JP3991150B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の直流電圧源からの直流電圧値を択一的に取り出してゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を放電灯に供給しこの放電灯を点灯する放電灯点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の放電灯点灯装置はランプ電流を限流するためにコイルなどの巻線部品が使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
コイルなどの巻線部品は、重量や容量が大きく、このため、装置の小形、軽量化を図ることが困難であった。
【0004】
本発明は、コイルなどの巻線部品を使用せずにランプ電流を限流制御でき、装置の小形、軽量化を図ることができる放電灯点灯装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、異なる正の電圧値を発生する複数の直流電圧源と、この各直流電圧源からの直流電圧値を択一的に取り出し、ゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を出力するスイッチ回路と、このスイッチ回路からの階段状電圧波形を入力し、交流の階段状電圧波形を出力する極性反転回路と、この極性反転回路からの交流の階段状電圧波形が供給される放電灯と、この放電灯に流れるランプ電流の実効値を検出する実効値検出部と、スイッチ回路を制御し、実効値検出部が検出するランプ電流の実効値が一定になるようにゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御する制御手段を備えたものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、異なる正の電圧値を発生する複数の第1直流電圧源と、この各第1直流電圧源の電圧値と絶対値が等しいゼロ電圧値を含む負の電圧値を発生する複数の第2直流電圧源と、各第1直流電圧源からの直流電圧値を択一的に取り出し、ゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を出力する第1スイッチ回路と、この第1スイッチ回路とは異なるタイミングで各第2直流電圧源からの直流電圧値を択一的に取り出し、ゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を出力する第2スイッチ回路と、各スイッチ回路からの階段状電圧波形が供給される放電灯と、この放電灯に流れるランプ電流の実効値を検出する実効値検出部と、各スイッチ回路を制御し、実効値検出部が検出するランプ電流の実効値が一定になるようにゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御する制御手段を備えたものである。
【0007】
そして、請求項1又は2記載の放電灯点灯装置において、直流電圧源をそれぞれキャパシタで構成し、各キャパシタは、商用交流入力を全波整流する全波整流器の出力端子にそれぞれ可変抵抗器を介して接続され、各可変抵抗器は、それぞれ対応するキャパシタを充電する期間のみインピーダンスが有限値になり、それ以外の期間ではインピーダンスが無限大になるように制御される。各キャパシタの充電電圧は、各可変抵抗器のインピーダンス制御により全波整流器の出力電圧波形に沿った階段状に設定され、全波整流器の出力電圧が上昇する期間においては、あるキャパシタの充電を、全波整流器の出力電圧がそのキャパシタの充電電圧に等しくなったとき開始させ、次段のキャパシタの充電電圧に等しくなったとき停止させ、全波整流器の出力電圧が下降する期間においては、あるキャパシタの充電を、全波整流器の出力電圧が次段のキャパシタの充電電圧に等しくなったとき停止させ、次段のキャパシタの充電を開始する。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の放電灯点灯装置において、スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、制御手段は、ランプ電流が増加しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を短くする制御を行うことにある。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の放電灯点灯装置において、スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、制御手段は、ランプ電流が増加しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、低い電圧値ほど出力時間を短くし、いずれの場合もゼロ電圧値の出力時間は一定となるように制御を行うことにある。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の放電灯点灯装置において、制御手段は、ランプ電流の実効値が定格の状態にあるときはゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を一定にし、ランプ電流が増加しようとしたときには、定格動作時における階段状電圧の実効値よりも高い電圧値の出力時間を可変せずに一定にするか短くし、階段状電圧の実効値以下の電圧値の出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときには、階段状電圧の実効値よりも高い電圧値の出力時間を可変せずに一定にするか長くし、階段状電圧の実効値以下の電圧値の出力時間を短くする制御を行い、ランプ電流の実効値が一定になるように制御することにある。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の放電灯点灯装置において、スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、定格動作時の階段状電圧の実効値との差が大きい電圧値ほど出力時間を、長くあるいは短くする度合いを大きくしたことにある。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1または2記載の放電灯点灯装置において、定格動作時にスイッチ回路を介して各キャパシタから放電灯に供給する電圧値の出力時間を、各キャパシタに全波整流器からそれぞれ可変抵抗器を介して充電電流が流れる時間に対して、一律に同じ定数を乗じた時間に設定したことにある。
請求項8記載の発明は、請求項1または2記載の放電灯点灯装置において、各キャパシタの充電電圧の平均値と各キャパシタに対して設定された充電目標値電圧の平均値とを比較する比較手段を設け、制御手段は、各キャパシタによる階段状電圧波形が放電灯に供給されるときに実効値検出部が検出するランプ電流の実効値が予め設定した実効値の目標値になるように階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御し、比較手段は、各キャパシタの充電電圧の平均値が各キャパシタに対して設定された充電目標値電圧の平均値よりも大きいときには実効値の目標値を小さくし、各キャパシタの充電電圧の平均値が充電目標値電圧の平均値よりも小さいときには実効値の目標値を大きく制御することにある。
【0013】
請求項9記載の発明は、請求項1または2記載の放電灯点灯装置において、任意の可変抵抗器に予め設定した目標値の入力電流が流れるように対応する可変抵抗器のインピーダンスを制御し、任意のキャパシタの充電電圧が一定になるように、そのキャパシタ電圧が充電電圧の目標値よりも低下したときには目標値の入力電流の振幅を大きく制御し、そのキャパシタ電圧が充電電圧の目標値よりも上昇したときには目標値の入力電流の振幅を小さく制御し、制御手段は、階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御することで階段状電圧波形の実効値を可変制御し、この場合における階段状電圧波形の実効値の可変範囲を、定格動作時の階段状電圧波形の実効値に対して±20%の範囲内にしたことにある。
【0014】
