JP3992715B2 - ケーブルアセンブリの電気特性測定装置、ケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムおよびケーブルアセンブリの電気特性測定方法 - Google Patents

ケーブルアセンブリの電気特性測定装置、ケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムおよびケーブルアセンブリの電気特性測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
この発明は、ノートパソコンなどに用いられるケーブルアセンブリのスキューが所定値以内であるか否かを判断するための該ケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定装置、ケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムおよびケーブルアセンブリの電気特性測定方法に関し、特に、伝搬遅延時間を精度高く測定することができるケーブルアセンブリの電気特性測定装置、ケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムおよびケーブルアセンブリの電気特性測定方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
近年、ノート型パソコンなどでは、軽量小型化が推進されているとともに、高速高解像度化が推進され、これに伴って高速伝送が可能なケーブルアセンブリが組み込まれるようになっている。ケーブルの信号伝送速度の高速化に伴って、ケーブルアセンブリに許容される伝搬遅延時間差であるスキューの範囲が狭くなっている。これは、伝搬遅延時間差が生じると、信号間の同期がずれ、信号誤りが発生し易くなるからであり、高速伝送である場合、特に小さい伝搬遅延時間差が要求される。このため、ケーブルアセンブリは、伝搬遅延時間差が所定範囲内に収まっているか否かの測定を行う必要がある。
【0003】
第20図は、従来のケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定する測定装置110を用いて、被測定対象であるケーブルアセンブリ30の伝搬遅延時間を測定する模式図を示している。第20図において、測定装置110の変換アダプタ104には、直接にケーブルアセンブリ30の近端側30aが接続され、他方の遠端側30bは電気的に開放されている。この接続状態で、測定装置110側が所定周波数の信号をケーブルアセンブリ30側に送信すると、インピーダンスの不整合箇所で反射が生じ、その反射波が生じる。そこで、この測定装置110では、第21図に示すように、入射波に対する反射波の比である反射係数の反射係数振幅値ρの時間変化を求め、この時間変化特性から、伝搬遅延時間Tdを求めている。
【0004】
第21図で求めた反射係数振幅値ρの時間変化特性では、時間の経過とともに、最初に、反射係数振幅値ρがケーブルアセンブリ30の近端側30a近傍に対応する点PP1で急激に大きくなり、その後、開放端となっているケーブルアセンブリ30の遠端側30bに対応する点PP2で急激に大きくなっている。この反射係数振幅値ρの時間変化特性は、測定装置110の表示部107に表示出力される。測定者は、この表示された時間変化特性の急激に変化する2つの点PP1,PP2間の時間差を目視で計測し、この時間差の2分の1を伝搬遅延時間として求めている。この測定法は、ケーブルアセンブリ30の遠端側30bを開放しているので、オープン法と呼ばれる。
【0005】
一方、ケーブルアセンブリ30の遠端側30bを短絡して伝搬遅延時間を求めるショート法は、第22図に示すように、第20図に示した接続状態のケーブルアセンブリ30の遠端側30aを短絡ピン130で短絡して伝搬遅延時間を求めている。第23図は、ショート法によって得られた反射係数振幅値ρの時間変化特性を示している。第23図に示すように、ケーブルアセンブリ30の遠端側30aに対応する点PP2で、反射係数振幅値ρが急激に小さくなっている点がオープン法で得られた反射係数振幅値ρの時間変化特性と異なっている。ただし、オープン法と同様に、このショート法でも、反射係数振幅値ρが極端に変化する点PP1,PP2間の時間差の2分の1を伝搬遅延時間Tdとして求めている。
【0006】
しかしながら、オープン法およびショート法のいずれを採用しても、点PP1,PP2近傍では、これらの拡大図E1,E2に示すように、反射係数振幅値ρが大きく波打った特性を有している。このため、測定者は、点PP1の位置を読み誤る場合があり、精度の高い伝搬遅延時間を測定することができない場合が生ずるという問題点があった。例えば、点PP1の位置を、ピーク値の点Pt1として読み取る場合と、点Pt2として読み取る場合があった。
【0007】
このことは、測定者による計測誤差が助長され、一層精度の低い伝搬遅延時間の測定が行われることになる。
【0008】
そこで、この発明は上述した問題点を除去し、測定者による測定誤差を小さくし、客観的に精度の高い伝搬遅延時間の測定を行うことができるケーブルアセンブリの電気特性測定装置、ケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムおよびケーブルアセンブリの電気特性測定方法を提供することを目的とする。
【0009】
【発明の開示】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明は、接続部を介してケーブルアセンブリを接続し、所定の周波数信号を前記ケーブルアセンブリ側に出力し、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定装置であって、両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の伝搬遅延時間と同じ伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する反射係数計測手段と、前記計測された第1接続状態と第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力し、または前記計測された第3接続状態と第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する処理を行い、あるいは前記計測された第1〜第4接続状態の各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する処理を行う出力処理手段と、を備え、前記第1接続状態と前記第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点と、前記第4接続状態と前記第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点との時間差の2分の1を前記伝搬遅延時間として求めることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、一端が開放した第1コネクタと一端が短絡された第2コネクタの各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせたときの分岐点と、ケーブルアセンブリおよびその遠端側に接続された第1コネクタとケーブルアセンブリおよびその遠端側に接続された第2コネクタとの各反射係数振幅値の時間反射特性を重ね合わせたときの分岐点との間の時間差の2分の1をケーブルアセンブリの伝搬遅延時間として求めているので、明瞭な分岐点の視認が可能となり、測定者による測定誤差を小さくでき、精度の高いケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定することができる。
【0011】
また、この発明は、2つの前記分岐点を指示する指示手段と、前記指示手段が指示した可視出力画面上の各分岐点の時間差を算出し、さらにこの時間差の2分の1を前記伝搬遅延時間として出力する伝搬遅延時間算出手段と、をさらに備えたことを特徴とする。
