JP3989725B2 - 電動工具用の電源装置および該電源装置を備えた穿孔装置 - Google Patents

電動工具用の電源装置および該電源装置を備えた穿孔装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鋼材等が埋設された部材を穿孔する穿孔装置の電源として好適な電源装置及び該電源装置を備えた穿孔装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリートや石材などを穿孔するための穿孔装置があり、電気ドリルに類似した構成を有している。この穿孔装置は、回転数重視型とトルク重視型の二つのタイプに大きく分類される。このうち、回転数重視型のものでは、穿孔用の刃先を有するビットが電気モータのロータ軸に直接的に結合されており、ロータ軸の回転力をそのまま刃先に伝達するようになっている。これに対し、トルク重視型のものでは、ロータ軸の回転数をギアで減速してビット側に伝達することにより高トルクを得ている。
【0003】
ところで、鋼材が埋設されたコンクリート等の部材を穿孔する作業においては、電気モータの回転数の上昇に伴って作業効率が指数関数的に向上する傾向を示す。このため、トルク重視型よりも回転数重視型の穿孔装置が注目されるようになり、この種の穿孔装置の動力源として大出力で高回転型の電気モータが用いられ、一般には商用電源の周波数によらずに高回転を得ることができるDCモータやDCブラシレスモータが用いられる。このため、この種の穿孔装置は、AC/DCコンバータを備え、これにより商用の交流電力を直流電力に変換して電気モータに給電している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大出力で高回転型の電気モータを備えた高回転重視型の穿孔装置の場合、トルク重視型に比較してトルクの点では劣るため、刃先が鋼材等に突き当たった瞬間に電気モータの回転が停止する場合がある。このような場合、電気モータの特性上、消費電力が過大となり、商用電源側の容量が不足することがある。このため、商用電源側に設けられたブレーカ等の保護装置が作動し、電気モータに対する給電が遮断される結果、穿孔作業が中断される事態となる。
【0005】
また、保護装置の特性上、許容電流(定格電流)を越える電流が発生すると、この電流による発熱に起因して保護装置の許容電流が低下する傾向を示す。従って、一旦許容電流を越す電流が発生すると、再帰的に保護装置が作動するようになり、その頻度が増えるようになる。このため、穿孔作業が頻繁に中断され、作業効率が著しく低下することになる。
さらに、穿孔装置に用いられる電気モータの大出力化に伴って、この電気モータに給電するためのコンバータを内蔵する電源装置も大型化する。従って、電源装置の携帯性が著しく損なわれる上、装置が高価になるという問題もある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、発生すべき電力を増やすことなく、電動工具が稼働時に必要とする電力量を確保することができる電源装置および該電源装置を備えた穿孔装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を有する。
即ち、請求項1記載の発明に係る電動工具用の電源装置は、電動工具が備える電気モータに適合する直流電力を発生する電力発生装置と、前記電力発生装置が発生した直流電力で充電されると共に、前記電気モータの消費電力が前記電力発生装置の出力電力を越えたことを条件に前記電力発生装置と連係して前記電動工具に直流電力を供給する二次電池と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、電気モータの消費電力が、電力発生装置の出力電力(例えば定格出力)以下である場合、電力発生装置から電気モータに直流電力の供給が行われる。このとき、二次電池が満充電状態にあるとすれば、二次電池の端子電圧が電力変換装置の出力電圧と等しくなり、従って二次電池の充放電が行われない。仮に二次電池が電気モータに電力を放電したとしても、この放電量に相当する電力が電力変換装置側により充電されるので、見かけ上、二次電池が満充電状態を維持する。
【0009】
これに対し、電気モータの消費電力が電力発生装置の出力電力を越えた場合、この出力電力を越えた分の直流電力が二次電池から電気モータに供給される。従ってこの場合、電力発生装置と二次電池とが連係して電気モータに直流電力が供給される。この後、電気モータが稼動状態になくなると、二次電池は放電を停止し、電力発生装置が二次電池を充電する。
