灯具の種類に応じて要求される配光パターンなどの光学的性能や、構造的性能、熱的性能などによる条件がある。また、車体側からの制約条件については、形状制約条件としては、車体に設けられた灯具収納部の容積及び形状や、灯具のレンズ外面の他の車体部分との連続した形状、などによる条件がある。また、外観制約条件としては、他の車体部分の外観との調和や、車体のデザインなどによる条件がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
車両用灯具に対する形状制約条件や外観制約条件などの設計上の制約条件は、通常、その灯具が使用される車体の形状や外観のデザインなどに応じて、灯具毎に個別の設計条件として与えられる。したがって、このような灯具の設計においては、設計対象となる灯具に対して与えられた制約条件を考慮しつつ、かつ、灯具から出射される光についての光学的性能などの各性能について、車両用灯具としての必要な性能条件を満たすように灯具を設計する必要がある。
【0005】
このような車両用灯具の設計手順としては、例えば、一定の光均一性または光拡散性を有する配光パターンなどの必要とされる性能条件をある程度参照しながら、与えられた制約条件を満たすように灯具の構成や形状などを設計する。そして、設計された灯具について、配光パターンのシミュレーションなどを行って灯具の性能を評価する。この評価結果において、必要な性能条件を灯具が満たしていなければ、評価した灯具の構成や形状などの一部を変更するか、あるいは灯具の設計をやり直すなど、灯具を再度設計し直す。
【0006】
しかしながら、このような設計方法では、灯具に対して与えられた制約条件の内容や、灯具の設計または再設計の段階で用いられる具体的な手順などにより、灯具の設計効率が低下するという問題がある。例えば、車体側からの制約条件を満たすように設計された灯具の構成が、最初の段階で必要な性能条件を満たす構成から離れたものであった場合には、最終的に性能条件を満たす灯具を得るまでに再設計が多数回繰り返して行われることとなり、灯具の設計効率は大きく低下する。
【0007】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、車両用灯具として要求される性能条件と、灯具毎に与えられる制約条件とを含む設計条件を満たす灯具の設計効率を向上することが可能な車両用灯具の設計方法、設計システム、車両用灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラム、及びプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による車両用灯具の設計方法は、車両に用いられる灯具の設計をコンピュータを用いて行う設計方法であって、(1)灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定の統一されたデータ形式でそれぞれ作成され、灯具設計に用いられる設計データの元データとして利用可能な複数の標準データが記憶装置に記憶された標準データベースと、(2)標準データのデータ形式に対応するように用意され、変形のための形状パラメータを有し設計データでの灯具の形状データとなる形状テンプレートが記憶装置に記憶された技術データベースとを用い、(3)車両用灯具として要求される性能条件、及び形状面からの形状制約条件または外観面からの外観制約条件の少なくとも一方を有し灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、コンピュータが、標準データベースに記憶されている複数の標準データを表示手段に表示し、そのうちから一の標準データを設計者による入力手段からの入力内容に基づいて選択して、コンピュータが、選択した標準データを設計データとして設計データ格納部に格納する標準データ選択ステップと、(4)設計者による入力手段からの入力内容に基づいて、コンピュータが技術データベースから形状テンプレートを取得するとともに形状パラメータの値を設定して、設計データでの形状データを更新する形状設計ステップを含み、設計データの必要なデータ部分について設計者による入力手段からの入力内容に基づいて、コンピュータが更新を行って設計条件を満たす灯具データを作成するモーフィングステップとを備え、標準データは、形状設計ステップにおいて設定可能な、形状テンプレートでの形状パラメータの値に対する数値範囲を示す拘束条件データを有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明による車両用灯具の設計システムは、車両に用いられる灯具の設計を行う設計システムであって、(1)灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定の統一されたデータ形式でそれぞれ作成され、灯具設計に用いられる設計データの元データとして利用可能な複数の標準データが記憶装置に記憶された標準データベースと、(2)標準データのデータ形式に対応するように用意され、変形のための形状パラメータを有し設計データでの灯具の形状データとなる形状テンプレートが記憶装置に記憶された技術データベースと、(3)車両用灯具として要求される性能条件、及び形状面からの形状制約条件または外観面からの外観制約条件の少なくとも一方を有し灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、標準データベースに記憶されている複数の標準データを表示手段に表示し、そのうちから一の標準データを入力手段からの入力内容に基づいて選択して、選択した標準データを設計データとして設計データ格納部に格納する標準データ選択手段と、(4)入力手段からの入力内容に基づいて技術データベースから形状テンプレートを取得するとともに形状パラメータの値を設定して、設計データでの形状データを更新する形状設計手段を含み、設計データの必要なデータ部分について入力手段からの入力内容に基づいて更新を行って設計条件を満たす灯具データを作成するモーフィング制御手段とを備え、標準データは、形状設計手段において設定可能な、形状テンプレートでの形状パラメータの値に対する数値範囲を示す拘束条件データを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明によるプログラムは、車両に用いられる灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、(1)灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定の統一されたデータ形式でそれぞれ作成され、灯具設計に用いられる設計データの元データとして利用可能な複数の標準データが記憶装置に記憶された標準データベースと、(2)標準データのデータ形式に対応するように用意され、変形のための形状パラメータを有し設計データでの灯具の形状データとなる形状テンプレートが記憶装置に記憶された技術データベースとを用い、(3)車両用灯具として要求される性能条件、及び形状面からの形状制約条件または外観面からの外観制約条件の少なくとも一方を有し灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、標準データベースに記憶されている複数の標準データを表示手段に表示し、そのうちから一の標準データを入力手段からの入力内容に基づいて選択して、選択した標準データを設計データとして設計データ格納部に格納する標準データ選択処理と、(4)入力手段からの入力内容に基づいて技術データベースから形状テンプレートを取得するとともに形状パラメータの値を設定して、設計データでの形状データを更新する形状設計処理を含み、設計データの必要なデータ部分について入力手段からの入力内容に基づいて更新を行って設計条件を満たす灯具データを作成するモーフィング制御処理とをコンピュータに実行させ、標準データは、形状設計処理において設定可能な、形状テンプレートでの形状パラメータの値に対する数値範囲を示す拘束条件データを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明による記録媒体は、車両に用いられる灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、(1)灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定の統一されたデータ形式でそれぞれ作成され、灯具設計に用いられる設計データの元データとして利用可能な複数の標準データが記憶装置に記憶された標準データベースと、(2)標準データのデータ形式に対応するように用意され、変形のための形状パラメータを有し設計データでの灯具の形状データとなる形状テンプレートが記憶装置に記憶された技術データベースとを用い、(3)車両用灯具として要求される性能条件、及び形状面からの形状制約条件または外観面からの外観制約条件の少なくとも一方を有し灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、標準データベースに記憶されている複数の標準データを表示手段に表示し、そのうちから一の標準データを入力手段からの入力内容に基づいて選択して、選択した標準データを設計データとして設計データ格納部に格納する標準データ選択処理と、(4)入力手段からの入力内容に基づいて技術データベースから形状テンプレートを取得するとともに形状パラメータの値を設定して、設計データでの形状データを更新する形状設計処理を含み、設計データの必要なデータ部分について入力手段からの入力内容に基づいて更新を行って設計条件を満たす灯具データを作成するモーフィング制御処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し、標準データは、形状設計処理において設定可能な、形状テンプレートでの形状パラメータの値に対する数値範囲を示す拘束条件データを有することを特徴とする。