この発明によれば、指示手段が可視出力画面上の分岐点を指示するのみで、伝搬遅延時間算出手段が、伝搬遅延時間を算出するようにしているので、測定者にかかる負担を軽減できるとともに、測定誤差を一層小さくすることができる。
【0012】
また、この発明によれば、前記出力処理手段は、前記第1接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性と前記第2接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性とを異なる色で可視出力することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、重ね合わせる2つの反射係数振幅値の時間変化特性を異なる色で可視出力するようにしているので、分岐点の視認が一層容易になり、測定者による測定誤差を小さくすることができる。
【0014】
また、この発明は、接続部を介してケーブルアセンブリを接続し、所定の周波数信号を前記ケーブルアセンブリ側に出力し、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定装置であって、両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する反射係数計測手段と、前記計測された第1接続状態と第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせた場合における分岐点と、前記計測された第3接続状態と第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせた場合における分岐点とを求め、各分岐点の時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間差として出力する時間差演算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、重ね合わせる2つの反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点が自動検出され、この検出された分岐点をもとに伝搬遅延時間を演算して出力するようにしているので、測定者による測定誤差をなくすことができる。
【0016】
また、この発明は、前記ケーブルアセンブリの一端と他端とのコネクタ形状が異なる場合、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタを、前記ケーブルアセンブリの一端と他端とのコネクタ形状にそれぞれ合致したコネクタ形状を有する変換コネクタとし、あるいは、前記接続部に、異なるコネクタ形状のコネクタを接続可能とする複数のコネクタ受け部を備えるようにしている。
【0017】
この発明によれば、ケーブルアセンブリの両端のコネクタ形状が異なる場合であっても、作業性良く伝搬遅延時間を測定することができる。
【0018】
また、この発明は、接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムであって、両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する第1測定処理手順と、前記第1測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する第1出力処理手順と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する第2測定処理手順と、前記第2測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する第2出力処理手順と、をコンピュータに実行させるケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムである。
【0019】
また、この発明は、接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムであって、両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する反射係数測定処理手順と、前記反射係数測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する出力処理手順と、をコンピュータに実行させるケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムである。
【0020】
こられの発明によれば、一端が開放した第1コネクタと一端が短絡された第2コネクタの各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせたときの分岐点と、ケーブルアセンブリおよびその遠端側に接続された第1コネクタとケーブルアセンブリおよびその遠端側に接続された第2コネクタとの各反射係数振幅値の時間反射特性を重ね合わせたときの分岐点との間の時間差の2分の1をケーブルアセンブリの伝搬遅延時間として求めているので、明瞭な分岐点の視認が可能となり、測定者による測定誤差を小さくでき、精度の高いケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定することができる。
【0021】
また、この発明は、可視出力画面上で指示された前記第1接続状態と前記第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点と、可視出力画面上で指示された前記第4接続状態と前記第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点との間の時間差を求め、この時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間として求める時間差演算処理手順をさらに含むことを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、指示手段が可視出力画面上の分岐点を指示するのみで、伝搬遅延時間算出手段が、伝搬遅延時間を算出するようにしているので、測定者にかかる負担を軽減できるとともに、測定誤差を一層小さくすることができる。
【0023】
また、この発明は、前記第1出力処理手順、前記第2出力処理手順、または前記出力処理手順は、前記第1接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性と前記第2接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性とを異なる色で可視出力し、および/または前記第3の接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性と前記第4の接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性とを異なる色で可視出力することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、重ね合わせる2つの反射係数振幅値の時間変化特性を異なる色で可視出力するようにしているので、分岐点の視認が一層容易になり、測定者による測定誤差を小さくすることができる。
【0025】
また、この発明は、前記第1接続状態と前記第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の位置と、前記第4接続状態と前記第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の位置とを求める分岐点検出処理手順と、前記分岐点間の時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間として求める時間差演算処理手順と、をさらに含むことを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、重ね合わせる2つの反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点が自動検出され、この検出された分岐点をもとに伝搬遅延時間を演算して出力するようにしているので、測定者による測定誤差をなくすことができる。
【0027】
