JP2003200362A - 電動工具用の電源装置および該電源装置を備えた穿孔装置 - Google Patents

電動工具用の電源装置および該電源装置を備えた穿孔装置

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JP2003200362A JP2001398358A JP2001398358A JP2003200362A JP 2003200362 A JP2003200362 A JP 2003200362A JP 2001398358 A JP2001398358 A JP 2001398358A JP 2001398358 A JP2001398358 A JP 2001398358A JP 2003200362 A JP2003200362 A JP 2003200362A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生すべき電力を増やすことなく、電動工具
が稼働時に必要とする電力量を確保することができる電
源装置および該電源装置を備えた穿孔装置を提供するこ
と。 【解決手段】 AC/DCコンバータ21は、商用電源
10から供給される交流電力を直流電力に変換して電動
工具である電気ドリル40に供給する。また、AC/D
Cコンバータ21の出力端子には二次電池であるバッテ
リー22の電力端子が接続される。バッテリー22は、
電気ドリル40が稼動していない期間にAC/DCコン
バータ21の出力電力により充電され、電気ドリル40
の消費電力が、AC/DCコンバータの出力電力を越え
た場合、AC/DCコンバータ21と連係して電気ドリ
ル40に直流電力を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋼材等が埋設さ
れた部材を穿孔する穿孔装置の電源として好適な電源装
置及び該電源装置を備えた穿孔装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリートや石材などを穿孔す
るための穿孔装置があり、電気ドリルに類似した構成を
有している。この穿孔装置は、回転数重視型とトルク重
視型の二つのタイプに大きく分類される。このうち、回
転数重視型のものでは、穿孔用の刃先を有するビットが
電気モータのロータ軸に直接的に結合されており、ロー
タ軸の回転力をそのまま刃先に伝達するようになってい
る。これに対し、トルク重視型のものでは、ロータ軸の
回転数をギアで減速してビット側に伝達することにより
高トルクを得ている。
【0003】ところで、鋼材が埋設されたコンクリート
等の部材を穿孔する作業においては、電気モータの回転
数の上昇に伴って作業効率が指数関数的に向上する傾向
を示す。このため、トルク重視型よりも回転数重視型の
穿孔装置が注目されるようになり、この種の穿孔装置の
動力源として大出力で高回転型の電気モータが用いら
れ、一般には商用電源の周波数によらずに高回転を得る
ことができるDCモータやDCブラシレスモータが用い
られる。このため、この種の穿孔装置は、AC/DCコ
ンバータを備え、これにより商用の交流電力を直流電力
に変換して電気モータに給電している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大出力
で高回転型の電気モータを備えた高回転重視型の穿孔装
置の場合、トルク重視型に比較してトルクの点では劣る
ため、刃先が鋼材等に突き当たった瞬間に電気モータの
回転が停止する場合がある。このような場合、電気モー
タの特性上、消費電力が過大となり、商用電源側の容量
が不足することがある。このため、商用電源側に設けら
れたブレーカ等の保護装置が作動し、電気モータに対す
る給電が遮断される結果、穿孔作業が中断される事態と
なる。
【0005】また、保護装置の特性上、許容電流(定格
電流)を越える電流が発生すると、この電流による発熱
に起因して保護装置の許容電流が低下する傾向を示す。
従って、一旦許容電流を越す電流が発生すると、再帰的
に保護装置が作動するようになり、その頻度が増えるよ
うになる。このため、穿孔作業が頻繁に中断され、作業
効率が著しく低下することになる。さらに、穿孔装置に
用いられる電気モータの大出力化に伴って、この電気モ
ータに給電するためのコンバータを内蔵する電源装置も
大型化する。従って、電源装置の携帯性が著しく損なわ
