JP3989947B1 - パンツ - Google Patents

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Abstract

【課題】尿吸収体と着用者の尿道口とを常に適宜な位置関係にし、排泄された尿を尿吸収体によって確実に吸収するようにしたパンツを提供する。
【解決手段】着用者の股間部相当位置の前方から後方に向けて配置される外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の間に尿吸収体Nを収容自在としたパンツPであって、尿吸収体Nに漏斗状部N1aを形成すると共に、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’をそれぞれその端部が円弧状を呈する外前立てA、内前立てA’と外股マチ布B、内股マチ布B’から構成し、前立ての端部と股マチ布の端部を縫合してなる縫合部D1,D1’の付近に尿吸収体Nの漏斗状部N1aを位置させる。
【選択図】図26

Description

この発明はパンツに関し、より具体的には尿漏れ対策を施したパンツに関する。
尿漏れとは、失禁あるいは頻尿により排尿準備行動が間に合わず排尿に至る症状であり、従来よりその症状に適応した大人用の紙おむつなどが開発されている。上記した症状の性格から、尿漏れは介護される人あるいは高年齢者の症状というイメージが定着しているが、近時それとは別に若年層あるいは中年齢層においても、トイレに再々行けない状況下で尿意の我慢、冷房等での膀胱炎症状など各々の生活環境に起因した少量の尿漏れを経験する者も多く、その対策が必要とされている。
また、中年齢層以降の成人にあっては、排尿後の残尿が少量漏れ出る症状を持つことも多く、それによってパンツやズボンが汚れるという不都合があった。これらの症状がひどい場合は前記した大人用の紙おむつを着用することも考えられるが、紙おむつは尿漏れ対策専用として使用用途が特定されると共に、見た目のシルエットも悪くなるという不具合がある。
そこで、従来より、外観は通常のパンツでありながら、失禁などによる尿を吸収可能な尿吸収体を収容自在としたパンツが種々提案されており、その一例として特許文献1記載の技術を挙げることができる。
特開2001−25483号公報(段落0008,0010、図1など)
特許文献1記載の技術においては、パンツを外装体と内装体の二重に構成すると共に、内装体の着用者の股間部相当位置を、着用者の肌に接する内側に配置される保水部とその外側に配置される防水皿からなる二重構造とし、保水部と防水皿の間に尿吸収用紙パック(尿吸収体)を収容自在とするように構成される。
しかしながら、上記特許文献1にあっては、パンツに尿吸収体を収容自在とすることを開示するに止まり、尿吸収体と着用者の尿道口との位置関係について何等考慮されていなかった。即ち、尿吸収体や尿道口は着用者の歩く、座るなどの動作に伴って移動するため、特許文献1記載技術のように構成すると、尿吸収体と尿道口との間に位置ズレが生じ、それらの位置関係によっては尿を確実に吸収できないおそれがあった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、尿吸収体と着用者の尿道口とを常に適宜な位置関係にし、排泄された尿を尿吸収体によって確実に吸収するようにしたパンツを提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、着用者の股間部相当位置の前方から後方に向けて配置される外クロッチ布と内クロッチ布の間に尿吸収体を収容自在としたパンツであって、前記尿吸収体に漏斗状部を形成すると共に、前記外クロッチ布と内クロッチ布をそれぞれその端部が円弧状を呈する前立てと股マチ布から構成し、前記前立ての端部と股マチ布の端部を縫合してなる縫合部の付近に前記尿吸収体の漏斗状部を位置させるように構成した。
請求項2にあっては、前記尿吸収体に前記漏斗状部に連続する位置決め部を形成すると共に、前記外クロッチ布と内クロッチ布を前記股間部相当位置の後方で縫合して第2の縫合部を形成し、前記尿吸収体の位置決め部を前記第2の縫合部の付近に位置させるように構成した。
請求項3にあっては、前記尿吸収体の位置決め部に当て布を縫合し、その内部空間に前記着用者の指を挿入自在とするように構成した。
請求項4にあっては、前記尿吸収体の位置決め部を、前記第2の縫合部の付近に止め具を介して取り付け自在とするように構成した。
請求項1に係るパンツにあっては、着用者の股間部相当位置の前方から後方に向けて配置される外クロッチ布と内クロッチ布をそれぞれその端部が円弧状を呈する前立てと股マチ布から構成し、前立ての端部と股マチ布の端部を縫合して縫合部を形成するように構成したので、前記縫合部付近を凸形状(錐体形状)に形成することが可能となり、その凸形状の内側に形成されたスペースに着用者の尿道口(具体的には、男性器の尿道口)を位置させることで、尿道口は縫合部付近に確実に位置させられる。また、尿吸収体に漏斗状部を形成し、その漏斗状部を前記縫合部付近に位置させるように構成したので、縫合部付近に位置させられた尿道口は漏斗状部近傍にも位置させられることとなる。即ち、着用者の尿道口は常に漏斗状部近傍に位置させられる、換言すれば、尿吸収体と着用者の尿道口は常に適宜な位置関係となるため、尿吸収体(漏斗状部)は排泄された尿を確実に受け止めて吸収することができる。