【0012】
上記した車両用灯具の設計方法、設計システム、プログラム、及び記録媒体においては、車両用灯具の設計に関して、灯具の全体的な構成についての標準データが登録された標準データベースと、形状についての形状テンプレートを含む灯具の部分的な構成についての技術データが登録された技術データベースとを用意する。そして、選択された標準データを元データとし、必要な技術データを参照しつつ灯具データの作成を行っている。
【0013】
ここで、標準的な灯具のデータである標準データは、例えば、設計済の灯具から選定された標準灯具の灯具データからなる。このような標準灯具は、通常、車両用灯具として要求される配光パターンなどの性能条件を満たすように設計されている。一方、設計データに対して適用される技術データとしては、灯具の設計データでの形状データに好適に適用することが可能な形状テンプレートなどが選定されて登録される。
【0014】
したがって、これらの標準データ及び技術データを利用して設計を行うことにより、性能条件と制約条件とを含む設計条件を満たす灯具の設計効率を向上することが可能となる。特に、灯具の形状データとして利用される形状テンプレートは、その具体的な形状を形状パラメータによって設定または変更することが可能となっている。このような形状テンプレートを用いることにより、設計データでの各部の形状データの作成が容易化される。
【0015】
また、標準データベースに登録される標準データを統一されたデータ形式で作成し、それを設計データに用いて灯具の設計を行っている。これにより、標準データを元データとした灯具データの作成手順が簡単化される。また、このようなデータ形式の採用は、灯具の設計または製造などの各作業者間での灯具データの共有、あるいは、設計後における灯具データの利用の観点からも有用である。また、設計データの更新用のデータとして、データベース化された形状テンプレートなどの技術データを用いていることも、同様に灯具データの共有及び利用の観点から有用である。
【0016】
ここで、標準データベースに登録される標準データは、形状設計において設定される形状テンプレートでの形状パラメータの値に対する拘束条件データを有することが好ましい。これにより、標準データから生成されて灯具設計に用いられる設計データに対して、形状テンプレートの適用及び変形を好適に行うことができる。
【0017】
また、設計データのモーフィングにおいて、設計データのうちで入力手段からの入力内容に基づいて更新されたデータ部分に対して更新履歴データを付加することが好ましい。これにより、設計者、または設計データを参照する設計者以外の作業者等は、その設計データの標準データからの更新点を確認することができる。
【0018】
また、設計システムは、表示手段が、(5)標準データベースに記憶されている複数の標準データを示す設計画面、技術データベースに記憶されている形状テンプレートを含む技術データを示す設計画面、及び技術データを用いて更新される設計データを示す設計画面の少なくとも1つを表示することを特徴とする。
【0019】
また、プログラムは、(5)標準データベースに記憶されている複数の標準データを示す設計画面、技術データベースに記憶されている形状テンプレートを含む技術データを示す設計画面、及び技術データを用いて更新される設計データを示す設計画面の少なくとも1つを表示手段に表示する表示処理をコンピュータにさらに実行させることを特徴とする。
【0020】
また、記録媒体は、プログラムが、(5)標準データベースに記憶されている複数の標準データを示す設計画面、技術データベースに記憶されている形状テンプレートを含む技術データを示す設計画面、及び技術データを用いて更新される設計データを示す設計画面の少なくとも1つを表示手段に表示する表示処理をコンピュータにさらに実行させることを特徴とする。
【0021】
このように、設計画面の表示、及び灯具設計についての指示を行うことが可能な構成とすることにより、灯具の設計を行う設計者は、表示手段に表示される設計画面を参照して、効率的に灯具の設計を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による車両用灯具の設計方法、設計システム、車両用灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0023】
図1は、本発明による車両用灯具の設計システムの一実施形態の構成を示すブロック図である。この車両用灯具設計システム1は、設計対象となる車両用灯具に対して与えられた設計条件に基づいて、灯具データを作成するための設計システムであり、データベース部2と、灯具作成部3と、入力部4と、表示部5とを備えて構成されている。
【0024】
データベース部2は、本設計システム1において灯具データの作成に利用されるデータが格納されたデータ格納部である。本実施形態においては、このデータベース部2には、標準データベース21と、技術データベース22との2種類のデータベースが用意されている。標準データベース21は、灯具設計において用いられる設計データの元データとしてそれぞれ利用可能な複数の標準データが登録されたデータベースである。
【0025】
また、技術データベース22は、設計条件を満たす最終的な灯具データを作成する灯具設計において利用可能な技術データが登録されたデータベースである。具体的な技術データとしては、技術データベース22には、設計データでの灯具の形状データとして利用可能であり、変形のための形状パラメータを有する形状テンプレートが登録されている。あるいはさらに、設計データでの灯具の部品データとして利用可能な標準部品データなどの必要な技術データが登録される。
【0026】
灯具作成部3は、データベース部2に格納されているデータ等を利用し、設計者からの指示に基づき、あるいは自動処理により、灯具データの作成を行う。この灯具作成部3は、標準データ選択部31と、モーフィング制御部32と、設計データ格納部33とを有している。
【0027】
標準データ選択部31は、設計対象の灯具に対する設計条件に基づいて、標準データベース21に登録されている複数の標準データから、その灯具に好適な一の標準データを選択する。そして、選択された標準データによって、灯具データの作成に用いられる設計データを生成する。
【0028】
また、モーフィング制御部32は、生成された設計データに対し、必要に応じてデータのモーフィングを行う。具体的には、標準データから生成された設計データのうちの必要なデータ部分について、技術データベース22から取得された技術データを用いて、灯具の構成の変更や形状の変形などのデータの変更を行って、設計データの一部または全部を更新する。これにより、設計条件を満たす灯具データが作成される。
【0029】
本実施形態においては、モーフィング制御部32は、形状設計部34及び部品設計部35を有している。形状設計部34は、技術データベース22に登録されている技術データから必要な形状テンプレートを取得する。そして、その形状テンプレートでの形状パラメータの値を設定し、形状テンプレートを設計データに適用して設計データでの形状データを更新する。また、部品設計部35は、技術データベース22に登録されている技術データから必要な標準部品データを取得する。そして、その標準部品データを設計データに適用して設計データでの部品データを更新する。
【0030】
