JP3991758B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗濯水を循環して洗い、すすぎ、脱水などの一連の工程を行う洗濯機について、洗濯兼脱水槽とその受け槽とを防カビする機能の技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から洗濯機の洗濯槽は洗剤および衣類からの栄養源と多湿という環境要因によって洗濯槽の壁面に黒カビ等が発生しやすい場所と一般に認知されてきた。そのため、いろいろな防カビ対策も試みられている。たとえばポリプロピレン樹脂等の樹脂製の洗濯槽に対して有機系の抗菌・防カビ剤を練りこむ方式で添加することが特開平2−243194号公報、特開平3−112594号公報、特開平4−241896号公報に開示されている。また特開平5−111595号公報には無機系の抗菌・防カビ剤を洗濯機構成部分に練りこむ方式で添加することが開示されている。
【0003】
さらに洗濯槽をステンレス鋼としてCu0.4〜3wt%を材料マトリックス中に分散させることで抗菌・防カビ対策を行う方法も特開平10−24196号公報に開示されている。また特開平9−313780号公報には光触媒酸化チタン微粒子にブラックライトにて光を照射して防カビ対策を行う方法も開示されている。また特開平11−244581号公報には抗菌効果のある薬剤水溶液を機構的に洗濯槽へと流したりあるいは噴霧する構成の抗菌・防カビ対策が開示されている。
【0004】
しかしながら、上記従来の構成では、洗濯機の洗濯兼脱水槽および受け槽に直接発生するようなカビの対策には効果を有しているが、洗濯兼脱水槽および受け槽に付着した糸くずをトリガーとしたカビの発生、すなわち間接的なカビの発生については十分な防カビ効果を発揮することはできなかった。また薬剤水溶液を機構的に噴霧するといった構成も装置に多大なコストがかかり現実的ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、低濃度な放出速度で薬剤蒸気を平均化して揮散徐放できる揮散性薬剤徐放部材を洗濯機内に配置して、洗濯兼脱水槽および受け槽に揮散した薬剤蒸気を滞留させることで長期間にわたって防カビ機能を有する洗濯機を提供することにある。また、揮散性薬剤の放出は湿度の環境の変化にも十分対応して、不必要な時の余分な揮散性薬剤の放出を抑制することができる構成を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の洗濯機は、洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽を回転自在に収容した受け槽と、前記洗濯兼脱水槽に洗濯物を出し入れする蓋と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動手段と、洗い、すすぎ、脱水等の一連の行程を制御する制御手段と、前記受け槽および前記洗濯兼脱水槽防カビする揮散性薬剤徐放部材と、前記受け槽を弾性支持している外装体の底面部に底板を備え、前記揮散性薬剤徐放部材は、内部に揮散性薬剤が充填され、湿度環境の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を外装面に配置し、揮散性薬剤蒸気が外装体内部に滞留できる構成とした洗濯機である。
【0007】
上記構成により、洗濯兼脱水槽を自在に回転させることによって洗い、すすぎ、脱水等の一連の行程を実施する洗濯機の洗濯兼脱水槽および受け槽に対して湿度感受性膜を配した揮散性薬剤徐放部材によって効果的に薬剤を徐放させながら、気相方式によって防カビを行うことができる。そして揮散性の薬剤は、洗濯終了後の多湿雰囲気によって湿度感受性膜へと水分が供給されることで内部に充填された薬剤の外部への放出量が増大することで受け槽および洗濯兼脱水槽に薬剤の蒸気が滞留して防カビをする効果を奏する。
【0008】
また、外部の湿度が低い場合には湿度感受性膜によって揮散性薬剤の放出が抑制されるために無駄な薬剤の放出も防止することができる。例えば、具体的には30℃、相対湿度95%で50mg/日レベルで薬剤を放出させることで十分な防カビ効果を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記した本発明の目的は各請求項に記載した構成を実施の形態とすることにより達成できるので、以下には各請求項の構成にその構成による作用を併記し併せて請求項記載のうち説明を必要とする特定用語については詳細な説明を加えて、本発明の実施の形態の説明とする。
【0010】
請求項1記載の発明は、洗濯物を収容する洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽を回転自在に収容した受け槽と、前記洗濯兼脱水槽に洗濯物を出し入れする蓋と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動手段と、洗い、すすぎ、脱水等の一連の行程を制御する制御手段と、前記受け槽および前記洗濯兼脱水槽防カビする揮散性薬剤徐放部材と、前記受け槽を弾性支持している外装体の底面部に底板を備え、前記揮散性薬剤徐放部材は、内部に揮散性薬剤が充填され、湿度環境の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を外装面に配置し、揮散性薬剤蒸気が外装体内部に滞留できる構成とした洗濯機である。
【0011】
従って防カビ機能のある揮散性薬剤は湿度感受性膜によって外部環境の湿度の状態によって放出がコントロールされる。
【0012】
さらに、底板によって揮散性薬剤の蒸気が底面部から漏出することを防止して効果的に防カビをすることができる。
【0013】
請求項記載の発明は、揮散性薬剤徐放部材は、揮散性薬剤を吸収保持する液体吸収体と、前記液体吸収体の外装に前記揮散性薬剤の揮散量を制御する揮散量制御膜と、湿度の変化によって前記薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜とを具備し、前記揮散量制御膜と前記湿度感受性膜との間に揮散した前記薬剤の蒸気が滞留するための空間部を設ける構成の洗濯機である。従って、揮散性薬剤蒸気の高濃度の空間部から湿度に応じて低濃度の薬剤蒸気を放出することができる作用がある。
【0014】
請求項記載の発明は、揮散性薬剤徐放部材には、液体の揮散性薬剤を固形化または増粘化された状態で充填されていて、前記揮散性薬剤の揮散量を制御する揮散量制御膜にて外装し、前記揮散量制御膜の外装に湿度の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を具備し、前記揮散量制御膜と前記湿度感受性膜との間に揮散した前記揮散性薬剤の蒸気が滞留するための空間部を設ける構成の洗濯機である。従って、請求項4記載の発明と同じ作用を奉することができる。
【0015】
請求項記載の発明は、揮散性薬剤徐放部材は、揮散性薬剤を湿度の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を内部に配置し、前記湿度感受性膜の外装に防水性を有する水蒸気制御膜を具備し、前記湿度感受性膜と前記水蒸気制御膜との間に前記湿度感受性膜を透過した薬剤蒸気と前記水蒸気制御膜を透過した水蒸気とが滞留するための空間部を設ける構成の洗濯機である。従って、水蒸気制御膜で湿度感受性膜が防水保護される作用効果がある。
【0016】
請求項記載の発明は、揮散性薬剤徐放部材は、揮散性薬剤を前記薬剤の揮散量を制御する揮散量制御膜を内部に配置し、前記揮散量制御膜の外装に湿度の変化によって前記薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を具備し、さらに前記湿度感受性膜の外装に防水性を有する水蒸気制御膜を備え、前記揮散量制御膜と前記湿度感受性膜との間に揮散した前記揮散性薬剤の蒸気が滞留するための第一の空間部を設け、前記湿度感受性膜と前記水蒸気制御膜との間に前記湿度感受性膜を透過した薬剤の蒸気と前記水蒸気制御膜を透過した水蒸気とが滞留するための第二の空間部を設ける構成の洗濯機である。従って、揮散量制御膜、湿度感受性膜、第一の空間部、第二の空間部により低濃度の薬剤を除放コントロールすることが可能である。
【0017】
請求項記載の発明は、揮散性薬剤は、アリルイソチオシアネート、ティーツリー油、ユーカリ油のなかから選ばれた薬剤としたものである。本発明によれば、天然成分を利用した低濃度による環境にやさしい抗菌、防カビ効果の洗濯機とすることができる。
【0018】
請求項記載の発明は、湿度感受性膜は、表面にビスコース加工紙を含んでなるラミネート構成としたものである。従って、湿度に対して鋭敏な湿度感受性をもった膜を備えた洗濯機とすることができる。
【0019】