また、尿吸収体に漏斗状部を形成するように構成したので、漏斗状部の頂点部近傍に着用者の尿道口を位置させることも可能となる。それにより、排泄された尿は漏斗状部の頂点部分を中心として放射状に拡散しながら均一に吸収される、即ち、尿吸収体の漏斗状部において全体的に吸収されることとなるため、尿吸収体は尿を効率よく吸収することができる。
また、前立てと股マチ布の縫合部付近を凸形状に形成することが可能であるため、着用者の尿道口を凸形状の内側に形成されるスペースに容易に位置させることができ、さらに着用感も向上させることができる。
また、通常のパンツに外クロッチ布と内クロッチ布を取り付け、その間に尿吸収体を収容するように構成したので、尿吸収体を取り付けない(収容しない)ときは通常のパンツとして使用でき、見た目のシルエットに優れる。
尚、この明細書において、「パンツ」は下着(インナウエア)を意味するものとして用いる。
また、この明細書において、「男性器」は男性の外部生殖器を指し、基本的には陰茎の意味で使用するが、陰茎と陰嚢の両者を含む意味で使用する場合もある。
請求項2に係るパンツにあっては、尿吸収体に漏斗状部に連続する位置決め部を形成すると共に、外クロッチ布と内クロッチ布を股間部相当位置の後方で縫合して第2の縫合部を形成し、尿吸収体の位置決め部を第2の縫合部の付近に位置させるように構成、即ち、股間部相当位置の後方付近に形成された第2の縫合部付近が、尿吸収体が収容されるべき位置の基点となるように構成したので、上記した効果に加え、パンツを着用したまま尿吸収体を取り替える際、新しい尿吸収体を適切な位置に素早く収容、具体的には、股間部の尿漏れ範囲に素早く位置決めして収容することができる。また、第2の縫合部は縫製作業の必要工程において形成され、縫い目が存在するだけであるため、着用感が低下することがない。
請求項3に係るパンツにあっては、尿吸収体の位置決め部に当て布を縫合し、その内部空間に着用者の指を挿入自在とするように構成したので、請求項2で述べた効果に加え、着用者は、位置決め部と当て布によって形成された内部空間に指を挿入しつつ尿吸収体を収容でき、よって尿吸収体の装着を容易にすることができる。
請求項4に係るパンツにあっては、尿吸収体の位置決め部を、第2の縫合部の付近に止め具を介して取り付け自在とするように構成したので、請求項2,3で述べた効果に加え、尿吸収体が外クロッチ布と内クロッチ布に対して位置ズレするのを効果的に防止でき、尿吸収体は排泄された尿をより一層確実に吸収することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係るパンツの最良の実施の形態について説明する。
図1はこの発明の第1実施例に係るパンツの正面図であり、図2は図1に示すパンツの背面図である。
図1および2において、符号Pはパンツを示す。パンツPは、左右身頃L,R、左右身頃L,Rの前方の間に配置されて前開きMを構成する左前身頃FLおよび右前身頃FRの各身頃と、着用者の股間部相当位置の前方から後方に向けて配置されると共に、尿吸収体を収容するクロッチポケット(サポーターポケット。図1,2で共に見えず。後述)CPと、履き口(ウエストライン)Wに縫着されたウエストゴムWGとからなる。図示の如く、左身頃Lと左前身頃FLによって左裾口HLが、右身頃Rと右前身頃FRによって右裾口HRが形成される。
尚、この明細書において、左右あるいは前後などの記載は、着用した状態でその者にとっての左右方向あるいは前後方向を意味する。また、「前開き」とは、パンツの前面に窓状に設けられる男性器を取り出すための開口部(前開き口)を備える部位を指す。従って、パンツPは主として男性が着用するトランクス型のものである。
左右身頃L,Rおよび左右前身頃FL,FRは伸縮可能な素材、具体的には、ポリウレタン糸を含むニットから製作される。これにより、着用されたパンツPにおいては、尿吸収体を収容して膨らみ(ボリューム)が発生する際、体側は圧迫されず、膨らみは柔軟に外側へ発生される。
図3は、図1に示す左前身頃FLおよび右前身頃FRの裁断形状(生地片)を、表側から見た平面図である。尚、この明細書で「表」とは、着用されたパンツにおいて露出される部分、あるいは人体に接触しない部分を意味し、「裏」とは、被覆される部分、あるいは人体に接触する部分を意味する。
左前身頃FLと右前身頃FRは、パンツPの前開きMを構成する一対の身頃であって左右略対称形状に裁断されてなる。左前身頃FLは、見返しFL1を備えると共に、右前身頃FRは、持ち出しFR1を備える。
左前身頃FLについて説明すると、左前身頃FLは、見返しFL1の上端線7−8と連続する、後に履き口Wの一部となる直線辺たる上端線8−1、後に前身頃の左側端縁線となる線1−2、後に左裾口HLの一部となる直線辺たる下端線2−3、後に後股ぐりとなる線3−4、後に右前身頃FRの対応する端縁と縫合され前股ぐりとなる線4−5、図3に一点鎖線で示す線分5−8(前開きMの中心線)、および見返しFL1からなる。
見返しFL1は、前記した線分5−8および線5−6−7−8で画される略矩形状の部分で、この見返しFL1は後に線分5−8を軸に内部方向に折り返されて前開きMの外側部分となる。
次いで、右前身頃FRについて説明する。尚、上述した左前身頃FLの説明が大略妥当するので、同一符号にダッシュ(’)を付して説明を省略すると共に、左前身頃FLとの相違点を中心に説明する。
右前身頃FRにおいて、持ち出しFR1は線分5’−6’−7’−8’−5’で画される略矩形状の部分であり、後に前開きMの内側部分となる。即ち、持ち出しFR1は、見返しFL1が内部方向に折り返された左前身頃FLが、線分5−8と線分5’−8’を合わせるようにして重ねられるため、前開きMの内側部分となる。