また、この発明は、接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムであって、両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する反射係数測定処理手順と、前記第1接続状態と前記第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の位置と、前記第4接続状態と前記第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の位置とを求める分岐点検出処理手順と、前記分岐点間の時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間として求める時間差演算処理手順と、をコンピュータに実行させるケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムである。
【0028】
この発明によれば、重ね合わせる2つの反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点が自動検出され、この検出された分岐点をもとに伝搬遅延時間を演算して出力するようにしているので、測定者による測定誤差をなくすことができる。
【0029】
また、この発明は、接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定方法であって、両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する第1測定処理工程と、前記第1測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する第1出力処理工程と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する第2測定処理工程と、前記第2測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する第2出力処理工程と、を含み、前記第1出力処理工程によって可視出力された各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の時間と、前記第2出力処理工程によって可視出力された各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の時間との時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間として求めることを特徴とする。
【0030】
また、この発明は、接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定方法であって、両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する測定処理工程と、前記測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する出力処理工程と、を含み、前記出力処理工程によって可視出力された前記第1接続状態と前記第2接続状態における各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の時間と、前記第3接続状態と前記第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の時間との時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間として求めることを特徴とする。
【0031】
これらの発明によれば、一端が開放した第1コネクタと一端が短絡された第2コネクタの各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせたときの分岐点と、ケーブルアセンブリおよびその遠端側に接続された第1コネクタとケーブルアセンブリおよびその遠端側に接続された第2コネクタとの各反射係数振幅値の時間反射特性を重ね合わせたときの分岐点との間の時間差の2分の1をケーブルアセンブリの伝搬遅延時間として求めているので、明瞭な分岐点の視認が可能となり、測定者による測定誤差を小さくでき、精度の高いケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定することができる。
【0032】
また、この発明は、前記第1出力処理工程、前記第2出力処理工程、または前記出力処理工程は、前記第1接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性と前記第2接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性とを異なる色で可視出力し、および/または前記第3の接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性と前記第4の接続状態の反射係数振幅値の時間変化特性とを異なる色で可視出力することを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、重ね合わせる2つの反射係数振幅値の時間変化特性を異なる色で可視出力するようにしているので、分岐点の視認が一層容易になり、測定者による測定誤差を小さくすることができる。
【0034】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明に係るケーブルアセンブリの電気特性測定装置、ケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムおよびケーブルアセンブリの電気特性測定方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0035】
まず、この発明の第1の実施の形態について説明する。第1図は、この発明の第1の実施の形態である測定装置の構成を示すブロック図である。第1図において、この測定装置は、被測定対象のケーブルアセンブリ30の伝搬遅延時間を測定するものであり、サンプリングヘッド11、記録部5、表示処理部6、表示部7、入力部8、出力部9、およびこれら各部を制御する制御部Cを有する。
【0036】
サンプリングヘッド11は、信号発生部1、計測部2およびサーキュレータ3を有し、高周波信号を用いた測定を行うため、ケーブルアセンブリ30の近傍まで持ち運ばれ、ケーブルを介して測定装置10本体に接続される。これによって、ケーブル長などの影響を極力なくした精度の高い高周波測定を行うことができる。信号発生部1は、ケーブルアセンブリ30が伝送する高周波信号を発生し、サーキュレータ3を介してケーブルアセンブリ30側に送出される。ケーブルアセンブリ30側から反射して戻る高周波信号は、サーキュレータ3を介して計測部2に入力される。計測部2は、信号発生部1が出力した高周波信号の入射波とケーブルアセンブリ30側から戻った反射波との比である反射係数振幅値ρの時間変化特性を計測し、計測結果を記録部5に出力する。
【0037】
サンプリングヘッド11に接続された変換アダプタ4には、一端が開放されたコネクタ21、一端が短絡されたコネクタ22、ケーブルアセンブリ30の遠端側にコネクタ21が接続されたケーブルアセンブリ30の近端側、ケーブルアセンブリ30の遠端側にコネクタ22が接続されたケーブルアセンブリ30の近端側が順次接続され、この4つの接続状態における反射係数振幅値ρの時間変化特性がサンプリングヘッド11によって順次計測される。この4つの状態の計測結果である反射係数振幅値ρの時間変化特性5a〜5dは、記録部5に記録される。
【0038】
表示処理部6は、変換アダプタ4にコネクタ21,22が接続されたときの各反射係数振幅値ρの時間変化特性5a,5bを表示部7に重ね合わせて表示出力させる処理を行うとともに、ケーブルアセンブリ30の遠端側にコネクタ21,22が接続されたときの各反射係数振幅値ρの時間変化特性5c,5dを表示部7に重ね合わせて表示出力させる処理を行う。表示部7は、LCDなどによって実現される。
【0039】