請求項載の発明は、揮散量制御膜は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びそれらの複合ラミネートフィルムのなかから選ばれたフイルムとしたものである。本発明によれば、揮散性薬剤の十分な徐放効果のあるフイルムを備えた洗濯機とすることができる。
【0020】
請求項の発明は、液体吸収体となる連続多孔質体の平均気孔径は10〜100μm、気孔率が50〜90%としたものである。本発明によれば、薬剤の液体保持率が良く、十分な体積膨潤効果を得ることができ、薬剤の減量化を目視することができる。
【0021】
請求項10記載の発明は、液体吸収体はポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンまたはポリビニルアルコールのなかから選ばれた連続多孔質体としたものである。本発明によれば、連続多孔質体が液体保持能力が良く、配置方向に拘束されず、長期間の使用によっても原形を維持できる。
【0022】
請求項11記載の発明は、液体の揮散性薬剤を固形化または増粘化させるための固形高分子材料がセルロースエチルエーテルあるいはポリビニルブチラールとしたものである。従って、嫌な臭気発生もなく、揮散性薬剤の効果を長期間にわたって継続させることができる。
【0023】
請求項12記載の発明は、水蒸気制御膜は、平均細孔径0.1〜50μmのマイクロポーラスフィルムとしたものである。従って、十分な防水性を得ることができ、部材外部の変化に対しても内部の揮散性薬剤を効果的に徐放できる。
【0024】
請求項13記載の発明は、マイクロポーラスフィルムはポリテトラフッ化エチレンフィルムかポリオレフィン系フィルムとしたものである。本発明によれば、十分な防水性を長期的な耐久性も加味しながら発揮して揮散性薬剤の有効な徐放に寄与できる。
【0025】
請求項14記載の発明は、マイクロポーラスフィルムの透湿量は、3000〜15000g/m2/24hr,25℃としたものである。本発明によれば、環境変化に対しても水蒸気制御膜を敏速に対応させることが可能である。
【0026】
請求項15載の発明は、揮散性薬剤の放出量は、30℃、相対湿度95%で20〜100mg/日としたものである。本発明によれば、人間の閾値と対比して同等以下のレベルで徐放することができ、利用者に対して不快感を与えない。
【0027】
請求項16記載の発明は、揮散性薬剤の放出量は、30℃、相対湿度30%で10mg/日以下としたものである。本発明によれば、低湿度条件での無駄な薬剤の放出を抑制できる利点がある。
【0028】
請求項17記載の発明は、揮散性薬剤徐放部材の湿度感受性膜の面を下方向あるいは横方向となるように配置したものである。従って、揮散性薬剤徐放部材から揮散した薬剤蒸気を受け槽および洗濯兼脱水槽へと効果的に気相拡散させることができる。
【0029】
【実施例】
以下本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0030】
(実施例1)
図1は本実施例で使用する湿度制御膜を配置した揮散性薬剤徐放部材の上面外観図であり、図2は図1におけるA−A´線での側面断面構成図である。1は揮散性薬剤となるアリルイソチオシアネートを吸収して膨潤したポリウレタン連続多孔質体である。具体的には25×25×4mmのポリウレタン連続多孔質体、嵩密度0.35g/ml、平均気孔径30μm、気孔率70%にアリルイソチオシアネート7.5gを吸収させて約35×35×5.6mmに膨潤した。2は揮散量制御膜で、ポリウレタン連続多孔質体1の外装となるラミネートフィルムのピロー包装体であり、厚みが12μmのポリエチレンテレフタレート 厚みが70μmのポリエチレンとのラミネートフィルムに対してポリエチレン側をヒートシール巾5mmにてピロー包装化したものである。3は前記揮散量制御膜2を充填するための半透明な厚みが2mmのポリプロピレンからなる本体容器であり、射出成形にて加工した。
【0031】
本体容器3の内寸法は40×40×10mmである。4は本体容器3に対する蓋であり、これも厚みが2mmの半透明なポリプロピレンからなる。蓋4の中央部には大きな窓を有し、長手方向の渡しとなるように2ヶ所にリブ5が形成され、蓋4の表面側中央部には30×30mmの湿度感受性膜6が配置され、リブ5によって揮散量制御膜2の本体容器3の内部での位置固定と湿度感受性膜6に対する補強の役目を果たしている。湿度感受性膜6はビスコース加工紙を厚みが40μmのポリエチレン、厚みが60μmの延伸ポリプロピレン、厚みが40μmのポリエチレン上にレーヨン/パルプ不織布を介してビスコース膜を12g/m2の塗布量で形成させたラミネート構造のものを使用し、湿度感受性膜6の外周部は蓋4にポリエチレン側をヒートシールで溶着接合されている。ヒートシール巾は3mmである。本体容器3と蓋4は超音波接合によって接合されている。7は揮散量制御膜2と本体容器3と蓋4とで形成される空間部であり、その空間容積は約8mlである。
【0032】
揮散性薬剤徐放部材の徐放機構について説明する。ポリウレタン連続多孔質体から揮散したアリルイソチオシアネート蒸気はまずピロー包装体を形成する揮散量制御膜2となるラミネートフィルムで揮散量を抑制されながら、揮散量制御膜2と湿度感受性膜6とで形成される空間部7に至る。たとえば25℃においてアリルイソチオシアネートの蒸気圧は約5mmHgであるため、揮散量制御膜2の内部はすぐに飽和蒸気濃度は最大約6600ppmとなり、空間部7はそれに対してある程度の濃度勾配を有しながら、アリルイソチオシアネート蒸気が充満し、揮散量制御膜2からの放出量が小さければ、ある程度雰囲気温度に対する蒸気圧特性まで揮散量が増大し、最終的には空間部7をほぼ飽和蒸気圧濃度までに達せられる。湿度感受性膜6によって低湿度の場合にはアリルイソチオシアネートの外部への蒸気放出がある程度抑制されるため、空間部7は飽和蒸気圧濃度に近い状態のままでずっと維持される。しかし湿度が高くなるとアリルイソチオシアネート蒸気が湿度感受性膜6を通過して外部へと放出されやすくなる。湿度感受性膜6は湿度変化によって膜組織が膨潤し、緩んだ構造となり、アリルイソチオシアネート分子が透過して外部へと放出されやすくなる。この放出量分を補充するためにはポリウレタン連続多孔質体1から揮散したアリルイソチオシアネート蒸気がさらに揮散量制御膜2を通過して空間部7へと充満する必要がある。この時湿度感受性膜6から外部へのアリルイソチオシアネート放出速度とポリウレタン連続多孔質体1から揮散したアリルイソチオシアネートが空間部7へ透過してくるアリルイソチオシアネート揮散速度を比較すると後者のほうが速いので、アリルイソチオシアネートの放出量が不足することはない。このような薬剤の透過量を制御する膜を2段階有する揮散性薬剤徐放部材によって、30℃、相対湿度95%の条件にて湿度感受性膜から薬剤を50mg/日レベルで継続して放出させることが可能となった。
【0033】
上記構成によって得られた揮散性薬剤徐放部材を内容積300Lの洗濯機内部に配置した。図3に洗濯機の断面図を示した。外装体8は支持板9に支持された受け槽10をサスペンション11で弾性支持している。受け槽10は中央底部に回転自在にパルセータ12が配設された洗濯兼脱水槽13を内包している。洗濯兼脱水槽13は内周面に複数の貫通した穴13aを形設している。クラッチ機構部14は、支持板9の外底部に装着しており、同心2重軸に形成された洗濯兼脱水槽13に連結している脱水軸15とパルセータ12に固着した洗濯軸16とを支持し、Vベルト17で伝達されるモータ (駆動手段)18の動力を脱水軸15、洗濯軸16に切り換えて伝達するとともに、洗い時およびすすぎ時に洗濯兼脱水槽13を固定するブレーキ機構を兼ね備えている。
【0034】
電磁弁19は電磁排水コック20を開閉するもので、無励磁(オフ)により電磁排水コック20を閉止して洗い、すすぎが行えるようにするものであり、電磁弁19を励磁(オン)して電磁排水コック20を開放させると、排水可能な状態になるとともに洗濯兼脱水槽13の制動が解除され、洗濯兼脱水槽13が回転可能となり脱水が行える状態にする。給水弁21は洗濯兼脱水槽13に給水する。
【0035】
制御装置22は、図4に示すように制御手段23、パワースイッチング手段24、布量検知手段25、水位検知手段26、操作表示手段27、記憶手段28などで構成し、制御手段22の指令によりパワースイッチング手段24を制御することで、モータ18、電磁弁19、給水弁21を制御して、洗い、すすぎ、脱水の一連の行程を逐次制御するようにしている。なお、29、30はモータ18の進相用のコンデンサである。制御手段22は、洗い行程およびすすぎ行程においてパルセータ12を回転駆動させる攪拌行程を有し、攪拌行程では、進相用のコンデンサ29、30を併用し、攪拌行程でのモータ18の出力を攪拌行程以外の行程における出力より大きくしてパルセータ12を回転させるように構成している。
【0036】