図4は、図1に示す左身頃Lおよび右身頃Rの裁断形状(生地片)を、表側から見た平面図である。
図4に示す如く、左右身頃L,Rは1枚の連続した生地から製作され、後に履き口Wの一部となる直線辺たる上端線17−18−19−20−9、後に前身頃の右側端縁線となる直線辺たる線分9−10、後に右裾口HRの一部となる直線辺たる線分10−11−12、後に左右前身頃FL,FRの線3−4,3’−4’と縫合され後股ぐりとなる線12−13−14、後に左裾口HLの一部となる直線辺たる線分14−15−16、後に前身頃の左側端縁線となる直線辺たる線分16−17からなる。図4において、一点鎖線で示す線分11−20はパンツP完成時の右脇線を、線分15−18は左脇線を表し、線分13−19は後ろ中心線を示す。
図5は、クロッチポケットCPを拡大して示す拡大平面図と拡大左側面図である。尚、図において、括弧で表す符号は図示上見えない箇所を示す。
クロッチポケットCPは、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’からなる。尚、この明細書で「内」とは、前記した「裏」と同様、着用されたパンツにおいて被覆される部分、あるいは人体に接触する部分を意味する。また、「外」とは、「内」に対しての意味で使用するため、前記した「表」と同様、人体に接触しない部分を意味するが、必ずしも露出される部分を意味するものではない。
外クロッチ布Cと内クロッチ布C’は上記した伸縮可能な素材であって、吸水透過性も有する素材(例えば、特許第2987605号公報に記載されるセラミックス微粒子を含有する繊維(綿))から製作される。
図6は、図5に示す外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の裁断形状(生地片)を、表側から見た平面図である。
図6に示す如く、外クロッチ布Cは外前立てAと外股マチ布Bを備えると共に、内クロッチ布C’は内前立てA’と内股マチ布B’を備える。外前立てAは、後に履き口Wの一部となる直線辺たる上端線27−28−21、後にクロッチポケットCPの左側端縁線となる線21−22−23、円弧状(凸弧状)を呈すると共に、後に外股マチ布Bの対応する端縁と縫合される下端線23−24−25、後にクロッチポケットCPの右端縁部となる線25−26−27からなる。
外股マチ布Bは、円弧状を呈すると共に、後に外前立てAの下端線23−24−25と縫合される上端線33−34−29、後にクロッチポケットCPの左側端縁線となる線29−30、後に後股ぐりの一部となる下端線30−31−32、後にクロッチポケットCPの右端縁部となる線32−33からなる。
内前立てA’は、後にクロッチポケットCPの入口CP1となる直線辺たる上端線27’−28’−21’、後にクロッチポケットCPの左側端縁線となる線21’−22’−23’、円弧状を呈すると共に、後に外股マチ布B’の対応する端縁と縫合される下端線23’−24’−25’、後にクロッチポケットCPの右端縁部となる線25’−26’−27’からなる。また、内前立てA’において、紙面縦方向の長さ(24’−28’)は、外クロッチ布Cのそれ(24−28)に比して所定値(例えば、約4[cm])だけ短くなるように裁断される。
内股マチ布B’は、外股マチ布Bと略同一形状の生地片であるため、上記した外股マチ布Bの説明は内股マチ布B’にも妥当する。即ち、内股マチ布B’は、円弧状を呈すると共に、後に内前立てA’の下端線23’−24’−25’と縫合される上端線33’−34’−29’、後にクロッチポケットCPの左側端縁線となる線29’−30’、後に後股ぐりの一部となる下端線30’−31’−32’、後にクロッチポケットCPの右端縁部となる線32’−33’からなる。上記した外前立てA、外股マチ布B、内前立てA’および内股マチ布B’はそれぞれ、一点鎖線で示す線が生地片の中心であり、中心線(実際に線があるわけではない)を基準に略左右相称形状である。
また、前記した外前立てAの下端線23−24−25、外股マチ布Bの上端線33−34−29、内前立てA’の下端線23’−24’−25’、および内股マチ布B’の上端線33’−34’−29’の曲線は全て、曲率が略同等となるように設定される。
このように、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’は、それぞれその端部(23−24−25,23’−24’−25’,33−34−29,33’−34’−29’)が円弧状を呈する前立て(外前立てA、内前立てB)と股マチ布(外股マチ布A’、内股マチ布B’)から構成される。
図7は、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’が重ねられる前の状態を右前方から見た斜視図である。また、図8は重ねられた外クロッチ布Cと内クロッチ布C’を左後方から見た斜視図であり、図9は図8に示す外クロッチ布Cと内クロッチ布C’を縫合した状態を表す、図8と同様な斜視図である。尚、図7において、外クロッチ布Cの端縁30−31−32と内クロッチ布C’の端縁30’−31’−32’が互いに後方部に湾曲して位置させられているが、これは人体シルエットに対比した構成を示すためである。
図7から図9、特に図7に良く示す如く、外クロッチ布Cは、外前立てAと外股マチ布Bを縫合して形成、具体的には、外前立てAの下端線23−24−25と外股マチ布Bの上端線29−34−33とを縫合して形成される。また、内クロッチ布C’も、外クロッチ布Cと同様に、内前立てA’と内股マチ布B’とを縫合して形成、具体的には、内前立てA’の下端線23’−24’−25’と内股マチ布B’の上端線29’−34’−33’とを縫合して形成される。