入力部8は、キーボード、テンキー、入力パネル、マウスなどのポインティングデバイスなどによって実現され、各種の指示入力を行う。また、出力部9は、プリンタなどによって実現され、入力部8の指示のもとに、プリント出力を行う。なお、入力部8および出力部9は、それぞれ入力インターフェースおよび出力インターフェースを介して外部入力および外部出力できるようにしてもよい。
【0040】
つぎに、この測定装置10を用いた伝搬遅延時間の測定処理について説明する。第2図に示すように、測定装置10のサンプリングヘッド11は、特性インピーダンスが50Ωの同軸ケーブル10aおよびSMA型のコネクタ10bを介して変換アダプタ4が接続されている。まず、変換アダプタ4のコネクタ受け部4bには、両端が開放状態のコネクタ21が接続され、第3図(a)に示した反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo1が計測され、記録部5に記録される。その後、変換アダプタ4のコネクタ受け部4には、一端が短絡されたコネクタ22が接続され、第3図(b)に示した反射係数振幅値ρの時間変化特性Ls1が計測され、記憶部5に記録される。その後、表示処理部6によって、記録部5に記録された反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo1,Ls1が重ね合わせられて表示部7に表示出力される。
【0041】
反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo1は、時間の経過とともに、コネクタ21とコネクタ受け部4bとの間に存在するインピーダンス不整合によって反射波が生じて反射係数振幅値ρが増大し、その後コネクタ21の開放端によって反射係数振幅値ρが急激に大きくなる特性を示す。一方、反射係数振幅値ρの時間変化特性Ls1は、コネクタ21の接続時と同様に、時間の経過とともに、コネクタ22とコネクタ受け部との間に存在するインピーダンス不整合によって反射波が生じて反射係数振幅値ρが増大するが、その後コネクタ22の短絡端によって反射係数振幅値ρが急激に減少する特性を示す。ここで、反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo1,Ls1が重ね合わされると、第3図(c)に示すように、反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo1,Ls1の分岐点P1を客観的に精度高く視認することができる。なお、この分岐点P1は、コネクタ21の開放端であってコネクタ22の短絡端の位置に対応する。したがって、第23図に示したような時間変化特性のふらつきによる測定者の測定誤差をなくすことができる。
【0042】
その後、変換アダプタ4のコネクタ受け部4bにはケーブルアセンブリ30が接続され、かつケーブルアセンブリ30の遠端側にコネクタ21が接続され、この状態で、第5図(a)に示すように、反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo2が計測され、記録部5に記録される。さらに、コネクタ21をコネクタ22に代えて接続し、変換アダプタ4のコネクタ受け部4bに、ケーブルアセンブリ30が接続され、かつケーブルアセンブリ30の遠端部にコネクタ22が接続された状態にし、反射係数振幅値ρの時間変化特性Ls2が記録部5に記録される。表示処理部6は、反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo2,Ls2を重ね合わせて表示部7に表示出力する処理を行う。
【0043】
反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo2,Ls2が重ね合わせられると、反射係数振幅値ρの時間変化特性Lo1,Ls1の分岐点P1が時間の増大方向にシフトした特性を示し、コネクタ21,22のみを接続したときと同様に分岐点P2が形成される。この分岐点は、コネクタ21の開放端であってコネクタ22の短絡端の位置に対応する。この分岐点P2も、時間の経過方向に向かって大きく分岐しているので、分岐点P2を客観的に精度高く視認することができ、時間変化特性のふらつきによる測定者の測定誤差をなくすことができる。
【0044】
ここで、分岐点P1の時間t1と分岐点P2の時間t2との時間差の2分の1が、ケーブルアセンブリの伝搬遅延時間Tdである。この時間差を2分の1にするのは、高周波信号が往復する時間だからである。
【0045】
第6図に示すように、変換アダプタ4自体の伝搬遅延時間T1は同じであり、コネクタ21あるいはコネクタ22自体の伝搬遅延時間T2も同じであるため、分岐点P1,P2に対応する位置P3,P4間の伝搬遅延時間T3は、ケーブルアセンブリ30自体の伝搬遅延時間Tdと同じなる。これによって、上述した時間t1と時間t2との時間差の2分の1を求めることによって、ケーブルアセンブリ30の伝搬遅延時間Tdを求めることができる。
【0046】
ここで、第7図に示したフローチャートをもとに、測定装置10による伝搬遅延時間の測定処理手順について説明する。まず、制御部Cは、入力部8からの計測指示があったか否かを判断する(ステップS101)。計測指示がない場合(ステップS101,NO)、この判断処理を繰り返し、計測指示があった場合(ステップS101,YES)、信号発生部1から高周波信号を発生させる(ステップS102)。その後、計測部2は、信号発生部1からの入射波と変換アダプタ4側からの反射波とをもとに反射係数振幅値ρを計測し(ステップS103)、その時間変化特性を記録部5に記録する(ステップS104)。そして、この時間変化特性の記録が終了すると、信号発生部1からの高周波信号発生を停止させる(ステップS105)。
【0047】
その後、上述した反射係数振幅値の時間変化特性を2回計測したか否かを図示しないカウンタをもとに判断する(ステップS106)。1回の計測である場合(ステップS106,NO)には、ステップS101に移行し、上述した処理を繰り返す。
【0048】
一方、2回の計測である場合(ステップS106,YES)には、カウンタの値をクリアにし(ステップS107)、表示処理部6は、記録部5に記憶されている2つの反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて表示部7に表示出力する処理を行う(ステップS108)。ここで、表示処理部6は、2つの反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点を一層視認し易くするために、各反射係数振幅値の時間変化特性を異なる色で表示する処理を行うようにすることが好ましい。その後、制御部Cは、入力部8から終了指示を受けたか否かを判断し(ステップS109)、終了指示がない場合(ステップS109,NO)には、ステップS101に移行し、上述した処理を繰り返し、終了指示があった場合(ステップS109,YES)には、本処理を終了する。
【0049】
この処理によって、反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1が重ね合わせ表示されて分岐点P1の時間t1が得られ、反射係数振幅値の時間変化特性Lo2,Ls2が重ね合わせ表示されて分岐点P1の時間t2が得られ、その後、この時間t1,t2の時間差の2分の1を計算することによってケーブルアセンブリの伝搬遅延時間が得られることになる。
【0050】
ところで、これまで説明した実施の形態では、反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1の重ね合わせ表示と反射係数振幅値の時間変化特性Lo2,Ls2の重ね合わせ表示とを別に行っていたが、第8図に示すように、反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1,Lo2,Ls2をすべて重ね合わせ表示し、この重ね合わせ表示された表示画面から同時に分岐点P1,P2の時間t1,t2を得るようにしてもよい。
【0051】
ここで、第9図に示すフローチャートを参照して、4つの反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1,Lo2,Ls2を同時に重ね合わせ表示する場合における測定装置の処理手順について説明する。