請求項10記載の発明は、請求項1または2記載の放電灯点灯装置において、任意の可変抵抗器に予め設定した目標値の入力電流が流れるように対応する可変抵抗器のインピーダンスを制御し、各キャパシタ電圧の平均値が一定になるように、その平均値電圧が目標値電圧よりも低下したときには目標値の入力電流の振幅を大きく制御し、その平均値電圧が目標値電圧よりも上昇したときには目標値の入力電流の振幅を小さく制御し、スイッチ回路から出力されるゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の実効値を検出し、この検出値に従って目標値となる入力電流波形を成形することにある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、異なる正の電圧値を発生するn個の直流電圧源11-1,11-2,…11-nの正極端子にそれぞれFET(電界効果トランジスタ)等からなるn個のスイッチ12-1,12-2,…12-nの一端を接続している。前記各スイッチ12-1〜12-nはスイッチ回路を構成している。前記各スイッチ12-1〜12-nの一端を極性反転回路13の一端に接続している。
【0016】
前記極性反転回路13は、FET等からなる4個のスイッチ14-1,14-2,14-3,14-4によって構成されている。すなわち、スイッチ14-1とスイッチ14-2との直列回路とスイッチ14 -3とスイッチ14-4との直列回路を並列に接続し、前記各スイッチ12-1〜12-nの一端を前記スイッチ14-1,14-3の一端に接続している。
【0017】
前記極性反転回路13の他端、すなわち、前記スイッチ14-2,14-4の他端を前記各直流電圧源11-1〜11-nの負極端子に接続している。前記極性反転回路13におけるスイッチ14-1とスイッチ14-2との接続点と、スイッチ14-3とスイッチ14-4との接続点との間に、放電灯15を低抵抗等からなるランプ電流検出器16を介して接続している。
【0018】
前記各スイッチ12-1〜12-nは、駆動回路17によって順次択一的に繰り返しスイッチングされ、前記各直流電圧源11-1〜11-nからの直流電圧値を順次択一的に取り出し、ゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を前記極性反転回路13に出力している。前記極性反転回路13は、前記各スイッチ12-1〜12-nの繰り返し動作の1周期毎にスイッチ14-1,14-4のオンと、スイッチ14-2,14-3のオンを交互に繰り返し、放電灯15に対して階段状電圧の交流波形を、例えば、数十KHzという高周波で供給するようになっている。
【0019】
前記ランプ電流検出器16が検出したランプ電流を実効値コンバータ18に供給している。前記実効値コンバータ18は、ランプ電流検出器16が検出したランプ電流を取り込んでランプ電流の実効値に従った電圧に変換し、その実効値電圧を誤差増幅器19の反転入力端子(-)に供給している。前記誤差増幅器19の非反転入力端子(+)にはランプ電流実効値の定格値に相当する電圧Vrefが供給されている。
【0020】
前記誤差増幅器19は、実効値コンバータ18からの実効値電圧と定格値に相当する電圧Vrefを比較し、実効値電圧を定格値に相当する電圧Vrefに近づけるためのフィードバック信号を出力するようになっている。前記誤差増幅器19からのフィードバック信号を制御器20のオン/オフタイミング制御部21に供給している。
【0021】
前記オン/オフタイミング制御部21は、誤差増幅器19からのフィードバック信号によって前記駆動回路17が各スイッチ12-1〜12-nをオン、オフするタイミングを決定して同じく制御器20の駆動信号発生部22にタイミング信号を供給している。
【0022】
前記駆動信号発生部22はクロック発生部23からクロック信号を取り込み、前記オン/オフタイミング制御部21によって決定されたタイミングの駆動信号をクロック信号に同期して前記駆動回路17に供給するようにしている。これにより、前記駆動回路17は、各スイッチ12-1〜12-nを、実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefに近づくように所定のタイミングで順次択一的にオン動作するようになっている。そして、クロック発生部23からのクロック信号により極性反転回路13から放電灯15に供給されるゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の周波数は固定されるようになっている。
【0023】
制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefと略等しいときには、極性反転回路13から放電灯15に図2の(b)に示すようなゼロ電圧値を含む階段状電圧波形が供給されるように、各スイッチ12-1〜12-nをスイッチング制御する駆動信号を駆動回路17に出力する。
【0024】
また、制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefに比べて低いときには、極性反転回路13から放電灯15に図2の(a)に示すようなゼロ電圧値を含む階段状電圧波形が供給されるように、各スイッチ12-1〜12-nをスイッチング制御する駆動信号を駆動回路17に出力する。すなわち、制御器20は、階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を短くする制御を行う。
【0025】
また、制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefに比べて高いときには、極性反転回路13から放電灯15に図2の(c)に示すようなゼロ電圧値を含む階段状電圧波形が供給されるように、各スイッチ12-1〜12-nをスイッチング制御する駆動信号を駆動回路17に出力する。すなわち、制御器20は、階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行う。
【0026】
このような制御を行うことで、放電灯15に流れるランプ電流はその実効値が一定になるように制御されるので、放電灯15に流れるランプ電流は限流され安定する。すなわち、コイルなどの巻線部品を使用することなく、放電灯15を安定して点灯させることができ、装置の小形、軽量化を図ることができる。
また、この制御ではゼロ電圧値を放電灯15に供給する時間も制御するので、供給電圧の実効値の制御範囲を大きく取ることができる。
【0027】
また、別の制御として、制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefと略等しいときには、各スイッチ12-1〜12-nを介して極性反転回路13に図3の(b)に示すような階段状電圧波形が供給されるように各スイッチ12-1〜12-nをスイッチング制御する駆動信号を出力する。
【0028】
また、制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefに比べて低いときには、各スイッチ12-1〜12-nを介して極性反転回路13に図3の(a)に示すようなゼロ電圧値の印加時間を一定にした階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、低い電圧値ほど出力時間を短くする制御を行う。
【0029】
また、制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefに比べて高いときには、各スイッチ12-1〜12-nを介して極性反転回路13に図3の(c)に示すようなゼロ電圧値の印加時間を一定にした階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行う。
【0030】
このような制御を行っても放電灯15に流れるランプ電流は限流され安定する。また、この制御では放電灯15に電力が供給される期間が常に一定になるので、放電灯の発光効率が向上し、また、放電灯から放射される放射雑音を抑制することができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、その部分の詳細な説明は省略する。
これは、図4に示すように、新たに、異なる負の電圧値を発生するn個の直流電圧源31-1,31-2,…31-nを使用し、この直流電圧源31-1〜31-nの負極端子にそれぞれFET(電界効果トランジスタ)等からなるn個のスイッチ32-1,32-2,…32-nの一端を接続している。各スイッチ12-1〜12-nは第1スイッチ回路を構成し、前記各スイッチ32-1〜32-nは第2スイッチ回路を構成している。
【0032】