れる上、装置が高価になるという問題もある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、発生すべき電力を増やすことなく、電動工具
が稼働時に必要とする電力量を確保することができる電
源装置および該電源装置を備えた穿孔装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、以下の構成を有する。即ち、請求項1記
載の発明に係る電動工具用の電源装置は、電動工具が備
える電気モータに適合する直流電力を発生する電力発生
装置と、前記電力発生装置が発生した直流電力で充電さ
れると共に、前記電気モータの消費電力が前記電力発生
装置の出力電力を越えたことを条件に前記電力発生装置
と連係して前記電動工具に直流電力を供給する二次電池
と、を備えたことを特徴とする。
【0008】この発明によれば、電気モータの消費電力
が、電力発生装置の出力電力(例えば定格出力)以下で
ある場合、電力発生装置から電気モータに直流電力の供
給が行われる。このとき、二次電池が満充電状態にある
とすれば、二次電池の端子電圧が電力変換装置の出力電
圧と等しくなり、従って二次電池の充放電が行われな
い。仮に二次電池が電気モータに電力を放電したとして
も、この放電量に相当する電力が電力変換装置側により
充電されるので、見かけ上、二次電池が満充電状態を維
持する。
【0009】これに対し、電気モータの消費電力が電力
発生装置の出力電力を越えた場合、この出力電力を越え
た分の直流電力が二次電池から電気モータに供給され
る。従ってこの場合、電力発生装置と二次電池とが連係
して電気モータに直流電力が供給される。この後、電気
モータが稼動状態になくなると、二次電池は放電を停止
し、電力発生装置が二次電池を充電する。このように、
この発明によれば、電動工具が稼動状態にないときに二
次電池が充電され、電動工具が稼動状態にあるときに必
要に応じて二次電池が放電される。これにより、電力発
生装置側の負担を軽減することが可能となり、しかも必
要な電力を電気モータに供給することが可能になる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1に記載さ
れた電動工具用の電源装置において、前記電力発生装置
が発生すべき電力が、前記電気モータの消費電力に該電
気モータの稼動率を乗じて得られる値を下限として設定
されたことを特徴とする。この発明によれば、稼動率に
応じた電力が電力発生装置により二次電池に充電され
る。従って、電力発生装置の出力電力を必要以上に大き
く設定することなく、電気モータが必要とする電力を確
保することが可能になる。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
に記載された電動工具用の電源装置において、前記電力
発生装置の出力端子と前記二次電池の電極端子との間に
接続され、前記電気工具が稼動状態にあることを条件に
前記二次電池の充電経路を遮断するスイッチをさらに備
えたことを特徴とする。この発明によれば、電気モータ
が稼動状態にあるときに、二次電池を充電するための電
力が発生しない。従って、電力変換装置は、電気モータ
に対し直流電力を優先的に供給することが可能になる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3に記載さ
れた電動工具用の電源装置において、前記電力発生装置
の出力端子と前記二次電池の電極端子との間に接続さ
れ、前記二次電池の放電経路を形成する整流器をさらに
備えたことを特徴とする。この発明によれば、充電経路
が遮断されたとしても放電経路が確保されるので、二次
電池から電気モータへの給電が可能となる。従って、電
気モータの消費電力が電力変換装置が出力する電力を越
えると、二次電池から供給される。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか1項に記載された電動工具用の電源装置におい
て、前記電力発生装置が、商用電源から供給された交流
電力を前記電気モータに適合する直流電力に変換するA
C/DCコンバータからなることを特徴とする。請求項
6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか1項に記載
された電動工具用の電源装置において、前記電動工具
が、減速機構を介することなく前記電気モータのロータ
軸に結合された穿孔用の刃先を有することを特徴とす
る。
【0014】請求項7記載の発明に係る穿孔装置は、穿