上記構成において図5を参照しながら動作を説明すると、まず電源を入れた後に洗濯物を洗濯兼脱水槽13内に投入し、ステップ101でユーザーの好みに応じて自動コースか個別運転かキー入力して運転をスタートさせると、ステップ102で、まず、洗い行程か否か判定し、洗い行程ではステップ103でコンデンサ29、30を併用して高容量に設定し、ステップ104で先行してモータ18を所定時間オン、オフさせ、パルセータ12を正逆の反転駆動させる。
【0037】
ステップ105でパルセータ12に加わる摩擦抵抗によるモータ18のオフ時のコンデンサ29の端子間に生じる逆起電力を布量検知手段25によりパルス換算して布量を検知して布量判定を行い、ステップ106で操作表示手段27にて判定した布量に対する洗剤量と水位を表示する。ステップ107で布量に応じて給水弁21をオンさせて自動給水し、所定水位に達すると給水弁21をオフさせる。
【0038】
ステップ108でモータ18のオン、オフおよび正逆の反転制御により高トルクでパルセータ12を駆動させて洗濯物を攪拌し、洗い行程を実行する。ここで、高トルクが得られて機械力が高まるため、洗濯物は攪拌による反転も大きくなり、パルセータ12との摩擦も増大して洗浄性能が向上する。性能が向上する分、洗い行程の時間を短縮することができ、モータ18への通電時間も減少するため消費電力量も低減できる。
【0039】
洗いまたはすすぎ行程は、終了とほぼ同時に次のステップ111またはステップ121ですすぎ行程かまたは脱水行程か否かを判別し、すすぎまたは脱水行程の開始でコンデンサ30をオフ(ステップ112、ステップ122)するとともに、電磁弁19をオン(ステップ113、ステップ123)し、電磁排水コック20の開放動作、モータ18の動力を脱水軸15に切り換える動作および脱水軸15の制動解除を同時に行う。このとき、洗濯兼脱水槽13および受け槽10内の水が機外へと排出されると同時に、洗濯兼脱水槽13が回転可能な状態となる。排水終了時にはステップ114、ステップ124でモータ18のオン、オフ制御を行いつつ、洗濯兼脱水槽13を回転させて、遠心力により洗濯兼脱水槽13の内壁に洗濯物を押しつけ、絞り、水は洗濯兼脱水槽13に設けた穴13aより洗濯兼脱水槽13外に放出され、電磁排水コック20を通って機外へと排出される。
【0040】
この後、すすぎ行程ではステップ115で一度電磁弁19をオフし電磁排水コック20を閉止させ、ステップ116でコンデンサ29、30を併用し高容量に設定し、ステップ117で再度給水弁21をオンさせて自動給水し所定水位に達すると給水弁21をオフさせ、ステップ118でモータ18のオン、オフおよび正逆の反転制御によりパルセータ12を駆動させて洗濯物を攪拌し、遠心力により洗濯兼脱水槽13の内壁に押しつけられていた洗濯物をはがしてすすぐ。ここで、高トルクが得られ機械力が高まるため、洗濯物は強い攪拌力によって早くはがれるとともに、はがれた後の反転も大きくなり、すすぎ性能が向上する。性能が向上する分、すすぎ行程時間を短縮することができ、モータ18への通電時間も減少するため消費電力量も低減できる。
【0041】
なお、本実施例では、制御手段23は、洗い行程およびすすぎ行程の両方の行程においてパルセータ12を回転駆動させる攪拌行程を有し、攪拌行程では、進相用のコンデンサ29、30を併用し、攪拌行程でのモータ18の出力を攪拌行程以外の行程における出力より大きくしてパルセータ12を回転させるように構成しているが、洗い行程またはすすぎ行程のいずれか1つの行程においてパルセータ12を回転駆動させる攪拌行程を有するようにしてもよい。
【0042】
31は洗濯物を洗濯兼脱水槽13に投入するための投入口であり、32は投入口31の上部に設けられた蓋である。揮散性薬剤徐放部材33は受け槽10と洗濯兼脱水槽13で構成されるスペースに配置され、具体的には受け槽10の上部開口部に隣接した内面に揮散性薬剤徐放部材33の本体容器3の底面部を両面テープで張り合わせる構成にて固定し、湿度感受性膜6は下面側の受け槽10と洗濯兼脱水槽13の方向を向いている。この結果洗濯および脱水終了後に洗濯物を取り出した後、蓋32をすることによって外装体8および受け槽10の内部湿度は上昇し、揮散性薬剤徐放部材33に配設された湿度感受性膜6に湿気を供給することで湿度感受性膜6が膨潤して緩んだ構造となり、揮散量制御膜2と湿度感受性膜6との空間部7に滞留している揮散性薬剤の蒸気が湿度感受性膜6を透過して外部へと徐放され、洗濯兼脱水槽13および受け槽10へのカビ発生を抑止することができた。防カビの効果を得るためには洗濯兼脱水槽および受け槽へのアリルイソチオシアネート蒸気を0.5ppm以上にすることが望ましく、また洗濯物への影響を鑑みて5ppm以下にすることが実用上望ましい。そのためには揮散性薬剤の放出量が30℃、相対湿度が95%で20〜100mg/日であることが好ましいと考えられる。
【0043】
(実施例2)
本実施例では実施例1で得られた揮散性薬剤徐放部材33を、同じく実施例1で使用した洗濯機の異なる部分に配置し、実施例1の洗濯機と異なる部分は外装体8の底面に底板8aが配設されている点である。図6に実施例2の洗濯機の断面図を示した。洗濯物の投入口31に隣接した外装体8の上部内面位置に揮散性薬剤徐放部材33の本体容器3の底面部を両面テープで張り合わせる構成にて固定し、湿度制御膜6は下面側の受け槽10と洗濯兼脱水槽13方向を向いている。
【0044】
この結果洗濯および脱水終了後に洗濯物を取り出した後、蓋32をすることによって外装体8および受け槽10の内部湿度は上昇し、揮散性薬剤徐放部材33に配設された湿度感受性膜6に湿気を供給することで湿度感受性膜6が膨潤して緩んだ構造となり、揮散量制御膜2と湿度感受性膜6との空間部7に滞留している揮散性薬剤の蒸気が湿度感受性膜6を透過して外部へと徐放され、洗濯兼脱水槽13および受け槽10へのカビ発生を抑止することができた。またここでは洗濯機の外装体8が底面に底板8aを配設しているために、揮散した薬剤蒸気が受け槽10よりも外側に広く拡散しても外装体8の底面に堆積しながら滞留していくため、揮散した薬剤蒸気はあまり無駄になることなく、やがては受け槽10の入り口域まで堆積してくることになり、洗濯兼脱水槽13および受け槽10の防カビ機能を補助する役目を果たす。
【0045】
図7に実施例1で使用した洗濯機の外装体8の底面を示す斜視図を表し、図8に実施例2で使用した洗濯機の外装体8の底板8aを示す斜視図を表した。従来の一般的な洗濯機では外装体の底面は開放部を設けた構成になっているが、実施例2では揮散性薬剤蒸気の堆積滞留を補助する目的で底面部を意図的に塞いだ構成とした。
【0046】
(実施例3)
図9は本実施例で使用する湿度感受性膜を配置した揮散性薬剤徐放部材の上面外観図であり、図10は図9におけるB−B´線での側面断面構成図である。34は揮散性薬剤となるアリルイソチオシアネートをセルロースエチルエーテルにて固形化したタブレットである。具体的には型容器にセルロースエチルエーテルの粉末(日新化成;エトセル STD−100、重量平均分子量 18万)4gを入れた後、エタノール 8gを添加し、1時間放置した後、さらにアリルイソチオシアネート 7.5gを加えて室温状態で48時間放置することによって、エタノールが蒸発してアリルイソチオシアネートはセルロースエチルエーテルでタブレット化された。35はアリルイソチオシアネートの揮散量制御膜でラミネートフィルムのピロー包装体であり、得られたタブレット37×37×7mmを厚みが12mmのポリエチレンテレフタレート、厚みが70μm のポリエチレンとのラミネートフィルムに対してポリエチレン側をヒートシールにてピロー包装化したものである。36は半透明な厚みが2mmのポリプロピレンからなる本体容器であり、射出成形にて加工した。内寸法は40×400×12mmである。
【0047】
37は本体容器36に対する蓋であり、これも厚みが2mmの半透明なポリプロピレンからなる。蓋37の中央部に大きな窓を有し、長手方向の渡しとなるように2ヶ所にリブ38が形成され、蓋37の表面側中央部には30×30mmの湿度感受性膜39が配置され、リブ38によって揮散量制御膜35の本体容器36の内部での位置固定と湿度感受性膜39に対する補強の役目を果たしている。湿度感受性膜39はビスコース加工紙を厚さが40μmのポリエチレン、厚さが60μm の延伸ポリプロピレン、厚さが40μmのポリエチレン上にレーヨン/パルプ不織布を介してビスコース膜を12g/m2の塗布量で形成させたラミネート構造のものを使用し、湿度感受性膜39の外周部は蓋37にポリエチレン側をヒートシールで溶着接合されている。ヒートシール巾は3mmである。本体容器36と蓋37は超音波接合によって接合されている。40は揮散量制御膜35と本体容器36と蓋37とで形成される空間部であり、その空間容積は約8mlである。
【0048】