そして、極性反転回路13を使用せずに、前記各スイッチ12-1〜12-nの他端及び前記各スイッチ32-1〜32-nの他端を放電灯15の一端に接続している。前記放電灯15の他端を、ランプ電流検出器16を介して直流電圧源11-1〜11-nの負極端子及び前記各直流電圧源31-1〜31-nの正極端子に接続している。なお、その他の構成は前述した実施の形態と同じ構成になっている。
【0033】
このような構成においては、制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefと略等しいときには、各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nを介して放電灯15に図2の(b)あるいは図3の(b)に示すようなゼロ電圧値を含む階段状電圧波形が供給されるように、各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nをスイッチング制御する駆動信号を駆動回路17に出力する。
【0034】
また、制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefに比べて低いときには、各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nを介して放電灯15に図2の(a)あるいは図3の(a)に示すようなゼロ電圧値を含む階段状電圧波形が供給されるように、各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nをスイッチング制御する駆動信号を駆動回路17に出力する。すなわち、階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を短くする、あるいはゼロ電圧値の出力時間は固定とし、低い電圧値ほど出力時間を短くする制御を行う。
【0035】
また、制御器20は、実効値コンバータ18からの実効値電圧が定格値に相当する電圧Vrefに比べて高いときには、各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nを介して放電灯15に図2の(c)あるいは図3の(c)に示すようなゼロ電圧値を含む階段状電圧波形が供給されるように、各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nをスイッチング制御する駆動信号を駆動回路17に出力する。すなわち、階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を長くする、あるいはゼロ電圧値の出力時間は固定とし、低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行う。
【0036】
従って、この実施の形態においても放電灯15に流れるランプ電流はその実効値が一定になるように制御されるので、放電灯15に流れるランプ電流は限流され安定する。従って、前述した実施の形態と同様に装置の小形、軽量化を図ることができる。
【0037】
また、この実施の形態においても階段状電圧波形の制御を図2に示すように行えば、供給電圧の実効値の制御範囲を大きく取ることができる。また、階段状電圧波形の制御を図3に示すように行えば、発光効率を向上でき、放射雑音を抑制できる。
【0038】
(第3の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、その部分の詳細な説明は省略する。
これは、図5に示すように、前述した第1の実施の形態における直流電圧源11-1〜11-nに代えてキャパシタを使用したものである。
【0039】
すなわち、商用交流電源41に全波整流器42の入力端子を接続し、その全波整流器42の出力端子に、FET(電界効果トランジスタ)からなる可変抵抗器43-1,43-2,…43-nをそれぞれ介してキャパシタ44-1,44-2,…44-nをそれぞれ接続している。そして、前記各キャパシタ44-1〜44-nにそれぞれスイッチ12-1,12-2,…12-nを介して極性反転回路13を接続している。
【0040】
前記各可変抵抗器43-1〜43-nは、FETを非飽和領域で駆動して可変抵抗器としての機能を果たすもので、それぞれ対応するキャパシタ44-1〜44-nを充電する期間のみインピーダンスが有限値になり、それ以外の期間ではインピーダンスが無限大になるように制御される。そして、前記各可変抵抗器43-1〜43-nは、各キャパシタ44-1〜44-nを充電するときのインピーダンスが、商用交流入力電圧に略比例した波形の入力電流が前記全波整流器42から流れ込むように制御されるようになっている。
【0041】
そして、商用交流電源41の電源電圧の絶対値が上昇する期間においては、あるキャパシタの充電を、そのキャパシタの電圧が商用交流電源電圧の絶対値と等しくなったとき開始させ、次段のキャパシタの電圧が商用交流電源電圧の絶対値と等しくなったとき停止させ、商用交流電源41の電源電圧の絶対値が下降する期間においては、あるキャパシタの充電を、1つ前のキャパシタの電圧が商用交流電源電圧の絶対値と等しくなったとき開始させ、充電電圧が商用交流電源電圧の絶対値と等しくなったとき停止させるようになっている。
なお、その他の構成は前述した第1の実施の形態と同様である。
【0042】
この構成においては、全波整流器42の出力電圧の変化によって各可変抵抗器43-1〜43-nが順次所定のインピーダンスとなるように制御され、各可変抵抗器43-1〜43-nを介して各キャパシタ44-1〜44-nに所望の充電電流が流れる。
【0043】
すなわち、全波整流器42の出力電圧の上昇時にはキャパシタ44-1が可変抵抗器43-1を介して充電されているときに全波整流器42の出力電圧が次段のキャパシタ44-2の充電電圧に等しくなると可変抵抗器43-1のインピーダンスが有限値から無限大に切り替わってキャパシタ44-1への充電が停止され、代わって、可変抵抗器43-2のインピーダンスが無限大から有限値に切り替わりキャパシタ44-2が可変抵抗器43-2を介して充電されるようになる。
【0044】
このようにして全波整流器42の出力電圧が上昇している期間においては、各可変抵抗器43-1〜43-nのインピーダンスが所定のタイミングで無限大から有限値に切り替わり、各キャパシタ44-1〜44-nに予め設定した目標値の充電電流が流れる。
【0045】
また、全波整流器42の出力電圧の下降時にはキャパシタ44-nの充電電圧が全波整流器42の出力電圧に等しくなると、可変抵抗器43-nのインピーダンスが有限値から無限大に切り替わるとともに可変抵抗器43-(n-1)のインピーダンスが無限大から有限値に切り替わり、キャパシタ44-nに代わってキャパシタ44-(n-1)への充電が開始される。
【0046】
このようにして全波整流器42の出力電圧が下降している期間においても、各可変抵抗器43-1〜43-nのインピーダンスが所定のタイミングで無限大から有限値に切り替わり、各キャパシタ44-1〜44-nに予め設定した目標値の充電電流が流れる。
目標値の充電電流波形を入力電圧波形と同位相の正弦波として設定し、このような制御を行うことで、全波整流器42からの入力電流波形は電圧波形とほぼ同位相の正弦波とすることができ、入力力率を改善できる。
【0047】
一方、各スイッチ12-1〜12-nは各可変抵抗器43-1〜43-nがインピーダンスを切り替える周期に比べてかなり早い周期で順次スイッチング動作し、各キャパシタ44-1〜44-nの充電電圧を順次極性反転回路13に供給する。そして、極性反転回路13から放電灯15に階段状電圧波形が供給される。こうして放電灯15は高周波点灯される。
【0048】
そして、この実施の形態においても極性反転回路13から放電灯15に供給される階段状電圧波形は放電灯15に流れるランプ電流の実効値が一定になるように制御されるので、放電灯15に流れるランプ電流は限流され安定する。従って、前述した実施の形態と同様に装置の小形、軽量化を図ることができる。
【0049】
また、この実施の形態においても階段状電圧波形の制御を図2に示すように行えば、供給電圧の実効値の制御範囲を大きく取ることができる。また、階段状電圧波形の制御を図3に示すように行えば、放電灯の発光効率を向上でき、放電灯から放射される放射雑音を抑制できる。
【0050】
(第4の実施の形態)
なお、この実施の形態の構成は図4に示す構成になっている。