孔用の刃先がロータ軸に結合された電気モータと、前記
電気モータに適合する直流電力を発生して前記電気モー
タに供給する電力発生装置と、前記電力発生装置が発生
した直流電力で充電されると共に、前記電気モータの消
費電力が前記電力変換装置の出力電力を越えたことを条
件に該電力発生装置と連係して前記電気モータに直流電
力を供給する二次電池と、を備えたことを特徴とする。
【0015】この発明によれば、電気モータの消費電力
が電力発生装置の出力電力以下である場合、電力発生装
置から電気モータに直流電力が供給される。また、電気
モータの消費電力が電力発生装置の出力電力を越えた場
合、この出力電力を越えた分の直流電力が二次電池側か
ら供給され、電力変換装置と二次電池とが連係し、これ
らの双方から電気モータに給電が行われる。そして、電
気モータが稼動状態になくなると、二次電池が放電を停
止し、電力変換装置が二次電池を充電する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る実施の形態
を説明する。 (実施の形態1)図1に、この発明の実施の形態1に係
る電源装置20を備えた穿孔装置の構成を示す。電源装
置20は、穿孔用の電動工具である電気ドリル40に電
源を供給するためのものであって、電力発生装置として
のAC/DCコンバータ21と、二次電池としてのバッ
テリー22を備える。AC/DCコンバータ21の入力
端子は、コンセント50を介して商用電源10(例えば
200Vの交流電源)に接続され、その出力端子にはバ
ッテリー22の電極端子が接続される。このAC/DC
コンバータ21の出力端子は、電源装置20の出力端子
とされ、給電線30を介して電気ドリル40側と接続さ
れる。
【0017】電気ドリル40は、電気モータの一種であ
るDCモータ41を備える。このDCモータ41のロー
タ軸(図示なし)は、穿孔用の刃先を有するビット42
に減速機構を介することなく結合されている。従って、
DCモータ41の回転力がそのまま穿孔用の刃先に伝達
され、この刃先が高速に回転するようになっている。D
Cモータ41の入力端子は、給電線30を介して上述の
電源装置20側のAC/DCコンバータ21の出力端子
に接続される。
【0018】特に図示しないが、電動工具40には、D
Cモータ41を起動させるための起動スイッチが設けら
れており、作業員がこの起動スイッチを操作することに
より、DCモータ41に給電が行われ、このDCモータ
41が作動するようになっている。なお、この実施の形
態1では、電気ドリル40の動力源としてDCモータ4
1を用いているが、電源装置20側から供給された直流
電力を交流電力に変換するDC/ACコンバータを設け
れば、DCモータに代えてACモータを用いてもよい。
【0019】ここで、図2を参照して、電源装置20の
動作原理を説明する。図2に示すように、穿孔作業は、
実際に電気ドリルが稼動している期間(稼動期間P1)
と、段取り替えのために電気ドリルが稼動していない期
間(非稼動期間P2)とからなる。このため、1回の穿
孔に要する作業期間は、上述の稼動期間と非稼動期間と
を合算した期間(以下、合算期間と称す。)となる。同
図に示す例では、稼動期間が初期の1分間であり、非稼
動期間がその後の3分間であり、合算期間が4分間とな
る。また、同図において、符号Pmは稼動期間P1にお
けるDCモータ41の消費電力を表し、符号Pavは、
稼動期間P1におけるDCモータ41の消費電力Pmを
合算期間(P1+P2)において平均化した場合の電力
(以下、平均電力と称す。)を表す。
【0020】図2から理解されるように、合算期間(P
1+P2)に対して稼動期間P1が占める割合(以下、
稼動率と称す。)をDCモータ41の消費電力Pmに乗
じることにより、平均電力Pavが得られる。この平均
電力PavをAC/DCコンバータ21が負担するもの
とすれば、図2に斜線で示すように、稼動期間P1にお
いて平均電力Pavを越える不足分を、非稼動期間P2
においてバッテリー22に充電することが可能になり、
この不足分をバッテリー22の電力で補うことが可能に
なる。なお、図2では、稼動期間P1の後に非稼動期間
P2を記載しているが、実際には、稼動期間P1におい
て平均電力Pavを越える不足分は、その前の非稼動期
間(図示なし)でバッテリー22に充電された電力で補
われる。
【0021】上述の原理を踏まえて、AC/DCコンバ
ータ21に要求される出力電力(定格)とバッテリー2