【0052】
まず、ステップS101〜S105と同様にして、1つの反射係数振幅値の時間変化特性を計測して記録部5に記録させる(ステップS201〜S205)。その後、制御部Cは、この一連の処理を4回繰り返したか否かを判断する(ステップS206)。この場合、一連の処理が4回繰り返されることによって、4つの反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1,Lo2,Ls2が記録部5に記録されることになる。
【0053】
一連の処理が4回繰り返されなかった場合(ステップS206,NO)には、ステップS201に移行して上述した反射係数振幅値の時間変化特性の計測と記録とを行い、一連の処理が4回繰り返された場合(ステップS206,YES)には、表示処理部6が、4つの反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1,Lo2,Ls2のすべてを重ね合わせ表示する処理を行って表示部7に表示出力する(ステップS207)。この重ね合わされた反射係数振幅値の時間変化特性から2つの分岐点P1,P2の時間t1,t2を読み取り、その時間差の2分の1を求めてケーブルアセンブリの伝搬遅延時間Tdを得ることができる。その後、制御部Cは、入力部8からの終了指示を受けたか否かを判断し(ステップS208)、終了指示を受けていない場合(ステップS208,NO)には、ステップS201に移行し、つぎの信号線あるいは他のケーブルアセンブリの信号線の伝搬遅延時間の測定処理を繰り返し行い、終了指示を受けた場合(ステップS208,YES)には、本処理を終了する。
【0054】
ここで、上述したケーブルアセンブリの伝搬遅延時間測定の測定結果について説明する。この測定は、同一の同軸ケーブルアセンブリを上述した実施の形態による測定と従来のオープン法およびショート法による測定とを2人の測定者A,Bによって行った。なお、この同軸ケーブルアセンブリは、ピン数が10本であり、1本の信号線毎に測定が行われた。
【0055】
従来のオープン法を用いた場合における測定結果は、第10図に示すとおりである。従来のオープン法を用いた場合、測定者A,Bの測定値の差の2乗平均は、72(ps/m)であった。また、従来のショート法を用いた場合における測定者A,Bの測定値の差の2乗平均は、80(ps/m)であった。これに対し、この発明の実施の形態による測定方法を用いた場合における測定結果は、第1図に示すとおりであり、測定者A,Bの測定値の差の2乗平均は、15(ps/m)であった。この結果、この実施の形態で説明した測定方法を用いれば、測定者間の測定誤差を極端に減少することができることになる。
【0056】
ところで、上述した実施の形態では、ケーブルアセンブリ30の両端のオス/メス形状を考慮する必要がある。第12図に示すように、ケーブルアセンブリ30の一端がメスであり、他端がオスである場合、コネクタ21,22に対応するコネクタは、2つのコネクタ41,42を用意すればよい。なお、第12図では、変換ケーブルのコネクタ受け部がオス形状となっている。この場合、2つのコネクタ41,42自体の伝搬遅延時間は同じに設定しておく必要がある。2つのコネクタ41,42のうちコネクタ41は、両端が開放端となっており、一端がメス形状であり、他端がオス形状をなし、コネクタ42は、一端が短絡端となっており、短絡端側がオス形状で、開放端側がメス形状となっている。このコネクタ41,42を用いた計測を行う場合、コネクタ41,42をそれぞれコネクタ受け部4bに接続した状態の反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1を求め、またコネクタ41,42をそれぞれケーブルアセンブリ30の遠端側に接続した状態の反射係数振幅値の時間変化特性Lo2,Ls2を求めることによって、実現できる。これによれば、伝搬遅延時間を同一とした4つのコネクタを用意せずに、2つのコネクタ41,42のみで全ての計測を行うことができる。
【0057】
一方、第13図に示すように、ケーブルアセンブリ30の両端がともにメス形状である場合、コネクタ41,42を用いることができるが、コネクタ42は、コネクタ受け部4bに直接接続した場合のみしか用いることができず、ケーブルアセンブリ30の遠端側において短絡させるために、一端がメス形状で短絡され、他端がオス形状で開放されたコネクタ43を用意する必要がある。すなわち、3つのコネクタ41〜43を用意し、これら全ての伝搬遅延時間を同じにしておく必要がある。
【0058】
ここで、第12図および第13図に示したケーブルアセンブリの両端は、オス/メス形状が異なる場合と同じ場合を示し、同じ種類のコネクタ形状であったが、両端が異なる種類のコネクタ形状であるケーブルアセンブリの場合には、ケーブルアセンブリの両端のコネクタ形状を、その両端に備えた変換コネクタを用いることによって、測定を行うことができる。
【0059】
たとえば、第14図に示すように、一端がメス形状でコネクタ受け部4bとは異なる種類のコネクタ形状と、他端がオス形状でコネクタ受け部4bと同じ種類のコネクタ形状とを有したケーブルアセンブリ31の伝搬遅延時間を計測する場合を考える。この場合、両端が開放され、一端がメス形状でコネクタ受け部4bと同じ種類のコネクタ形状をもち、他端がオス形状でコネクタ受け部4bと異なる種類のコネクタ形状をもたせたコネクタ44と、一端が短絡され、短絡された一端がオス形状でコネクタ受け部4bと異なる種類のコネクタ形状をもち、他端がメス形状でコネクタ受け部4bと同じ種類のコネクタ形状をもたせたコネクタ45とを用意することによって、ケーブルアセンブリ31の伝搬遅延時間を測定することができる。
【0060】
また、両端が異なるコネクタ形状をもつケーブルアセンブリの伝搬遅延時間測定は、第15図に示すように、変換アダプタ54に、ケーブルアセンブリ32の両端のコネクタ種類に対応した2つのコネクタ受け部54a,54bを設けることによっても実現できる。
【0061】
たとえば、ケーブルアセンブリ32の両端がメス形状である場合、少なくとも一端がコネクタ受け部54bに対応したオス形状をもち、他端が開放されたコネクタ51と、少なくとも一端がコネクタ受け部54bに対応したオス形状をもち、他端が短絡されたコネクタ52とを用意すればよい。なお、変換アダプタ54は、コネクタ受け部54a,54bに対する伝搬遅延時間が同じになるように、導電パターンやワイヤなどによって電気長を調整する必要がある。第15図では、ワイヤL1,L2によって電気長を調整している。
【0062】
この変換アダプタ54を用いて伝搬遅延時間の測定を行う場合、まず、コネクタ51,52をコネクタ受け部54bに順次接続して、反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1を測定し、その後、ケーブルアセンブリ32の一端をコネクタ受け部54aに接続し、かつコネクタ51,52をケーブルアセンブリ32の他端に順次接続して、反射係数振幅値の時間変化特性Lo2,Ls2を測定すればよい。
【0063】
なお、上述した第1の実施の形態では、コネクタの複数のピンに対する短絡処理について特に言及していなかったが、この短絡は短絡ピンなどによって短絡するようにしている。
【0064】
この第1の実施の形態では、伝搬遅延時間が同じコネクタを用い、開放したときと短絡したときのコネクタ自体の反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1を計測し、重ね合わせ表示してその分岐点P1の時間t1を読み取り、ケーブルアセンブリと、その遠端側に、開放または短絡したコネクタを接続し、ケーブルアセンブリおよびコネクタの反射係数振幅値の時間変化特性Lo2,Ls2を計測し、重ね合わせ表示してその分岐点P1の時間t2を読み取り、この時間差の2分の1をケーブルアセンブリの伝搬遅延時間として求めるようにしているので、測定者は分岐点P1,P2を容易に読み取ることができ、測定者間の読み取り誤差が小さくなり、ケーブルアセンブリ自体の伝搬遅延時間を客観的に精度良く求めることができる。
【0065】