このようにして形成された外クロッチ布Cと内クロッチ布C’は、図8に示すように、外クロッチ布Cの下端線30−31−32が内クロッチ布C’の下端線30’−31’−32’に重なるように位置させられる。
次いで、図9に示す如く、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の両端縁が縫合(かがり縫い)される。具体的に説明すると、外クロッチ布Cの線22−23,29−30は内クロッチ布C’の線22’−23’,29’−30’に、外クロッチ布Cの線26−25,33−32は内クロッチ布C’の線26’−25’,33’−32’に縫着される。このとき、縫合部分にはポリウレタン平薄ゴムが同時に縫着される。
内クロッチ布C’の上端線21’−28’−27’は内側に折り返され、図示の如く、クロッチポケットCPの入口CP1が形成される。このように、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の両端縁が縫合される一方、内クロッチ布C’の上端線21’−28’−27’は外クロッチ布Cに縫着されずにクロッチポケットCPの入口CP1となるように構成したので、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の間の空間は入口CP1を介して外部空間と連通される。また、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の間には、尿吸収体が収容されるべき空間が形成されることとなる。尚、図9の状態においては、外クロッチ布Cの下端線30−31−32と内クロッチ布C’の下端線30’−31’−32’は未だ縫合されない。
図5に戻ってクロッチポケットCPの説明を続けると、外クロッチ布Cにあっては、外前立てAの下端線(端部)23−24−25と外股マチ布Bの上端線(端部)29−34−33とが縫合されるため、その縫合部D1付近は凸形状(錐体形状)、具体的には略円錐体形状Yに形成される。より具体的には、図5−2に示す円錐体形状Yの底面の直径Wは約9[cm]となると共に、円錐体形状の高さHは約4[cm]となるように形成される。尚、ここで「約」と記載したのは、素材の伸縮性の違いなどによって若干変わる、あるいは変更する場合もあるためである。
内クロッチ布C’にあっても同様に、内前立てA’の下端線(端部)23’−24’−25’と内股マチ布B’の上端線(端部)29’−34’−33’とが縫合されるため、その縫合部D1’(図5で見えず)付近は凸形状(錐体形状)、具体的には略円錐体形状に形成される。内クロッチ布C’の円錐体形状の底面の直径や高さは、外クロッチ布Cのそれと略同一の値となる。
また、外前立てAの下端線23−24−25と外股マチ布Bの上端線29−34−33は、その曲率が略同等であるため、図5−1に示す如く、外前立てAと外股マチ布Bの縫合部D1は、平面視において横一直線に縦断するように形成される。内クロッチ布C’においても同様であるので、説明を省略する。
円錐体形状Yは、略恥骨上部に位置させられ、着用者の体形(即ち、人体の曲線丸み)、換言すれば、男性器の収容が容易な形態となる。また、股マチ幅MWは約6[cm]に形成され、このMW位置が着用者の股間直下部相当位置となる。尚、この股マチ幅MWにおいても前記同様に素材の伸縮性の違いなどによって若干変わる、あるいは変更する場合も否めない。
図10は、重ねられた外クロッチ布Cと内クロッチ布C’のみを人体シルエットに対比して示す右側面図と正面図である。
図10から分かるように、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の符号24,34,(24’),(34’)は円錐体形状Yの最大の高さ位置であると共に、円錐体形状Yの中心であるため、男性器部分は円錐体形状Yの内部に形成された凹弧状の窪地におのずと収容される。これにより、陰茎pも中心に安定して収容される、別言すれば、男性器は縫合部D1,D1’(縫合部D1’は図10で見えず)付近に確実に位置させられるため、後に述べる尿吸収体を収容して着用する場合、尿吸収体と陰茎pの尿道口p1は適宜な位置関係、具体的には、陰茎pの尿道口p1から排出された尿を尿吸収体によって確実に吸収することができる位置関係を確保することができる。尚、図10において外クロッチ布Cと内クロッチ布C’を人体シルエットに対比させて説明したが、あくまでも理解の便宜のためであって、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’のみで着用できるものではない。
次いで、上記のように構成されたクロッチポケットCPと左右前身頃FL,FRとの縫合について説明する。
図11は図9に示すクロッチポケットCPを右前身頃FRに重ねた状態を表す、図8と同様な斜視図であり、図12は図11に示すクロッチポケットCPと右前身頃FRを左前身頃FLに重ねた状態を表す、図8と同様な斜視図である。
図11に示すように、クロッチポケットCPは、その上端線21−28−27が右前身頃FRの上端線7’−8’−1’に重なるように位置させられた後、クロッチポケットCPの線21−22’(22)は右前身頃FRの線7’−6’に縫合(かがり縫い)される。
次いで、図12に示す如く、縫着されたクロッチポケットCPと右前身頃FRは、その上端線21(7’)−28(8’)−27(1’)が左前身頃FLの上端線7−8−1に重なるように位置させられた後、右前身頃FRの線4’−5’−6’は左前身頃FLの線4−5−6に縫合されて前股ぐりが形成される。