この実施の形態において、例えば、一例として、ランプ電流の実効値が定格の状態にあるときには、図6の(b)に示すように各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nのオン時間を可変せずに一定にしてゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0051】
また、ランプ電流の実効値が定格よりも増加すると、図6の(a)に示すように、電圧が定格実効値よりも高い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときには該当するスイッチのオン時間を可変せずに一定にし、電圧が定格実効値よりも低い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときには該当するスイッチのオン時間が長くなるように可変して階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0052】
また、ランプ電流の実効値が定格よりも減少すると、図6の(c)に示すように、電圧が定格実効値よりも高い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときには該当するスイッチのオン時間を可変せずに一定にし、電圧が定格実効値よりも低い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときには該当するスイッチのオン時間が短くなるように可変して階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0053】
このような制御を行うことでランプ電流の実効値を一定に制御でき、これにより、巻線部品を使用することなく、放電灯15を安定して点灯させることができ、装置の小形、軽量化を図ることができる。
【0054】
また、他の例として、ランプ電流の実効値が定格の状態にあるときには、図7の(b)に示すように各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nのオン時間を可変せずに一定にしてゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0055】
また、ランプ電流の実効値が定格よりも増加すると、図7の(a)に示すように、電圧が定格実効値よりも高い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときにはスイッチのオン時間が短くなるように制御し、電圧が定格実効値よりも低い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときにはスイッチのオン時間を可変せずに一定にして階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0056】
また、ランプ電流の実効値が定格よりも減少すると、図7の(c)に示すように、電圧が定格実効値よりも高い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときにはスイッチのオン時間が長くなるように制御し、電圧が定格実効値よりも低い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときにはスイッチのオン時間を可変せずに一定にして階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0057】
このような制御を行うことでランプ電流の実効値を一定に制御でき、これにより、巻線部品を使用することなく、放電灯15を安定して点灯させることができ、装置の小形、軽量化を図ることができる。
【0058】
また、他の例として、ランプ電流の実効値が定格の状態にあるときには、図8の(b)に示すように各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nのオン時間を可変せずに一定にしてゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0059】
また、ランプ電流の実効値が定格よりも増加すると、図8の(a)に示すように、電圧が定格実効値よりも高い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときにはスイッチのオン時間が短くなるように制御し、電圧が定格実効値よりも低い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときにはスイッチのオン時間が長くなるように制御して階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0060】
また、ランプ電流の実効値が定格よりも減少すると、図8の(c)に示すように、電圧が定格実効値よりも高い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときにはスイッチのオン時間が長くなるように制御し、電圧が定格実効値よりも低い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときにはスイッチのオン時間が短くなるように制御して階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0061】
このような制御を行うことでランプ電流の実効値を一定に制御でき、これにより、巻線部品を使用することなく、放電灯15を安定して点灯させることができ、装置の小形、軽量化を図ることができる。
【0062】
また、さらに、他の例として、図9に示すように、放電灯15に供給する階段状電圧波形の周波数をほぼ固定した状態で定格実効値との差が大きい直流電圧源ほど該当するスイッチのオン時間を長く、あるいはオン時間を短くする度合いを大きくする制御を行う。すなわち、ランプ電流の実効値が定格の状態にあるときには、図9の(b)に示すように各スイッチ12-1〜12-n、32-1〜32-nのオン時間を可変せずに一定にしてゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0063】
また、ランプ電流の実効値が定格よりも増加すると、図9の(a)に示すように、電圧が定格実効値よりも高い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときほどスイッチのオン時間が短くなるように制御し、電圧が定格実効値よりも低い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときほどスイッチのオン時間が長くなるように制御して階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0064】
また、ランプ電流の実効値が定格よりも減少すると、図9の(c)に示すように、電圧が定格実効値よりも高い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときほどスイッチのオン時間が長くなるように制御し、電圧が定格実効値よりも低い直流電圧源からの電圧を放電灯15に供給するときほどスイッチのオン時間が短くなるように制御して階段状電圧波形を放電灯15に供給する。
【0065】
このような制御を行うことでランプ電流の実効値を一定に制御でき、これにより、巻線部品を使用することなく、放電灯15を安定して点灯させることができ、装置の小形、軽量化を図ることができる。
【0066】
(第5の実施の形態)
なお、この実施の形態の構成は図5に示す構成になっている。
この実施の形態において、各キャパシタ44-1〜44-nの充電電圧は各可変抵抗器43-1〜43-nのインピーダンス制御によって図10に示すように、全波整流器42の出力電圧波形Vinに沿った階段状電圧VAとなる。
【0067】
そして、各キャパシタ44-1〜44-nの充電電圧を各スイッチ12-1〜12-nのスイッチング動作によって高い周波数の階段状電圧波形として極性反転回路13に供給し、この極性反転回路13から放電灯14に高周波の階段状電圧波形が供給される。
【0068】
このとき各スイッチ12-1〜12-nがオン動作するスイッチング動作時間は、各可変抵抗器43-1〜43-nのインピーダンス切り替えタイミングに応じて、各可変抵抗器43-1〜43-nがインピーダンスを有限値に切り替えている時間に一律に同じ定数を乗じた時間となるように設定している。
【0069】