このように、この発明によれば、電動工具が稼動状態にないときに二次電池が充電され、電動工具が稼動状態にあるときに必要に応じて二次電池が放電される。これにより、電力発生装置側の負担を軽減することが可能となり、しかも必要な電力を電気モータに供給することが可能になる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載された電動工具用の電源装置において、前記電力発生装置が発生すべき電力が、前記電気モータの消費電力に該電気モータの稼動率を乗じて得られる値を下限として設定されたことを特徴とする。
この発明によれば、稼動率に応じた電力が電力発生装置により二次電池に充電される。従って、電力発生装置の出力電力を必要以上に大きく設定することなく、電気モータが必要とする電力を確保することが可能になる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載された電動工具用の電源装置において、前記電力発生装置の出力端子と前記二次電池の電極端子との間に接続され、前記電気モータが稼動状態にあることを条件に前記二次電池の充電経路を遮断するスイッチをさらに備えたことを特徴とする。
この発明によれば、電気モータが稼動状態にあるときに、二次電池を充電するための電力が発生しない。従って、電力変換装置は、電気モータに対し直流電力を優先的に供給することが可能になる。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載された電動工具用の電源装置において、前記電力発生装置の出力端子と前記二次電池の電極端子との間に接続され、前記二次電池の放電経路を形成する整流器をさらに備えたことを特徴とする。
この発明によれば、充電経路が遮断されたとしても放電経路が確保されるので、二次電池から電気モータへの給電が可能となる。従って、電気モータの消費電力が電力変換装置が出力する電力を越えると、二次電池から供給される。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1項に記載された電動工具用の電源装置において、前記電力発生装置が、商用電源から供給された交流電力を前記電気モータに適合する直流電力に変換するAC/DCコンバータからなることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか1項に記載された電動工具用の電源装置において、前記電動工具が、減速機構を介することなく前記電気モータのロータ軸に結合された穿孔用の刃先を有することを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明に係る穿孔装置は、穿孔用の刃先がロータ軸に結合された電気モータと、前記電気モータに適合する直流電力を発生して前記電気モータに供給する電力発生装置と、前記電力発生装置が発生した直流電力で充電されると共に、前記電気モータの消費電力が前記電力変換装置の出力電力を越えたことを条件に該電力発生装置と連係して前記電気モータに直流電力を供給する二次電池と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、電気モータの消費電力が電力発生装置の出力電力以下である場合、電力発生装置から電気モータに直流電力が供給される。また、電気モータの消費電力が電力発生装置の出力電力を越えた場合、この出力電力を越えた分の直流電力が二次電池側から供給され、電力変換装置と二次電池とが連係し、これらの双方から電気モータに給電が行われる。そして、電気モータが稼動状態になくなると、二次電池が放電を停止し、電力変換装置が二次電池を充電する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係る実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1に、この発明の実施の形態1に係る電源装置20を備えた穿孔装置の構成を示す。電源装置20は、穿孔用の電動工具である電気ドリル40に電源を供給するためのものであって、電力発生装置としてのAC/DCコンバータ21と、二次電池としてのバッテリー22を備える。AC/DCコンバータ21の入力端子は、コンセント50を介して商用電源10(例えば200Vの交流電源)に接続され、その出力端子にはバッテリー22の電極端子が接続される。このAC/DCコンバータ21の出力端子は、電源装置20の出力端子とされ、給電線30を介して電気ドリル40側と接続される。
【0017】