図13は、図12に示す状態を裏返して表側から見た斜視図であり、図14は、図13のXIV−XIV 線断面図である。
左右前身頃FL,FRは、図13および14、特に図13に示すように、上開き止めSUおよび下開き止めSBが施されて開口部が形成されることにより、パンツPの前開きMとして完成される。尚、この実施の形態にあっては、下開き止めSBは所定の長さ(約2[cm])で縫い止められる。このようにして左右前身頃FL,FRから前開きMが形成される。
図15は、縫着された左右前身頃FL,FRとクロッチポケットCPに左右身頃L,Rが縫着された状態を表側から見た斜視図であり、図16は、図15に示す状態を裏返し、クロッチポケットCP付近を裏側から見た部分斜視図である。
図15,16に示す如く、左右前身頃FL,FRとクロッチポケットCPの両端縁が左右身頃L,Rに縫着される。具体的に説明すると、左右前身頃FL,FRとクロッチポケットCPの線1’,(27)−2’は右身頃Rの線分9−10に、左右前身頃FL,FRとクロッチポケットCPの線1,(7),(7’),(21)−2は左身頃Lの線分17−16に縫着され、前身頃の左右の側端縁が形成される。
図17は、パンツPを真上から見た上面図である。
図17に示すように、左右前身頃FL,FRとクロッチポケットCPの下端縁(後端縁)は、左右身頃L,Rに縫着されて後股ぐりが形成される。具体的には、左右前身頃FL,FRとクロッチポケットCPの線3−30’,(30)−31’,(31),(4),(4’)−32’,(32)−3’は左右身頃L,Rの線分14−13−12に縫着され、後股ぐりが形成される。換言すれば、図17に示すように、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’は、着用者の股間部相当位置の後方で縫合されて第2の縫合部D2が形成される。尚、図17に示すパンツPは、後に履き口WにウエストゴムWGが縫着されると共に、裾始末が施されて左右の裾口HL,HRが形成されることにより、図1などに示すパンツPが完成する。
次いで、クロッチポケットCPに収容されるべき尿吸収体について説明する。図18は尿吸収体を示す斜視図である。
図18において、符号Nは尿吸収体(尿吸収パッド)を示す。尿吸収体Nは、尿を吸収するパッド本体N1と、パッド本体N1に取り付けられるパッド当て布N2から構成される。
図19は、図18に示すパッド本体N1の裁断形状を表す平面図である。
パッド本体N1は、尿を吸収可能な素材から製作される。具体的には、パッド本体N1は3層構造からなり、その構成は人体に接触する内側層は吸水性、透水性および速乾性を備えた素材(例えば、ポリエステル材など)、中間層は吸水性を備えた保水綿(例えば、アクリレート系繊維など)、外側層は通気性と防水性を有する皮膜(例えば、ポリウレタン材など)である。
パッド本体N1は、上記した内側層と中間層をキルティングした(縫い合わせた)後、外側層を全面に接着(ラミネート)してなる。このパッド本体N1は比較的薄く、厚さが約2[mm]に設定される。そのため、パッド本体N1がクロッチポケットCPに収容されたときの嵩張り感を減少させることができる。尚、この実施例に係る尿吸収体Nの尿吸収量は約15[cc]程度に設定されるが、着用者の症状に合わせて尿吸収体の厚さなどを適宜に変更し、尿吸収量を変更しても良い。
パッド本体N1は、図19に示す如く、後に漏斗状部N1aを形成する曲線辺たる線41−42−43−44−35−36−37−38−39、および前記漏斗状部N1aに連続して形成され、後に位置決め部N1bとなる曲線辺たる線39−40−41からなる。漏斗状部N1aにおいて符号Tで示す点は、後に漏斗状部N1aの頂点部(タックトップ)を表す。
パッド本体N1の形状について詳説すると、パッド本体N1は略瓢箪形状を呈する。具体的には、パッド本体N1は、タックトップTを中心とすると共に、線分T−35を半径とした円弧状(略半円)部(線T−42−43−44−35−36−37−38−Tで区画される部位)NAと、タックトップTから所定距離離間して位置される点Eを中心とすると共に、線分T−35に比して短い線E−40を半径とした円弧状(略半円)部(線E−39−40−41−Eで区画される部位)NBを備え、各円弧状部NA,NBは、線42−T−38−39−E−41−42で区画される部位(接続部)NCを介して接続される。
パッド本体N1の漏斗状部N1aの形成について、図20から図22を参照して説明する。図20はパッド本体N1を示す上面図、図21はパッド本体N1を示す斜視図であり、図22は図21に示すパッド本体N1を前面から見たときの正面図である。
パッド本体N1は、線分36−Tと44−Tが谷折りされる一方、線分37−Tと43−Tが山折りされる、即ち、パッド本体N1にタックが施される。これにより、パッド本体N1は、図20に示す状態となる。次いで、パッド本体N1は、図21,22に示すように、線(端縁)44−43−35−37−36が縫合される。このようにして、パッド本体N1には、符号Tを頂点とした漏斗形状を呈する漏斗状部N1aが形成される。尚、図21において、36−Tと44−Tを結ぶ破線は、外側に形成されるタックの折り線を示すものであって、実際に線があるわけではない。
図23は、図18に示すパッド当て布N2の裁断形状を表す平面図である。