2の電池容量とを試算する。この試算の前提条件とし
て、稼動期間P1におけるDCモータ41の消費電力P
mを3000Wとし、1個の孔を穿孔するのに要する時
間(稼動期間P1に相当)を1分とし、段取り替えに要
する時間(非稼動期間P2に相当)を3分とし、全部で
120個の孔を穿孔するものとする。
【0022】まず、DCモータ41で消費される全電力
をもとめる。1個の孔を穿孔するのに1分を要し、全部
で120個の孔を穿孔するのであるから、DCモータ4
1の総稼動時間は2時間となる。従ってDCモータ41
の全消費電力量は、3000W×2h=6000Whと
なる。続いて、AC/DCコンバータ21が出力すべき
平均電力Pavを求める。上述のようにDCモータ41
の消費電力Pmに稼働率を乗じれば平均電力Pavが得
られる。この例では、稼動率は0.25(1分/4分)
であるから、平均電力Pavは750W(=3000W
×0.25)となる。従って、750Wを下限としてA
C/DCコンバータ21の出力電力(定格)を設定すれ
ばよい。
【0023】ここで、稼動期間P1においてバッテリー
22が負担すべき電力量は、平均出力電力Pavを越え
る電力量に相当するから、その総計は4509Wh{=
(3000W−750W)×0.0167h(1分)×
120個}となる。また、非稼動期間P2においてバッ
テリー22を充電すべき電力量は、非稼動期間P2にお
いてバッテリ−22に充電される電力量に相当するか
ら、その総計は4500Wh{750W×0.05h
(3分)×120回}となる。従って、上述のように平
均電力Pavを750Wに設定すれば、稼動期間P1に
おいてバッテリー22が放電する電力を非稼動期間P2
において充電することができ、DCモータ41の全消費
電力量6000Whのうち、AC/DCコンバータ21
の供給能力を越える分を充分に補うことが可能になる。
【0024】続いて、バッテリー22の電池容量を試算
する。ただし、バッテリー22は、1個の定格が12V
×26Ahのセルを6個直列に接続して構成されたもの
とし、バッテリー22の定格を72V×26Ahとす
る。まず、放電時にバッテリー22に要求される電池容
量(以下、放電容量と称す。)を試算する。稼動期間P
1においてバッテリー22が放電すべき電力は2250
W(=3000W−750W)であり、バッテリー22
の定格は72V×26Ahであるから、放電容量は1.
2C{=2250W/(72V×26Ah)}となる。
ここで、Cは電池容量を表す単位であって、1Cは26
Ahに相当する。一般にバッテリーの放電容量の上限値
は4Cに規定されおり、この試算によれば、規定値内で
の放電が可能であることがわかる。
【0025】次に、充電時にバッテリー22に要求され
る電池容量(以下、充電容量と称す。)を試算する。非
稼動期間P2においてバッテリー22に供給される電力
は750Wであり、バッテリー22の定格は72V×2
6Ahであるから、充電容量は0.4C{=750W/
(72V×26Ah)}となる。一般にバッテリーの充
電容量の上限値は0.2〜0.5Cに規定されているの
で、この試算によれば、規定値内での充電が可能である
ことがわかる。
【0026】なお、稼動期間P1においてバッテリー2
2が負担すべき電力は2250W(=3000W−75
0W)であるから、その電力量は、37.57Wh{=
2250W×0.0167h(1分)}であり、バッテ
リー22の総電力量1872Wh(=12V×26A
h)に比較して充分に小さい。従って、バッテリー22
が充放電により損傷を受けることはない。この試算結果
から理解されるように、上述の前提条件(消費電力Pm
=3000W、稼動期間=1分、非稼動期間=3分、孔
の個数=120個)のもとに穿孔作業を行うものとした
場合、電源装置内のAC/DCコンバータ21の出力電
力(平均電力Pav)を750Wに設定し、定格が12
V×26Ahのものを6個直列接続してバッテリー22
を構成すればよい。
【0027】次に、図3および図4を参照して、この実
施の形態1に係る穿孔装置の動作を、電力の流れに着目
して説明する。図3は、図1に示すAC/DCコンバー
タ21とバッテリー22と電気ドリル40(DCモータ
41)との間の電力の流れを示したものである。まず、
電気ドリル40が停止した状態にある場合、即ち非稼動
状態にある場合、図3(a)に示すようにAC/DCコ
ンバータ21の出力電力がバッテリー2に供給され、こ
のバッテリー22が充電される。