揮散性薬剤徐放部材の徐放機構について説明する。タブレット34から揮散したアリルイソチオシアネート蒸気は揮散量制御膜35で揮散量を抑制されながら、揮散量制御35と湿度感受性膜39とで形成される空間部40へと至る。たとえば25℃においてアリルイソチオシアネートの蒸気圧は約5mmHgであるため、揮散量制御膜35の内部はすぐに飽和蒸気濃度の約6600ppmとなり、空間部40はそれに対してある程度の濃度勾配を有しながら、アリルイソチオシアネート蒸気が充満し、湿度感受性膜39からの放出量が小さければ、ある程度雰囲気温度に対する蒸気圧特性まで揮散量が増大し、最終的には空間部40をほぼ飽和蒸気圧濃度までに達せられる。湿度感受性膜39によって低湿度の場合にはアリルイソチオシアネートの外部への蒸気放出がある程度抑制されるため、空間部40は飽和蒸気圧濃度に近い状態のままでずっと維持される。
【0049】
しかし湿度が高くなるとアリルイソチオシアネート蒸気が湿度感受性膜39を通過して外部へと放出されやすくなる。湿度感受性膜39は湿度変化によって膜組織が膨潤し、緩んだ構造となり、アリルイソチオシアネート分子が透過して外部へと放出されやすくなる。この放出量分を補充するためにはタブレット34から揮散したアリルイソチオシアネート蒸気がさらに揮散量制御膜35を通過して空間部40へと充満する必要がある。この時湿度感受性膜39から外部へのアリルイソチオシアネート放出速度とタブレット34から揮散したアリルイソチオシアネートが空間部40へ透過してくるアリルイソチオシアネート揮散速度を比較すると後者のほうが速いので、アリルイソチオシアネートの放出量が不足することはない。このような構成の揮散性薬剤徐放部材によって、30℃、相対湿度95%の条件にて湿度感受性膜39から薬剤を50mg/日レベルで継続して放出させることが可能となった。
【0050】
本実施例で使用したセルロースエチルエーテルは精製パルプを原料として苛性ソーダにてアルカリセルロース化された後、エチルクロライドを反応させてグルコース内の水酸基をエトキシル基に置換したものである。そして、外観は白色の粉末であり、ほとんど無臭に近い特性を有している。本発明に対するセルロースエチルエーテルの作用効果、すなわち薬剤を固形化または増粘化させる効果は重量平均分子量によって決まり、具体的には10万以上の分子量のものが望ましかった。さらにアリルイソチオシアネートとセルロースエチルエーテルとの重量比を2:1にすることで固形化でき、重量比が大きくなるにしたがって徐々に低粘度化し、10:1よりも小さいとアリルイソチオシアネート原液に対してそれほど増粘しているとは言えない。また重量比を2:1よりも小さくするとアリルイソチオシアネート液量が変化してもタブレットの形状変化度合いが小さくなり、利用者が液量変化を判断し難くなる。したがってアリルイソチオシアネートとセルロースエチルエーテルとの重量比は2:1〜10:1が好ましいと言える。
【0051】
上記構成によって得られた揮散性薬剤徐放部材を内容積300Lの洗濯機内部に配置した。図11に洗濯機の断面構成図を示した。外装体41は支持板42に支持された受け槽43をサスペンション44で弾性支持している。受け槽43は中央に回転自在に洗濯兼脱水槽45を内包している。洗濯兼脱水槽45は内周面に複数の貫通した穴45aを形設している。回転機構部46は、支持板42の外底部に装着しており、洗濯兼脱水槽45に連結している軸47を支持し、Vベルト48で伝達されるモータ(駆動手段)49の動力を軸47に伝達する。
【0052】
電磁弁50は電磁排水コック51を開閉するもので、無励磁(オフ)により電磁排水コック51を閉止して洗い、すすぎが行えるようにするものであり、電磁弁50を励磁(オン)して電磁排水コック51を開放させると、排水可能な状態であって洗濯兼脱水槽45を回転して脱水が行える状態にする。給水弁52は洗濯兼脱水槽45に給水する。
【0053】
制御装置53は、図12に示すように制御手段54、パワースイッチング手段55、布量検知手段56、水位検知手段57、操作表示手段58、記憶手段59などで構成し、制御手段54の指令によりパワースイッチング手段55を制御することで、モータ49、電磁弁50、給水弁52を制御して、洗い、すすぎ、脱水の一連の行程を逐次制御するようにしている。
【0054】
なお、60、61はモータ49の進相用のコンデンサである。制御手段54は、洗い行程およびすすぎ行程において洗濯兼脱水槽45を回転駆動させる槽回転行程を有し、槽回転行程では、モータ49の出力を槽回転行程以外の行程における出力より大きくして洗濯兼脱水槽45を回転させるように構成している。
【0055】
上記構成において図13および図14を参照しながら動作を説明すると、まず、電源を入れた後に衣類を洗濯兼脱水槽45内に投入し、図14のステップ201でユーザーの好みに応じて自動コースか個別運転かキー入力して運転をスタートさせると、ステップ202で、まず、洗い行程か否か判定し、洗い行程ではステップ203でコンデンサ60、61を併用して高容量に設定し、ステップ204で先行してモータ49を所定時間オン、オフさせ回転駆動させる。
【0056】
ステップ205で洗濯兼脱水槽45に加わる摩擦抵抗によるモータ49がオフ時のコンデンサ60の端子間に生じる逆起電力を布量検知手段56によりパルス換算して布量を検知し布量判定を行うとともに、ステップ206で操作表示手段58にて判定した布量に対する洗剤量と水位を表示し、ステップ207で布量に応じて給水弁52をオンさせて自動給水し、所定水位に達すると給水弁52をオフさせる。
【0057】
ステップ208でモータ49のオン、オフ回転制御により高トルクで洗濯兼脱水槽45を駆動させて洗い行程を実行する。洗濯兼脱水槽45の回転によって生じる遠心力により、受け槽43内の洗濯水の水面は、図13に示すように、略放物線状の自由表面をなし、中央部が下降し壁面に行くに従い上昇する。ここで、高トルクが得られて攪拌力が高まるため、回転の立ち上がりも早まり回転数も増大し、これに伴って洗濯兼脱水槽45の外側と受け槽43との間の水面はますます上昇する。そして、遂には洗濯水の水面は、洗濯兼脱水槽45の上端部の高さを越えて洗濯兼脱水槽45内に散水される。
【0058】
このように、受け槽43内に所定量の洗濯水を溜めた状態で、洗濯兼脱水槽45を高トルクで回転させることにより、一度に多量の洗濯水を早く循環させることができ、投入した洗剤の溶解促進を加速させ、洗剤成分を洗濯物の汚れに対して早く効果的に作用させることができるため、洗浄性能を向上することができる。性能が向上する分、洗い行程時間を短縮することができ、モータ49への通電時間も減少するためモータ49の温度上昇を低減できる。
【0059】
洗いまたはすすぎ行程は、終了とほぼ同時に、つぎのステップ211またはステップ221ですすぎ行程かまたは脱水行程か否かを判別し、すすぎまたは脱水行程の開始でコンデンサ61をオフ(ステップ212、ステップ222)するとともに電磁弁50をオン(ステップ213、ステップ223)し、電磁排水コック51の開放動作を行い、洗濯兼脱水槽45および受け槽43内の水が機外へと排出される。
【0060】
排水終了時にはステップ214、ステップ224でモータ49のオン、オフ制御を行いつつ、洗濯兼脱水槽45を回転させて、遠心力により洗濯兼脱水槽45の内壁に衣類を押しつけ、絞り、水は洗濯兼脱水槽45に設けた穴45aより洗濯兼脱水槽45外に放出され電磁排水コック51を通って機外へと排出される。
【0061】
この後、すすぎ行程では、ステップ215で一度電磁弁50をオフし、電磁排水コック51を閉止させ、ステップ216でコンデンサ60、61を併用し高容量に設定し、ステップ217で再度給水弁52をオンさせて自動給水し、所定水位に達すると給水弁52をオフさせ、ステップ218でモータ49のオン、オフの回転制御により洗濯兼脱水槽45を駆動させ、遠心力により衣類を介して水を循環させてすすぐ。
【0062】
ここで、高トルクが得られ遠心力が高まり、衣類への散水量と通過水量も増すため、すすぎ性能が向上する。性能が向上する分、すすぎ行程時間を短縮することができ、モータ49への通電時間も減少するためモータ49の温度上昇を低減できる。
【0063】
なお、本実施例では、制御手段54は、洗い行程およびすすぎ行程の両方の行程において洗濯兼脱水槽45を回転駆動させる槽回転行程を有し、槽回転行程では、モータ49の出力を槽回転行程以外の行程における出力より大きくして洗濯兼脱水槽45を回転させるように構成しているが、洗い行程またはすすぎ行程のいずれか1つの行程において洗濯兼脱水槽45を回転駆動させる槽回転行程を有するようにしてもよい。
【0064】
62は洗濯物を洗濯兼脱水槽45に投入するための投入口であり、63は投入口62の上部に設けられた蓋である。揮散性薬剤徐放部材64は、洗濯物の投入口62に隣接した外装体41の上部内面位置に揮散性薬剤徐放部材64の本体容器底面部を両面テープで張り合わせる構成にて固定し、湿度感受性膜39は下面側の受け槽43と洗濯兼脱水槽45方向を向いている。この結果洗濯および脱水終了後に洗濯物を取り出した後、蓋63をすることによって外装体41および受け槽43の内部湿度は上昇し、揮散性薬剤徐放部材64に配設された湿度感受性膜39に湿気を供給することで湿度感受性膜39が膨潤して緩んだ構造となり、揮散量制御膜35と湿度感受性膜39との空間部40に滞留している揮散性薬剤の蒸気が湿度感受性膜39を透過して外部へと徐放され、洗濯兼脱水槽45および受け槽43へのカビ発生を抑止することができた。防カビの効果を得るためには洗濯機内部へのアリルイソチオシアネート蒸気を0.5ppm以上にすることが望ましく、洗濯物への影響鑑みて5ppm以下にすることが実用上望ましい。