また、標準データ選択部31において選択された標準データから生成された設計データ、及びモーフィング制御部32においてその一部または全部が更新された設計データは、設計データ格納部33に格納され、必要に応じて参照または更新される。
【0031】
与えられた設計条件に基づいて灯具データの作成を行う灯具作成部3に対し、灯具の設計を行う設計者と設計システム1の灯具作成部3との間で必要な情報のやり取りを行うため、入力部4と、表示部5とが設けられている。入力部4は、設計者が灯具作成部3に対して灯具の設計に関する情報を入力するための入力手段である。また、表示部5は、灯具作成部3から設計者に対して灯具の設計において参照する情報を表示するための表示手段である。
【0032】
具体的には、設計者は、灯具作成部3の標準データ選択部31に対し、標準データベース21に登録されている複数の標準データについて、設計データとする一の標準データの選択を、入力部4を介して指示することができる。このとき、入力部4は、標準データの選択指示手段として機能する。また、設計者は、灯具作成部3のモーフィング制御部32に対し、標準データから生成された設計データについて、設計データの必要なデータ部分の更新を、入力部4を介して指示することができる。このとき、入力部4は、設計データの更新指示手段として機能する。
【0033】
一方、表示部5は、灯具作成部3によって、設計者に対して必要な情報を示す設計画面を表示する表示手段として機能する。例えば、表示部5は、標準データの選択に関して、標準データベース21に登録されている複数の標準データを示す選択用設計画面を表示する。あるいは、表示部5は、技術データの取得に関して、技術データベース22に登録されている技術データを示す技術用設計画面を表示する。あるいは、表示部5は、設計データの更新に関して、技術データを用いて更新される設計データを示す更新用設計画面を表示する。
【0034】
また、本実施形態の設計システム1においては、上記した灯具作成部3に対して、灯具評価部6が設置されている。灯具評価部6は、灯具作成部3の標準データ選択部31において生成された設計データ、またはモーフィング制御部32においてデータの更新が行われた設計データなどの灯具データについて、設計者からの指示に基づき、あるいは自動処理により、設計対象の灯具に対して与えられた設計条件を満たしているかどうかなどについて灯具の評価を行う。
【0035】
図2は、図1に示した車両用灯具の設計システムに用いられるハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図1に示した設計システム1における標準データ選択部31での標準データの選択及び設計データの生成、モーフィング制御部32での設計データの更新、入力部4からの入力の受付、表示部5への表示の指示などのソフトウェア的処理機能、及び、本設計システム1によって行われる車両用灯具の設計方法における各ステップに対応する処理は、車両用灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラムによって実現可能である。すなわち、これらのソフトウェア的処理機能は、例えば、図2に示すハードウェア構成において車両用灯具の設計用プログラムを実行することにより、CPU10によって行われる。
【0036】
CPU10には、設計システム1の処理動作に必要な各ソフトウェアプログラムなどが記憶されているROM11と、プログラム実行中に一時的にデータが記憶されるRAM12とが接続されている。また、このCPU10には、ハードディスクなどの外部記憶装置13が接続されている。この外部記憶装置13は、例えば、標準データベース21及び技術データベース22を含むデータベース部2に格納されるデータや、設計データ格納部33に格納される設計データなどの各データを記憶する記憶装置として用いられる。
【0037】
そして、これらのCPU10等に対して、図1の入力部4に対応する入力装置14と、表示部5に対応する表示装置15とが接続されて、本車両用灯具設計システム1が構成されている。入力装置14としては、例えば、マウスなどのポインティングデバイスやキーボードなどが用いられる。また、表示装置15としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイなどが用いられる。また、他の設計者等が用いている外部装置との間で灯具データ等のやり取りをする必要がある場合には、外部装置との接続のため、通信I/F16が設けられる。
【0038】
また、車両用灯具の設計の各処理をCPU10によって実行させるための上記した設計用プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録して頒布することが可能である。このような記録媒体には、例えば、ハードディスク及びフロッピーディスクなどの磁気媒体、CD−ROM及びDVD−ROMなどの光学媒体、フロプティカルディスクなどの磁気光学媒体、あるいは、プログラム命令を実行または格納するように特別に配置された、例えばRAM、ROM、及び半導体不揮発性メモリなどのハードウェアデバイスなどが含まれる。また、このような記録媒体からプログラム等を読み取る記録媒体読取用のドライブ(例えばフロッピーディスクドライブなど)をCPU10に対して接続しておいても良い。
【0039】
図3は、本発明による車両用灯具の設計方法の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。以下、図1に示した設計システム1の構成を参照しつつ、車両用灯具の設計方法について説明する。
【0040】
まず、設計システム1において灯具データの作成に利用するデータとしてデータベース部2に用意されている標準データベース21及び技術データベース22について説明する。これらのデータベース21、22は、灯具の設計に先立ってあらかじめ作成されて、設計システム1のデータベース部2に格納されるものである。
【0041】
標準データベース21には、灯具の設計時において、作成される灯具データの元データとして利用することが可能な複数の標準データが格納されている。標準データベースの作成においては、既に設計され、あるいは製品化されている設計済の灯具について、その構成や形状、外観、性能、製造コストなどを検討する。そして、それらの設計済の灯具のうちから、灯具の設計の雛形として利用することが適当と思われる灯具を選定して、標準灯具とする(ステップS201)。
【0042】
次に、選定された標準灯具に対して、標準灯具の構成などについての設計上必要な情報を含む標準データを作成する(S202)。この標準データは、標準データベース21への登録用の灯具データとなる。また、標準データは、標準灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定のデータ形式によって作成される。
【0043】
一方、技術データベース22には、灯具の設計時において、灯具の構成の変更や部品の変更、形状の変形、材質の変更などを行って、設計データを更新するためのデータとして利用することが可能な技術データが格納されている。このような技術データとしては、例えば、灯具に使用することが可能な部品の標準部品データや、灯具の各部の形状を変形するための形状テンプレートなどがある(S301)。
【0044】
次に、標準データベース21及び技術データベース22に格納されているデータを利用した車両用灯具の設計方法について説明する。まず、顧客からの注文などにより、車両用灯具の設計が開始される(ステップS100)。このとき、設計対象となる灯具に対して、灯具が満たすべき条件である設計条件が与えられる(S101)。この設計条件には、性能条件と制約条件とが含まれる。
【0045】
性能条件は、車両用灯具として機能面、性能面から要求される条件である。具体的な性能条件としては、車両用灯具の機能として灯具の種類に応じて要求される配光パターン等の光学的性能や、灯具の構造的な強度等の構造的性能、灯具を点灯した状態での耐熱性等の熱的性能などによる条件がある。
【0046】
また、制約条件は、灯具毎の設計条件として車体側などから与えられる条件である。具体的な制約条件としては、形状面からの形状制約条件については、車体に設けられた灯具収納部の容積及び形状や、灯具のレンズ外面の他の車体部分との連続した形状などによる条件がある。また、外観面からの外観制約条件については、他の車体部分の外観との調和や、車体のデザインなどによる条件がある。
【0047】
これらの車両用灯具として要求される性能条件、及び灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、標準データベース21に登録されている複数の標準データのそれぞれについて検討し、それらの標準データから灯具の設計の元データとして用いる一の標準データを選択する(S102、標準データ選択ステップ)。