つぎに、この発明の第2の実施の形態について説明する。上述した第1の実施の形態では、測定者が表示画面上の分岐点P1,P2の時間t1,t2を目視で読み取るものであったが、この第2の実施の形態では、分岐点P1,P2を指示するのみで、分岐点P1,P2の時間t1,t2あるいは時間t1,t2間の時間差を求めることができるようにしている。
【0066】
第16図は、この第2の実施の形態である測定装置の構成を示すブロック図である。この測定装置60は、測定装置10の構成に、伝搬遅延時間計算部61をさらに設けている。その他の構成は、測定装置10と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0067】
伝搬遅延時間計算部61は、表示部7上に反射係数振幅値の時間変化特性が重ね合わせ表示されたときに、分岐点P1,P2をポインタ等によって指示すると、この指示された位置に対応する時間t1,t2を求め、この時間差の2分の1を伝搬遅延時間Tdとして求め、表示部7の表示領域7aに、求めた伝搬遅延時間Tdを表示するようにしている。
【0068】
ここで、第17図に示すフローチャートを参照して、この第2の実施の形態の測定装置による測定処理手順について説明する。まず、ステップS101〜S105と同様にして、1つの反射係数振幅値の時間変化特性を計測して記録部5に記録させる(ステップS301〜S305)。その後、制御部Cは、この一連の処理を2回繰り返したか否かを判断する(ステップS306)。
【0069】
この一連の処理が1回のみである場合(ステップS306,NO)には、ステップS301に移行して上述した一連の処理を繰り返し、この一連の処理が2回繰り返された場合(ステップS306,YES)には、さらにカウンタの計測回数をクリアし(ステップS307)には、表示処理部6が、2つの反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1を重ね合わせ表示する処理を行って表示部7に表示出力する(ステップS308)。その後、測定者が分岐点P1を表示画面上で認識し、入力部8から、ポインタを分岐点P1に移動させ、指示確定することによって、この分岐点P1の時間t1が記録部5に記録される(ステップS309)。
【0070】
その後、分岐点の時間が2回記録されたか否かを判断し(ステップS310)、2回記録されていない場合(ステップS310,NO)には、ステップS301に移行して、上述した処理を繰り返し、分岐点P2の時間t2を記録部5に記録する処理を行う。
【0071】
一方、分岐点の時間が2回記録された場合(ステップS310,YES)には、記録部5に記録されている時間t1.t2の時間差の2分の1の時間を求め、伝搬遅延時間Tdとして表示部7の表示領域7aに表示出力する(ステップS311)。その後、入力部8から、終了指示があったか否かを判断し(ステップS312)、終了指示がない場合(ステップS312,NO)は、つぎの信号線あるいは他のケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定を続けて行い、終了指示があった場合(ステップS312,YES)には、本処理を終了する。
【0072】
なお、4つの反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1,Lo2,Ls2のすべてを同時に重ね合わせ表示する場合には、ポインタを用いて2つの分岐点P1,P2を指示することによって伝搬遅延時間が求められ、表示出力される。
【0073】
この第2の実施の形態では、表示画面上の分岐点P1,P2を指示するのみで、自動的に伝搬遅延時間を得ることができるので、一層容易にかつ客観的に精度の良い伝搬遅延時間測定を行うことができる。
【0074】
つぎに、この発明の第3の実施の形態について説明する。上述した第2の実施の形態では、測定者が表示画面上の分岐点P1,P2をポインタで指示するのみで、伝搬遅延時間を自動的に求め、表示出力するものであったが、この第3の実施の形態では、分岐点P1,P2を自動的に求め、さらに伝搬遅延時間を自動的に求めて、表示出力するようにしている。
【0075】
第18図は、この第3の実施の形態である測定装置の構成を示すブロック図である。この測定装置70は、測定装置20の構成に、分岐点検出部71をさらに設けている。その他の構成は、測定装置60と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0076】
分岐点検出部71は、2つの反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点P1,P1を求める演算処理を行う。この求められた分岐点P1,P2の位置は伝搬遅延時間計算部61に入力され、伝搬遅延時間計算部61は、それぞれ分岐点P1,P2に対応する時間t1,t2を求め、この時間差の2分の1を伝搬遅延時間Tdとして求め、表示部7の表示領域7aに、求めた伝搬遅延時間Tdを表示するようにしている。
【0077】
ここで、第19図に示すフローチャートを参照して、この第3の実施の形態の測定装置による測定処理手順について説明する。まず、ステップS301〜S305と同様にして、1つの反射係数振幅値の時間変化特性を計測して記録部5に記録させる(ステップS401〜S405)。その後、制御部Cは、この一連の処理を2回繰り返したか否かを判断する(ステップS406)。
【0078】
この一連の処理が1回のみである場合(ステップS406,NO)には、ステップS401に移行して上述した一連の処理を繰り返し、この一連の処理が2回繰り返された場合(ステップS406,YES)には、さらにカウンタの計測回数をクリアし(ステップS407)には、表示処理部6が、2つの反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1を重ね合わせ表示する処理を行って表示部7に表示出力する(ステップS408)。その後、分岐点検出部71は、重ね合わされた2つの反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1の分岐点P1の位置を求める演算処理を行って(ステップS409)、この分岐点P1の位置を記録部5に記録する(ステップS410)。
【0079】
その後、分岐点の位置が2回記録されたか否かを判断し(ステップS411)、2回記録されていない場合(ステップS411,NO)には、ステップS401に移行して、上述した処理を繰り返し、分岐点P2の位置を記録部5に記録する処理を行う。
【0080】
一方、分岐点の位置が2回記録された場合(ステップS411,YES)には、記録部5に記録されている位置に対応する時間t1.t2を求め、この時間差の2分の1の時間を求め、伝搬遅延時間Tdとして表示部7の表示領域7aに表示出力する(ステップS412)。その後、入力部8から、終了指示があったか否かを判断し(ステップS413)、終了指示がない場合(ステップS413,NO)は、つぎの信号線あるいは他のケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定を続けて行い、終了指示があった場合(ステップS413,YES)には、本処理を終了する。
【0081】
なお、4つの反射係数振幅値の時間変化特性Lo1,Ls1,Lo2,Ls2のすべてを取得してから、分岐点P1,P2の位置を同時に求めるようにしてもよい。
【0082】
また、表示処理部6による2つあるいは4つの反射係数振幅値の時間変化特性の表示出力(ステップS408)は行わなくてもよい。
【0083】
この第3の実施の形態では、表示画面上の分岐点P1,P2が自動的に演算され、この演算された分岐点P1,P2の位置に対応する時間t1.t2をもとに自動的に伝搬遅延時間を得ることができるので、一層容易にかつ客観的に精度の良い伝搬遅延時間測定を行うことができる。
【0084】
なお、上述した第1〜第3の実施の形態で説明した被測定対象のケーブルアセンブリは、数100Mbps〜数10Gbpsの高速パラレル伝送用あるいは高速シリアル伝送用に用いられるが、その伝送方式が不平衡伝送であっても平衡伝送であってもよいし、TMDS方式、LVDS方式やGVIF方式などの各種の伝送方式用のケーブルアセンブリであってもよい。
【0085】