パッド当て布N2は、伸縮可能な素材(例えば、ポリウレタン糸を含み、ストレッチ性(伸縮性)を有するニット)から製作される。パッド当て布N2は、平面視略楕円形状を呈し、曲線辺たる線45−46−47−48からなる。図示の如く、パッド当て布N2の線48−45−46と線46−47−48の曲率は、パッド本体N1の位置決め部N1bの線39−40−41のそれと略同一となるように設定される。また、パッド当て布N2の線分46−48の長さは、パッド本体N1の位置決め部N1bの線分39−41のそれと略同一となるように設定されると共に、着用者の複数本の指(具体的には、人差し指、中指、薬指の3本の指)を合わせた幅よりも長くなるように(例えば、約7[cm]に)設定される。
図24は、パッド当て布N2をパッド本体N1に縫合した状態を示す斜視図である。
図24に示すように、パッド当て布N2は線分46−48で折り曲げられて2つ折りにされた後、パッド本体N1に縫合される(取り付けられる)。具体的には、2つ折りされたパッド当て布N2の位置45,47は、パッド本体N1の位置決め部N1bの位置40に重ねられると共に、パッド当て布N2の位置46はパッド本体N1の位置決め部N1bの位置39に、位置48はパッド本体N1の位置41に重ねられて縫合される。
このとき、パッド当て布N2の線分46−48は、パッド本体N1の位置決め部N1bに縫合されない。これにより、位置決め部N1bとパッド当て布N2の間の内部空間は、線分46−48部分(以下、「挿入口N2a」という)を介して外部空間と連通され、よって着用者の指はその内部空間に挿入自在とされる。尚、図24に示す尿吸収体Nは、端縁全面にかがり縫いが施されて、図18などに示す尿吸収体Nが完成する。
次いで、上記のようにして完成した尿吸収体NのパンツPへの収容(装着)について説明する。
図25は尿吸収体NのパンツPへの装着を説明する説明図であり、図26は尿吸収体Nが装着されたパンツPの中央部を左右に分断して示す断面図である。
先ず、尿吸収体Nには、図25に示す如く、着用者の人差し指、中指、薬指の3本が位置決め部N1bとパッド当て布N2の間の内部空間に挿入口N2aを介して挿入される。尚、パッド当て布N2は、前述した如く、伸縮可能な素材から製作されるように構成したので、例えば指が比較的太い着用者が人差し指、中指、薬指の3本を前記内部空間に挿入する場合であっても、パッド当て布N2が伸縮するため、容易に挿入することができる。
次いで、尿吸収体Nは、位置決め部N1bを先頭にした状態でクロッチポケットCPの入口CP1から挿入され、図26に示すように、クロッチポケットCPの内部空間に収容される。詳しくは、尿吸収体Nは、漏斗状部N1aを着用者の股間部相当位置の前方付近に位置させた状態で、クロッチポケットCPの内部空間に収容される。
このとき、尿吸収体Nの漏斗状部N1a(漏斗状部N1aの頂点部T)は、クロッチポケットCPの縫合部D1,D1’(換言すれば、外前立てAの下端線(端部)23−24−25と外股マチ布Bの上端線(端部)29−34−33、および内前立てA’の下端線(端部)23’−24’−25’と内股マチ布B’の上端線(端部)29’−34’−33’とが縫合されてなる縫合部D1,D1’)の付近に位置させられる。また、クロッチポケットCPにおいて、尿吸収体Nの端部、具体的には、尿吸収体Nの位置決め部N1b(位置45,(47),(40))は、前記した第2の縫合部D2付近に位置させられる。
このように、第1実施例に係るパンツPにあっては、着用者の股間部相当位置の前方から後方に向けて配置される外クロッチ布Cと内クロッチ布C’をそれぞれその端部(下端線23−24−25と上端線29−34−33、および下端線23’−24’−25’と上端線29’−34’−33’)が円弧状を呈する外前立てA、内前立てA’と外股マチ布B、内股マチ布B’から構成し、前立ての端部と股マチ布の端部を縫合して縫合部D1,D1’を形成するように構成したので、前記縫合部D1,D1’付近を凸形状(錐体形状)に形成することが可能となり、その凸形状の内側に形成されたスペースに着用者の尿道口(具体的には、男性器の尿道口p1)を位置させることで、尿道口p1は縫合部D1,D1’付近に確実に位置させられる。また、尿吸収体Nに漏斗状部N1aを形成し、その漏斗状部N1aを前記縫合部D1,D1’付近に位置させるように構成したので、縫合部D1,D1’付近に位置させられた尿道口p1は漏斗状部N1a近傍にも位置させられることとなる。即ち、着用者の尿道口p1は常に漏斗状部N1a近傍に位置させられる、換言すれば、尿吸収体Nと着用者の尿道口p1は常に適宜な位置関係となるため、尿吸収体N(漏斗状部N1a)は排泄された尿を確実に受け止めて吸収することができる。
また、尿吸収体Nに漏斗状部N1aを形成するように構成したので、漏斗状部N1aの頂点部T近傍に着用者の尿道口p1を位置させることも可能となる。それにより、排泄された尿は漏斗状部N1aの頂点部分Tを中心として放射状に拡散しながら均一に吸収される、即ち、尿吸収体Nの漏斗状部N1aにおいて全体的に吸収されることとなるため、尿吸収体Nは尿を効率よく吸収することができる。
また、外前立てAと外股マチ布B、内前立てA’と内股マチ布B’の縫合部D1,D1’付近を凸形状に形成することが可能であるため、着用者の尿道口p1を凸形状の内側に形成されるスペースに容易に位置させることができ、さらに着用感も向上させることができる。
また、通常のパンツに外クロッチ布Cと内クロッチ布C’を取り付け、その間に尿吸収体Nを収容するように構成したので、尿吸収体を取り付けない(収容しない)ときは通常のパンツとして使用でき、見た目のシルエットに優れる。