【0065】
(実施例4)
図15は本実施例で使用する湿度感受性膜を配置した揮散性薬剤徐放部材の上面外観図であり、図16は図15におけるC−C´線での側面断面構成図である。65は揮散性薬剤となるアリルイソチオシアネートをポリビニルブチラールにて固形化したタブレットである。具体的には型容器にポリビニルブチラール(積水化学工業;エスレックB BH−S、重量平均分子量 14万、水酸基 22mol%、ブチラール化度 73mol%)4gを入れた後、エタノール 8gを添加し、1時間放置した後、さらにアリルイソチオシアネート 7.5gを加えて室温で48時間放置することによって、エタノールが蒸発してアリルイソチオシアネートはポリビニルブチラールでタブレット化された。
【0066】
66はアリルイソチオシアネートの揮散制御膜でラミネートフィルムのピロー包装体であり、得られたタブレット37×37×7mmを厚さが12μmのポリエチレンテレフタレートと厚さが70μmのポリエチレンとのラミネートフィルムに対してポリエチレン側をヒートシールにてピロー包装化したものである。67は半透明な厚みが2mmのポリプロピレンからなる本体容器であり、射出成形にて加工した。内寸法は40×40×12mmである。68は本体容器67に対する蓋であり、これも半透明なポリプロピレン、厚み2mmからなる。蓋68の中央部に大きな窓を有し、長手方向の渡しとなるように2ヶ所にリブ69が形成され、蓋68の表面側中央部には30×30mmの湿度感受性膜70が配置され、リブ69によって揮散量制御膜66の本体容器67の内部での位置固定と湿度感受性膜70に対する補強の役目を果たしている。
【0067】
湿度感受性膜70はビスコース加工紙を厚さが40μmのポリエチレン、厚さが60μmの延伸ポリプロピレン、厚さが40μmのポリエチレン上にレーヨン/パルプ不織布を介してビスコース膜を12g/m2の塗布量で形成させたラミネート構造のものを使用し、湿度感受性膜70の外周部は蓋68にポリエチレン側をヒートシールで溶着接合されている。ヒートシール巾は3mmである。本体容器67と蓋68は超音波接合によって接合されている。71は湿度感受性膜66と本体容器67と蓋68とで形成される空間部であり、その空間容積は約8mlである。
【0068】
得られた揮散性薬剤徐放部材の徐放機構については実施例3とほぼ同様であるので詳細な説明を省略する。このような構成の揮散性薬剤徐放部材によって、30℃、相対湿度が95%の条件にて湿度感受性膜から薬剤を50mg/日レベルで継続して放出させることが可能となった。その結果実施例3と同様な洗濯機に適用した場合、洗濯兼脱水槽および受け槽へのカビ発生を抑止することができた。
【0069】
本実施例で使用したポリビニルブチラールはポリビニルアルコールにブチルアルデヒドを反応させたものである。このブチラール化反応において完全にブチラール化することはできず、文献によると従来最高で81.6mol%と言われている。しかしブチラール化できずに残った水酸基のmol%が大きいとアリルイソチオシアネートとの相溶性が悪くなり、十分な効果を得ることができなくなった。したがって、本発明に使用できるポリビニルブチラールは重量平均分子量が10万以上の分子量であり、分子中の水酸基mol%が25以下、分子中のブチラール化度mol%が70以上であるものが望ましかった。さらに好ましくは水酸基mol%が20〜25、分子中のブチラール化度mol%が70〜80であった。さらにアリルイソチオシアネートとポリビニルブチラールとの重量比を2:1にすることで固形化でき、重量比が大きくなるにしたがって徐々に低粘度化し、10:1よりも小さいとアリルイソチオシアネート原液に対してそれほど増粘しているとは言えない。また重量比を2:1よりも小さくするとアリルイソチオシアネート液量が変化してもタブレットの形状変化度合いが小さくなり、利用者が液量変化を判断し難くなる。したがってアリルイソチオシアネートとポリビニルブチラールとの重量比は2:1〜10:1が好ましいと言える。
【0070】
(実施例5)
図17は本実施例で使用する水蒸気制御膜を配置した揮散性薬剤徐放部材の上面外観図であり、図18は図17におけるD−D´線での側面断面構成図である。72は薬剤となるアリルイソチオシアネートをセルロースエチルエーテルにて固形化したタブレットである。具体的には型容器にセルロースエチルエーテルの粉末(日新化成;エトセル STD−100、重量平均分子量 18万)4gを入れた後、エタノール 8gを添加し、1時間放置した後、さらにアリルイソチオシアネート 7.5gを加えて室温状態で48時間放置することによって、エタノールが蒸発してアリルイソチオシアネートはセルロースエチルエーテルで37×37×7mmにタブレット化された。
【0071】
73はそれを充填するための半透明な厚みが1mmのポリプロピレンからなる内側本体容器であり、射出成形にて加工した。容器の内寸法は39×39×10mmである。74は内側本体容器73に対する内蓋であり、これも半透明な厚みが1mmのポリプロピレンからなる。内蓋74の中央部に大きな窓を有し、長手方向の渡しとなるように2ヶ所にリブ75が形成され、内蓋74の表面側中央部には30×30mmの湿度感受性膜76が配置され、リブ75によってタブレット72の容器内部での位置固定と湿度感受性膜76に対する補強の役目を果たしている。
【0072】
湿度感受性膜76はビスコース加工紙を厚みが40μmのポリエチレン、厚みが12μmのポリエチレンテレフタレート、厚みが40μm ポリエチレン上にレーヨン/パルプ不織布を介してビスコース膜を12g/m2の塗布量で形成させたラミネート構造のものを使用し、湿度感受性膜76の外周部は内蓋74にポリエチレン側をヒートシールで溶着接合されている。ヒートシール巾は3mmである。内側本体容器73と内蓋74は超音波接合によって接合されている。77はタブレット72と内側本体容器73と内蓋74とで形成される第一の空間部であり、その空間容積は約9mlである。78は内側本体容器73が収納される外側本体容器であり、半透明なポリプロピレン、厚み1mmからなり、射出成形にて加工した。容器の内寸法は41×41×12mmである。79は外側本体容器78に対する外蓋であり、これも半透明な厚みが1mmのポリプロピレンからなり、外蓋79の中央部には大きな窓があり、外蓋79の表面側中央部には35×35mmの水蒸気制御膜80が配置されている。水蒸気制御膜80はマイクロポーラスを有した厚みが50μmのポリプロピレンフィルム、平均細孔径0.3μm、透湿度10000 g/m2/24hr,25℃である。81は湿度感受性膜76を配した内蓋74と外側本体容器78と水蒸気制御膜80を配した外蓋79とで形成される第二の空間部であり、その空間容積は約3mlである。
【0073】
揮散性薬剤徐放部材の徐放機構について説明する。タブレット72から揮散したアリルイソチオシアネート蒸気は第一の空間部77に充満する。たとえば25℃においてアリルイソチオシアネートの蒸気圧は約5mmHgであるため、第一の空間部77はすぐに飽和蒸気濃度の約6600ppmとなる。湿度感受性膜76によって低湿度の場合にはアリルイソチオシアネートの外部への蒸気放出がある程度抑制されるため、第一の空間部77は飽和蒸気圧濃度に近い状態のままでずっと維持される。
【0074】
しかし湿度が高くなるとアリルイソチオシアネート蒸気が湿度感受性膜76を通過して外部へと放出されやすくなる。湿度感受性膜76は湿度変化によって膜組織が膨潤し、緩んだ構造となり、アリルイソチオシアネート分子が透過して外部へと放出されやすくなる。この放出量分を補充するためにはタブレット72から揮散したアリルイソチオシアネート蒸気がさらに湿度感受性膜76を通過して第二の空間部81へと充満する必要がある。この時湿度感受性膜76から第二の空間部81、さらに外部へのアリルイソチオシアネート放出速度とタブレット72から揮散したアリルイソチオシアネートが第一の空間部77へ透過してくるアリルイソチオシアネート揮散速度を比較すると後者のほうが速いので、アリルイソチオシアネートの放出量が不足することはない。このような薬剤の透過量を制御する膜を2段階有する揮散性薬剤徐放部材によって、30℃、相対温度が95%の条件にて湿度感受性膜から薬剤を50mg/日レベルで継続して放出させることが可能となった。その結果実施例3と同様な洗濯機に適用した場合、洗濯兼脱水槽および受け槽へのカビ発生を抑止することができた。
【0075】
(実施例6)