【0028】また、電気ドリル40が稼動状態にあり、
ドリルの負荷が低い場合には、図3(b)に示すよう
に、AC/DCコンバータ21の出力電力の一部が電気
ドリル40に供給され、残りがバッテリー22の充電に
費やされる。ただし、この例では、バッテリー22が満
充電状態になる前に電気ドリル40が稼動状態になった
場合を想定している。仮にバッテリー22が満充電状態
にあるものとすれば、バッテリー22に対する充電は行
われず、電気ドリル40で必要とされる電力のみがAC
/DCコンバータ21から供給される。
【0029】また、電気ドリル40が稼動状態にあり、
ドリルの負荷が高い場合であって、電気ドリル40の消
費電力がAC/DCコンバータ21の出力電力(平均電
力Pav)を越えない場合には、図4(a)に示すよう
に、AC/DCコンバータ21の出力電力のほとんどが
電気ドリル40の消費電力に充てられ、バッテリー22
の充電は行われない。
【0030】さらに、ドリルの負荷が極めて高く、電気
ドリル40の消費電力がAC/DCコンバータ21の出
力電力(平均電力Pav)を越える場合には、図4
(b)に示すように、AC/DCコンバータ21の出力
電力に加え、不足分がバッテリー22から電気ドリル4
0に供給される。即ち、この場合、バッテリー22は、
DCモータ41の消費電力が、AC/DCコンバータ2
1の出力電力を越えたことを条件にAC/DCコンバー
タ21と連係してDCモータ41に直流電力を供給す
る。
【0031】図5に、電気ドリル40が備えるDCモー
タ41の消費電流の波形例を示す。この例では、AC/
DCコンバータ21の出力電流(定格)が20Aに設定
されている。同図において、稼動期間P1の開始時刻t
1で作業員が電気ドリル40の起動スイッチを投入し、
DCモータ41を起動させると、その起動トルクにより
DCモータ41の消費電流が急激に増加する。このと
き、AC/DCコンバータ21が供給可能な電流(20
A)を越える分についてはバッテリー22から供給され
る。
【0032】起動後、DCモータ41の回転が安定する
と、起動トルクが消失してDCモータの消費電流が低下
する。そして、時刻t2で作業員が穿孔作業を開始する
と、DCモータ41に加わる負荷が高まり、この負荷に
より消費電流が増加する。この後、穿孔作業の進行に伴
って変化する負荷に応じてDCモータ41の消費電流が
増減し、AC/DCコンバータ21が供給し得る20A
の電流を越える分についてはバッテリー22から随時供
給される。時刻t3で穿孔作業が終了すると、非稼動期
間P2においてAC/DCコンバータ21がバッテリー
22を充電し、次の稼動に備える。
【0033】以上説明したように、この実施の形態1に
よれば、電気ドリル(DCモータ)が稼動状態にない場
合にバッテリー22の充電が行われ、電気ドリルが稼動
状態にある場合には負荷状態に応じてAC/DCコンバ
ータおよびバッテリー22から適応的に電力が供給され
る。このため、AC/DCコンバータ21が出力し得る
電力(定格)が小さくても、DCモータが必要とする電
力を確保することが可能になる。従って、DCモータに
高負荷が印加されても、その回転が停止することがなく
なり、このモータの停止に起因する過大な電流の発生を
防止することができる。よって、商用電源10または電
源装置20に設けられた保護装置(ブレーカ)が作動す
ることがなくなり、穿孔作業が中断されることがなくな
る。しかも、AC/DCコンバータ21の出力電力(定
格)を大きく設定する必要がなくなるので、電源装置を
小型に実現することができる。
【0034】(実施の形態2)以下、この発明の実施の
形態2を説明する。図2に、この実施の形態2に係る電
源装置200の構成を示す。同図において、上述の図1
に示す実施の形態1に係る構成と共通する要素には、同
一符号を付す。図6に示す電源装置200は、図1に示
す電源装置20の構成において、AC/DCコンバータ
21の出力端子とバッテリー22の電力端子との間に、
整流器23とスイッチ24を並列接続して備える。整流
器23のアノードはバッテリー22の電極端子に接続さ
れ、そのカソードはAC/DCコンバータ21の出力端
子に接続される。整流器23は、バッテリー22から電
気ドリル40への放電経路を形成し、スイッチ24は、
AC/DCコンバータ21からバッテリー22への充電
経路を形成する。また、電気ドリル40の起動スイッチ
(図示なし)の状態を示す信号Sが電気ドリル40側か
らスイッチ23に与えられる。
【0035】以下、この実施の形態2の動作を説明す