また、尿吸収体Nに漏斗状部N1aに連続する位置決め部N1bを形成すると共に、外クロッチ布Cと内クロッチ布C’を股間部相当位置の後方で縫合して第2の縫合部D2を形成し、尿吸収体Nの位置決め部N1bを第2の縫合部D2の付近に位置させるように構成、即ち、股間部相当位置の後方付近に形成された第2の縫合部D2付近が、尿吸収体Nが収容されるべき位置の基点となるように構成したので、パンツPを着用したまま尿吸収体Nを取り替える際、新しい尿吸収体Nを適切な位置に素早く収容、具体的には、股間部の尿漏れ範囲に素早く位置決めして収容することができる。また、第2の縫合部D2は縫製作業の必要工程において形成され、縫い目が存在するだけであるため、着用感が低下することがない。
また、尿吸収体Nの位置決め部N1bにパッド当て布N2を縫合し、その内部空間に着用者の指を挿入自在とするように構成したので、着用者は、位置決め部N1bとパッド当て布N2によって形成された内部空間に指を挿入しつつ尿吸収体Nを収容でき、よって尿吸収体Nの装着を容易にすることができる。
次いで、この発明の第2実施例に係るパンツについて説明する。
図27はこの発明の第2実施例に係るパンツPの内クロッチ布Cの端部付近を拡大して示す拡大平面図と断面図であり、図28は尿吸収体Nのパッド当て布N2を拡大して示す拡大平面図と断面図である。尚、以下の説明において、第1実施例と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第1実施例との相違点に焦点をおいて説明すると、第2実施例にあっては、尿吸収体Nの位置決め部N1b、正確には、位置決め部N1bに縫合されたパッド当て布N2を、第2の縫合部D2の付近に止め具を介して取り付け自在とするように構成した。具体的に説明すると、図27に示すように、内クロッチ布C’の端部、正確には、内クロッチ布C’の内股マチ布B’の下端線30’−31’−32’付近であって、クロッチポケットCPの内部空間に面する側には、凹状のスナップ(止め具)S1を備えるテープ(スナップテープ)ST1が縫着される。即ち、スナップS1は、パンツP完成時において第2の縫合部D2の付近に配置される。
他方、図28に示す如く、2つ折りされたパッド当て布N2の位置45,(47)付近にも、前記スナップS1に対応する(係止自在な)凸状のスナップS2を備えたテープST2が縫着される。即ち、スナップS2は、図25に想像線で示すように、パッド当て布N2の中央部、換言すれば、着用者の中指の先端相当位置となるように縫着される。
従って、尿吸収体NをパンツPに装着する際、図26に想像線で示す如く、尿吸収体Nに取り付けられたスナップS2は、着用者の中指によって第2の縫合部D2の付近に配置されたスナップS1に係止させられる。
このように、第2実施例に係るパンツPにあっては、尿吸収体Nの位置決め部N1bを、第2の縫合部D2の付近に止め具(スナップS1,S2)を介して取り付け自在とするように構成したので、尿吸収体Nが外クロッチ布Cと内クロッチ布C’に対して位置ズレするのを効果的に防止でき、尿吸収体Nは排泄された尿をより一層確実に吸収することができる。
尚、残余の効果は第1実施例と同様であるので、説明を省略する。
以上の如く、この発明の第1および第2実施例にあっては、着用者の股間部相当位置の前方から後方に向けて配置される外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の間に尿吸収体Nを収容自在としたパンツPであって、前記尿吸収体Nに漏斗状部N1aを形成すると共に、前記外クロッチ布Cと内クロッチ布C’をそれぞれその端部(下端線23−24−25と上端線29−34−33、および下端線23’−24’−25’と上端線29’−34’−33’)が円弧状を呈する前立て(外前立てA、内前立てA’)と股マチ布(外股マチ布B、内股マチ布B’)から構成し、前記前立ての端部と股マチ布の端部を縫合してなる縫合部D1,D1’の付近に前記尿吸収体Nの漏斗状部N1aを位置させるように構成した。
また、前記尿吸収体Nに前記漏斗状部N1aに連続する位置決め部N1bを形成すると共に、前記外クロッチ布Cと内クロッチ布C’を前記股間部相当位置の後方で縫合して第2の縫合部D2を形成し、前記尿吸収体Nの位置決め部N1bを前記第2の縫合部D2の付近に位置させるように構成した。
また、前記尿吸収体Nの位置決め部N1bに当て布(パッド当て布N2)を縫合し、その内部空間に前記着用者の指を挿入自在とするように構成した。
また、この発明の第2実施例にあっては、前記尿吸収体Nの位置決め部N1b(正確には、位置決め部N1bに縫合されたパッド当て布N2)を、前記第2の縫合部D2の付近に止め具(スナップS1,S2)を介して取り付け自在とするように構成した。
尚、上記において、この発明をトランクス型のパンツとして説明したが、この発明はそれに限られるものではなく、例えばブリーフ型、ボクサータイプ型など様々な形状からなるパンツにも適用が可能である。
また、この発明を男性用のパンツとして説明したが、この発明は女性用のパンツにも適用することが可能である。例えば、尿吸収体Nを女性の尿道口に即した位置となるように配置、具体的には、漏斗状部N1aが着用者の股間部相当位置の後方付近に、位置決め部N1bが股間部相当位置の前方付近となるように、尿吸収体NをクロッチポケットCPに収容すると共に、漏斗状部N1aの形状を適宜に変更することで、この発明は女性用のパンツに適用することが可能となる。