【0048】
設計者は、表示部5に表示された設計画面の内容などを参照して、灯具データ作成の元データとして好適な標準データを標準データベース21から選択する。そして、灯具作成部3の標準データ選択部31に対し、入力部4を介して選択する標準データを指示する。標準データ選択部31は、入力部4からの入力内容に基づいて、指示された標準データを標準データベース21から読み出し、灯具データの作成に用いる設計データを生成して設計データ格納部33に格納する。
【0049】
次に、生成された設計データの構成及び性能と、設計条件とについて検討し、技術データベース22から必要な技術データを取得する。そして、取得された技術データを用いて設計データに対して必要なデータ部分の更新を行って、設計条件を満たす灯具データを作成する(S103、モーフィングステップ)。
【0050】
設計者は、表示部5に表示された設計画面の内容や、設計対象の灯具に対する設計条件などを参照し、必要に応じて技術データベース22に格納されている技術データを利用して、灯具作成部3のモーフィング制御部32に対し、入力部4を介して設計データの更新を指示する。モーフィング制御部32は、入力部4からの入力内容に基づいて、指示された技術データを技術データベース22から読み出してデータのモーフィングを行い、必要なデータ部分について設計データを更新して設計データ格納部33に格納する。
【0051】
具体的には、設計システム1に関して上述したように、モーフィング制御部32の形状設計部34は、技術データベース22から形状テンプレートを取得するとともに形状パラメータの値を設定して、設計データでの形状データを更新する(形状設計ステップ)。また、部品設計部35は、技術データベース22から標準部品データを取得して、設計データでの部品データを更新する(部品設計ステップ)。
【0052】
続いて、灯具作成部3において標準データの選択、設計データの生成、及び更新を行って作成された灯具データについて、灯具評価部6において、灯具の性能などを評価する(S104)。そして、得られた評価結果により、作成された灯具データによる灯具が、その灯具に対して与えられている設計条件を満たしているかどうかを判断する(S105)。設計条件を満たしていれば、その時点での設計データを最終的な灯具データとして、灯具の設計を終了する(S106)。一方、設計条件を満たしていなければ、設計データの更新などの設計手順を繰り返して行う。
【0053】
上述した実施形態による車両用灯具の設計方法、設計システム、プログラム、及び記録媒体の効果について説明する。
【0054】
図1及び図3に示した車両用灯具の設計システム1、設計方法、及びそれらに用いられるプログラム、記録媒体においては、車両用灯具の設計に関して、灯具の全体的な構成についての標準データが登録された標準データベース21と、形状についての形状テンプレートを含む灯具の部分的な構成についての技術データが登録された技術データベース22とをデータベース部2に用意する。そして、標準データベース21から選択された標準データを元データとし、技術データベース22にあるデータのうちで必要な技術データを参照しつつ、灯具作成部3において灯具データの作成を行っている。
【0055】
ここで、標準的な灯具のデータである標準データは、例えば、設計済の灯具から選定された標準灯具の灯具データからなる。このような標準灯具は、通常、車両用灯具として要求される配光パターンなどの性能条件を満たすように設計されている。したがって、このような標準データをデータベース化して標準データベース21とし、灯具設計の元データとして利用することにより、性能条件と制約条件とを含む設計条件を満たす灯具の設計効率を向上することが可能となる。
【0056】
また、設計データに対して適用される技術データとしては、例えば、既に他の灯具に使用されており、設計データでの形状データに好適に適用することが可能な形状テンプレートなど、灯具の設計データに好適に適用可能な技術データが選定される。したがって、このような技術データをデータベース化して技術データベース22とし、灯具設計のためのデータとして利用することにより、上記した標準データと合わせて、設計条件を満たす灯具の設計効率を向上することが可能となる。
【0057】
特に、灯具の形状データに利用される形状テンプレートとしては、その具体的な形状を形状パラメータによって設定または変更することが可能なデータからなるパラメータ化されたテンプレートを用いている。このような形状テンプレートを用いることにより、設計データでの各部の形状データの作成が容易化される。
【0058】
また、標準データベース21に登録される標準データを統一されたデータ形式で作成し、それを設計データに用いて灯具の設計を行っている。さらに、設計データの更新用のデータとして、標準データ及び設計データのデータ形式に対応するように技術データベース22に用意された形状テンプレートなどの技術データを用いている。これにより、灯具の雛形として選択した標準灯具の種類や、灯具データの具体的な更新内容にかかわらず、同様の手順で設計データの確認及び更新等を行うことができるので、設計条件を満たす灯具データの作成手順が簡単化される。
【0059】
また、このようなデータ形式の採用は、灯具の設計または製造などの各作業者間での灯具データの共有、あるいは、設計後における灯具データの利用の観点からも有用である。例えば、設計済または設計中の灯具に対応する灯具データを統一されたデータ形式によって作成することにより、各作業者による灯具データの参照や利用などが可能となる。
【0060】
また、図1に示した設計システム1では、灯具作成部3に対し、標準データベース21に登録されている複数の標準データを示す設計画面などを表示する表示手段として機能する表示部5と、標準データの選択を指示する選択指示手段及び設計データの更新を指示する更新指示手段として機能する入力部4とが設置されている。このような入力部4及び表示部5を設けることにより、灯具の設計を行う設計者は、表示部5に表示される設計画面を参照して、効率的に灯具設計の各設計手順を行うことができる。
【0061】
図1に示した車両用灯具設計システム1での技術データベース22に登録される形状テンプレートなどの技術データ、及びそれを用いた設計方法について具体的に説明する。
【0062】
この技術データベース22には、上述したように、設計条件を満たす灯具データを作成する灯具設計において用いられる技術データが登録される。このような技術データとしては、灯具設計において利用可能なものであれば、様々なデータを用意することができる。
【0063】
具体的には、技術データベース22は、技術データとして、設計データにおいて灯具の形状データとして利用可能なパラメータ化されたデータである上述した形状テンプレートを有することが好ましい。このように、あらかじめ用意された形状テンプレートを用いて灯具の各部の形状の変形を行うことにより、灯具データの作成を効率的に行うことができる。
【0064】
このような形状テンプレートとしては、具体的には例えば、灯具に用いられるレンズのシール足の形状などについてのデータがある(図4参照)。車両用灯具は、通常、ボディ、リフレクタ、及びレンズなどの各構成要素からなるが、レンズの外周部分を構成するシール足は、灯具のデザインなどによる制約条件の影響を受けやすい部分である。このような部分の形状設計に対して、形状パラメータによって変形可能な形状テンプレートを技術データとして用意しておけば、制約条件に適合する灯具データを効率的に作成することができる。
【0065】
なお、図4においては、レンズのシール足に対する形状テンプレートの例として、レンズLの上側面LU、下側面LD、内側面LI、及び外側面LOのそれぞれでのシール足に対する形状テンプレートTLU、TLD、TLI、及びTLOを図示している。
【0066】
図5は、レンズのシール足に対する形状テンプレートに用いられる形状パラメータについて示す図である。図5においては、シール足に対する形状テンプレートTLの一例を示している。また、この形状テンプレートTLとともに、シール足と接続されるボディ側のシール溝Gについても図示している。また、図5中において、符号Aは、シール足の形状設計に先立って設計されるレンズLの外形形状の意匠線である。
【0067】
図5に示す例においては、形状テンプレートTLでのレンズの意匠線Aからボディのシール溝Gへと伸びるシール足の形状は、それぞれ黒丸点で示した複数の形状指定点を直線で結んだ形状によって指定されている。このような形状テンプレートTLでは、例えば、それぞれの形状指定点Pの位置、形状指定点間の直線の長さl、形状指定点での2直線のなす角度θなどが形状パラメータとなる。そして、形状テンプレートTLを用いたシール足の形状設計では、これらの形状パラメータの値を適宜設定することによって、その形状が設計される。