る。作業員が電気ドリル40の起動スイッチを操作して
DCモータ41を作動させると、このときの起動スイッ
チの状態(即ち、起動スイッチが投入された状態)を示
す信号Sを受けて、電源装置200側に設けられたスイ
ッチ23が開状態となる。このため、DCモータ41が
稼動状態にある場合にはバッテリー22に対する充電経
路が遮断される。従って、例えばバッテリー22が満充
電状態に至る前に電気ドリル40が稼動状態となった場
合、バッテリー22に対する充電が強制的に中断され、
AC/DCコンバータ21の出力電力は電気ドリル40
側に優先的に分配される。
【0036】また、稼動中にDCモータ41に高負荷が
加わり、これによりDCモータ41の消費電流がAC/
DCコンバータ21の出力電力を越えると、そのときの
充電状態に応じた電力がバッテリー22から整流器23
を介してDCモータ41に供給され、電力の不足分が補
われる。この後、DCモータ41が稼動状態になくなる
と、この状態を示す信号Sを受けてスイッチ24が閉状
態となり、充電経路が形成される。従って、この実施の
形態2によれば、仮にバッテリー22が満充電に至る前
にDCモータ41が稼動状態になったとしても、バッテ
リー22が満充電状態に至っていないことによって電気
ドリル40に対する給電は阻害されず、DCモータ41
の動作を安定化させることが可能になる。
【0037】以上、この発明の一実施形態を説明した
が、この発明は、この実施の形態に限られるものではな
く、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があ
っても本発明に含まれる。例えば上述の実施の形態で
は、AC/DCコンバータ21を用いて電力発生装置を
構成したが、これに限定されることなく、発動機により
発電機を駆動して電力を発生するものとしてもよい。ま
た、上述の実施の形態では、穿孔装置を例として説明し
たが、掘削装置も穿孔装置の概念に含まれる。さらに、
電動工具は電気ドリルに限定されない。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば、以下の効果を得るこ
とができる。請求項1記載の発明によれば、電動工具の
電気モータに適合する直流電力を発生する電力発生装置
と、前記電気モータの消費電力が前記電力発生装置が発
生する直流電力を越えたことを条件に前記電力発生装置
と連係する二次電池とを備えたので、発生すべき電力を
増やすことなく、電動工具が稼働時に必要とする電力量
を確保することができる。
【0039】また、請求項2記載の発明によれば、発生
すべき電力の下限を、電気モータの消費電力に稼動率を
乗じて得られる値に設定したので、出力電力を過剰に大
きくすることなく、電動工具が必要とする電力を確保す
ることが可能になる。また、請求項3記載の発明によれ
ば、電気工具が稼動状態にあることを条件に二次電池の
充電経路を遮断するスイッチを備えたので、電動工具が
稼動中に二次電池の充電が行われることがなく、従って
電動工具側に有効に電力を供給することが可能になる。
【0040】また、請求項4記載の発明によれば、二次
電池の放電経路を形成する整流器を備えたので、充電経
路の有無に関わりなく二次電池の放電が可能になる。ま
た、請求項5記載の発明によれば、電力発生装置として
AC/DCコンバータを用いたので、商用電源の交流電
力から直流電力を発生させることが可能になる。また、
請求項6記載の発明によれば、減速機構を介することな
く電気モータのロータ軸に穿孔用の刃先を結合したの
で、刃先を高速に回転させることが可能になる。
【0041】さらに、請求項7記載の発明によれば、穿
孔用の刃先がロータ軸に結合された電気モータと、直流
電力を発生して前記電気モータに供給する電力発生装置
と、前記電気モータの消費電力が電力変換装置が発生す
る直流電力を越えたことを条件に該電力発生装置と連係
する二次電池とを備えたので、発生すべき電力を増やす
ことなく、電動工具が稼働時に必要とする電力を確保し
ながら穿孔することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る電源装置を備
えた穿孔装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係るに係る電源装
置の動作原理を説明するための図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る穿孔装置にお