また、左右身頃L,R、左右前身頃FL,FR、外クロッチ布Cおよび内クロッチ布C’の素材を具体的に示したが、それらは例示であって限定されるものではない。また、尿吸収体Nを3層構造からなるように構成したが、それに限られるものではなく、要は尿を吸収可能な素材であればよく、例えば尿吸収に優れる布・紙などであっても良い。尚、左右身頃L,R、左右前身頃FL,FR、外クロッチ布C、内クロッチ布C’および尿吸収体Nの内の少なくともいずれかを消臭性を有する素材から製作すれば、尿が尿吸収体に吸収されたときに発生する匂いを抑制することも可能となる。
また、前立て(外前立てA、内前立てA’)の端部と股マチ布(外股マチ布B、内股マチ布B’)の端部とを縫合してその縫合部D1,D1’付近を錐体形状、具体的には円錐体形状Yに形成するように構成したが、それに代えて角錐体形状などでも良く、要は着用者の体形に即した形状であれば、どのような形状でも良い。
また、着用者の人差し指、中指、薬指の3本を使って尿吸収体NをパンツPに装着するように説明したが、それはあくまでも例示であって、着用者にとってやり易い方法で装着しても良いことは言うまでもない。
また、上記において、クロッチポケットCPに尿吸収体Nを収容自在とするように構成したが、尿吸収体Nを新しい尿吸収体に頻繁に取り替える必要がない場合(例えば、パンツPの着用者において、漏れ出る尿が微量であって比較的症状が軽い場合)は、クロッチポケットCPに尿吸収体Nを収容した状態で、尿吸収体N(正確には、尿吸収体Nのパッド本体N1)を外クロッチ布Cと内クロッチ布C’の少なくともいずれかに縫い止めて固定するように構成しても良い。
また、腰ゴムWGは横一文字に形成されるように構成したが、前身頃部位において、腰ゴムがゆるやかなU字型の弓形状あるいは、ゆるやかなV字型のブーメラン形状などに形成されるようにしても良い。
この発明の第1実施例に係るパンツの正面図である。 図1に示すパンツの背面図である。 図1に示す左前身頃および右前身頃の裁断形状(生地片)を表側から見た平面図である。 図1に示す左身頃および右身頃の裁断形状(生地片)を表側から見た平面図である。 クロッチポケットを拡大して示す拡大平面図と拡大左側面図である。 図5に示す外クロッチ布と内クロッチ布の裁断形状(生地片)を表側から見た平面図である。 図6に示す外クロッチ布と内クロッチ布が重ねられる前の状態を右前方から見た斜視図である。 図6に示す外クロッチ布と内クロッチ布が重ねられた状態を左後方から見た斜視図である。 図8に示す外クロッチ布と内クロッチ布を縫合した状態を表す、図8と同様な斜視図である。 図9に示す外クロッチ布と内クロッチ布のみを人体シルエットに対比して示す右側面図と正面図である。 図9に示すクロッチポケットを右前身頃に重ねた状態を表す、図8と同様な斜視図である。 図11に示すクロッチポケットと右前身頃を左前身頃に重ねた状態を表す、図8と同様な斜視図である。 図12に示す状態を裏返して表側から見た斜視図である。 図13のXIV−XIV 線断面図である。 図13に示す左右前身頃とクロッチポケットに左右身頃が縫着された状態を表側から見た斜視図である。 図15に示す状態を裏返し、クロッチポケット付近を裏側から見た部分斜視図である。 完成前のパンツの上面図である。 尿吸収体を示す斜視図である。 図18に示すパッド本体の裁断形状を表す平面図である。 図18に示すパッド本体の上面図である。 図18に示すパッド本体を表す、図18と同様な斜視図である。 図21に示すパッド本体を前面から見たときの正面図である。 図18に示すパッド当て布の裁断形状を表す、図19と同様な平面図である。 図23に示すパッド当て布をパッド本体に縫合した状態を表す、図18と同様な斜視図である。 尿吸収体のパンツへの装着を説明する説明図である。 図25に示す尿吸収体が装着されたパンツの中央部を左右に分断して示す断面図である。 この発明の第2実施例に係るパンツの内クロッチ布の端部付近を拡大して示す拡大平面図と断面図である。 尿吸収体のパッド当て布を拡大して示す拡大平面図と断面図である。
符号の説明
A 外前立て(前立て)、A’ 内前立て(前立て)、B 外股マチ布(股マチ布)、B’ 内股マチ布(股マチ布)、C 外クロッチ布、C’ 内クロッチ布、D1,D1’ 縫合部、D2 第2の縫合部、N 尿吸収体、N1a 漏斗状部、N1b 位置決め部、N2 パッド当て布(当て布)、P パンツ、S1,S2 スナップ(止め具)、23−24−25 (外前立ての)端部、29−34−33 (外股マチ布の)端部、23’−24’−25’ (内前立ての)端部、29’−34’−33’ (内股マチ布の)端部

Claims (4)

  1. 着用者の股間部相当位置の前方から後方に向けて配置される外クロッチ布と内クロッチ布の間に尿吸収体を収容自在としたパンツであって、前記尿吸収体に漏斗状部を形成すると共に、前記外クロッチ布と内クロッチ布をそれぞれその端部が円弧状を呈する前立てと股マチ布から構成し、前記前立ての端部と股マチ布の端部を縫合してなる縫合部の付近に前記尿吸収体の漏斗状部を位置させたことを特徴とするパンツ。
  2. 前記尿吸収体に前記漏斗状部に連続する位置決め部を形成すると共に、前記外クロッチ布と内クロッチ布を前記股間部相当位置の後方で縫合して第2の縫合部を形成し、前記尿吸収体の位置決め部を前記第2の縫合部の付近に位置させたことを特徴とする請求項1記載のパンツ。
  3. 前記尿吸収体の位置決め部に当て布を縫合し、その内部空間に前記着用者の指を挿入自在としたことを特徴とする請求項2記載のパンツ。
  4. 前記尿吸収体の位置決め部を、前記第2の縫合部の付近に止め具を介して取り付け自在としたことを特徴とする請求項2または3記載のパンツ。
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