【0068】
また、このような技術データベース22に技術データとして登録される形状テンプレートでの形状パラメータに対し、標準データベース21に登録される標準データは、形状設計において設定される形状パラメータの値に対する拘束条件データを有することが好ましい。これにより、標準データから生成されて灯具設計に用いられる設計データに対して、形状テンプレートの適用及び変形を好適に行うことができる。
【0069】
例えば、図5に示した例では、形状指定点間の直線の長さl、あるいは形状指定点での2直線のなす角度θなどに対し、形状設計で設定可能な数値範囲が拘束条件データとして与えられる。このような数値範囲を拘束条件データとしてあらかじめ与えておくことにより、形状設計における形状テンプレートの変形を好適な範囲内とすることができる。
【0070】
また、技術データベース22は、技術データとして、設計データにおいて灯具の部品データとして利用可能な標準部品データを有することが好ましい。このように、あらかじめ用意された標準部品データを用いて灯具の部品の変更を行うことにより、形状テンプレートと同様に、灯具データの作成を効率的に行うことができる。また、標準部品データを用いて灯具データを設計することにより、標準部品を利用して容易かつ低コストで製造することが可能な灯具が得られる。
【0071】
図6は、標準部品データ及び形状テンプレートを有する技術データベースを用いた場合での車両用灯具の設計方法の一例を示すフローチャートである。
【0072】
まず、車両用灯具の設計が開始され(ステップS600)、設計対象となる灯具に対して、灯具が満たすべき性能条件及び制約条件を含む設計条件が与えられる(S601)。これらの設計条件に基づいて、標準データベース21に登録されている複数の標準データから元データとして好適な標準データが選択され、設計データが生成される(S602)。
【0073】
次に、生成された設計データに対し、設計条件を満たす灯具の概略構成が設計される(S603、概略設計ステップ)。ここでは、車体側からの形状制約条件及び外観制約条件などを参照して、灯具の外形意匠が概略的に決定される。灯具の概略構成が設計されたら、得られた設計データでの変形が必要な形状データに対し、技術データベース22に登録された形状テンプレートを参照して、その細部形状の設計が行われる(S604、形状設計ステップ)。
【0074】
例えば、外形意匠が決定されたレンズのシール足の形状データについて、技術データベース22から好適な形状テンプレートを取得し、適用する形状テンプレートの変更、及びその形状パラメータの設定または変更を行って、シール足の形状を設計する。また、形状テンプレートでの形状パラメータの設定については、標準データから生成された設計データに拘束条件データが与えられている場合には、その拘束条件データを満たすように形状パラメータの設定を行う。
【0075】
続いて、細部形状の設計が行われた設計データに対し、構成部品の入替えを行う(S605、部品設計ステップ)。設計データの構成データに含まれる部品データのそれぞれについて、部品の変更が必要かどうかを検討し、変更が必要な部品データについて、技術データベース22から好適な標準部品データを取得して部品データを更新する。このとき、技術データベース22での標準部品データに属性データが付加されている場合には、対応する属性データについても部品データと合わせて更新を行う。
【0076】
灯具の形状及び部品に関する必要なデータ部分の更新を終了したら、作成された灯具データについて、金型や製造設備などを含めた全体的なモデリングを行う(S606)。そして、問題がなければ、灯具の設計を終了する(S607)。
【0077】
このように、灯具の設計に用いられる設計データに対し、灯具の概略構成を設計する概略設計ステップと、灯具の形状データを形状テンプレートによって更新して形状構成を設計する形状設計ステップと、灯具の部品データを標準部品データによって更新して部品構成を設計する部品設計ステップとを含む設計手順で灯具の設計を行うことにより、設計データでの灯具の形状及び部品についてそれぞれ必要なデータ部分を更新して、設計条件に適合した灯具データを好適に作成することができる。
【0078】
図7は、技術データベースを用いた場合での車両用灯具の設計方法の他の例を示すフローチャートである。図7においては、灯具の各構成部分及び構成部品に着目したときの設計のフローチャートを示している。
【0079】
まず、設計対象となる灯具に対して標準データを選択して設計データが生成されたら、灯具のリフレクタ、レンズ、及びボディなどの各部について、それぞれ設計データのモーフィングを開始する(ステップS700)。
【0080】
リフレクタのモーフィング(S710)については、外形形状や光源バルブに対する反射面の形状を含めてリフレクタの構成及び形状を変更し、バルブ位置の変更、エイミングの変更などを行う。また、レンズのモーフィング(S720)については、外形形状やレンズステップを含めてレンズの構成及び形状を変更し、意匠線の変更及び置換、シール足の変更及び上記した形状テンプレートの置換または変形、板厚の変更及びパラメータ変更などを行った後、レンズの更新、シール溝の変更を行う。
【0081】
また、ボディのモーフィング(S730)については、ボディの構成及び形状を変更し、取付け部品の位置変更、座標パラメータ更新などを行った後、ボディの更新を行う。ただし、ボディの更新においては、リフレクタ及びレンズでの更新内容のボディへの影響をも考慮して、ボディの更新を行う。
【0082】
リフレクタ、レンズ、及びボディなどの各部について、必要なデータ部分の更新を終了したら、得られた設計データについて車両用灯具としての製品検討を行い(S701)、問題がなければ、モーフィングを完成する(S702)。あるいは、得られた設計データは、形状検討(S703)を行った後、再びモーフィングの対象とされる。
【0083】
次に、図1に示した車両用灯具設計システム1での標準データベース21に登録される灯具の標準データについて具体的に説明する。図8は、図1に示した車両用灯具の設計システムにおいて、標準データベースに登録される標準データのデータ形式の一例を示す模式図である。
【0084】
標準データベース21には、図8に示すように、それぞれ灯具データ作成の元データとして利用することが可能な複数の標準データDSが登録されている。これらの標準データDSは、設計済の灯具から選定された標準灯具に対応するデータとして所定のデータ形式によって作成された灯具データからなる。
【0085】
図8の例に示すデータ形式においては、標準データDSの灯具データは、灯具の製品自体についてのデータである製品データDS0からなる。また、この製品データDS0は、灯具の構成についての構成データDS1と、灯具の性能についての性能データDS2と、灯具の製造時における製造コストについてのコストデータDS3との3つのデータを有して構成されている。
【0086】
図9は、図8に示した標準データにおける構成データのデータ形式の一例について、その一部を示す模式図である。構成データDS1は、標準灯具に用いられる部品についての必要なデータを含む部品データ部DS1aと、部品データ部DS1aにある部品の属性についての必要なデータを含む属性データ部DS1bとからなる階層型のデータ形式によって作成されている。
【0087】
図9に示す例においては、部品データ部DS1aは、灯具の本体(ボディ)部分の部品構成についてのボディアセンブリデータDS11と、反射鏡(リフレクタ)部分の部品構成についてのリフレクタアセンブリデータDS12と、インナーレンズまたはアウターレンズなどのレンズ部分の部品構成についてのレンズアセンブリデータDS13と、光源バルブの部品についてのバルブデータDS14と、後方のカバー部分の部品構成についてのバックカバーアセンブリデータDS15とを有する。
【0088】
また、これらの部品データDS11〜DS15のうち、部品自体のデータではなく部品構成のデータとなっている部品データについては、それぞれ、その下位データとしてさらに部品データが存在する。図9においては、例えば、ボディアセンブリデータDS11は、その下位の部品データとして、ボディデータDS11aと、カバーチューブデータDS11bと、アジャスティングスクリューデータDS11cとを有する。また、リフレクタアセンブリデータDS12は、リフレクタデータDS12aと、シェードデータDS12bとを有する。また、レンズアセンブリデータDS13は、レンズデータDS13aを有する。
【0089】