従って、極性反転回路13に供給される高周波の階段状電圧波形は、図11に示すように、正弦波状の包絡線VXに沿った波形VBとなる。このようにすれば、極性反転回路13から放電灯15に供給される階段状電圧波形の包絡線は正弦波状にできるので、放電灯の発光効率の向上や放電灯からの放射雑音の抑制などができる。
【0070】
なお、この実施の形態においても巻線部品を使用することなくランプ電流の実効値を一定に制御できるので、装置の小形、軽量化を図ることができるものである。
【0071】
(第6の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
図12に示すように、全波整流器42の出力端子にそれぞれダイオード45-1,…45-n、可変抵抗器43-1,…43-n、抵抗器などのインピーダンス素子からなる入力電流検出回路46-1,…46-nを直列に介してキャパシタ44-1,…44-nを接続している。
【0072】
前記各可変抵抗器43-1〜43-nをドライブ回路47-1,…47-nによって駆動し、この各ドライブ回路47-1〜47-nに誤差増幅器48-1,…48-nからの出力を供給している。
【0073】
また、前記各キャパシタ44-1〜44-nの充電電圧をキャパシタ電圧検出回路49-1,…49-nによってそれぞれ検出し、この検出出力を誤差増幅器50-1,…50-nの反転入力端子(-)に供給している。前記各誤差増幅器50-1〜50-nの非反転入力端子(+)には充電電圧の目標値を設定する基準電圧Vref1〜Vrefnが供給されている。前記各誤差増幅器50-1〜50-nの出力を乗算器51-1〜51-nにそれぞれ供給している。
【0074】
入力電流目標値設定回路52を設け、この設定回路52から前記各乗算器51-1〜51-nに目標値となる入力電流の正弦波データを供給している。前記各乗算器51-1〜51-nは前記各誤差増幅器50-1〜50-nからの出力により前記入力電流目標値設定回路52からの入力電流正弦波データの振幅を可変制御するようになっている。
【0075】
前記各乗算器51-1〜51-nからの出力は、それぞれレベルシフト回路53-1〜53-nによってレベルシフトされて前記第1の誤差アンプ48-1〜48-nの非反転入力端子(+)に入力されている。前記誤差増幅器48-1〜48-nは目標値の入力電流と入力電流検出回路46-1〜46-nが検出した実際の入力電流を比較し、その誤差を求めて前記ドライブ回路47-1〜47-nに供給している。前記ドライブ回路47-1〜47-nは、実際の入力電流が目標値の入力電流に近づくように可変抵抗器43-1〜43-nのインピーダンスを可変制御するようになっている。
【0076】
なお、この装置では前記ドライブ回路47-1〜47-n及び誤差増幅器48-1〜48-nの基準電位は各キャパシタ44-1〜44-nの充電電圧であり、前記キャパシタ電圧検出回路49-1〜49-n及び誤差増幅器50-1〜50-nの基準電位は回路全体の基準電位である全波整流器42の出力端子における負極端子の電位になっている。従って、レベルシフト回路53-1〜53-nを使用して基準電位を合わせるためにキャパシタ毎にシフトさせる必要が有る。
【0077】
前記各キャパシタ44-1〜44-nの充電電圧をダイオード54-1〜54-n及びスイッチ12-1〜12-nをそれぞれ介して極性反転回路13に供給するようになっている。
【0078】
前記各キャパシタ電圧検出回路49-1〜49-nが検出したキャパシタ電圧をキャパシタ電圧比較回路55に供給している。前記キャパシタ電圧比較回路55には、また、クロック発生部23からクロック信号が入力されるようになっている。前記キャパシタ電圧比較回路55は、クロック信号に同期して各キャパシタ電圧検出回路49-1〜49-nが検出したキャパシタ電圧の平均値を求め、この算出した平均値と予め設定した各キャパシタの充電電圧目標値の平均値を比較する。また、誤差増幅器19の非反転入力端子(+)にはランプ電流実効値の定格値に相当する可変可能な電圧VRrefが供給されている。
【0079】
前記キャパシタ電圧比較回路55は、比較結果に基づいて前記電圧VRrefを可変制御するようになっている。すなわち、充電電圧目標値の平均値に比べて検出したキャパシタ電圧の平均値が大きいときには、ランプ電流の実効値の目標値、すなわち、電圧VRrefを低下させる。また、充電電圧目標値の平均値に比べて検出したキャパシタ電圧の平均値が小さいときには、ランプ電流の実効値の目標値、すなわち、電圧VRrefを上昇させる。
【0080】
このような構成においては、各キャパシタ44-1〜44-nの充電電圧が全体として高くなろうとしたときには、ランプ電流の実効値が小さくなるように制御され、逆に、各キャパシタ44-1〜44-nの充電電圧が全体として低くなろうとしたときには、ランプ電流の実効値が大きくなるように制御される。
【0081】
また、同時にキャパシタ電圧は、入力電流検出回路46-1〜46-n、ドライブ回路47-1〜47-n、キャパシタ電圧検出回路49-1〜49-n、誤差増幅器48-1〜48-n、50-1〜50-n、入力電流目標値設定回路52、乗算器51-1〜51-n等の作用によって充電電圧が目標値に近づくように制御され、ランプ電流の目標値は当初の目標値である定格値に収束する。これにより、キャパシタ電圧の変動に対して、ランプ電流が過剰に増加したり、減少したりするのを防ぐことができる。また、力率の改善が図られる。なお、この実施の形態においても巻線部品を使用せずに放電灯15はランプ電流が一定になるように制御されるので、前述した実施の形態と同様に装置の小形、軽量化を図ることができる。
【0082】
(第7の実施の形態)
なお、この実施の形態の構成は図12に示す構成になっている。この実施の形態においては、出力電圧の実効値の可変範囲を定格時の実効値に対して、±20%の範囲内にしたものである。
すなわち、スイッチ12-1〜12-nの択一的なスイッチング動作によって極性反転回路13に階段状電圧波形が供給され、この極性反転回路13から放電灯15に交流の階段状電圧波形が供給されて放電灯15が点灯される。
【0083】
また、入力電流目標値設定回路52からの目標値となる入力電流の正弦波データは各乗算器51-1〜51-nにおいて誤差増幅器50-1〜50-nからの出力によりその振幅が可変制御される。これにより、実際のキャパシタ電圧と目標値との差の大きさに基づいて可変抵抗器43-1〜43-nのインピーダンスが制御され、キャパシタ46-1〜46-nへの入力電流量が制御されるとともに充電電圧が目標値に近づくように制御される。
【0084】
また、出力部においては、放電灯15に流れるランプ電流の実効値が電圧VRrefによって設定された定格値になるようにスイッチ12-1〜12-nのオン動作時間が制御される。
【0085】
ところで、スイッチ12-1〜12-nにおける対応するスイッチが定格時間よりも短い時間でオン動作するように制御されたキャパシタは、放電灯15に対する電荷の放電量が減少するので、そのキャパシタの充電電圧は上昇しようとする。このとき、キャパシタ電圧一定制御により、乗算器からの入力電流目標値である正弦波データの振幅は小さくなり、キャパシタ電圧を低下させ、キャパシタの充電電圧が目標値に近づくように制御される。
【0086】
また、スイッチ12-1〜12-nにおける対応するスイッチが定格時間よりも長い時間でオン動作するように制御されたキャパシタは、放電灯15に対する電荷の放電量が増大するので、そのキャパシタの充電電圧は下降しようとする。このとき、キャパシタ電圧一定制御により、乗算器からの入力電流目標値である正弦波データの振幅は大きくなり、キャパシタ電圧を上昇させ、キャパシタの充電電圧が目標値に近づくように制御される。
【0087】
その結果として、各キャパシタ46-1〜46-nの入力電流目標値の波形が正弦波に設定していても振幅の設定が各キャパシタ毎に異なることになり、入力電流に段が生じ、高調波成分が大きくなる。このため、入力電流の高調波成分を大きく悪化させないために放電灯15に供給される階段状電圧波形の実効値範囲を規定することが必要になる。
【0088】
図13は放電灯15に供給される階段状電圧波形と比較のための正弦波波形を示したもので、(a)はランプ電流の実効値が定格時の実効値に対して−24%のときの階段状電圧波形と正弦波波形を示し、(b)はランプ電流の実効値が定格時の実効値に対して−11%のときの階段状電圧波形と正弦波波形を示し、(c)はランプ電流の実効値が定格時の実効値と一致しているときの階段状電圧波形と正弦波波形を示し、(d)はランプ電流の実効値が定格時の実効値に対して+10%のときの階段状電圧波形と正弦波波形を示し、(e)はランプ電流の実効値が定格時の実効値に対して+19%のときの階段状電圧波形と正弦波波形を示している。