図19は本実施例で使用する水蒸気制御膜を配置した揮散性薬剤徐放部材の上面外観図であり、図20は図19におけるE−E´線での側面断面構成図である。82は薬剤となるアリルイソチオシアネートを吸収して膨潤したポリウレタン連続多孔質体である。具体的には25×25×4mmのポリウレタン連続多孔質体、嵩密度0.35g/ml、平均気孔径30μm、気孔率70%にアリルイソチオシアネート7.5gを吸収させて約35×35×5.6mmに膨潤した。83はポリウレタン連続多孔質体82の外装となるラミネートフィルムの揮散量制御膜であり、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート、厚さが70μm のポリエチレンとのラミネートフィルムに対してポリエチレン側をヒートシール巾5mmにてピロー包装化したものである。84はそれを充填するための半透明な厚みが1mmのポリプロピレンからなる内側本体容器であり、射出成形にて加工した。内側本体容器84の内寸法は40×40×10mmである。85は内側本体容器84に対する内蓋であり、これも半透明なポリプロピレン、厚み1mmからなる。内蓋85の中央部に大きな窓を有し、長手方向の渡しとなるように2ヶ所にリブ86が形成され、内蓋85の表面側中央部には30×30mmの湿度感受性膜87が配置され、リブ86によって揮散量制御膜83の容器内部での位置固定と湿度感受性膜87に対する補強の役目を果たしている。湿度感受性膜87はビスコース加工紙を厚さが40μmのポリエチレン、厚さが60μmの延伸ポリプロピレン、厚さが40μmのポリエチレン上にレーヨン/パルプ不織布を介してビスコース膜を12g/m2の塗布量で形成させたラミネート構造のものを使用し、湿度感受性膜87の外周部は内蓋85にポリエチレン側をヒートシールで溶着接合されている。ヒートシール巾は3mmである。内側本体容器84と内蓋85は超音波接合によって接合されている。
【0076】
88は揮散量制御膜83と内側本体容器84と内蓋85とで形成される第一の空間部であり、その空間容積は約8mlである。89は内側本体容器84が収納される外側本体容器であり、半透明な厚みが1mmのポリプロピレンからなり、射出成形にて加工した。外側本体容器89の内寸法は42×42×12mmである。90は外側本体容器89に対する外蓋であり、これも半透明な厚みが1mmのポリプロピレンからなり、外蓋90の中央部には大きな窓があり、外蓋90の表面側中央部には35×35mmの水蒸気制御膜91が配置されている。水蒸気制御膜91はマイクロポーラスを有する厚みが50μmのポリプロピレンフィルム、平均細孔径0.3μm、透湿度10000 g/m2/24hr,25℃である。92は湿度感受性膜87を配した内蓋85と外側本体容器89と水蒸気制御膜91を配した外蓋90とで形成される第二の空間部であり、その空間容積は約3mlである。
【0077】
揮散性薬剤徐放部材の徐放機構について説明する。ポリウレタン連続多孔質体82から揮散したアリルイソチオシアネート蒸気はまず揮散量制御膜83を形成するラミネートフィルムで揮散量を抑制されながら、ピロー包装体である揮散量制御膜83と湿度感受性膜87とで形成される第一の空間部88に至る。たとえば25℃においてアリルイソチオシアネートの蒸気圧は約5mmHgであるため、揮散量制御膜83の内部はすぐに飽和蒸気濃度は最大約6600ppmとなり、第一の空間部88はそれに対してある程度の濃度勾配を有しながら、アリルイソチオシアネート蒸気が充満し、湿度感受性膜87からの放出量が小さければ、ある程度雰囲気温度に対する蒸気圧特性まで揮散量が増大し、最終的には第一の空間部88をほぼ飽和蒸気圧濃度までに達せられる。湿度感受性膜87によって低湿度の場合にはアリルイソチオシアネートの外部への蒸気放出がある程度抑制されるため、第一の空間部88は飽和蒸気圧濃度に近い状態のままでずっと維持される。
【0078】
しかし湿度が高くなるとアリルイソチオシアネート蒸気が湿度感受性膜87を通過して外部へと放出されやすくなる。湿度感受性膜87は湿度変化によって膜組織が膨潤し、緩んだ構造となり、アリルイソチオシアネート分子が透過して外部へと放出されやすくなる。この放出量分を補充するためにはポリウレタン連続多孔質体82から揮散したアリルイソチオシアネート蒸気がさらに揮散量制御膜83を通過して第一の空間部88へと充満する必要がある。この時湿度感受性膜87から第二の空間部92、さらに外部へのアリルイソチオシアネート放出速度とポリウレタン連続多孔質体82から揮散したアリルイソチオシアネートが第一の空間部88へ透過してくるアリルイソチオシアネート揮散速度を比較すると後者のほうが速いので、アリルイソチオシアネートの放出量が不足することはない。このような薬剤の透過量を制御する膜を3段階有する揮散性薬剤徐放部材によって、30℃、相対温度が95%の条件にて湿度感受性膜から薬剤を50mg/日レベルで継続して放出させることが可能となった。その結果実施例3と同様な洗濯機に適用した場合、洗濯兼脱水槽および受け槽へのカビ発生を抑止することができた。
【0079】
本実施例では、マイクロポーラスフィルムとして平均細孔径0.3μmのポリプロピレンフィルムを使用したが、本発明で使用できるマイクロポーラスフィルムは平均細孔径0.1〜50μmであり、好ましくは0.1〜10μmのものであった。透湿性を保つには水蒸気よりも大きな孔径を、すなわち4Å以上が少なくとも要求されるが平均細孔径0.1μm以上の孔径であればある程度迅速に水蒸気を透湿させることができた。また防水性を保つためには非常に小さな霧状の水、すなわち100μm以下であることが要求されるが平均細孔径50μm以下の孔径であればある程度の水圧に対しても十分な防水性を保持させることができ、耐久性においても十分な膜特性を有していた。
【0080】
このようなマイクロポーラスフィルムとしてはポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフッ化エチレンフィルムを使用することができた。ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムはヒートシールあるいは超音波によって蓋材に簡単に溶着させることができるが、ポリテトラフッ化エチレンフィルムの場合にはこれを接着剤によって蓋材に接着させる必要があった。またマイクロポーラスフィルムの透湿量は3000〜15000g/m2/24hr,25℃、好ましくは8000〜15000g/m2/24hr,25℃とすることで十分な透湿性と十分な防水性を合わせ持つ水蒸気制御膜を提供することができた。
【0081】
マイクロポーラスを有するポリテトラフッ化エチレンフィルムは微粒子状のポリテトラフッ化エチレンペーストを押し出してフィルム成形した後に含まれている潤滑剤を乾燥除去し、300℃以上で一軸または二軸に延伸後、さらに高い温度、たとえば370℃で熱処理することによって製造される。また、マイクロポーラスを有するポリプロピレンフィルムあるいはポリエチレンフィルムは溶媒抽出法で製造されることが多い。この方法は予め原料樹脂に固形有機物を微分散しておいて、フィルム状とした後に固形有機物を溶媒で抽出してマイクロポーラスを作製する方法である。有機物の分散性をあげるとともに造孔性を高めるために無機微粉末も添加する方法がさらに有効である。たとえば無機微粉末として嵩密度の小さな炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカゲル、活性アルミナ、ゼオライトを使用して固形有機物でコーティング後に溶媒で固形有機物を抽出することで微細な孔を均一に造孔することが可能となる。この結果平均細孔径0.1〜0.5μm、空孔率50〜75%の8000〜15000g/m2/24hr,25℃程度のマイクロポーラスフィルムを提供することができた。
【0082】
実施例では、液体の揮散性薬剤を吸収保持させる目的の液体吸収体としてポリウレタンの連続多孔質体を使用したが、本発明で使用できるものはこの限りではない。液体の揮散性薬剤を吸収保持して十分に体積膨張するような材質であれば特に問題はない。また揮散性薬剤を長期間吸収保持しても連続多孔質体としての原形形状を維持でき、保持している薬剤が減量するにしたがって徐々に収縮するものが好ましい。
【0083】
また本発明は植物精油等からなるものを低濃度で徐放することを意図しているため、親油性に優れたものほうが液体保持率を高くでき、望ましいと思われる。具体的には連続多孔質体で物理物性として平均気孔径10〜100μ、気孔率50〜90%を有していれば薬剤の液体保持率が体積比で100%以上となり、体積膨潤率200%以上の効果を得ることができる。傾向としては小さな気孔径を多く持っていたほうが体積膨張率は大きくすることができた。また気孔率は大きいほうが当然体積膨張率は大きくすることができるが、あまり大きくすると機械的強度が弱くなりすぎて形状が崩れてくることとなった。また連続多孔質体としてはポリウレタンの他にポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコールなどが使用できるが、樹脂の種類によっても液体を保持した時の伸び易さが異なる。一番伸び易かったのはポリウレタン連続多孔質体であった。これらの液体吸収体は初期に十分な体積膨張をおこし、保持している薬剤が減量するにしたがって徐々に収縮することによって利用者は揮散性薬剤徐放部材を外部から目視観察することによって薬剤残液量を把握できるので取り替えるべき交換時期を認識することができる。また実用で長期間使用されても連続多孔質体としての原形形状を維持できる。