また、上述した第1〜第3の実施の形態では、表示部7に表示出力するようにしていたが、これに限らず、計測結果が可視表示されればよく、たとえば出力部9などによって印刷出力するようにしてもよい。
【0086】
さらに、図面中で示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示したように構成されていることを必要としない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図面中のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0087】
なお、各装置において行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、制御部Cに対応する図示しないCPUおよびこのCPUで解析実行されるプログラムによって実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0088】
ここで、上述した第1〜第3の実施の形態で説明した測定装置の測定処理機能あるいは測定処理方法は、測定処理プログラムを用いてソフトウェアで実現することができる。
【0089】
すなわち、この実施の形態で説明した電気特性測定方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。上述した制御部Cは、図示しないCPUおよびRAMによって実現され、上述したプログラムなどがRAMに記憶され、CPUによって実行される。
【0090】
このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【0091】
以上説明したように、この発明によれば、一端が開放した第1コネクタと一端が短絡された第2コネクタの各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせたときの分岐点と、ケーブルアセンブリおよびその遠端側に接続された第1コネクタとケーブルアセンブリおよびその遠端側に接続された第2コネクタとの各反射係数振幅値の時間反射特性を重ね合わせたときの分岐点との間の時間差の2分の1をケーブルアセンブリの伝搬遅延時間として求めているので、明瞭な分岐点の視認が可能となり、測定者による測定誤差を小さくでき、精度の高いケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定することができるという効果を奏する。
【0092】
また、この発明によれば、指示手段が表示画面上の分岐点を指示するのみで、伝搬遅延時間算出手段が、伝搬遅延時間を算出するようにしているので、測定者にかかる負担を軽減できるとともに、測定誤差を一層小さくすることができるという効果を奏する。
【0093】
また、この発明によれば、重ね合わせる2つの反射係数振幅値の時間変化特性を異なる色で表示出力するようにしているので、分岐点の視認が一層容易になり、測定者による測定誤差を小さくすることができるという効果を奏する。
また、この発明によれば、重ね合わせる2つの反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点が自動検出され、この検出された分岐点をもとに伝搬遅延時間を演算して出力するようにしているので、測定者による測定誤差をなくすことができるという効果を奏する。
【0094】
また、ケーブルアセンブリの一端と他端とのコネクタ形状が異なる場合、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタを、前記ケーブルアセンブリの一端と他端とのコネクタ形状にそれぞれ合致したコネクタ形状を有する変換コネクタとし、あるいは、接続部に、異なるコネクタ形状のコネクタを接続可能とする複数のコネクタ受け部を備えるようにしているので、ケーブルアセンブリの両端のコネクタ形状が異なる場合であっても、作業性良く伝搬遅延時間を測定することができるという効果を奏する。
【0095】
【産業上の利用可能性】
以上のように、この発明に係るケーブルアセンブリの電気特性測定装置、ケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムおよびケーブルアセンブリの電気特性測定方法は、測定者によるケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定誤差を極力小さくし、精度の高い伝搬遅延時間を測定できるので、数100Mbps〜数Gbpsの高速パラレル伝送あるいは高速シリアル伝送用に用いられるケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定する測定装置に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、この発明の第1の実施の形態である測定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 第2図は、測定装置の変換アダプタと一端が開放されたコネクタとの接続状態を示す図である。
【図3】 第3図は、コネクタを開放した場合とコネクタを短絡した場合との各反射係数振幅値の時間変化特性の重ね合わせ処理を示す図である。
【図4】 第4図は、測定装置の変換アダプタと一端が開放されたコネクタが接続されたケーブルアセンブリとの接続状態を示す図である。
【図5】 第5図は、ケーブルアセンブリを接続し、コネクタを開放した場合とコネクタを短絡した場合との各反射係数振幅値の時間変化特性の重ね合わせ処理を示す図である。
【図6】 第6図は、伝搬遅延時間が測定できる原理を説明する図である。
【図7】 第7図は、この発明の第1の実施の形態である測定装置によるケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定処理手順を示すフローチャートである。
【図8】 第8図は、4つの反射係数振幅値の時間変化特性を同時に重ね合わせる処理を説明する図である。
【図9】 第9図は、この発明の第1の実施の形態の変形例である測定装置によるケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定処理手順を示すフローチャートである。
【図10】 第10図は、この発明の第1の実施の形態である測定装置によって計測されたケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定結果を示す図である。
【図11】 第11図は、従来のオープン法によって計測されたケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定結果を示す図である。
【図12】 第12図は、ケーブルアセンブリの両端のコネクタ形状が同じ場合に用いられるコネクタの一例を示す図である。
【図13】 第13図は、ケーブルアセンブリの両端のコネクタ形状が同じである他の場合に用いられるコネクタの一例を示す図である。
【図14】 第14図は、ケーブルアセンブリの両端のコネクタの種類が異なる場合に用いられるコネクタの一例を示す図である。
【図15】 第15図は、ケーブルアセンブリの両端のコネクタの種類が異なる場合に用いられる変換アダプタの一例を示す図である。
【図16】 第16図は、この発明の第2の実施の形態である測定装置の構成を示すブロック図である。
【図17】 第17図は、この発明の第2の実施の形態である測定装置によるケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定処理手順を示すフローチャートである。
【図18】 第18図は、この発明の第3の実施の形態である測定装置の構成を示すブロック図である。
【図19】 第19図は、この発明の第3の実施の形態である測定装置によるケーブルアセンブリの伝搬遅延時間の測定処理手順を示すフローチャートである。
【図20】 第20図は、従来のオープン法による測定装置とケーブルアセンブリとの接続関係を示す図である。
【図21】 第21図は、従来のオープン法によって得られた反射係数振幅値の時間変化特性を示す図である。
【図22】 第22図は、従来のショート法による測定装置とケーブルアセンブリとの接続関係を示す図である。