ける電力の流れ(停止時と低負荷時)を説明するための
図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る穿孔装置にお
ける電力の流れ(高負荷時)を説明するための図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る電動工具の消
費電流の波形例を示す特性図である。
【図6】 この発明の実施の形態2に係る電源装置を備
えた穿孔装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10;商用電源、20;電源装置、21;AC/DCコ
ンバータ(電力発生装置)、22;バッテリー(二次電
池)、23;整流器、24;スイッチ、30;給電線、
40;電気ドリル(電動工具)、41;DCモータ(電
気モータ)、42;ビット、50;コンセント。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000006264 三菱マテリアル株式会社 東京都千代田区大手町1丁目5番1号 (72)発明者 大沼 伸人 神奈川県厚木市愛甲1516 株式会社東京ア ールアンドデー厚木事業所内 (72)発明者 吉澤 亨 神奈川県厚木市愛甲1516 株式会社東京ア ールアンドデー厚木事業所内 (72)発明者 今岡 稔雄 神奈川県横浜市都筑区佐江戸町681 日本 ダイヤモンド株式会社内 (72)発明者 真崎 繁 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 三 菱マテリアル株式会社内 Fターム(参考) 3C036 EE19 5H570 AA17 BB20 CC04 CC05 EE08 HA15 JJ30 LL03 LL07 LL32 MM04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動工具が備える電気モータに適合する
    直流電力を発生する電力発生装置と、 前記電力発生装置が発生した直流電力で充電されると共
    に、前記電気モータの消費電力が前記電力発生装置の出
    力電力を越えたことを条件に前記電力発生装置と連係し
    て前記電動工具に直流電力を供給する二次電池と、 を備えたことを特徴とする電動工具用の電源装置。
  2. 【請求項2】 前記電力発生装置が発生すべき電力は、
    前記電気モータの消費電力に該電気モータの稼動率を乗
    じて得られる値を下限として設定されたことを特徴とす
    る請求項1に記載された電動工具用の電源装置。
  3. 【請求項3】 前記電力発生装置の出力端子と前記二次
    電池の電極端子との間に接続され、前記電気工具が稼動
    状態にあることを条件に前記二次電池の充電経路を遮断
    するスイッチをさらに備えたことを特徴とする請求項1
    または2に記載された電動工具用の電源装置。
  4. 【請求項4】 前記電力発生装置の出力端子と前記二次
    電池の電極端子との間に接続され、前記二次電池の放電
    経路を形成する整流器をさらに備えたことを特徴とする
    請求項3に記載された電動工具用の電源装置。
  5. 【請求項5】 前記電力発生装置は、 商用電源から供給された交流電力を前記電気モータに適
    合する直流電力に変換するAC/DCコンバータからな
    ることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記
    載された電動工具用の電源装置。
  6. 【請求項6】 前記電動工具は、 減速機構を介することなく前記電気モータのロータ軸に
    結合された穿孔用の刃先を有することを特徴とする請求
    項1ないし5の何れか1項に記載された電動工具用の電
    源装置。
  7. 【請求項7】 穿孔用の刃先がロータ軸に結合された電
    気モータと、 前記電気モータに適合する直流電力を発生して前記電気
    モータに供給する電力発生装置と、 前記電力発生装置が発生した直流電力で充電されると共
    に、前記電気モータの消費電力が前記電力変換装置の出
    力電力を越えたことを条件に該電力発生装置と連係して
    前記電気モータに直流電力を供給する二次電池と、 を備えたことを特徴とする穿孔装置。
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