【0084】
実施例では、薬剤の揮散量制御膜、揮散量制御膜としてポリエチレンテレフタレートとポリエチレンとの複合ラミネートフィルムを使用したが、本発明で使用できるものはこの限りではない。その他にポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムを単独もしくは複合してラミネート構造のフィルムとして使用することも可能である。
【0085】
実施例では、専らアリルイソチオシアネートを使用したが、本発明で使用できるものはこの限りではない。ティーツリー油、ユーカリ油等が使用できる。また低濃度の揮散量にて抗菌、防カビ効果が得られるような薬剤であれば本発明の揮散性薬剤徐放部材の薬剤として利用可能である。
【0086】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、洗濯兼脱水槽を自在に回転させることによって洗い、すすぎ、脱水等の一連の行程を実施する洗濯機の洗濯兼脱水槽および受け槽に対して湿度感受性膜を配した揮散性薬剤徐放部材によって効果的に薬剤を徐放させながら、気相方式によって防カビを行うことができた。薬剤は外装表面に設けられた湿度感受性膜で外部環境の湿度の状態を把握しながら薬剤の放出濃度コントロールされる。湿度が低ければ揮散性薬剤徐放部材から外部へと放出される量を抑えることができ、また外部湿度が高いと薬剤蒸気の透過量が増大して、外部へと放出された。
【0087】
さらに、受け槽を弾性支持している外装体の底面部に底板が配設されることで、揮散性薬剤の蒸気が底面部から漏れて外装体から外部へと放出することを防止でき、空気よりも重い薬剤蒸気は底板付近から徐々に堆積する。また受け槽へと放出された薬剤蒸気も底面部から堆積して滞留することで十分な防カビを行うことができる。
【0088】
請求項2記載の発明によれば、揮散性の薬剤は液体吸収体によって吸収保持されることで揮散性薬剤徐放部材の向きがどのような場合にも対応でき、薬剤の蒸気揮散量は外装表面に設けられた揮散量制御膜で濃度コントロールされ、揮散した成分は一定の容積を有する空間部へと充満して滞留する。外部湿度が低く、この空間部から充満した薬剤蒸気が外部へと放出されなければ、最終的にほぼ飽和蒸気圧濃度状態以下にコントロールされ、揮散性薬剤徐放部材から外部へと放出される量を抑えることができる。また外部湿度が高いと揮散して充満していた薬剤蒸気は湿度感受性膜を透過し、外部へと放出される。このように揮散性薬剤蒸気の高濃度な空間部から湿度に応じて低濃度の薬剤蒸気を放出するのに優れた揮散性薬剤徐放部材を提供できる。また薬剤蒸気は一旦充満、滞留させる空間部へと揮散させて、その後さらに外部へと放出させる二次的な徐放拡散方式のため、薬剤の液量が次第に減量変化しても液体吸収体の液面と揮散量制御膜内と空間部とが気液平衡によってコントロールされている。したがって揮散量制御膜内部で、薬剤液量の変化によって生じる最大空間容積よりも揮散量制御膜と湿度感受性膜とによって形成される空間部の容積を大きくすることで、揮散性薬剤徐放部材から放出される薬剤蒸気濃度の経時的な変化量もかなり低減できた。
【0089】
請求項記載の発明によれば、液体の薬剤は固形化または増粘化されることで揮散性薬剤徐放部材の向きがどのような場合にも対応でき、薬剤の蒸気揮散量は外装に設けられた揮散量制御膜で濃度コントロールされ、揮散した成分は一定の容積を有する空間部へと充満して滞留する。外部湿度が低く、この空間部から薬剤が外部へとさらに放出されなければ、最終的にほぼ飽和蒸気圧濃度状態以下にコントロールされ、揮散性薬剤徐放部材から外部へと放出される量を抑えることができる。また外部湿度が高いと揮散して充満していた薬剤蒸気は湿度感受性膜を通過し、外部へと放出される。このように揮散性薬剤蒸気の高濃度な空間部から湿度に応じて低濃度の薬剤蒸気を放出するのに優れた揮散性薬剤徐放部材を提供できる。
【0090】
また薬剤蒸気は一旦充満、滞留させる空間部へと揮散させて、その後さらに外部へと放出させる二次的な徐放拡散方式のため、薬剤の液量が次第に減量変化しても固形化または増粘化された薬剤の液面と揮散量制御膜内との空間部とが気液平衡によって濃度コントロールされている。したがって揮散量制御膜内部で、薬剤液量の変化によって生じる最大空間容積よりも揮散量制御膜と湿度感受性膜とによって形成される空間部の内容積を大きくすることで、揮散性薬剤徐放部材から放出される薬剤蒸気濃度の経時的な変化量もかなり低減できる。また液体の薬剤を固形化または増粘化させることで揮散性薬剤徐放部材が高温に曝された時にも、薬剤への酸素溶解量を低減でき、その結果として酸化劣化に対する耐久性を向上させることができる。
【0091】
請求項記載の発明によれば、水が直接揮散性薬剤徐放部材に降りかかっても防水性を有する水蒸気制御膜で保護されているので湿度感受性膜が水で劣化する問題はない。また高湿度雰囲気下では、水蒸気が水蒸気制御膜を透過し、内部空間部に滞留するとともに内部に配置されている湿度感受性膜に湿気を供給することで、湿度感受性膜に対する揮散性薬剤の透過量が増大し、内部に充填されている薬剤は湿度感受性膜と水蒸気制御膜とを透過して外部へと徐放される。この時揮散性薬剤はほとんど湿度感受性膜で透過量を制御されており、水蒸気制御膜ではほとんど透過量を制御する機能膜としては作用していない。
【0092】
請求項記載の発明によれば、揮散性薬剤を揮散量制御膜でコントロールした後、湿度制御膜と水蒸気制御膜でコントロールしながら徐放させるので徐放に対する時間の遅れはあるが、より低濃度の薬剤を徐放コントロールすることが可能である。
【0093】
請求項記載の発明によれば、アリルイソチオシアネート、ティーツリー油、ユーカリ油を薬剤とすることで天然成分を利用した、低濃度による、環境にやさしい抗菌、防カビ効果を提供できる。
【0094】
請求項記載の発明によれば、ビスコース加工紙を含んでなるラミネート構造である湿度感受性膜を使用することで湿度に対して鋭敏な湿度感受性の膜を提供できる。
【0095】
請求項記載の発明によれば、液体の薬剤の揮散量を制御する制御膜としてポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはそれらの複合ラミネートフィルムを使用することで十分な徐放効果を得ることができる。
【0096】
請求項記載の発明によれば、連続多孔質体の物理物性として平均気孔径10〜100μm、気孔率50〜90%とすることによって、薬剤の液体保持率が体積比で100%以上となり、十分な体積膨潤効果を得ることができた。そのことで薬剤が揮散して減量化してきたときには液量の変化を目視観察にて簡単に確認とすることができる。
【0097】
請求項10記載の発明によれば、液体吸収体をポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンまたはポリビニルアルコールの連続多孔質体とすることで連続多孔質体が十分な液体保持能力を保証することができ、部材の配置または向きが変化しても実用上問題となることはない。また実用で長期間使用されても連続多孔質体の原形形状を維持できるとともに、薬剤の残液量変化にともなって次第に収縮するので利用者は簡単に薬剤の残液量を目視確認できる。
【0098】
請求項11記載の発明によれば、液体薬剤を固形化または増粘化させるための固形高分子材料としてセルロースエチルエーテルあるいはポリビニルブチラールを使用することで高分子材料からの不快感を催すような嫌な臭気発生もなく、揮散性薬剤の効用を長期間にわたって継続させることができる。またセルロースエチルエーテルの重量平均分子量を10万以上の分子量とした場合、液体薬剤を固形化または増粘化させる効果を十分に引き出すことができる。またポリビニルブチラールの重量平均分子量は10万以上の分子量であり、分子中の水酸基mol%が25以下、分子中のブチラール化度mol%が70以上とすることで、液体薬剤を固形化または増粘化させる効果を十分に引き出すことができる。さらにセルロースエチルエーテルあるいはポリビニルブチラールと、液体薬剤とを混合することで薬剤の酸化防止効果も得られ、酸化防止剤を不要あるいは減量化することができる。
【0099】
請求項12記載の発明によれば、水蒸気制御膜を平均細孔径0.1〜50μmのマイクロポーラスフィルムとすることで十分な防水性を得ることができるとともに湿度は水蒸気制御膜を迅速に通過するので、部材外部の環境変化に対しても湿度感受性膜が対応して内部の揮散性薬剤を有効に徐放できる。
【0100】
請求項13記載の発明によれば、マイクロポーラスフィルムをポリテトラフッ化エチレンフィルムかポリオレフィン系フィルムとすることで十分な防水性を長期的な耐久性も加味しながら有する内部の揮散性薬剤を有効に徐放できる。