また、部品データ部DS1aにあるこれらの部品データには、必要に応じて、各部品の形状に関して適用される形状テンプレートでの形状パラメータに対する拘束条件データが用意されている。例えば、図5に示したようにレンズのシール足に対して形状テンプレートを用いる場合には、レンズアセンブリデータDS13またはレンズデータDS13aに対して、形状パラメータの拘束条件データが与えられる。
【0090】
部品データ部DS1aに含まれるこれらの部品データに対し、属性データ部DS1bには、各部品データでの部品の属性についての属性データが用意されている。
【0091】
例えば、属性データ部DS1bにある属性データのうちで、部品データ部DS1aでのボディアセンブリデータDS11に対する下位データとなっている属性データについてみると、ボディを構成する部品データであるボディデータDS11a、カバーチューブデータDS11b、及びアジャスティングスクリューデータDS11cのそれぞれに対し、その属性である部品の材質についての材質データDS11d、DS11h、及びDS11iが用意されている。
【0092】
また、ボディデータDS11aについては、材質データDS11dに加えて、その下位の属性データとして、構造解析データDS11e、熱解析データDS11f、及びその他のデータDS11gが用意されている。また、ボディアセンブリデータDS11以外の各部品データDS12〜DS15についても、同様に、必要な属性データが属性データ部DS1bに用意されている。
【0093】
図10は、図8に示した標準データにおける性能データのデータ形式の一例について、その一部を示す模式図である。
【0094】
図10に示す例においては、性能データDS2は、出射される光の配光パターンなどの灯具の光学的性能についての配光データDS21と、灯具の構造的な強度などの構造的性能についての構造解析データDS22と、灯具の熱的な耐性などの熱的性能についての熱解析データDS23と、灯具についてのチェック内容などを示すチェック項目DS24とを有する。
【0095】
また、これらの性能データに対し、各性能データに関する具体的なデータが下位データとして用意されている。
【0096】
例えば、配光データDS21に対しては、その下位の性能データとして、光度データDS21a、路面CG画像データDS21b、ランプ設定データDS21c、及び立体角データDS21dが用意されている。また、構造解析データDS22に対しては、形状データDS22a、解析パラメータデータDS22b、及び解析結果データDS22cが用意されている。また、熱解析データDS23に対しては、形状データDS23a、解析パラメータデータDS23b、及び解析結果データDS23cが用意されている。
【0097】
図8〜図10に示したデータ例においては、標準データDSは、灯具の構成についての構成データDS1に加えて、灯具の性能についての性能データDS2を有するデータ形式によって作成されている。これにより、灯具の設計時において、設計データの元となっている標準灯具の性能を参照することができる。また、設計データの必要なデータ部分を更新した後に灯具の性能評価を行う場合には、標準データDSに構成データDS1とともに用意されている性能データDS2を利用して、効率的に性能評価を行うことができる。
【0098】
また、標準データDSの構成データDS1は、図9に示したように、灯具に用いられる部品についての部品データを有する部品データ部DS1aと、部品の属性についての属性データを有する属性データ部DS1bとからなる階層型のデータ形式によって作成されている。これにより、灯具に用いられる部品の材質などの属性も含め、標準灯具についての情報を灯具の設計時において充分に利用することが可能となる。また、このような属性データは、灯具の性能評価などにも利用することができる。
【0099】
なお、図8〜図10に示した標準データDSのデータ形式は、標準データベース21から選択された標準データによって生成され、必要に応じて更新される灯具の設計データにおいても、同様に用いられるデータ形式である。例えば、図8〜図10に示したデータ形式を有する設計データを更新する場合には、設計データに含まれている各データのうちで必要なデータ部分を変更することによって、設計データを更新することができる。
【0100】
また、このような設計データの更新においては、設計データの更新されたデータ部分に対して、更新履歴データを付加することが好ましい。これにより、設計者、または設計データを参照する設計者以外の作業者等は、その設計データの標準データからの更新箇所や更新内容を確認することが可能となる。このような更新履歴データは、例えば、更新後の設計データによる灯具の性能評価などにおいても利用することができる。また、このようにして作成された灯具データを新たに標準データに選定して標準データベース21に登録する場合には、それまでの更新履歴データを標準データに付加しておいても良い。
【0101】
この設計データまたは標準データへの更新履歴データの付加については、例えば、図9に示した構成データDS1においてボディアセンブリに用いられているアジャスティングスクリューを変更した場合には、アジャスティングスクリューデータDS11cに更新履歴データを付加することができる。あるいは、構成データDS1や性能データDS2とは別に、設計データまたは標準データの全体に対する更新履歴データを一括して用意しても良い。
【0102】
また、灯具に対する必要なチェック内容を示している性能データDS2のチェック項目データDS24については、チェック内容のデータと合わせて、それぞれのチェック内容に対応する対策案を示すデータベースを設けておいても良い。この場合、灯具をチェックした結果に基づいて設計データをさらに更新する場合の更新手順が簡単化される。
【0103】
次に、図1に示した車両用灯具設計システム1において表示部5に表示される設計画面について説明する。
【0104】
図1に示した設計システム1では、灯具の設計を行う設計者に対し、灯具の設計に関する情報を入力するための入力手段である入力部4と、灯具の設計において参照する情報を表示するための表示手段である表示部5とが設置されている。設計者は、これらの入力部4及び表示部5を介して灯具作成部3との間で情報をやり取りしつつ、灯具データの作成を行うことができる。
【0105】
例えば、車両用灯具の設計手順においては、図3のフローチャートに示したように、設計者は、設計対象の灯具に対して与えられた設計条件を参照し、標準データベース21に登録されている複数の標準データから灯具の設計の元データとして用いる標準データを選択する。このとき、設計システム1の表示部5において、標準データベース21に登録されている複数の標準データを設計データの選択肢として示す選択用設計画面を表示すれば、設計者は、設計画面の表示内容を参照して、効率的に標準データの選択を行うことができる。
【0106】
図11は、標準データの選択のために表示部5に表示される設計画面の一例を示す図である。この設計画面51は、車両用灯具としてヘッドランプの設計を行う際に表示される選択用設計画面を示している。
【0107】
この設計画面51では、画面51の横方向は、ヘッドランプの灯式により、4灯式欄511と、2灯式欄512とに区分されている。また、画面51の縦方向は、ヘッドランプのパターン形状により、異形系欄513と、横長角系欄514と、丸系欄515と、縦長角系欄516とに区分されている。そして、これらの灯式及びパターン形状によって分類された標準データに対応する標準灯具の画像が、項目欄510のそれぞれに表示されている。設計者は、設計画面51の表示内容を参照し、項目欄510のそれぞれに示されている標準データから、設計に用いる標準データを選択することができる。
【0108】
図12は、標準データの選択のために表示部5に表示される設計画面の他の例を示す図である。この設計画面52は、図11と同様に、ヘッドランプの設計を行う際に表示される選択用選択画面を示している。
【0109】
この設計画面52では、画面52の縦方向が複数の欄に区分され、それぞれの欄が標準データを表示する項目欄520となっている。また、それぞれの項目欄520には、灯式表示欄521、パターン表示欄522、及び画像表示欄523などの表示欄が設けられている。設計者は、設計画面52の表示内容を参照し、項目欄520のそれぞれに示されている標準データから、設計に用いる標準データを選択指示欄525によって選択することができる。
【0110】
また、車両用灯具の設計手順においては、上述の標準データの選択以外にも、図3のフローチャートに示したように、設計者は、与えられた設計条件を参照して、選択された標準データから生成された設計データについて確認し、必要に応じて設計データの一部または全部を更新する。このとき、設計システム1の表示部5において、灯具設計の各時点での設計データの内容を示す更新用設計画面を表示すれば、設計者は、設計画面の表示内容を参照して、効率的に設計データの確認及び更新を行うことができる。