【0089】
そして、ランプ電流の実効値が定格時の実効値に対して−24%のときの入力電流波形は図14の(a)に示すようになり、ランプ電流の実効値が定格時の実効値に対して−11%のときの入力電流波形は図14の(b)に示すようになり、ランプ電流の実効値が定格時の実効値と一致しているときの入力電流波形は図14の(c)に示すようになり、ランプ電流の実効値が定格時の実効値に対して+10%のときの入力電流波形は図14の(d)に示すようになり、ランプ電流の実効値が定格時の実効値に対して−19%のときの入力電流波形は図14の(e)に示すようになる。
【0090】
また、階段状電圧の実効値の変化と入力電流との関係を表で示すと表1に示すようになる。階段状電圧の実効値が定格から外れてくると、入力電流の、特に、3次高調波成分が大きくなることがわかる。この結果から、階段状電圧波形の、実効値の変化の範囲を、定格動作時の階段状電圧波形の実効値に対して、約20%の絶対値以下に設定することによって、入力電流の高調波成分を大きく悪化させることは無い。
【0091】
【表1】
【0092】
なお、この実施の形態の構成は図12の構成になっているので、この実施の形態においても巻線部品を使用せずに放電灯15はランプ電流が一定になるように制御されるので、前述した実施の形態と同様の作用効果が得られるのは勿論である。
【0093】
(第8の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省力する。
これは、図15に示すように、各キャパシタ44-1〜44-nの電圧をキャパシタ電圧平均値検出回路56で検出してその平均値を代表値として求めるようになっている。なお、代表値としては平均値に限られず各キャパシタ44-1〜44-nのいずれか1つの電圧を検出して代表値としてもよい。この場合、充電目標値がもっとも高いキャパシタの電圧を検出するようにすれば、各可変抵抗器43-1〜43-nのインピーダンス制御が確実にでき、入力電流を常に滑らかに連続して流すことができるようになる。
【0094】
前記キャパシタ電圧平均値検出回路56で求めたキャパシタ電圧の平均値を誤差増幅器57の反転入力端子(-)に供給するとともにキャパシタ電圧比較回路58に供給している。
前記誤差増幅器57の非反転入力端子(+)には、充電電圧の目標値の平均値を設定する基準電圧Vrefが供給されている。前記誤差増幅器57は、キャパシタ電圧平均値検出回路56で求めたキャパシタ電圧の平均値と充電電圧の目標値を設定する基準電圧Vrefを比較し、その誤差出力を入力電流目標波形成形回路59に供給している。
【0095】
前記入力電流目標波形成形回路59は、放電灯15に供給される階段状電圧波形の実効値が定格値にあるときには、図16の(a)に示す正弦波の入力電圧波形と相似形の図16の(b)に示す正弦波の入力電流波形を入力電流目標波形として成形し出力するようになっている。
【0096】
また、前記入力電流目標波形成形回路59は、階段状電圧波形の実効値が定格値よりも上昇したときには、図17に示すように、商用交流の1サイクルにおいて位相が90°及び270°前後では定格動作時において目標値となる入力電流波形I0よりも振幅が大きく、しかも90°及び270°に向かって振幅がより大きくなり、それ以外の部位では入力電流波形I0よりも振幅が小さくなる電流波形を入力電流目標波形I1として成形し出力するようになっている。
【0097】
また、前記入力電流目標波形成形回路59は、階段状電圧波形の実効値が定格値よりも低下したときには、図18に示すように、商用交流の1サイクルにおいて位相が90°及び270°前後では定格動作時において目標値となる入力電流波形I0よりも振幅が小さく、しかも90°及び270°に向かって振幅がより小さくなり、それ以外の部位では入力電流波形I0よりも振幅が大きくなる電流波形を入力電流目標波形I2として成形し出力するようになっている。
【0098】
前記キャパシタ電圧比較回路58には、また、クロック発生部23からクロック信号が入力されるようになっている。前記キャパシタ電圧比較回路58は、クロック信号に同期して前記キャパシタ電圧平均値検出回路56で求めたキャパシタ電圧の平均値と予め設定した各キャパシタの充電電圧目標値の平均値を比較する。そして、前記キャパシタ電圧比較回路58は、比較結果に基づいて前記電圧VRrefを可変制御するようになっている。
【0099】
このような構成においては、放電灯15に供給される階段状電圧波形の実効値が定格値から上昇した場合、充電電圧が低いキャパシタを放電灯15に供給するためのスイッチは、定格時よりも短い時間でオン動作するように制御されており、キャパシタから放電灯15への放電電荷量は減少するので、そのキャパシタ電圧は上昇しようとする。
また、充電電圧が高いキャパシタを放電灯15に供給するためのスイッチは、定格時よりも長い時間でオン動作するように制御されており、キャパシタから放電灯15への放電電荷量は増加するので、そのキャパシタ電圧は下降しようとする。
【0100】
従って、全波整流器42からの入力電流の目標波形として、商用交流の1サイクルにおいて、位相が90°及び270°前後では正弦波の入力電流波形I0よりも振幅が大きく、それ以外の部位では振幅が小さくなるように入力電流目標波形成形回路59で波形成形することで、キャパシタ電圧の代表値に従った制御であるが、各キャパシタの充電電圧を対応する目標値電圧に近づけることができるとともに、入力電流波形を滑らかにすることができる。
【0101】
また、放電灯15に供給される階段状電圧波形の実効値が定格値から減少した場合、充電電圧が低いキャパシタを放電灯15に供給するためのスイッチは、定格時よりも長い時間でオン動作するように制御されており、キャパシタから放電灯15への放電電荷量は増加するので、そのキャパシタ電圧は下降しようとする。
また、充電電圧が高いキャパシタを放電灯15に供給するためのスイッチは、定格時よりも短い時間でオン動作するように制御されており、キャパシタから放電灯15への放電電荷量は減少するので、そのキャパシタ電圧は上昇しようとする。
【0102】
従って、全波整流器42からの入力電流の目標波形として、商用交流の1サイクルにおいて、位相が90°及び270°前後では正弦波の入力電流波形I0よりも振幅が小さく、それ以外の部位では振幅が大きくなるように入力電流目標波形成形回路59で波形成形することで、キャパシタ電圧の代表値に従った制御であるが、各キャパシタの充電電圧を対応する目標値電圧に近づけることができるとともに、入力電流波形を滑らかにすることができる。
【0103】
このように、放電灯15に供給される階段状電圧波形の実効値の変化に応じて入力電流目標波形成形回路59から各誤差増幅器48-1〜48-nに供給される入力電流目標波形を変化させることで、キャパシタ電圧の代表値に従った制御であるが、各キャパシタの充電電圧を対応する目標電圧値に近づけることができるとともに、全波整流器42からの入力電流波形が急激に変化せずに常に滑らかに変化するようになる。従って、入力電流波形による、特に高次の高調波成分の発生を抑制することができる。
【0104】
なお、この実施の形態においても巻線部品を使用せずに放電灯15はランプ電流が一定になるように制御されるので、前述した実施の形態と同様の作用効果が得られるのは勿論である。
【0105】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1記載の発明及び請求項2記載の発明によれば、放電灯に流れるランプ電流の実効値を実効値検出部で検出し、この実効値検出部が検出するランプ電流の実効値が一定になるようにスイッチ回路を制御してゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御するので、コイルなどの巻線部品を使用せずにランプ電流を限流制御でき、装置の小形、軽量化を図ることができる。
【0106】
また、直流電圧源をそれぞれキャパシタで構成し、各キャパシタは、商用交流入力を全波整流する全波整流器の出力端子にそれぞれ可変抵抗器を介して接続され、各可変抵抗器は、それぞれ対応するキャパシタを充電する期間のみインピーダンスが有限値になり、それ以外の期間ではインピーダンスが無限大になるように制御され、各可変抵抗器は、各キャパシタを充電するときのインピーダンスが、商用交流入力電圧に略比例した波形の入力電流が全波整流器から流れ込むように制御されるので、入力電流波形を入力電圧波形とほぼ同位相の正弦波とすることができ、入力力率を改善できる。