電気ドリル40は、電気モータの一種であるDCモータ41を備える。このDCモータ41のロータ軸(図示なし)は、穿孔用の刃先を有するビット42に減速機構を介することなく結合されている。従って、DCモータ41の回転力がそのまま穿孔用の刃先に伝達され、この刃先が高速に回転するようになっている。DCモータ41の入力端子は、給電線30を介して上述の電源装置20側のAC/DCコンバータ21の出力端子に接続される。
【0018】
特に図示しないが、電動工具40には、DCモータ41を起動させるための起動スイッチが設けられており、作業員がこの起動スイッチを操作することにより、DCモータ41に給電が行われ、このDCモータ41が作動するようになっている。なお、この実施の形態1では、電気ドリル40の動力源としてDCモータ41を用いているが、電源装置20側から供給された直流電力を交流電力に変換するDC/ACコンバータを設ければ、DCモータに代えてACモータを用いてもよい。
【0019】
ここで、図2を参照して、電源装置20の動作原理を説明する。
図2に示すように、穿孔作業は、実際に電気ドリルが稼動している期間(稼動期間P1)と、段取り替えのために電気ドリルが稼動していない期間(非稼動期間P2)とからなる。このため、1回の穿孔に要する作業期間は、上述の稼動期間と非稼動期間とを合算した期間(以下、合算期間と称す。)となる。同図に示す例では、稼動期間が初期の1分間であり、非稼動期間がその後の3分間であり、合算期間が4分間となる。また、同図において、符号Pmは稼動期間P1におけるDCモータ41の消費電力を表し、符号Pavは、稼動期間P1におけるDCモータ41の消費電力Pmを合算期間(P1+P2)において平均化した場合の電力(以下、平均電力と称す。)を表す。
【0020】
図2から理解されるように、合算期間(P1+P2)に対して稼動期間P1が占める割合(以下、稼動率と称す。)をDCモータ41の消費電力Pmに乗じることにより、平均電力Pavが得られる。この平均電力PavをAC/DCコンバータ21が負担するものとすれば、図2に斜線で示すように、稼動期間P1において平均電力Pavを越える不足分を、非稼動期間P2においてバッテリー22に充電することが可能になり、この不足分をバッテリー22の電力で補うことが可能になる。なお、図2では、稼動期間P1の後に非稼動期間P2を記載しているが、実際には、稼動期間P1において平均電力Pavを越える不足分は、その前の非稼動期間(図示なし)でバッテリー22に充電された電力で補われる。
【0021】
上述の原理を踏まえて、AC/DCコンバータ21に要求される出力電力(定格)とバッテリー22の電池容量とを試算する。この試算の前提条件として、稼動期間P1におけるDCモータ41の消費電力Pmを3000Wとし、1個の孔を穿孔するのに要する時間(稼動期間P1に相当)を1分とし、段取り替えに要する時間(非稼動期間P2に相当)を3分とし、全部で120個の孔を穿孔するものとする。
【0022】
まず、DCモータ41で消費される全電力をもとめる。1個の孔を穿孔するのに1分を要し、全部で120個の孔を穿孔するのであるから、DCモータ41の総稼動時間は2時間となる。従ってDCモータ41の全消費電力量は、3000W×2h=6000Whとなる。
続いて、AC/DCコンバータ21が出力すべき平均電力Pavを求める。上述のようにDCモータ41の消費電力Pmに稼働率を乗じれば平均電力Pavが得られる。この例では、稼動率は0.25(1分/4分)であるから、平均電力Pavは750W(=3000W×0.25)となる。従って、750Wを下限としてAC/DCコンバータ21の出力電力(定格)を設定すればよい。
【0023】
ここで、稼動期間P1においてバッテリー22が負担すべき電力量は、平均出力電力Pavを越える電力量に相当するから、その総計は4509Wh{=(3000W−750W)×0.0167h(1分)×120個}となる。また、非稼動期間P2においてバッテリー22を充電すべき電力量は、非稼動期間P2においてバッテリ−22に充電される電力量に相当するから、その総計は4500Wh{750W×0.05h(3分)×120回}となる。従って、上述のように平均電力Pavを750Wに設定すれば、稼動期間P1においてバッテリー22が放電する電力を非稼動期間P2において充電することができ、DCモータ41の全消費電力量6000Whのうち、AC/DCコンバータ21の供給能力を越える分を充分に補うことが可能になる。
【0024】
続いて、バッテリー22の電池容量を試算する。ただし、バッテリー22は、1個の定格が12V×26Ahのセルを6個直列に接続して構成されたものとし、バッテリー22の定格を72V×26Ahとする。