【図23】 第23図は、従来のショート法によって得られた反射係数振幅値の時間変化特性を示す図である。

Claims (7)

  1. 接続部を介してケーブルアセンブリを接続し、所定の周波数信号を前記ケーブルアセンブリ側に出力し、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの伝搬遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定装置であって、
    両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の伝搬遅延時間と同じ伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する反射係数計測手段と、
    前記計測された第1接続状態と第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力し、または前記計測された第3接続状態と第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する処理を行う出力処理手段と、
    を備え、前記第1接続状態と前記第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点と、前記第4接続状態と前記第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点との時間差の2分の1を前記伝搬遅延時間として求めることを特徴とするケーブルアセンブリの電気特性測定装置。
  2. 接続部を介してケーブルアセンブリを接続し、所定の周波数信号を前記ケーブルアセンブリ側に出力し、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定装置であって、
    両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する反射係数計測手段と、
    前記計測された第1接続状態と第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせた場合における分岐点と、前記計測された第3接続状態と第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせた場合における分岐点とを求め、各分岐点の時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間差として出力する時間差演算手段と、
    を備えたことを特徴とするケーブルアセンブリの電気特性測定装置。
  3. 接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムであって、
    両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する第1測定処理手順と、
    前記第1測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する第1出力処理手順と、
    前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する第2測定処理手順と、
    前記第2測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する第2出力処理手順と、
    をコンピュータに実行させるケーブルアセンブリの電気特性測定プログラム。
  4. 接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムであって、
    両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する反射係数測定処理手順と、
    前記反射係数測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する出力処理手順と、
    をコンピュータに実行させるケーブルアセンブリの電気特性測定プログラム。
  5. 接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定プログラムであって、
    両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する反射係数測定処理手順と、
    前記第1接続状態と前記第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の位置と、前記第4接続状態と前記第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の位置とを求める分岐点検出処理手順と、
    前記分岐点間の時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間として求める時間差演算処理手順と、
    をコンピュータに実行させるケーブルアセンブリの電気特性測定プログラム。
  6. 接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定方法であって、
    両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する第1測定処理工程と、
    前記第1測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する第1出力処理工程と、
    前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する第2測定処理工程と、
    前記第2測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する第2出力処理工程と、
    を含み、前記第1出力処理工程によって出力された各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の時間と、前記第2出力処理工程によって出力された各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の時間との時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間として求めることを特徴とするケーブルアセンブリの電気特性測定方法。
  7. 接続部を介してケーブルアセンブリが接続され、所定の周波数信号が前記ケーブルアセンブリ側に出力され、該所定の周波数信号の反射係数振幅値を測定し、該反射係数振幅値の時間変化特性をもとに該ケーブルアセンブリの信号伝搬遅延遅延時間を測定するケーブルアセンブリの電気特性測定方法であって、
    両端が開放された第1コネクタが前記接続部に接続された第1接続状態と、一端が短絡され、かつ前記第1コネクタ自体の信号伝搬遅延時間と同じ信号伝搬遅延時間を有する第2コネクタの他端が前記接続部に接続された第2接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブルの他端が前記第1コネクタに接続された第3接続状態と、前記ケーブルアセンブリの一端が前記接続部に接続され該ケーブルアセンブリの他端が前記第2コネクタの他端に接続された第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性を計測する測定処理工程と、
    前記測定処理手順によって計測された各反射係数振幅値の時間変化特性を重ね合わせて可視出力する出力処理工程と、
    を含み、前記出力処理工程によって出力された前記第1接続状態と前記第2接続状態における各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の時間と、前記第3接続状態と前記第4接続状態とにおける各反射係数振幅値の時間変化特性の分岐点の時間との時間差の2分の1を前記信号伝搬遅延時間として求めることを特徴とするケーブルアセンブリの電気特性測定方法。
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