【0111】
図13は、設計データの確認または更新のために表示部5に表示される設計画面の一例を示す図である。
【0112】
この設計画面53では、その左側がデータ表示部530、右側が画像表示部535となっている。データ表示部530には、図8〜図10に示したデータ形式を有する設計データの内容が、その階層構造とともに表示されている。また、画像表示部535には、設計データに対応する灯具の構造を示す画像が表示されている。
【0113】
図13に示す例においては、灯具の画像を表示する画像表示部535には、構成データDS1(図9参照)でのボディアセンブリデータDS11に対応するボディアセンブリ536、リフレクタアセンブリデータDS12に対応するリフレクタアセンブリ537、レンズアセンブリデータDS13に対応するレンズアセンブリ538、及びバックカバーアセンブリデータDS15に対応するバックカバーアセンブリ540が表示されている。
【0114】
このような設計画面53によれば、設計者は、設計画面53の表示内容を参照し、データ表示部530及び画像表示部535のそれぞれに示されているデータから、灯具の設計の各時点での設計データの内容を確認し、あるいは必要なデータ部分の更新を指示することができる。
【0115】
また、設計データの一部のデータ部分について更新を行った場合には、図13に示すように、そのデータの更新部分が識別可能となるように、設計データを表示することが好ましい。図13の例においては、構成部品の入替えが行われたアジャスティングスクリューについて、部品番号及び部品名を囲む枠を付して部品データを表示しており、これによって、データの更新部分が識別可能となっている。
【0116】
また、車両用灯具の設計手順においては、図3のフローチャートに示したように、設計者は、設計データの必要なデータ部分を更新する際に、技術データベース22に登録されている技術データを取得して利用する。このとき、設計システム1の表示部5において、技術データベース22に登録されている技術データを示す技術用設計画面を表示すれば、設計者は、設計画面の表示内容を参照して、効率的に技術データの取得を行うことができる。
【0117】
図14は、技術データの取得のために表示部5に表示される設計画面の一例を示す図である。
【0118】
この設計画面54では、画面54の縦方向が複数の欄に区分され、それぞれの欄に、複数種類の技術データが表示されている。設計者は、設計画面54の表示内容を参照し、各欄に示されている技術データから、設計に用いる技術データを選択することができる。
【0119】
図15は、技術データである形状テンプレートの選択のために表示部5に表示される設計画面の一例を示す図である。
【0120】
この設計画面55では、画面55の縦方向に複数の欄が設けられ、それぞれの欄が形状テンプレートを表示する項目欄550となっている。また、それぞれの項目欄550には、名称表示欄551、データ表示欄552、及び画像表示欄553などの表示欄が設けられている。
【0121】
また、説明欄554を選択することにより、この形状テンプレートでの形状パラメータなどの具体的な情報についての説明画面を表示することが可能となっている。設計者は、設計画面55の表示内容、あるいはさらに説明画面の表示内容を参照し、項目欄550のそれぞれに示されている形状テンプレートから、設計に用いる形状テンプレートを選択指示欄555によって選択することができる。
【0122】
本発明による車両用灯具の設計方法、設計システム、車両用灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体は、上述した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、図1に示した設計システム1において、設計システム内では灯具の性能評価等を行う必要がない場合には、灯具評価部6を設けない構成としても良い。
【0123】
また、標準データベース21での灯具の標準データのデータ形式については、上述したデータ形式はその一例を示すものであり、これ以外のデータ形式を用いても良い。例えば、構成データから灯具の性能を容易に導出できるような場合には、性能データを設けないデータ形式としても良い。また、技術データベース22に登録される技術データの内容についても、上述した標準部品データ及び形状テンプレート以外にも、灯具設計に利用可能なものであれば、様々な技術データを用いて良い。
【0124】
【発明の効果】
本発明による車両用灯具の設計方法、設計システム、車両用灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラム、及びプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、灯具設計の標準データが登録された標準データベースと、灯具設計の形状データとして利用可能なパラメータ化された形状テンプレートなどの技術データが登録された技術データベースとを用意しておき、標準データベースから一の標準データを選択して設計データを生成するとともに、技術データベースからの形状テンプレートを用いて設計データでの形状データを更新して、設計条件を満たす灯具データを作成する設計方法及び設計システム等によれば、車両用灯具として要求される性能条件と、灯具毎に与えられる制約条件とを含む設計条件を満たす灯具の設計効率を向上することが可能な車両用灯具の設計方法、及び設計システム等が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用灯具の設計システムの一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した車両用灯具の設計システムに用いられるハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】車両用灯具の設計方法の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。
【図4】レンズのシール足に対する形状テンプレートの一例を示す図である。
【図5】レンズのシール足に対する形状テンプレートに用いられる形状パラメータについて示す図である。
【図6】標準部品データ及び形状テンプレートを有する技術データベースを用いた場合での車両用灯具の設計方法の一例を示すフローチャートである。
【図7】技術データベースを用いた場合での車両用灯具の設計方法の他の例を示すフローチャートである。
【図8】図1に示した車両用灯具の設計システムにおいて標準データベースに登録される標準データのデータ形式の一例を示す模式図である。
【図9】図8に示した標準データにおける構成データのデータ形式の一例を示す模式図である。
【図10】図8に示した標準データにおける性能データのデータ形式の一例を示す模式図である。
【図11】標準データの選択のための設計画面の一例を示す図である。
【図12】標準データの選択のための設計画面の他の例を示す図である。
【図13】設計データの確認または更新のための設計画面の一例を示す図である。
【図14】技術データの取得のための設計画面の一例を示す図である。
【図15】形状テンプレートの選択のための設計画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…車両用灯具設計システム、10…CPU、11…ROM、12…RAM、13…外部記憶装置、14…入力装置、15…表示装置、16…通信I/F、2…データベース部、21…標準データベース、22…技術データベース、3…灯具作成部、31…標準データ選択部、32…モーフィング制御部、33…設計データ格納部、34…形状設計部、35…部品設計部、4…入力部、5…表示部、6…灯具評価部。

Claims (11)

  1. 車両に用いられる灯具の設計をコンピュータを用いて行う設計方法であって、
    灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定の統一されたデータ形式でそれぞれ作成され、灯具設計に用いられる設計データの元データとして利用可能な複数の標準データが記憶装置に記憶された標準データベースと、
    前記標準データのデータ形式に対応するように用意され、変形のための形状パラメータを有し前記設計データでの灯具の形状データとなる形状テンプレートが記憶装置に記憶された技術データベースとを用い、