まず、放電時にバッテリー22に要求される電池容量(以下、放電容量と称す。)を試算する。稼動期間P1においてバッテリー22が放電すべき電力は2250W(=3000W−750W)であり、バッテリー22の定格は72V×26Ahであるから、放電容量は1.2C{=2250W/(72V×26Ah)}となる。ここで、Cは電池容量を表す単位であって、1Cは26Ahに相当する。一般にバッテリーの放電容量の上限値は4Cに規定されおり、この試算によれば、規定値内での放電が可能であることがわかる。
【0025】
次に、充電時にバッテリー22に要求される電池容量(以下、充電容量と称す。)を試算する。非稼動期間P2においてバッテリー22に供給される電力は750Wであり、バッテリー22の定格は72V×26Ahであるから、充電容量は0.4C{=750W/(72V×26Ah)}となる。一般にバッテリーの充電容量の上限値は0.2〜0.5Cに規定されているので、この試算によれば、規定値内での充電が可能であることがわかる。
【0026】
なお、稼動期間P1においてバッテリー22が負担すべき電力は2250W(=3000W−750W)であるから、その電力量は、37.57Wh{=2250W×0.0167h(1分)}であり、バッテリー22の総電力量1872Wh(=12V×26Ah)に比較して充分に小さい。従って、バッテリー22が充放電により損傷を受けることはない。
この試算結果から理解されるように、上述の前提条件(消費電力Pm=3000W、稼動期間=1分、非稼動期間=3分、孔の個数=120個)のもとに穿孔作業を行うものとした場合、電源装置内のAC/DCコンバータ21の出力電力(平均電力Pav)を750Wに設定し、定格が12V×26Ahのものを6個直列接続してバッテリー22を構成すればよい。
【0027】
次に、図3および図4を参照して、この実施の形態1に係る穿孔装置の動作を、電力の流れに着目して説明する。
図3は、図1に示すAC/DCコンバータ21とバッテリー22と電気ドリル40(DCモータ41)との間の電力の流れを示したものである。
まず、電気ドリル40が停止した状態にある場合、即ち非稼動状態にある場合、図3(a)に示すようにAC/DCコンバータ21の出力電力がバッテリー2に供給され、このバッテリー22が充電される。
【0028】
また、電気ドリル40が稼動状態にあり、ドリルの負荷が低い場合には、図3(b)に示すように、AC/DCコンバータ21の出力電力の一部が電気ドリル40に供給され、残りがバッテリー22の充電に費やされる。ただし、この例では、バッテリー22が満充電状態になる前に電気ドリル40が稼動状態になった場合を想定している。仮にバッテリー22が満充電状態にあるものとすれば、バッテリー22に対する充電は行われず、電気ドリル40で必要とされる電力のみがAC/DCコンバータ21から供給される。
【0029】
また、電気ドリル40が稼動状態にあり、ドリルの負荷が高い場合であって、電気ドリル40の消費電力がAC/DCコンバータ21の出力電力(平均電力Pav)を越えない場合には、図4(a)に示すように、AC/DCコンバータ21の出力電力のほとんどが電気ドリル40の消費電力に充てられ、バッテリー22の充電は行われない。
【0030】
さらに、ドリルの負荷が極めて高く、電気ドリル40の消費電力がAC/DCコンバータ21の出力電力(平均電力Pav)を越える場合には、図4(b)に示すように、AC/DCコンバータ21の出力電力に加え、不足分がバッテリー22から電気ドリル40に供給される。即ち、この場合、バッテリー22は、DCモータ41の消費電力が、AC/DCコンバータ21の出力電力を越えたことを条件にAC/DCコンバータ21と連係してDCモータ41に直流電力を供給する。
【0031】
図5に、電気ドリル40が備えるDCモータ41の消費電流の波形例を示す。この例では、AC/DCコンバータ21の出力電流(定格)が20Aに設定されている。同図において、稼動期間P1の開始時刻t1で作業員が電気ドリル40の起動スイッチを投入し、DCモータ41を起動させると、その起動トルクによりDCモータ41の消費電流が急激に増加する。このとき、AC/DCコンバータ21が供給可能な電流(20A)を越える分についてはバッテリー22から供給される。
【0032】
起動後、DCモータ41の回転が安定すると、起動トルクが消失してDCモータの消費電流が低下する。そして、時刻t2で作業員が穿孔作業を開始すると、DCモータ41に加わる負荷が高まり、この負荷により消費電流が増加する。この後、穿孔作業の進行に伴って変化する負荷に応じてDCモータ41の消費電流が増減し、AC/DCコンバータ21が供給し得る20Aの電流を越える分についてはバッテリー22から随時供給される。時刻t3で穿孔作業が終了すると、非稼動期間P2においてAC/DCコンバータ21がバッテリー22を充電し、次の稼動に備える。
【0033】