【0107】
また、請求項3記載の発明によれば、スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、ランプ電流が増加しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を短くする制御を行うので、ランプ電流の実効値を一定に制御でき、巻線部品を使用することなく、放電灯を安定して点灯させることができる。
【0108】
また、請求項4記載の発明によれば、スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、ランプ電流が増加しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、低い電圧値ほど出力時間を短くし、いずれの場合もゼロ電圧値の出力時間は一定となるように制御を行うので、ランプ電流の実効値を一定に制御でき、巻線部品を使用することなく、放電灯を安定して点灯させることができ、しかも、放電灯の発光効率を向上できるとともに放電灯から放射される放射雑音を抑制することができる。
【0109】
また、請求項5記載の発明によれば、ランプ電流の実効値が定格の状態にあるときはゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を一定にし、ランプ電流が増加しようとしたときには、定格動作時における階段状電圧の実効値よりも高い電圧値の出力時間を可変せずに一定にするか短くし、階段状電圧の実効値以下の電圧値の出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときには、階段状電圧の実効値よりも高い電圧値の出力時間を可変せずに一定にするか長くし、階段状電圧の実効値以下の電圧値の出力時間を短くする制御を行い、ランプ電流の実効値が一定になるように制御するので、巻線部品を使用することなく、放電灯を安定して点灯させることができる。
【0110】
また、請求項6記載の発明によれば、スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、定格動作時の階段状電圧の実効値との差が大きい電圧値ほど出力時間を、長くあるいは短くする度合いを大きくしたので、ランプ電流の実効値を一定に制御でき、放電灯を安定して点灯させることができる。
【0111】
また、請求項7記載の発明によれば、定格動作時において、スイッチ回路を介して各キャパシタから放電灯に供給する電圧値の出力時間を、各キャパシタに全波整流器からそれぞれ可変抵抗器を介して充電電流が流れる時間に対して、一律に同じ定数を乗じた時間に設定したので、放電灯に供給される階段状電圧波形の包絡線を正弦波状にでき、放電灯の発光効率の向上や放電灯から放射される放射雑音を抑制することができる。
【0112】
また、請求項8記載の発明によれば、各キャパシタの充電電圧の平均値と各キャパシタに対して設定された充電目標値電圧の平均値とを比較する比較手段を設け、各キャパシタによる階段状電圧波形が放電灯に供給されるときに実効値検出部が検出するランプ電流の実効値が予め設定した実効値の目標値になるように階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御し、比較手段は、各キャパシタの充電電圧の平均値が各キャパシタに対して設定された充電目標値電圧の平均値よりも大きいときには実効値の目標値を小さくし、各キャパシタの充電電圧の平均値が充電目標値電圧の平均値よりも小さいときには実効値の目標値を大きく制御するので、キャパシタ電圧の代表値に従った制御であるが、各キャパシタの充電電圧を対応する目標電圧値に近づけることができるとともに、入力電流波形が急激に変化せずに常に滑らかに変化するようになり、入力電流波形による、特に高次の高調波成分の発生を抑制することができる。
【0113】
また、請求項9記載の発明によれば、任意の可変抵抗器に予め設定した目標値の入力電流が流れるように対応する可変抵抗器のインピーダンスを制御し、任意のキャパシタの充電電圧が一定になるように、そのキャパシタ電圧が充電電圧の目標値よりも低下したときには目標値の入力電流の振幅を大きく制御し、そのキャパシタ電圧が充電電圧の目標値よりも上昇したときには目標値の入力電流の振幅を小さく制御し、階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御することで階段状電圧波形の実効値を可変制御し、この場合における階段状電圧波形の実効値の可変範囲を、定格動作時の階段状電圧波形の実効値に対して±20%の範囲内にしたので、入力電流の高調波成分を大きく悪化させることなく、しかも、巻線部品を使用することなく、放電灯を安定して点灯させることができる。
【0114】
また、請求項10記載の発明によれば、任意の可変抵抗器に予め設定した目標値の入力電流が流れるように対応する可変抵抗器のインピーダンスを制御し、各キャパシタ電圧の平均値が一定になるように、その平均値電圧が目標値電圧よりも低下したときには目標値の入力電流の振幅を大きく制御し、その平均値電圧が目標値電圧よりも上昇したときには目標値の入力電流の振幅を小さく制御し、スイッチ回路から出力されるゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の実効値を検出し、この検出値に従って目標値となる入力電流波形を成形するので、キャパシタ電圧の代表値に従った制御であるが、各キャパシタの充電電圧を対応する目標電圧値に近づけることができるとともに、入力電流波形が急激に変化せずに常に滑らかに変化するようになり、入力電流波形による、特に高次の高調波成分の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の、第1の実施の形態を示す一部ブロックを含む回路構成図。
【図2】 同実施の形態において放電灯に供給される階段状電圧波形の一例を示す図。
【図3】 同実施の形態において放電灯に供給される階段状電圧波形の他の例を示す図。
【図4】 本発明の、第2の実施の形態を示す一部ブロックを含む回路構成図。
【図5】 本発明の、第3の実施の形態を示す一部ブロックを含む回路構成図。
【図6】 本発明の、第4の実施の形態において放電灯に供給される階段状電圧波形の一例を示す図。
【図7】 同実施の形態において放電灯に供給される階段状電圧波形の他の例を示す図。
【図8】 同実施の形態において放電灯に供給される階段状電圧波形の他の例を示す図。
【図9】 同実施の形態において放電灯に供給される階段状電圧波形の他の例を示す図。
【図10】 本発明の、第5の実施の形態における全波整流器からの出力電圧波形と各キャパシタの充電電圧との関係を示す図。
【図11】 同実施の形態における極性反転回路に供給される高周波な階段状電圧波形を示す図。
【図12】 本発明の、第6の実施の形態を示す一部ブロックを含む回路構成図。
【図13】 本発明の、第7の実施の形態においてランプ電流実効値が変化したときの放電灯に供給される階段状電圧波形と比較のための正弦波波形を示す図。
【図14】 同実施の形態におけるランプ電流実効値が変化したときの入力電流波形を示す図。
【図15】 本発明の、第8の実施の形態を示す一部ブロックを含む回路構成図。
【図16】 同実施の形態における入力電圧波形と階段状電圧波形の実効値が定格値のときの入力電流目標波形成形回路で成形される入力電流目標波形を示す図。
【図17】 同実施の形態において階段状電圧波形の実効値が定格値よりも上昇したときの入力電流目標波形成形回路で成形される入力電流目標波形を正弦波の入力電流波形と比較して示す図。
【図18】 同実施の形態において階段状電圧波形の実効値が定格値よりも低下したときの入力電流目標波形成形回路で成形される入力電流目標波形を正弦波の入力電流波形と比較して示す図。
【符号の説明】
11-1〜11-n…直流電圧源、12-1〜12-n…スイッチ、13…極性反転回路、15…放電灯、16…ランプ電流検出器、17…駆動回路、18…実効値コンバータ、19…誤差増幅器、20…制御器。
Claims (10)