【0101】
請求項14記載の発明によれば、マイクロポーラスフィルムの透湿量を3000〜15000g/m2/24hr,25℃とすることで、揮散性薬剤徐放部材外部の環境変化に対しても水蒸気制御膜を迅速に対応させることができる。
【0102】
請求項15記載の発明によれば、薬剤の放出量が30℃、相対湿度95%で20〜200mg/日であれば、薬剤の種類にもよるが人間の閾値と対比しても同等かそれ以下のレベルで徐放することで薬剤の目的効果を得ることができるので、利用者にも好印象を与えることができる。
【0103】
請求項16記載の発明によれば、薬剤の放出量が30℃、相対湿度が30%で10mg/日以下であれば、低湿度条件での無駄な薬剤の放出を抑制することができるので、取り替え交換期間を長期にすることができる。
【0104】
請求項17記載の発明によれば、揮散性薬剤徐放部材の湿度感受性膜面を下方向あるいは横方向となるように配置することで、揮散性薬剤徐放部材から揮散した薬剤蒸気を受け槽および洗濯兼脱水槽へと効果的に気相拡散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の揮散性薬剤徐放部材の上面外観図
【図2】 図1における揮散性薬剤徐放部材のA−A'線側面断面構成図
【図3】 実施例1で使用した洗濯機の縦断面図
【図4】 実施例1で使用した洗濯機のブロック回路図
【図5】 実施例1で使用した洗濯機の動作フローチャート
【図6】 実施例2で使用した洗濯機の縦断面図
【図7】 実施例1で使用した洗濯機の斜視図
【図8】 実施例2で使用した洗濯機の斜視図
【図9】 実施例3の揮散性薬剤徐放部材の上面外観図
【図10】 図9における揮散性薬剤徐放部材のB−B’線側面断面構成図
【図11】 実施例3で使用した洗濯機の洗濯兼脱水槽を回転させたときの動作を示す縦断面図
【図12】 実施例3で使用した洗濯機の動作フローチャート
【図13】 実施例4で使用した洗濯機の洗濯兼脱水槽を回転したときの動作を示す縦断面図
【図14】 実施例4で使用した洗濯機の動作フローチャート
【図15】 実施例4の揮散性薬剤徐放部材の上面外観図
【図16】 図15における揮散性薬剤徐放部材のC−C’線側面断面構成図
【図17】 実施例5の揮散性薬剤徐放部材の上面外観図
【図18】 図17における揮散性薬剤徐放部材のD−D’線側面断面構成図
【図19】 実施例6の揮散制薬剤徐放部材の上面外観図
【図20】 図19における揮散制薬剤徐放部材のE−E’線側面断面構成図
【符号の説明】
1,82 ポリウレタン連続多孔質体、
2,35,66,83 揮散量制御膜
3,36 本体容器
4,37,68 蓋
5,69,75,86 リブ
6,39,76 湿度感受性膜
7,40,71 空間部
13,45 洗濯兼脱水槽
33,64 揮散性薬剤徐放部材
34,65,72 タブレット
77,88 第一の空間部
80,91 水蒸気制御膜
81,92 第二の空間部

Claims (17)

  1. 洗濯物を収容する洗濯兼脱水槽と、この洗濯兼脱水槽を回転自在に収容した受け槽と、前記洗濯兼脱水槽に洗濯物を出し入れする蓋と、前記洗濯兼脱水槽を回転駆動する駆動手段と、洗い、すすぎ、脱水等の一連の行程を制御する制御手段と、前記受け槽および前記洗濯兼脱水槽防カビする揮散性薬剤徐放部材と、前記受け槽を弾性支持している外装体の底面部に底板を備え、前記揮散性薬剤徐放部材は、内部に揮散性薬剤が充填され、湿度環境の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を外装面に配置し、揮散性薬剤蒸気が外装体内部に滞留できる構成であることを特徴とする洗濯機。
  2. 揮散性薬剤徐放部材は、揮散性薬剤を吸収保持する液体吸収体と、前記液体吸収体を外装する前記揮散性薬剤の揮散量を制御する揮散量制御膜と、湿度の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜とを具備し、前記揮散量制御膜と前記湿度感受性膜との間に揮散した前記揮散性薬剤の蒸気が滞留するための空間部を設ける構成としたことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
  3. 揮散性薬剤徐放部材は、液体の揮散性薬剤を固形化または増粘化された状態で、充填されていて前記揮散性薬剤の揮散量を制御する揮散量制御膜にて外装し、前記揮散量制御膜の外装に湿度の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を具備し、前記揮散量制御膜と前記湿度感受性膜との間に揮散した前記揮散性薬剤の蒸気が滞留するための空間部を設ける構成としたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の洗濯機。
  4. 揮散性薬剤徐放部材は、揮散性薬剤を湿度の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を内部に配置し、前記湿度感受性膜の外装に防水性を有する水蒸気制御膜を具備し、前記湿度感受性膜と前記水蒸気制御膜との間に前記湿度感受性膜を透過した薬剤蒸気と前記水蒸気制御膜を透過した水蒸気とが滞留するための空間部を設ける構成としたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の洗濯機。
  5. 揮散性薬剤徐放部材は、揮散性薬剤を前記揮散性薬剤の揮散量を制御する揮散量制御膜を内部に配置し、前記揮散量制御膜の外装に湿度の変化によって前記揮散性薬剤の透過量が変化する湿度感受性膜を具備し、さらに前記湿度感受性膜の外装に防水性を有する水蒸気制御膜を備え、前記揮散量制御膜と前記湿度感受性膜との間に揮散した前記揮散性薬剤の蒸気が滞留するための第一の空間部を設け、前記湿度感受性膜と前記水蒸気制御膜との間に前記湿度感受性膜を透過した薬剤の蒸気と前記水蒸気制御膜を透過した水蒸気とが滞留するための第二の空間部を設ける構成としたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の洗濯機。
  6. 揮散性薬剤は、アリルイソチオシアネート、ティーツリー油、ユーカリ油のなかから選ばれた薬剤としたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の洗濯機。
  7. 湿度感受性膜は、表面にビスコース加工紙を含んでなるラミネート構成としたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の洗濯機。
  8. 揮散量制御膜は、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びそれらの複合ラミネートフィルムのなかから選ばれたフイルムとしたことを特徴とする請求項2,3,5のいずれかに記載の洗濯機。
  9. 液体吸収体となる連続多孔質体の平均気孔径は、10〜100μm、気孔率は50〜90%としたことを特徴とする請求項に記載の洗濯機。
  10. 液体吸収体は、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコールのなかから選ばれた連続多孔質体としたことを特徴とする請求項2または9のいずれかに記載の洗濯機。
  11. 液体の揮散性薬剤を固形化または増粘化させるための固形高分子材料は、セルロースエチルエーテルあるいはポリビニルブチラールとしたことを特徴とする請求項に記載の洗濯機。
  12. 水蒸気制御膜は、平均細孔径が0.1〜50μmのマイクロポーラスフィルムとしたことを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の洗濯機。
  13. マイクロポーラスフィルムは、ポリテトラフッ化エチレンフィルムかポリオレフィン系フィルムとしたことを特徴とする請求項に記載の洗濯機。
  14. マイクロポーラスフィルムの透湿量は、3000〜15000g/m2/24hr,25℃としたことを特徴とする請求項10または11のいずれかに記載の洗濯機。
  15. 揮散性薬剤の放出量は、30℃、相対湿度95%で20〜100mg/日としたことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の洗濯機。
  16. 揮散性薬剤の放出量は、30℃、相対湿度30%で10mg/日以下としたことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の洗濯機。
  17. 揮散性薬剤徐放部材の湿度感受性膜の面を下方向あるいは横方向となるように配置したことを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の洗濯機。
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