    車両用灯具として要求される性能条件、及び形状面からの形状制約条件または外観面からの外観制約条件の少なくとも一方を有し灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、コンピュータが、前記標準データベースに記憶されている前記複数の標準データを表示手段に表示し、そのうちから一の標準データを設計者による入力手段からの入力内容に基づいて選択して、コンピュータが、選択した前記標準データを前記設計データとして設計データ格納部に格納する標準データ選択ステップと、
    設計者による入力手段からの入力内容に基づいて、コンピュータが前記技術データベースから前記形状テンプレートを取得するとともに前記形状パラメータの値を設定して、前記設計データでの前記形状データを更新する形状設計ステップを含み、前記設計データの必要なデータ部分について設計者による入力手段からの入力内容に基づいて、コンピュータが更新を行って前記設計条件を満たす灯具データを作成するモーフィングステップとを備え
    前記標準データは、前記形状設計ステップにおいて設定可能な、前記形状テンプレートでの前記形状パラメータの値に対する数値範囲を示す拘束条件データを有することを特徴とする車両用灯具の設計方法。
  2. 前記モーフィングステップにおいて、コンピュータが、前記設計データのうちで前記設計者による入力手段からの入力内容に基づいて更新された前記データ部分に対して更新履歴データを付加することを特徴とする請求項1記載の車両用灯具の設計方法。
  3. 車両に用いられる灯具の設計を行う設計システムであって、
    灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定の統一されたデータ形式でそれぞれ作成され、灯具設計に用いられる設計データの元データとして利用可能な複数の標準データが記憶装置に記憶された標準データベースと、
    前記標準データのデータ形式に対応するように用意され、変形のための形状パラメータを有し前記設計データでの灯具の形状データとなる形状テンプレートが記憶装置に記憶された技術データベースと、
    車両用灯具として要求される性能条件、及び形状面からの形状制約条件または外観面からの外観制約条件の少なくとも一方を有し灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、前記標準データベースに記憶されている前記複数の標準データを表示手段に表示し、そのうちから一の標準データを入力手段からの入力内容に基づいて選択して、選択した前記標準データを前記設計データとして設計データ格納部に格納する標準データ選択手段と、
    入力手段からの入力内容に基づいて前記技術データベースから前記形状テンプレートを取得するとともに前記形状パラメータの値を設定して、前記設計データでの前記形状データを更新する形状設計手段を含み、前記設計データの必要なデータ部分について入力手段からの入力内容に基づいて更新を行って前記設計条件を満たす灯具データを作成するモーフィング制御手段とを備え
    前記標準データは、前記形状設計手段において設定可能な、前記形状テンプレートでの前記形状パラメータの値に対する数値範囲を示す拘束条件データを有することを特徴とする車両用灯具の設計システム。
  4. 前記表示手段は、前記標準データベースに記憶されている前記複数の標準データを示す設計画面、前記技術データベースに記憶されている前記形状テンプレートを含む技術データを示す設計画面、及び前記技術データを用いて更新される前記設計データを示す設計画面の少なくとも1つを表示する
    ことを特徴とする請求項記載の車両用灯具の設計システム。
  5. 前記モーフィング制御手段は、前記設計データのうちで前記入力手段からの入力内容に基づいて更新された前記データ部分に対して更新履歴データを付加することを特徴とする請求項3または4記載の車両用灯具の設計システム。
  6. 車両に用いられる灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定の統一されたデータ形式でそれぞれ作成され、灯具設計に用いられる設計データの元データとして利用可能な複数の標準データが記憶装置に記憶された標準データベースと、
    前記標準データのデータ形式に対応するように用意され、変形のための形状パラメータを有し前記設計データでの灯具の形状データとなる形状テンプレートが記憶装置に記憶された技術データベースとを用い、
    車両用灯具として要求される性能条件、及び形状面からの形状制約条件または外観面からの外観制約条件の少なくとも一方を有し灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、前記標準データベースに記憶されている前記複数の標準データを表示手段に表示し、そのうちから一の標準データを入力手段からの入力内容に基づいて選択して、選択した前記標準データを前記設計データとして設計データ格納部に格納する標準データ選択処理と、
    入力手段からの入力内容に基づいて前記技術データベースから前記形状テンプレートを取得するとともに前記形状パラメータの値を設定して、前記設計データでの前記形状データを更新する形状設計処理を含み、前記設計データの必要なデータ部分について入力手段からの入力内容に基づいて更新を行って前記設計条件を満たす灯具データを作成するモーフィング制御処理とをコンピュータに実行させ
    前記標準データは、前記形状設計処理において設定可能な、前記形状テンプレートでの前記形状パラメータの値に対する数値範囲を示す拘束条件データを有することを特徴とするプログラム。
  7. 前記標準データベースに記憶されている前記複数の標準データを示す設計画面、前記技術データベースに記憶されている前記形状テンプレートを含む技術データを示す設計画面、及び前記技術データを用いて更新される前記設計データを示す設計画面の少なくとも1つを前記表示手段に表示する表示処理
    をコンピュータにさらに実行させる請求項記載のプログラム。
  8. 前記モーフィング制御処理は、前記設計データのうちで前記入力手段からの入力内容に基づいて更新された前記データ部分に対して更新履歴データを付加することを特徴とする請求項6または7記載のプログラム。
  9. 車両に用いられる灯具の設計をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、
    灯具の構成についての構成データを少なくとも有する所定の統一されたデータ形式でそれぞれ作成され、灯具設計に用いられる設計データの元データとして利用可能な複数の標準データが記憶装置に記憶された標準データベースと、
    前記標準データのデータ形式に対応するように用意され、変形のための形状パラメータを有し前記設計データでの灯具の形状データとなる形状テンプレートが記憶装置に記憶された技術データベースとを用い、
    車両用灯具として要求される性能条件、及び形状面からの形状制約条件または外観面からの外観制約条件の少なくとも一方を有し灯具毎に与えられる制約条件を含む設計条件に基づいて、前記標準データベースに記憶されている前記複数の標準データを表示手段に表示し、そのうちから一の標準データを入力手段からの入力内容に基づいて選択して、選択した前記標準データを前記設計データとして設計データ格納部に格納する標準データ選択処理と、
    入力手段からの入力内容に基づいて前記技術データベースから前記形状テンプレートを取得するとともに前記形状パラメータの値を設定して、前記設計データでの前記形状データを更新する形状設計処理を含み、前記設計データの必要なデータ部分について入力手段からの入力内容に基づいて更新を行って前記設計条件を満たす灯具データを作成するモーフィング制御処理とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
    前記標準データは、前記形状設計処理において設定可能な、前記形状テンプレートでの前記形状パラメータの値に対する数値範囲を示す拘束条件データを有することを特徴とするコンピュータ読取可能な記録媒体。
  10. 前記プログラムは、
    前記標準データベースに記憶されている前記複数の標準データを示す設計画面、前記技術データベースに記憶されている前記形状テンプレートを含む技術データを示す設計画面、及び前記技術データを用いて更新される前記設計データを示す設計画面の少なくとも1つを前記表示手段に表示する表示処理
    をコンピュータにさらに実行させる請求項記載の記録媒体。
  11. 前記モーフィング制御処理は、前記設計データのうちで前記入力手段からの入力内容に基づいて更新された前記データ部分に対して更新履歴データを付加することを特徴とする請求項9または10記載の記録媒体。
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