- 異なる正の電圧値を発生する複数の直流電圧源と、この各直流電圧源からの直流電圧値を択一的に取り出し、ゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を出力するスイッチ回路と、このスイッチ回路からの階段状電圧波形を入力し、交流の階段状電圧波形を出力する極性反転回路と、この極性反転回路からの交流の階段状電圧波形が供給される放電灯と、この放電灯に流れるランプ電流の実効値を検出する実効値検出部と、前記スイッチ回路を制御し、前記実効値検出部が検出するランプ電流の実効値が一定になるようにゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御する制御手段を備え、
前記各直流電圧源をそれぞれキャパシタで構成し、前記各キャパシタは、商用交流入力を全波整流する全波整流器の出力端子にそれぞれ可変抵抗器を介して接続され、前記各可変抵抗器は、それぞれ対応するキャパシタを充電する期間のみインピーダンスが有限値になり、それ以外の期間ではインピーダンスが無限大になるように制御され、
前記各キャパシタの充電電圧は、前記各可変抵抗器のインピーダンス制御により前記全波整流器の出力電圧波形に沿った階段状に設定され、
前記全波整流器の出力電圧が上昇する期間においては、あるキャパシタの充電を、前記全波整流器の出力電圧がそのキャパシタの充電電圧に等しくなったとき開始させ、次段のキャパシタの充電電圧に等しくなったとき停止させ、前記全波整流器の出力電圧が下降する期間においては、あるキャパシタの充電を、前記全波整流器の出力電圧が次段のキャパシタの充電電圧に等しくなったとき停止させ、次段のキャパシタの充電を開始することを特徴とする放電灯点灯装置。 - 異なる正の電圧値を発生する複数の第1直流電圧源と、この各第1直流電圧源の電圧値と絶対値が等しいゼロ電圧値を含む負の電圧値を発生する複数の第2直流電圧源と、前記各第1直流電圧源からの直流電圧値を択一的に取り出し、ゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を出力する第1スイッチ回路と、この第1スイッチ回路とは異なるタイミングで前記各第2直流電圧源からの直流電圧値を択一的に取り出し、ゼロ電圧値を含む階段状電圧波形を出力する第2スイッチ回路と、前記各スイッチ回路からの階段状電圧波形が供給される放電灯と、この放電灯に流れるランプ電流の実効値を検出する実効値検出部と、前記各スイッチ回路を制御し、前記実効値検出部が検出するランプ電流の実効値が一定になるようにゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御する制御手段を備え、
前記各第1,第2直流電圧源をそれぞれキャパシタで構成し、前記各キャパシタは、商用交流入力を全波整流する全波整流器の出力端子にそれぞれ可変抵抗器を介して接続され、前記各可変抵抗器は、それぞれ対応するキャパシタを充電する期間のみインピーダンスが有限値になり、それ以外の期間ではインピーダンスが無限大になるように制御され、
前記各キャパシタの充電電圧は、前記各可変抵抗器のインピーダンス制御により前記全波整流器の出力電圧波形に沿った階段状に設定され、
前記全波整流器の出力電圧が上昇する期間においては、あるキャパシタの充電を、前記全波整流器の出力電圧がそのキャパシタの充電電圧に等しくなったとき開始させ、次段のキャパシタの充電電圧に等しくなったとき停止させ、前記全波整流器の出力電圧が下降する期間においては、あるキャパシタの充電を、前記全波整流器の出力電圧が次段のキャパシタの充電電圧に等しくなったとき停止させ、次段のキャパシタの充電を開始することを特徴とする放電灯点灯装置。 - スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、制御手段は、ランプ電流が増加しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、ゼロ電圧値を含む低い電圧値ほど出力時間を短くする制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
- スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、制御手段は、ランプ電流が増加しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を短くし、低い電圧値ほど出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときは階段状電圧波形における高い電圧値ほど出力時間を長くし、低い電圧値ほど出力時間を短くし、いずれの場合も前記階段状電圧波形におけるゼロ電圧値の出力時間は一定となるように制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
- 制御手段は、ランプ電流の実効値が定格の状態にあるときはゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を一定にし、ランプ電流が増加しようとしたときには、定格動作時における階段状電圧の実効値よりも高い電圧値の出力時間を可変せずに一定にするか短くし、前記階段状電圧の実効値以下の電圧値の出力時間を長くする制御を行い、ランプ電流が減少しようとしたときには、前記階段状電圧の実効値よりも高い電圧値の出力時間を可変せずに一定にするか長くし、前記階段状電圧の実効値以下の電圧値の出力時間を短くする制御を行い、ランプ電流の実効値が一定になるように制御することを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
- スイッチ回路から出力される階段状電圧波形の周波数を固定した状態で、定格動作時の階段状電圧の実効値との差が大きい電圧値ほど出力時間を、長くあるいは短くする度合いを大きくしたことを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。
- 定格動作時において、スイッチ回路を介して各キャパシタから放電灯に供給する電圧値の出力時間を、前記各キャパシタに全波整流器からそれぞれ可変抵抗器を介して充電電流が流れる時間に対して、一律に同じ定数を乗じた時間に設定したことを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
- 各キャパシタの充電電圧の平均値と前記各キャパシタに対して設定された充電目標値電圧の平均値とを比較する比較手段を設け、
制御手段は、前記各キャパシタによる階段状電圧波形が放電灯に供給されるときに実効値検出部が検出するランプ電流の実効値が予め設定した実効値の目標値になるように前記階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御し、
前記比較手段は、前記各キャパシタの充電電圧の平均値が前記各キャパシタに対して設定された充電目標値電圧の平均値よりも大きいときには前記実効値の目標値を小さくし、前記各キャパシタの充電電圧の平均値が前記充電目標値電圧の平均値よりも小さいときには前記実効値の目標値を大きく制御することを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。 - 任意の可変抵抗器に予め設定した目標値の入力電流が流れるように対応する可変抵抗器のインピーダンスを制御し、任意のキャパシタの充電電圧が一定になるように、そのキャパシタ電圧が充電電圧の目標値よりも低下したときには目標値の入力電流の振幅を大きく制御し、そのキャパシタ電圧が充電電圧の目標値よりも上昇したときには目標値の入力電流の振幅を小さく制御し、
制御手段は、階段状電圧波形の各電圧値の出力時間を可変制御することで前記階段状電圧波形の実効値を可変制御し、この場合における階段状電圧波形の実効値の可変範囲を、定格動作時の階段状電圧波形の実効値に対して±20%の範囲内にしたことを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。 - 任意の可変抵抗器に予め設定した目標値の入力電流が流れるように対応する可変抵抗器のインピーダンスを制御し、各キャパシタ電圧の平均値が一定になるように、その平均値電圧が目標値電圧よりも低下したときには目標値の入力電流の振幅を大きく制御し、その平均値電圧が目標値電圧よりも上昇したときには目標値の入力電流の振幅を小さく制御し、
スイッチ回路から出力されるゼロ電圧値を含む階段状電圧波形の実効値を検出し、この検出値に従って目標値となる入力電流波形を成形することを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装置。
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