以上説明したように、この実施の形態1によれば、電気ドリル(DCモータ)が稼動状態にない場合にバッテリー22の充電が行われ、電気ドリルが稼動状態にある場合には負荷状態に応じてAC/DCコンバータおよびバッテリー22から適応的に電力が供給される。このため、AC/DCコンバータ21が出力し得る電力(定格)が小さくても、DCモータが必要とする電力を確保することが可能になる。従って、DCモータに高負荷が印加されても、その回転が停止することがなくなり、このモータの停止に起因する過大な電流の発生を防止することができる。よって、商用電源10または電源装置20に設けられた保護装置(ブレーカ)が作動することがなくなり、穿孔作業が中断されることがなくなる。しかも、AC/DCコンバータ21の出力電力(定格)を大きく設定する必要がなくなるので、電源装置を小型に実現することができる。
【0034】
(実施の形態2)
以下、この発明の実施の形態2を説明する。
図6に、この実施の形態2に係る電源装置200の構成を示す。同図において、上述の図1に示す実施の形態1に係る構成と共通する要素には、同一符号を付す。図6に示す電源装置200は、図1に示す電源装置20の構成において、AC/DCコンバータ21の出力端子とバッテリー22の電力端子との間に、整流器23とスイッチ24を並列接続して備える。整流器23のアノードはバッテリー22の電極端子に接続され、そのカソードはAC/DCコンバータ21の出力端子に接続される。整流器23は、バッテリー22から電気ドリル40への放電経路を形成し、スイッチ24は、AC/DCコンバータ21からバッテリー22への充電経路を形成する。また、電気ドリル40の起動スイッチ(図示なし)の状態を示す信号Sが電気ドリル40側からスイッチ23に与えられる。
【0035】
以下、この実施の形態2の動作を説明する。
作業員が電気ドリル40の起動スイッチを操作してDCモータ41を作動させると、このときの起動スイッチの状態(即ち、起動スイッチが投入された状態)を示す信号Sを受けて、電源装置200側に設けられたスイッチ23が開状態となる。このため、DCモータ41が稼動状態にある場合にはバッテリー22に対する充電経路が遮断される。従って、例えばバッテリー22が満充電状態に至る前に電気ドリル40が稼動状態となった場合、バッテリー22に対する充電が強制的に中断され、AC/DCコンバータ21の出力電力は電気ドリル40側に優先的に分配される。
【0036】
また、稼動中にDCモータ41に高負荷が加わり、これによりDCモータ41の消費電流がAC/DCコンバータ21の出力電力を越えると、そのときの充電状態に応じた電力がバッテリー22から整流器23を介してDCモータ41に供給され、電力の不足分が補われる。この後、DCモータ41が稼動状態になくなると、この状態を示す信号Sを受けてスイッチ24が閉状態となり、充電経路が形成される。
従って、この実施の形態2によれば、仮にバッテリー22が満充電に至る前にDCモータ41が稼動状態になったとしても、バッテリー22が満充電状態に至っていないことによって電気ドリル40に対する給電は阻害されず、DCモータ41の動作を安定化させることが可能になる。
【0037】
以上、この発明の一実施形態を説明したが、この発明は、この実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば上述の実施の形態では、AC/DCコンバータ21を用いて電力発生装置を構成したが、これに限定されることなく、発動機により発電機を駆動して電力を発生するものとしてもよい。
また、上述の実施の形態では、穿孔装置を例として説明したが、掘削装置も穿孔装置の概念に含まれる。さらに、電動工具は電気ドリルに限定されない。
【0038】
【発明の効果】
この発明によれば、以下の効果を得ることができる。
請求項1記載の発明によれば、電動工具の電気モータに適合する直流電力を発生する電力発生装置と、前記電気モータの消費電力が前記電力発生装置が発生する直流電力を越えたことを条件に前記電力発生装置と連係する二次電池とを備えたので、発生すべき電力を増やすことなく、電動工具が稼働時に必要とする電力量を確保することができる。
【0039】
また、請求項2記載の発明によれば、発生すべき電力の下限を、電気モータの消費電力に稼動率を乗じて得られる値に設定したので、出力電力を過剰に大きくすることなく、電動工具が必要とする電力を確保することが可能になる。
また、請求項3記載の発明によれば、電気モータが稼動状態にあることを条件に二次電池の充電経路を遮断するスイッチを備えたので、電動工具が稼動中に二次電池の充電が行われることがなく、従って電動工具側に有効に電力を供給することが可能になる。
【0040】
また、請求項4記載の発明によれば、二次電池の放電経路を形成する整流器を備えたので、充電経路の有無に関わりなく二次電池の放電が可能になる。
また、請求項5記載の発明によれば、電力発生装置としてAC/DCコンバータを用いたので、商用電源の交流電力から直流電力を発生させることが可能になる。
また、請求項6記載の発明によれば、減速機構を介することなく電気モータのロータ軸に穿孔用の刃先を結合したので、刃先を高速に回転させることが可能になる。
【0041】
さらに、請求項7記載の発明によれば、穿孔用の刃先がロータ軸に結合された電気モータと、直流電力を発生して前記電気モータに供給する電力発生装置と、前記電気モータの消費電力が電力変換装置が発生する直流電力を越えたことを条件に該電力発生装置と連係する二次電池とを備えたので、発生すべき電力を増やすことなく、電動工具が稼働時に必要とする電力を確保しながら穿孔することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る電源装置を備えた穿孔装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係るに係る電源装置の動作原理を説明するための図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る穿孔装置における電力の流れ(停止時と低負荷時)を説明するための図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る穿孔装置における電力の流れ(高負荷時)を説明するための図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る電動工具の消費電流の波形例を示す特性図である。
【図6】 この発明の実施の形態2に係る電源装置を備えた穿孔装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10;商用電源、20;電源装置、21;AC/DCコンバータ(電力発生装置)、22;バッテリー(二次電池)、23;整流器、24;スイッチ、30;給電線、40;電気ドリル(電動工具)、41;DCモータ(電気モータ)、42;ビット、50;コンセント。

Claims (7)

  1. 電動工具が備える電気モータに適合する直流電力を発生する電力発生装置と、
    前記電力発生装置が発生した直流電力で充電されると共に、前記電気モータの消費電力が前記電力発生装置の出力電力を越えたことを条件に前記電力発生装置と連係して前記電動工具に直流電力を供給する二次電池と、
    を備えたことを特徴とする電動工具用の電源装置。
  2. 前記電力発生装置が発生すべき電力は、前記電気モータの消費電力に該電気モータの稼動率を乗じて得られる値を下限として設定されたことを特徴とする請求項1に記載された電動工具用の電源装置。
  3. 前記電力発生装置の出力端子と前記二次電池の電極端子との間に接続され、前記電気モータが稼動状態にあることを条件に前記二次電池の充電経路を遮断するスイッチをさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載された電動工具用の電源装置。
  4. 前記電力発生装置の出力端子と前記二次電池の電極端子との間に接続され、前記二次電池の放電経路を形成する整流器をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載された電動工具用の電源装置。
  5. 前記電力発生装置は、
    商用電源から供給された交流電力を前記電気モータに適合する直流電力に変換するAC/DCコンバータからなることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載された電動工具用の電源装置。
  6. 前記電動工具は、
    減速機構を介することなく前記電気モータのロータ軸に結合された穿孔用の刃先を有することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載された電動工具用の電源装置。
  7. 穿孔用の刃先がロータ軸に結合された電気モータと、
    前記電気モータに適合する直流電力を発生して前記電気モータに供給する電力発生装置と、
    前記電力発生装置が発生した直流電力で充電されると共に、前記電気モータの消費電力が前記電力変換装置の出力電力を越えたことを条件に該電力発生装置と連係して前記電気モータに直流電力を供給する二次電池と、
    を備えたことを特徴とする穿孔装置。
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